自宅で大学教授のウォルター・ヴェイルが片手にワインをそえ窓を見ており、何処かへの部屋へ行く中、ピンポンの音が鳴ると、ヴェイルは扉を開けると、そこにはワトソンという女性がいた。
ワトソン「ヴェイルさん?。ワトソンです」
ヴェイル「どうぞ。コートを?。何か飲みます?」
ワトソン「結構です。始めましょう」
ワトソンの指示でヴェイルはピアノの練習をしていた。
ワトソン「もう一度」
ヴェイル「同じ所を?」
ワトソン「ええ。指は丸く曲げて、トンネルのように」
ヴェイルはピアノを弾く。
ワトソン「指を曲げて。電車が通るように。」
ヴェイル「何と?」
ワトソン「子供に言うの。指をこう丸くすれば、電車の通るトンネルになるわ」
練習を終えたのか、その後、ワトソンは家を出る。
ワトソン「来週も、また?」
ヴェイル「いえ、これで終わりにしましょう。」
ワトソン「あら、ピアノは断念?」
ヴェイル「いいえ」
ワトソン「わかりました。ではこれで」
ワトソンが帰る前にヴェイルに一言を言う。
ワトソン「ヴェイルさん。ちなみに私の前、何人の先生に?」
ヴェイル「4人です」
ワトソン「その年齢で楽器の習得は難しいわ。よほど才能にめぐまれてない限りはね。意地悪じゃないの。ただ、もしやめる時は私にピアノを売って下さる?」
ヴェイル「ええ、まあ」
最終更新:2017年11月09日 20:32