ゾイド新世紀スラッシュゼロの最終回

チーム・ブリッツは勝利を重ねロイヤルカップでの決勝戦でバックドラフト団の妨害乱入がありながらも勝ち残る。
バーサークフューラー(以下略でフューラー)に搭乗したベガ・オブスキュラが動かなくなったウルトラザウルスを発見する。

ベガ「あそこか…」

フューラーは突然後ろに振り向いて戻る。

ベガ「どこへ行くんだフューラー!そっちじゃない!ゴールはあっちだ!一体どうしたんだヒューラー!」

ゼロの軌跡
風と雲と冒険と…

ビット・クラウドはライガーゼロの付近で寝転んで空を見ていた。

ビット「いいよな雲は…何も考えないでただ流れていく…」

ビットの言葉にライガーゼロは口を上げる。

ビット「お前もそう思うかライガー?」
ジェミー「ビットさん!✕2」

上述の出来事は夢であり、ジェミーの通信の呼びかけでビットは目を覚ます。

ジェミー「ゼロシュナイダー、セッティングデッキに固定しました。換装準備オッケーです」

ビット「OK!ゼロシュナイダーイジェクト!。ライガーゼロインストレーションシステムコール、パンツァー!」

ライガーゼロはパンツァーユニットに換装しライガーゼロパンツァーに。

ジェミー「ライガーゼロパンツァー、CASシステムコンプリート!」
スティーブ「今から言うポイントに向かってくれ!」
ジェミー「はい!」

チームブリッツはホバーカーゴでポイントとなる目的地に向かう。

スティーブ「みんなゴールが判明した。ポイントL55D46だそこで自分のゾイドギアをセットすればロイヤルカップの優勝者だ。どうやらそこに先に行ってるチームがいるらしい…」
リノン「バラッド!ビット!私の分まで頑張んなさいよ!」
バラッド「言われなくても頑張るさ!」
ビット「なとにかくこれに勝って蹴りをつける」

一方でフューラーが動かない中、サラが乗るホエールキングがやってくる。

サラ「ベガ、何をしているの?。ゴールはそっちじゃないでしょ?」
ベガ「僕じゃないよ。フューラーだ!」
サラ「バーサークフューラー?」

サラがそういう中、フューラーから警告音がなり、モニターに近づいてくるホバーカーゴが映る。

ベガ「なんだそういうことか…」

ホバーカーゴの内部が展開しシャドーフォックス(バラッド)は発進待機をする。

バラッド「バーサークフューラー…」
ビット「ベガ・オブスキュラ…」
ベガ「決着をつけたかったんだね…フューラー…どっちがアルティメットXとして上かって…僕とあいつとやってみたいな…あいつとやれるんなら、この大会も面白いよ。」
スティーブ「バーサークフューラー…ライガーゼロ以外にオーガロイドシステムを持つ可能性のあるゾイド…」
リノン「もう何であんなやつが最後に最後に残ってんのよ!」
ジェミー「あんなやつだから残ってるんですよ…」

ジェミーがそういう中、バックドラフト団のジャッジマンが落下する。

ジェミー「ジャッジマン!」
サラ「ベガのコンディションは?」
オペレーター(無線)「これまでの戦闘で体力の低下、主に戦闘基準等の増加が認められます。」
サラ「バーサークフューラーのコンバートをモチベーション120%」
オペレーター(無線)「120%を超えています」
サラ「では、何も問題はないわ…いいわよベガ。好きにして」
ベガ「サンキュー!サラ!」
スティーブ「ビット!バラッド!発進だ!」
2人「「了解!」」

シャドーフォックスとは発進する。

ジェミー「シャドーフォックス発進!ホバーカーゴサイドパネル…」
リノン「オープン!」

ホバーカーゴのカタパルトが開き、ライガーゼロ・パンツァーが発進する。

ベガ「新しいパーツだ…」
黒ジャッジマン「バトル承認!✕2。チーム・ベガ!バーサス!チーム・ブリッツ!レディーファイト!」

シャドーフォックスはフューラーに近づく途中で飛び上がる。

ベガ「悪いけど一度対戦した相手はバーサークフューラーが覚えているんだ」

フューラーはシャドーフォックスの飛びかかり攻撃を回避後、しっぽを振り回し返り討ちにする。

ベガ「だからフォックスはフューラーに絶対勝てないのさ」
ビット「絶対なんてあるか!ハイブリッドキャノン!」

ライガーゼロパンツァー(ビット)はハイブリッドキャノンをフューラーに目がけて放つ。

ビット「ファイヤー!」

フューラーは即座にバリアを展開してハイブリッドキャノンの攻撃を防ぎ、シールドを解除後。

ベガ「確かに他のアーマーよりも攻撃力が高いみたいだね…でも…!」

フューラーはブースターで高速移動しライガーゼロに目がけて突進する。

ベガ「機動力がなさすぎるよ!」

突撃攻撃を受けたライガーゼロはシステムダウンする。

ビット「おいおいまたかよ…」

パンツァーユニットがオーバーヒートする。

ジェミー「ライガーの各駆動系が異常加熱!室内温度は50度を超えています!」
ベガ「ほら…やっぱりお前の方が強いじゃないか。フューラー…撃ってもいいよ!」

フューラーは荷電粒子砲の発射態勢に入る。

リノン「ビット!逃げて!奴は荷電粒子砲を撃つつもりよ!」
ビット「この…踏ん張れ!ライガー!立ってくれ!」
サラ「早く片付けてゴールに行きなさい、ベガ」
ビット「ライガー!」
サラ「どうした?」
オペレーター(無線)「撃墜したジャッジサテライトがこの地点に落下していきます!レベル9の被害が広範囲に起こります!」
リノン「な、何!?」
ジェミー「こちらに向かって高速で巨大な物体が接近しています!これは…ジャッジ衛星!」
スティーブ「ジャッジ衛星…いかん回避行動を!」
リノン「ビット!早く立って!ジャッジ衛星がこっちに落ちてくるの!」
ベガ「いいところでこんなのが来るんだもんな…」

フューラーは落下してくるジャッジ衛星にめがけて荷電粒子砲を放つ。
ジャッジ衛星の本体はは跡形もなく消える。

ホバーカーゴ内。
スティーブ、ジェミー、リノンはモニターでその様子を見ていた

ジェミー「すごい…ジャッジ衛星を吹き飛ばした…博士!破片が燃え尽きていません!」
スティーブ「あれだけの荷電粒子砲を受けても、まだ残っているのか!」
ジェミー「到達まであと54秒!」
スティーブ「なんとかこの場を離れることは?」
ジェミー「とてもじゃないけど無理です!」

ホエールキング内。

サラ「回避行動を!」
オペレーター(無線)「バーサークフューラーは!?」
サラ「ベガなら心配ないわ。彼はフューラーに乗っているの」

スティーブ「ホバーカーゴのシールを最大出力で張るぞ!このフィールドにいる彼らだけは守るんだ!」
リノン「ジェミー、早くそっちに向けて」
ジェミー「今、やってます!」

ライガーゼロパンツァーは体勢を立て直す。

ビット「ライガー!あれをやるぞ!バーニングビッグバン!」

ライガーゼロパンツァーがバーニングビッグバンで放った多数のミサイルは落下してくる無数の破片を1つ残らず破壊する。

オペレーター(無線)「ジャッジサテライト、完全に消失しました」
サラ「なんて破壊力なの…」

ホバーカーゴ内。

リノン「助かった…」
スティーブ「ビット!すぐにアーマーを強制排除しろ!」

ビット「言われなくてもそうする!」

ライガーゼロはパンツァーユニットの装甲を外す。

ビット「やばかった…」
ベガ「意外としぶといんだね…本当にすごいや…でももう邪魔はいないからね」

フューラーはライガーゼロに向かう中、シャドーフォックスのガトリング攻撃を受ける。

バラッド「俺がいるって事を忘れただろう。ビットここは俺に任せ早く換装しろ」
ビット「換装だって…」
バラッド「ゼロがあるだろ!ゼロのパーツが!」
ビット「わかった!頼むぜバラッド!」
バラッド「行くぜフォックス!」

シャドーフォックスはフューラーと戦う。

サラ「ベガのコンディションは?」
オペレーター(無線)「先ほどの荷電粒子砲の発射の衝撃で50%を超えています」
サラ「あの子は大丈夫…」

シャドーフォックスはフューラーに噛みつかれた後、振り飛ばされた後、ガトリング攻撃を放つもフューラーのバリアに防がれる。

ビット「ライガーインストレーションシステムコール!ゼロ!」

フューラーのビームキャノンでシャドーフォックスの片方の前足・後足が破壊される。

リノン「バラッド!」
黒ジャッジマン「チームブリッツ!シャドウフォックス、リタイア!」
ベガ「サラが言った通り本当に面白いよ今回のバトル。でもこれで終わりだね…」

フューラーはホバーカーゴに向けて荷電粒子砲を発射する体制に入る。

リノン「来るわよ!」
スティーブ「換装はまだか!」
ジェミー「もう少しです!。ライガーゼロCASコンプリーテッド!カタパルト準備!」
スティーブ「ジェミー!中止だ!全エネルギーを全面シールドに!」

フューラーの荷電粒子砲はホバーカーゴに命中する。

サラ「よくやったわベガ。もうご褒美に落とすジャッジサテライトはなくなってしまったけど…」

フューラーは咆哮を上げる中で黒煙の中からライガーゼロが出てくる。
ライガーゼロのストライクレーザークローでフューラーの頭部装甲がむき出しになる。
次にライガーゼロはフューラーに飛びかかった後、肉弾戦になる。

サラ「何なのよ…」
ベガ「早い…」
ビット「悪いなバラッド、フリーズさせてしまって」
バラッド「気にするなそれより絶対勝て。勝って…Sクラスに行くんだ!」
ビット「ああ…絶対に連れてってやる!」

荷電粒子砲を受けたホバーカーゴはバリアによって無傷であった。

リノン「ビット、絶対よ」
ジェミー「僕たちの夢なんですから」
サラ「あのトランスポーターはジャッジサテライト持ち抜くバーサークフューラーの荷電粒子砲を防いだというの?」
ビット「行くぜ!ライガー!」
ベガ「こいつ!」

フューラーはバスタークローでライガーゼロを攻撃するも回避され、返り討ちの攻撃を何度か受ける。

リノン「早い…!」
ジェミー「凄いです…」

ライガーゼロはストライクレーザークローで攻撃するがフューラーに避けられるも隙を狙って砲撃で迎え撃つ。

スティーブ「あれはライガーゼロのオーガノイドシステムがフューラーの動きを学習した結果だ…つまり」
リノン「ライガーゼロもアルティメットXだということ…」
スティーブ「そうだ…あの2体は今では幻と言われるオーガノイドを持つことが許されたゾイドだ…しかしピットの体力がそれに耐えれるかどうかだ…」
ジェミー「もうとっくに限界を超えてます…」
リノン「ビット…」

ライガーゼロとフューラーの一騎打ちが続く中で戦いの場が動かないウルトラザウルス付近へ移る。

ベガ「このー!いい加減にやられろ!」
ビット「冗談だろ!」

フューラーはバスタークローでライガーゼロのストライクレーザークローを防ぐ。

ベガ「どうだ?。!?」

しかし、ライガーゼロのストライクレーザークローはフューラーのバスタークローを粉砕する。

サラ「ベガ!ベガ!どうしたのベガ!。ベガ!ベガ!聞こえないの!。ホエールキングをフューラーに!」

ベガの指示を無視したフューラーは荷電粒子砲を放つ体制に入る。

オペレーター(無線)「バーサークフューラーのコンバットモチベーション200%!コンバットシステムが暴走しています!」
サラ「そんな…」

ライガーゼロはフューラーの荷電粒子砲を回避した一方でその攻撃はホエールキングに命中する。

オペレーター(無線)「メインエンジン被弾!制御不能!不時着します!」
サラ「ベガ…」

フューラーの荷電粒子砲が放たれ続ける中、ダークジャッジマンも巻き込まれる。

リノン「ダークジャッジマンが溶けちゃったわよ!」
ジェミー「このバトル…どうなるんでしょう…」
スティーブ「ビット君とベガが無事でいてくれればいいんだが…」

ライガーゼロとフューラーの一騎打ちが続く。

ビット「くそっ!さっきよりも早くなってる!これが博士が言ってたオーガノイドシステムの学習ってやつか…。そうだよな俺たちにできねえことはない…行くぜライガー!。
ライガー…踏み込みと間合いと…気合いだ!」

フューラーが再び荷電粒子砲を放つ中、ライガーゼロはフューラーの首を上に向けさせストライクレーザークローで突き刺し抑え込む。

ビット「踏ん張れライガーもう少しだ!」

ライガーゼロはフューラーを抑え込み続ける中でベガは目を覚ます。

ビット「この…気合だ!」

ベガは脱出装置のレバーを引き脱出と同時に荷電粒子砲の発射が止まり、フューラーは完全に動かなくなる。
不時着したホエールキングにいたサラは目を覚ます。

サラ「終わったの?」

サラがそういった後、モニターにゾイドバトル連盟会長(以下略で会長)の姿が映る。

会長(モニター)「バックドラフトの諸君。君たちの野望もこれで終わりだ見たまえ」
サラ「こ…これは…」

ジャッジマンを多数搭載した衛星に搭載された砲台はバックドラフト団の衛星を破壊する。

会長(モニター)「君たちの所在は掴んでいる。大人しく降伏したまえ」
伯爵「アルタイルくん。私の描いたバトルもこれまでだ」
アルタイル「伯爵…」

バックドラフトに降伏宣告された中、サラはコントロールパネルを通じてベガの存命を確認する。

サラ「ベガは…!?」
オペレーター(無線)「無事脱出しました。命に別条はありません。サラ様…これから私達は…」
サラ「よかった…」

サラはベガの無事に涙を流す。
無事であったベガは動かなくなり中破したフューラーの残骸を見る。

ベガ「フューラー…また眠るんだね…今度乗る時はもっと強くなるから…」

ベガが物音に気づき振り返る。
彼の心配にライガーゼロがやってきてビットがコックピットを展開し声をかける。
ビット「大丈夫か?ベガ?」
ベガ「ビットだっけ?名前?」
ビット「ああ」
ベガ「ビットは強いや…あのバーサークフューラーを止められるなんて…僕が大きくなったら…またバトルしてよね!」
ビット「ああ!待ってるぜ!キング!」

両者は違いに拳を向ける中、ライガーゼロから着信音が鳴り、モニターが映る。

会長(モニター)「よくやってくれたビット君。バトルオールオーバーだ!おめでとう!」
ビット「それって…」
会長(モニター)「おめでとう、チームブリッツ!。この古のウルトラザウルスの頂上ブリッジがゴールだ!行きたまえビット君!」

チーム・ブリッツ一同は勝利に歓喜する。
ビットはウルトラザウルスの頂上ブリッジ内へ行き、コックピット部にゾイドギアを装填する。


ビットに続く形で会長が惑星Ziで過去に起きた戦争に関する出来事を語る。
バラッドが大破したシャドーフォックスを見る中、ホバーカーゴ内にいた一同が声をかけ、彼は振り向く。

会長(彼は戦争の嵐に吹き荒れるこの星で平和のために立ち上がった…)

各地ではかつてチーム・ブリッツと戦った経験のあるチームを筆頭に人々はビットの勝利に歓喜する。

会長(そして彼は戦いを終結へと導いた後、旅立っていった…彼の愛したものは風と雲と…冒険*1だった…)
ビット「風と雲と冒険か…いい風だ…冒険もいいかもしれないな…な!ライガー!」

ビットが夜空を見ながらそう言った後、ライガーゼロは咆哮を上げる。

(終)

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最終更新:2016年05月06日 15:12

*1 この台詞は前作『ゾイド -ZOIDS-』のオープニングに基づいたもの。