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‘SIN’

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‘SIN’

――人はついに、実在する罪を纏うようになった。
  恐ろしいのは、罰無き罪など無かったと言うことだろう。

Only Heart』が建設に至る、最大の理由となった‘SIN’。
特殊な機能を持つその道具についてと、成り立ち、もたらした効果と被害について。


生体補助機構『SIN』(System of Implantation Nano-technology)

 人工生体部品や、機械などを人体に融合させることで、
 かつて常識を覆したインプラント――サイバーウェア(♯♯♯)。
 ‘SIN’とは、それらの次世代型インプラントである。
 タンパク質とGardenの開発した空間歪曲機構を用いた、人の目には捉えられないナノマシンであり、
 体内に移植することで人体と融合・調和し、自発的に増殖する。
 増殖した‘SIN’は、使用者の体内外で基幹プログラムに応じた新たな器官を生成するのだ。

 ‘SIN’の最大の特徴とは、人体の拒絶反応がほとんど無いこと。
 また、対象者が鍛錬することで、初期にプログラムされた機構を超え、
 さらなる発展をする可能性を秘めていることだ。
 つまり、人体が鍛錬によって様々な技術や体技を獲得するように、
 身体と融合を果たした‘SIN’は、より創造的に、より使用者の要望に応え、
 進化し、変化していくのである。

  失った手足や感覚器の代わりを務め、人としての誇りを保つ、PRIDE
  情報化ネットワーク社会における、自身のセキュリティ、情報の独占プログラム、COVETOUSNESS
  より美しい肉体へ。装飾などの役割を担う、LUST
  破壊手段としての、体内へ武器携帯装置、銃火器の身体融合、ANGER
  衰えた内臓器官、身体の健康を保つための、GLUTTONY
  計算能力、知識バンク、あるいは様々な技術・能力提供を行う、ENVY
  周囲の機械とネットワークを作成し、生活を楽にする、SLOTH

 かくして‘SIN’は瞬く間に広まり、使用者人口は拡大した。
 しかし、しばらくして問題が発生することとなる。
 ‘SIN’の暴走。D-sinsの蔓延である。
 生物を即死へ至らしめるそのナノマシンの発生で、世界中は、大混乱に陥った。
 その後Scarlet、forbiddenが開発され、Only Heart設立へと至る。

 なお、現在でも裏ルートで‘SIN’は出回っている。
 高額ではあるが、現在合法的に流通しているインプラントにはないその特徴ゆえ、
 新たな使用者たちは今も絶えない。




大罪『Deadly sins』

 有機生物を空間的にバラバラに破壊、分解、断絶させるナノマシン。
 通称、『D-sins』
 ‘SIN’と人体の結合部から空中へと散乱する。

 厳密には、その身体の新陳代謝により廃棄されたナノマシン‘SIN’が、
 正しく機能停止・分解されず、有機物との融合性能を残したまま暴走したものである。
 本来の性能である、融合に必要な融解と言う反応が過剰に働き、
 まるで周囲の有機物を根こそぎ溶かしてしまう気体であるかのようなありさまだ。

 “死ぬほどの罪”、と称される由縁だ。
 あるいはそれは、“罰(punishment)”なのかもしれない。

 ともあれ、D-sinsの発生により、世界は未曾有のバイオハザードに陥った。
 差し迫った人たち、国々の争い、DOOM社への責任追及、Gardenの技術開発。
 結果開発された現存する唯一の解決方法は、Scarletに溶かし込むことである。
 そのScarletをめぐり、Only Heartの建設へと歴史は至る。






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