ダージリン「茶柱が立ったわ。イギリスのこんな言い伝えを知ってる?茶柱が立つと素敵な訪問者が現れる」
オレンジベコ「お言葉ですが、もう現れています。素敵かどうかはさておき」
ダージリンとオレンベコの乗るチャーチルら、聖グロリアーナの戦車隊は、
ゴルフ場のバンカーで、知波単学園と大洗学園の混紡部隊に包囲され、砲撃を受けていた。
大洗女子学園優勝記念のエキシビジョンマッチが開催され、
大勢の観客達が熱中していた。
継続高校のミカとアキも離れた所で観戦していた。
アキ「エキシビジョンって何か格好いいねー」
ミカが膝に乗せたカンテレを弾く。
ミカ「格好いい・・・それは戦車道にとって大切なことかな?」
アキ「えー、じゃあミカは何で戦車道やってんの?」
ミカ「戦車道は、人生で大切な全てのことが詰まってるんだよ。でも殆どの人がそれに気づかないんだ」
アキ「何よそれ」
オレンジベコ「いくら親善試合とは言え、油断しすぎたのでは?」
アッサム「この包囲網は、スコーンを割るように簡単には砕けません」
ダージリン「落ち着きなさい、いかなる時も優雅。それが聖グロリアーナの戦車道よ」
沙織「応戦してこないね。相手は何だか余裕だよ」
優花里「きっと紅茶飲んでるんですよ
華「私達は緑茶でも入れます?」
麻子「ミルクセーキがいい!」
優花里「卵も牛乳もクーラーボックスに入れてきましたから作れますよ」
麻子「おおーっ」
華「凄いです」
沙織「で、どうする、みぽりん?」
みほ「発砲を止めて下さい。別働隊がこちらに到達するにはまだ時間がかかります。
今のうちにゆっくり前進して、包囲の輪を狭くしていきます。安全な地形を確保しつつ近距離での確実な撃破を目指しましょう」
西「かしこまりました」
みほ「時間はあるので慎重に。パンツァー・フォー!」
みほ達大洗の戦車達は前進するが、知波単の戦車隊は止まっていた。
Ⅳ号が、知波単の隊長である西絹代の乗る九十七式中戦車の横に来た。
みほ「あの・・・」
西「西住隊長、パンッァー・フォーって何ですか?」
みほ「えっ?ああ、戦車前進って事です」
西「なるほど、そういう意味ですか。勉強になりました!」
桃「大丈夫か、知波単学園は」
杏「ちょっと変わってるよねー」
柚子「でも、みんな真面目そうだし、勇敢だから」
西「戦車前進!」
池田「戦車前進!」
細見「戦車前進!」
名倉「戦車前進!」
玉田「戦車前進!」
知波単の戦車隊が前進を始めた。
みほ「では、もう一度。パンツァー・フォー!」
みほ達も改めて前進し始めた。
最終更新:2020年01月20日 11:48