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  • Self contradictory man and drone

二次キャラ聖杯戦争OZ Re:visited

Self contradictory man and drone

最終更新:2021年12月21日 12:28

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だれでも歓迎! 編集
冬が訪れ始めたパラディウムシティの辺境、山間部の一角に森林が無く草原になっている場所があった。
春には若草が芽吹き、夏にはぐんぐん背丈を伸ばし、秋には秋の七草を代表とする花が咲き花畑となる。
草を食べる野生動物だけでなく、家畜を育てる人々にとっても放牧や冬の飼葉の採取のために大事な場所だ。
寒くなり少し雪がちらつき始める日も出て、人々の活動も落ち着き始めている。

夕暮れの中、草たちはだいぶ枯れが進んでいたがまだ倒れることなく夕日を受け赤くなっている。
そんな中を薄着で駆け回っている、ランナー姿の男がいた。
彼はかつてはハイラル平原という場所で走り回っていた、マラソンマンとも称される男。
ハイラルのあらゆる大地を駆け回った男は、この世界でも自然の中を駆け回っていた。

この草原の自然はとても素晴らしい。夕焼けの姿も本当に素晴らしい。
寒くなる前に花を咲かせ実を太らせてきた草花も、もう完熟して種を飛ばしている。
草花は走り回るたびに身体に触れて、様々な大きさや形の綿毛が舞い上がって行く。
ふと後ろを振り返ると、綿毛は夕焼けの赤い光を纏い反射して赤く輝いていた。
それが今まで駆けてきた道がわかるかのように、上に舞い上がって赤く輝く帯を作っているのだ。

とても面白く、美しい風景だと男は思う。
そろそろ休息の時間でもあることだしと、彼は近くに生えていた立木の下へ走っていき腰を落ち着けた。
何度も深呼吸を行う。枯れた葉の香ばしい香りが胸いっぱいになる。

さて、今日はこの樹の下で落ち葉に埋もれて眠ろうか……等と男が考えていると、もう一人の男が近付いてきた。
……登場が遅れたが、この男こそ今回の話の主役である。
白いシャツに青い繋ぎにブーツを履き、眼鏡をかけたその姿は研究者のようだ。 
フクロウのような首飾りの他、身分を示すためか野外調査の正当性を主張するためか服には名札がついている。

『アカデミー 生物学系 講師 姉畑支遁』

研究者の男……姉畑は木の下で休む男に声をかける。

「こんばんは。良さそうな場所ですね。隣に座って良いでしょうか?」
「構わないよ。自然は誰のものでもない。一緒にこの景色を眺めるのもまた良い……」

マラソン男は静かに黙々と没入し、自然も感覚で楽しもうとしている。
しかし、姉畑の自然への接し方は少し違う。

「綿毛を出すのはキク科、イネ科など、そして特大のは主にガガイモ科の草ですね〜!
 みんな遠くまで種を飛ばして、来年の春には芽吹いて分布を広げて行くのですねッ!
 草原性のガガイモ科の草は希少な物が多く、自然度の高い草地であることを示します。本当に素晴らしい……!」

一人で目を輝かせ知識をつぶやくと共に、それによって自然の素晴らしさを実感する姉畑、
しかしマラソン男は、それを迷惑には思っていない。同じ自然を楽しむ者として受け入れる。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


やがて日が完全に落ち、暗くなり始めた。
月明かりの下で草は影絵となり揺れる……その風景も一通り見終わる。

「私は職業としては、動植物の研究家をしています。
 色々な生物を観察するために、この地域に滞在しているのですよ」
「研究家……というと、あのアカデミーの所属だったりするのかな?」
「ええ。縁があって講師として所属させて頂いてます。
 こうして外に出ていることも多く、あまり学生に指導することはないのですが」

そう言いながら胸の名札を端末のライト機能にて照らし、見えやすいようにした姉畑。
これを見たほとんどの人間は立場を理解し、色々話してくれるということだ。
端末の身分証明機能も効力を持つが、このような名札があったほうがより理解しやすい。

「なるほど。地位のある人がちゃんとこういう風に山奥まで自分で来るなんて、素晴らしいじゃないか」
「そうですね。私は普段一人で調査を進めるのがスタイルなんです。時々人と話すことはありますが。
 昼間にも草原を走る貴方の姿を見かけましたよ。話しかけられませんでしたが……」
「ああ、すまんな。走ることに集中すると周りのことに気が回らなくなり易くてな……」
「いえいえ、素晴らしい自然の中にいるのだから、その中で走り全身で味わっていれば盲目になるのも、理解できますよ」

笑顔で話しかける姉畑。威厳よりも人当たりの良さが感じられる。
優しい講師なのだろうと、マラソン男は思わずにはいられない。

「理解してくれて助かるよ。このあたりの自然は本当に素晴らしいからな……。
 それで、私に一体何の用だろう?」
「そうですね、実際にフィールドを駆け回っている貴方に是非、この辺りの生物について色々話を伺いたいと思いまして……」

目を輝かせる姉畑。好奇心旺盛なのも、自然を味わう者としては基本好印象だ。

「そういうことなら構わない。そうだな……この辺りのウサギについてなら、かなり知っている。
 私はウサギに対する思い入れなら、誰にも負けない自身がある。是非話させて貰おう」
「ウサギですか……実は今日の昼間に、ハンターに追われるウサギが少し気になって、隠して助けたんですよ。
 その後ウサギと触れ合って調べようと思ったところ、すぐに逃げられてしまいましたが……」

マラソン男は相手の人となりが理解できてきたようで、遠慮なく笑いながら返す。

「それは仕方ないな! 野生のウサギってのはどうしても臆病で逃げ足も速いものだからね」
「まあ、私もいろいろ冷静ではなかったし仕方ありませんね……」
「……ところが、このあたりには臆病じゃないウサギもいる。
 バニアと呼ばれるタイプのウサギがいて、発達した尾で武器を掴んで振り回して戦うのさ」
「そんなウサギが! 私の世界では考えられない生き物ですッ!」

姉畑の食いつきが良いことが嬉しいのか、少し声を高らかに続けるマラソン男。

「その中でも最強の奴が『暴帝のアルセーヌ』って呼ばれてる。少し下の湿地帯に普段はいるらしい。
 知識のないハンターが普通のバニアと勘違いして捕まえようとすることもあるんだけど、必ず返り討ちに遭ってボコボコにされる……!」
「最強のウサギ……とても興味深い存在ですね。いつか味わってもみたいものです」
「いやいや、他にも通称のあるバニアはいて、しかも強いから余程のハンターでも関わろうとしない。
 名無しのバニアをハンターが獲った物や、普通のウサギで我慢することだよ」
「いえ、いつか習性の理解が進み装備も整えば……」

姉畑の目の輝きは失われない。それにマラソン男は少し引くも、まあ実物を見てないのかと思うことにした。

「そんな強いウサギの仲間がいるからか、数メートルから数十メートルもあるでかい攻性生物どももウサギを襲おうとしないのさ。
 すばしっこくて攻撃はかわす上に小さくて食べても腹に貯まらず、場合よっては逆襲に遭うからだろうね」

攻性生物……姉畑は自分のサーヴァント、ライダーとの会話を思い出していた。
クーリアと呼ばれる体長3mほどの恐竜のような二足歩行の乗用獣を見たときに、
ライダーがあれは自分の世界に存在した攻性生物という生き物の一種だと言ったことを。
クーリアは乗用に改良されているが、野生の攻生生物は数mから数十mと大きく人も襲い危険だということも。
クーリアを見たライダーは、恐らく他の種類の攻性生物もこの世界には居るだろうから警戒しておけと言った。
しかし、姉畑はクーリア以来まだその実物を見たことはなかった。知識は少し調べていたが。

「攻性生物……とても興味深い生物ですね。もとは古代文明の作り出した生物兵器……。
 しかし、一部が野生化して自然環境に適応し、生殖能力も得ている。
 私はこの辺りではまだその姿を見てはいないのですがね」
「そう、その野生化した方の攻性生物。まあ数もそんなにいないし見ることは少ないだろうな。
 それにこの辺りの攻性生物は、寒く雪の積もる時期になるほど活発化する奴が多いからね。
 例えばもっと山の深い所は雪で白くなってるが、十数mある長い足で疾走するディーディーって奴、
 ディーディーを何体か背中に載せて空を飛ぶウォントムーイって奴、
 山が動いたとか形容されることもある、100mくらいある丸い巨体で飛び跳ねるプッサブーボなんて奴が出てる頃だろうな」

100mの生物……それが野生に生息し、そして繁殖しているという事実に姉畑は目を見張る。

「100mなんて……生物の常識を超えていますね! このパラディウムシティは本当に面白いッ!」
「まあ、大体の世界の人間はそんな巨大生物に驚くよね。
 俺の住んでた所にも10mを越える怪物とかはいたけど、そんなのが沢山いるのに最初はすごい驚かされたな……。
 でも熟練のハンターってのは、強力な武器や魔法を携えてそんな巨大生物も倒してしまう。
 俺の住んでた所にも大きい怪物だって一人で倒してしまう人間がいたし、今は納得してるよ」

そして、マラソン男はきれいな思い出を深く思い出すようにゆっくり続ける。

「段違いに強い奴もいて、100m以上もある真っ白なヒラヒラしたエルス・エノラっていうのがいる。
 自然の中で急に周りが揺らめく影に覆われたとき、見上げると白く輝く巨大な生き物が空を泳ぐように優雅に飛んでいる。
 後ろに長く伸びる六枚のヒレと尾は透き通って、ゆらゆらと風にたなびくたびに、
 反射や屈折というのか透き通る光の様子が変わって本当に綺麗なんだ。
 攻性生物の女王なんて呼ばれることもあるらしいな。でも、俺は純白さにウサギに似たものを感じたな。
 近づかなければ攻撃してこないし普段は高い空を飛んでるから無害なんだが、不用意に接触した飛行戦艦が落とされたこともあるらしいね」

思い出すマラソン男の顔を見て、いずれ見たい、触れたいと姉畑の好奇心がより高まっていく。
その一方で一つの疑問も浮き上がってきた。

「貴方はそんな薄着で装備もなく、一心不乱に走り回っていますよね。
 攻性生物への警戒は難しそうですが、どうされているのでしょう?」
「……実はな、強めのバニアが持っていることのある希少な香木を持ってると、
 攻性生物たちはその香りからバニアと勘違いするのかほとんど襲ってこなくなる。
 私も同じ物をポケットに持ってるよ。だからこんなに装備を持たず一心不乱に走り回っていても平気なのさ。
 走れなくなるほど雪が積もる前に山の奥を走り抜けて雪の積もらない地域に行こうと思うけど、
 私はこの身一つでも全く攻性生物に襲われずに走り抜けられるだろうな」
「香木ですね……いずれ危険な地に行く前には私も手に入れてみたいものです。
 生物学者としては調査対象の生物が逃げてしまうというのは、痛し痒しですが」
「この付近に住む人々の集落には、集落の攻性生物除けの意味も含めてある程度の常備があると思うよ。
 私はウサギを追いかけているうちに偶然拾ったんだが……そうそう落ちている物でもない。
 都市でもアロマとして需要があるらしく高価だけれど、購入してみてはどうだろう?」

姉畑はこのマラソン男から少し分けてもらう、不可能ならば……少し邪な考えがよぎったが、
まあアカデミーの講師として研究費も使えるのでそこまでする必要はないと思い直す。

「そうですね……滞在して調査をするならどこかの集落にはお世話になろうと思ってはいました。
 必要な時は融通してもらおうかと思います」
「まあ、攻性生物以外のオオカミなんかは頭が良くて嗅覚に長けてるからかしっかりと狩れそうなウサギだけ見分けて狩っていくんだけどね。
 人間だって外来のハンターはともかく、この辺りに住んでる人はしっかり解ってて大丈夫みたいだね」

このあたりで、普段人間にあまり興味を持たない姉畑の頭にも一つ相手に対する疑問が浮かんだ。
アイヌのような生まれつき生物と触れ合うような民族にも見えない。なぜウサギに思い入れがあるのだろう。

「失礼しますが、何故貴方はそれほどウサギを愛すのでしょう?
 そのような薄着で自然を駆け回るのと、ウサギにどのような関わりが……?」
「そうだな。せっかくだし話そう。
 元々私のいたハイラル平原という所では、昔はウサギがいたというが私の時代には乱獲で絶滅してしまっていてなあ……。
 でも、私は伝わっているだけの、そのウサギという生き物に憧れたんだ。ウサギになりたいと思った。
 その長い耳で風を聞き、軽い足で走り回りたいと……つまり、野生への回帰さ。
 ウサギに気分だけでも近づこうと、マラソンのように草原を駆け回ったり、高いお金を出してウサギの耳の付いた頭巾を手に入れたりもしてな」

姉畑の頭に、もしかすると彼もという思いがよぎった。話の続きを促す。

「ですが、この世界には狩っても狩り切れないほどウサギがいる。
 人間に対抗できるウサギもいるから、そこまで乱獲される心配もない。そうですね」
「そうさ! このパラディウムシティにやってきて、私は生まれて初めて動いて走り回るウサギを見たんだ!
 理解できないかもしれないが、今まで想像の中だけで憧れていた生き物に実際会えるなんて飛び上がるほど興奮して幸せだったな。
 今でもウサギに対する憧れは変わらない。だからこうやってウサギの多い地域の草原を駆け回っているんだ」

姉畑の表情は自然を楽しむのと同じくらいに明るくなってくる。

「……ああ、ああッ、まさか同じ考えを持つ方と会えるなんてッ!
 実は……私も、獣に近づき自然と一体になりたいと思っている者です……!」
「何だって! なんと貴方も!」
「そうですッ! ああ、この世界に来て良かったと思えた事が一つ増えました……!」

手を取り合い見つめあう二人。
しかし、姉畑の表情はは少しずつ落ち着いていく。

「しかし、私と貴方は本当の意味では仲間ではない……いや、まだなれないのですよ……」
「なにっ? それはどういうことだろう……」

姉畑は自分の体を見つめながら続ける。

「まだ我々は人間である事に囚われているからです……いま友人になったとしても、それは人間と人間の間で結ばれるものでしかありません……」
「……! なるほど……お互いに完璧なケモノの心を手に入れることができたら、それが本当に理解し合える時ということだな」

お互いを表面的にかもしれないが理解し合えた二人は、お互いを尊敬し励ます。

「私は貴方とは違うアプローチで自然に近づこうとしていますが、そのストイックさは尊敬いたします!」
「いやっ! まだまだやれることがたくさんある! 貴方とは違う道だが、お互い頑張っていこう!」 
「自然の研究者としてわかることですが、一つの方法でしか目的にたどり着けないとは限らないですからね!
 お互い、自分なりの方法でこれからも精進していきましょうねッ!」


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


今までいた草原はマップではA-6地区にあたる。
ところがマップに見えるだけがこの世界のすべてではない。
マップの端はどうなっているのだろう。

……マラソン男から離れた姉畑を迎えにくる飛行生物が遠くから1体飛来してくる。
その姿は遠目に見れば両腕が翼となった爬虫類……ドラゴンと言える姿であった。
しかし近づいてくるごとにその異様さに気付いてくる。

頭、羽や身体の多くの部位は灰白色のセラミック状の装甲で覆われている。ところどころ見える皮膚は全体がただれたようになっている。
頭部に目のような部位は見当たらない。そして口と言える部分はは存在しているが、かみ合わせは考えられておらず歯もない。
翼開長、頭から尾までの長さはともに20mほどだろうか。
そしてその上には、生物の言えないような不思議な人型が立ち乗っていた。
ドラゴンの装甲と同じような灰白色の身体に、ところどころ継ぎ目のように黒い部分がある。
長身で手足も細くひょろ長い。顔は髑髏のようにも見え、髪を後ろに伸ばしたように頭部の後ろから尾のようなものが長く伸びる。

それは姉畑の近くに着陸すると、姿勢を低くする。

「ああ、アバド。迎えに来て頂きありがとうございます。時間どおりですね」
『真名を伏せるため、極力ライダーと呼べと伝えただろう。
 日はすでに暮れた。夜は狂暴な生物も活発になる。早く滞在する集落に向かうべきだ』
「そうですね、ライダー。私もその子に乗って向かうとしましょう」

アバドは不思議にひずんでいるが、聞き取りやすい声を発する。
アバドの騎乗してきた生物はドラゴンメア。ライダーであるアバドの宝具となる生物だ。
姉畑は親しみをもって、種族名のドラゴンメアではなくその子などと呼んでいる。
アバドがドラゴンメアに括りつけられた何かを外し落とした。
それを広げていき、姉畑が体にまとい始める。

それは薄暗い色の全身を覆うスーツ、分厚く太いわりにダボつかない不思議な物。
そして最後に頭部にヘルメットをかぶる。不思議なでっぱりがあり円盤状をしていて、一眼カメラのように視認部がグラスがはめこまれ突き出している。
不思議な姿になった姉畑はドラゴンメアによじ登りまたがり、アバドがそれを確認すると腕を動かす。
するとドラゴンメアはそれがわかるかのように、飛行を始める。不思議と翼をほとんど動かさないのに浮き上がる。
姉畑の表情は、分厚いレンズを通してうかがうことはできない。一方アバドには、表情は存在しない。

目的地を目指し、更に”北”に飛んでいくドラゴンメア。
……このパラディウムシティは、巨神獣(アルス)の中でも特に巨大な個体の背中にできた土地だ。
つまりその端っこは、巨神獣の背中から側面への急傾斜・崖になっている。
そこは殆どは人が住めない土地なのだが……A-6地区の最北部の崖は岩に囲まれた渓谷のような地形があった。

姉畑が世話になる予定の集落は、そこにあった。
奥地の集落は特殊な環境に置かれていることが多い。
野生生物の襲撃を避けるためか、あるいはパラディウムシティの支配の及ばない場所を求めてか。
暖かい地域の奥地では、超高層ビルのように大きな巨木の内部を洞窟のように穴を穿って作られた集落もあったりする。

一方寒い地域に位置するこの集落は、急な崖に挟まれた渓谷の間に幾つもの橋を通し、その上に住居が置かれていた。
家の外装は軽さと丈夫さを求めてか、大型生物の甲皮等を組み合わせて作られている。

二人は集落の隅にある、渓谷の崖が張り出したようになっている小さな平地に着陸した。
そのドラゴン的生物の異様さに人々は訝しむ……が、姉畑が降りて防護服を脱ぐと、一応は人間が乗っていたことを確認して迎え入れる。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


姉畑は非常に人当たりが良かった。
第一印象はそれほど良くなかったが、生物の話やアカデミーでの話を面白おかしく話すと、その身分も併せて人々は信用してしまうのだ。
そして自分でも度々農作業を手伝ったり、野外調査の帰りに食べられそうなキノコや果実、芋を持ってくるので高年層からも評判がいい。

アバドの方も空飛ぶ常用獣を扱うためのアンドロイドの助手ということで、人々から不思議と受け入れられてしまった。
何もものを食べないし電気や燃料の供給もしないので、人々は時々心配したりまでしている。

姉畑は毎日のようにアバドとドラゴンメアに乗り、適当な場所に降ろしてもらい野外調査を行う。
アバドはその間何をしているのか……ドラゴンメアと共に何処かを飛んでいるのだろうが、誰も知らなかった。



今日は午後から吹雪になりそうだということで、姉畑はとても残念だが野外調査をあきらめ午前中に農作業を手伝う。
農作業をする人々と世間話が始まる。

「今日は冷えますね。雪の降る量も多くて積もってきそうです」
「ああ……これからは本格的な雪になるだろう。
 今日の午後の吹雪からは雪はもう解けず、積もったままになるだろうな。
 陰鬱な冬の始まりだ……」
「そうですねぇ……」

姉畑は北海道に長くいたので、冬というのが辛く耐える季節だということをよくわかっていた。
まあ生物学者としては冬だからこそ見れる物も知っているので、一年中楽しみはあるのだが。
それでも春から秋に取ったデータで論文を書くなど、屋内で一年のまとめに入る時期の印象ではある。

集落の周りにはわずかばかりの畑がある。
パラディウムシティでよく栽培される主食となる穀物は、ここでも栽培可能だ。
その芋は、雪に埋もれようと腐る事はなく来年も芽を出してくれる。
しかし雪が積もってしまうと掘り出すのに難儀するため、その前にはみんな掘り上げなければならないのである。
その一部は食べるし、一部は来年の早採り用の種芋として使うことになる。
茎や葉は干し草として家畜の餌にできる。つくづく捨てるところがない。

他にも、過去の移住者が持ち込んだという野菜がたくさんある。
この村で野菜は、主に香草類が作られている。
ネギなどは外皮付きのままなら、非常に長く長期保存でき便利である。
根菜類としてはセロリアックやホースラディッシュが目につくが、他にも色々。
乾燥した唐辛子などのスパイス類も各家庭に必ず保管され、物置に吊るされたりしている。
香りの強いギョウジャニンニクやニリンソウといった山菜も、干したり漬けたりして保存されている。

香草類が重視されるのは、冬の間の主食が獣肉、さらには一部の攻性生物の肉だからだ。
野生生物の肉は調理法によってうまくもまずくもなる。
攻性生物の肉は量は採れるが特に癖が強いものが多いため、より様々な食材を組み合わせる必要がある。

「姉畑さん、少し傷んだ野菜もいっぱいとれるんだが、こういうのは保存に向かないんだ。
 今日のうちに色々料理してしまおうと思う。
 貴方のこの前採ってきたムキタケ、ナメコ、ヒラタケなんかも塩漬けにしなかった分は使ってしまおうか!」
「おお、今日は少しゼイタクに田舎の幸が味わえそうですねッ!」

料理を味わうのを思い浮かべ甘い表情になる姉畑。
しかし……姉畑は吹雪の村の中で”もう一つ”味わいたいものがあった。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


集落にとって不幸な事件が2つ続けて起こった。
一つ目は、集落で飼育されていた常用獣、クーリアの一匹が何者かに殺害されたことだ。
人に慣れたクーリアは、おそらくほとんど抵抗せず殺されることを受け入れたのだろう。
ちょうど吹雪の日だったのも併せて、誰もクーリアが危機に陥っているのに気が付かなかったのだ。
クーリアの躯は血を引きずった跡を見ると、谷底に落とされてしまったらしい。
谷底は雪に埋もれ、死骸を探り犯人を捜しあてるのは難しそうだった。

そしてもう一つは……集落の子供の一人が病に倒れてしまったことだ。
医療機関の無い地方における病気は重大である。
地方らしい民間的な薬、魔法、治療法、また近代的な薬も簡単な常備薬は存在してはいるが、
正式な医療機関でないと正確な病状や治療法はわからない。
自分たちの手に負えないと判断した場合、村の人々は都会の医療技術に頼るため助けを呼ぶことになる。
しかしクーリアが殺されたころから続く吹雪のため、ヘリコプターや通常の飛行生物は谷間の集落に近づけそうにない。

普通なら、このような時は谷間の崖に穿たれた道をクーリアに乗って駆けていくのが最も良い。
集落までの道は崖を急な階段で通すようになっていたり険しいのだが、
二足歩行で尾も使ってバランスを取るので足場の悪い道にも強い。
恐竜のようなクーリアの足はやや広くて、脚の細い馬などと比べると雪に深くめり込みにくい。
凶暴な飛行生物は稀に現れるが、崖の岩棚の隙間など隠れる場所はいくらでもある。

しかし人が乗るのに適した状態のクーリアはちょうど1匹しかいなかった。
それがまさに、少し前に殺されてしまった個体だったのである……。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


『防護服は一人分しかない。何故おまえまで行こうとするのだ?』
「貴方のその姿はどうしても人々を脅かします。
 そしてその上、人の感情をあまり理解せず話も下手ときた。
 私が町の人々と交渉しなければ、上手く行く筈が無いですよね」
『……仕方ない、了解した』
「ああ、防護服を私ではなくその子に着せる選択肢は無しですよ。
 病気で弱ってるのに、更にドラゴンメア細胞の影響まで重なってはどうなるか……」

人型が3つ乗ったドラゴンメアが集落を飛び立っていく。

村人たちが頼ったのは、アバドのドラゴンメアだったのである。
吹雪の日も、姉畑は休もうとアバドは何度かひとり飛行して何処かへ向かい、そして帰ってきていた。
すなわちドラゴンメアは、吹雪の中でも目標を見失わずしっかり飛行する力があるのだ。
運ばれる子供は防護服を着ている。話す余裕はないが、話しても防護服で聞こえないだろう。
防護服には風や塵からの防護だけでなく、ドラゴンメアの細胞が人体へ及ぼす悪影響を防ぐ能力があった。

ドラゴンメアの体長は20m前後というところで、3人が充分乗れる大きさである。
最も安定するであろう前には防護服を着た子供が乗せられる。防護服で寒さも少しはマシになるだろう。
後ろにはアバド。ドラゴンメアはアバドを乗り手として認めているため、決して振り落とすような動きはしない。
姉畑はアバドの背にしがみつくようにして、同じく跨がり騎乗する。
飛行ルートはA-6の北部崖沿いの湿地を経由して、A-6の山岳地帯、草原へと抜けていく。

”冬の間の市街との行き来は、風が強くて飛行する攻性生物も寄り付かず、
 道が狭くて地上性のモンスターも入って来にくい細いA-5地区の谷沿いの道を使うんだ。
 だがそのドラゴンのような生き物に乗るなら、A-6の山越えで行ったほうが確かに早いかもしれない。
 攻性生物などの危険な生物に襲われる危険は高いが……”

村人の言った言葉を思い出す姉畑。アバドもわかっているのか、雪の舞う森の上を飛んでいくドラゴンメア。
ただしあまり高くを飛ぼうとすると、姉畑がそれを止めに入る。

「あまり空高くを飛んでは、エルス・エノラという巨大な攻性生物に目を付けられるかもしれません……」
『その攻性生物は知っている。ドラゴンメアで撃墜した経験もある。戦闘になろうと問題はない』
「ですが、我々を乗せたまま攻撃を受けずに戦うことはできるのでしょうか?
 貴方やドラゴンメアは皮膚は固いし、少し攻撃を受けても大丈夫かもしれません。
 私もいつか見たい生物ですが……今無理に戦う必要はありません。低空を行くべきではないでしょうか……」
『そうか、承知した。少し地吹雪が強いが、飛行に問題はないだろう』

吹雪の中、崖の急傾斜を地面と平行に上がっていくドラゴンメア。
やはり翼はあまり動かさないが、地形の谷や尾根を見て方向を変えるときには姿勢制御のためか動く。
やがて、時々雪が積もらず溶けているところがある地形…湿地帯に出たところ、
姉畑がドラゴンメアが地面すれすれを飛んだタイミングで雪の上の小粒の何かを目ざとく発見した。

「あの緑色の粒は、ウサギのフンですね。
 ウサギのフンは食べたものによって色が変わります。
 おそらく緑色の樹皮を持つ、ウリハダカエデやクロモジの樹皮を食べたのでしょうか。
 この雪原にもやはりウサギはいるんですね~~」

寒すぎるのか少し元気はなさそうであるが、生物観察に関する情熱は燃えているようだ。
だが動く動物はなかなか見当たらなかった。
実際は雪の小山は冬眠した巨大亀だったりもしているのだが、姉畑の元の世界にはそのような生物がいないため想像できない。
ただ、時々枝が光る不思議な樹木が生えているのを目にしてその美しさに目を向ける。

「あの木は、なんでしょう? きっと私の世界に無かった木なのでしょうが……。
 雪の中でも光っているのが見えます。晴れた夜ならどう見えることでしょう……」

それらは、とある世界の燐光の地ザトールという地区に群生していた樹木であった。
……姉畑が情熱を燃やす一方で、アバドはほとんど興味が無さげだ。
さて、集落からの急坂の崖に比べて、ドラゴンメアの飛び方はやや緩やかになってきた。
最初のうちはおそるおそるしがみついていた姉畑だが、慣れてくるに従いアバドから手を離し始めた。
様々な動物に乗ったことのある彼は、ドラゴンの背にもすぐに適応できた。
そして、ドラゴンメアの身体を手を使って撫で回し始める。

『あまりドラゴンメアの身体を撫で回すのは止めろ。ドラゴンメア細胞の侵食が進行しやすくなる』
「いや、私は3人の重さを載せて飛んでいるこの子を労りたいだけであって……」
『ドラゴンメアは生命炉で造られた攻性生物、すなわち兵器だ。
 私の命令に従って動く。マスターはただ乗っているだけでいい』
「そ、そうですね……。まあ、この子の身体の様子が少し理解できたので良いとしましょう」

ドラゴンメアはやがて山地帯へ差し掛かる……。
吹雪の向こう、何か大きな細長い動くものが見えてくる。
揺れる樹木だろうか……?

「あれは……なんでしょうか。木ではありませんし。
 あんな大きい動く物、生物はいるのでしょうか?
 ――――まさかッ!」

やがて近づくにつれてその姿が明らかになる。
細長い逆関節の脚で雪原を疾走する姿。その高さは10m以上ある。
何処か両生類らしさも感じるが、目がなく異様だ。
そう、姉畑がマラソン男から聞いた攻性生物、ディーディーが目の前に現れた。
そして、ドラゴンと同じ速さで並走してくる。

「そうか……あれがディーディーという生物……攻性生物……。
 ドラゴンメアと同じように、私の常識で知る生物のどれにも似たものがない……」

その姿を目に焼き付けようと、眺め続ける姉畑。
しかし、目の端に入ってくる薄緑色の光にそれを邪魔される。
その光は、ドラゴンメアの口から漏れていた。どんどん強くなっていく。
そして……一気に解放され、光の矢となって飛んでいく。
それを目で追う姉畑。光の矢はディーディーに当たり、貫いていく。
姉畑の眼鏡が薄緑色に反射する。

姉畑がこの光を見るのは2回目だ。
最初にこの世界に呼ばれた時の、予選が行われる星空の中の空間。
そこでアバドが最初に召喚されたとき、今のと同じ光の矢でシャドウを射抜いたのだ。
アバドはそれをホーミングレーザーと呼んでもいた。

光の矢で射られたディーディーは致命的な損傷をしたのか、
すぐにバランスを崩し前の方へ転がるようにした後倒れ動かなくなる。
巨大なものが倒れていく様を見て、その壮大さに息を呑み何も話せない。
しかし、それだけでは終わらなかった。
光の矢は2射目を準備し……遠方にいるディーディーを撃墜する。
攻撃を受けた悲鳴が聞こえてくる。
続けて、三体目、四体目と……次々と轟音と悲鳴が聞こえる。
姉畑はついに我慢できなくなりまくしたてる。

「ライダーッ! 何故そんなに攻性生物達を殺すのですか!?
 彼らは並走して走っているだけで何もしてこないじゃないですか!」
『私の世界のディーディーと呼ばれる攻性生物と同一種として差支えないと、判断している。
 先に破壊しなければ身体をぶつけ、酸を投射してくると予想する。危険を排除するためだ』

無機的な口調のアバドだが、だからこそ真実を言っているのだとも理解できてしまう。
姉畑はそれでもアバドに反論する。

「私は自然を愛していますが、人間が食べる為や身を守るために動物の命を奪う事までは否定はしません……。
 でも……これは違います……こんなのただの殺戮じゃないですか……」
『我々に少しでも害意を向けてくる存在は、可能な限り排除すべきだ。
 出来る時にやっておけば、後で再び襲われる可能性も減るだろう。何故理解しない?』
「……彼らが我々を攻撃するのは、恐らく縄張りを侵されたことによる防衛反応あたりでしょう。 
 餌を採る範囲を守るためか、家族を守るためか、必死に襲ってきています。自然の作り出した良く出来たシステムです。
 ……自然が生み出した生き物たちは、みんな必死にその中で生きていますよ。
 その美しい姿を必要以上に壊す必要は、何も無いですよ……」

姉畑はアバドを説得していると同時に、心の中では後悔の感情が大きくなっていった。
あのマラソン男の言っていた、バニアの持つという香木。
それを急いでいたため持ってき忘れたのだ。
持っていれば、ドラゴンメアも攻性生物と戦わずに済んだだろう。

その時だった。
なにか小さな物が、1匹のディーディーの前に飛び上がった。
それはウサギ――いや、尾に何かを持ったバニア。
ディーディーとの体格差は数十倍か、数百倍か。
尾に持つのは自身の体よりも大きな武器。
そして果敢にも、ディーディーの頭部へ叩き付ける。

その光景を、姉畑は目を見張り見ていた。
巨大な相手に立ち向かおうとするバニアの勇姿。
しかし、あの程度の攻撃が効くだろうか。
すぐに跳ね飛ばされ蹴り飛ばされてしまうのではないか。
防衛本能としても無意味すぎるのでは……と色々なことが頭を駆け巡る。

……しかし、そのような考えは無駄であったようだ。
驚くことに、ディーディーはそのまま身体のバランスを崩すようにぐらつく。
そしてそのまま転倒し、前方向にぐるぐる転がっていく。

未知の相手であるドラゴンメアに対しては襲いかかってきたディーディー達も、
面倒なバニアの相手はしたくはないのか散り散りに走り去っていく。
倒れたディーディーは、横になりながらも足を常にジタバタさせている。まだ死んではいないだろう。
ディーディーは足を動かすことで体液を循環させているので、足を動かすのを止めることはできないのだ。

「まさかあの時、ウサギを助けた恩返しのため協力しに……いや、動物がそんな思考を持ち得るでしょうか。
 おそらく、私達を追いかけるディーディーがたまたまバニアを蹴り飛ばしたりした反撃なのでしょうね」

気が付くと、吹雪は少し収まってきていた。少し遠くまで視界が利くようになる。
ディーディーを蹴散らしたバニアの群れは、山の上に駆け上がってひとまとまりとなっていく。
その不思議な習性を姉畑は双眼鏡で見ようとする……が、邪魔するようにドラゴンメアの口に光が集まって行くのが目に入った。

「ああ、ライダー! 撃たないで下さい!」
『何故だ? あれは山ではなく攻性生物だ。
 赤熱する弾を吐き出してくる。撃破しなければ危険だ』

アバドはドラゴンメアに撃たせるのを中断させながら、姉畑へ問いかける。

「ああ、攻性生物……つまりあれが、この前聞いたプッサブーボという攻性生物なのですね。
 それでもです。バニア達が皆巻き添えになってしまいます。
 弾を吐き出してきたら改めてそれを狙い落とすようなことで、どうにかできないでしょうか?」
『……やや危険は高まるが、可能だ。一体分くらいならどうにかなる』
「……どうにかお願いします、ライダー」

安心した姉畑は持っていた双眼鏡で、プッサブーボの上に乗っていったバニアたちを見る。
バニアたちは下を向き、プッサブーボの体表に齧りついているように見える。
最初は何をしているのかわからなかったが、詳しく見ると口が動き咀嚼しているようにも見える。
つまり、バニアはプッサブーボの体表を食べているのだ。
プッサブーボの褐色の体表の性質は、木の皮にも近いらしい。

「すごいですよ、ライダー。あんな小さな生物が巨大な生物の一部を食べている。
 様々な生物の関わり合いを見ると、自然の作り上げた生態系の素晴らしさに感動します。それは何度味わっても薄れることはない……」
『それが自然というものだろう。いちいち感心するようなことはない』

しかし、アバドはそっけなく答える。興味はなさそうである。
プッサブーボがいつ攻撃してくるかに注意を払っているのだから当たり前かもしれないが、実際に興味もなかった。

「ああ、私も彼らに混ざって動く山の上で遊覧したいですッ!」
『感動するよりいつ攻撃が飛んでくるか、注意を払うべきだ』

アバドの心配は必要無かったようである。
バニアを載せたプッサブーボは、ボヨンと効果音をつけたくなるかのように大きく飛び跳ねた。
そして繰り返し飛び跳ね移動し、ドラゴンメアから離れていった。
プッサブーボはバニアにとって移動手段兼、冬の餌を確保する場でもあるのだ。
ウサギ達の白い斑点で彩られたプッサブーボは、湿地帯の方へ向かっていく。
やがてその斑点も識別できないくらい遠くまで去っていった。

「バニアたちは私の世界の雪国のウサギたちと違って、尾が重いせいで雪はあまり得意じゃないのかもしれません。
 だからああやって移動手段に他の生物を使っているのですね……」


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


住宅の点在する郊外の上空に出てからは、脅威はなかった。
パラディウムシティの大部分は冬でもそこまで寒くなく天気は安定していることが多い。
一時の吹雪が嘘のように、晴れてはいないが風は弱く快適な飛行ができた。
空飛ぶ生物に人工の船体の着いたような巨神獣(アルス)船を見たとき姉畑が興奮したりしたが、
ほぼ全速力で飛んでるのであまり注目している時間はなかった。

そして一行は総合病院「パラディウム・セントラル・ホスピタル」屋上のヘリや飛行生物用ポートに着陸し、
集落の子供を預けることに成功したのである。
子供の容体は落ち着き、しばらく入院は必要だが再び元気になるだろうという。
姉畑はそのことを端末から集落の電話機へ伝えると、安堵と感謝の声が伝わってきた。
安堵の表情を浮かべる姉畑。その真意はわからない。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


病院から離れ、姉畑の研究室もあるアカデミー、その広場にやってきた2人と1匹。
姉畑は自室で一度着替えを済ませてきて、奇麗な服になっている。
珍しくアバドの方から、姉畑へ疑問が出る。

『我々がこの世界に来た際、教会の神父はおまえのことを他人を顧みず欲望のままに動く人間の屑と言っていた。
 それがなぜ、おまえはあの子供を助けようとした。
 おまえの生物学の話を集中して聞き慕っているようには見えたが、助けることに直接的な利はないはずだ』

困ったようにか不満なようにか、押し黙る姉畑。アバドが続ける。

『もう一つ言うならば、集落のクーリアを殺したのもおまえではないのか。
 クーリアを引きずるおまえの姿を、霊体化した状態で私は見ている』
「何故それを……?」
『集落の家畜小屋の近くに、私のドラゴンメアは待機させてある。
 そのドラゴンメアがマスターが動いているのを見たと伝えるので、私も追って霊体化し様子を見た。
 なぜ何も関係ない家畜を殺す意味があるのだ?』

とても苦々しい表情になる姉畑。
しかし、アバドは表情のない顔で見つめているだけだ。
延々と見合いが続く…………。

姉畑が一つの考えに至ったようで、口を開いた。

「……人間の常識を持たない貴方になら、すべてを話してもいい気がします。
 マスターとサーヴァントの関係なら、隠し通せるものでもありませんしね」

アバドは表情を変えない。聞いているのかも不安になるが、言葉を続けていく。

「私は……自然を愛しています。動物たちの営みが本当に大好きでたまらないんです。
 だから、私は動物と一体になりたいんです。
 あのクーリアも、愛らしい顔に、尻尾のある後ろ姿。
 得体のしれない生物でしたが毎日見ていると……次第に、次第に興味が高まってきてッ!
 そして私は仲良くなり、一つに繋がり合い素晴らしい気持ちを味わうことができた……!」

姉畑は恍惚の表情だ。
アバドは表情を変えない。しかし暫くして口を開く。

『繋がり合うとは、性行為のことか。
 だが、性行為は通常同一種においての繁殖のために行われる。
 人間においてはコミュニケーションの手段ともなるが。
 それが何故、別の種と性行為を行おうとするのだ?
 そして何故、その後に相手を殺す必要があるのだ?』

姉畑の表情が急転し、次第に苦しそうになっていく。

「私は……自然と一体になりたい。それが動物と繋がろうとする本来の動機です。
 もちろん繋がることができた際の気分も最高に心地よくて、つい求めてしまうんですがね。
 …………しかし、それはあなたが言う通り人間としても生物としても異常なんです。
 ”人間”に汚されてしまった生物。自然や生物を愛する気持ち、そして人間の常識がそんな存在を許せない。
 私は汚れた動物を消してしまわないと、安心できないんです」

アバドはそれについて質問をせず、ただただ聞く。

「クーリアを殺してしまったのは自分のどうしようもない衝動に従った結果で自分に悪さはないと思っても、
 村人たちの目線から考えれば悪い事なのだとも感じていますよ。
 でも私があの子共を助けようとしたのは、その罪滅しのためなんかではありません」

その次を自分の口からは言い出さない姉畑を見かねたアバドが、推測を話した。

『村人たちをより信用させて動物を死なせようと怪しまれず、
 今後とも滞在できる場所を確保しようとするためか』
「正解です。そのような目論見はありました。
 他に、生身でドラゴンメアに乗ってみたかったというのもあります。触れ合いたかったからですね。
 …………ですが、それだけではないのです」

俯き話を続ける姉畑。

「最後の理由、衝動的な理由は私の考えから浮いたものでありませんでした……。
 村人たちのどうにかこの子供を助ける方法はないかと慌てる姿。
 そして私達がその希望だと思ったときの思い縋る姿。無視することが出来ませんでした……。
 情欲が強まっていた瞬間なら、そんなもの無視していたのかもしれませんが……。
 私は自然と一体になりたいのに、人間としての常識を完全に捨てることができないんですね」

右の拳を後ができそうなほど強く握りしめる。

「……神父にはこうも言われました。
 欲望のまま動いているにもかかわらず、それでも救われないと。
 私が醜い自分自身を嫌いだということがすぐ見抜かれたようで、驚きましたよ」

令呪として現れたヒグマの姿を見やる姉畑。

「私は前世では最期にヒグマと性交し、絶頂の中で最高の気分で果てました。
 本当に本当に幸福だった……。
 ですがその中で死んだ醜かった私は、果たして素晴らしい自然と一体になれたのでしょうか?
 今、新たな命を得ているからこそ、当時のことを回想できます。
 そしてその後も想像できてしまいます……」

令呪を手で隠しながら、苦しそうに続ける。

「その後のヒグマの姿を想像してみました……斃れた私も隣にいます。
 それは……やはり……やはり、汚らわしく思えてしまいました。
 私は人生を掛けて、欲望と快楽の中で自分の存在を否定したかったのに、結局それは叶わなかった。
 私はどこまで行っても汚らわしい人間で、本当に自然と一体になることは出来ませんでした」

辛い表情のまま顔を上げていく。そして別の方を見やる。

「ですがライダー、貴方の宝具として現れたドラゴンメア。
 この子が私が変わる新たな手がかりになるのかもしれないのです」

無表情に話を聞いていたアバドもドラゴンメアの方を見る。

『何故私のドラゴンメアに話が繋がる?
 おまえの過去は聞いていたが、関連が見いだせない』
「それはそうですね。
 ライダー、私が最初に貴方の願いを聞いたとき、貴方は色々話す中で世界の環境を改善したいとも言いました。
 私はその考え自体にはとても共感しています。
 人間は自然をどこまでも破壊できるのだから、それを逆に元の状態に戻す努力もすべきだと思ってます」
『そうだ。環境を悪化させることによる破滅は避けなければならない。
 生命の何もいない世界になることは避けなければならない』
「……ですが、本来は利己的な生物たちが絡みあって、一つの調和した生態系を作るのが自然です。
 その構造から外れて戦闘のために生み出される生物なんて、おかしいんですよ」

ドラゴンメアの体の各部分へ目をやる姉畑。

「目が存在しないのは、まあ他の感覚が発達しているからなのでしょう。
 しかし装甲に覆われて歯もなく光の矢を出すための口。まるでものを食べるのには不向きです。
 皮膚は腐肉のような色で脂ぎって爛れたようで、こんなのでは無駄にエネルギーを消費するだけでしょう。
 攻性生物として体内からエネルギーを生み出せるからなんとかなってるんでしょうが、それだって永続するはずはない。そうなれば破綻します。
 穴という穴は攻撃手段となる発射孔だけ。他者と繋がり合う余地がない。
 明らかに生物としては機能不全に過ぎますよ。自然から離れすぎています」

生物学者としての知識で続けて語っていく。

「普通に生まれた生物なのに攻撃だけに特化しているというのも、いないことはありません。
 社会性を持ったアリやシロアリの兵隊アリ等は、同じ巣の家族のために攻撃に特化して外敵を防ぐことでやや生物として破綻しながらも働いています。
 自分が子孫を残さなくても、遺伝子を共有する家族が子孫を残せるように。
 でもこの子は、一体なんのために働くのでしょう。
 見返りも何も求めず、家族を設ける力も持たず、他の種のため忠実に兵器として戦う……。
 それではだめだと思うんです。もっと自分のために生きていいと思うんです」
『しかし最初からそのように設計された生物は、そのように生きていくのが使命だろう。
 それを外れてしまえば、ただ存在するだけになる』
「でもあのクーリアという美しい家畜も、元々は攻性生物だっていうじゃないですか。
 元々は生産装置により生産される生物兵器であったにもかかわらず、
 自然とともに生きることを選び、子を産んで繁殖する能力を手に入れたそうですね。
 ドラゴンメアにだって、そのような変化が起こる可能性もあるはずなんです」

アバドの方を強い意志の眼で見つめる姉畑。

「貴方には叶えたい願いがあって、この子はその助けになることを使命として生まれてきた。
 ただの兵器であったなら、役目を終えればそのまま放置され廃棄され朽ちていくでしょう。
 でも、この子は攻性生物として、世代を経ずにある程度身体を変化させて環境に適応していく力もある」

「兵器としての使命を終えたとき、この子はどう思うのでしょう。
 自力で繁殖できるまっとうな生物になり、自然の中で生きていきたいという思いを抱いたりするかもしれません。
 そして、私もその過程を追っていきたい。生きる喜びを知っていく手助けがしたい。絆を作り上げて行きたい。
 この子に関わっていくことができれば、いつか自然の生物として繋がることができたら……。
 私に心が洗われるような影響がきっと訪れるはずなのですッ!」

姉畑は強く言う。本当にそれがそうと信じているかのように。
ヒグマに挑む意思を決めた時のような強い眼だ。

「動物と動物がお互いを理解し合うのに必要なのは、個体の識別です。
 だから、人間流な方法ではありますが、個体識別の方法としてこの子に名前をつけたいと思います」

少し柔らかい顔になり、ドラゴンメアの近くに歩んでいく。顔を向け合う。

「ホヤウカムイ。私が元の世界で滞在していた北海道の伝承。
 沼地にいて体から毒を出す蛇のような神と言います。蛇は竜、すなわちドラゴンにも繋がります。
 なかなか面白い名前でしょう?」

ドラゴンメアは何も反応しなかった。

「やはり、私の言うことは受け入れてくれないみたいですね……。
 ライダー、何とかこの子へ名前を伝えてあげられないでしょうか?」

ところが、アバドも何も反応しない。
姉畑は、あまりに不思議なことを言ったのでアバドが思考停止しているのではとも思う。
何故か時々頭をブルブルと振動させたりするアバドに、姉畑は不安気味だ。
しかし切実な頼みなのだ。アバドが何か行動してくれるまで待ち続ける。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


アバドは思考に耽っていた。
アバドは元の世界では、旧世紀の高度な文明が様々な装置の管理のため製造した人型の人工生物、亜人である。
亜人は本来は自我を持たないが、高度な知能を持たせられたアバドは自我が発生し複雑な思考をする。
しかしそれは本来の機能上はエラーだ。慣れない自我による思考は度々ノイズを発生させ、
言葉がたどたどしくなり、頭部が振動を起こしたりする。

人間らしさに悩むという私のマスター。自然を愛すなどというのはいかにも人間が思いそうな感情だ。
ドラゴンメアに対しては、使命から外れて自然の中で生きて欲しいなどという。
そして私は……使命を持った亜人。そしてその使命が失われ、独自行動を開始した亜人。

亜人。旧世紀の言葉ではドローン。人間に決して理解されず、利用され、恐れられ、蔑まれるという存在。
私が高い知能レベルが設定され完動している亜人に出遭ったのは、あのオルタが最初で最後。
オルタの持つ特殊な出自を活かし、共に亜人の子孫を作り出し荒れ果てた世界を良い方向へ管理するという私の新たな目的。

しかし、私は…………わ、わ、わ、わ、わ……、私以外の亜人と……共にいたかった。
オルタの存在を知ったとき、私はただ一人残った亜人ではなかったことがとても幸運だと思った。
しかしオルタは私を拒み、そして私は望まず戦い敗れ消えた。

なぜ拒まれるのかわからなかった。
……オルタは遺伝基の半分は、人間。人間のように物を食べることもでき、世界を捉える感覚も異なっているはずだ。
しかし、オルタの遺伝基上の母である亜人アゼルも、人間と関わり変わったのだ。
共に居る為には、アゼルのように人間を学ばなければならないのか。

人間……私を生命炉のコントロールユニットとしか考えていなかった帝国アカデミーの技術者、
時々拒むような視線で見たり言葉を投げつけるだけで関わろうとしなかった帝国の兵士達。
数千年にも渡る夢なき眠り……恐怖そのものから私を目覚めさせた彼らに私は感謝し、彼らの力になることを認めた。
しかし、私は彼らの営みを見る度にこのままでは世界は滅びに向かうだけと思った……私は彼らから離反した。

だが、この世界に来てから出会った人間は、帝国の人間達と明らかに異なっている。
私は、何かを学ぶことができるだろうか。


オルタと共に潜った、情報化世界で世界の記録を記し続ける世界回路上で見た、昔の記録の断片。
亜人アゼルが自身の乗るドラゴンをアトルムと呼び、親しくしていた様子を思い出す。
アゼルは私のような通常の亜人とは、明らかに異なっていた。
それは、彼女を発掘し側に置いていた提督K.F.クレイメンの影響か、彼女と一人の人間として関わったドラゴンの乗り手エッジの影響か。
一体彼女は何故そうなったのか。



わからない。

アゼルは何故未来への希望という曖昧な目的で、ただ世界に生きて存在することを使命としたオルタを生み出したのか。

わからな、わ、わ、わわわわわわわわ――。
私は使命を果たすことが不可能となり、私、わた、わわわわわわわ私……自身、の新たな目的を見出した。
わ、わ、わからない。
それは、人間に影響を受けたことによる人間らしい思考なのだろうか。
そして、人間の遺伝基を持つオルタも似たような考え方をしているのか。
そして、人間らしさに悩むという人間である私のマスターは――――。

亜人には、同じ技術で造られた攻性生物の持つ、身体を自己進化させる機能は存在していない。
しかし、身体は進化しなくても考え方、精神性は変化し進化していくことが有り得るかもしれない。

この男はとてつもなく困難な壁があろうと、大自然の生物達と共に有りたい、結ばれたいと願っている。
彼が私のドラゴンメアと共に変わっていこうとするならば……私も、聖杯戦争の間くらいは彼ら人間たちと共に暫く過ごすのも良いだろう。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


『わ、わ、わわわわわわわわ――』
「ど、どうしました? ライダー?」

やっと発したアバドの声は異常だった。姉畑は困惑しアバドに問う。

『……私としては問題ない……良いだろう。おまえとはこの聖杯戦争では一蓮托生の存在ではある。
 おまえの目的にある程度沿ってやることも、問題ないということだ。
 また、ドラゴンメアと常に呼んでいては、真名を探られる可能性も高まろう』

アバドがドラゴンメアの方を向き言う。

『おまえの個体名をホヤウカムイとする。
 今後はその呼び名にも反応するようにしろ』

それを聞き取り、ホヤウカムイ! ホヤウッ!と名を叫ぶ姉畑。
姉畑の方をドラゴンメアは向き、その口を少し開けた。
その姿を見て姉畑は驚くと同時に、満足そうに顔を和らげた。
ドラゴンメアが名前について理解したのか、自分に向けられた大声に反応したのか……それは分からなかったが。

「そうしたら、マスター分の願いは何に使うべきでしょうかね……。
 まずはドラゴンメアと素肌で関わりすぎたことで病気を発症したら、その治療ですね。
 そして今後触れ合っても病気にならないための免疫が必要ですね。
 さきほど着替えてみて、ドラゴンメア細胞の影響は見た目にはまだ無いようですが」

姉畑は考えながらつぶやく。
一つの対話に答えは得られたが、まだ考えることはいろいろある。
アバドが当面の問題について姉畑に聞く。

『あのような地方に滞在するのは、おまえにとっては動物と触れ合う機会を増やすため良いのだろう。
 私にとっても、攻性生物と共に遺跡としてこの都市に再現されているであろう生命炉、
 それを探し当て利用するために都合が良い。それは私の宝具を強化する』
「なるほど、貴方が独自に行動しているのはそれを探すためだったのですね」
『だが、動物を襲う衝動は仕方ないが、聖杯戦争を進める上では不便ではないか。
 あのように家畜を時々襲うようでは、人間の信頼を失うだろう。
 人間の信頼を得るために人間を助けたのは良いが、何時までも上手くいくのか。
 この世界で滞在する場所がなくなる問題に襲われはしないか』
「いえ、これでも私、生前の全盛の頃に比べればだいぶ落ち着いていると思いますよ。
 もしかしたら、最期に最大の目標であったヒグマと繋がる事が出来たせいかもしれません」

アバドは聖杯からの知識も併せて考え、一つ提案した。

『この世界には獣人というような、人間と動物の中間のような人種も多いだろう。
 恐らくそのような人種が働く風俗店のような物も存在しているのではないか?
 そこへ時々通い、処理するようなことはできないのか?』
「そうですね……あの集落にも獣人がいますが、
 獣人は容姿は動物っぽくても振る舞いがほとんど人間と変わりないですからね。
 動物と獣人がいるなら、私は自然に近い動物の方を選びますよ。
 それに繋がった後、私は汚してしまった獣人をきっと――――消したくなります……。
 そうなれば、動物より大きな事件となってしまいます」
『そうか、難しいようだな』


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


二人はアカデミーの職員寮に宿泊する。
アバドは亜人なので眠る必要がない。夜通し、姉畑の性欲を無難に解消できる方法を考えた。
マスターに支給される端末を用い、この世界の人種や施設について調べ上げた。
アバドは亜人である自分が一人の人間のためこのような事をするなど、変な行動だとは思った。
しかし聖杯に与えられた知識がある以上、姉畑よりはこの世界に関する理解が深いのだから、
聖杯戦争の主従の役割分担としては有り得ると納得する。

そして、翌朝にはアバドは一つの解決策を見出していた。
使用するのは、或る世界出身の獣人達が働く娼館。
アニマシティと呼ばれる、獣人の街が設立された世界を出身としている獣人たちの。
或るサーヴァントがこの世界に召喚される運命のもと、その世界の住人の一部もこの世界に再現されたのだ。
その世界出身の獣人は、獣人の姿と人間の姿両方を持つ。

アバドの娼館に対する注文はこうだ。
できるだけ動物に近い姿の獣人態を持つ娼婦を用意してほしい。
姉畑に対しては絶対に言葉など話しかけず、野生動物らしい仕草で誘惑してほしい。
性交を行い姉畑が果てたあと、身体をしっかり取り押さえ緊縛する。
そして、快楽が抜け落ちるまでの間に人間態になって欲しい。

……その試みは成功した。
用意された獣人の娼婦を、姉畑は動物として受け容れる事が出来た。娼婦と姉畑は繋がった。
しかし性交の終わった後、姉畑は取り押さえられ動きを阻止される。
そして、娼婦が人間の姿へと変化していく。

……姉畑は困惑した。そして、その娼婦を攻撃することはできない。
そもそも人間が人間の精液を受けていてもそれは普通のことで違和感はない。
騙されていたという気持ちはあるものの、それで激昂して無抵抗の人間を傷つけることも出来ない。
元の世界で過去に、姉畑が襲った家畜を所有する牧場主に咎められたときは、
反撃して怪我を負わせたがそれは姉畑にとっては防衛反応だったのだから仕方ない。
今回は完全に無抵抗な人間を傷つけようとすることを、姉畑の”人間性”が許さなかったのだ。

部屋を出て歩いてくる姉畑を、アバドは待合室で迎える。

『どうやら、気分は落ち着いているようだな。
 店で騒ぎが起きていない所も見ると、うまく行ったのか』
「ライダー……私の為を思って、色々考えて頂き……感謝します……」
『感謝などいらぬ。私とマスターの協力関係を維持するために諮ったことに過ぎない』
「いえ、本当に、本当に感謝します。素晴らしい案ですよ。ただ……今の私の感情が自分でもわかりません。
 心残りがあって気持ち悪いような……自然なんて何も関係ない所で達して残念なような……。
 私の自然と一体になりたい願望と、身体で繋がりたい衝動。
 それは完全に連続すると思っていたのにそれが切れたような――――」

困惑と不安を抱えながら、店を出ようと歩いていく姉畑。
アバドは無言で並び歩く。その精神は、マスターの心情を想像し理解できる段階にはまだまだ程遠かった。


【サーヴァント】
【CLASS】
ライダー
【真名】
アバド
【出典】
パンツァードラグーン オルタ
【ステータス】
筋力E 耐久C+ 敏捷E 魔力E 幸運E 宝具A
【属性】
中立・悪

【クラス別能力】
騎乗:C+
 騎乗の才能。大抵の乗り物、動物なら人並み以上に乗りこなせるが、野獣ランクの獣は乗りこなせない。
 特殊な制御が必要なメカも扱えるが、逆に人間離れした体形のため騎乗できない物もある。

対魔力:D
 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。
 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。

【保有スキル】
亜人(ドローン):A
 旧世紀の文明が様々な装置の管理のため製造した、人型の人工生物。
 旧世紀に作られた生物兵器の攻性生物、その野生化前の純血種と内部は同等。
 非常に省エネな内部動力で動作し、休眠よりの再起動時以外は補給は不要。物を食べるという機能自体も存在しない。
 製造された時点ですでに、世界や装置の扱い方などについての記憶を持たされている。

禁じられた思考指数:B
 アバドは高度な装置を扱うためか、亜人としては本来禁じられるレベルで思考指数(思考レベル)が高く設計されている。
 付随して、ドラゴンメアのような攻性生物と同調する機能がある。
 また本来の役目は生命炉という装置の管理だが、ある程度ならそれ以外の装置もコントロール可能。

自我の発現:C+
 本来高い思考指数が禁じられた理由は、自我発生による障害を防ぐためであった。
 アバドは強い自我を発現させ、自己判断による行動を起こすことができる。
 しかし未だに不安定で、時々思考にノイズが走り話し方がおかしくなったり体が震えたりする。
 今後より発達していく可能性は存在している。


【宝具】
『ドラゴンメア(歪んだドラゴン)』
ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:1〜70 最大捕捉:100人
 地方の伝承では神とも崇められたドラゴンの力。帝国は何度もそのドラゴンに軍を撃滅され、帝都をも破壊された。
 帝国はドラゴンを脅威と感じるととも利用したいと研究し、生命炉という旧世紀の設備を利用しそれに匹敵するものを生み出そうとした。
 それがドラゴンメア。帝国の研究者が設計し、亜人アバドが生命炉を操作することで完成する。
 完全に生物兵器として作り出されたそれは、生物としてはあまりに不自然な姿を持つ。飛行するときもほぼ羽ばたかない。
 そして本来のドラゴンのように人間が搭乗し、指示を出し操縦する。
 アバドが亜人であるためか、人間のようにしっかり搭乗しなくとも指示を出すことが可能。

 しかしアバドは最初に6体作ったドラゴンメアのうち完成度の高い1体を連れ、帝国を去った。
 宝具として使えるのもその個体である。
 アバドのドラゴンメアは、主に口腔内より発射する光の矢(通称ホーミングレーザー)にて攻撃する。
 同時ロックオン数・発射数は4発。
 のちに量産される量産型ドラゴンメアと形態は共通しているので、そちらの技もおそらく使えるであろう。
 その攻撃手段は、緑色に光るウロコ投射攻撃、4発同時発射する赤い炎弾、
 過去に真のドラゴンが使用したザムトというバーサークに類似する緑色の回転し飛来する風の鎌。

 ドラゴンメアの細胞は強力過ぎて、生身で接した生物の身体を徐々に侵食してしまう。
 そもそも体液を放出することで、相手生物の遺伝基(遺伝子のような物)を侵し腫瘍・潰瘍を生じさせ撃破することを目的に設計されているからである。
 体液を直接食らわず接触するだけでも、時間経過で皮膚の色が変色し大きな腫瘍ができ、体調にも異変をもたらしていく。
 しかし防護服を着ていればその影響は大きく軽減される。一着が最初から用意されている 。
 アバドは通常の生物と異なるドローンであるため生身でも侵食されることは無く、防護服は基本的にマスター用。

 宝具ではあるが、ドラゴンメア自身も独立したサーヴァントとして扱われる。
 省エネな内蔵エネルギーで動作し、サーヴァントとなる以前より摂食の必要は無い。
 またこのおかげで、現界させるだけならば魔力消費は微小で済む。

『アバドメア(歪んだアバド)』
ランク:A+ 種別:対軍宝具 レンジ:1〜90 最大捕捉:800人
 ドラゴンメアは『生命炉』という人工生物を生み出す装置を用いることで量産される。
 しかし情報化ゲートを通り情報世界で情報化したアバドと、アバドのドラゴンメアは生命炉を情報化ゲートの出口とした。
 量産されたドラゴンメアは一度放出されるも、アバドのドラゴンメアの合体した生命炉から伸びた触手のようなレーザーに捕まれ取り込まれていく。
 そして多くのドラゴンメアを吸収した末現れるのが、このアバドメアである。

 第一形態は銀色に輝くギザギザした不思議な形状の巨大な繭。
 星形多面体や四角錐形状に変形する複数のビットを持つ。ビットはレーザーを打ち、また射撃攻撃を弾く。

 第二形態は元のドラゴンメアの面影を残すが、ドラゴンとはもはや呼べないような姿。その翼開長は100mもあるだろうか。
 身体の白い装甲はところどころが肉抜きしたように穴が開き、グロテスク。
 白い軸と赤い膜で出来た、でたらめに長く伸びた8枚の翼で飛行する。
 尾はとても長く伸びて、白いブロックがつながったようで背骨のようにも見える。尾を振るって攻撃もする。
 各部位は固くそして鋭く、体当たりでも大きな威力となる。
 ホーミングレーザーの同時ロックオン数・発射数は8発。色は紫色となる。
 光学迷彩のように姿を消し、奇襲のように太い薄緑色の直進レーザーを放つ攻撃もする。

 第三形態は第二形態のほとんどの装甲が落ちた姿。
 頭胸部と小さな翼と尾だけが残り細長い竜のようになる。
 直進レーザーは放てなくなり耐久力もなく、悪あがきの状態。

 この聖杯戦争では、このサーヴァントの力だけではこの宝具に至ることはできない。
 生命炉やそれに匹敵する装置をアバドが利用することで、この宝具が使用可能となる。

【weapon】
 なし

【サーヴァントとしての願い】
 旧世紀の人々……わがいにしえの主人たちの復活も、聖杯を用いれば可能だ。使命を果たすことができる。
 だが、それで本当に良いのだろうか。独自判断で動いていた時の私の行動は、無意味だったのだろうか?
 私には同じ亜人達と共に、世界で生きていきたいという願望があるのではないか?
 私は何を願うべきなのか?

【人物背景】
 太古に高度な文明が滅びてから何千何万年と経った時代、旧世紀の文明が兵器として生み出した攻性生物が跋扈し人々は影に暮らしていた。
 アバドは旧世紀の文明が遺したドローン。攻性生物と同じ技術を用いて設計され作られた、人型の生物。現代の人々はそれを亜人と呼ぶ。
 亜人は旧世紀の人々が設けた装置を管理、操縦するために作られる。しかしそれらは遺跡となり、亜人もその中で永い休眠に就けられた。

 アバドは旧世紀よりの幾千年もの眠りから、現代の帝国の技術者たちによって再起動される。
 帝国は皇帝の下、旧世紀の遺物の発掘を進め兵器として運用し大きな軍を作った大きな国家。
 アバドは旧世紀の遺跡で生物を設計し生み出す装置『生命炉』を操作できる亜人であった。

 アバドは最初は帝国に協力し生命炉を操り、帝国の技術者の設計した生物兵器『ドラゴンメア』を製造する。
 しかし6体が製造された時点で離反し、1体のドラゴンメアと共に何処へと去る。

 アバドが向かった先はとある旧世紀の遺跡だった。その遺跡の装置にて『生命再生プロセス』を実行しようとする。
 旧世紀の人間達の一部が、遠い将来蘇ることができるようにと何らかの方法でその身を保存したのだ。
 アバドの本当の役目は、旧世紀人の復活であったーーーー。
 しかし何度試行しても無常に響く失敗の声。保存方法に不備があったのか、時間が経ち過ぎたのか。
 本来の命令の実行が不可能と判断したアバドは、独自判断により行動を開始する。

 帝国などの人間達に世界を任せていては、世界環境はより荒れ果てていく。
 亜人こそがこの世界を支配し正しい姿にできる、そう結論付ける。
 そしてもう一人の現代に存在する亜人、オルタに会い確保しなければならないーーーー。

 自我を有すが、感情は未発達段階。時々悲しみ、苦しみ、絶望などの感情を感じさせるような言葉は発していた。
 感性も未発達で、相手の感情を察して動くようなことはない。人間らしい思いやりや慈しみも欠如している。

【方針】
 優勝を目指す、そのために旧世紀の遺跡である生命炉がこの世界に再現されているか、探している。
 しかしその道のりで、マスターをはじめとした人間と関わり話していこうと考えている。
 はたしてそれが自分にどのような影響を及ぼすのか、気になっている。

【把握資料】
 Xbox用ゲーム、パンツァードラグーン オルタの本編シナリオ(Xbox Oneにも対応し、ダウンロード版が廉価で買えます)。
 ゲームを攻略していくとパンドラボックスという要素が開放され、世界設定を詳しく知れます。
 また攻略本も設定解説のページが多く取られてますので、世界観まで詳しく組み込みたいならこれらを参考にしてください。

 またノベライズ作品「風と暁の娘」があります。
 ゲーム本編から少し脚色されるものの大筋の物語は同じですが、
 世界の人々の暮らしの描写やキャラの掘り下げが深く行われておりボリュームのあるファンタジー作品となっています。
 キャラの設定を考えるに当たり、ゲームでは足りない部分を少し補完しました。

 アバドはゲームと小説であまり扱いが変わらないので、基本的にゲーム本編かノベライズのどちらかを把握すれば書くには大丈夫だと思います。

 なお前作AZELの作中に存在するドローンレポートという書籍で、亜人の設定について解説されてます(ネットの資料サイトでも読めます)。


【マスター】
姉畑支遁
【出典】
ゴールデンカムイ
【性別】
男性
【能力・技能】
 自然に対する学術的知識が豊富。
 兵士でも猟師でもないので戦闘力は低いが、銃や鉈は普通に扱える。
 しかし欲望のためなら体力の限界を超えて挑むそのガッツは、彼らにも劣らないだろう。

【人物背景】
 網走監獄にて黄金の隠し場所の暗号を体に彫られ、脱獄して道内に散った24人の囚人の一人。
 明るく好奇心旺盛で、自然についての話を好む人当たりのいい学者。
 その一方で、動物やその営みに対して欲情し、性行為に及ぼうとする変態。
 性行為に及んだ後は、犯した者を汚らわしいと罵り殺害し消そうとする狂人である。
 動物・森・大地・空と自然すべてが好きな一方で、嫌いなものは自分。
 自分の異常性や、行っていることに対する自己嫌悪が感じられる。

 自己中心的で、会った人をだまし猟銃を奪い取ったりする。
 逮捕されたのも牧場へ動物と触れ合うために忍び込み、発見して咎めようとした牧場主に対して逆上して重傷を負わせたためという。
 その一方で殺人まではしておらず、入墨囚人の中では罪は軽い方である。
 脱獄した後も北海道の地で自分勝手に動物を追い求め、性行為と殺害を繰り返す。
 そして醜い私がこの世界と一つに慣れる気がすると信じ、最大の動物であるヒグマと交わろうとするが……。

【マスターとしての願い】
 アバドのドラゴンメアが自分と関わって成長していく先を見てみたい。そして最後は……。
 自身が優勝した際の願いについては、少し混乱していて正確に定まらない。
 少なくともドラゴンメア細胞に侵された場合は、その治癒を願いの一部として求める。

【方針】
 アバドのドラゴンメアと関わり絆を深め、成長を見守りたい。
 いずれ優勝を狙わなければならないのかもしれないが、優先度は低い。あるいはアバドの案に乗る。
 この世界の愛おしい生物達と繋がるのは……ドラゴンメアや自分のリスクになることなら、ある程度は我慢できるかも。
 ヒグマに近づくにもあれだけの準備が必要だったのに、それ以上の仕込みを頑張らなければならないのだから。

【ロール】
 元の世界では自称学者なのか本当に学者なのかは不明であったが、
 この聖杯戦争においてはアカデミーの講師。れっきとした学者。

【令呪の形・位置】
 右手甲の位置。尻を向けたヒグマ。

【把握媒体】
 原作108話-113話(11,12巻)。


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