広大な自然の風景が映り次にテロップが映されると共にそのジャングルの森林の風景となる。
ジャングル内に線路があり汽笛が鳴って列車が走ると共に映画のタイトルが映る。
|THE
BRIDGE ON
THE RIVER KWAI|(背景黒、文字黄)
列車には数百名の夥しい数の兵士が乗っており、終点となる場所で止まり、そこでは作業員と思われる人々が延線作業を行っていた。
兵士「降りるんだ!早く!」
車両に乗っていた兵士は一斉に降り工事現場内から直通する森林を歩き兵士の寮らしき場所へと到着し降りる。
一方で上半身裸の男性・シアーズが竹で死亡者のものと思われる十字架をニコルソンと共に作っていた中、兼松大尉がやってくる。
兼松「終わらせろ!急ぐんだ!小屋に戻る」
シアーズ「ああ、また診断か、俺達が墓場にしたのを見たんだ。皆逃げだすから」
兼松「余計なこと言うな。掘ってしまえ!早くしろ!」
シアーズ「俺達を入院させてくれ」
ニコルソン「ああ兼松大尉。俺からも頼むよ」
兼松「仮病だろ?。元気そうじゃないか、なんでそう病気になりたがる?」
シアーズ「まだこいつの下で眠りたくない」
兼松が二人の元を離れる中、シアーズが呼びかける。
シアーズ「兼松大尉。煙草の事を…」
兼松「今朝やったばかりだぞ。2人に…」
シアーズ「それなんだよ…だがお返しがしたくて」
シアーズはズボンのポケットの中から煙草を取り出す。
シアーズ「だって…今朝もらったこの煙草みたいに親切なことをされると心から嬉しくてさ…だからね…こいつをプレゼントしたい」
シアーズはポケットからライターを取り出し兼松大尉に見せると兼松はそれを受け取る。
シアーズ「盗んだんじゃない。さっき埋めたイギリス人が持ってた。親切にされたお礼にくれるって、新米に言ってた。もうくたばる前に同じことをしたい」
兼松「面白いやつだなシアーズ。よし入院先させてやる!二人とも!」
ニコルソン「兼松を買収したことを斎藤にばれたら大事になる」
シアーズ「そうなる前に俺達は遠くに行ってるさ。遠いところに…」
シアーズは竹の十字架を土に突き刺す。
シアーズ「よし、仕上げといこう。ここに…名前忘れた、こいつ誰だっけ?」
ニコルソン「トンプソン」
シアーズ「そうだった…ここにトンプソン伍長眠る。認識番号01234567…国王…女王陛下の勇敢なる戦士だ。故人は1943年、火刑によって亡くなった。栄光なる死は犬死だよな」
ニコルソン「おいよせよ。愚弄するな」
シアーズ「そんなつもりはないよ。安らかに眠ってくれ」
シアーズがそう言うと、その十字架の上先端をスコップで叩く。
ニコルソン「こいつもやっと安らかに眠れるな…」
最終更新:2018年10月18日 20:49