カジノでは客がルーレットを行なっていた。
しかし、次々と外してしまう。
客「こうなりゃ全額だ……」
玉が緑の無限大に入る。
客「ああっ……」
オーナー「全額お守払いいただけますか?」
客「待ってくれ…… もう金がないんだ」
オーナー「はっはっは…… 仕方ありませんね。連れて行きな」
黒服の男2人が客を連行していく。
客「わあっ! やめてくれ」
オーナー「はっはっは……」
すると3人の快盗がガラスを破って現れる。
彼らは夜野魁利、宵町透真、早見初美花である。
オーナー「何者だ?」
魁利「世間を騒がす快盗さ……」
オーナー「貴様ら、まさか!」
魁利「予告する。あんたのお宝いただくぜ!」
魁利の投げたカードがオーナーに当たると姿が怪人、ルレッタ・ゲロウとなる。
初美花「おっ。大事な金庫、見つけた!」
ルレッタ「この俺の金庫は俺以外には開けられねぇ! ポーダマン、とっとと片付けな!」
魁利たちはボーダマンの銃撃を交わしながらVSチェンジャーを構え、前に突き進む。
これにより内部が散乱する。
魁利はレッドダイヤルファイターを胸の金庫にセット。
『2・0・7』
金庫が開く。
ルレッタ「開いた?」
魁利は内部のルパンコレクションを奪い、ルレッタを突き飛ばす。
魁利「はい。ルパンコレクション、いただき」
透真「これでゲームの確立を操作してぼろ儲けしてたわけだ……」
ルレッタ「よくも俺のお宝を盗みやがったな!」
初美花「ブッブー! うちら取り返してるだけだもんね!」
ルレッタ「俺たちギャングラーを怒らせて、生きて帰れると思うな!」
ルレッタの投げた液体が爆発。
一方、国際警察がパトカーで現場に向かっていた。
乗っているのは朝加圭一郎、陽川咲也、明神つかさである。
圭一郎「ギャングラーめ、一網打尽にしてやる……」
爆炎が晴れるとそこにいたのは魁利たちが変身した快盗戦隊ルパンレンジャーだった。
ルレッタ「ん? なんだ!?」
イエロー「へへっ。余裕で帰れたりしちゃって……」
ブルー「でもそれは今すぐじゃない」
レッド「お前をぶっ倒してからだ。ハァッ!」
ルパンレンジャーがギャングラーに立ち向かっていく。
イエロー「当たれ!」
イエローのけったダーツの矢がルレッタやボーダマンに当たる。
ルレッタ「えーっ? 隠れてたのに」
ブルーの銃撃がボーダマンをプールに落とす。
そこへ国際警察がカジノに乗り込む。
圭一郎「動くな! 国際警察だ!!」
圭一郎たちの元にルレッタが飛んでくる。
ルパンレンジャーが一斉に銃撃を繰り出す。
ルレッタ「うわああっ!!」
ルレッタが大爆発。
圭一郎たちはその反動で吹き飛んでしまう。
咲也「もしかしてお前たち……」
つかさ「世間を騒がせている快盗!」
レッド「サインならお断りだけど?」
圭一郎「ふざけるな! ちょうどいい。ここでお前たちを逮捕してやる」
『GET SET READY?』『飛べ、ゴー!』『レ・レ・レッド!』
ルパンレンジャーは巨大化したレッドダイヤルファイターに乗って飛び去る。
レッド「アデュー!」
イエロー「バイバーイ!」
圭一郎「待て!」
つかさがカードを拾う。
つかさ「『お宝はいただきました』……」
圭一郎「おのれ、ルパンレンジャー!!」
翌朝。
町ではルパンレンジャーのニュースで人々が盛り上がっていた。
アナウンサー「昨晩、快盗戦隊ルパンレンジャーが現れ、闇カジノを経営していたギャングラーを倒しました」
男性「化け物を倒してくれるから正義の味方なんじゃないかなぁ……」
女子高生「ねぇ、これ見た?」「あっ、見た」「また例の化け物を倒してくれたんだって……」「えっ? やば。快盗ってマジかっこいい」「一体誰なんだろうね?」
魁利がコーヒーを飲みながらスマホを見ていた。
そのむこうでは圭一郎が新聞を読んでいた。
魁利「おい×4。ますます有名人か……」
男性たち「ギャングラーを倒せるのは快盗だけなんだよな……」「国際警察なんかより断然頼りになるよな」「ほんとだな……」
圭一郎「何が快盗だ……」
魁利「予告する。お兄さん、それ外すよ……」
圭一郎は新聞をゴミ箱に投げるが、魁利のいう通り外してしまい、改めて捨てる。
魁利「アデュー!」
コグレ「ボンジュール!」
魁利に声をかけたのは執事のコグレだった。
コグレ「今日もお店はサボタージュですか? 魁利くん」
魁利「やだなぁ、コグレさん。ちゃんと買い出し中よ」
ビストロ・ジュレ。
初美花「お待たせしました。ごゆっくりどうぞ……」
女性「すいません」
初美花「はい! お待たせしました」
女性「食後にコーヒー2つお願いします」
初美花「はい。食後にコーヒーお2つ……」
男性「お水……」
初美花「はい……」
すると初美花はテーブルに当たり、ナプキンの入ったコップを落とすが、間一髪キャッチ。
初美花「ふーっ。セフセフ…… すいません、失礼しました」
透真は調理の真っ最中だった。
透真「2番、フレンチセット2!」
初美花「なんで魁利、帰ってこないの? 今日、こんなに忙しいのにホール私1人って……」
透真「俺が代わろうか? 初美花に調理ができればだけど……」
初美花「透真は意地悪だし、魁利はあてになんないし。いいよーだ! どうせ助けてくれないってわかってたもん。ふんっ!」
透真「それが俺たちのルールだからな……」
初美花「ハァッ……」
国際特別警察機構 日本支部。
つかさ「んーっ!」
咲也「つかさ先輩! お疲れですね」
つかさ「そりゃ夜勤明け。君は無駄に元気だな。えーっと……」
咲也「陽川咲也です! ははっ……」
つかさ「チャラチャラしない!」
そこへヒルトップ管理官がやってくる。
管理官「やぁ諸君。昨晩の出動、ご苦労だったね……」
つかさ「ヒルトップ管理官!」
管理官「いや、そういうのいいから。楽にして! はい。これ、差し入れ」
咲也「ありがとうございます!」
管理官「羊羹……」
咲也「おおっ、やった!」
ジム「経費で落ちませんよ!」
管理官「ジム・カーター…… 実に君は優秀な経理だ。はっはっは!」
ジム「私の仕事は経理のみならずデスクワーク全般。全てにおいて優秀です! 彼らと違って」
咲也「でも今の僕らじゃギャングラーは倒せないですって。異世界から来た犯罪者集団ですよ?」
管理官「まぁまぁ。それはおいおいね……」
ジム「あのカジノ、借金で首が回らなくなった客を脅して、臓器を売らせていたそうですね!」
咲也「ほら、快盗が潰してくれてよかったじゃないですか……」
そこへ圭一郎が帰ってくる。
圭一郎「咲也…… なんだその態度は?」
咲也「圭一郎先輩!」
圭一郎「普通じゃ倒せない化け物を殲滅するために、厳しい訓練を積み、選ばれたのが俺たち戦力部隊だろ!」
圭一郎に迫られた咲也が管理官のデスクにぶつかり、盆栽を落としてしまう。
咲也「はい、すいません!」
圭一郎「危ねぇ……」
つかさ「しかし、何者なのかねぇ? あの快盗は……」
ジム・カーターが手を広げ、映像を見せる。
ジム「これまでの調査で判明しているのは、ルパンコレクションと呼ばれる謎の骨董品をギャングラーから盗んでいるということだけですね!」
圭一郎「狙いがギャングラーであっても快盗は快盗…… 頼るなで言語道断!」
つかさは差し入れの羊羹を圭一郎の口に入れる。
つかさ「わかった、わかった。どうどう……」
圭一郎「うまい!」
ベンツ。
魁利「はいよ。昨夜の戦利品………」
コグレ「確かに……」
コグレはルパンコレクションを本に入れる。
魁利「ルパンコレクション…… 100年くらい前に活躍した超絶有名な大快盗、アルセーヌ・ルパンが密かに集めていたお宝ね。あといくつ集めりゃいいわけ?」
コグレ「ルパンコレクションは不思議な力を秘めた骨董品。邪悪な者が使えば、恐ろしい効果をもたらす危険なものです…… 情報の提供は最小限とさせてください」
魁利「信用ないなぁ……」
コグレ「あなた方には感謝しています。ギャングラーにコレクションを奪われて以来、主人は塞ぎ込んでおられましたから…… 偉大なる先祖に顔向けできないと」
魁利「あんたらの顔なんかどうでもいいんだよ。それより忘れるなよ、例の約束……」
コグレ「ええ。それはもう……」
ギャングラーのアジト。
ガラット「聞いたか? ルレッタのやつがやられたって話をよ……」
ナメーロ「ああ! あのカジノは実にいいカジノに……」
そこへドグラニオ・ヤーブン、デストラ・マッジョ、ゴーシュ・ル・メドゥがやってくる。
ドグラニオ「ようこそ、我が友たちよ。楽しんでいるかい?」
ナメーロ「お誕生日おめでとうございます!」
デストラ「ええい、下がれ、下がれ!」
ゴーシュ「ボス。本日は999回目のお誕生日おめでとうございます……」
デストラ「ゴーシュ、気安く触れるな!」
ドグラニオ「構わんよデストラ。今日はめでたい日だ……」
ゴーシュがドグラニオの手にキスをする。
ドグラニオ「俺がギャングラーをまとめて500年。脅して、奪って、殺しまくって…… 楽しい人生だったが、少々飽きた。そこで、後継者を決めようと思う」
ガラット「後継者?」
ドグラニオ「条件は1つ。人間界を掌握したやつが次のボスだ…… もっとも力のある奴に、このドグラニオ・ヤーブンが築いた全てを譲ってやる」
一同「おおーっ!!」
走行中のベンツ。
コグレ「次のターゲットです」
魁利はペーパーナイフで封筒を開けると入っていたのは男の写真だった。
コグレ「連続宝石強盗犯、ガラット・ナーゴ…… 宝石を盗んだコレクションの力を使い、店を焼き払うのが特徴です……」
魁利「OK…… サクッとお宝回収して、きっちりそいつを葬ってやるよ」
魁利はベンツを降りてビストロに戻ってくる。
魁利「ただいま」
初美花「あっ! 帰ってきた。魁利ってば、どこ行ってたの? サボってた分働いてよね!」
魁利「あれ? なんでまだお客さんいるの?」
初美花「えっ?」
魁利「早く店閉めないと、予約の団体さんきちゃうでしょ?」
初美花「予約?」
魁利「すいませんね。今から貸切なんですよ」
男性「えっ? 帰れってこと?」
初美花「魁利? 透真? 魁利も透真も何言ってんの? 予約なんて……」
魁利「帰って×4」
透真「よろしければこちらをお持ち帰りください……」
魁利「早く、早く。はいはい…… ありがチュー!」
魁利は客を追い返して看板を裏返し、店を閉める。
魁利「よし!」
初美花「嘘…… 私の記憶だけ行方不明?」
魁利「素直か!」
魁利が封筒を見せる。
初美花「ああっ!」
魁利「本業の時間だ……」
魁利たちは快盗の衣装を身にまとう。
初美花「ターゲットの居場所は?」
魁利「暮浜埠頭の近衛工場跡。そこに盗んだ宝石と一緒に潜伏してるらしい……」
透真「なるほど…… 人目を避けるには好都合ってことか」
初美花「上からこっそりかな。オケオケ、楽勝!」
魁利「さーて、行きますか!」
工場にたどり着いた3人はワイヤーを伝って工場内に侵入。
初美花「よーし!」
透真「待て」
透真が砂をかけると周りは赤外線だらけだった。
初美花「おおーっ!」
3人は赤外線を軽々と越えていく。
電子ロックにブルーダイヤルファイターをセット。
『1・7・5』
ロックを解除して中に入る。
初美花「お邪魔します!」
ガラット「この俺に、ギャングラーのボスになるチャンスが巡ってきたんだ」
ポーダマン「おおっ! でも、どうします? 快盗に狙われたら……」
ガラット「ちょうどいい! 返り討ちにして手柄にしてやらあ!」
ガラットがコレクションを持っていた。
天井に魁利たちが潜んでいた。
初美花「クククッ。あっ」
初美花が蜘蛛を見つける。
透真はとっさに口をふさぐ。
ガラット「はっはっは!」
するとポーダマン2人が銃を連射。
魁利たちは見つかってしまう。
ガラット「はっはっは! 噂をすれば何とやらだな……」
透真「楽勝だと言ったよな?」
初美花「ああ、ごめん……」
魁利「へこんでる場合か」
ポーダマンたちが集まる。
魁利「ここからが本番だ……」
ガラット「お前らの首、この俺がもらってやるぜ! 行け、ポーダマン!」
魁利たちとポーダマンが銃撃戦を繰り広げる。
国際警察。
ジム「事件発生、事件発生! 暮浜埠頭でギャングラーが暴れているとの通報あり!」
圭一郎「行くぞ! 今度こそこの手で倒してやる」
管理官「待ちたまえ」
つかさ「ヒルトップ管理官!」
管理官「たった今届いた、お待ちかねの支給品だ!」
つかさ「えっ?」
工場内。
魁利たちとポーダマンの戦いが続いていた。
ガラット「なかなかしぶといな。だが、こいつはどうだ?」
ガラットの炎の塊が魁利たちを襲う。
初美花「出た×2。コレクションの力? ううっ」
透真「炎を使うことはわかっている!」
魁利がカードを投げる。
ガラットの炎がそれを焼き尽くす。
ガラット「うわっ! 見えなくなっちゃった」
透真と初美花がガラットを拘束。
魁利「もらった!」
ガラット「どうかな?」
ガラットの方から触手が伸び、魁利を襲う。
透真、初美花「魁利!」
ガラット「こいつ!」
透真「うわああっ!」
初美花「ううっ!」
魁利「透真、初美花!」
ガラット「俺たちギャングラーはコレクションを使わなくとも、十分戦えるんだぜ? はっはっは!」
魁利「親切にありがチュー……」
ガラット「さぁ、仲間を見捨てて逃げるか、それとも一緒に心中するか…… どうだ? はっはっは! 死んじまうぞ? あははは!」
(初美花『私たちの願いは1つ』)
(魁利『約束だ……」
魁利はVSチェンジャーを静かに下ろす。
魁利「約束したんだ。俺たちは……」
ガラット「おおっ! 仲良く心中を選んだか。快盗ごっこも終わりだな。ハァッ!」
魁利は炎を交わし、VSチェンジャーを連射。
天井を破壊する。
ガラット「何?」
瓦礫がガラットを押しつぶす。
するとそこからガラットが出てくる。
ガラット「重い。貴様! 仲間もろともこの俺を……」
魁利「約束したんだよ俺たちは。たとえ誰が倒れても、残ったやつが絶対願いを叶えるって!! まぁ、このくらいで死ぬ玉じゃないけどな……」
床から透真と初美花が出てくる。
ガラット「何?」
初美花「フーッ、セフセフ。大丈夫…… どうせ助けてくれないって知ってたもん」
回想。2人はとっさに床に穴を開けて何を逃れていたのだ。
透真「それが俺たちのルールだからな……」
魁利「わかったか? 遊びじゃねぇ。命がけで快盗やってんだ!」
3人「快盗チェンジ!」
『レッド』『ブルー』『イエロー』『0・1・0』『マスカレイズ』『快盗チェンジ』『ルパンレンジャー』
3人はダイヤルファイターをVSチェンジャーにセット。
快盗チェンジを遂げ、ルパンレンジャーとなる。
レッド「ルパンレッド!」
ブルー「ルパンブルー!」
イエロー「ルパンイエロー!」
ルパンレンジャー「快盗戦隊ルパンレンジャー!!」
ガラット「くっ……」
レッド「あんたのお宝、いただくぜ!」
ルパンレンジャーがガラットに立ち向かう。
ガラット「何?」
レッド「なんてな……」
ルパンレンジャーがルパンソードを振るう。
ガラットは苦戦してしまう。
VSチェンジャーが炸裂。
ガラット「ええい……」
レッド「お宝、渡してもらおうか……」
そこへ国際警察が現れ、銃撃を繰り出す。
圭一郎「動くな!」
ブルー「おい見ろ!」
イエロー「VSチェンジャー?」
レッド「なんであいつらがルパンコレクションを?」
圭一郎「国際警察の権限において!」
咲也「ギャングラー、および快盗に対し!」
つかさ「実力を行使する!」
3人「警察チェンジ!」
『1号』『2号』『3号』『パトライズ』『警察チェンジ』『パトレンジャー』
3人はトリガーマシンをVSチェンジャーにセット。
警察チェンジを遂げ、パトレンジャーとなる。
イエロー「ええっ?」
1号「パトレン1号!」
2号「パトレン2号!」
3号「パトレン3号!」
パトレンジャー「警察戦隊パトレンジャー!!」
イエロー「えっ? ちょ……」
レッド「マジか?」
最終更新:2018年03月26日 17:58