爆上戦隊ブンブンジャーの最終回

ついにブンブンジャーとハシリヤンの最終決戦が始まった。

レッド「ここからがファイナルラップだ!」
グランツ「我、ハシリヤン大番頭グランツ・リスク。スピンドー様の鉾にして盾…… リスクを取り除くまで!」
一同「はぁーっ!」


バクアゲファイナル
君のハンドル


国際宇宙対策機構。

常槍「ハシリヤンは切り捨てる。技術も宇宙との交渉ルートは手に入れている。問題はない……」
調「常槍本部長…… 侵略先宇宙人との癒着、共謀の容疑で拘束します……」
常槍「何を証拠にそんなことを?」
調「証拠ならここに」

調が突き出したのはブンブンチェンジャーである。
そこから立体映像が流れる。

調「すでに世界中の人々が見ているとのことです……」
千二「これ、何?」

内藤の元にも捜査官がやってくる。

常槍「私が思っていた以上に優秀だな。細部調…… 甘んじて拘束を受け入れよう…… この先の仕事ぶりを見せてもらおうじゃないか」
調「決して負けません…… 私もブンブンジャーも」
常槍「それはどうかな? この一件、私の後ろにどれだけの力が控えているのか君には想像もつくまい……」

常槍と舞美が連行される。


ブンブンジャーとグランツの戦いが続いている。

オレンジ「ドーザー、カスタマイズ」
ピンク「ワゴン、カスタマイズ!」
ブラック「パトカー1、カスタマイズ」

『ドーザー、パトカー1、ワゴン』

カスタマイズした技が全て破られる。
グランツの猛攻がブンブンジャーを襲う。

バイオレット「とんだ暴れ牛じゃねぇか……」
レッド「シャーシロ!」
ブルー「ああ……」

ブルーはレッドからブンブンハンドルを借りてグランツに挑む。

グランツ「やるなブンブルー。だが今の私はかつてないほどみなぎっている…… 命を捧げたスピンドー様を守り、戦うこの事実、なんと満たされていることか!」
ブルー「お前には自分のハンドルがないんだな…… ならば、俺たちに勝てるはずがない!」

『サファリ、クラシック』

そこへサンシーターがやってくる。

デコトラーデ「やってる、やってる。やっと追いついた……」
イターシャ「って、どうするつもり?」
デコトラーデ「こうする!」

デコトラーデはゼッキョー大マイクを地面にに突き刺す。
すると戦いの風景が街に映る。

ヤルカー「究極のライブをお送りカー!」

少年「ブンブンジャー、行けーっ!」「ブンブンジャー!」

すると子供たちの体からピンクの光が照らし出す。

人々「ブンブンジャー、頑張れ!」

二コーラのペンダントとブンブンの体も光りだす。

ブルー「俺が俺のハンドルを放さなかったから、この逆転を仕組めた…… 大也と仲間たちを信じればこそだ!」

二刀流が炸裂。
グランツの銃撃が交わされる。

『ショベル』

ブルー「グランツ! お前はスピンドーにハンドルを渡し、自分で握ることを放棄した! お前の意思はどこにある?」
グランツ「スピンドー様の意思が私の意思。忠誠を誓ったあの日から……」
一同「チャンピオンカスタマイズ!」
ブルー「バクアゲチャンピオンドライブ!」

チャンピオンブンブルーの必殺技が炸裂。

グランツ「スピンドー様!」

(スピンドー『もうお前はスクラップじゃねぇ…… お前は俺だ』)

グランツ「御意…… グランツはいつでもあなた様のおそばに…… うわああーっ‼︎」

グランツはガーディアンブレラを突き刺して大爆発する。

ヤルカー「ヤイヤイ。やったカー?」
イターシャ「ヤルちゃん、それ言っちゃダメ!」
デコトラーデ「フラグだろ? それ……」

グランツのガーディアンブレラにギャーソリンが集中。

オレンジ「ギャーソリンだ」
ピンク「なんで? どっから集まってんの?」

そこへスピンドーが現れ、ガーディアンブレラを吸収する。

スピンドー「こいつは、この星に溢れる悲鳴さね。地球はいいね…… あちこちで戦争の匂い、貧しさの匂い、ギャーソリンの永久機関さね。あたしが生まれた掃き溜めの星とおんなじさ…… グランツ、最後にいい仕事したもんさね。お前の悲鳴がこの星の悲鳴をくれる。うまいギャーソリンがあたしを呼び戻したよ! 悲鳴が上がり続ける限り、あたしゃ不死身なのさ!」

スピンドーの竜巻がブンブンジャーを襲う。

一同「うわああーっ!」
スピンドー「悲鳴だらけの掃き溜めだよ。あたしゃ思ったね、宇宙全部あたしが悲鳴をあげさせてやるってね。永遠を生きてずっと悲鳴を聞いていたいのさ。あたしが支配する世界で!」

スピンドーの猛攻によってブンブンチェンジが次々と解除されていく。

大也「だったら、世界を変える! 悲鳴のない世界に‼︎」
スピンドー「ふっふっふ…… そりゃ負け犬の言葉さね」
射士郎「負け犬じゃない…… 俺たちは、信じているからな」
未来「悲鳴が上がる場所には、必ず誰かが駆けつける!」
錠「そうやって助けられたら、誰かに同じことをしたくなる!」
玄蕃「宇宙ではそれを、愛と呼ぶんだよね……」
先斗「面白ぇ…… それなら変わるかもな。悲鳴のない世界に!」

大也たちが次々と立ち上がる。

大也「一緒に走らないか? 俺たちの世界へ!」
スピンドー「走るのはあたし1人さね。お前たちはこうだ……」

スピンドーがエネルギー波を発射。
しかし、それをブンブンがかき消す。

ブンブン「爆上げ復活‼︎」
大也「ブンブン!」
スピンドー「ブンの字…… 仕留めたはずだ! あたしのこの手で」

ビュンディーもやってくる。

ビュンディー「ブンブンジャーを信じる声がブンドリオに届いたのだ」
兄「俺たちのあの光だ……」
弟「兄ちゃん、俺たちが復活させたんだ!」
ブンブン「ありがとう、世界中のみんな! ここに届いたよ、みんなの声」
調「ブン様……」
大也「あのエネルギー体に必要な最後の鍵がみんなの想いだったんだ……」
ブンブン「うん。わかったよ大也、みんなが力を合わせれば悲鳴は笑顔に変わる! 笑顔でいっぱいの世界を作ることができるって」
未来「それって……」
大也「ああ……」
一同「最高のバクアゲだ‼︎」
スピンドー「ふっ」
大也「行くぞ」
一同「オーライ!」

『ブン、ヴォンヴォン、ビュンビュンビューン‼︎』『トリガーを引いてエンター』

一同「ブンブンチェンジ!」

『バクアゲタイヤ、ゴーゴーゴー!』

最後のブンブンチェンジを遂げる6人。

レッド「ブンレッド!」
ブルー「ブンブルー!」
ピンク「ブンピンク!」
ブラック「ブンブラック!」
オレンジ「ブンオレンジ!」
バイオレット「ブンバイオレット!」
ブンブン「ブンドリオ・ブンデラス!」
ビュンディー「ビュン・ディーゼル!」
レッド「気分ブンブン、ぶん回せ!」
一同「爆上戦隊ブンブンジャー‼︎」
サンシーター「バクアゲだ‼︎」
調「バクアゲだ!」
人々「バクアゲだ‼︎」

人々の声がブンブンジャーに集まってくる。

ブンブン「バクアゲパワー、フルスロットル!」
スピンドー「悲鳴が、足りねぇ……」
バイオレット「やつより早く行ってやれ。スピードの向こう側ってやつによ!」
ビュンディー「この決着、お前たちがつけてこそ美しい……」
ピンク「今ならスピンドーを倒せる」
オレンジ「みんなのバクアゲ!」
ブラック「2人に託します!」
ブルー「2人で作った爆上戦隊だ。2人が決めろ……」

ブルーたちは次々とレッドとブンドリオにタッチしていく。

ブンブン「バクアゲチャンピオン!」
2人「ブンブンドライブ‼︎」

2人の必殺技が炸裂。
スピンドーは跪いてしまう。
ブンブンチェンジも解除される。

スピンドー「どうしてトドメを刺さねぇ?」
大也「あんたにはやるべきことがあるからだ……」
玄蕃「乗っ取った星々から手を引け。大銀河警察、法廷、まだ心あるものはいるはずだ…… 裁きを受けてもらおう……」
スピンドー「辱めとしちゃあ、最高さね」
ブンブン「俺も証言する。一緒に行こうぜ……」

ブンブンは手を差し伸べるが、スピンドーに払われる。

スピンドー「あたしのハンドル、他人ににぎらせないよ…… 今は爆上がっても、あたしが消えりゃ地球は元に戻る。また争いと悲鳴の星よ…… あばよ、ブンの字……」

スピンドーの体が砂となる。
同時に帽子も飛んでいく。


数ヶ月後

キャスター「いわゆるハシリヤンゲート。侵略宇宙人癒着事件で事件を指導した元ISA作戦本部長、常槍鋭一郎容疑者と元ライトニングテックCEO内藤雷汰容疑者は……」

大也は内藤の面会に訪れていた。

大也「教えてくれ。あんた、最初から俺の敵だったのか?」
内藤「ハシリヤンに会って、欲が出たんだよ…… もう会いにくるな。お互い苦しいだけだ……」
大也「宇宙に行くからね。会えないよ…… BBGにエントリーしたんだ! 俺が宇宙に行っている間、子供たちの支援は信頼できる仲間に頼んである」


先斗とビュンディーは未来のバイト先にいた。

先斗「俺は地球に残る。大也の夢は俺がつなぐって決めたんだ……」
未来「大也のって、世界中の子供たちの?」
先斗「ああ。ブンドリオの夢、待たせんなって言ったんだよ…… あいつが宇宙に行ったら、子供は俺に任せろってさ」
未来「そっか…… 優しいね、先斗。大也も安心してBBGに行けるよ」
先斗「頑張れよ、BBGの元オーナー……」
ビュンディー「お前のおかげで体制が元に戻り、ブンドリオの名誉も回復できたのだからな……」
未来「うん。ついに運転屋の本領発揮だよ」
ビュンディー「ああ……」
先斗「それから、ビュンディーのこと、頼むな」
ビュンディー「またそれを…… 私は始末屋だ!」
先斗「いいから行けって、BBG…… ダチとまた走りたいんだろう?」


サンシーターはブンブンキラートレーラーに乗って別の星に行こうとする。

デコトラーデ「いざ、新しい星へ!」
イターシャ「初めから私たちが天辺になればいいのよ」
ヤルカー「名付けて『サンシーター帝国』カー!」
デコトラーデ「暴走魂で新天地を目指すのだ」
イターシャ「よし!」
ヤルカー「カー……」
サンシーター「テール・トゥ・ノーズ」
イターシャ「ちょっと、ハンドル、ハンドル!」

トレーラーはトンネルをくぐって去っていく。

舞美「ISA作戦本部長就任、おめでとうございます……」
調「堅苦しいのやめて。あの証拠映像がなければ、本部長を追い込むことはできなかったんだから…… 聞いたわよ。情報屋が仕向けてたんでしょう?」
舞美「ちょっと違うかな? 調の熱い想いに答えたかったの」
調「……まあ見事騙されちゃったけど」
舞美「名演技だったでしょう? これからが大変よ。頑張って、本部長……」


ガレージ。

調「ということで、ブンブンジャーの皆さんにISAから仕事の依頼です。ハシリヤン残党に苦しむ全ての星に最高の爆上げを届けて欲しいのです……」
ブンブン「よっしゃ!」
大也「その仕事、受けた。BBGは来季からの参戦だ…… だがその前にまず……」
未来「二コーラにこれ、返さなきゃね……」
ブンブン「今度は俺たちが二コーラに力を貸す番だ」
未来「うん」
錠「玄蕃さんのお父さんも1日も早く解放しないと……」
玄蕃「ああ。感謝する……」
射士郎「大銀河警察の内部から変えていかないとな……」
ビュンディー「私の始末や情報網を使ってくれ」
射士郎「宇宙でも情報屋か。悪くないな……」
ブンブン「いよいよだな、俺たちの夢……」
大也「ああ…… 君をBBGに届ける。みんなと一緒にな」
ブンブン「うん。調さん、カレー、いっぱい冷凍してあるからね!」
調「はい。全部いただきます!」
ブンブン「今まで本当にありがとう…… 調さんに会えてよかったよ」
調「ううっ、私もです……」
ブンブン「苦しい、苦しい!」
錠「ブンさん!」
ビュンディー「ブンドリオ、大丈夫か?」
先斗「トップになれよ。いい報告しか聞きたくねぇからな」

いよいよ出発のときがきたのだ。
初期メンバーはブンブンカーに乗り込む。

未来「準備OK」
錠「こっちも準備OKです!」
大也「行くぞ、ブンブン……」
ブンブン「オーライ」
大也「出発だ!」
ブンブン「ブンブンジャー、発進!」

全てのブンブンカーが宇宙へと旅立っていく。
先斗と調はそれを見送る。

調「行っちゃいましたね……」
先斗「姐さん…… 帰ってカレー食うか?」

そこへビュンディーがカレーを持ってやってくる。

ビュンディー「ブンブンカレー2丁、お待ち!」
先斗「ビュンディー、お前、宇宙はどうした?」
ビュンディー「先斗にまだ見せてない小説があるのだ」
先斗「……なんだよ、可愛いやつだな!」
ビュンディー「ちょ、カレーが!」
調「カレーが危ない!」


ビッグバングランプリ会場。

アナウンス「ビッグバングランプリ第1ステージ、間も無くスタート。初参戦で予選トップのチームブンブンジャー、初優勝の期待が高まります! ファーストドライバーは範道大也!」
ブンブン「頼むぞ、大也……」
大也「ああ。バクアゲで行くぞ!」
一同「オーライ!」


(終)

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最終更新:2025年05月23日 21:10