土萌邸へ向かうちびうさ
ウラヌス「お前達には沈黙の恐ろしさがわかっていない!」
ネプチューン「その子を殺さない限り、セーラーサターンは目覚める。」
プルート「サターンが目覚める時、この星は終わりを告げる。」
扉を開けるちびうさ
上がるちびうさ
扉を開けるちびうさ
しかし、蛻の殻だった
ほたる「ちびうさちゃん。」
安堵するちびうさ
しかし、状況は変わらず
肩をかける
ちびうさ「!!」
振り向くとせつなだった
せつな「スモールレディ。」
ちびうさ「プー… ほたるちゃんはどこへ、どこへやったの!」
首を横に振るせつな
せつな「私が来た時にはもう誰もいませんでした。」
ちびうさ「嘘だ!ほたるちゃんは友達だもん。あたしに黙ってどっかに行く筈ないもん。プーの、プーのせいだ。プー達が酷い事言ったからいなくなっちゃったんだ。
ほたるちゃんは…ほたるちゃんは友達なのに。」
せつな「スモールレディ…。」
ちびうさ「プーなんか…プーなんか嫌いだ!!」
せつな「スモールレディ!」
ルナ「ほたるちゃんの家、誰もいなかったわ。お父さんの土萌教授も、助手のカオリって人も。」
アルテミス「手がかりも何一つ残っちゃいない。」
うさぎ「パソコンで何かわかるの、まもちゃん。」
衛「土萌教授に関しては学会のファイルで登録されている筈だ。何か手がかりが…」
ファイルが表示される
衛「あった!土萌創一…遺伝子工学の第1人者。無限学園の教授?」
レイ「無限学園?」
ルナ「はるかさん達の学校ね。」
美奈子「ほたるちゃんもよ。」
まこと「生徒は天才揃いで?英才教育のエリート学校だろ?」
亜美「ええ。小学校から大学までの一貫教育。超高層ビルの後者に最新設備、ずらりと揃えていると聞いているわ。」
衛「?」
うさぎ「どうしたの?」
衛「土萌創一はただの教授じゃなかった。無限学園のオーナーでもあるんだ。」
うさぎ「…。」
レイ「オーナーって持ち主?」
まこと「どういう事?」
亜美「あの学校に何か手がかりがあるのかも。」
美奈子「調べる必要がありそうね。」
レイ「あっ、せつなさん!」
うさぎ「ちびうさ!どうしたの?駄目じゃない、こんな夜に出歩…、ちょっと!ちびうさ、あんたずぶ濡れじゃない。
何やってんのよ、傘持ってなかったの?もう、こんなずぶ濡れでいたら風邪引くでしょ。さ、こっち来なさい。」
衛「うさこ。」
うさぎ「まもちゃん…」
首を横に振る衛
衛「送ってくれてありがとう。」
せつな「では、私はこれで。」
衛「いや、待ってくれ。無限学園について少し聞きたいんだけど、いいか?」
せつな「無限学園は3年前に土萌創一が作った学校です。ですが、不思議な事件が多く、以前から怪しいと睨んでいたウラヌスとネプチューンが生徒として無限学園に入り込み、調査して来ました。」
ルナ「潜入調査?」
アルテミス「それじゃ、土萌教授は…」
せつな「おそらく、デス・バスターズにかかわりがあるかと。」
美奈子「でも、それじゃあ、ほたるちゃんは…。」
まこと「デス・バスターズの一味なんですか?」
せつな「わかりません。わかっているのは土萌ほたるがセーラーサターンの転生していた姿という事だけです。」
ちびうさ「そうだよ。」
ちびうさの方に向く一同
ちびうさ「ほたるちゃんが平気な訳ないじゃない。」
うさぎ「ちびうさ…。」
ちびうさ「ほたるちゃんはとても優しいいい子なんだ!駄目だよ!駄目だよ、殺すなんて。そんな事絶対駄目だよ!」
うさぎ「せつなさん…サターンが破滅の戦士だとしたら、同じセーラー戦士でしょ?他に何か方法はあるんじゃないですか?」
せつな「だから私達はこの戦いにあなたを巻き込みたくなかったと。」
とある研究所にて
呼び出し音が鳴る
創一「私だ。」
ミメット「教授、ミメットです。次のターゲットを見つけましたわ。亜空間物理学の権威セルゲイ・アジモフ博士。
今日、無限学園に特別公演を行う方ですわ。」
創一「異次元宇宙論、興味深い学説だ。」
ミメット「では。」
創一「いや、生憎だが、今の所出動の予定がない。」
ミメット「でも、とっても渋くて、格好いいんですけど。」
創一「ま、いずれ近いうちに連絡しよう、ミメット君。」
ミメット「わかりました、お待ちしております。」
受話器を切るミメット
スイッチを入れるミメット
創一「出動だよ、テルル君。」
テルル「まあ。」
創一「彼女も頑張ってはいるんだがね、どうも成果が上がらないのだ。」
ミメット「!」
創一「こうなったら、君に期待しようと思ってね。うまくすれば、次期最高幹部は君だ、頑張りたまえ。」
テルル「はい、教授。では、失礼します。」
パソコンをどかすミメット
ミメット「冗談じゃない!冗談じゃないわよ!」
呼び出し音が鳴る
テルル「はい、テルルです。」
創一「度々で悪いが、テルル君。今の作戦は中止だ。」
テルル「!」
創一(ミメット)「追って連絡する、待機して頂戴ね。」
スイッチを切るミメット
テルル「頂戴ね?」
ミメット「デス・バスターズ次期最高幹部はこのあたしよ。いいわよ、こうなったらセーラー戦士を片付けて、あたしの力を見せ付けてあげるわ。
ユージアル先輩、あなたの作った機械、ちょっと借りますね。」
無限学園前にて
うさぎ「不気味…」
レイ「確かに邪悪の気配を感じるわ。」
まこと「無限学園…やはり怪しい。」
アルテミス「この学校、今日は講師を招いて特別授業らしい。」
ルナ「今日だけは誰でも学校内に入れるって。」
亜美「チャンスよ、行きましょう。」
美奈子・まこと「うん!」
一方、衛のアパート
調べる衛
衛「! 4年前の記事だ。遺伝子工学の研究所で大火災、研究者全員死亡、土萌教授と長女は奇跡の生還。
大火災で焼失した建物から無傷で脱出した…?二人だけが!どういう事だ?」
ちびうさに布団をかける衛
ちびうさ(回想)「ほたるちゃんは優しい子なんだ。殺すなんて絶対駄目だよ!」
一方、無限学園・廊下
うさぎ「誰もいないね。」
レイ「皆、講堂の方に行っているんだわ。」
美奈子「どうする?」
亜美「とりあえず、コンピューター室を探しましょう。そこで調べれば、何かわかるかも。」
お尻をつく
美奈子「何よ、まこちゃん。」
再度お尻をつく
美奈子「だから、何よ。」
三度お尻をつく
美奈子「ちょっとまこちゃん、やめて!」
まこと「違う、違う…」
四度お尻をつく
美奈子「ちょっと、やめてった!」
レイ「こら!静かにしてよ。あっ!」
警備員が
レイ「うわああああっ!!」
引く三人
警備員「こんな所で何をしている?」
まこと「あ、いえ、あの講堂がどこだかわかんなくなっちゃって…」
うさぎ「!」
警備員「講堂なら向こうの突き当たりを右だ。」
まこと「そりゃ、どうも。」
警備員「待て!」
レイ「ひいいっ!」
警備員「忘れ物だ。」
うさぎ「こ、腰が抜けた…」
ずっこけるレイ達
レイ「もう何やってんのよ、こっ恥ずかしいわね。」
うさぎ「面目ない。」
まこと「まあ。」
素通りするミメット
警備員「こ、こ、こら!ちょっと待て!」
ミメット「いやーん、別に怪しい者じゃありませんわ。」
警備員「怪し過ぎるわい。その荷物、ちょっと改めさせて貰おうか。」
ミメット「ああ、ちょっと待て!嫌だ!!」
警備員「見せなさい。」
ミメット「やだ!やだ!ってーの!」
警備員「ぬわああああっ!!」
失神する警備員
ミメット「こっちはもう後がないの、邪魔しないでくれる?」
姿を消すテルル
セルゲイ「異次元宇宙、それは決して遠い存在ではありません。異次元は我々の住む宇宙と常に重なり合って存在する可能性が大きいのです。例えば、このように小さな星雲、このような星雲がもしかしたら、目に見えていないだけで私達のすぐ傍になるのかもしれません。そしてその中には生物が存在する可能性もある。私達には彼らを見る事ができない。と同時に彼らもおそらく私達を見る事はできないしょうから。同じように私達の宇宙の外にもとてつもなく大きな宇宙が存在していると考える事もできるわけです。今、見る事はできません。しかし、条件さえ整えば必ずや、そうした宇宙を発見し、観察する事ができる筈です。」
はるか「学園内のスタッフが学問好きで助かるな。立ち入り禁止の所まで侵入できる。」
みちる「でも、デス・バスターズの中枢部に入り込む入り口は。」
はるか「そう簡単には見つからない、か。」
せつなだった
はるか「脅かすなよ。」
せつな「彼女達もこの無限学園を調査しています。」
はるか「そう?」
セルゲイ「これは私の想像ですが、もしかしたら異次元宇宙はそれ自体が生命体ではないかと考える事もあります。」
創一「ふっははははははは!この美しい我らの宇宙は銀河系をも吞みこむ時が迫って来ている。」
?「パパ!」
うなされるほたる
創一(回想)「こらこら、飛び出すと危ないぞ、ほたる。
見たまえ!デリケートな遺伝子の組み換え実験の為に特別に用意した特殊空間だ。」
黒い文様が
ほたる(回想)「パパ、何あれ?」
振り向く創一
爆発が起きる
ほたる・創一「うわあああっ!!」
創一「ほたる!!しっかりしろ、ほたる!ほたる!何という事だ!!ほたる!!うわあああああああ!!」
?「その娘の命を、助けたいか?」
創一「だ、誰?」
?「お前とその娘の命、助けてやろう。但し、条件がある。」
創一「た、助けてくれ!!私はどうなってもいいから、ほたるを!」
?「そうか!ではお前達の体を頂く。」
爆発が起きる
うなされるほたる
創一「ふふふははははは!さあ、目覚めろ!我らが真の目的の為に。」
セルゲイ「では次に異次元宇宙の構造式の解明に移ります。」
停電が起きる
ミメット「ええ、皆様!公演の途中ですが、アジモフ博士はこりよりご退場になります。ご了承くださーい。いいわ!注目を浴びるって。
この快感をテルルなんかに奪われてなるんですか!チャーム・バスター!」
後ずさるセルゲイ
ミメット「出でよ、ダイモーン!」
パソコン「う・パソコン!」
セルゲイ「異次元理論を実践する出演シーン!」
ミメット「さあ、一思いにやっちゃって頂戴!う・パソコン。」
パソコン「了解!」
胸倉を掴むパソコン
パソコン「準備完了。吸引!」
セルゲイ「おわあああああっ!!」
レイ「!」
扉が開く
ムーン「ミメット!人類の財産である博士の心を奪おうなんて。」
マーキュリー「そんな奴らは許さない。」
ジュピター「天知る、地知る、人と知る。」
ヴィーナス「愛と正義のセーラーチームが。」
マーズ「月に代わってお仕置きよ!」
ムーン「あ、あの…。」
ミメット「ふん!相変わらず御託の多い連中ね。う・パソコン、やっちゃいなさい!」
パソコン「了解!攻撃準備。装着!」
狙いを定めるパソコン
パソコン「目標確認、先制攻撃!!」
マウスが鼠に変わる
ムーン「わあああ!」
マーズ「バーニング・マンダラー!!」
ジュピター「スパークリング・ワイド・プレッシャー!」
ムーン「やったあ!」
マーキュリー「いいえ、まだそこらへんに日損でるわ。」
ヴィーナス「ヴィーナス・ラブミー・チェーン!」
パソコン「油断大敵!」
押されるマーズ・ジュピター
アルテミス「ジュピター、マーズ!」
ミメット「こっちにも、いるわよ!チャーム・バスター!」
マーキュリー・ヴィーナス「あああああっ!!」
ムーン「マーキュリー、ヴィーナス!」
パソコン「反撃!」
ムーン「ジュピター、マーズ!」
ミメット「よくやったわ、う・パソコン。」
パソコン「身に余る光栄。」
ミメット「ピュアな心を持ち帰り、ついでに小娘達を倒したとなれば、あたしは一気に返り咲き、カムバックよ!
さ、う・パソコン、とどめよ。」
パソコン「了解。」
ちびムーン「ピンク・シュガー・ハート・アタック!」
着地するタキシード仮面
タキシード仮面「セーラームーン、今だ!」
ムーン「はい!」
聖杯を掲げるムーン
ムーン「クライシス・メイクアップ!」
スーパーセーラームーンに変身する
ムーン「レインボー・ムーン・ハート・エイク!」
パソコン「うっ、不覚!ラブ・ラブリー!」
ミメット「ああっ!」
ムーン「さあ、ミメット!観念なさい。」
ミメット「ふん、何言ってんだか?あんた達にそんな力残ってるの?あたしにはまだ最後の武器があるのよ!」
ジュピター「何だって?」
ミメット「ウィッチーズ・エレクトリック・ワープ!」
ヴィーナス「消えた?」
マーズ「どういう事?」
ムーン「ど、どこにいるの?」
?「これよりあたし、ミメットのオンステージの開演です!」
ミメットが映し出される
マーズ・マーキュリー・ジュピター・ヴィーナス「…。」
ミメット「驚いた?でも、大きくなったのは体だけじゃなくってよ。この機械はね、あたしの力を30倍にもしてくれるの。
気持ちいいわ。こんなあたしのステージを見れるなんてあなた達超ラッキーよ。さ、いくわよ。」
?「うふふ、素敵よ、ミメット!とっても素敵。」
ミメット「そ、その声は、テルル!」
テルル「でも、人の仕事を横取りするのはいけないわね。」
ミメット「う、うるさい!邪魔しないで!」
テルル「その機械、ユージアル先輩が何故使わなかったか、知ってる!?」
ミメット「そ、それは…」
テルル「そう、その機械はね、モニターの中にいる時に電源を切っちゃうと永久に閉じ込められてしまうの。」
ミメット「や、やめて!お願い、やめて。ね?謝るから、それだけはやめて。そのコンセントだけは抜かないで!」
テルル「さよなら、お馬鹿さん。」
コンセントを抜くテルル
ミメット「いやあああああああっ!!」
電源が切られる
テルル「うっふふふふ。」
マーキュリー「な、仲間割れ?」
ジュピター「一体どういう事だ?」
一同「スーパーセーラームーン!」
マーキュリー「大丈夫?」
ヴィーナス「しっかりして。」
ムーン「大丈夫、ちょっと疲れただけ。」
最終更新:2017年11月11日 22:32