実況「あの無敵と言われた`世界五大災厄`を見事に破り去り、トーナメント・マウンテンに集った30万人の大観衆から祝福のコールを受ける、キン肉万太郎&ケビンマスク組であります!」
観客たち「マンターロ!マンターロ!」
「ケービーン!ケービーン!」
実況「宇宙最強のタッグ13チームの中でたった1チームだけが辿りつける、トーナメント・マウンテン最高峰に行く権利を‘ザ・坊ちゃんズ‘が勝ち獲ったわけです!」
観客たち「マンターロ!」
「マンターロ!」
「ケービーン!」
「ケービーン!」
ビビンバ「マリさんありがとう!」
マリ「ビビンバさんおめでとう!」
スグル「2週間前、あいつらが未来の私たちの息子だと現れたときは、ウサンくさいやつらと思ったが」
ロビン「やはり正真正銘の息子たちだった。よくぞ人類と正義超人界の未来の危機を救うという大任を果たしてくれた」
真弓「ウォワァァ~~~~ッ」
ミート(こ・・・これで未来の自分・・・つまり21世紀ミートに顔向けができる!)
ライトニング「ジョ・・・・ジョワ・・・ジョワ・・・」
万太郎は敗北後、衰弱した姿になったライトニングとサンダーを見やる。
万太郎「こ・・これが数多くの強豪超人を血祭りに上げてきた、あのライトニング、サンダーなのか」
ライトニング「ジョワ・・・・ジョワ・・・来たぜ・・・オレたちが己で仕掛けた、じ・・・時限爆弾が、とうとう作動し始める時が来やがった・・・」
万太郎「どういうことだ?」
ライトニング「か・・・神の定めた摂理に逆らった者には、相応の罰が下されるということだ・・・」
サンダー「じ・・・時間というものは常に先へ流れていくもの・・・この流れを・・・加速減速させる程度のことはオレたちにとってたやすいこと・・・」
「しかし・・・すでに流れた時をぎゃ・・・逆流させるのは・・神業にも等しい難作業だったということ・・・」
万太郎「肉体時計逆回転(ボディクロックバックスピン)」
ライトニング「そして・・・オ・・・オレたちは肉体への負担をど・・・度外視して・・・その奥の手をす・・・少しばかり使い過ぎた・・・・ま・・・まあ、あとでトロフィー球根をにゅ・・・入手し、それで肉体を回復させる算段だったんだがな・・・」
「し・・・しかし、これだけ奥の手を使っても・・・ト・・・トロフィー球根入手はは・・・果たせなかった・・・」
サンダー「オ・・・オレたちの完敗ということだ・・・」
ライトニング「ジョゲボ」
サンダー「ヌグワゴ・・・」
2人が血を吐いて、倒れた。
ケビン「ライトニング」
万太郎「サンダー」
委員長「究極の超人ダッグ戦優勝チーム‘ザ・坊ちゃんズ‘、覇者の権利じゃ、トーナメント・マウンテン頂に刺さる、優勝トロフィーを引き抜くが良い!」
万太郎「行くぞケビン」
ケビン「おおよ万太郎!トァァ―――ッ」
万太郎「ウリャ―――ッ」
万太郎とケビンがトロフィーの元に飛び上がった。
万太郎「こ・・・これが1億4000万年にわたる宇宙超人タッグの戦いの歴史を結んだ・・・」
ケビン「超人タッグトロフィー・・・」
実況「さて、いくら優勝を決めたとはいえ、この超人タッグトロフィーは真の強さと、真のコンビネーションを備えたタッグチームでなければ引き抜かれるのを拒否することもあります。さあ~~~~っ、万太郎とケビンマスク、‘ザ・坊ちゃんズ‘のふたりが、トロフィーに真のタッグチャンピオンと認められるか~~~~っ!?」
アリサ「ケビン・・・」
スグル「万太郎・・・」
実況「おおっ、万太郎とケビン、優勝トロフィーの取っ手を握ったーっ」
万太郎「フン~~~ッ」
ケビン「ウオオ~~~ッ」
実況「トロフィーが何事もなくゆっくりと、ふたりの手によって引き抜かれていく~~~ぅ!まるでふたりを祝福してくれているかのようだ――――っ!」
引き抜かれたトロフィーの下には、巨大な球根が付いていた。
キッド「おお・・・」
ジェイド「あ・・・あれが食らえば全超人界を超越した、史上最強の完全無比超人になることができるという」
スカーフェイス「トロフィー球根!」
実況「キン肉万太郎、ケビンマスク、その恐ろしい力を持つトロフィー球根を悪の手より見事に守り切った――――っ!」
その頃、セイウチンは会場に向かっていた。
セイウチン「ま・・・万太郎のアニキ・・・オラはた・・・大変愚かなことをしてしまっただ・・・」
イリューヒン「よかった~~~っ、万太郎、ケビンマスク!」
バリアフリーマン「ああ~~~~っ、ちゃんと未来を守ってくれよった~~~~っ」
セイウチン「ひゃあ~~~~っ」
セイウチンは自分が倒してしまったイリューヒン達を避けようとしたが、イリューヒンに見つかった。
イリューヒン「どこに行こうってんだセイウチン」
セイウチン「だ・・・だってオラは正義超人魂を売り、ネプチューンマンと組んでおめえらをひどい目に遭わせてきた~~~っ」
バリアフリーマン「超人は長い人生、一度や二度は過ちを犯してしまうもんじゃ」
チェックメイト「結局みんな、カオスのピラリアの花の花粉のお陰でこうやって回復したんじゃないか!」
セイウチン「み・・・みんな悪かっただぁぁ~~~~っ!」
セイウチンが土下座した。
観客たち「マンターロ!マンターロ!」
ケビン「ケービーン!ケービーン!」
万太郎「ケビンいいのか?」
ケビン「ああ、オレはおまと同じ考えだ・・・」
万太郎はトロフィー球根の先端の一つを折った。
ミート「トロフィー球根の一部を折った・・・」
更に折った先端を2つに割った。
ミート「さらにふたつに割った」
万太郎「完全無比超人になるという願いは叶えるわけにはいかないが、これで生命だけは助かるだろう!」
万太郎はトロフィー球根の欠片をライトニングの口に投げ込んだ。
万太郎「セリャ――――ッ!」
更にもう一つの欠片をサンダーの口に投げ込んだ。
ミート「ウワ――――ッ」
実況「な・・・なんと万太郎、自分たちをさんざん痛めつけた悪行・時間超人、ライトニングとサンダーに、完全無比超人遺伝子のパワーが宿るトロフィー球根を与える~~~~っ!」
サンダー「・・・・・」
サンダーがコンプリート球根の欠片を食べると、肉体が回復していった。
実況「あ—―――っと、時間を弄んだ報いで、機能しなくなっていたサンダーの肉体が、どんどんと元の強靭な肉体へと戻っていく――――っ!」
凛子「な・・・なんてことを・・・」
スカーフェイス「なんだって敵に塩を送るようなことを・・・」
万太郎「ボクたち正義超人は対戦相手を殺すために戦ってるんじゃない!分かり合うために戦ってるんだ!」
ケビン「そうだ、だからリングを降りればノーサイド。遺恨はねえ!」
サンダー「ま・・・万太郎、ケビン・・・」
「ラ・・・ライトング!」
実況「あ—――――っと、ライトニングの体は干からびたままで、元の状態には戻らない~~~っ」
万太郎「!」
ライトニング「ジョワジョワ・・・ペッ」
ライトニングは、コンプリート球根の欠片を吐き出した。
ライトニング「せ・・・・正義超人のな・・・情けなんて、う・・・受けられるか「・・・」
ライトニングが立ち上がった。
実況「ライトニング、ヨロけながらコーナーを登っていく」
サンダー「ライトニング・・・」
ライトニング「く・・・来るな・・・サンダー、おまえには心配してくれるママがどこかにいる・・・し・・・しかしオレは天涯孤独・・・死んだところで誰も泣いてくれやしねぇ・・・、時にサンダー、ママの作ってくれる料理で好物はなんだった~~~~?」
サンダー「シ・・・シチューだ」
ライトニング「ジョ・・・ジョワ・・・そうか、シチューか・・・」
ライトニングが目を見開き、飛び上がった。
実況「ライトニング大きくジャンプ―――ッ、ウォーキューブより飛び出した―――っ」
そして、ライトニングが向かう先は・・・
実況「なんと背後の富士山火口に身を投げた―――っ」
ライトニング「おまえのママのシチュー食ってみたかったな~~~っ!」
ライトニングは涙を零しながら―――溶岩の中へ落ちていった・・・
サンダー「ライトニング~~~ッ!」
最終更新:2020年05月18日 15:58