「ちょっと……ここはどこおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!?」
暗闇に星々が輝く宇宙のような空間の中、赤茶色の髪色の少女が自らの置かれた状況に戸惑いの叫び声をあげていた。
少女の名は桃宮いちご、地球を侵略しようと企むエイリアンとそのエイリアンが放つキメラアニマと戦うため、「μプロジェクト」によってレッド・データ・アニマルの遺伝子を打ち込まれた5人の少女達「東京ミュウミュウ」の内の一人でイリオモテヤマネコの遺伝子をその身に宿し、「ミュウイチゴ」に変身して敵と戦う少女で、少し前に東京タワーでの決戦でキッシュ達を始めとしたエイリアンの大規模作戦を阻止し、雨の降りしきる中で想い人である青山雅也の告白を受け取り、彼に自らの想いを伝えたのであるが、まさかそれから数日後にこのような事態に巻き込まれるとは夢にも思っていなかったのだ。
少女の名は桃宮いちご、地球を侵略しようと企むエイリアンとそのエイリアンが放つキメラアニマと戦うため、「μプロジェクト」によってレッド・データ・アニマルの遺伝子を打ち込まれた5人の少女達「東京ミュウミュウ」の内の一人でイリオモテヤマネコの遺伝子をその身に宿し、「ミュウイチゴ」に変身して敵と戦う少女で、少し前に東京タワーでの決戦でキッシュ達を始めとしたエイリアンの大規模作戦を阻止し、雨の降りしきる中で想い人である青山雅也の告白を受け取り、彼に自らの想いを伝えたのであるが、まさかそれから数日後にこのような事態に巻き込まれるとは夢にも思っていなかったのだ。
「ようこそ、常ならぬ願望を抱く新たなマスター候補者よ」
その時、いちごの耳に見知らぬ男性の声が聞こえてきた。
「!?あなたは誰!?キッシュ達の仲間!?また新しいエイリアンなの!?」
いちごは姿が見えぬ男性に対し、男性とキッシュ達エイリアンとの関与を疑うが男性の声はいちごの疑問を否定する。
「安心したまえ。私は君が言う『エイリアン』とは全くの無関係だ。これから行われるのは万能の願望器『聖杯』を求めて戦いあう『聖杯戦争』、そしてここはその予選が行われる空間だ」
男の言葉に対し、いちごの理解は全く追いつかなかった。『願望機』だの『聖杯』だの男の口から聞いたこともないようなワードが次々と出てきたうえに、予選とか言われてもいちご自身にはそんなものに立候補した覚えは全くなかったからだ。
その時、いちごの耳に見知らぬ男性の声が聞こえてきた。
「!?あなたは誰!?キッシュ達の仲間!?また新しいエイリアンなの!?」
いちごは姿が見えぬ男性に対し、男性とキッシュ達エイリアンとの関与を疑うが男性の声はいちごの疑問を否定する。
「安心したまえ。私は君が言う『エイリアン』とは全くの無関係だ。これから行われるのは万能の願望器『聖杯』を求めて戦いあう『聖杯戦争』、そしてここはその予選が行われる空間だ」
男の言葉に対し、いちごの理解は全く追いつかなかった。『願望機』だの『聖杯』だの男の口から聞いたこともないようなワードが次々と出てきたうえに、予選とか言われてもいちご自身にはそんなものに立候補した覚えは全くなかったからだ。
「『願望機』だとか『聖杯』だとかそんなもの一体何なのか私には全然分かんないし、『予選』とか言われても私はそんなものに立候補した覚えは全くないよぉ!!」
「ふむ……君は身に覚えがないと言うのか。では答えを教えてあげよう。君は自らの意思で『星晶石』を受け取っただろう?それによって君はこの聖杯戦争に導かれたのだ。」
「えっ……『星晶石』って一体何の話……っあ!!?」
いちごは男の言う『星晶石』について一つだけ心当たりがあった。
彼女はエイリアン達との東京タワーでの決戦前に想い人の青山雅也に人気バンド「Tierra」のライブのチケットを譲られ、一緒にライブに行く約束をしており、想い人との大切なイベントを絶対に成功させたいと思った彼女は願掛けとしてお守りを買うために『アンティークショップ・美紗里』という名前のお店を訪れており、緑色のウェーブがかかった髪に左目を隠している前髪のひと房が紫色をしていた印象的な姿をしていた「ミザリィ」と名乗る店長の勧めで購入した3つの金平糖のような形の石のことを思い出したのだ。今にして思えばあれが、というよりそれしか心当たりがないのだがあの石が男の言う『星晶石』なのだろうということを察する。
「ふむ……君は身に覚えがないと言うのか。では答えを教えてあげよう。君は自らの意思で『星晶石』を受け取っただろう?それによって君はこの聖杯戦争に導かれたのだ。」
「えっ……『星晶石』って一体何の話……っあ!!?」
いちごは男の言う『星晶石』について一つだけ心当たりがあった。
彼女はエイリアン達との東京タワーでの決戦前に想い人の青山雅也に人気バンド「Tierra」のライブのチケットを譲られ、一緒にライブに行く約束をしており、想い人との大切なイベントを絶対に成功させたいと思った彼女は願掛けとしてお守りを買うために『アンティークショップ・美紗里』という名前のお店を訪れており、緑色のウェーブがかかった髪に左目を隠している前髪のひと房が紫色をしていた印象的な姿をしていた「ミザリィ」と名乗る店長の勧めで購入した3つの金平糖のような形の石のことを思い出したのだ。今にして思えばあれが、というよりそれしか心当たりがないのだがあの石が男の言う『星晶石』なのだろうということを察する。
「ふえ~~~~~~~ん!こんなことなら別の物を買えばよかった~~~~!」
「まあいいではないか。」
「良くない!!」
まあそれはさておき、と男が言うと
「ではこれより予選を開始する。」
その言葉と共にいちごの目の前に円形の魔法陣が描き出され、そこから黒い人型の影のようなものが現れる。
「まあいいではないか。」
「良くない!!」
まあそれはさておき、と男が言うと
「ではこれより予選を開始する。」
その言葉と共にいちごの目の前に円形の魔法陣が描き出され、そこから黒い人型の影のようなものが現れる。
「!?……まさか……キメラアニマ!?」
いちごは目の前の人型の影を見て、その影が彼女とその仲間たちが元の世界で戦っている敵、エイリアン達が送り込んでくる刺客『キメラアニマ』だと考えた。だがその考えはまたしても聞こえてきた男の声によって即座に否定される。
「違うな、そいつはキメラアニマではない。そいつは『シャドウ』というサーヴァントのなり損ないだ。彼を倒せば、君は晴れて予選突破となる。」
「キメラアニマじゃない!?それに『サーヴァント』って……分かんないことが多すぎるよお!!」
『願望機』『聖杯』に続き『サーヴァント』といういちごの知らない単語がまたしても出てきていちごの混乱はますます増すが男はそれを意に介さず言葉を続ける。
「もっとも君に敵意を持って襲いかかって来るという点においてはそいつも君が元の世界で戦った『キメラアニマ』と同じと言えるが。ああ、そうそう、一つ忠告しておくが自分一人でそいつを倒そうと思わないほうがいい。シャドウは生身の人間では絶対に倒せない。だが打ち倒すための鍵は既に君の中にある。私から君に与えられるヒントは以上だ。」
「ねえ、待って!!あなたにはまだ聞きたいことが……」
いちごは叫ぶが男の声が再び聞こえることはなかった。
いちごは目の前の人型の影を見て、その影が彼女とその仲間たちが元の世界で戦っている敵、エイリアン達が送り込んでくる刺客『キメラアニマ』だと考えた。だがその考えはまたしても聞こえてきた男の声によって即座に否定される。
「違うな、そいつはキメラアニマではない。そいつは『シャドウ』というサーヴァントのなり損ないだ。彼を倒せば、君は晴れて予選突破となる。」
「キメラアニマじゃない!?それに『サーヴァント』って……分かんないことが多すぎるよお!!」
『願望機』『聖杯』に続き『サーヴァント』といういちごの知らない単語がまたしても出てきていちごの混乱はますます増すが男はそれを意に介さず言葉を続ける。
「もっとも君に敵意を持って襲いかかって来るという点においてはそいつも君が元の世界で戦った『キメラアニマ』と同じと言えるが。ああ、そうそう、一つ忠告しておくが自分一人でそいつを倒そうと思わないほうがいい。シャドウは生身の人間では絶対に倒せない。だが打ち倒すための鍵は既に君の中にある。私から君に与えられるヒントは以上だ。」
「ねえ、待って!!あなたにはまだ聞きたいことが……」
いちごは叫ぶが男の声が再び聞こえることはなかった。
「もぉ~~~~~!!こうなったらヤケだぁ!!」
兎に角今は目の前の敵を倒すしかない。そう判断したいちごは変身を決意する。
『ミュウミュウイチゴ!メタモルフォーゼ!!』
いちごが変身のための掛け声を叫ぶといちごの身体が光に包まれ、いちごはピンク色の可愛らしいドレスのような衣装に赤色の髪と頭と尻に猫の耳と尻尾を生やした魔法少女『ミュウイチゴ』へと変身する。
「やいやいそこの黒いモヤモヤ!私はこんな訳の分からないところに無理やり連れてこられて、しかも訳の分からない単語を色々と並べられて無理やり戦わされてすっごく頭にきてるんだから!お礼にタップリ!ご奉仕するニャン!」
いちごはお得意の決め台詞を放つと
「ストロベルベル!」
ミュウイチゴに変身することで装備できる武器の名を叫ぶと尻尾についたベル付きのリボンが姿を変え、持ち手がピンク色のふさふさのファー仕様となっているリング状の武器となりミュウイチゴの手に装備される。
兎に角今は目の前の敵を倒すしかない。そう判断したいちごは変身を決意する。
『ミュウミュウイチゴ!メタモルフォーゼ!!』
いちごが変身のための掛け声を叫ぶといちごの身体が光に包まれ、いちごはピンク色の可愛らしいドレスのような衣装に赤色の髪と頭と尻に猫の耳と尻尾を生やした魔法少女『ミュウイチゴ』へと変身する。
「やいやいそこの黒いモヤモヤ!私はこんな訳の分からないところに無理やり連れてこられて、しかも訳の分からない単語を色々と並べられて無理やり戦わされてすっごく頭にきてるんだから!お礼にタップリ!ご奉仕するニャン!」
いちごはお得意の決め台詞を放つと
「ストロベルベル!」
ミュウイチゴに変身することで装備できる武器の名を叫ぶと尻尾についたベル付きのリボンが姿を変え、持ち手がピンク色のふさふさのファー仕様となっているリング状の武器となりミュウイチゴの手に装備される。
『リボーン ストロベリー チェーーーーック!!』
ミュウイチゴが技名を叫ぶとストロベルベルの中心のイチゴ型の装飾にピンク色のエネルギーが収束され、そこからハート型の巨大なエネルギー弾がシャドウに向けて発射され、シャドウに直撃、シャドウの体にハート型の穴が形成される。
「やった!」
イチゴが喜んだ直後、イチゴの目に信じられない光景が映し出された。
なんとシャドウの体に作られたハート型の穴がたちまち塞がるとシャドウの体は元の姿に戻り、そのまま何事もなかったかのようにミュウイチゴに向かって突進してくる。
「え……うそ……」
自らの必殺技が効かなかったことにイチゴは激しく動揺するがシャドウはそれに構うことなく手に持った剣を振るい、ミュウイチゴの手からストロベルベルを弾き飛ばす。
「きゃあ!」
ストロベルベルを弾き飛ばされ丸腰になったミュウイチゴに対し、シャドウは容赦なく剣を振るい、ミュウイチゴを仕留めようとしてくる。
ミュウイチゴが技名を叫ぶとストロベルベルの中心のイチゴ型の装飾にピンク色のエネルギーが収束され、そこからハート型の巨大なエネルギー弾がシャドウに向けて発射され、シャドウに直撃、シャドウの体にハート型の穴が形成される。
「やった!」
イチゴが喜んだ直後、イチゴの目に信じられない光景が映し出された。
なんとシャドウの体に作られたハート型の穴がたちまち塞がるとシャドウの体は元の姿に戻り、そのまま何事もなかったかのようにミュウイチゴに向かって突進してくる。
「え……うそ……」
自らの必殺技が効かなかったことにイチゴは激しく動揺するがシャドウはそれに構うことなく手に持った剣を振るい、ミュウイチゴの手からストロベルベルを弾き飛ばす。
「きゃあ!」
ストロベルベルを弾き飛ばされ丸腰になったミュウイチゴに対し、シャドウは容赦なく剣を振るい、ミュウイチゴを仕留めようとしてくる。
(必殺技が効かなかった……こいつを倒すには一体どうしたらいいの……)
ミュウイチゴの身体能力でシャドウの振るう剣を必死に躱しながらイチゴは必死に思案する。イチゴは確かに東京ミュウミュウに選ばれた戦士の一人だがミュウミュウになる前はただの普通の女子高校生でしかなかった。それに必殺技を放てば大体のキメラアニマを倒すことが出来たしピンチになっても他のミュウミュウの仲間たちの助けでいつも切り抜けることが出来た。故に戦闘に関してはずぶの素人であるイチゴにとっては仲間の助けなしにこの場を切り抜ける方法がどうしても思いつかなかったのだ。
ミュウイチゴの身体能力でシャドウの振るう剣を必死に躱しながらイチゴは必死に思案する。イチゴは確かに東京ミュウミュウに選ばれた戦士の一人だがミュウミュウになる前はただの普通の女子高校生でしかなかった。それに必殺技を放てば大体のキメラアニマを倒すことが出来たしピンチになっても他のミュウミュウの仲間たちの助けでいつも切り抜けることが出来た。故に戦闘に関してはずぶの素人であるイチゴにとっては仲間の助けなしにこの場を切り抜ける方法がどうしても思いつかなかったのだ。
(さっきの声は私の中にコイツを打ち倒す方法があると言っていた……でも私はどうしたらコイツを倒せるのか方法がまるで分からない……ああ、もう!一体どうしたらいいのよ~~~~~!!)
イチゴは彼女なりに目の前の敵を打ち倒す方法を必死に考え続けるがやがてそれにも限界が訪れる。
「!?いたっ……」
シャドウの振るった剣がイチゴの足を捉え、切り裂いたのである。幸いにもミュウイチゴとなったことで肉体強度も飛躍的に上昇したため深手にならずに済んだがあまりの痛みに体のバランスを崩し、尻餅をつく形で転倒してしまう。
シャドウはその隙を見逃すことは無く、イチゴを叩き斬るべく容赦なくイチゴの頭上に向かって剣を振り下ろそうとする。
イチゴは彼女なりに目の前の敵を打ち倒す方法を必死に考え続けるがやがてそれにも限界が訪れる。
「!?いたっ……」
シャドウの振るった剣がイチゴの足を捉え、切り裂いたのである。幸いにもミュウイチゴとなったことで肉体強度も飛躍的に上昇したため深手にならずに済んだがあまりの痛みに体のバランスを崩し、尻餅をつく形で転倒してしまう。
シャドウはその隙を見逃すことは無く、イチゴを叩き斬るべく容赦なくイチゴの頭上に向かって剣を振り下ろそうとする。
(ああ……私、死んじゃうんだ……ごめん、みんと、れたす、プリン、ざくろさん、私はここまでみたい……)
イチゴは自身に迫りくる剣を見ながら、不思議と遅く感じられる時間の中で、同じミュウミュウの仲間である藍沢みんと、碧川れたす、黄歩鈴、藤原ざくろのことを思い起こしていた。
(青山くん……死ぬ前にせめてあなたと結ばれて結婚して……あなたの子供を産んで幸せな家庭を築きたかったよ……)
そして最後にイチゴの脳裏に浮かんだのだ想い人である青山雅也の顔であった。だが、
『いちご!しっかりするんだいちご!!』
え……青山くん……
青山雅也の声が脳裏に響いた瞬間、自らの考えの愚かさをイチゴは痛感した。そうだ、キッシュ達エイリアンの侵攻はまだ終わってない。また彼らの侵攻が再開された時、地球の平和は誰が守るのか。ミュウミュウは5人揃っての『東京ミュウミュウ』である。自分がここで死んでしまったら残されたみんと、れたす、プリン、ざくろに申し訳が立たない。
それに自身の青山への恋心はこの程度で諦められるようなものではなかったはずだ。ミュウミュウとして地球の平和を守る使命を果たすためにも、青山雅也と結ばれる夢を果たすためにも自身がここで死ぬわけには絶対にいかなかった。
それに自身の青山への恋心はこの程度で諦められるようなものではなかったはずだ。ミュウミュウとして地球の平和を守る使命を果たすためにも、青山雅也と結ばれる夢を果たすためにも自身がここで死ぬわけには絶対にいかなかった。
(そうだよ……東京ミュウミュウとして地球の平和にご奉仕するためにも……大好きな青山君と結ばれるためにも……私はまだ、ここで死ぬわけにはいかない……)
イチゴのミュウミュウとしての使命感と青山雅也への強い恋心の気持ちが強くなった瞬間、イチゴが手に持っていたセイントグラフがそれに呼応するかのように光り始める。
(私はまだ……ここで諦めたく、ない!!)
そしてイチゴのミュウミュウとして使命感と青山雅也への恋心の気持ちが最高潮に達した瞬間、セイントグラフが宙を舞い、辺りは大きな光に包まれた。
そしてイチゴのミュウミュウとして使命感と青山雅也への恋心の気持ちが最高潮に達した瞬間、セイントグラフが宙を舞い、辺りは大きな光に包まれた。
その光にシャドウは攻撃を中断して後方へ下がる。
光が消え去った後、ミュウイチゴとシャドウの間に一人の幼い少女が現れていた。
だがその少女はただの幼い少女と形容するには異様な姿をしていた。
外見年齢はミュウミュウの仲間である黄歩鈴よりも更に幼い小学生位の年齢に見えた。
深紅の瞳に薄い黄色の髪をサイドテールに纏め、頭にナイトキャップのような帽子を被っており、血の色のようにも見える紅いドレスのような服装に紅い靴を履いていた。
そして背中には翼……というよりは一対の枝に綺麗な宝石のようなものが合計八つぶら下がっていると表現した方が正しいものが翼のような形で背中から直に生えており、手には剣……というよりは長針と短針が一体化して巨大に伸び、尚且つ歪んだような形状をした奇妙な武器を得物として持っていた。
光が消え去った後、ミュウイチゴとシャドウの間に一人の幼い少女が現れていた。
だがその少女はただの幼い少女と形容するには異様な姿をしていた。
外見年齢はミュウミュウの仲間である黄歩鈴よりも更に幼い小学生位の年齢に見えた。
深紅の瞳に薄い黄色の髪をサイドテールに纏め、頭にナイトキャップのような帽子を被っており、血の色のようにも見える紅いドレスのような服装に紅い靴を履いていた。
そして背中には翼……というよりは一対の枝に綺麗な宝石のようなものが合計八つぶら下がっていると表現した方が正しいものが翼のような形で背中から直に生えており、手には剣……というよりは長針と短針が一体化して巨大に伸び、尚且つ歪んだような形状をした奇妙な武器を得物として持っていた。
イチゴはその少女に対し、頭の中で思ったことを直ぐに口に出していた。
「逃げて!そいつは私たちを殺そうとしている!ここにいたらあなたも巻き込まれる!私が時間稼ぎをするからあなたはその隙に……」
だがその少女はイチゴの言葉に対し、予想外の返答を返してきた。
「逃げる、ですって?こんな雑魚相手に?私も舐められたものね。」
その言葉と同時にシャドウは少女に向かって突進してきた。それに対応するかのように少女の武器に炎が宿り、まるで神話の武器の再現とも言えるような炎の剣が形成される。
同時だった。
シャドウが少女に向かって剣を振るうのと少女が炎の剣をシャドウに向かって振るうのは全く同時だったにも関わらずシャドウの剣は少女を傷つけることは出来ず、シャドウだけが炎の剣によって一方的に焼き斬られ、霧散、消滅する。
だが戦いはこれで終わりではなかった。今度は二つの魔法陣から先ほどと似たような形で弓を持ったシャドウと槍を持ったシャドウが現れる。
だがそれに対する少女の対応も早かった。
「逃げて!そいつは私たちを殺そうとしている!ここにいたらあなたも巻き込まれる!私が時間稼ぎをするからあなたはその隙に……」
だがその少女はイチゴの言葉に対し、予想外の返答を返してきた。
「逃げる、ですって?こんな雑魚相手に?私も舐められたものね。」
その言葉と同時にシャドウは少女に向かって突進してきた。それに対応するかのように少女の武器に炎が宿り、まるで神話の武器の再現とも言えるような炎の剣が形成される。
同時だった。
シャドウが少女に向かって剣を振るうのと少女が炎の剣をシャドウに向かって振るうのは全く同時だったにも関わらずシャドウの剣は少女を傷つけることは出来ず、シャドウだけが炎の剣によって一方的に焼き斬られ、霧散、消滅する。
だが戦いはこれで終わりではなかった。今度は二つの魔法陣から先ほどと似たような形で弓を持ったシャドウと槍を持ったシャドウが現れる。
だがそれに対する少女の対応も早かった。
少女の武器から炎が消えると少女は武器をまるで弓のような形に持ち替え、弓を持ったシャドウに対しまるで白くて太い針のような矢を武器から連続発射し、放たれた矢によってシャドウは全身を刺し貫かれ、霧散、消滅する。
そして最後に残った槍のシャドウが跳躍し、少女を上から刺し貫こうとするが少女は再び武器を剣のような形に持ち替えると武器に再び炎が宿り、降下してきたシャドウに炎の斬撃を放つ。そして最後に残ったシャドウは炎の斬撃によって一方的に切り裂かれ、霧散、消滅する。
シャドウが倒された後、再びシャドウが現れることは無く、その事実が戦いは終わり、少女が勝利したことを証明していた。
そして最後に残った槍のシャドウが跳躍し、少女を上から刺し貫こうとするが少女は再び武器を剣のような形に持ち替えると武器に再び炎が宿り、降下してきたシャドウに炎の斬撃を放つ。そして最後に残ったシャドウは炎の斬撃によって一方的に切り裂かれ、霧散、消滅する。
シャドウが倒された後、再びシャドウが現れることは無く、その事実が戦いは終わり、少女が勝利したことを証明していた。
(強い……ただ見ているだけしか出来なかった……この子、いったい何者なの……)
イチゴは目の前の少女の正体が誰なのかは分からなかった。ただ少女の圧倒的な強さと異様な見た目から、自分たちミュウミュウともキッシュ達エイリアンとも違う、何か別の存在なのではないかと感じていた。
やがて少女は戦いが終わったことを確認すると、浮遊しながらイチゴに近づき、イチゴの目の前に降り立つと可愛らしさと礼儀正しさが同居したような幼い声でイチゴに自己紹介する。
「サーヴァント、アーチャー。真名はフランドール・スカーレット。……貴方が私のマスターさん?」
◇ ◇ ◇
ミュウイチゴとフランドールは気が付くといつの間にか教会の礼拝堂らしき場所へ転送されていた。
「ようこそ、見事試練を乗り越えた聖杯戦争のマスターよ。私は言峰綺礼。この聖杯戦争の監督役を務めている」
突如としてイチゴの耳に『予選』の空間に呼ばれた時に聞こえてきた声と同じ声が聞こえてくる。イチゴが驚いて声が聞こえてきた方向を向くとそこにはこの教会の神父であり、この聖杯戦争の監督役でもある男、言峰綺礼の姿があった。
「あなたは誰?キッシュ達の仲間?私をこんなところに連れてきて一体何を企んでるの?」
イチゴは変身を解くことはなく、ストロベルベルを手に言峰を警戒しながら睨みつける。
「まあ、落ち着きたまえ。さっきも言った通り、私とこの聖杯戦争は君たちの言う『エイリアン』とは全くの無関係だ。それに私の立場はあくまで中立、そちらから仕掛けてこない限り、こちらも君に危害を加えるつもりはない。」
「……」
0
そう言われてもイチゴは素直に信じる気になれなかった。変身状態のまま暫く睨み合いが続くがやがてしびれを切らしたのか言峰が口を開く。
「……」
0
そう言われてもイチゴは素直に信じる気になれなかった。変身状態のまま暫く睨み合いが続くがやがてしびれを切らしたのか言峰が口を開く。
「さて、いい加減君も変身を解除してくれないかね?このままでは話を進めることが出来ない。このままずっと睨み合ってるわけにはいかないだろう?」
「……分かりました。」
「……分かりました。」
イチゴは未だ男を信用することは出来なかったが取り敢えず向こうが危害を加えてこないことが分かると変身を解除して元の桃宮いちごの姿に戻り、言峰の話を聞くことにする。
いちごは言峰から聖杯戦争のルールについて一通り教わった。
聖杯によって選ばれた(今回の場合は星晶石が招待状)参加者であるマスターとそのサーヴァントが生き残りをかけて戦うということ。
聖杯はどんな願いでも叶える願望機であり、手に入れられればありとあらゆる願いを叶えることが可能だということ。
そして聖杯にアクセスするためには令呪の存在が必要不可欠であり、3画全て失えば失格となるということ。
聖杯はどんな願いでも叶える願望機であり、手に入れられればありとあらゆる願いを叶えることが可能だということ。
そして聖杯にアクセスするためには令呪の存在が必要不可欠であり、3画全て失えば失格となるということ。
「……なに、それ……幾ら何でも意味分かんないよぉ……」
「まあ、そうだろうな。大体のマスターは君のように荒唐無稽な夢物語と一蹴するのが普通だ。」
「まあ、そうだろうな。大体のマスターは君のように荒唐無稽な夢物語と一蹴するのが普通だ。」
いちごは自らもミュウミュウに変身したり、宇宙からやってきたエイリアンと戦ったりしている身ではあるが、言峰の話はそんな自らの実体験を遥かに上回るような荒唐無稽な話であり、自らがミュウミュウであることと、キッシュ達エイリアンの存在を除けば普通の女子高生に過ぎないいちごにとっては言峰の話を現実として受け入れるのは無理がある話であった。
それに仮に言峰の話が全て本当の事だったとしてもいちごはこの聖杯戦争に参加する気にはなれなかった。
「……もう帰して……」
「ん?」
「ん?」
訝しむ言峰に対し、いちごは自らの意思をはっきりと伝える。
「私は願いを叶えるために他の誰かを殺すなんてそんなこと全然理解できないし、そんなことに参加なんてしたくない!!私はそんなことに参加なんてしたくないから私を元の世界に帰して!!」
「そうか……君はこの聖杯戦争に参加しないというのか……」
綺礼は目を細め、心なしかつまらなさそうな口調になる。
「君が参加したくないと言うのであれば私からはもう何も言うまい。帰還ゲートはそこの扉だ。すぐにでも使用可能だから好きに使うといい」
言峰綺礼は説教台の隣にある扉を指さす。いちごがその扉の存在を確認し、真っ直ぐ扉に向かおうとした時だった。
「そうか……君はこの聖杯戦争に参加しないというのか……」
綺礼は目を細め、心なしかつまらなさそうな口調になる。
「君が参加したくないと言うのであれば私からはもう何も言うまい。帰還ゲートはそこの扉だ。すぐにでも使用可能だから好きに使うといい」
言峰綺礼は説教台の隣にある扉を指さす。いちごがその扉の存在を確認し、真っ直ぐ扉に向かおうとした時だった。
「あら、あなたは本当にそれでいいのかしら?」
帰還ゲートに向かおうとしたいちごの背中に幼い声が投げかけられた。
それはこれまでいちごとと言峰のやり取りに対し、沈黙を守っていたアーチャーのサーヴァント、フランドール・スカーレットであった。
フランドールの言葉に反応したのか、いちごはその場で足を止め、フランドールの方に向き直る。
「本当にそれでいいのかって……それってどういうこと?」
「だってあなたは地球の未来を守る魔法少女『東京ミュウミュウ』なんでしょ?目の前で人の命が奪われようとしているのにそれから目を背けて元の世界に逃げ帰るなんて……恥ずかしいとは思わないの?」
自分よりも幼い少女に上から目線で説教されたことが我慢ならなかったのか、いちごは思わずその場で憤慨する。
「何よ!!まだ小さな子供のくせに分かったような口をきいて!!あなたに一体何が分かるっていうの!?」
「あら、あなたは相手を見た目で判断するのかしら?言っとくけど私はあなたよりも遥かに長い年月を生きているのよ?」
普通なら今のフランドールの言葉をハッタリだと一蹴する所であるが、いちごはそうすることは出来なかった。
それはこれまでいちごとと言峰のやり取りに対し、沈黙を守っていたアーチャーのサーヴァント、フランドール・スカーレットであった。
フランドールの言葉に反応したのか、いちごはその場で足を止め、フランドールの方に向き直る。
「本当にそれでいいのかって……それってどういうこと?」
「だってあなたは地球の未来を守る魔法少女『東京ミュウミュウ』なんでしょ?目の前で人の命が奪われようとしているのにそれから目を背けて元の世界に逃げ帰るなんて……恥ずかしいとは思わないの?」
自分よりも幼い少女に上から目線で説教されたことが我慢ならなかったのか、いちごは思わずその場で憤慨する。
「何よ!!まだ小さな子供のくせに分かったような口をきいて!!あなたに一体何が分かるっていうの!?」
「あら、あなたは相手を見た目で判断するのかしら?言っとくけど私はあなたよりも遥かに長い年月を生きているのよ?」
普通なら今のフランドールの言葉をハッタリだと一蹴する所であるが、いちごはそうすることは出来なかった。
確かに目の前の少女、フランドール・スカーレットは見た目だけなら自身よりとずっと幼い少女であるが普通の生物では有り得ないような奇妙な形状の翼や彼女の身に纏う雰囲気、そして何より予選でシャドウ相手に見せた圧倒的な強さから、目の前の少女の発言がハッタリではなく本当のことなのではないかといちごは感じていた。
「それとも……私はあなたのことをこう呼べばいいのかしら?『いちごのおねえちゃん』?」
「!!?」
フランドールの言葉にいちごは思わずズキューンときてしまった。彼女の仲間の中にはいちごの事を「いちごのお姉ちゃん」と呼び慕う、メンバー最年少の黄歩鈴がいたがそんな歩鈴よりも幼い容姿のフランドールに「いちごのおねえちゃん」と呼ばれたことでいちごの心は思わず揺り動かされてしまったのだ。
「か……かわいいぃぃぃーーーーー!!!」
いちごはたまらずフランドールに駆け寄り、彼女に急接近すると彼女の小さな身体を抱き上げる。彼女は元々可愛いものが好きという女の子らしい趣味があったのだが、それだけでなく彼女は家では兄弟姉妹がいない一人っ子であったため、妹の存在に心の中では密かに憧れを抱いていたのだ。
「それとも……私はあなたのことをこう呼べばいいのかしら?『いちごのおねえちゃん』?」
「!!?」
フランドールの言葉にいちごは思わずズキューンときてしまった。彼女の仲間の中にはいちごの事を「いちごのお姉ちゃん」と呼び慕う、メンバー最年少の黄歩鈴がいたがそんな歩鈴よりも幼い容姿のフランドールに「いちごのおねえちゃん」と呼ばれたことでいちごの心は思わず揺り動かされてしまったのだ。
「か……かわいいぃぃぃーーーーー!!!」
いちごはたまらずフランドールに駆け寄り、彼女に急接近すると彼女の小さな身体を抱き上げる。彼女は元々可愛いものが好きという女の子らしい趣味があったのだが、それだけでなく彼女は家では兄弟姉妹がいない一人っ子であったため、妹の存在に心の中では密かに憧れを抱いていたのだ。
「ちょっ……やめてよいい加減に離れなさい!」
だがフランドールはいちごに抱きしめられたことを迷惑と感じたのか、小さな身体からは想像も出来ないような凄まじい力でいちごを無理やり引き剥がすと背中の翼で空中に浮遊し、いちごを真上から見下ろせる位置で浮遊する。
「勘違いしないで頂戴。さっきのは冗談で言っただけよ。私が本当に姉と呼び慕うのはレミリアお姉様だけ、あんたのような人間を姉と呼び慕うなんてそんなことは絶対に有り得ない話だわ。」
フランドールは先ほどまでとは打って変わって冷たい声色でイチゴを見下す。その表情は礼拝堂が薄暗いこともあっていちごからはハッキリと伺うことは出来ない。だが薄暗い闇の中でもフランドールの目だけが紅く不気味に輝いており、先ほどの発言と相まっていちごは目の前の少女が人間ではなく別の何かなのではないかという思いを強くする。
だがフランドールはいちごに抱きしめられたことを迷惑と感じたのか、小さな身体からは想像も出来ないような凄まじい力でいちごを無理やり引き剥がすと背中の翼で空中に浮遊し、いちごを真上から見下ろせる位置で浮遊する。
「勘違いしないで頂戴。さっきのは冗談で言っただけよ。私が本当に姉と呼び慕うのはレミリアお姉様だけ、あんたのような人間を姉と呼び慕うなんてそんなことは絶対に有り得ない話だわ。」
フランドールは先ほどまでとは打って変わって冷たい声色でイチゴを見下す。その表情は礼拝堂が薄暗いこともあっていちごからはハッキリと伺うことは出来ない。だが薄暗い闇の中でもフランドールの目だけが紅く不気味に輝いており、先ほどの発言と相まっていちごは目の前の少女が人間ではなく別の何かなのではないかという思いを強くする。
「あなた……一体何者なの?」
いちごは思わず少女に問いかけていた。その問いかけに対し、フランドールは答えを口にする。
「私?私が何者なのかですって?そうねえ、敢えて表現するなら……吸血鬼で破壊神で……そしてあなたと同じ魔法少女と言った方が正しいかしら?」
「……え?吸血鬼?破壊神?魔法少女?一体何を言ってるのあなた?」
意味が分からなかった。吸血鬼だとか破壊神だとか魔法少女だとか肩書が多すぎて目の前の少女の正体がますます分からなくなってしまったのだ。
いちごは思わず少女に問いかけていた。その問いかけに対し、フランドールは答えを口にする。
「私?私が何者なのかですって?そうねえ、敢えて表現するなら……吸血鬼で破壊神で……そしてあなたと同じ魔法少女と言った方が正しいかしら?」
「……え?吸血鬼?破壊神?魔法少女?一体何を言ってるのあなた?」
意味が分からなかった。吸血鬼だとか破壊神だとか魔法少女だとか肩書が多すぎて目の前の少女の正体がますます分からなくなってしまったのだ。
「それにあなた……元の世界では『エイリアン』って連中と戦っていたと言っていたわね?その『エイリアン』って連中……そいつらは饕餮尤魔や摩多羅隠岐奈よりも強いのかしら?」
「は?……饕餮尤魔とか摩多羅隠岐奈って……誰?」
「え?知らないの?饕餮尤魔は剛欲同盟の同盟長で、摩多羅隠岐奈は幻想郷を創った賢者の一人よ?あの二人を知らないなんてあんたどんだけ田舎暮らしなのよ?」
意味が分からなかった。『聖杯』『聖杯戦争』に続いて『幻想郷』だの『剛欲同盟』だの自分の知らないワードがまたしても飛び出してきていちごの頭はパンクしそうになっていた。
そんないちごの様子に毒気が抜かれたのか、フランドールは空中を浮遊することをやめゆっくりと床に降り立つ。
「ねえ!吸血鬼だとか破壊神だとか魔法少女だとか幻想郷だとか剛欲同盟だとか饕餮尤魔だとか摩多羅隠岐奈だとか私の知らない単語ばかり並べられてもあなたのことが全然分かんないんだけど!?ちゃんと一から説明してくんないと分かんないよぉ!?」
「あーはいはい、説明不足だったわね、ちゃんと一から全部説明してあげるからよく聞いて頂戴。」
「は?……饕餮尤魔とか摩多羅隠岐奈って……誰?」
「え?知らないの?饕餮尤魔は剛欲同盟の同盟長で、摩多羅隠岐奈は幻想郷を創った賢者の一人よ?あの二人を知らないなんてあんたどんだけ田舎暮らしなのよ?」
意味が分からなかった。『聖杯』『聖杯戦争』に続いて『幻想郷』だの『剛欲同盟』だの自分の知らないワードがまたしても飛び出してきていちごの頭はパンクしそうになっていた。
そんないちごの様子に毒気が抜かれたのか、フランドールは空中を浮遊することをやめゆっくりと床に降り立つ。
「ねえ!吸血鬼だとか破壊神だとか魔法少女だとか幻想郷だとか剛欲同盟だとか饕餮尤魔だとか摩多羅隠岐奈だとか私の知らない単語ばかり並べられてもあなたのことが全然分かんないんだけど!?ちゃんと一から説明してくんないと分かんないよぉ!?」
「あーはいはい、説明不足だったわね、ちゃんと一から全部説明してあげるからよく聞いて頂戴。」
こうしてフランドールはいちごに対して自らの出身や最近の自らの経験をいちごに語って見せた。
幻想郷は「外の世界」と称される人間社会とは隔絶された秘境であること。その幻想郷には「紅魔館」と呼ばれる勢力が存在し自身はその勢力の長であるレミリア・スカーレットの妹で自身は姉を含めた幻想郷に二人しかいない吸血鬼の内の一人であるということ。ついこの間石油が幻想郷中で噴出する異変が発生し、その犯人である剛欲同盟の同盟長である饕餮尤魔を倒すために幻想郷を創り上げた賢者の一人である摩多羅隠岐奈に自身が目を付けられ、彼女の依頼で饕餮に戦いを挑み、死闘の末に勝利を収めて異変を解決したこと。その後隠岐奈が用意した試練である「剛欲な挑戦」に挑み、戦いの連続でボロボロになりながらも最後に待ち構えていた隠岐奈と戦い、死闘の末に勝利を収めて隠岐奈に認められたこと。フランはそれらの出来事をいちごに自慢げに語って見せた。
幻想郷は「外の世界」と称される人間社会とは隔絶された秘境であること。その幻想郷には「紅魔館」と呼ばれる勢力が存在し自身はその勢力の長であるレミリア・スカーレットの妹で自身は姉を含めた幻想郷に二人しかいない吸血鬼の内の一人であるということ。ついこの間石油が幻想郷中で噴出する異変が発生し、その犯人である剛欲同盟の同盟長である饕餮尤魔を倒すために幻想郷を創り上げた賢者の一人である摩多羅隠岐奈に自身が目を付けられ、彼女の依頼で饕餮に戦いを挑み、死闘の末に勝利を収めて異変を解決したこと。その後隠岐奈が用意した試練である「剛欲な挑戦」に挑み、戦いの連続でボロボロになりながらも最後に待ち構えていた隠岐奈と戦い、死闘の末に勝利を収めて隠岐奈に認められたこと。フランはそれらの出来事をいちごに自慢げに語って見せた。
「どう?あなただってエイリアンの襲来という『異変』を解決したかもしれないけど私だって石油噴出という『異変』を解決したのよ?これで私をあなたと同じ『魔法少女』として認めてくれるかしら?」
「……」
いちごはフランドールの話を聞いてやはり目の前の少女が只者ではないということを改めて痛感していた。彼女の話を聞いているだけでも饕餮尤魔や摩多羅隠岐奈が如何に強大な存在であるかということが嫌というほど伝わってきた。仮に自身を含めたミュウミュウの5人の力を合わせて饕餮や隠岐奈に戦いを挑んでも恐らく勝つことは出来ないであろう。
そんな存在に勝った目の前の少女の実力は本物だといちごも認めざるを得なかった。
……最も、それでも『吸血鬼』だの『破壊神』だの『魔法少女』だのと肩書が多すぎだとは思うが。
「……」
いちごはフランドールの話を聞いてやはり目の前の少女が只者ではないということを改めて痛感していた。彼女の話を聞いているだけでも饕餮尤魔や摩多羅隠岐奈が如何に強大な存在であるかということが嫌というほど伝わってきた。仮に自身を含めたミュウミュウの5人の力を合わせて饕餮や隠岐奈に戦いを挑んでも恐らく勝つことは出来ないであろう。
そんな存在に勝った目の前の少女の実力は本物だといちごも認めざるを得なかった。
……最も、それでも『吸血鬼』だの『破壊神』だの『魔法少女』だのと肩書が多すぎだとは思うが。
「……ねえ、私はどうしたらいいと思う?私は人を殺してでも願いなんて叶えたいとは思わない。勿論願いがないと言えば噓になるけどそのために人を殺すなんて嫌。そんな私に何か出来ることが本当にあるの?」
「あら、簡単じゃない。エイリアンの襲来や石油の噴出が『異変』であるのならこの聖杯戦争もまた『異変』と呼べるものじゃないかしら?それを解決するのもまた、魔法少女としての使命じゃないかしら?」
「……」
フランドールの言葉を聞いてもいちごの内には未だ迷いがあった。東京タワーでの決戦以来、キッシュ達エイリアンの活動は報告されておらずミュウミュウとして活動する必要性は元の世界では現状失われているがだからといって殺し合いに身を投じるのには未だ引け目を感じていた。
「あら、簡単じゃない。エイリアンの襲来や石油の噴出が『異変』であるのならこの聖杯戦争もまた『異変』と呼べるものじゃないかしら?それを解決するのもまた、魔法少女としての使命じゃないかしら?」
「……」
フランドールの言葉を聞いてもいちごの内には未だ迷いがあった。東京タワーでの決戦以来、キッシュ達エイリアンの活動は報告されておらずミュウミュウとして活動する必要性は元の世界では現状失われているがだからといって殺し合いに身を投じるのには未だ引け目を感じていた。
いちごはダメもとで言峰綺礼に質問をしてみる。
「あの……もし仮に私が聖杯戦争に参加しなかったとして……それで参加人数が足りなくなって聖杯戦争が中止に……なったりはしませんかね?」
だがいちごの質問に対し、言峰は無情にも首を振り、回答する。
「残念だがそれはないな。仮に君が参加しなかったとしても聖杯戦争は他の参加主従で予定通りに行われる。そして参加したマスターとサーヴァント同士で聖杯を巡って殺し合いが発生するだろう。要はこの聖杯戦争に君たちが参加して介入するかしないか、それが変わるだけの話だ。」
それに、と言峰は更に言葉を続ける。
「聖杯の力は数多の平行世界・多元宇宙へと及ぶ。手にした者の願いによっては君の世界にも影響が及ぶかもしれん。そのうえでよく考えたまえ。聖杯戦争を辞退し元の世界に帰るか、聖杯戦争に参加しマスターとしてサーヴァントと共に戦い抜き、聖杯を目指すか。」
「……」
「あの……もし仮に私が聖杯戦争に参加しなかったとして……それで参加人数が足りなくなって聖杯戦争が中止に……なったりはしませんかね?」
だがいちごの質問に対し、言峰は無情にも首を振り、回答する。
「残念だがそれはないな。仮に君が参加しなかったとしても聖杯戦争は他の参加主従で予定通りに行われる。そして参加したマスターとサーヴァント同士で聖杯を巡って殺し合いが発生するだろう。要はこの聖杯戦争に君たちが参加して介入するかしないか、それが変わるだけの話だ。」
それに、と言峰は更に言葉を続ける。
「聖杯の力は数多の平行世界・多元宇宙へと及ぶ。手にした者の願いによっては君の世界にも影響が及ぶかもしれん。そのうえでよく考えたまえ。聖杯戦争を辞退し元の世界に帰るか、聖杯戦争に参加しマスターとしてサーヴァントと共に戦い抜き、聖杯を目指すか。」
「……」
言峰の言葉を聞き、いちごのこれからの方針が固まりつつあった。いちごは欲張りなのである。いちごは青山雅也が大好きである。だがそれだけでなく、同じミュウミュウの仲間として出会った藍沢みんと、碧川れたす、黄歩鈴、藤原ざくろとの絆も、彼女たちとカフェミュウミュウで皆とお喋りをしたりして楽しく過ごした時間も、カフェミュウミュウで赤坂圭一郎が作ってくれる美味しいケーキも、自分の大切なお父さんとお母さんも、学校の友人である本条みわと柳田もえも、青山雅也と一緒に行った動物園や河原もみんなみんな大好きなのであった。
それら全てを聖杯の力によって歪められ、失ってしまうことはいちごにとっては何よりも耐え難いことであった。
それら全てを聖杯の力によって歪められ、失ってしまうことはいちごにとっては何よりも耐え難いことであった。
いちごは決意を固めた表情で言峰を見据え、言葉を発する。
「私……聖杯戦争に参加します!」
「へえ……覚悟は決まったようね。」
「ほう……それはどういった風の吹きまわしかな?」
言峰の疑問に対し、いちごは理由を話す。
「私だってまだ誰かを殺して願いを叶えたくないという気持ちはある……でもミュウミュウになったその日から、この力を誰かを救うために使うと決めていました。目の前で誰かの命が奪われようとしているのにそれを見て見ぬふりをする位なら……私はその人に手を差し伸べて全力で救うことを選びます。それがミュウミュウとして私にできる闘いです。」
「フッ……いいだろう。」
いちごの宣言に対し、言峰は笑みを浮かべる。
「私……聖杯戦争に参加します!」
「へえ……覚悟は決まったようね。」
「ほう……それはどういった風の吹きまわしかな?」
言峰の疑問に対し、いちごは理由を話す。
「私だってまだ誰かを殺して願いを叶えたくないという気持ちはある……でもミュウミュウになったその日から、この力を誰かを救うために使うと決めていました。目の前で誰かの命が奪われようとしているのにそれを見て見ぬふりをする位なら……私はその人に手を差し伸べて全力で救うことを選びます。それがミュウミュウとして私にできる闘いです。」
「フッ……いいだろう。」
いちごの宣言に対し、言峰は笑みを浮かべる。
「桃宮いちご。君の参戦を聞き入れた。聖杯は君を歓迎するだろう。細かいルールは端末のヘルプで参照できるが他に質問はあるかね?」
言峰の最後の問いかけにいちごは決意を込めた表情で答える。
「大丈夫です。話がこれで終わりならこれで失礼します。さっ、行くよアーチャー。」
「一時はどうなるかと思ったけどこれで一安心ね。これであなたも立派な魔法少女だわ。」
「だから私は魔法少女じゃなくてミュウミュウだってば。」
いちごとフランドールはそんなやり取りをしながら言峰に背を向けて、、教会の出口である扉に向かって歩く。
「喜べ東京ミュウミュウ。君の願いはようやく叶う。」
綺礼は立ち去ろうとするいちごの背中へそう言葉を投げかける―――
言峰の最後の問いかけにいちごは決意を込めた表情で答える。
「大丈夫です。話がこれで終わりならこれで失礼します。さっ、行くよアーチャー。」
「一時はどうなるかと思ったけどこれで一安心ね。これであなたも立派な魔法少女だわ。」
「だから私は魔法少女じゃなくてミュウミュウだってば。」
いちごとフランドールはそんなやり取りをしながら言峰に背を向けて、、教会の出口である扉に向かって歩く。
「喜べ東京ミュウミュウ。君の願いはようやく叶う。」
綺礼は立ち去ろうとするいちごの背中へそう言葉を投げかける―――
―――桃宮いちごとフランドール・スカーレットは教会を後にした。
◇ ◇ ◇
時刻は夜の7時、ここはC-4地区、多目的超高層ビル「ビックアイ」前の待ち合わせスポットとして人気の広場。
「桃宮さん!ごめん、待った?」
「ううん、青山君。私も今来たばかりだから全然待ってないよ。」
「ううん、青山君。私も今来たばかりだから全然待ってないよ。」
桃宮いちごは想い人であり、現在は恋人となった青山雅也……の再現NPCと「ビックアイ」前でデートの待ち合わせをしていた。
彼はあくまで再現NPCであるものの、容姿、性格、そしていちごとの関係がそっくりそのまま再現されており、そのため東京タワーでの決戦後における彼からの告白を受けた後の彼との関係がこの聖杯戦争においてそのまま維持されており、今日は彼との夜のデートを「ビックアイ」で過ごすために「ビックアイ」前で待ち合わせをしていたのだ。
何故「ビックアイ」なのかというと「ビックアイ」の内にはショッピングモール、図書館、映画館、プラネタリウムといった若い男女のデートに最適な施設が幾つか存在しており、いちごは青山と一緒に映画館で映画を見たりプラネタリウムで星空を眺めたり、ショッピングモールで一緒に買い物をする予定を立ててきたのだ。
彼はあくまで再現NPCであるものの、容姿、性格、そしていちごとの関係がそっくりそのまま再現されており、そのため東京タワーでの決戦後における彼からの告白を受けた後の彼との関係がこの聖杯戦争においてそのまま維持されており、今日は彼との夜のデートを「ビックアイ」で過ごすために「ビックアイ」前で待ち合わせをしていたのだ。
何故「ビックアイ」なのかというと「ビックアイ」の内にはショッピングモール、図書館、映画館、プラネタリウムといった若い男女のデートに最適な施設が幾つか存在しており、いちごは青山と一緒に映画館で映画を見たりプラネタリウムで星空を眺めたり、ショッピングモールで一緒に買い物をする予定を立ててきたのだ。
「ご機嫌ね、マスター。」
「えへへっ、そりゃあ、もう……って、え!?」
再現NPCとはいえ、大好きな青山とのデートで浮かれているいちごの背後から、突如として聞き覚えのある声が聞こえてくる。
驚いて背後を振り返るとそこには自身がこの聖杯戦争で召喚したアーチャーのサーヴァント、フランドール・スカーレットがそこにいたのだ。
「な、なんであんたがここにいんのよ!?」
「あら、今はもう夜の7時よ?吸血鬼にとって苦手な太陽はもう出ていないし外を出歩こうが私の勝手でしょ?それにこのパラディウム・シティには亜人種や異人種も普通に出歩いてるし、私が街をうろついていたって別に誰もおかしいとは思わないわよ。」
「そ、そういうことじゃなくて別に私にくっついていなくたってあんたは問題ないはずでしょ!?なんで私のデートについてくんのよ!?」
「えへへっ、そりゃあ、もう……って、え!?」
再現NPCとはいえ、大好きな青山とのデートで浮かれているいちごの背後から、突如として聞き覚えのある声が聞こえてくる。
驚いて背後を振り返るとそこには自身がこの聖杯戦争で召喚したアーチャーのサーヴァント、フランドール・スカーレットがそこにいたのだ。
「な、なんであんたがここにいんのよ!?」
「あら、今はもう夜の7時よ?吸血鬼にとって苦手な太陽はもう出ていないし外を出歩こうが私の勝手でしょ?それにこのパラディウム・シティには亜人種や異人種も普通に出歩いてるし、私が街をうろついていたって別に誰もおかしいとは思わないわよ。」
「そ、そういうことじゃなくて別に私にくっついていなくたってあんたは問題ないはずでしょ!?なんで私のデートについてくんのよ!?」
そう、フランドールはアーチャーのサーヴァントであり、アーチャーにはクラススキルとして「単独行動」のスキルがある。このスキルによってフランドールはいちごからある程度離れて自由に行動しても支障が少ないはずなのだ。
「何故って……あんたがベタ惚れな『青山雅也』って人間がどんな奴か顔を拝んでおこうと思って。これから長い付き合いになるかもしれないんだから挨拶をするのが当然でしょ?」
「う、うるさい!余計なお世話!!」
「い、いちご……」
いちごがフランドールの態度に憤慨した次の瞬間、青山に肩を叩かれハッとなって後ろを振り返る。
「何故って……あんたがベタ惚れな『青山雅也』って人間がどんな奴か顔を拝んでおこうと思って。これから長い付き合いになるかもしれないんだから挨拶をするのが当然でしょ?」
「う、うるさい!余計なお世話!!」
「い、いちご……」
いちごがフランドールの態度に憤慨した次の瞬間、青山に肩を叩かれハッとなって後ろを振り返る。
「えっと……この子は?」
「あっ……え、えっと……」
青山の問いに対し、いちごは直ぐに答えることは出来なかった。まさかこの子が吸血鬼だとか自身が召喚したサーヴァントだなんて馬鹿正直に言えるわけがない。いちごは少し悩み、適当に嘘をつくことにする。
「えっと……私は家で外国人一家をホームステイさせていて、この子は一家の娘さんなの。だから彼女とは血のつながりはないんだけど……私にとっては妹同然に可愛がっていて……それで……」
咄嗟にでっち上げた作り話であるが青山はいちごの話を信じたのか、フランドールの前に来てしゃがんでフランドールの目線に合わせると自己紹介をする。
「初めまして、僕の名前は青山雅也。君の名前は?」
青山が自己紹介をするとフランドールはスカートのすそを上げ、丁寧にお辞儀をすると自らも自己紹介をする。
「初めまして、私の名前はフランドール・スカーレットです。いちごさんには毎日お世話になっています。」
フランドールは最初、クラス名で自己紹介しようかと考えたのだが相手は聖杯戦争の参加者ではなく、聖杯戦争のことを何も知らないNPCであり、そういった相手にクラス名で自己紹介する方が逆に不自然と考え、真名で自己紹介することにしたのだ。
「へえ、フランちゃんっていうのか。日本語が上手なんだね。」
「はい、お父さん、お母さん、それにいちごさん一家の人たちが一生懸命日本語を教えてくれましたから。」
勿論嘘だ。フランドールは生まれた瞬間から、両親がいない状態で、いや、最早そもそも両親が存在するのかどうかすら分からないまま、姉のレミリアと共に今までずっと紅魔館で生きてきたし、博麗霊夢や霧雨魔理沙と普通に会話できる以上、日本語は普通に話せるのであるがそんなことを話したら逆に話がややこしくなるのでいちごの話に合わせてあげているのだ。
「あっ……え、えっと……」
青山の問いに対し、いちごは直ぐに答えることは出来なかった。まさかこの子が吸血鬼だとか自身が召喚したサーヴァントだなんて馬鹿正直に言えるわけがない。いちごは少し悩み、適当に嘘をつくことにする。
「えっと……私は家で外国人一家をホームステイさせていて、この子は一家の娘さんなの。だから彼女とは血のつながりはないんだけど……私にとっては妹同然に可愛がっていて……それで……」
咄嗟にでっち上げた作り話であるが青山はいちごの話を信じたのか、フランドールの前に来てしゃがんでフランドールの目線に合わせると自己紹介をする。
「初めまして、僕の名前は青山雅也。君の名前は?」
青山が自己紹介をするとフランドールはスカートのすそを上げ、丁寧にお辞儀をすると自らも自己紹介をする。
「初めまして、私の名前はフランドール・スカーレットです。いちごさんには毎日お世話になっています。」
フランドールは最初、クラス名で自己紹介しようかと考えたのだが相手は聖杯戦争の参加者ではなく、聖杯戦争のことを何も知らないNPCであり、そういった相手にクラス名で自己紹介する方が逆に不自然と考え、真名で自己紹介することにしたのだ。
「へえ、フランちゃんっていうのか。日本語が上手なんだね。」
「はい、お父さん、お母さん、それにいちごさん一家の人たちが一生懸命日本語を教えてくれましたから。」
勿論嘘だ。フランドールは生まれた瞬間から、両親がいない状態で、いや、最早そもそも両親が存在するのかどうかすら分からないまま、姉のレミリアと共に今までずっと紅魔館で生きてきたし、博麗霊夢や霧雨魔理沙と普通に会話できる以上、日本語は普通に話せるのであるがそんなことを話したら逆に話がややこしくなるのでいちごの話に合わせてあげているのだ。
「それでフランちゃんはどうするの?よかったら一緒に行く?」
「いえ、大丈夫です。いちごさんの恋人がどんな人なのか気になって挨拶に来ただけですから。それでは私はこれで。」
「そっか、でももう今は夜遅いからね。悪い人に絡まれないように気を付けて帰るんだよ。」
「ありがとうございます。じゃあね、いちごのおねえちゃん。デート楽しんできてね。」
そういうとフランドールは二人に背を向けて歩き出し、雑踏に紛れて見えなくなってしまった。
「いえ、大丈夫です。いちごさんの恋人がどんな人なのか気になって挨拶に来ただけですから。それでは私はこれで。」
「そっか、でももう今は夜遅いからね。悪い人に絡まれないように気を付けて帰るんだよ。」
「ありがとうございます。じゃあね、いちごのおねえちゃん。デート楽しんできてね。」
そういうとフランドールは二人に背を向けて歩き出し、雑踏に紛れて見えなくなってしまった。
(も~~~~~~~う!!どうせ私たちのことをからかいに来ただけなのに何が「ありがとうございます」よ全く!!)
フランドールの背を見ながらいちごが心の中で憤慨していると突如として空から雨が降ってきた。
「?……雨……青山君、早く「ビックアイ」に入ろっか。」
いちごがそう言って青山に背を向けると、突如として青山は自分が着ていたパーカーをいちごに被せてきた。
「……濡れるよ。」
「……青山君……」
フランドールの背を見ながらいちごが心の中で憤慨していると突如として空から雨が降ってきた。
「?……雨……青山君、早く「ビックアイ」に入ろっか。」
いちごがそう言って青山に背を向けると、突如として青山は自分が着ていたパーカーをいちごに被せてきた。
「……濡れるよ。」
「……青山君……」
あの時と同じだ。自分が今一緒にいる青山雅也は本人ではなく、ただの再現NPCであるということはいちごは理解しているはずなのであるが、それでも胸の高鳴り、ドキドキ、興奮を抑えることは出来なかった。
(だ……ダメ……落ち着け、私。でないと、青山君の前で……ね、猫耳が……)
ピョコッ、そんな擬音と共にいちごの願いも虚しく、いちごの頭部から猫の耳が生える。
(で……出ちゃった~~~~~~。ど、どうしよう……)
「……いちごが本当の猫だったら、このまま連れて帰れるのにな……」
あの時と同じだ。今の言葉は本気ではなく、ただの比喩表現だということは分かってはいるのだが、今の青山の言葉を聞いて、胸の高鳴り、ドキドキ、興奮が自分の中で更に上昇していくのが嫌でも実感できた。
(ど、どうしよう……これ以上は……もうダメ……)
このままでは限界が来る、そう判断したいちごは思わず駆け出していた。
「ご、ごめんなさい!」
「いちご!!」
青山の制止も虚しく、いちごはパーカーを被ったまま、夜のパラディウム・シティの街中へ消えていった……
(だ……ダメ……落ち着け、私。でないと、青山君の前で……ね、猫耳が……)
ピョコッ、そんな擬音と共にいちごの願いも虚しく、いちごの頭部から猫の耳が生える。
(で……出ちゃった~~~~~~。ど、どうしよう……)
「……いちごが本当の猫だったら、このまま連れて帰れるのにな……」
あの時と同じだ。今の言葉は本気ではなく、ただの比喩表現だということは分かってはいるのだが、今の青山の言葉を聞いて、胸の高鳴り、ドキドキ、興奮が自分の中で更に上昇していくのが嫌でも実感できた。
(ど、どうしよう……これ以上は……もうダメ……)
このままでは限界が来る、そう判断したいちごは思わず駆け出していた。
「ご、ごめんなさい!」
「いちご!!」
青山の制止も虚しく、いちごはパーカーを被ったまま、夜のパラディウム・シティの街中へ消えていった……
『はぁ……はぁ……危なかったぁ……もー何でいっつもこうなの?いっつもいい所で猫耳が出ちゃうんだからぁ。』
夜のパラディウム・シティの街中、パーカーを被った何かが路地を歩いていた。因みに
先ほどの雨はにわか雨だったのか、つい先ほど止んだばかりであった。そして強い風が吹くとパーカーが何処かへ飛んでいき、パーカーの下の存在の姿が露わになる。
『ん?あ、あれ?』
その存在は自らの違和感に気付いたのか、近くのビルのガラスを鏡代わりにして、自らの姿をまじまじと見つめる。
『う……嘘ぉぉぉーーーーー!!?私ってば、また猫になっちゃったよぉぉぉ!!?』
そう、その存在の正体は猫化してしまった桃宮いちごであった。彼女はイリオモテヤマネコのDNAとの適合率が上昇し過ぎたあまり、ある一定の条件を満たすと強制的に猫化してしまう体質になってしまっており、以前も猫化したことで大変な思いを経験したばかりであった。
夜のパラディウム・シティの街中、パーカーを被った何かが路地を歩いていた。因みに
先ほどの雨はにわか雨だったのか、つい先ほど止んだばかりであった。そして強い風が吹くとパーカーが何処かへ飛んでいき、パーカーの下の存在の姿が露わになる。
『ん?あ、あれ?』
その存在は自らの違和感に気付いたのか、近くのビルのガラスを鏡代わりにして、自らの姿をまじまじと見つめる。
『う……嘘ぉぉぉーーーーー!!?私ってば、また猫になっちゃったよぉぉぉ!!?』
そう、その存在の正体は猫化してしまった桃宮いちごであった。彼女はイリオモテヤマネコのDNAとの適合率が上昇し過ぎたあまり、ある一定の条件を満たすと強制的に猫化してしまう体質になってしまっており、以前も猫化したことで大変な思いを経験したばかりであった。
「ママー、あの猫ちゃんかわいー。」
猫化したいちごの存在に気付いたのであろうか、子供のNPCがいちごに近づき、いちごに触ろうとしてくる。
『もぉ~~~~~~!!!一体どうしたらいいのぉーーーーー!!?』
「まってー、ネコちゃーん。」
突然の不測の事態に混乱したのか、いちごは子供から逃げるように走り出し、裏路地の中に迷い込む。
そして裏路地を進もうとした瞬間、いちごは何か大きなものにぶつかり、弾き飛ばされてしまう。
猫化したいちごの存在に気付いたのであろうか、子供のNPCがいちごに近づき、いちごに触ろうとしてくる。
『もぉ~~~~~~!!!一体どうしたらいいのぉーーーーー!!?』
「まってー、ネコちゃーん。」
突然の不測の事態に混乱したのか、いちごは子供から逃げるように走り出し、裏路地の中に迷い込む。
そして裏路地を進もうとした瞬間、いちごは何か大きなものにぶつかり、弾き飛ばされてしまう。
『あたた……って、ええっ!?』
いちごは目の前の存在が何なのか確認した途端、あまりの衝撃に思わず固まってしまう。
何と目の前にいたのは以前いちごが猫化した際にキスをしようとしつこく絡んできた黄色いデブ猫……の再現NPCであった。
まさかこのような形で再会する羽目になってしまうとは思わなかったのか、いちごは恐怖のあまりその場で固まってしまう。
やがてデブ猫はいちごの存在に気付いたのか、ゆっくりといちごの方に振り向き、口からよだれを垂らす。
いちごは目の前の存在が何なのか確認した途端、あまりの衝撃に思わず固まってしまう。
何と目の前にいたのは以前いちごが猫化した際にキスをしようとしつこく絡んできた黄色いデブ猫……の再現NPCであった。
まさかこのような形で再会する羽目になってしまうとは思わなかったのか、いちごは恐怖のあまりその場で固まってしまう。
やがてデブ猫はいちごの存在に気付いたのか、ゆっくりといちごの方に振り向き、口からよだれを垂らす。
『おんやぁ~、カワイ子ちゃんがいる~!』
(な……何でコイツがここにいんの!?)
『ぼ、ぼ、僕チンとデートしな~い?』
(ぜ、絶対イヤーーーーーー!!!)
いちごが恐怖でその場で震えているのを恥ずかしがっていると勘違いしたのか、デブ猫は更にアプローチをかけてくる。
『いや~だニャ~~、そんな恥ずかしがらなくていいのに~~照れ屋さ~ん。』
『い……イヤぁーーー!!』
兎に角デブ猫から逃れようといちごはデブ猫とは反対方向に逃げ出すが、デブ猫は逃すまいといちごをしつこく追いかけ回す。
(もぉ~~~何でこんな目にぃ~~~!!)
逃げるいちごをデブ猫が捕まえようとしたその時であった。
(な……何でコイツがここにいんの!?)
『ぼ、ぼ、僕チンとデートしな~い?』
(ぜ、絶対イヤーーーーーー!!!)
いちごが恐怖でその場で震えているのを恥ずかしがっていると勘違いしたのか、デブ猫は更にアプローチをかけてくる。
『いや~だニャ~~、そんな恥ずかしがらなくていいのに~~照れ屋さ~ん。』
『い……イヤぁーーー!!』
兎に角デブ猫から逃れようといちごはデブ猫とは反対方向に逃げ出すが、デブ猫は逃すまいといちごをしつこく追いかけ回す。
(もぉ~~~何でこんな目にぃ~~~!!)
逃げるいちごをデブ猫が捕まえようとしたその時であった。
何と何処からともなく一匹のコウモリがその場に現れ、デブ猫に襲いかかってきたのだ。
「ギィーーー!!ギィーーーー!!!」
『な、何よこのコウモリは!?い、痛い痛い痛いやめてやめて!!お、お助け~~~~!!』
コウモリの激しい攻撃にこりゃたまらんと思ったのか、デブ猫はいちごとコウモリから離れるように何処かへ逃げ去っていった。
(た、助けてくれたの……?でも何で……?)
突然の事態に状況がよくのみこめなかったのか、いちごは唖然として空中のコウモリを見つめる。
すると突然、いちごの頭の中に聞き覚えのある声が響いてきた。
「ギィーーー!!ギィーーーー!!!」
『な、何よこのコウモリは!?い、痛い痛い痛いやめてやめて!!お、お助け~~~~!!』
コウモリの激しい攻撃にこりゃたまらんと思ったのか、デブ猫はいちごとコウモリから離れるように何処かへ逃げ去っていった。
(た、助けてくれたの……?でも何で……?)
突然の事態に状況がよくのみこめなかったのか、いちごは唖然として空中のコウモリを見つめる。
すると突然、いちごの頭の中に聞き覚えのある声が響いてきた。
『マスター、マスター。』
『え……この声……もしかしてアーチャー!?』
何と声の主はアーチャーのサーヴァント、フランドール・スカーレットであった。
いちごはフランドールの姿を確認しようと辺りを見回すがその姿を確認することは出来ない。
『一体何処にいるの!?姿位見せてよ!?』
『ここよここ、今あなたの目の前にいるじゃない。』
『えっ……それってもしかして……』
いちごはフランドールの発言から、目の前にいるコウモリの正体を察する。
『まさか……あなたがそうだというの?一体その姿はどうしたの!?』
『あら、私は吸血鬼なんだからコウモリへの変身能力位持っていて当たり前じゃない。それに驚いたわ、あなたも猫への変身能力を持っていたのね。』
『なりたくてなった訳じゃない~~~!それにあなた帰ったんじゃなかったの!?』
『そんなの嘘に決まってるじゃない。帰ったふりをしてあんたの様子をずっと見てたのよ。』
『じゃあ何ですぐに助けてくれなかったの!?』
『さっきまでにわか雨が降ってたでしょ?吸血鬼は流水を渡れないのよ。だから雨が止むまで私は動くことが出来なかったわけ。』
そう言うとフランドールはコウモリへの変身を解除し元の姿に戻る。
『え……この声……もしかしてアーチャー!?』
何と声の主はアーチャーのサーヴァント、フランドール・スカーレットであった。
いちごはフランドールの姿を確認しようと辺りを見回すがその姿を確認することは出来ない。
『一体何処にいるの!?姿位見せてよ!?』
『ここよここ、今あなたの目の前にいるじゃない。』
『えっ……それってもしかして……』
いちごはフランドールの発言から、目の前にいるコウモリの正体を察する。
『まさか……あなたがそうだというの?一体その姿はどうしたの!?』
『あら、私は吸血鬼なんだからコウモリへの変身能力位持っていて当たり前じゃない。それに驚いたわ、あなたも猫への変身能力を持っていたのね。』
『なりたくてなった訳じゃない~~~!それにあなた帰ったんじゃなかったの!?』
『そんなの嘘に決まってるじゃない。帰ったふりをしてあんたの様子をずっと見てたのよ。』
『じゃあ何ですぐに助けてくれなかったの!?』
『さっきまでにわか雨が降ってたでしょ?吸血鬼は流水を渡れないのよ。だから雨が止むまで私は動くことが出来なかったわけ。』
そう言うとフランドールはコウモリへの変身を解除し元の姿に戻る。
「さっ、何がしたいのか分からないけどもう十分楽しんだでしょ?あんたも早く元の姿に戻ったら?」
『……出来ないの。』
「……え?」
いちごの意外な発言に最初フランは面食らった様子であったが、やがて全てを察するといたずらっ子のような笑みを浮かべる。
「……もしかしてあんた……自分の能力の制御が出来ないの?それで年上ぶってただなんておっかしー!」
『笑わないでよ!大体この体質だってなりたくてなった訳じゃないんだから!』
「じゃあその姿から元の姿に戻る方法はあるの?……まさか一生その姿のままって訳にはいかないでしょ?」
『……あるけど……』
「なぁんだ、あるじゃない。じゃあ早く言ってよ。」
フランドールが催促するといちごは決意したような表情になり、フランドールを見る。
『……出来ないの。』
「……え?」
いちごの意外な発言に最初フランは面食らった様子であったが、やがて全てを察するといたずらっ子のような笑みを浮かべる。
「……もしかしてあんた……自分の能力の制御が出来ないの?それで年上ぶってただなんておっかしー!」
『笑わないでよ!大体この体質だってなりたくてなった訳じゃないんだから!』
「じゃあその姿から元の姿に戻る方法はあるの?……まさか一生その姿のままって訳にはいかないでしょ?」
『……あるけど……』
「なぁんだ、あるじゃない。じゃあ早く言ってよ。」
フランドールが催促するといちごは決意したような表情になり、フランドールを見る。
『……キスをして……』
「……は?」
最初、フランドールは何かの冗談で言ったのかと思った。だがいちごの真剣な表情から、冗談ではなく本気で言っているのだということを察する。
『お願い、キスをして。キスをしてくれないと私は元に戻れないの。だからキスをしてお願い!』
「……んー。」
フランドールは最初、何か考えるような仕草をしていたが、やがてどうするか決めたのか、しゃがんでいちごの目線に合わせると自らの意を伝える。
「……は?」
最初、フランドールは何かの冗談で言ったのかと思った。だがいちごの真剣な表情から、冗談ではなく本気で言っているのだということを察する。
『お願い、キスをして。キスをしてくれないと私は元に戻れないの。だからキスをしてお願い!』
「……んー。」
フランドールは最初、何か考えるような仕草をしていたが、やがてどうするか決めたのか、しゃがんでいちごの目線に合わせると自らの意を伝える。
「……いいわよ。」
『え!?ホント!?』
「ただし条件があるわ。」
『え!?一体何!?』
一体何を言われるというのだろうか、いちごは思わず身構えるがそれに対し、フランドールは悪戯っぽい笑みを浮かべ、条件を伝える。
「取り敢えず私に付き合ってくれない?そうしたらその後でキスでも何でもしてあげる。」
『え?それってどういう……え、ええっ~~~~!?』
言うなり、フランドールは猫化したいちごを抱えるとそのまま空中に飛び上がり、パラディウム・シティの夜空を駆け抜けるように何処かへ飛び去っていった……
『え!?ホント!?』
「ただし条件があるわ。」
『え!?一体何!?』
一体何を言われるというのだろうか、いちごは思わず身構えるがそれに対し、フランドールは悪戯っぽい笑みを浮かべ、条件を伝える。
「取り敢えず私に付き合ってくれない?そうしたらその後でキスでも何でもしてあげる。」
『え?それってどういう……え、ええっ~~~~!?』
言うなり、フランドールは猫化したいちごを抱えるとそのまま空中に飛び上がり、パラディウム・シティの夜空を駆け抜けるように何処かへ飛び去っていった……
―――ここはA地区のどこかの森林の中にある泉。
『た、助けてよぉ~~!猫は泳げないんだよぉ~~!』
「ほらほら、頑張って。あと少しだから。」
泉の、比較的陸に近い浅瀬で、猫かきで必死に泳ぎながらフランの所まで泳ごうとする猫化いちごと、そこから少し離れた所に、水遊びをするために服や下着等を全て脱いで一糸纏わぬ全裸となったフランドールが、楽しそうな笑顔でいちごに水をかけていた。
『だから私は泳げないんだって~~!もう勘弁してよぉ~~~!』
「そんなことはないわよ。だってあなた、イリオモテヤマネコのDNAを体に打ち込まれたんでしょ?だからあなたは本当は泳げるのよ。」
『えっ……それってどういう……?』
「ほらほら、頑張って。あと少しだから。」
泉の、比較的陸に近い浅瀬で、猫かきで必死に泳ぎながらフランの所まで泳ごうとする猫化いちごと、そこから少し離れた所に、水遊びをするために服や下着等を全て脱いで一糸纏わぬ全裸となったフランドールが、楽しそうな笑顔でいちごに水をかけていた。
『だから私は泳げないんだって~~!もう勘弁してよぉ~~~!』
「そんなことはないわよ。だってあなた、イリオモテヤマネコのDNAを体に打ち込まれたんでしょ?だからあなたは本当は泳げるのよ。」
『えっ……それってどういう……?』
よく、猫は泳ぐことは出来ないと言われており、実際大体の猫はそうなのであるが、猫の中には環境に適応した結果、泳ぐことが出来る猫も存在していた。
そう、イリオモテヤマネコがまさにそれである。
イリオモテヤマネコは沖縄県の西表島のみに生息しており、そこの大自然で生き抜くために陸の小動物だけでなく、水の中を潜って泳いでエビや魚を狩猟して食べる生活を送っていた。そのため彼らは猫でありながら泳ぎが大得意なのだ。
だからイリオモテヤマネコのDNAを打ち込まれた桃宮いちごだって、猫化した状態でも本来は泳ぎが大得意なはずなのだ。
そう、イリオモテヤマネコがまさにそれである。
イリオモテヤマネコは沖縄県の西表島のみに生息しており、そこの大自然で生き抜くために陸の小動物だけでなく、水の中を潜って泳いでエビや魚を狩猟して食べる生活を送っていた。そのため彼らは猫でありながら泳ぎが大得意なのだ。
だからイリオモテヤマネコのDNAを打ち込まれた桃宮いちごだって、猫化した状態でも本来は泳ぎが大得意なはずなのだ。
やがていちご自身も水に慣れたのか、泳ぎがスムーズになり、猫化した状態で水の中をスイスイと泳ぎ始める。
(すごい……イリオモテヤマネコって泳げるんだ……私、今まで知らなかった……)
そういった知識量においても、所詮レッドデータアニマルの知識を齧った程度しか知らない桃宮いちごと、紅魔館でパチュリー・ノーレッジから借りた本を色々と読み漁って知識を蓄えたフランドール・スカーレットとの間で、圧倒的な開きがあるのであった。
やがていちごは泳いでフランドールの元にたどり着くと、フランドールはいちごを抱え、翼で空中を浮遊する。
(すごい……イリオモテヤマネコって泳げるんだ……私、今まで知らなかった……)
そういった知識量においても、所詮レッドデータアニマルの知識を齧った程度しか知らない桃宮いちごと、紅魔館でパチュリー・ノーレッジから借りた本を色々と読み漁って知識を蓄えたフランドール・スカーレットとの間で、圧倒的な開きがあるのであった。
やがていちごは泳いでフランドールの元にたどり着くと、フランドールはいちごを抱え、翼で空中を浮遊する。
「何だ、やれば出来るじゃん。」
『ねえ、こんなことやらせたくてわざわざここまで連れてきたの?』
「んー、それもあるけどあなたには私の能力の一端を見てもらいたいと思って。」
(……あれ?確か吸血鬼は流水を渡れないんじゃなかったっけ?何でこの子は平気なの?)
そう、吸血鬼は流水を渡れない、それは日光と並んで有名な弱点であり、それはフラン自身も確かにそう言っていたはずなのだ。
何故なのか、いちごがそう考えていると突如として木々の間から何者かが姿を現す。
『ねえ、こんなことやらせたくてわざわざここまで連れてきたの?』
「んー、それもあるけどあなたには私の能力の一端を見てもらいたいと思って。」
(……あれ?確か吸血鬼は流水を渡れないんじゃなかったっけ?何でこの子は平気なの?)
そう、吸血鬼は流水を渡れない、それは日光と並んで有名な弱点であり、それはフラン自身も確かにそう言っていたはずなのだ。
何故なのか、いちごがそう考えていると突如として木々の間から何者かが姿を現す。
グルルルルルルルルル……
(え!?魔獣!?どうしよー!こんなタイミングで出てくるなんて!!)
現れたのは一匹の血に飢えた魔獣であった。そもそもここはA地区、魔獣の生息域であり、この場に魔獣が現れるのは何らおかしいことではなかった。
ミュウイチゴの状態ならともかく、ミュウイチゴに変身できない猫の状態では魔獣に対して勝ち目はない、そう思っていちごがフランドールの顔を見た瞬間、いちごは背筋が凍るような感覚に襲われる。
何故ならいちごが見たフランドールの表情は先ほどまでの純粋無垢な幼い少女のそれではなく、幼い少女が……いや、人間がするとは思えないような狂気すら感じるような恐ろしい笑みを浮かべていたのだ。
「……それに、女の子の裸を覗くような変態さんにはここで退場してもらわないとね。」
ボンッ!!
その言葉と同時だった。フランドールが手を握りしめると魔獣の頭部がザクロのように弾け飛び、頭部を失った魔獣はその場で倒れ、息絶える。
(え……今の何?一体何が起こったというの?)
(え!?魔獣!?どうしよー!こんなタイミングで出てくるなんて!!)
現れたのは一匹の血に飢えた魔獣であった。そもそもここはA地区、魔獣の生息域であり、この場に魔獣が現れるのは何らおかしいことではなかった。
ミュウイチゴの状態ならともかく、ミュウイチゴに変身できない猫の状態では魔獣に対して勝ち目はない、そう思っていちごがフランドールの顔を見た瞬間、いちごは背筋が凍るような感覚に襲われる。
何故ならいちごが見たフランドールの表情は先ほどまでの純粋無垢な幼い少女のそれではなく、幼い少女が……いや、人間がするとは思えないような狂気すら感じるような恐ろしい笑みを浮かべていたのだ。
「……それに、女の子の裸を覗くような変態さんにはここで退場してもらわないとね。」
ボンッ!!
その言葉と同時だった。フランドールが手を握りしめると魔獣の頭部がザクロのように弾け飛び、頭部を失った魔獣はその場で倒れ、息絶える。
(え……今の何?一体何が起こったというの?)
いちごは目の前で起こった出来事が全く理解できなかった。戸惑いながらも再びフランドールの顔には先ほどの笑みは既になく、外見相応の純粋無垢な笑顔がそこにはあった。
「驚いた?これが私の能力『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』、この能力は元々持っていたんだけど最近になって能力を鍛え直して実戦で使いやすいように調整したんだ。」
そう、フランドールは最近の石油噴出異変の解決の前に、摩多羅隠岐奈の協力の元、自らの能力を鍛え直し、弱点である流水をカバーするために吸収してしまった水や石油を魔力消費の代替として消費、排出することでダメージを避けると同時に遠距離の敵に能力を行使することが可能となり、弱い敵なら一撃で倒せ、一定以上の実力者相手でもダメージを与えることが出来るようになっていたのだ。
これが流水が弱点の吸血鬼であるフランドールがある程度水に耐えることが出来るカラクリの正体であった。
「驚いた?これが私の能力『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』、この能力は元々持っていたんだけど最近になって能力を鍛え直して実戦で使いやすいように調整したんだ。」
そう、フランドールは最近の石油噴出異変の解決の前に、摩多羅隠岐奈の協力の元、自らの能力を鍛え直し、弱点である流水をカバーするために吸収してしまった水や石油を魔力消費の代替として消費、排出することでダメージを避けると同時に遠距離の敵に能力を行使することが可能となり、弱い敵なら一撃で倒せ、一定以上の実力者相手でもダメージを与えることが出来るようになっていたのだ。
これが流水が弱点の吸血鬼であるフランドールがある程度水に耐えることが出来るカラクリの正体であった。
「さて、もうこれで用件も済んだし、あなたの望み通り、キスをしてあなたを元の姿に戻してあげる。」
『えっ!?ちょ、ちょっと今ここでそれをしたら……』
いちごの制止も虚しく、フランドールは猫化いちごと唇をあわせキスをし……いちごの姿は元の人間の姿に戻る。そう、泉の真上の空中で。
「あ」
「あ゛」
気付いた時には時すでに遅しであった。いちごはバランスを崩して空中から落下し、そして。
バッシャアアアアァァァン!!
服を着たまま泉に豪快にダイブしてしまう。そして水の中から顔を出したいちごの目は完全に涙目であった。
「も~~~~イヤァァァァァァ!!!何で私がこんな目にィィィィィ!!?」
『えっ!?ちょ、ちょっと今ここでそれをしたら……』
いちごの制止も虚しく、フランドールは猫化いちごと唇をあわせキスをし……いちごの姿は元の人間の姿に戻る。そう、泉の真上の空中で。
「あ」
「あ゛」
気付いた時には時すでに遅しであった。いちごはバランスを崩して空中から落下し、そして。
バッシャアアアアァァァン!!
服を着たまま泉に豪快にダイブしてしまう。そして水の中から顔を出したいちごの目は完全に涙目であった。
「も~~~~イヤァァァァァァ!!!何で私がこんな目にィィィィィ!!?」
少し時間が経過した後、泉には一糸纏わぬ全裸の桃宮いちごの姿がそこにはあった。
因みに服や下着等は先ほど泉に豪快にダイブしたことでずぶ濡れになってしまっており、乾かすために全て干している最中であった。
「うう……恥ずかしい……」
「ごめんごめん、悪かったって。どうせここには他に人はまず来ないし、乾くまで私と一緒に遊びましょうよ。」
基本野外で肌を晒すことに慣れていないいちごは顔を赤らめるが、やがてどうせ他に人は来ないだろうし、ここには同性のフランドールしかいないと開き直ると、サーヴァントであるフランドールとの親睦を深めるため、彼女と水遊びをすることにする。
因みに服や下着等は先ほど泉に豪快にダイブしたことでずぶ濡れになってしまっており、乾かすために全て干している最中であった。
「うう……恥ずかしい……」
「ごめんごめん、悪かったって。どうせここには他に人はまず来ないし、乾くまで私と一緒に遊びましょうよ。」
基本野外で肌を晒すことに慣れていないいちごは顔を赤らめるが、やがてどうせ他に人は来ないだろうし、ここには同性のフランドールしかいないと開き直ると、サーヴァントであるフランドールとの親睦を深めるため、彼女と水遊びをすることにする。
「きゃはは、それそれ~!」
「も~う、冷たいってば~!」
いちごとフランドールは暫し時を忘れ、お互い水をかけあいながら水と戯れ続けていた。
やがて暫くすると、フランドールは突如として手を止め、いちごに予想外の言葉をかける。
「……ねえ、抱っこして。」
「……え?」
最初、彼女は自分をからかうために言ったと思ったのだが、彼女の寂しそうな顔から冗談で言っているのではないというのを悟り、ゆっくりと彼女の傍まで近づき、抱き上げる。
(……あったかい……)
フランを抱き上げたいちごは彼女の温もりを直に感じていた。お互い全裸で素肌で直に触れ合っていることで温もりを直に感じ取れているような気がするのだ。
「も~う、冷たいってば~!」
いちごとフランドールは暫し時を忘れ、お互い水をかけあいながら水と戯れ続けていた。
やがて暫くすると、フランドールは突如として手を止め、いちごに予想外の言葉をかける。
「……ねえ、抱っこして。」
「……え?」
最初、彼女は自分をからかうために言ったと思ったのだが、彼女の寂しそうな顔から冗談で言っているのではないというのを悟り、ゆっくりと彼女の傍まで近づき、抱き上げる。
(……あったかい……)
フランを抱き上げたいちごは彼女の温もりを直に感じていた。お互い全裸で素肌で直に触れ合っていることで温もりを直に感じ取れているような気がするのだ。
(私も……将来、青山君と結婚して……子供を産んでお母さんになったらこうして自分の子供を抱いたりする時が来るのかなあ……)
将来の青山雅也との結婚、そして青山との子供を出産して母親になり、自らが産んだ子供を抱く未来の自分の姿を想像していると不意にフランの口から予想外の言葉が飛び出してきた。
「……いちごのおねえちゃん……」
「……え?」
最初、彼女はまた自分をからかうために言ったのだと思った。だが今までのからかうような口調ではなく、どこか寂しそうな、か細い口調であることにいちごは気づいていた。
いちごはフランから聞かされていた彼女の今までの出来事や境遇を思い出していた。
将来の青山雅也との結婚、そして青山との子供を出産して母親になり、自らが産んだ子供を抱く未来の自分の姿を想像していると不意にフランの口から予想外の言葉が飛び出してきた。
「……いちごのおねえちゃん……」
「……え?」
最初、彼女はまた自分をからかうために言ったのだと思った。だが今までのからかうような口調ではなく、どこか寂しそうな、か細い口調であることにいちごは気づいていた。
いちごはフランから聞かされていた彼女の今までの出来事や境遇を思い出していた。
彼女……フランドール・スカーレットは幻想郷でまず最初に行動を起こし、紅霧異変という騒動を起こした紅魔館の主、レミリア・スカーレットの妹で、彼女自身もその騒動の前後辺りのタイミングで博麗の巫女である博麗霊夢と戦い、早い段階から存在を認知されていたのであるが、その後も幻想郷で数々の異変が発生したにも関わらず、彼女はそれらの異変にほとんど関与することはなかった。
では紅魔館が異変に関わらなかったのかと言えばそんなことはなかったのだが、基本的に異変解決のために行動を起こしていたのはメイド長である十六夜咲夜がほとんどで、たまにレミリアが行動を起こすことがあったり、基本的に図書館にいることが多いパチュリーでさえ、何かしらの形で外出し異変に関わることもあったというのにフランドールは彼女たちと違い、表舞台に出てくることは最近までほとんどなかった。
では紅魔館が異変に関わらなかったのかと言えばそんなことはなかったのだが、基本的に異変解決のために行動を起こしていたのはメイド長である十六夜咲夜がほとんどで、たまにレミリアが行動を起こすことがあったり、基本的に図書館にいることが多いパチュリーでさえ、何かしらの形で外出し異変に関わることもあったというのにフランドールは彼女たちと違い、表舞台に出てくることは最近までほとんどなかった。
何故か、それは彼女は基本的に地下に幽閉されており、咲夜やレミリアと異なり積極的に自ら行動を起こすことが出来ず、いつも異変解決に向かう彼女たちを紅魔館で見送る役目しか出来なかったのだ。それ故にほとんど交友関係が広がることもなく、彼女と深い関りがあるのは同じ紅魔館のメンバーしかいなかった。それはこれから先もずっと続き、いずれは過去の存在として誰からも忘れ去られ、埋もれていく存在になっていくのだと思われていた。
だが最近になってそんな彼女の境遇に、ある一つの大きな変化が訪れた。
幻想郷を創った賢者の一人、摩多羅隠岐奈が彼女の元を訪れたのである。
最初はまさか賢者が自分の所を訪れるとは思っていなかったらしく、とても驚いたらしいのだが石油噴出騒動の主犯である饕餮尤魔を倒すため、全てを破壊する力を持つ彼女の力が必要だと力説されたため、久しぶりに自身も行動を起こすことを決め、そのために隠岐奈と特訓をしてブランクの解消と自らの力を高めることに成功し、立ちはだかる様々な敵を倒した後、異変の主犯である饕餮尤魔と対峙、饕餮の強大な力に傷つきながらも死闘の末に饕餮を破壊、異変を解決することに成功したというのである。
幻想郷を創った賢者の一人、摩多羅隠岐奈が彼女の元を訪れたのである。
最初はまさか賢者が自分の所を訪れるとは思っていなかったらしく、とても驚いたらしいのだが石油噴出騒動の主犯である饕餮尤魔を倒すため、全てを破壊する力を持つ彼女の力が必要だと力説されたため、久しぶりに自身も行動を起こすことを決め、そのために隠岐奈と特訓をしてブランクの解消と自らの力を高めることに成功し、立ちはだかる様々な敵を倒した後、異変の主犯である饕餮尤魔と対峙、饕餮の強大な力に傷つきながらも死闘の末に饕餮を破壊、異変を解決することに成功したというのである。
その後は摩多羅隠岐奈の主催した「剛欲な挑戦」に挑戦し、隠岐奈に認めてもらいたい一心で数々の強敵たちと戦い、傷つきながらもボロボロの身体で最後に待ち構えていた隠岐奈と対決、必死の思いで戦い、最終的に彼女を下し、彼女に認められたという。そしてその際に彼女に挑戦成功の証として贈られた「すばらしい!君は破壊神として崇められるだろう」と書かれた彼女の直筆のサイン入り色紙は今でも紅魔館の地下の彼女の自室に大切に飾られているという。
(フラン……)
いちごは自身が抱いているフランドールを見ながら彼女が戦った饕餮尤魔、摩多羅隠岐奈のことを彼女の話の中から思い出していた。
饕餮尤魔、彼女は幻想郷に存在する畜生界の三大組織の勁牙組、鬼傑組と肩を並べる剛欲同盟の長で表向きは畜生界最弱を装っているが実際は畜生界でも最強の力を持つ存在で「何でも吸収する程度の能力」という強力な能力を持ち、博麗の巫女である博麗霊夢ですら彼女の討伐を諦め、異変解決を投げ出した程の存在であるということをいちごはフランから聞いていた。
そして摩多羅隠岐奈は八雲紫と肩を並べる幻想郷を創った賢者の一人で後戸の神・障碍の神・能楽の神・宿神・星神・地母神・能楽の神・星の神・養蚕の神・障碍の神・被差別民の神・幻想郷の賢者と数多くの肩書を持つ正真正銘の神様で尊大で自身家な性格とそれに裏打ちされた強大な力と強力な能力を持ち、最強でこそないものの彼女に勝てる存在は幻想郷では数えるほどしかいないともいちごはフランから聞かされていた。
いちごは自身が抱いているフランドールを見ながら彼女が戦った饕餮尤魔、摩多羅隠岐奈のことを彼女の話の中から思い出していた。
饕餮尤魔、彼女は幻想郷に存在する畜生界の三大組織の勁牙組、鬼傑組と肩を並べる剛欲同盟の長で表向きは畜生界最弱を装っているが実際は畜生界でも最強の力を持つ存在で「何でも吸収する程度の能力」という強力な能力を持ち、博麗の巫女である博麗霊夢ですら彼女の討伐を諦め、異変解決を投げ出した程の存在であるということをいちごはフランから聞いていた。
そして摩多羅隠岐奈は八雲紫と肩を並べる幻想郷を創った賢者の一人で後戸の神・障碍の神・能楽の神・宿神・星神・地母神・能楽の神・星の神・養蚕の神・障碍の神・被差別民の神・幻想郷の賢者と数多くの肩書を持つ正真正銘の神様で尊大で自身家な性格とそれに裏打ちされた強大な力と強力な能力を持ち、最強でこそないものの彼女に勝てる存在は幻想郷では数えるほどしかいないともいちごはフランから聞かされていた。
いちごは当然両者に会ったことも彼女らの戦いぶりを見たわけでもないので詳しくは分からないものの、フランの話を聞くだけでももし仮に自分が……いや、ミュウミュウの5人の力を合わせて饕餮や隠岐奈に戦いを挑んでもまず勝てないであろうということは何となく感じていた。
そんな強大な存在に立ち向かっていったのだ。自分の手の中にあるこの幼い少女が。怖かっただろう、辛かっただろう。でも「異変を解決したかった」「賢者に認めてもらいたかった」その一心で饕餮や隠岐奈に戦いを挑んだのだ。
そんな強大な存在に立ち向かっていったのだ。自分の手の中にあるこの幼い少女が。怖かっただろう、辛かっただろう。でも「異変を解決したかった」「賢者に認めてもらいたかった」その一心で饕餮や隠岐奈に戦いを挑んだのだ。
それまで誰からも相手にもされず、孤独だった彼女にとって饕餮尤魔や摩多羅隠岐奈は自らの存在意義や幻想郷での居場所を証明してくれる存在であったのであろう。
そんな彼女たちからも相手にされなくなってしまったらまた誰からも忘れ去られていった孤独な日々に逆戻りしてしまうのかもしれない。
先ほどの呟きもそんな気持ちが思わず声に出てしまい、自身の事を単なる戦力やマスターとしてではなく、そんな自分を無視せず常に相手をしてくれる存在として見ているのではないかと感じたのだ。
そんな彼女たちからも相手にされなくなってしまったらまた誰からも忘れ去られていった孤独な日々に逆戻りしてしまうのかもしれない。
先ほどの呟きもそんな気持ちが思わず声に出てしまい、自身の事を単なる戦力やマスターとしてではなく、そんな自分を無視せず常に相手をしてくれる存在として見ているのではないかと感じたのだ。
そう考えるとやっぱり元の世界に帰らずこの聖杯戦争に参加して良かったと思う。
彼女は表面上は気取ってはいたがもし仮に自身が元の世界に帰ってしまっていたら彼女はまた誰からも相手にされない孤独な存在に逆戻りしていたかもしれない。
そんな不安な気持ちでいっぱいだったかもしれないのだ。
いちごはフランを強くギュッと抱きしめる。
元の世界で侵攻を再開しているだろうキッシュ達エイリアンやそれと戦っているであろう仲間の4人に対する申し訳なさや不安は確かにある。
だけど人々を守る東京ミュウミュウとして、そして何より自身が抱いている少女のマスターとして、それら全てを投げ出して元の世界に帰る気持ちにはなれなかった。
いちごは改めて決意を固める。ミュウミュウに選ばれたものとして、そして目の前の少女のマスターとして、人々を救い、聖杯戦争を共に戦い抜こうと。
彼女は表面上は気取ってはいたがもし仮に自身が元の世界に帰ってしまっていたら彼女はまた誰からも相手にされない孤独な存在に逆戻りしていたかもしれない。
そんな不安な気持ちでいっぱいだったかもしれないのだ。
いちごはフランを強くギュッと抱きしめる。
元の世界で侵攻を再開しているだろうキッシュ達エイリアンやそれと戦っているであろう仲間の4人に対する申し訳なさや不安は確かにある。
だけど人々を守る東京ミュウミュウとして、そして何より自身が抱いている少女のマスターとして、それら全てを投げ出して元の世界に帰る気持ちにはなれなかった。
いちごは改めて決意を固める。ミュウミュウに選ばれたものとして、そして目の前の少女のマスターとして、人々を救い、聖杯戦争を共に戦い抜こうと。
その決意の気持ちが、いちごの口から自然と溢れていた。
「……もう一人にしないからね、フラン。」
「……もう一人にしないからね、フラン。」
【サーヴァント】
【CLASS】
アーチャー
アーチャー
【真名】
フランドール・スカーレット
フランドール・スカーレット
【出典】
東方projectシリーズ
東方projectシリーズ
【性別】
女性
女性
【ステータス】
筋力A 耐久B 敏捷 A 魔力B+ 幸運 C 宝具A+
【属性】
混沌・善
混沌・善
【クラス別能力】
対魔力:B
魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。
対魔力:B
魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。
単独行動:A
マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクAならば、マスターを失っても一週間現界可能。
マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクAならば、マスターを失っても一週間現界可能。
【保有スキル】
グレイズ:EX
「弾幕ごっこ」「少女達の遊び」と呼ばれるフランドールを始めとした幻想郷の人間・妖怪・神々の少女たちが戦いの中で身に着けた能力。このスキルによってフランドールの通常攻撃に「グレイズ属性」と呼ばれる属性が付与され、通常攻撃している間は敵の通常攻撃に一切被弾することがなくなり、完全無敵の状態となる。またフランドールはそれ以外にも任意で蝙蝠に変身することが出来、その状態においてもフラン自身に「グレイズ属性」が付与され、通常攻撃に対して完全無敵となる。ただし蝙蝠に変身している間は魔力消費が激しくなるため、長時間変身を維持することは出来ない。また通常攻撃が途切れると「グレイズ属性」が消滅して無敵状態が解除されてしまう他、宝具に対しては「グレイズ属性」が付与されていても無敵が適応されず通常通りに喰らってしまう。
グレイズ:EX
「弾幕ごっこ」「少女達の遊び」と呼ばれるフランドールを始めとした幻想郷の人間・妖怪・神々の少女たちが戦いの中で身に着けた能力。このスキルによってフランドールの通常攻撃に「グレイズ属性」と呼ばれる属性が付与され、通常攻撃している間は敵の通常攻撃に一切被弾することがなくなり、完全無敵の状態となる。またフランドールはそれ以外にも任意で蝙蝠に変身することが出来、その状態においてもフラン自身に「グレイズ属性」が付与され、通常攻撃に対して完全無敵となる。ただし蝙蝠に変身している間は魔力消費が激しくなるため、長時間変身を維持することは出来ない。また通常攻撃が途切れると「グレイズ属性」が消滅して無敵状態が解除されてしまう他、宝具に対しては「グレイズ属性」が付与されていても無敵が適応されず通常通りに喰らってしまう。
幻想の吸血鬼:A
幻想郷という隔離された世界に存在する吸血鬼。
スキルランク同等の怪力・飛行・吸血・変化のスキルを兼ね備える複合スキルだが代償として太陽・流水に対して極端に弱くなってしまっており太陽光や流水を一定以上照射、吸収してしまうとダメージを負ってしまう。ただし流水に関しては後述のスキルを使うことである程度カバーすることが可能。また上記のグレイズと飛行・変化能力を併用することで魔力消費量が激しくなる代わりに飛行・変化中に自身に「グレイズ属性」を付与することが可能なほか、「グレイズ属性」を付与しないことで魔力消費量を抑えて飛行・変化能力を行使することも可能。
幻想郷という隔離された世界に存在する吸血鬼。
スキルランク同等の怪力・飛行・吸血・変化のスキルを兼ね備える複合スキルだが代償として太陽・流水に対して極端に弱くなってしまっており太陽光や流水を一定以上照射、吸収してしまうとダメージを負ってしまう。ただし流水に関しては後述のスキルを使うことである程度カバーすることが可能。また上記のグレイズと飛行・変化能力を併用することで魔力消費量が激しくなる代わりに飛行・変化中に自身に「グレイズ属性」を付与することが可能なほか、「グレイズ属性」を付与しないことで魔力消費量を抑えて飛行・変化能力を行使することも可能。
ありとあらゆるものを破壊する程度の能力:A
幻想郷における実力者の少女達が兼ね備える能力の中でフランドールが有している能力。後述の宝具の発動に必要不可欠な能力であり魔力の代わりに吸収した流水・石油・流血等を魔力の代替として消費することで後述の宝具の発動を可能としている。また代替を用いずに直接魔力を消費することで宝具を発動することも出来る。
またこの能力を応用することで鍵のかかったドアに触れることで鍵だけを破壊してドアを開閉するといった芸当も可能。
幻想郷における実力者の少女達が兼ね備える能力の中でフランドールが有している能力。後述の宝具の発動に必要不可欠な能力であり魔力の代わりに吸収した流水・石油・流血等を魔力の代替として消費することで後述の宝具の発動を可能としている。また代替を用いずに直接魔力を消費することで宝具を発動することも出来る。
またこの能力を応用することで鍵のかかったドアに触れることで鍵だけを破壊してドアを開閉するといった芸当も可能。
【宝具】
『きゅっとしてドカーン』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1~99 最大補足:1人
前述の「ありとあらゆるものを破壊する程度の能力」を行使することで使用可能となる宝具。万物には『目』と呼ばれる「その物の一番弱い箇所」と称される急所が存在し、それをロックオンして手で握り潰すことで『目』を直接攻撃する。相手をロックオンできなくても蓄積した流水を消費することが可能なため、流水の蓄積によるダメージを避けるために流水を消費する目的で空撃ちすることも可能。
『きゅっとしてドカーン』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1~99 最大補足:1人
前述の「ありとあらゆるものを破壊する程度の能力」を行使することで使用可能となる宝具。万物には『目』と呼ばれる「その物の一番弱い箇所」と称される急所が存在し、それをロックオンして手で握り潰すことで『目』を直接攻撃する。相手をロックオンできなくても蓄積した流水を消費することが可能なため、流水の蓄積によるダメージを避けるために流水を消費する目的で空撃ちすることも可能。
『禁符・スカーレットニヒリティ』
ランク:A+ 種別:対人宝具 レンジ:1~99 最大補足:1人
幻想郷の賢者である摩多羅隠岐奈との特訓で新たに獲得した必殺の宝具。一定以上の流水・石油・流血かもしくは自身の魔力を一定以上消費することで使用可能となる宝具で破壊エネルギーを凝縮した紅く輝くリンゴ型の爆弾を生成し、それを敵に直接ぶつけて爆破することで敵を爆砕する。元々フランドールはこの宝具を有していなかったものの、隠岐奈との特訓で「ありとあらゆるものを破壊する程度の能力」を成長させたことで「剛欲異聞」において新たにこの技を新規に獲得している。
ランク:A+ 種別:対人宝具 レンジ:1~99 最大補足:1人
幻想郷の賢者である摩多羅隠岐奈との特訓で新たに獲得した必殺の宝具。一定以上の流水・石油・流血かもしくは自身の魔力を一定以上消費することで使用可能となる宝具で破壊エネルギーを凝縮した紅く輝くリンゴ型の爆弾を生成し、それを敵に直接ぶつけて爆破することで敵を爆砕する。元々フランドールはこの宝具を有していなかったものの、隠岐奈との特訓で「ありとあらゆるものを破壊する程度の能力」を成長させたことで「剛欲異聞」において新たにこの技を新規に獲得している。
【weapon】
「レーヴァテイン」
フランドール・スカーレットが愛用する北欧神話に登場する伝説の武器の名を冠した武器で、見た目は時計の長針と短針が一体化して巨大化し、尚且つ歪んだような形状をした奇妙な見た目の剣。元ネタ通りに炎を纏わせることで炎の大剣として相手を焼き切る近接武器として扱えるほか、武器の持ち方を変えることで弓として扱うことも出来、この状態では魔力で作り出した矢を発射して遠距離の敵を攻撃する遠距離武器として扱うことも出来る遠近両用の万能武器。
この戦法は「剛欲異聞」においてフランドールが前述の「スカーレットニヒリティ」と共に摩多羅隠岐奈との特訓で編み出した戦い方であり、彼女が当聖杯戦争において「アーチャー」のクラスで現界した最大の理由である。
「レーヴァテイン」
フランドール・スカーレットが愛用する北欧神話に登場する伝説の武器の名を冠した武器で、見た目は時計の長針と短針が一体化して巨大化し、尚且つ歪んだような形状をした奇妙な見た目の剣。元ネタ通りに炎を纏わせることで炎の大剣として相手を焼き切る近接武器として扱えるほか、武器の持ち方を変えることで弓として扱うことも出来、この状態では魔力で作り出した矢を発射して遠距離の敵を攻撃する遠距離武器として扱うことも出来る遠近両用の万能武器。
この戦法は「剛欲異聞」においてフランドールが前述の「スカーレットニヒリティ」と共に摩多羅隠岐奈との特訓で編み出した戦い方であり、彼女が当聖杯戦争において「アーチャー」のクラスで現界した最大の理由である。
【人物背景】
「東方project」の舞台である幻想郷の勢力の一つである「紅魔館」の主、レミリア・スカーレットの妹で幻想郷に二人しかいない吸血鬼の内の一人で作中での発言から年齢は少なくとも495歳以上だと思われる。
初登場は「東方project」の事実上の第一作にあたる「東方紅魔郷」のEXステージで本ゲームの裏ボスを務めており、本編の紅霧異変の一件で異変解決にあたった博麗霊夢に興味を持ち、紅魔館の外に出ようとした所、勢力の一員で紅魔館の図書館の管理人を務めているパチュリー・ノーレッジによって館の周囲に雨を降らせるという方法で阻止され、その一件の調査で館を訪れた博麗霊夢と対面、霊夢に勝負を挑むものの死闘の末に敗北する。
二次創作においては「姉のレミリアを始めとした紅魔館の他のメンバーによって強制的に地下に幽閉されており、そんな自らの置かれた境遇に悩み苦しみ、外への自由を求め続ける」みたいなキャラ付けをされることが多いが、公式漫画である「東方智霊奇伝」に登場した際に「自分は閉じ込められてなんていなかった」「苦手な日光も当たらず無償で衣食住を提供してくれる居心地のいい快適な生活に不満なんてない」「そもそも自らの能力で何でも破壊できるのだから自身を閉じ込めるなんてそもそも無理」と上記の二次創作におけるキャラ付けを否定するような発言をしている。だがその一方で後述の「東方剛欲異聞」においては幻想郷の賢者である摩多羅隠岐奈は「危険な能力故に閉じ込められていたから鬱憤が溜まっていたんだろう。」と考察しているため実際の真相は不明。
初期の頃から登場していたキャラであり知名度や人気が非常に高いキャラでありながらも上記のスタンスの関係もあってほとんど活動せず長らく出番がない状態であったのだが「東方剛欲異聞」において幻想郷の各地で石油が流出する異変が発生しその犯人とされる饕餮尤魔を倒すため、彼女の「ありとあらゆるものを吸収する能力」に対抗すべく、幻想郷の賢者である摩多羅隠岐奈が秘密裏に彼女に接触し饕餮討伐を依頼、これを承諾する。そして隠岐奈の能力の支援を得て各地を転々とし、異変解決のため幻想郷に住まう人妖たちと戦いを繰り広げるがその最中偶然にも博麗霊夢と再会する。そして彼女と会話していく中で彼女が饕餮討伐を諦めたこと、異変解決を投げ出したことに失望する。その際、「以前自分の所にやってきたお前は全てを破壊する目をしていた」「その頃を思い出せ、敵は殲滅せよ」と自身の霊夢に対する感情をぶつけ、彼女と戦闘を繰り広げそれに勝利している。
そして石油の海の最奥にて異変の主犯格である饕餮尤魔と遂に対峙、彼女と戦いを繰り広げる。戦闘においては当初は優勢に戦いを進めるものの、血の池地獄から注ぎ込まれる力を吸収されたことで饕餮がパワーアップしてしまい、形勢を逆転される。それでも何とか饕餮を追い詰めるものの追い詰められた饕餮は奥の手である「お腹を空かせたグリードモンスター」を発動、それに対抗するため隠岐奈と共に編み出した新技である「スカーレットニヒリティ」を発動させ、死闘の末に饕餮を破壊、異変を解決することに成功する。
その後饕餮は血の池地獄の管理人となり、隠岐奈から近況報告と異変解決達成の知らせを受け取り、お互い挨拶を交わした後隠岐奈と別れる。
その後隠岐奈が用意した「剛欲な挑戦」に挑み幾多の強敵と戦いを繰り広げた後最後に現れた摩多羅隠岐奈と戦い、死闘の末に勝利している。
「東方project」の舞台である幻想郷の勢力の一つである「紅魔館」の主、レミリア・スカーレットの妹で幻想郷に二人しかいない吸血鬼の内の一人で作中での発言から年齢は少なくとも495歳以上だと思われる。
初登場は「東方project」の事実上の第一作にあたる「東方紅魔郷」のEXステージで本ゲームの裏ボスを務めており、本編の紅霧異変の一件で異変解決にあたった博麗霊夢に興味を持ち、紅魔館の外に出ようとした所、勢力の一員で紅魔館の図書館の管理人を務めているパチュリー・ノーレッジによって館の周囲に雨を降らせるという方法で阻止され、その一件の調査で館を訪れた博麗霊夢と対面、霊夢に勝負を挑むものの死闘の末に敗北する。
二次創作においては「姉のレミリアを始めとした紅魔館の他のメンバーによって強制的に地下に幽閉されており、そんな自らの置かれた境遇に悩み苦しみ、外への自由を求め続ける」みたいなキャラ付けをされることが多いが、公式漫画である「東方智霊奇伝」に登場した際に「自分は閉じ込められてなんていなかった」「苦手な日光も当たらず無償で衣食住を提供してくれる居心地のいい快適な生活に不満なんてない」「そもそも自らの能力で何でも破壊できるのだから自身を閉じ込めるなんてそもそも無理」と上記の二次創作におけるキャラ付けを否定するような発言をしている。だがその一方で後述の「東方剛欲異聞」においては幻想郷の賢者である摩多羅隠岐奈は「危険な能力故に閉じ込められていたから鬱憤が溜まっていたんだろう。」と考察しているため実際の真相は不明。
初期の頃から登場していたキャラであり知名度や人気が非常に高いキャラでありながらも上記のスタンスの関係もあってほとんど活動せず長らく出番がない状態であったのだが「東方剛欲異聞」において幻想郷の各地で石油が流出する異変が発生しその犯人とされる饕餮尤魔を倒すため、彼女の「ありとあらゆるものを吸収する能力」に対抗すべく、幻想郷の賢者である摩多羅隠岐奈が秘密裏に彼女に接触し饕餮討伐を依頼、これを承諾する。そして隠岐奈の能力の支援を得て各地を転々とし、異変解決のため幻想郷に住まう人妖たちと戦いを繰り広げるがその最中偶然にも博麗霊夢と再会する。そして彼女と会話していく中で彼女が饕餮討伐を諦めたこと、異変解決を投げ出したことに失望する。その際、「以前自分の所にやってきたお前は全てを破壊する目をしていた」「その頃を思い出せ、敵は殲滅せよ」と自身の霊夢に対する感情をぶつけ、彼女と戦闘を繰り広げそれに勝利している。
そして石油の海の最奥にて異変の主犯格である饕餮尤魔と遂に対峙、彼女と戦いを繰り広げる。戦闘においては当初は優勢に戦いを進めるものの、血の池地獄から注ぎ込まれる力を吸収されたことで饕餮がパワーアップしてしまい、形勢を逆転される。それでも何とか饕餮を追い詰めるものの追い詰められた饕餮は奥の手である「お腹を空かせたグリードモンスター」を発動、それに対抗するため隠岐奈と共に編み出した新技である「スカーレットニヒリティ」を発動させ、死闘の末に饕餮を破壊、異変を解決することに成功する。
その後饕餮は血の池地獄の管理人となり、隠岐奈から近況報告と異変解決達成の知らせを受け取り、お互い挨拶を交わした後隠岐奈と別れる。
その後隠岐奈が用意した「剛欲な挑戦」に挑み幾多の強敵と戦いを繰り広げた後最後に現れた摩多羅隠岐奈と戦い、死闘の末に勝利している。
「剛欲異聞」にて描かれた石油噴出異変の真の黒幕は摩多羅隠岐奈であり、石油を自身の管理下に置くため饕餮を共通の敵に仕立て上げ、異変が解決した後堂々と石油を自身の管理下に置くことが今回の異変において彼女が仕組んだシナリオであったことがEDにおいて語られている。
【サーヴァントとしての願い】
強いていうなら日光に晒されても大丈夫な身体にしてもらい、太陽光の下でも自由に出歩くことが出来るようになりたい。後幻想郷中の皆にもっと相手にしてもらえるようになりたい。
強いていうなら日光に晒されても大丈夫な身体にしてもらい、太陽光の下でも自由に出歩くことが出来るようになりたい。後幻想郷中の皆にもっと相手にしてもらえるようになりたい。
【方針】
また孤独に戻るのは嫌なのでマスターと一緒に戦いたい。一人はもう嫌なのでマスターと別れたくない。
また孤独に戻るのは嫌なのでマスターと一緒に戦いたい。一人はもう嫌なのでマスターと別れたくない。
【把握媒体】
「東方紅魔郷」「東方文花帖」「東方智霊奇伝」「東方剛欲異聞」などをご参照ください。「東方智霊奇伝」は全国の書店にて絶賛発売中で「東方剛欲異聞」はNintendo Switchにて絶賛配信中です。ただ「剛欲異聞」は難易度が非常に高いためキャラ把握をしたいだけならYoutubeなどの動画サイトで把握した方がいいかもしれません。またフランドール単体で知りたいなら動画サイト等でキャラ解説動画があるのでそちらで把握してもいいかもしれません。
「東方紅魔郷」「東方文花帖」「東方智霊奇伝」「東方剛欲異聞」などをご参照ください。「東方智霊奇伝」は全国の書店にて絶賛発売中で「東方剛欲異聞」はNintendo Switchにて絶賛配信中です。ただ「剛欲異聞」は難易度が非常に高いためキャラ把握をしたいだけならYoutubeなどの動画サイトで把握した方がいいかもしれません。またフランドール単体で知りたいなら動画サイト等でキャラ解説動画があるのでそちらで把握してもいいかもしれません。
【マスター】
桃宮いちご
桃宮いちご
【出典】
東京ミュウミュウ にゅ~
東京ミュウミュウ にゅ~
【性別】
女性
女性
【能力・技能】
『ミュウイチゴ』
イリオモテヤマネコのDNAを打ち込まれたことによって備わった能力。「ミュウミュウ・イチゴ・メタモルフォーゼ!」の掛け声と共に「東京ミュウミュウ」の一人である魔法少女「ミュウイチゴ」に変身することが出来る。この姿になると身体能力と肉体強度が飛躍的に上昇する他、後述する武器である「ストロベルベル」を装備することが出来る。
『ミュウイチゴ』
イリオモテヤマネコのDNAを打ち込まれたことによって備わった能力。「ミュウミュウ・イチゴ・メタモルフォーゼ!」の掛け声と共に「東京ミュウミュウ」の一人である魔法少女「ミュウイチゴ」に変身することが出来る。この姿になると身体能力と肉体強度が飛躍的に上昇する他、後述する武器である「ストロベルベル」を装備することが出来る。
『猫変化』
イリオモテヤマネコのDNAとの適合率が上昇し過ぎたことによって強制的に身についてしまった能力。ある一定の条件を満たすと肉体が猫の姿に強制的に変化してしまう。この姿になってしまうと前述のミュウイチゴへの変身が不可能になってしまう他、人間時の思考を維持できるものの人間の言葉を話すことが出来なくなり猫の鳴き声を出すことしか出来なくなってしまう。
また自らの意思で人間の姿に戻ることは出来ず、この状態を解除するには他の生物とキスをすることでしか解除する方法はない。
作中での描写から「興奮状態となり心拍数が一定以上の数値に達すること」がこの能力の発動条件だと思われるが「何故戦闘時における興奮状態でこの能力が発動しないのか」「何故変身が解除された際に変身前に着ていた服がそのままの状態で維持されているのか」「猫に変身した際に着ていた服が猫化に巻き込まれるなら何故羽織っていたパーカーが猫化に巻き込まれなかったのか」「猫に変身していた際に河で溺れたりシャワーを浴びたりしていたのに人間に戻った際に何故服がずぶ濡れになっていなかったのか」等色々と不可解な部分も多い謎の多い能力。
イリオモテヤマネコのDNAとの適合率が上昇し過ぎたことによって強制的に身についてしまった能力。ある一定の条件を満たすと肉体が猫の姿に強制的に変化してしまう。この姿になってしまうと前述のミュウイチゴへの変身が不可能になってしまう他、人間時の思考を維持できるものの人間の言葉を話すことが出来なくなり猫の鳴き声を出すことしか出来なくなってしまう。
また自らの意思で人間の姿に戻ることは出来ず、この状態を解除するには他の生物とキスをすることでしか解除する方法はない。
作中での描写から「興奮状態となり心拍数が一定以上の数値に達すること」がこの能力の発動条件だと思われるが「何故戦闘時における興奮状態でこの能力が発動しないのか」「何故変身が解除された際に変身前に着ていた服がそのままの状態で維持されているのか」「猫に変身した際に着ていた服が猫化に巻き込まれるなら何故羽織っていたパーカーが猫化に巻き込まれなかったのか」「猫に変身していた際に河で溺れたりシャワーを浴びたりしていたのに人間に戻った際に何故服がずぶ濡れになっていなかったのか」等色々と不可解な部分も多い謎の多い能力。
【weapon】
「ストロベルベル」
「ミュウイチゴ」に変身することによって装備することが出来る武器で見た目は中心にイチゴ型の装飾が付いて装飾の下にベルがぶら下がっており、持ち手がピンク色のふさふさのファー仕様となっているリング状の武器。
エネルギーを込めることによってベルが付いた装飾の部分からピンク色のハート型のエネルギー弾「リボーン ストロベリー チェック」を放つことが出来る。
また出力を抑えることでエネルギー弾を連射することも可能なほか、ブーメランのように直接敵に投げつけて攻撃することも可能。
「ストロベルベル」
「ミュウイチゴ」に変身することによって装備することが出来る武器で見た目は中心にイチゴ型の装飾が付いて装飾の下にベルがぶら下がっており、持ち手がピンク色のふさふさのファー仕様となっているリング状の武器。
エネルギーを込めることによってベルが付いた装飾の部分からピンク色のハート型のエネルギー弾「リボーン ストロベリー チェック」を放つことが出来る。
また出力を抑えることでエネルギー弾を連射することも可能なほか、ブーメランのように直接敵に投げつけて攻撃することも可能。
【人物背景】
元々は同級生で剣道部のエースである青山雅也に恋心を抱く普通の女子高校生であったのだがある時学校に潜入していた藍沢みんとから受け取ったチケットを手に青山をデートに誘い、デートのために訪れたレッド・データ・アニマル展で彼女の適合率の高さに目を付けていた白金稜によって「μプロジェクト」の対象に選ばれ、イリオモテヤマネコのDNAを打ち込まれ地球を侵略しようとしているエイリアンに対抗する戦士である「東京ミュウミュウ」の内の一人「ミュウイチゴ」に変身する力を得た少女。
初戦闘で「ミュウイチゴ」に変身し、エイリアンが送り込んだ生物兵器である「キメラアニマ」を倒した後、「μプロジェクト」の中心人物である白金稜と赤坂圭一郎に自らが戦わなくてはならない敵とミュウミュウとしての使命を二人に告げられ、普段は高校に通ったり白金達のアジトである「カフェミュウミュウ」でアルバイトをしたりしつつ、既に仲間になっていた「ミュウミント」こと藍沢みんとと自分自身を除く他の3人の仲間を捜索しつつ、エイリアンやキメラアニマと戦う「東京ミュウミュウ」として活動していくことになる。
基本的には少々ドジっ子で天然ボケの慌てん坊だが、根は真面目でカフェ内では物凄い働き者で、戦いとなると一気にリーダーっぷりを発揮する一面もある。
終盤、青山に対する思いから興奮しすぎたことととイリオモテヤマネコのDNAとの適合率が上昇し過ぎた結果、猫に変身してしまい元に戻るために奔走、河で溺れて青山に自宅に連れ込まれそこで正体がバレそうになったり、青山宅から脱出した後猫の姿のままで街中をさ迷い歩くが、時を同じくしてキッシュ達エイリアンが東京タワーで大規模な作戦を展開し、それを食い止めるためミュウミュウの他の仲間4人が必死になって戦っている姿をニュースで偶然知ってしまう。
それを見たことで仲間の元に駆け付けることを決意、何とか元の人間の姿に戻ることに成功し、直後ミュウイチゴに変身して仲間の元に駆け付け、戦いの末にキッシュ達エイリアンの作戦を阻止することに成功する。
だがその日は青山と「Tierra」のライブを一緒に見に行くことを約束していた日であり、遅刻が確定したことを理解しつつも青山に自身の想いを伝えるため、雨が降りしきる中必死になって会場に向かい、たどり着いた会場で雨の中自身を待っていた青山に告白され、自身も青山に自らの想いを伝え、晴れて二人は恋人として結ばれる。
元々は同級生で剣道部のエースである青山雅也に恋心を抱く普通の女子高校生であったのだがある時学校に潜入していた藍沢みんとから受け取ったチケットを手に青山をデートに誘い、デートのために訪れたレッド・データ・アニマル展で彼女の適合率の高さに目を付けていた白金稜によって「μプロジェクト」の対象に選ばれ、イリオモテヤマネコのDNAを打ち込まれ地球を侵略しようとしているエイリアンに対抗する戦士である「東京ミュウミュウ」の内の一人「ミュウイチゴ」に変身する力を得た少女。
初戦闘で「ミュウイチゴ」に変身し、エイリアンが送り込んだ生物兵器である「キメラアニマ」を倒した後、「μプロジェクト」の中心人物である白金稜と赤坂圭一郎に自らが戦わなくてはならない敵とミュウミュウとしての使命を二人に告げられ、普段は高校に通ったり白金達のアジトである「カフェミュウミュウ」でアルバイトをしたりしつつ、既に仲間になっていた「ミュウミント」こと藍沢みんとと自分自身を除く他の3人の仲間を捜索しつつ、エイリアンやキメラアニマと戦う「東京ミュウミュウ」として活動していくことになる。
基本的には少々ドジっ子で天然ボケの慌てん坊だが、根は真面目でカフェ内では物凄い働き者で、戦いとなると一気にリーダーっぷりを発揮する一面もある。
終盤、青山に対する思いから興奮しすぎたことととイリオモテヤマネコのDNAとの適合率が上昇し過ぎた結果、猫に変身してしまい元に戻るために奔走、河で溺れて青山に自宅に連れ込まれそこで正体がバレそうになったり、青山宅から脱出した後猫の姿のままで街中をさ迷い歩くが、時を同じくしてキッシュ達エイリアンが東京タワーで大規模な作戦を展開し、それを食い止めるためミュウミュウの他の仲間4人が必死になって戦っている姿をニュースで偶然知ってしまう。
それを見たことで仲間の元に駆け付けることを決意、何とか元の人間の姿に戻ることに成功し、直後ミュウイチゴに変身して仲間の元に駆け付け、戦いの末にキッシュ達エイリアンの作戦を阻止することに成功する。
だがその日は青山と「Tierra」のライブを一緒に見に行くことを約束していた日であり、遅刻が確定したことを理解しつつも青山に自身の想いを伝えるため、雨が降りしきる中必死になって会場に向かい、たどり着いた会場で雨の中自身を待っていた青山に告白され、自身も青山に自らの想いを伝え、晴れて二人は恋人として結ばれる。
【マスターとしての願い】
出来ればキッシュ達エイリアンを聖杯の力で撃退したいとは思うが、そのために他の人を殺すのは論外だし、エイリアン達は自分たちの力で何とかするつもりなので、聖杯を求めるよりも困っている人を助ける方向で活動したいと思う。もし聖杯が手に入っても自身ではなく、サーヴァントの願いの方を叶えてあげたい。
出来ればキッシュ達エイリアンを聖杯の力で撃退したいとは思うが、そのために他の人を殺すのは論外だし、エイリアン達は自分たちの力で何とかするつもりなので、聖杯を求めるよりも困っている人を助ける方向で活動したいと思う。もし聖杯が手に入っても自身ではなく、サーヴァントの願いの方を叶えてあげたい。
【方針】
東京ミュウミュウとして誰かを苦しめたり不幸にしたりするような願いを持つマスターや、聖杯を手に入れるためには手段を選ばず誰かを殺すことも厭わないマスターとサーヴァントがいたら戦って止めて聖杯戦争の未来にご奉仕する。でも人を殺すようなことはしたくない。
東京ミュウミュウとして誰かを苦しめたり不幸にしたりするような願いを持つマスターや、聖杯を手に入れるためには手段を選ばず誰かを殺すことも厭わないマスターとサーヴァントがいたら戦って止めて聖杯戦争の未来にご奉仕する。でも人を殺すようなことはしたくない。
【ロール】
カフェのアルバイトをしつつ月海原学園に通っている高校生
カフェのアルバイトをしつつ月海原学園に通っている高校生
【令呪の形・位置】
右手の甲の位置。右太ももの内側の股の付け根にあるアザと同じ形をしている。
右手の甲の位置。右太ももの内側の股の付け根にあるアザと同じ形をしている。
【把握媒体】
漫画「東京ミュウミュウ」及びアニメ「東京ミュウミュウ」「東京ミュウミュウ にゅ~」などをご参照ください。漫画は新装版が現在10巻出ています。アニメは旧版、新版共にdアニメストアその他配信サイトで全編配信中で、新版は2023年4月に第二期が放送されます。キャラ設定や造形等は2022年の新版「にゅ~」の方に寄せているので把握する場合は「にゅ~」の方を把握した方がいいかもしれません。
漫画「東京ミュウミュウ」及びアニメ「東京ミュウミュウ」「東京ミュウミュウ にゅ~」などをご参照ください。漫画は新装版が現在10巻出ています。アニメは旧版、新版共にdアニメストアその他配信サイトで全編配信中で、新版は2023年4月に第二期が放送されます。キャラ設定や造形等は2022年の新版「にゅ~」の方に寄せているので把握する場合は「にゅ~」の方を把握した方がいいかもしれません。