キン肉マンⅡ世 特別編~倫敦の若大将!~の最終回

特別編~倫敦の若大将!~その7‘仮面の貴公子‘伝説の幕開け!!

ロビン「ギロチン・キングよ、このロビンマスクを倒さない限りイギリス超人界を制したとは言えないぜ―――っ」

実況「あ――――っとウィンンブルドンのセンターコートに現れたのはシャーロックマンではなく、ラグビーのイールイングランドのウィンクで主将・・・超人レスリング界の名家ロビン王朝(ダイナスティ)の跡取りでにあるロビンマスクだ―――――っ!」

テリーマン「ヒュ~~~~ッ、おいでなさったな」

ナイト「ロ・・・ロビン~~~~ッ」
グランデ「・・・・」

委員長「ロビンマスク、キミは人間の女性と結婚するため自らが人間に生まれ変わり、この超人オリンピック予選のエントリーを取りやめたんじゃないか!」
ロビン「ち・・・違う、オレは人間になることをやめた!」
委員長「今さら考え直してもトーナメントに一回戦から参加してない超人をいきなり決勝のリングに上げるわけには・・・」
テリー「やりたいって言うんだからやらしてやれよ――――っ!」
ギロチン・キング「ギロギロギロ」
テリー「ロビンマスクは出場すれば優勝候補の呼び声が高かったんだろ!このままだと悪行超人の優勝が自動的に決まってしまい、イギリスは恐怖の日々に晒されることになるぜ」
アリサ「テ・・・テリーマン・・・」
委員長「ウ・・・ウウ~~~ッ」

テリー「ロビ―――ン!ロビ―――ン!」
観客たち「ロ・・・ロビ―――ン」「ロビ――――ン!」
グランデ「ロビン!」
ナイト「グ・・・グランデ・・・」
ポール「ロビン!」
アリサ「ロビン!」
観客たち「ロビン!」「ロビン!」「ロビン!」

実況「あ―――っとウィンブルドンテニス界、ロビンマスクを渇望する観客たちの熱いロビンコール(ストーム)!」

委員長「ウウ~~~ッ、超人オリンピック開催の精神はトーナメントにより最強の健康なる超人を選出することが最大の目的だが・・・その他にその国の国民が本当に望む求心力のあるカリスマ超人の発掘のためでもある・・・」
ロビン「このままオレを出場させなければその超人オリンピック憲章の精神に反することになるんじゃないかな?」
委員長「グウウ~~ッ」

ギロチン・キング「ギロギロギロ、オレはかまわないぜ―――っ。超人レスリング界の名家ロビン王朝の跡取りを破ったとなれば、世界大会に出る前に全世界にこの悪行超人ギロチン・キング様の名が鳴り響くってもんだ~~~っ」
ロビン「ようし聞いたぜ~~~っ、今かまわねえって言ったな―――っ!」
ロビンマスクがリングに飛び込んだ。
委員長「ようし、超人オリンピックイギリス予選決勝特例マッチの開始じゃ!」

実況「さあ――――っ、超人オリンピック決勝への参加が認められ、まだ見ぬ強豪ロビン王朝の跡取り‘仮面の貴公子‘ロビンマスクが今デビュー戦のリングに立った――――っ!」

委員長「ようし、超人オリンピックイギリス予選決勝特例マッチのゴングだ―――っ!」
委員長がゴングを鳴らした。

ロビンマスクはコーナーでストレッチをしている。

ギロチン・キング「ギロギロ~~~~ッ!」
実況「さあ――――っ、先に仕掛けるのは悪行超人ギロチン・キングだ―――っ!ギロチン・キング、ロビンマスクを血の海に沈めるべく猛然と突っ込んでいく―――――っ!」
ギロチン・キング「ギロ―――ッ」

ナイト「ロビンマスクよ――――っ、何を油断しておる――――っ!」

ロビン「ヌァン――――ッ」
実況「あ―――っとロビンマスク、スクラムのような体勢でギロチン・キングの猛攻を受け止めた――――っ!」
ロビン「ムムム~~~ッ」
ギロチン・キング「ギロ・・・ギロガァァ」
実況「ロビンマスク、スクラムでどんどん押し込んでいく―――っ」

アリサ「さすがはラグビーオールイングランド代表、15スクラムはお手のものよ―――っ」

実況「ロビンマスク、スクラムを解いた―――っ」
アリサ「あの体勢は、かかったら相手に絶対トライを許さないロビンマスク必殺のライナータックル!」

実況「ロビンマスク、強烈なショルダータックルでギロチン・キングの巨体を高々と舞い上げた―――っ」
「これはとても本日デビューの超人の佇まいではありません。さすがはロビン王朝の跡取り!」

ギロチン・キング「ギロ・・・ギロ~~~ッ」
ロビン「そうりゃあ―――っ!」
実況「さあロビン、もう一発ライナータックル―――――ッ」

ギロチン・キング「!」
ギロチン・キングがジャンプし、ロビンマスクは鉄柱に激突した。
実況「あ―――っと、ロビンマスク、タックルに失敗!」
ロビン「グ・・・グウウ!」
実況「タックルの自爆で肩を痛めた苦悶の表情のロビンマスク~~~ッ」

ギロチン・キング「こやつ・・・もしかして?カマ――――ン、新人(ルーキー)ちゃん!」
実況「さあ―――っ、ギロチン・キング、ロビンマスクを挑発する――――っ!」
「ロビンマスク三度ライナータックルでギロチン・キングに向かって突っ込んでいく――――っ」
ロビン「トア―――ッ」
ギロチン・キング「たしかにおまえはロビン王朝の跡取り・・・しかし新人の域は出ん!」
「まだまだ格闘技能力が未熟だから・・・勢い一番競技生活の長かったラグビーテクニックに頼ってしまう―――っ!」
実況「ギロチン・キング、またもライナータックルをかわしロビンマスクの仮面の上に左手をついて立った―――っ!」
ギロチン・キング「ギロ――――ッ」
実況「おおっと、ギロチン・キング、素早く自らの両腕でロビンマスクの頭を捕らえ・・・」
ギロチン・キング「ギロガァ~~~~ッ!」
実況「そのままブルドッキング・ヘッドロックでロビンマスクの頭を思いっきり叩き付ける――――っ!」

アリサ・ナイト「「ロビ~~~~ン!」」

ロビン「おお~~っ」
ギロチン・キング「ロビン王朝の跡取りと鳴り物入りで超人レスリング界に入ってきたまではよかったが・・・しょせんはラグビーしかやったことのない素人・・・できる技はタックルだけ」
ギロチン・キングがロビンマスクの顔面にひざ蹴りを入れた。
ギロチン・キング「大学で女のコにキャーキャー言われながらラグビーを続けていればこんなに血にまみれ痛い思いをせずすんだものを―――-っ」
実況「あ―――っとタックルを封じられたロビンマスク、ただ棒立ちとなってギロチン・キングの鋼鉄の首枷パンチをくらうのみ―――っ!」

ポール「あ・・・ああ~~~っ」

ギロチン・キング「そうら――――っ」
ロビン「グ・・・グウウ~~~ッ」
ギロチン・キング「ギガァ~~~~ッ、こいつがとどめだ――――っ、ギラギラ―――ッ」
実況「あ―――っとなんと―――っ、ロビンマスク、ギロチンボディに首を挟まれた――――っ」

テリー「こ・・・こりゃいけねえ!あれはロビンマスクの親友であるジョンブルマンの首をはねた‘断末首刈台‘の体勢じゃねぇか――っ」
ナイト「何をしておるロビン~~~ッ、首を抜かんかぁ~~~っ」

ギロチン・キング「ギロギロギロ、これを見ろ―――っ、ロビンマスクはもう青色吐息でもはやここまでだ。さあロビンマスク、おまえの首も親友ジョンブルマンと同じように一瞬ではねてあの世に送ってやるぜ~~~っ」

アリサ「ロビンマスク、あなたはたがだかそれしきの人だったのですか!」
ロビン「ア・・・アリサ・・・」
アリサ「あなたは人間としてわたしとの愛を貫くよりも、超人としてイギリス国民を守ることを取ったのよ!」
「しかしこのままでは人間の男としてもわたしを幸せにできなかった・・・超人の男としてもイギリス国民を幸せにできなかったということになるわ。あなた、そんな半人前なまま息の根を止められてもいいの――――っ、ロビン王朝の歴史の中でロビンマスクの名だけが未来永劫汚点として残るのよ――――っ!?」
ロビン「ウ・・・ウウ~~~ッ」

ナイト「!」
ポール「ア・・・アリサ・・・」
アリサ「お願いロビンマスク!‘仮面の貴公子‘としての意地を見せてちょうだい――――っ!」

ギロチン・キング「ギロギロ~ッ、多大な期待はやめろ~~っ。こいつはロビン王朝の血を受け継がなかったただラグビーしか能のないお坊ちゃんなんだよ――――っ!さあ―――っ、この世に名残を残さぬよう祈れ――っ」
ロビン「アリサ、オレを見くびってもらっちゃ困るぜ~~~っ。見てろ~~~~っ、オレはイギリス国民を守り・・・アリサおまえも幸せにする!」
アリサ「ロ・・・ロビン!」

ギロチン・キング「死ね~~~~っ」
ギロチン・キングがロビンマスクの首目がけて、自分の頭を落とした。
ロビン「フン~~~ッ」
実況「ああ――――っと、ロビンマスク、自らの首をガッチリと固定している・・・ギロチン・キングの首枷を両手でこじ開ける――――っ!」

テリー「あ・・・開いた!」

ロビンマスクは首枷をこじ開け、首を抜いた。
実況「見事にギロチン・キングの凶刃から脱出―――っ」
ロビン「グガオオ―――ッ」
ロビンマスクが体を発光させた。
未来の息子、ケビンマスクが発動させるロビン王朝版火事場のクソ力、‘大渦(メイルシュトローム)パワー‘の原型だ。

実況「ロビンマスク、ギロチン・キングの体を持ち上げた」
ロビン「・・・・・」
ギロチン・キング「こうやって抱え上げたはいいが、どうしていいのかわからんのだろう、素人超人め~~~っ」
ロビン「オレは素人ではない――――っ!ロビン王朝跡取り‘仮面の貴公子‘ロビンマスクだ――――っ!このリングに立つまでの辛苦は忘れはしない―――――っ!」
ギロチン・キング「ギロラア~~~ッ、な・・・なんだ~~~~っこの技はぁ~~~~~っ!?」
ロビンマスクがストーンヘンジを抱え上げた記憶を元にギロチン・キングの頭と右足を押さえ、後の必殺技、タワーブリッジの原型でギロチン・キングを真っ二つにした。
ギロチン・キング「グヘハァ―――ッ」

委員長がゴングを鳴らした。
実況「第19回超人オリンピックイギリス予選は・・・新星超人ロビンマスクが制す――――っ!」

アリサがリングに入り、ロビンマスクと抱き合った。
ロビン「アリサ!」
アリサ「ロビン!」

ポールとバネッサもロビンマスクに拍手を送った。

観客たち「ロビン!」「ロビン!」「ロビン!」


1978年9月24日‘仮面の貴公子‘ロビンマスクのリングデビューの瞬間であった――――1980年の超人オリンピック世界大会でロビンマスクはキン肉スグル、テリーマンと初対決、好勝負を演じる。・・・その後‘仮面の貴公子‘がキン肉マンらとアイドル超人軍を結成、残虐超人、悪魔超人、完璧超人らと数限りない死闘を繰り広げるのはすでにご存知の通りである


~倫敦の若大将~(完)

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最終更新:2020年02月13日 18:11