薄っぺらな理屈などでは無い。
そもそも複雑な論理を組み立てて思考する面倒な頭など持ち得ていない。
それでも、巨大化に伴い体積を増やした脳が頭を割るほどの警鐘を鳴らすのは、魂に根差した本能によるものだから。
だからこそ、アヴェンジャーの片割れ―――狼王ロボは最上の臨戦態勢を取った。
そもそも複雑な論理を組み立てて思考する面倒な頭など持ち得ていない。
それでも、巨大化に伴い体積を増やした脳が頭を割るほどの警鐘を鳴らすのは、魂に根差した本能によるものだから。
だからこそ、アヴェンジャーの片割れ―――狼王ロボは最上の臨戦態勢を取った。
『アヴェンジャー?』
いつものように二枚の絵の前を陣取っていたアヴェンジャーの突然の豹変に、マスターのミザリィが怪訝な表情を浮かべる。
ミザリィの問いかけに、ロボからの反応はない。
いつの間にか傍らに佇む報復者のもう片方、首無し騎士ヘシアンは相変わらずだが、その振舞いは心なしかロボのサポートをしようとしているようにも見える。
複合サーヴァント、ヘシアン・ロボ。
同一となっている両者の間に繋がりがあるのは明白だが、ここまで一方がもう一方を思い遣っているような行動を取るのを、ミザリィはまだ見たことがなかった。
いつの間にか傍らに佇む報復者のもう片方、首無し騎士ヘシアンは相変わらずだが、その振舞いは心なしかロボのサポートをしようとしているようにも見える。
複合サーヴァント、ヘシアン・ロボ。
同一となっている両者の間に繋がりがあるのは明白だが、ここまで一方がもう一方を思い遣っているような行動を取るのを、ミザリィはまだ見たことがなかった。
ロボが睨み、ヘシアンが無い頭で見つめる先。
先日の闖入者によって破壊され、今は修復された、アンティークショップ・美紗里の扉。
はたして真新しい扉を開き店内へと足を踏み入れたのは、二人の男だった。
先日の闖入者によって破壊され、今は修復された、アンティークショップ・美紗里の扉。
はたして真新しい扉を開き店内へと足を踏み入れたのは、二人の男だった。
一人はヨーロッパ系、金髪の青年。
穴の開いたスーツという奇妙な風体ながら、その佇まいには紳士的な雰囲気が出ている。
それでいて戦士的な油断のない足運びを見せ、鋭い眼光は彼の警戒心と敵対心を物語る。
武装しているようには見えないが、まるで西部劇のガンマンのようだ、とミザリィは思った。
その緊張感は"何かあれば銃を抜くぞ、どっちが早いか試してみるか?"と言わんばかりの。
非常に効果的な臨戦態勢であると、アウターゾーンの案内人は評価した。
穴の開いたスーツという奇妙な風体ながら、その佇まいには紳士的な雰囲気が出ている。
それでいて戦士的な油断のない足運びを見せ、鋭い眼光は彼の警戒心と敵対心を物語る。
武装しているようには見えないが、まるで西部劇のガンマンのようだ、とミザリィは思った。
その緊張感は"何かあれば銃を抜くぞ、どっちが早いか試してみるか?"と言わんばかりの。
非常に効果的な臨戦態勢であると、アウターゾーンの案内人は評価した。
一人はアジア系、白髪交じり初老の男。
体格には恵まれているが、あまり目を引く特徴は無い。強いて言えばば雲のように盛り上がった髪型くらいのものか。
振舞いも足運びも特別なものは感じられない。背に背負っているのも年季の入った、悪く言えば時代遅れの単発銃。
しかも負い紐を片手で無造作に掴んでいる状態で、"いざという時"に構えられる姿勢ではない。
翻っては"いざという時は来ない"と慢心しているようにさえ見える。
あるいはこれが演技なのであれば、これ以上不気味なものは無いだろう。
体格には恵まれているが、あまり目を引く特徴は無い。強いて言えばば雲のように盛り上がった髪型くらいのものか。
振舞いも足運びも特別なものは感じられない。背に背負っているのも年季の入った、悪く言えば時代遅れの単発銃。
しかも負い紐を片手で無造作に掴んでいる状態で、"いざという時"に構えられる姿勢ではない。
翻っては"いざという時は来ない"と慢心しているようにさえ見える。
あるいはこれが演技なのであれば、これ以上不気味なものは無いだろう。
ロボの唸り声が一層の剣呑な雰囲気を強めた。
だが、狼の威嚇に二人は動じる様子もなく、ただ店の入り口から一歩だけ踏み入った位置で、ショーウィンドウからさす西からの光を背に佇んでいる。
やや間があって、来客の片割れ、金髪の青年が口を開いた。
だが、狼の威嚇に二人は動じる様子もなく、ただ店の入り口から一歩だけ踏み入った位置で、ショーウィンドウからさす西からの光を背に佇んでいる。
やや間があって、来客の片割れ、金髪の青年が口を開いた。
「お久ぶりですね。スィニョリーナ・ミザリィ」
『そういうあなたは、スィニョーレ・フーゴ』
『そういうあなたは、スィニョーレ・フーゴ』
慇懃なセリフとは裏腹に、その口調に宿るのは明確な敵意があった。
パンナコッタ・フーゴ、それが敵意の名前だった。
イタリアの秘密結社『パッショーネ』の構成員。
特筆すべきは優れた知性と、内に秘めた狂暴性。
そして、何よりも"獰猛"な能力の持ち主であるということ。
パンナコッタ・フーゴ、それが敵意の名前だった。
イタリアの秘密結社『パッショーネ』の構成員。
特筆すべきは優れた知性と、内に秘めた狂暴性。
そして、何よりも"獰猛"な能力の持ち主であるということ。
彼の能力が猛威を振るえばサーヴァントはともかく、一マスターとして存在している今の自分はただでは済まない。
ロボが警戒しているのは、彼の能力を察知してのこと―――?
ロボが警戒しているのは、彼の能力を察知してのこと―――?
『ずいぶんと物々しい雰囲気ね。
聡明なあなたが喧嘩腰で店に来るとは、正直言ってちょっと予想外だったわ』
「口八丁でこんな世界に引きずり込んでおいてよく言いますね。
あなたに敵意を向けているマスターがどれだけいると思っているんです?」
『帰ろうと思えば帰れるのに、何がそんなに不満なの?
私は願望を成就させる機会を与えただけよ。そこから"一歩"踏み出すかどうかは――』
「あぁ、そういうのは間に合ってるんで。それに今日は戦う為に来たわけじゃあない」
聡明なあなたが喧嘩腰で店に来るとは、正直言ってちょっと予想外だったわ』
「口八丁でこんな世界に引きずり込んでおいてよく言いますね。
あなたに敵意を向けているマスターがどれだけいると思っているんです?」
『帰ろうと思えば帰れるのに、何がそんなに不満なの?
私は願望を成就させる機会を与えただけよ。そこから"一歩"踏み出すかどうかは――』
「あぁ、そういうのは間に合ってるんで。それに今日は戦う為に来たわけじゃあない」
ミザリィの眉が跳ねあがる。
慇懃無礼な物言いはともかく、フーゴは明らかに戦闘を視野に入れている。
にも拘らず戦闘目的で来たわけでは無いと言う。
慇懃無礼な物言いはともかく、フーゴは明らかに戦闘を視野に入れている。
にも拘らず戦闘目的で来たわけでは無いと言う。
そこでミザリィは、フーゴの後ろに控える男へ目を向けた。
彼は店に入ってから一度も、ミザリィを見ていない。
その視線は、臨戦態勢を取るアヴェンジャー。それも、狼王ロボにのみ集中していた。
彼は店に入ってから一度も、ミザリィを見ていない。
その視線は、臨戦態勢を取るアヴェンジャー。それも、狼王ロボにのみ集中していた。
「どうです、アーチャー。
君のお眼鏡にはかなう相手かな」
君のお眼鏡にはかなう相手かな」
アーチャーと呼ばれた男に、マスターの言葉が届いたのかもわからない。
皺の刻まれた男の顔はピクリとも動かず、ただじっと、真っすぐに狼の顔を、その瞳を見つめて―――。
皺の刻まれた男の顔はピクリとも動かず、ただじっと、真っすぐに狼の顔を、その瞳を見つめて―――。
その口元が、獰猛な笑みに歪んだ。
「すばらしい。俺の最後の獲物にふさわしいぞ」
アーチャーの口から出たのは、宣戦布告だった。
アヴェンジャーの発する殺意が最高峰に達する。
並び立つミザリィはため息をつくが、かかる火の粉は払わねばならないとサーヴァントカードを構える。
並び立つミザリィはため息をつくが、かかる火の粉は払わねばならないとサーヴァントカードを構える。
パンナコッタ・フーゴ。彼はミザリィの中では、かなりの有望株だった。
一度は己の心の弱さに後ずさり、しかしそれでも一歩を踏み出そうとする"覚悟"を決めた青年。
ミザリィの好きなタイプの人間だった。
一度は己の心の弱さに後ずさり、しかしそれでも一歩を踏み出そうとする"覚悟"を決めた青年。
ミザリィの好きなタイプの人間だった。
「(それなのに、こんな序盤に脱落させなくてはならないとは……)」
「……フン。そんなに殺気を撒き散らすな。
言っただろう、狼王よ。お前は"最後の"獲物だ」
『……話が見えないわね』
「生前の俺は勝負に負けて死んだ。
山で死んだ俺の体は獣どもに食われ、糞となって山に蒔かれただろう。
考え得る限り最高の最後だ。聖杯なんぞに望むモノはなにもない。
この世界に呼び出された俺がそれでも望むのは、魂が勃起する勝負よ。
狼王ロボ、人類史に刻まれた最も賢き狼よ。お前の最後の相手はこの"二瓶鉄造"だ」
言っただろう、狼王よ。お前は"最後の"獲物だ」
『……話が見えないわね』
「生前の俺は勝負に負けて死んだ。
山で死んだ俺の体は獣どもに食われ、糞となって山に蒔かれただろう。
考え得る限り最高の最後だ。聖杯なんぞに望むモノはなにもない。
この世界に呼び出された俺がそれでも望むのは、魂が勃起する勝負よ。
狼王ロボ、人類史に刻まれた最も賢き狼よ。お前の最後の相手はこの"二瓶鉄造"だ」
アーチャ-の口ぶりは荒々しく、獰猛だった。
だがその眼差しには一点の曇りもなく、ただ勝負に賭ける男の誇りがあった。
瞳に漆黒の意思が燃え滾っていた。いっそ清廉にすら見える清々しさがあった。
だがその眼差しには一点の曇りもなく、ただ勝負に賭ける男の誇りがあった。
瞳に漆黒の意思が燃え滾っていた。いっそ清廉にすら見える清々しさがあった。
いつの間にか狼王は威嚇をやめていた。
同じように純粋で真っすぐな瞳で、真正面からアーチャーを睨みつけていた。
ミザリィも、ヘシアンも、フーゴも動かず、ただ黙って両者を見守っていた。
狩人と獣という両者であったが、狩る者と狩られる者ではなかった。
同じように純粋で真っすぐな瞳で、真正面からアーチャーを睨みつけていた。
ミザリィも、ヘシアンも、フーゴも動かず、ただ黙って両者を見守っていた。
狩人と獣という両者であったが、狩る者と狩られる者ではなかった。
「……とはいえ、狼との勝負に負けて死んだ俺では、お前さんには勝てんだろう。
だがこの世界になら、他にも面白い獣がいるかもしれん。
それらとの勝負に"撃ち"勝ち、俺という獣の個性に磨きをかけ、必ずお前を"撃ち"に来るぞ」
だがこの世界になら、他にも面白い獣がいるかもしれん。
それらとの勝負に"撃ち"勝ち、俺という獣の個性に磨きをかけ、必ずお前を"撃ち"に来るぞ」
アーチャーは一方的に捲し立てると「ぬははは、勃起!」と笑い、店を出ていった。
残ったフーゴはため息を一つ吐いた。
肩の力が抜けたようで、さっきまでの敵意は鳴りを潜めていた。
残ったフーゴはため息を一つ吐いた。
肩の力が抜けたようで、さっきまでの敵意は鳴りを潜めていた。
「ぼくとしては宣戦布告なんてやめてほしかったんですが、本人がどうしてもと聞かなかったもので」
そこでようやく、ミザリィは合点がいった。
アーチャーは戦う気が無かったが、ロボを見定め、宣戦布告がしたかった。
彼にとって大事な勝負に臨むためには、それが必要な儀式だったのだろう。
フーゴは戦いたくなかったが、宣戦布告が悪い方向へ転んだ時のため、戦闘に備えていた。
いささか喧嘩腰のやり取りについても、仮想敵相手に舌戦で負けるわけにはいくまい。
アーチャーは戦う気が無かったが、ロボを見定め、宣戦布告がしたかった。
彼にとって大事な勝負に臨むためには、それが必要な儀式だったのだろう。
フーゴは戦いたくなかったが、宣戦布告が悪い方向へ転んだ時のため、戦闘に備えていた。
いささか喧嘩腰のやり取りについても、仮想敵相手に舌戦で負けるわけにはいくまい。
いつの間にかロボは"定位置"に戻っている。相棒のヘシアンも同様だ。
さっきまでの警戒も、自分を狙う狩人(アーチャー)の気配を敏感に感じ取っていたのだろう。
ミザリィもカードを懐にしまった。
さっきまでの警戒も、自分を狙う狩人(アーチャー)の気配を敏感に感じ取っていたのだろう。
ミザリィもカードを懐にしまった。
『私はてっきり、"あの絵"から私のサーヴァントを察したあなたが焚きつけたのかと思ったけれど』
「まさか。もちろんこれ見よがしな絵の意味は考えましたが、自分が英霊召喚をしたあとにそれを結び付ける人は稀でしょう」
『でもあなたは、アヴェンジャーのことを知っていたんでしょう?
だからあなたのアーチャーはロボに目をつけたのだから』
「そりゃカメラで見ましたから」
「まさか。もちろんこれ見よがしな絵の意味は考えましたが、自分が英霊召喚をしたあとにそれを結び付ける人は稀でしょう」
『でもあなたは、アヴェンジャーのことを知っていたんでしょう?
だからあなたのアーチャーはロボに目をつけたのだから』
「そりゃカメラで見ましたから」
なんてことはない、といった口ぶりでフーゴは語った。
『カメラ?』
「あれ、店の前であんな派手に暴れておいて、街の監視カメラに引っかからないと思ったんですか?
それに死体を店先に放置してたってのに、あなたは任意同行と事情聴取をマスターの権限で正面から拒否してる。
ぼくもマスターの権限がどれくらい有効なのか試してみたくて、何人か警官に声をかけてみたんです。
ついでに少し金を握らせたり、ちょいと"説得"しただけで簡単に情報をくれましたよ」
「あれ、店の前であんな派手に暴れておいて、街の監視カメラに引っかからないと思ったんですか?
それに死体を店先に放置してたってのに、あなたは任意同行と事情聴取をマスターの権限で正面から拒否してる。
ぼくもマスターの権限がどれくらい有効なのか試してみたくて、何人か警官に声をかけてみたんです。
ついでに少し金を握らせたり、ちょいと"説得"しただけで簡単に情報をくれましたよ」
ミザリィという女が警察にどういった対応をしたのか。
監督役に引き渡された死体が"どういう死に方"をしていたのか。
そして極めつけに、この近辺一体の監視カメラの映像を見せてくれたのだという。
監督役に引き渡された死体が"どういう死に方"をしていたのか。
そして極めつけに、この近辺一体の監視カメラの映像を見せてくれたのだという。
別段、この街の警察が腐敗しているというわけでは無い。
これは全てのマスターが持つ特権と、フーゴの適格な懐柔策の合わせ技。
それに加え、警察機関からミザリィという女への心象が極めて悪いということの現れでもある。
マスターはこの世界―――パラディウム・シティの警察を始めとする各機関からの干渉を"ある程度"無視できる特権を持つが、結果として生じるしわ寄せは当然NPCたちに降りかかる。
これは全てのマスターが持つ特権と、フーゴの適格な懐柔策の合わせ技。
それに加え、警察機関からミザリィという女への心象が極めて悪いということの現れでもある。
マスターはこの世界―――パラディウム・シティの警察を始めとする各機関からの干渉を"ある程度"無視できる特権を持つが、結果として生じるしわ寄せは当然NPCたちに降りかかる。
「聖杯戦争が始まれば、戦闘は激化する。
警察への負担とマスターへの不満は加速度的に増えていくでしょう。
ですがあなたは聖杯戦争開始前から狙われ、応戦している。
そんなのことが続けば近いうち、この街のマスコミもこのことを取り上げるでしょう。
あなたがマスターで、どんなサーヴァントを従え、どんな戦い方をするのか。
それは戦争が始まる前から、マスター全員にとって簡単に手に入る情報になる……」
警察への負担とマスターへの不満は加速度的に増えていくでしょう。
ですがあなたは聖杯戦争開始前から狙われ、応戦している。
そんなのことが続けば近いうち、この街のマスコミもこのことを取り上げるでしょう。
あなたがマスターで、どんなサーヴァントを従え、どんな戦い方をするのか。
それは戦争が始まる前から、マスター全員にとって簡単に手に入る情報になる……」
フーゴは言葉を切った。
アーチャーとアヴェンジャーの約束がある以上、フーゴとミザリィは仮想敵から対戦予定の敵となる。
ならば今から、後の戦闘の布石を打っておこうと、フーゴは駆け引きに出た。
相手の手札が筒抜けであるということを突き付けることで心理的アドバンテージをとり、プレッシャーをかけているのだ。
アーチャーとアヴェンジャーの約束がある以上、フーゴとミザリィは仮想敵から対戦予定の敵となる。
ならば今から、後の戦闘の布石を打っておこうと、フーゴは駆け引きに出た。
相手の手札が筒抜けであるということを突き付けることで心理的アドバンテージをとり、プレッシャーをかけているのだ。
だというのに、ミザリィの顔には静かな笑みが浮かんでいた
『まさか、聖杯戦争が始まる前から街のシステムを活用してくれる人がいるとはね』
「……あまり困ってはいなさそうですね」
『えぇ。……えぇ! 私にとっては予定が早まっただけ。
とても嬉しいわ。そして期待以上よ、パンナコッタ・フーゴ』
「……あまり困ってはいなさそうですね」
『えぇ。……えぇ! 私にとっては予定が早まっただけ。
とても嬉しいわ。そして期待以上よ、パンナコッタ・フーゴ』
敗色濃厚な状況下にあっても活路を諦めない人間。
異常空間に引き込まれてもなお自分が出来る最善を選び取れる人間。
それはミザリィがなによりも好むタイプの人間。
異常空間に引き込まれてもなお自分が出来る最善を選び取れる人間。
それはミザリィがなによりも好むタイプの人間。
『私は"案内人"という役割(ロール)上、早々に退場するわけにはいかない。
だから私は"主催者"から特別な戦力を認められているわ。
私自身の戦闘力、二体のサーヴァント、夢幻召喚(インストール)の力……。
でもね、私は聖杯戦争の戦況に干渉するつもりはないわ。
私の願いは人間の可能性を見定めること。
聖杯の裏に『悪意』が潜んでいた場合、それを葬ること……。
仮に"主催者"がその『悪意』だったなら、私は全てのマスターの味方になる』
「……」
『とはいえ、多くのマスターたちがそれを信じられないでしょう。
だから私は、自分に制約(ペナルティ)をかけてるの。
私の最初の拠点はこの店で固定されるのもその一つ。
それに私の戦力についても、それを殊更に隠すことはしない。
少し頭が回るマスターならある程度簡単に知れるようにしてある。
……IQが152もあるあなたには、戦争が始まる前からずいぶん知られちゃったみたいだけれどね』
「……なるほど。もともと隠す気は無かったってわけですか」
だから私は"主催者"から特別な戦力を認められているわ。
私自身の戦闘力、二体のサーヴァント、夢幻召喚(インストール)の力……。
でもね、私は聖杯戦争の戦況に干渉するつもりはないわ。
私の願いは人間の可能性を見定めること。
聖杯の裏に『悪意』が潜んでいた場合、それを葬ること……。
仮に"主催者"がその『悪意』だったなら、私は全てのマスターの味方になる』
「……」
『とはいえ、多くのマスターたちがそれを信じられないでしょう。
だから私は、自分に制約(ペナルティ)をかけてるの。
私の最初の拠点はこの店で固定されるのもその一つ。
それに私の戦力についても、それを殊更に隠すことはしない。
少し頭が回るマスターならある程度簡単に知れるようにしてある。
……IQが152もあるあなたには、戦争が始まる前からずいぶん知られちゃったみたいだけれどね』
「……なるほど。もともと隠す気は無かったってわけですか」
フーゴは再びため息をついた。
どうやら未だ、この"案内人"を名乗る女の掌の上らしい。
現状の手札で駆け引きが出来ないとわかれば、これ以上話すことは無い。
どうやら未だ、この"案内人"を名乗る女の掌の上らしい。
現状の手札で駆け引きが出来ないとわかれば、これ以上話すことは無い。
"ならば最後に、言いたいことだけは言っておこう"
「……ミザリィ。あなた、マスターの味方にもなりうると言いましたよね」
『えぇ。そこに偽りはないわ』
「ですが、あなたがどう言い繕ったところで、ぼくたち参加者からすればあなたは"主催者側"だ」
『えぇ。そこに偽りはないわ』
「ですが、あなたがどう言い繕ったところで、ぼくたち参加者からすればあなたは"主催者側"だ」
フーゴの追求に、ミザリィは薄い笑みを浮かべて首肯を返す。
『そうかもしれないわね。でも私のスタンスは、さっき言った通りよ』
「……あんたは人の可能性とやらを見定めると嘯き、人の価値を値踏みしている。
それは魚屋で夕飯の材料を吟味しているようなもので、ようは他人を見下してるってことだ。
そういうあんたは逆に人に見下され、値踏みされる"覚悟"はあるのか?」
「……あんたは人の可能性とやらを見定めると嘯き、人の価値を値踏みしている。
それは魚屋で夕飯の材料を吟味しているようなもので、ようは他人を見下してるってことだ。
そういうあんたは逆に人に見下され、値踏みされる"覚悟"はあるのか?」
初めて、ミザリィの顔から表情が消えた。
「仮に聖杯戦争のマスターたちが、あんた好みの可能性を見せたとする。
そしてあんたがウキウキで助力を申し出た時、相手にしてもらえると思ってるのか?」
『……戦時中にせっかくの増援を拒むのは愚策だと思うけれど?』
「じゃあ感情の面で歓迎されないかもしれないってのは理解してるんだな。それならいい。
ここに来て最初にも言ったが、ただでさえ"参加者"からあんたへの心象は良くないんだからな」
そしてあんたがウキウキで助力を申し出た時、相手にしてもらえると思ってるのか?」
『……戦時中にせっかくの増援を拒むのは愚策だと思うけれど?』
「じゃあ感情の面で歓迎されないかもしれないってのは理解してるんだな。それならいい。
ここに来て最初にも言ったが、ただでさえ"参加者"からあんたへの心象は良くないんだからな」
フーゴは満足気に一つ頷いて、店から去っていった。
あとに残されたミザリィは、無表情のまま一人店内に立ち尽くすしかない。
あとに残されたミザリィは、無表情のまま一人店内に立ち尽くすしかない。
……否。ミザリィは歓喜していた。
フーゴの言った通り、マスターたちが"悪しき主催者"を打倒するために立ち上がった時。
その時になって手を差し伸べる私を、彼らが快く迎え入れたなら、それでは却って興ざめだ。
その時になって手を差し伸べる私を、彼らが快く迎え入れたなら、それでは却って興ざめだ。
「(そう、私(ミザリィ)に対しての処遇は、恐らく生易しいものではないでしょうね)」
ミザリィはフーゴが語ったように"半・主催者"と言える立場でもある。
ミザリィの願いはマスターたちが"主催者"の意図を跳び越えて、望むもの全てを手に入れる結末だ。
ミザリィの願いはマスターたちが"主催者"の意図を跳び越えて、望むもの全てを手に入れる結末だ。
"マスターたちがミザリィの想定を超えること"
それこそがミザリィの願いの本質。
それこそがミザリィの願いの本質。
そこに表れた主従、パンナコッタ・フーゴと二瓶鉄造。
二瓶鉄造はロボを狙い、フーゴはミザリィの思惑を探り当てうる知性を持つ。
なんという、なんという可能性の塊であろうか……!
二瓶鉄造はロボを狙い、フーゴはミザリィの思惑を探り当てうる知性を持つ。
なんという、なんという可能性の塊であろうか……!
やがて日が暮れ、店内は暗闇に包まれる。
その中で一人、ミザリィは佇んでいた。
その中で一人、ミザリィは佇んでいた。
顔が影が差すその姿は。
無辜の民を庇う守護の女神か。
盤上の駒を弄ぶ無貌の魔女か―――。
無辜の民を庇う守護の女神か。
盤上の駒を弄ぶ無貌の魔女か―――。
★ ★ ★ ★ ★
場面は変わり、時は少し遡る。
フーゴと二瓶鉄造がアンティークショップ・美紗里を後にしたころ、外は夕暮れ時だった。
帰りの道中、フーゴは並び歩く己のサーヴァントに向けて声をかけた。
帰りの道中、フーゴは並び歩く己のサーヴァントに向けて声をかけた。
「どうでしたか、かの狼王は」
「うむ。あの場でも言ったがな、あれはすばらしいものだぞ。
死ぬ直前に見たエゾオオカミと同じ眼をしとる。よく人を見ている眼だ。
……ぬはははは、思い返しただけで股ぐらがいきり立つわ!」
「勝てそうかい」
「……マスターよ、戦う前からそういうことを考えるのは無粋だぞ。
勝負ってのは勝ち目を探っていくところから始まるのだ。
それに、勝ち目のない戦い方をしなければ大抵どうとでもなる。
その"どうとでもなる"状況をどちらが制するのかが勝負ってもんだ」
「うむ。あの場でも言ったがな、あれはすばらしいものだぞ。
死ぬ直前に見たエゾオオカミと同じ眼をしとる。よく人を見ている眼だ。
……ぬはははは、思い返しただけで股ぐらがいきり立つわ!」
「勝てそうかい」
「……マスターよ、戦う前からそういうことを考えるのは無粋だぞ。
勝負ってのは勝ち目を探っていくところから始まるのだ。
それに、勝ち目のない戦い方をしなければ大抵どうとでもなる。
その"どうとでもなる"状況をどちらが制するのかが勝負ってもんだ」
そういうものか、とフーゴは考える。
彼もイタリアのギャング組織に身を置く男だ。
一般人には想像も出来ないほどの修羅場を潜り抜けている。
彼もイタリアのギャング組織に身を置く男だ。
一般人には想像も出来ないほどの修羅場を潜り抜けている。
だが、それらは裏社会とはいえ、全て人間社会での出来事の範疇だ。
二瓶が身を置いていたのは大自然。
善も悪もない、損得や禍根などが生まれるはずもない戦い。
命と命が純粋にやり取りをしていた世界の戦い。
二瓶が身を置いていたのは大自然。
善も悪もない、損得や禍根などが生まれるはずもない戦い。
命と命が純粋にやり取りをしていた世界の戦い。
どちらがより過酷、苛烈かと言われたならば、答えは出ない。
だが、どちらがより真理に近いかと言われたならば、二瓶の言葉の方が答えに近いのではないだろうか。
だが、どちらがより真理に近いかと言われたならば、二瓶の言葉の方が答えに近いのではないだろうか。
二瓶鉄造は背負った単発銃を掲げた。
「だがまぁ、今の俺では勝ち目は薄かろうよ。まずは"手頃な強敵"から始めるとしよう。
……この二瓶鉄造は聖杯に賭ける願いは無いが、"乗り掛かった舟"ということもある。
マスターよ。お前さんが聖杯を取るというなら、この銃の弾が届く範囲の敵は倒してやるぞ。
あるいはあの女がくっちゃべったように、"主催者"とやらを倒すか」
「いや……『願いを叶える』ってのは、正直言ってぼくもあまり興味が無い。
とはいえ万能の願望器なんて大層な代物が実在するならパッショーネ、ジョジョ―――ぼくの大切な人にとって有益か有害かは見定めたい。
弱者を利用し踏みつけるつもりは無いが、サーヴァントを倒して令呪を奪う程度で痛む良心は持ってない。
順当に勝ち進み『聖杯を一目見る』ってのは、目標として掲げてもいいだろう」
……この二瓶鉄造は聖杯に賭ける願いは無いが、"乗り掛かった舟"ということもある。
マスターよ。お前さんが聖杯を取るというなら、この銃の弾が届く範囲の敵は倒してやるぞ。
あるいはあの女がくっちゃべったように、"主催者"とやらを倒すか」
「いや……『願いを叶える』ってのは、正直言ってぼくもあまり興味が無い。
とはいえ万能の願望器なんて大層な代物が実在するならパッショーネ、ジョジョ―――ぼくの大切な人にとって有益か有害かは見定めたい。
弱者を利用し踏みつけるつもりは無いが、サーヴァントを倒して令呪を奪う程度で痛む良心は持ってない。
順当に勝ち進み『聖杯を一目見る』ってのは、目標として掲げてもいいだろう」
フーゴの言葉に、二瓶が頷く。
「ただ、『主催者を倒す』ってのは、聖杯云々より俄然意欲がある。
案内人を標榜する"あの女"(ミザリィ)はもちろん、教会の神父もそうだが。
とにかくこの"聖杯戦争"というのはきな臭いと、ぼくは考えてる。
仮に同じ想いのマスターたちがいるならば、手を組むことはやぶさかじゃあない」
案内人を標榜する"あの女"(ミザリィ)はもちろん、教会の神父もそうだが。
とにかくこの"聖杯戦争"というのはきな臭いと、ぼくは考えてる。
仮に同じ想いのマスターたちがいるならば、手を組むことはやぶさかじゃあない」
そこでフーゴは立ち止まり、二瓶の方へ向き直る。
二瓶も立ち止まり、フーゴの視線を受け止める。
二瓶も立ち止まり、フーゴの視線を受け止める。
夕暮れの中、二人の視線が交錯する。
「その上でアーチャー、君の願いを邪魔しようとも思わない。
最終的に"あの女"を打倒することとほぼ同義にもなるから、君の目標はぼくの目標だ。
その道中で好敵手が現れたなら、そいつと戦うための出来る限りの協力をしたいと思ってる。
それに……、ぼくから言わせれば"すでに乗った舟"だ。君があの狼王に勝つところは、是非見てみたいな」
最終的に"あの女"を打倒することとほぼ同義にもなるから、君の目標はぼくの目標だ。
その道中で好敵手が現れたなら、そいつと戦うための出来る限りの協力をしたいと思ってる。
それに……、ぼくから言わせれば"すでに乗った舟"だ。君があの狼王に勝つところは、是非見てみたいな」
フーゴの言葉に、二瓶は笑みを浮かべた。
夕暮れのパラディウム・シティに、二人の野獣が並び立つ。
その見つめる先は遥か遠く、しかし手の届かない場所にあらず。
夕暮れのパラディウム・シティに、二人の野獣が並び立つ。
その見つめる先は遥か遠く、しかし手の届かない場所にあらず。
「それでこそ俺のマスターだ、勃起がとまらんぞ。
古今東西の英雄を相手に、俺の個性の一点賭け勝負だ。狩人の魂が勃起する!」
「『聖杯を一目見る』、『主催者を倒す』、加えて『サーヴァントの願いを応援する』
『三つとも』やらなくっちゃあならないってのが、『マスター』のつらいところだな」
古今東西の英雄を相手に、俺の個性の一点賭け勝負だ。狩人の魂が勃起する!」
「『聖杯を一目見る』、『主催者を倒す』、加えて『サーヴァントの願いを応援する』
『三つとも』やらなくっちゃあならないってのが、『マスター』のつらいところだな」
【サーヴァント】
【CLASS】
アーチャー
【CLASS】
アーチャー
【真名】
二瓶鉄造
二瓶鉄造
【出典】
ゴールデンカムイ
ゴールデンカムイ
【性別】
男
男
【ステータス】
筋力D 耐久D 敏捷D 魔力E 幸運E 宝具C
筋力D 耐久D 敏捷D 魔力E 幸運E 宝具C
【属性】
混沌・中庸
混沌・中庸
【クラス別能力】
対魔力:E+
大正期の北海道に生きたアーチャーに魔術との関りは無い。
しかし最後のホロケウカムイ(エゾオオカミ)を追い求めた彼は、一種の神殺しを志した存在として記録されている。
申し訳程度のクラス別補正だが、「動物」に関する魔術のみ倍加補正が付く。
対魔力:E+
大正期の北海道に生きたアーチャーに魔術との関りは無い。
しかし最後のホロケウカムイ(エゾオオカミ)を追い求めた彼は、一種の神殺しを志した存在として記録されている。
申し訳程度のクラス別補正だが、「動物」に関する魔術のみ倍加補正が付く。
単独行動:B
マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。
マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。
【保有スキル】
悪夢の熊撃ち:A-
勃起するが如き猟師の魂。
何よりも獲物に執着し、獲物の習性を捉え、彼我の個性で勝負する。
低ランクの勇猛、戦闘続行、一意専心などが複合されている。
死因となった「狼」が相手の場合は機能がDランク相当まで低下するが、自己研鑽が進むとペナルティを打ち消すことが可能となる。
アーチャーは死して尚も力強く起こり立つ。「勃起!」
悪夢の熊撃ち:A-
勃起するが如き猟師の魂。
何よりも獲物に執着し、獲物の習性を捉え、彼我の個性で勝負する。
低ランクの勇猛、戦闘続行、一意専心などが複合されている。
死因となった「狼」が相手の場合は機能がDランク相当まで低下するが、自己研鑽が進むとペナルティを打ち消すことが可能となる。
アーチャーは死して尚も力強く起こり立つ。「勃起!」
心眼(匂):A-
経験則と並外れた嗅覚に基づく洞察力。
匂いによって他者の感情を変化を察し、殺気の強さを推し量ることが出来る。
経験則と並外れた嗅覚に基づく洞察力。
匂いによって他者の感情を変化を察し、殺気の強さを推し量ることが出来る。
女性への畏敬:C
生前のアーチャーは常々「女は恐ろしい」と語っていた。
15人もの子を産んでくれた伴侶とも最後は絶縁状態となり、死因においても"女"がまつわる。
「女性」と敵対した際、幸運にマイナス補正が付く。
生前のアーチャーは常々「女は恐ろしい」と語っていた。
15人もの子を産んでくれた伴侶とも最後は絶縁状態となり、死因においても"女"がまつわる。
「女性」と敵対した際、幸運にマイナス補正が付く。
呪われた刺青:EX
秘匿されたアイヌの金塊の在処を示す暗号の刺青。
同じスキルを持つサーヴァントが複数名参戦してるなど、暗号解読が可能となった聖杯戦争においては自動で宝具扱いとなる。
一定枚数が集まることで『人心惑わす呪われた金塊(ゴールデンカムイ)』を召喚可能。
幸運がランクダウンしている上、一枚では用をなさないため現状使用不能。
秘匿されたアイヌの金塊の在処を示す暗号の刺青。
同じスキルを持つサーヴァントが複数名参戦してるなど、暗号解読が可能となった聖杯戦争においては自動で宝具扱いとなる。
一定枚数が集まることで『人心惑わす呪われた金塊(ゴールデンカムイ)』を召喚可能。
幸運がランクダウンしている上、一枚では用をなさないため現状使用不能。
【宝具】
『一発だから腹が据わる(にのうちいらず)』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1人 最大捕捉:1人
二瓶の精神性が宝具と化したもの。
弾倉が一つしかない銃器を用い、さらに予備の弾を準備しないことで発動。
精神と肉体操作を安定させ、照準を外さずに標的の急所を狙うことが出来る。
使用する火器によって種別、レンジ、最大補足は変動し得るが、アーチャーは自前の小銃を使用することに拘っている。
『一発だから腹が据わる(にのうちいらず)』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1人 最大捕捉:1人
二瓶の精神性が宝具と化したもの。
弾倉が一つしかない銃器を用い、さらに予備の弾を準備しないことで発動。
精神と肉体操作を安定させ、照準を外さずに標的の急所を狙うことが出来る。
使用する火器によって種別、レンジ、最大補足は変動し得るが、アーチャーは自前の小銃を使用することに拘っている。
【weapon】
十八年式村田銃
明治を代表する単発式ボルトアクションの日本製小銃。
銃床に七本の傷が入っており、これは銃の元の持ち主だった二瓶の息子が付けたもの。
二瓶の息子は戦争でこの銃を使い、敵を殺害するたびに傷をつけていた。
「息子は人を殺して喜ぶような奴じゃない」と二瓶は語り、その意図を「殺した責任を背負い込んでいた」と推察している。
二瓶の死後、この銃は二瓶の信念と共に、阿仁のマタギ・谷垣とアイヌの遺児・チカパシに受け継がれることとなる。
十八年式村田銃
明治を代表する単発式ボルトアクションの日本製小銃。
銃床に七本の傷が入っており、これは銃の元の持ち主だった二瓶の息子が付けたもの。
二瓶の息子は戦争でこの銃を使い、敵を殺害するたびに傷をつけていた。
「息子は人を殺して喜ぶような奴じゃない」と二瓶は語り、その意図を「殺した責任を背負い込んでいた」と推察している。
二瓶の死後、この銃は二瓶の信念と共に、阿仁のマタギ・谷垣とアイヌの遺児・チカパシに受け継がれることとなる。
鉈
猟師道具の一つ。
このほかに、仕留めた獲物の解体用の小刀を所持している。
猟師道具の一つ。
このほかに、仕留めた獲物の解体用の小刀を所持している。
【人物背景】
網走監獄から脱獄した24人の囚人の1人。
彼が入った山からは熊が消えるとまで言われた伝説の猟師。
「勝負は最初の1発で決めなければならない」が信条の、豪快にして豪胆な性格の人物。
口癖の「勃起」は性欲に依るものではなく、自身を一匹の「獣」とし、殺される覚悟の上で標的との勝負を挑む、その精神性に起因する。
自身を狙った山賊3人を殺害して逮捕されたほか、主人公・杉元が自分の刺青を狙っているとわかるや即座に鉈で頭を狙うなど、大自然の掟をつらぬく。
網走監獄から脱獄した24人の囚人の1人。
彼が入った山からは熊が消えるとまで言われた伝説の猟師。
「勝負は最初の1発で決めなければならない」が信条の、豪快にして豪胆な性格の人物。
口癖の「勃起」は性欲に依るものではなく、自身を一匹の「獣」とし、殺される覚悟の上で標的との勝負を挑む、その精神性に起因する。
自身を狙った山賊3人を殺害して逮捕されたほか、主人公・杉元が自分の刺青を狙っているとわかるや即座に鉈で頭を狙うなど、大自然の掟をつらぬく。
【サーヴァントとしての願い】
聖杯に願いは無い。
狼王ロボとの勝負。
聖杯に願いは無い。
狼王ロボとの勝負。
【方針】
ロボとの勝負に備え、"手頃な強敵"と戦う。
ロボとの勝負に備え、"手頃な強敵"と戦う。
【マスター】
パンナコッタ・フーゴ
パンナコッタ・フーゴ
【出典】
ジョジョの奇妙な冒険part5 黄金の風
恥知らずのパープルヘイズ -ジョジョの奇妙な冒険より
ジョジョの奇妙な冒険part5 黄金の風
恥知らずのパープルヘイズ -ジョジョの奇妙な冒険より
【性別】
男
男
【能力・技能】
「スタンド使い」
生命エネルギーのパワーある像を展開できる。
仕えるスタンドはパープル・ヘイズ・ディストーション。
凶悪な殺人ウイルスを内包するカプセルを両手に3つずつ装着している人型スタンド。
カプセルを破損させることで殺人ウイルスを散布する。
「スタンド使い」
生命エネルギーのパワーある像を展開できる。
仕えるスタンドはパープル・ヘイズ・ディストーション。
凶悪な殺人ウイルスを内包するカプセルを両手に3つずつ装着している人型スタンド。
カプセルを破損させることで殺人ウイルスを散布する。
破壊力 A / スピード B / 射程距離 E
持続力 E / 精密動作性 C / 成長性 ?
持続力 E / 精密動作性 C / 成長性 ?
【weapon】
なし
なし
【人物背景】
イタリアのギャング組織「パッショーネ」の構成員。
IQ152という優れた知性を持ち、13歳で大学に飛び級するほどの秀才。
紳士的な振舞いをする一方で社会における軽薄な一般常識を嫌悪しており、「自分が信じているものを共有できない怒り」を常に抱えている。
そのため些細なところで感情が爆発し、周囲に損害を与えてしまうという"獣性"を持つ。
イタリアのギャング組織「パッショーネ」の構成員。
IQ152という優れた知性を持ち、13歳で大学に飛び級するほどの秀才。
紳士的な振舞いをする一方で社会における軽薄な一般常識を嫌悪しており、「自分が信じているものを共有できない怒り」を常に抱えている。
そのため些細なところで感情が爆発し、周囲に損害を与えてしまうという"獣性"を持つ。
「ジョジョの奇妙な冒険part5 黄金の風」においてはブチャラティが率いる通称「護衛チーム」の一員として活躍。主人公・ジョルノに対しても、その行動の高潔さと精神性を高く評価していた。
しかしブチャラティが組織に反抗した際、彼についていけずにチームを離脱。
その後の様子を描かれた外伝作「恥知らずのパープルヘイズ -ジョジョの奇妙な冒険より」にて、自分自身の内面と向き合う姿が描かれる。
しかしブチャラティが組織に反抗した際、彼についていけずにチームを離脱。
その後の様子を描かれた外伝作「恥知らずのパープルヘイズ -ジョジョの奇妙な冒険より」にて、自分自身の内面と向き合う姿が描かれる。
「恥知らずのパープルヘイズ -ジョジョの奇妙な冒険より」終了後の時系列より参戦。
【マスターとしての願い】
『聖杯を一目見る』、『主催者を倒す』、加えて『サーヴァントの願いを応援する』
『聖杯を一目見る』、『主催者を倒す』、加えて『サーヴァントの願いを応援する』
【方針】
とりあえずはサーヴァント撃破と令呪奪取に絞った優勝狙い。
"主催者"側の連中は信用しておらず、その意見が一致する陣営とは同盟も考慮。
二瓶がロボに辿り着くため、"手頃な強敵"との勝負のお膳立てをする。
とりあえずはサーヴァント撃破と令呪奪取に絞った優勝狙い。
"主催者"側の連中は信用しておらず、その意見が一致する陣営とは同盟も考慮。
二瓶がロボに辿り着くため、"手頃な強敵"との勝負のお膳立てをする。
【ロール】
観光客
観光客
【把握媒体】
漫画及びアニメ作品「ジョジョの奇妙な冒険part5 黄金の風」
外伝ノベライズ作品「恥知らずのパープルヘイズ -ジョジョの奇妙な冒険より」
漫画及びアニメ作品「ジョジョの奇妙な冒険part5 黄金の風」
外伝ノベライズ作品「恥知らずのパープルヘイズ -ジョジョの奇妙な冒険より」