恐竜が歩いていた。
それをのび太たちは眺めていた。
スネ夫「うわあっ、アラモサウルスだ!」
ジャイアン「プテラノドンが飛んでるぜ‼︎」
しずか「見て、スピノサウルスよ」
ジャイアン「すげぇ!」
のび太「あっ! トリケラトプスだ」
ジャイアン「カッケェ!」
すると影がのび太の上に来る。
のび太「て、て、て……」
ジャイアン「手がどうしたんだよ?」
影の正体はティラノザウルスだった。
のび太「ティラノザウルス‼︎ ド、ド、ドラえもん‼︎」
のび太は柱に顔をぶつける。
警備員「大丈夫かい?」
のび太たちは大恐竜博に来ていたのだ。
のび太「のび太さん、大丈夫?」
ジャイアン「おいおいのび太、何ビビってんだよ?」
スネ夫「本物の恐竜がいるはずないでしょ?」
2人「あははは‼︎」
のび太「そんなのわからないじゃないか!」
ジャイアン「はぁ? 何言ってんだ?」
のび太「この世界のどこかにまだ恐竜がいるかもしれない!」
スネ夫「あのねぇ、のびちゃん…… 恐竜は6千600万年前にいなくなったんだよ?」
のび太「ええっ? なんで?」
しずか「地球に大きな隕石が落ちてきて絶滅しちゃったのよ……」
のび太「そんな……」
のび太たちは中を歩き始める。
一同「うわあ……」
ジャイアン「デケェ……」
そこには化石が展示してあった。
ジャイアン「すげぇ……」
スネ夫「あれエラスモサウルスだ」
のび太が目にしたのは特別展示体験コーナーの化石だった。
しずか「のび太さん!」
のび太「あっ、うん!」
次にやってきたのは発掘体験コーナーである。
ジャイアンが掘った岩に化石が入っていた。
ジャイアン「あれ?」
スネ夫「ん?」
ジャイアン「なんかあるぞ?」
博士「どれどれ?」
ジャイアン「これなんですけど……」
博士「おっ、これは二枚貝の化石だよ……」
ジャイアン「やった!」
スネ夫「すごいジャイアン!」
しずか「見せて!」
博士「見つけた化石は持って帰っていいよ。ここ5年で日本でも次々と恐竜の化石が見つかっているんだ。日本は恐竜王国かもしれないんだよ」
3人「へぇーっ……」
のび太「あっ! あの、これ恐竜の化石ですよね?」
博士「うーん…… これはすごい!」
3人「ええっ?」
博士「まぎれもない恐竜の……」
スネ夫「嘘……」
博士「つまづいたかもしれないただの石だ」
のび太「ズコ!」
3人「あははは!」
ジャイアン「のび太が恐竜の化石、見つけられるはずないだろう!」
スネ夫「犬のフンなら見つけられるけど……」
のび太「きいーっ! 化石くらいなんだい! 僕は宣言する。化石なんかじゃない生きた恐竜を見つけてみせる‼︎」
しずか「のび太さん……」
ジャイアンとスネ夫がのび太に近づく。
スネ夫「はい回った」
ジャイアン「もし見つけられなかったらどうするんだよ?」
スネ夫「どうするんだよ?」
のび太「目でピーナッツを噛んでやるよ!」
ジャイアン、スネ夫「あははは‼︎」
しずか「また……」
ジャイアン「ああ、楽しみだな……」
スネ夫「バッチリ少女ビデオも撮ったもんね!」
のび太「見てろ。生きた恐竜を見つけてあいつらにギャフンと…… あわわわ!」
博士「世界にはまだ発見されていない恐竜がたくさんいるんだよ。進化の仮定にあるべきなのに見つかっていない」
のび太「いてて……」
のび太が何かに蹴つまずく。
博士「そんなミッシングリンクを埋める新恐竜をもしかしたら君たちが見つけることがあるかもしれない! その時は君たちの名前がついた恐竜になるかもしれない」
のび太は岩に耳を当てる。
のび太「ドラえもん、ドラえもん! ドラえもん、ドラえもん!」
のび太は急いで家に向かうが、空き缶で再びこけてしまう。
最終更新:2024年09月15日 22:20