ベルツリータワー。
園子「どーお? 我が鈴木財閥が総力を挙げて建てたベルツリータワーからの眺めは」
蘭「すごいよ園子。誘ってくれてありがとう!」
園子「あんたたちも感謝しなさいよ。普通オープニングセレモニーには関係者以外入れないんだからね!」
歩美「うん!」
元太「ああ、最高だぜ!」
光彦「ありがとうございます!」
コナン「よくいうぜ。自分から誘ってきたくせに……」
小五郎「おい! そろそろ帰らねぇか?」
蘭「何言ってんのお父さん。今登ってきたばっかじゃない」
小五郎「ああーーーっ! なんでまた俺はこんな高いところにきてしまったんだ!」
蘭「お父さんもこっち来なよ! すごくいい眺めだよ」
小五郎「ふんっ! バカ言ってんじゃねぇっ!! 俺はもう帰るからな」
蘭「あっ。もう……」
小五郎「だいたい、昔からバカとなんとかは高いところに登りたがるって言ってな……」
蘭「そんなこと言って、本当は怖いんでしょ?」
小五郎「バ、バーロ! このぐらいの高さ、どうってこたぁねぇ!」
蘭「じゃあ、床見ても平気よね?」
小五郎「えっ? 床!?」
下を見ると床がガラス張りになっていた。
小五郎「ゆ、床が!! ね、ねぇ!! 怖い、怖い、怖い!」
蘭「ちょっとお父さん!」
小五郎「高いの怖いよ!!」
小五郎は猛スピードでエレベーターに乗り込む。
ガイド「お、お客様!」「このエレベーターは……」
エレベーターが上昇していく。
『こちらのエレベーターは、特別展望台行きになります。高さ460メートルの世界をお楽しみください』
小五郎「お、お、お…… 降ろしてくれーっ!!」
蘭「もう、お父さんったら。ごめんね園子」
園子「いいのよ。騒がしいのはいつものことだから」
コナン(はっは。何やってんだか……)
園子「さぁ、ベルツリーからの絶景を楽しみましょう……」
蘭「ねぇ園子、あの建物は?」
園子「ああ。あのちっちゃいのは浅草スカイコート。鈴木財閥とは関係ないわ…… 完成してもこの第1展望台程度でしょうね」
元太「じゃあベルツリーの勝ちだな」
園子「あったりまえでしょ。おーほっほっほ!」
歩美「ねぇねぇ、あの河見て。橋がいっぱいかかってるよ」
コナン「ああ、隅田川だな。向こうの青いのが駒形橋、赤いのが吾妻橋、手前の鉄橋は党とベルツリーラインだ……」
光彦「あっ、電車がきましたよ!」
元太「カッケェな……」
歩美「あれ? 橋の上で止まっちゃうよ!?」
光彦「徐行してるだけですよ。橋を渡ったらすぐに浅草駅がありますからね…… あっ、そうだ。夏休みの宿題、この東都ベルツリータワーとその周辺のミニチュア模型を作るっていうにはどうですか?」
元太「おおっ。スゲェな、それ!」
歩美「面白そう! コナンくんと哀ちゃんも一緒に作ろうよ!」
コナン「おい、それって結構大変……」
哀「いいんじゃない?」
コナン「えっ?」
歩美「ヤッタァ!」
光彦「じゃあ、決まりですね!」
元太「スッゲェの作ろうぜ!」
博士「来た甲斐があったノォ……」
歩美「みんなでいっぱい写真撮ろう!」
元太「俺はビデオだ……」
哀がコナンにパンフレットを見せる。
哀「私がベルツリーについて調べとくわ。誰かさんは夏休みの宿題しなくていいのかしら?」
コナン「ほっとけ!」
男「(英語) ホラッ!! あそこの黄色いビルです」
外人「(英語) オオ~ッ!! ほんとだ」「 (英語) 見えるわ。とってもキュートなビルね」
男「 (英語) 築30年ですがベルツリータワーが出来て眺めは四ツ星。資産価値は五つ星です」
外人「わーお!」
コナン(築30年って、古すぎじゃねぇか?)
陰で何者かが見張っていた。
コナン「ん?」
哀「どうしたの?」
コナン「あっ。いや、なんでも…… ん?」
ビルの屋上で何かが光った。
何者かがそこから銃を発砲。
銃弾が男に当たる。
蘭「きゃああっ!!」
コナン「狙撃だ! みんな、伏せろ!!」
園子たちがしゃがみこむ。
他の人々は逃げていく。
コナン(くそっ、パニックを起こしてる。
コナンが望遠機能でビルを覗く。
コナン(やっぱりあそこか。蘭は?)
蘭も伏せていた。
コナン「よし! 博士、車のキー!」
博士「く、車!?」
コナン「スケボーを取りに行くんだよ!」
博士「あ、ああ……」
歩美「博士、重い……」
コナンが走り出す。
蘭「あっ、待って…… コナンくん」
狙撃手は屋上にサイコロと薬莢を置いてさる。
サイコロの目は4になっている。
|名探偵コナン
異次元の狙撃手|
最終更新:2017年06月08日 18:59