クレオン「サーセン!ホントこの間はサーセンでした!」 クレオンは前回の件((ドルン兵の1体を宿主にして、マイナソーを作った。マイナソーが完全体になると、宿主にされた人は死んでしまう))で、4体のドルン兵に取り囲まれて、膝を付いて謝っていた。 クレオン「いやー俺もどうかしてたっていうかー、普段ねー、ほら、ガチの奴から,もの凄いパワハラ?受けてた訳じゃなーい・・・」 ドルン兵は無言でクレオンに迫る。 クレオン「それも、パワハラですけど・・・出来心なんです!本当すみませんでした!!」 クレオンは土下座し、そこから全身で床に突っ伏した。 そこへガチレウスが来た。 ガチレウス「何故寝ている?寝る時間があるなら働け!」 クレオン「もー寝ようかな・・・」 ガチレウス「フン」 その時、ガチレウスが背後に立っていた存在に気づき、 飛び退き、その拍子にクレオンを踏んだ。 クレオン「うへえっ!」 ガチウレス「何故お前がここにいる・・・ウデン!」 ドルイドンのビショップ系幹部、ウデンが来ていた。 ウデンは・・・・何も言わなかった。 ガチレウス「言葉にしなければ伝わらんぞ!」 クレオン「僕は地面ではありません・・・踏んでいるのを、ご存知ですか・・・」 #center(){|&big(){&bold(){第33話 新たなる刺客}}|} その頃、コウ達は改めて仲間になったナダと一緒に、 小さな体育館を貸し切って、卓球をしていた。 バンバとトワがシングルスで戦い、カナロが審判をしていた。 バンバ「成長したなトワ!」 トワ「そりゃどーも!勝っちゃうかもよ!」 バンバ「だがまだ甘ーい!」 バンバが打った球は吹っ飛び、窓を割った。 カナロ「容赦ないなー、モテないぞ」 バンバ「これは・・・真剣勝負だ!」 トワ「かった苦しいなーもー」 トワがういと尚久の方を向くと、2人は卓球のユニフォームを着ていた。 トワ「だれ!?」 尚久「ういパパです」 うい「尚娘です。さあお父さん見せてあげて!」 尚久「おうよ!群馬の焼き飯と言われた腕をとくと---」 尚久がアスナと共に、コウとナダのダブルスに向かう。 ナダ「ちょいちょいちょい!流石に気になりますわ、お父さま、今なんて?」 尚久「群馬の焼き飯」 ナダ「焼き飯」 尚久「群馬の焼き飯、お腹一杯の時以外はいつでも美味い!」 うい「その通―り!」 尚久「大盛りを食らえ!たーーっ!」 尚久が普通に球を打ってきた。 ナダ「上手いこと言うとるか言うてないか分からん!行け!」 ナダが球を打ち返した。 アスナ「はあ―――っ・・・」 構えるアスナの後ろに、ある卓球選手の幻が浮かんだ。 うい「あ、あ、あれはその昔卓球の神と謳われたリー・ポウン!?」 アスナ「おっりゃあっ!!」 アスナが打った球は、壁に何度も跳ね返り、尚久の頭に当たった。 尚久「流石アスナちゃん、物理的法則無視?うん・・・いて・・・」 尚久が倒れた。 うい「お父さん!」 尚久が気絶した事で、その体に宿った、古のリュウソウ族のセトーの人格が目覚めた。 セトー「私はセトー」 うい「いや、呼んでないです」 セトー「あ、そう」 セトーが去り、改めて尚久が気絶した。 うい「お父さん!」 アスナ「ごめんなさい!」 カナロ「教護室に」 トワ「俺も行くよ」 トワとカナロが行く前に、ういが尚久を引きずって連れて行こうとする。 カナロ「ええ~っ」 そこから、カナロとトワがういと尚久を救護室に連れて行った。 カナロ「気持ち良さそうに寝てたな」 トワ「うん、ういもいるし、心配ないでしょ」 体育館に戻ろうとする2人が、不意に振り返ると、 後ろにいたウデンが剣を振るい、2人が跳び退いた。 トワ「何だこいつ、ドルイドンか?」 リュウソウチェンジャー・モサチェンジャー「「ケボーン!」」 トワ・カナロ「「リュウソウチェンジ!」」 トワがリュウソウグリーンに、カナロがリュウソウゴールドに変身し、 ウデンと戦う。 グリーン「ハヤソウル!」 リュウソウグリーンがハヤソウルを発動させ、ウデンに高速の攻撃を仕掛ける。 ウデン「これがお前の技か」 ウデンはリュウソウグリーンの攻撃をしのいだ。 ウデン「効かんな」 リュウソウゴールドはビルビルソウルを発動していた。 ゴールド「もっとビリっと感じたいか?」 ウデンは光る剣でリュウソウグリーンとリュウソウゴールドを切りつけた。 2人は起き上がろうとした矢先に、光の帯となってウデンの左胸に付けられたバックルに吸収された。 立ち去るウデンを、階段の上からワイズルーとガチレウスが見ていた。 ワイズルー「ウデンか、認めたくないが相変わらず腕は立つ」 ガチレウス「ちいっ」 ワイズルー「奴が来たと言うことは、まさかプリシャスも?」 ガチレウス「ああ。プリシャスも地球に向かっているだろう」 コウ「プリシャス?」 ナダ「今おる連中より厄介な奴や」 コウ「あいつらよりも・・・」 ナダ「俺な、お前らに会うまで自分のことが嫌いで仕方なかった。才能があるとか無いとか、選ばれるや選ばれへんとかそんな事ばっか気にしてた」 ゴウ「それはガイソーグの怨念・・・」 ナダ「けどな!そんな事どーでもいいってお前らが教えてくれたんや。 それを教えてくれた仲間と、一緒に戦っていけるなんて、俺ワクワクが止まらんわ、コウ」 コウ「ナダ・・・」 ナダ「ただ、大事な人を守るためにはまだまだ足らんもんがある。そやから俺は・・・」 アスナ「あれ、そう言えば二人とも帰ってこないね?」 ナダとバンバがトワとカナロを探す。 ナダ「トワ、カナロ」 コウ、メルト、アスナは3人でトワとカナロを探していた。 コウ「トワ-!」 メルト「カナロー!」 アスナ「トワ-!カナロー!」 コウ「どこ居んだよー」 そんなコウ達をウデンが狙っていた。 ウデン「ファイナルサンダーショット」 ウデンはカナロの技であるファイナルサンダーショットをコウ達に放ち――― 次の瞬間、コウはとある部屋に飛ばされた。 コウ「ここは?」 扉が開き、ウデンが出てきて、コウに襲いかかった。 コウ「こいつ、ドルイドン!」 リュウソウチェンジャー「ケボーン!メラメラソウル!」 コウがリュウソウレッドに変身し、メラメラソウルを発動させてウデンと戦う。 ウデン「お前の技を見せろ」 座禅するウデンをバンバとナダが見つけた。 バンバ「みんなをどこへやった!」 レッド「メラメラソウル!」 リュウソウレッドが炎の斬撃をウデンに放ったが、 その攻撃は、バンバとナダの前にいるウデンの目に映っていて――― ウデン「メラメラ」 ウデンは座禅したまま、剣から炎の斬撃を放ち、バンバとナダは飛び退いた。 ナダ「こいつ、コウの技を」 バンバ「技を盗むのか」 レッド「うわ-っ!」 リュウソウレッドがウデンに蹴り飛ばされ、変身が解除された。 コウ「どういうことだ・・・技を出せば出すほど・・・」 アスナ「力が・・抜けていく・・・」 メルト「一体・・・何が起きている・・・」 アスナ、メルト、トワ、カナロの所にも、それぞれウデンがいた。 リュウソウチェンジャー「ケボーン!」 バンバがリュウソウチェンジャーが起動させる。 ナダ「俺も行くで。リュウソウ・・・リュウソウガイソウ・・・ああっ!」 ナダがガイソウルをガイソーケンにセットした。 ガイソーケン「ガイソーチェンジ!」 ナダ「そっちかいな」 ナダの周囲にガイソーグの鎧が浮かび、ナダの体に装着された。 ガイソーグ「不屈の騎士ガイソーグ!俺の騎士道見せたるわ! ・・・って、言うてみたかったんや、俺。さー行くで!」 リュウソウブラックとガイソーグがウデンに向かって行く。 ガイソーグ達は工場の中に移って、戦っていた。 ウデンがノビソウルの力でガイソーグに剣を伸ばしてきたが、リュウソウブラックが割り込んで弾いた。 ガイソーグ「トワの言った通りや、変わったなバンバ」 ブラック「お前に言われたくはない」 ガイソーグ「はは」 ブラック「カタソウル!」 リュウソウブラックはカタソウルを発動させ、ウデンに突っ込んでいく。 ウデン「ドッシン」 ウデンはドッシンソウルの能力で衝撃波をリュウソウブラックに食らわせ、 その隙に光る剣でリュウソウブラックを切り付けた。 ブラック「うわ!う・・・」 リュウソウブラックが光の帯になって、ウデンのバックルに吸い込まれた。 ガイソーグ「バンバ!」 小部屋に飛ばされたバンバの前にウデンが現れた。 ウデン「お前の技を見せろ」 バンバ「そういう事か!」 バンバがウデンから逃げ出し、コウ達に通信を入れた。 バンバ「みんな!そいつと戦うな!技と力を吸収されるぞ!」 アスナ「戦うなって・・・逃げろってこと!何処に!?」 バンバ「何処でもいい!とにかく戦うな!吸収した俺達をエネルギーにパワーアップする!それがこのドルイドンの能力だ!」 ウデン「ヒエヒエ」 ウデンはヒエヒエソウルの力で凍結波を放ち、ガイソーグを攻め立てる。 ガイソーグ「その胸の奴の中にみんな閉じ込めとんのやろ。ちょっと待っててくれな、みんな・・・うおーーっ!」 ガイソーグは単身ウデンに向かって行くも、切り伏せられ圧倒され、 倒されたが、すぐに立ち上がろうとする。 ガイソーグ「立ち向かわんと後悔するくらいなら・・・立ち向かって、後悔する方がええ・・・・!」 メルト「このままじゃ・・・」 倒れかけたメルトをコウが支えた。 コウ「まだ、ナダが残ってる。みんな、信じろ。俺達の仲間を」 ガイソーグ「俺は、リュウソウジャー・・・不屈の騎士や!うおおお-っ!」 ガイソーグが立ち上がり、ウデンに突っ込んでいく。 ウデンは剣を突き出し―――― ガイソーグの体を貫いた。 しかし、ガイソーグはウデンの肩を掴んだ。 ガイソーグ「はは・・・捕まえたで・・・しゃあらあっ!!」 ガイソーグはウデンのバックルに頭突きを炸裂させた。 ガイソーグの兜が砕け、ナダの顔が露わになるも、ウデンのバックルにもひびが入った。 コウとメルトの居る所の壁に、亀裂が入った。 メルト「コウ!お前が行け!」 メルトがウデンに飛びかかっている間に、コウが亀裂へと飛び込んだ。 コウがウデンのバックルから外に飛び出した。 ウデン「どわっ!」 コウ「ナダ、ありがとう。行くぞ!」 しかし、ナダは膝を付いた。 コウ「ナダ・・・・ナダ!ナダ!」 先程ウデンに貫かれたナダの体から血が流れていた。 コウ「これは!カガヤ・・」 ナダ「何してねん!俺はええから早うアイツを倒せ!じゃないと・・・みんなの命が危ない・・・」 ナダが倒れた。 ナダ「俺のソウル・・・お前に託す・・・みんなを救え・・・コウ・・・最後に、ええ仲間に会えて・・・ホンマ・・・」 ナダがコウの手を握り、そして目を閉じ――――息絶えた。 ナダの体からガイソーグの鎧が分かれ、ナダの体と一つになり、 新たなリュウソウル、マックスリュウソウルと爪型武器、マックスリュウソウチェンジャーとなった。 ウデン「ぬんっ!」 ウデンがコウにファイナルサンダーショットを放った。 コウが振り返り、ウデンを睨むと紫色の炎が吹き上がり、ファイナルサンダーショットと激突し、爆発。 その爆発が消えた後に、リュウソウレッドが立っていた。 レッド「一緒に戦おう、ナダ・・・ソウルを・・・一つに!」 リュウソウレッドがマックスリュウソウルをマックスリュウソウチェンジャーにセットした。 マックスリュウソウチェンジャー「マックスケボーン!」 レッド「マックスチェンジ!」 リュウソウレッドの周りに紫色の鎧のオーラが浮かび、 リュウソウレッドの体から火柱が上がると、その火柱に吸い寄せられるように鎧のオーラが集結していき――― リュウソウレッドは鎧を纏った新たな姿、マックスリュウソウレッドへの変身を遂げた。 ウデン「本気出す・・・ウオオオーッ!」 ウデンが仮面を外し、マックスリュウソウレッドに突っ込んでいき、 剣を振り下ろしたが、マックスリュウソウレッドには効かず、 マックスリュウソウレッドはマックスリュウソウチェンジャーの斬撃とパンチの連打でウデンを攻め立てる。 そこからウデンを捕まえ、壁を砕きながら突進する。 ウデンが踏みとどまった所で、マックスリュウソウレッドはマックスリュウソウチェンジャーでウデンの左足を攻撃し、ウデンが浮かんだ所へキックの連発を打ち込み、ウデンを吹き飛ばした。 ウデン「何処だ!何処にいる!出てこーい!」 ウデンが起き上がった時、マックスリュウソウレッドの姿は無かった。 マックスリュウソウレッドはマックスリュウソウチェンジャーでウデンの頭上の梁に掴まっていた。 そこから降下し、マックスリュウソウチェンジャーでウデンを切り裂いた。 更にウデンの攻撃をいなしながら、マックスリュウソウチェンジャーにドッシンソウルとヒエソウルをセットした。 レッド「おーーーりゃあっ!」 ナイトモードのドッシンソウルとヒエソウルが現れ、 ドッシンソウルがウデンの頭を叩き動きを止めた所にヒエソウルが冷気を放ち、ウデンを凍り付かせた。 レッド「お前に、俺達のソウルは砕けない・・・!」 構えるマックスリュウソウレッドの横に、ガイソーグの幻影が浮かんだ。 レッド「エバーラスティングクロー・・・はああああっ!!」 マックスリュウソウチェンジャー「マックス!イケーソウル!」 マックスリュウソウレッドがきりもみで大回転し、ウデンに突っ込んでいく。 氷が砕けたウデンは剣でエバーラスティングクローを防ごうとするも、 マックスリュウソウレッドは剣を砕き、ウデンを貫いた。 ウデン「あ・・・・ああっ!!」 ウデンが大爆発した。 メルト達5人は外に解放された。 アスナ「やった!出られた!」 メルト「コウ!」 しかし、メルト達が見たのは、涙を堪えながら一人佇むコウだった。 アスナ「コウ・・・・・」 夕暮れの公園に、力無く佇むコウ達の元にういが駆け込んできた。 うい「知らないうちに・・ナダが・・これを・・・・」 ういが出したタブレットに、ナダが遺したビデオレターが映った。 ナダ「えーと、これ、ちゃんと録れてんのか、これ?はあ、どうも毎度です、ナダです。えー・・・まあ別に改まって言うようなことじゃないんだけど・・・俺、みんなの足を引っ張りたーないから、ちょっと修行の旅に出ようと思っています。だから、ま、ちょっとの間おらんようになるけど、寂しがらんといてな?な?」 バンバ「誰が寂しがるか・・・」 ナダ「まあ、ぶっちゃけ、ドルイドンは強い。でも、みんなと一緒やったら不思議と怖ないんや」 「カナロとバンバはめちゃくちゃ強いし、トワはすばしっこくて勇気もある」 「メルトはちゃーんとした作戦考えてくれるし、アスナは、ほら何たって・・・何たってて可愛い!」 アスナ「何よそれ・・・」 ナダ「コウ。コウはちょっと、向こう見ずな所あるけど、その勇気がみんなの力を引き上げてる。ホンマええチームや!そんでもって、俺が帰ってきたら、もう最強や!ドルイドン一緒に倒してな、この星に平和が来たら、また卓球しような。遊ぼうな。一杯アホな話、しよな。」 「・・・挨拶はこんぐらいにして。ほな、また」 「そういや・・・照れ臭くて・・・まだ、ちゃんと言えてなかったな・・・」 ナダのビデオレターを見届けたコウ達は、自分達の剣を合わせた。 ナダ「みんな、ありがとう」 (つづく)