突如現れた謎の悪の使徒・ウルトラマントレギアにより、カツミの旧友の戸井ゆきおが、邪願獣スネークダークネスに変貌し、暴れ回る。
カツミはウルトラマンロッソに、イサミはウルトラマンブルに、リクがウルトラマンジードに変身し、立ち向かう。
妹のアサヒも、美剣サキの遺志を継ぎ、
ウルトラウーマングリージョとなって参戦する。
さらにロッソ、ブル、グリージョが合体し、超進化戦闘形態の新戦士、
ウルトラマングルーブとなる。
リクも究極形態の
ウルティメイトファイナルとなり、最後の戦いが始まる。
音声『ほとばしれ! 真の力!』
グルーブ「グルーブボルテックバスター!!」
ジード「レッキングノバァ!!」
グルーブとジードの2大必殺光線が、トレギアに炸裂する。
グルーブ「グルーブコウリンショット!!」
さらにグルーブの攻撃が、スネークダークネスを斬り刻む。
トレギア「これが、家族の絆か…… 勉強になったあぁぁ──っっ!!」
トレギアが大爆発し、消滅する。
グルーブ「グルービング光線!!」
グルーブ最強の光線が、スネークダークネスに炸裂──!!
スネークダークネスが大爆発を遂げる。
グルーブ「見たか! これが真の家族の力だ!!」
ジードがグルーブに、拳を差し出す。
グルーブも拳を差し出し、カツミとイサミのいつものサイン「ルーブタッチ」を決め、力強く頷き合う。
ゆきおがトレギアの魔の手から解放され、傷だらけで地面に投げ出される。
ゆきお「ゴホ、ゴホ……」
カツミたちが駆け付ける。
ゆきおは、申し訳なさそうにうつむく。
カツミは、ゆきおの手を取り、かつて彼から贈られた「夢」の字が書かれたボールを握らせる。
カツミ「これは、お前が持ってろ!」
ゆきお「う…… うん、うん」
ゆきおが涙ぐみながら、頷く。
ゆきおの母、幸江が駆け付ける。
幸江「ゆきお!」
ゆきお「母さん…… 母さぁん!!」
ゆきおと幸江が抱き合う。
幸江「良かった……! 良かった!」
ゆきお「ごめんなさい……」
カツミたち、リク、ウシオとミオが、満足げに見つめている。
結局、俺はウルトラマンなのか、湊カツミなのか
正解はどこにも無い。
だから、少しずつ正解を作っていくしかないんだ。
俺は歩き続ける。
夢と一緒に……
カツミたちとリクたちの、別れの時が来る。
リク「皆さん、お世話になりました」
ペガ「ありがとう、おみやげ」
ミオ「またこの世界に来たら、ぜひ、うちに寄ってね」
ウシオ「今度また、美味いすき焼き、食わせてやっかんな」
リク「はい! また逢いましょう」
リクが拳を差し出す。
カツミ、イサミ、アサヒがリクと「ルーブタッチ」を決めようとするが、3人対1人では手が交差できない。
アサヒ「えぇん、4人だと上手くいかないです~」
イサミ「出してみ。こう出すでしょ、こう……」
カツミ「次に来るときまでに、考えとくよ」
リク「僕も練習しときます。……それじゃ」
ペガ「皆さん、ありがとう。またね~!」
ミオの作ったディメンションホールを抜け、リクとペガが、彼らの世界へと帰って行く。
後日のクワトロM。
ウシオの手にするスマホの画面で、アサヒの級友たちが、クワトロM製のTシャツを着て、はしゃいでいる。
『イエーイ!』『可愛い~!』
そうだ、1つ言うのを忘れていた。
俺が適当に描いた絵を
父さんがTシャツにしたら
大人気となったのだ。
カツミ「父さん……」
ウシオ「あ、すまん! お前のイラスト、勝手に使っちゃった」
カツミ「俺…… 本格的に、デザインの勉強をしようと思う」
ウシオ「……カツミさぁ、同期のデザイナーがミラノにいるんだけどな。お前、弟子入りしてみないか?」
カツミ「うん…… やってみる!」
俺たちの物語はこれで終わり。
だけど、俺や君たち冒険は、始まったばかりだ。
いっぱい楽しんで、いっぱい苦しんで、
いっぱい笑って。いっぱい泣こう。
それが、人生という冒険だ!
旅荷物を担いだカツミとイサミが、拳を差し出し、いつもの「ルーブタッチ」を決める。
拳を打ち合う音が一際、快く響く。
カツミとイサミがそれぞれ、別の道へと発ってゆく。
エンディングテーマに乗せて、テレビシリーズのハイライトが流れてゆく。
そして──
宇宙に浮かぶ地球をバックに、倒されたと思われたトレギアが、再び現れる。
トレギア「なんだ。君たち、まだ見てたのか? 私は忙しいんでね。この辺で、失敬するよ。また会おう」
トレギアが不気味な笑い声と共に、彼方へと飛び去ってゆく。
トレギア「ハハハハハ……! ハハハハハ!!」
最終更新:2020年04月03日 22:23