動物戦隊ジュウオウジャーの最終回


ジニスが最後のゲームのしかけてきた。
バドとラリーは星を守るためにリンクキューブを使って地球を宇宙から隔離することを提案するが、
ジュウオウジャーは世界をつなげたままジニスと戦うことを決意した。そして……

爆発したサジタリアークからシン・ジニスが出現。

イーグル「ジニス……」
ジニス「ゲームのクリアはまだお預けだ……」

ジュウオウジャーが立ち上がる。

ジニス「せっかくここまで来たんだ。地球には私が直々に細胞を注ぎ込んであげるとしよう……」
ライオン「んなことさせるわけねぇだろ!」
ジニス「ならば私を止めてみたまえ。それが楽しいブラッドゲームだ……」
イーグル「みんな…… ジニスの殺気に飲まれるな」
ライオン「ここは地球…… 俺たちの庭だ!」
ジニス「おや。私にとっても庭同然だよ…… 私はキューブホエールのデータを利用し、地球のパワーを取り込むことができるのだよ。ジュウオウジャー、この星をなめるなよ」
イーグル「これが、最後の戦いだ。行くぞ!!」
一同「うおおおーーーっ!!」


多くの生命が生きる星、地球…… 人間とジューマン。
異なる種族が出会い、1つの群れが生まれた。この星を守るために!


最終話
地球は我が家さ


ジュウオウジャーがジニスに挑む。

イーグル「本能覚醒!」

ジュウオウイーグルがゴリラとなり、拳を振るう。
しかし、砲撃に吹き飛ばされて元に戻ってしまう。

一同「大和!」
ジニス「ハァッ!」

ジニスは黒い煙を放出。
ジュウオウジャーはそれによって別次元に吸い寄せられてしまう。

ライオン「ここは?」
ジニス「私の作り出した空間だ……」

ジニスがジュウオウジャーに襲いかかる。

イーグル「何か、何か突破口があるはずだ!」

するとジュウオウイーグルは遠くからメーバを見つける。

イーグル「あれは、メーバ? まさか!」
ジニス「見たな!」

ジニスの猛攻がジュウオウジャーを襲う。
元の空間に戻ったジュウオウジャーの変身が解除。
そこへ先ほどの戦いで傷ついたナリアも現れる。

ナリア「ジニス様……」
レオ「大和…… お前、何を見たんだ?」
大和「ジニスの正体……」
一同「えっ?」
ジニス「私の、私だけの秘密…… 見てしまったのか!!」

ジニスが無数のメーバに分離。
この光景にセラたちは驚きを隠せなかった。

タスク「メーバの集合体!」
大和「あれがジニスの、本当の姿だったんだ……」
ジニス「違う!」

元に戻ったジニスが大和に襲いかかる。

一同「大和!」
ジニス「あんな醜く、卑しい姿は本当の私ではない! 私は何よりも美しく、気高く、最強で最上の生物に生まれ変わったのだ!!」
ナリア「ジニス様……」
操「そうか…… 俺が選ばれた理由がやっとわかった……」

(ジニス『実に暗い卑屈な目だ…… 気に入った。私は君のことなら全てわかっている』)

操「自分のことが大嫌いで、辛くて、俺がジニスと似ていたから」
大和「似てない!」
操「……!」
大和「全然似てない!」
タスク「君は人の痛みがわかるやつだ……」
セラ「自分のことしか見てないジニスなんかとは全然違う」
操「みんな……」
大和「ジニス…… どんな理由があろうと、他の生き物を弄んでいいことにはならない!」
ナリア「黙りなさい!」

ナリアの銃撃が大和たちを怯ませる。

ナリア「ジニス様を侮辱する者は、この私が許しません! ジニス様…… どんなに辛かったことでしょう。けれど私は、あなたがどのような姿でも構いません。あなたは、このナリアがお守りいたします!」
一同「本能覚醒!」

ジニスの刃がナリアを貫通。
そのまま大和たちを吹き飛ばす。

レオ「ナリア!」
大和「あっ!」

ジュウオウチェンジャーとジュウオウザロッドが破損してしまっていた。
これによりジューマンが元の姿に戻ってしまう。

タスク「しまった!」
アム「王者の資格が!」
ナリア「ジニス様…… どうして?」
ジニス「私にとって最大の侮辱は、同情だ……」
ナリア「私は…… ただ、あなたを……」

ナリアが大爆発。

レオ「おいジニス! てめぇ、ふざけんなよ!!」
大和「お前はそうやって、寄り添ってくれる人も全部踏みにじってきたんだな」
ジニス「私の秘密を知る者は、この世でただ1人。私だけだ…… 貴様らは、存在してはいかんのだよ!」

ジニスの雷撃が大和たちを襲う。

一同「うわああっ!!」
ジニス「さらばだジュウオウジャー! 今度生まれ変わるときは、もっと強い生物に生まれてくることだ…… ん?」

大和たちはまだ倒れていなかった。

セラ「勝手に人の来世語ってんじゃないわよ!」
操「俺たちに世界は、まだ終わってない……」
アム「私たち、あんたを倒した後でやることいっぱいあるの!」
タスク「異なる種族をつなげたり、歴史を調べ直したり、盛りだくさんだ!」
レオ「こんなとこでてめぇと遊んでる暇なんてねぇんだよ!」
大和「王者の資格がなくなっても…… 絶対守る。みんなが生きる、みんなの星を!!」
一同「うおおおーーーっ!!」
ジニス「下等生物が……」

大和たちの体が光り輝く。
するとジニスの体から電気が流れる。
大和たちの拳がジニスを吹き飛ばす。

タスク「これは……」
大和「地球のパワーが……」

2種類の変身アイテムの傷が消えている。
ジューマンたちも再び人間となる。

アム「王者の資格にパワーが戻った……」
操「俺のも。地球が認めてくれたのか?」
ジニス「この星は、私を拒否するのか?」
大和「みんな…… 行こう!」

『イーグル』

セラ「うん!」

『シャーク』

レオ「おう!」

『ライオン』

タスク「ああ!」

『エレファント』

アム「うん!」

『タイガー』

操「ああ!」

『ザワールド』

一同「本能覚醒!!」

最後の変身を遂げる6人。

イーグル「大空の王者、ジュウオウイーグル!」
シャーク「荒海の王者、ジュウオウシャーク!」
ライオン「サバンナの王者、ジュウオウライオン!」
エレファント「森林の王者、ジュウオウエレファント!」
タイガー「雪原の王者、ジュウオウタイガー!」
ザワールド「世界の王者、ジュウオウザワールド!」
一同「動物戦隊ジュウオウジャー!!」
ジニス「この私を、なめるなよ……」
イーグル「お前こそ……」
一同「この星をなめるなよ!」
初期メンバー「野性解放!」
ザワールド「大解放!」

ジュウオウジャーが野性解放しながらジニスに挑む。
ジニスはジュウオウザワールドを投げ飛ばし、ジュウオウイーグルにぶつける。
2人は通常の姿に戻ってしまう。

イーグル「みっちゃん!」
ジニス「たとえ地球のパワーがなくとも、貴様らごときに!!」

すると地球のパワーがジュウオウイーグルに集中する。

イーグル「これは…… 野性大解放!!」

ジュウオウイーグルがゴリラ、ホエールの力を得て大解放する。

ザワールド「大和が、大解放を?」
タイガー「すごい」

ジュウオウイーグルが飛び立ち、ジニスと空中戦を繰り広げる。
ジュウオウゴリラの拳がジニスを墜落させる。

ジニス「バカな。この私が」
イーグル「今だ!」
一同「野性解放!」

『ジュウオウファイナル』

6人のジューマンパワーがチャージされたホエールチェンジガンの砲撃がジニスに炸裂。

ジニス「こんなもので、この私は……」
一同「はぁーーーッ!!」
ジニス「ぐわああっ!!」

ジニスの体内のメモリーデバイスが破壊。
ジニスが大爆発。

イーグル「やったか……」

6人は通常の姿に戻る。
すると通常のジニスが巨大化を果たす。

ジニス「私はジニス。この世で最上最高の生物である!」
一同「動物全合体!」

『1・2・3・4・5・6・7・8・9・10』『オーオー、オール』『ワイルドトウサイドデカキング』

10体のジュウオウキューブと4体のジュウオウキューブウェポンが合体。
ワイルドトウサイドデカキングとなる。

一同「完成! ワイルドトウサイドデカキング!!」

ジニスがワイルドトウサイドデカキングに斬りかかる。
しかし、あっさり返り討ちに遭ってしまう。

ジニス「あり得ん! こ、この私が……」
シャーク「今の私たちはジューマンパワーと!」
エレファント「地球のパワーと!」
ザワールド「人間のパワーと!」
タイガー「キューブくんたちのパワーと!」
ライオン「熱い熱い友情パワーと!」
ホエール「たくさんの力をつなげて戦ってるんだ! 全てを踏みにじってきたお前なんかに、負けるはずない!!」
一同「ジュウオウドデカショット!」
ジニス「うおおっ!」
ホエール「ジニス! 今度こそこれで終わりだ!!」
一同「ジュウオウドデカグランドファイナルフィニッシュ!! ハァッ!」

ワイルドトウサイドデカキングの最大の必殺技が炸裂。

ジニス「ぐわああーっ!!」

肉体を構成するメーバも消滅していき、ジニスが再び大爆発。
遂に宇宙の無法者デスガリアンは滅び去ったのだ。

ホエール「やった…… やった!!」

変身を解除した6人はワイルドトウサイドデカキングの肩に乗る。

セラ「やった……」
操「俺たち、守り抜けたんだな……」
大和「まだだよ。これからもずっと守っていくんだ…… この星に生きる、俺たちみんなで」


大和たちはバドとラリーの元に現れる。
いよいよジューマンたちがジューランドに帰るときがきたのだ。

大和「本当は、俺も行きたいんだけど……」
タスク「待っていてくれ。まずは僕たちが頭の固い上層部と話をつける」
セラ「王者の資格は、私たちが責任もって保管するから……」

すると操が泣きそうになる。

レオ「操、お前何泣いてんだよ?」
操「だって……」
アム「私たちお家に帰るだけですぐ遊びにくるって……」
大和「でも、やっぱさみしいよ。1年も一緒に暮らしたみんなが、明日起きたらいないんだから……」
アム「大和くん……」
レオ「またな!」

円陣を組む6人。

大和「また……」
バド「大和。大王者の資格を……」

大和と5人のジューマンはリンクキューブにホエールチェンジガンとジュウオウチェンジャーをセット。
するとリンクキューブが動き始める。
同時にジューマンも本来の姿に変わる。

レオ「じゃあな……」
大和「それじゃあみんな、気をつけて……」
レオ「おう!」
タスク「ああ……」
セラ「じゃあね」
アム「すぐ来るね……」

リンクキューブが消える。
すると街に次々とキューブが出現。

真理夫「この家も、広くなるな……」

「アトリエ・モリ」にジューマンが現れる。

ジューマンたち「あれ?」
真理夫「ん? ええーっ!?」

病院。

景行「大丈夫だ、落ち着きなさい。大丈夫だ、落ち着いて……」

なんと、街のあちこちにもジューマンがいたのだった。

操「どうなってんだこれは?」
バド「まさか、人間界とジューランドが融合したのか?」
一同「ええっ?」

すると大和たちに手にジュウオウチェンジャーが舞い降りてきた。

大和「いや、世界を繋げようとは言ったけど、こういう意味じゃ…… てか、むしろこれ、重なってない?」
ラリー「すべての王者の資格が覚醒したとき、2つに別れた世界を再び1つにすることを望んだのか…… この星が」
アム「ま、いいんじゃない? 繋がっちゃったものはしょうがないし」
大和「えっ?」
レオ「確かに。どうせ毎日遊びにくるつもりだったし」
セラ「手っ取り早くていいかもね……」
タスク「どんな理不尽なことが起きても、繋がっていることを、僕たちは望んだんじゃないのか? 大和……」
大和「そうだね…… それが俺たちの、新しい未来だ……」
一同「うん!」「ああっ!」
バド「これから大変だ……」


その後、セラたちは家族と再会を果たす。

セラ「お父さん、お母さん、ジロ!」
ジロ「お姉ちゃんだ。お姉ちゃん!!」
セラ「ジロ! 会いたかった……」
ジロ「お姉ちゃんだ」
セラ「久しぶりだね!」
セラの父「心配かけやがって……」

レオ「おおっ、来い。みんな元気だったか?」
弟妹たち「レオ兄ちゃんだ」
レオ「みんな元気そうだな……」

アム「ごめんねママ。1人にして……」
アムのママ「おかえりアム」
アム「ただいま……」
アムのママ「いらっしゃいませ」

タスク「父上!」
タスクの父「ん?」
タスク「今後のことで、お話があります!」
タスク「うーん……」

ラリーと操は演説会を開いていた。

ラリー「以上がこの地球の歴史だ。もともとミーたちは、同じ星の生き物だったんだよ……」

すると操が目にしたのは、自分と融合した3体のジューマンの幻だった。

操「俺たちは、きっと共存できます。仲良くなれます、友達になれます!」

アトリエ・モリ。

ジューマン「これは美しい……」
真理夫「わかる?」
ジューマン「やっぱり芸術は種族の壁を越えるね……」

病院。
バドが旅立とうとする。

バド「しばらく、旅を続けようかと……」
景行「そうか…… 優しい顔になったな」

バドが人間に戻る。

バド「あなたも」
景行「そうか……」

大和は泣いている少女のジューマンを見つける。

大和「どうしたの?」
少女「ここ……」

少女の肘が腫れていた。

大和「怪我しちゃったんだ。ちょっと待ってて」

大和は絆創膏を取り出し、少女の肘に貼る。

少女「お兄ちゃん、ありがとう……」
大和「いいえ……」
レオ「おい大和! 早くこねぇと、お前のおやつ食っちまうぞ!」
大和「今行く。君も来る?」
少女「いいの?」
大和「もちろん!」
少女「ふふふ。わーい!」

大和は少女とともにセラたちの元に向かう。



おわり

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最終更新:2018年07月09日 02:06