No.5

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どこまでも澄んだ雲ひとつない青空の下、海に囲まれた小さな島の中で
空の美しさとはあまりにも不似合いな放送が始まっていた。


『みなさん、こんにちは。お昼の12時になりました。
 ただいまより、バトルロワイアルのルール説明を始めさせていただきます 』


島の中にいるのは総勢57人。
彼らがそれぞれに抱える驚きも、戸惑いも、怒りも、疑問も。
すべての感情を理不尽なまでに無視をして、放送は続く。


『こんにちは。高田清美です。
 キラからの指名により、バトルロワイアルの説明、ならびに、今後の定時放送を担当することになりました。
 私の言葉はすべてキラからの言葉。
 そして、バトルロワイアルに参加されるみなさんにとって、重要な情報です。
 くれぐれも聞き逃すことのないよう、ご注意ください。

 突然知らない場所にいることに困惑されている方も多いかと思いますが
 みなさんが今いるこの島が、バトルロワイアルの会場です。

 この島で、最後の一人になるまで殺しあっていただく。
 それが、バトルロワイアルです。
 繰り返します。みなさんにはこれから、最後の一人になるまで殺し合いをしていただきます。

 各自、すぐそばにデイパックが置かれているはずです。そのデイパックは、キラからみなさんへの支給品です。
 中にはA4サイズの板状の物と懐中電灯、人によって異なるアイテムがランダムで入っています。

 A4サイズの板状の物は、こちらで特別に開発、用意した端末です。
 端末の中には、バトルロワイアルの参加者名簿、会場となるこの島の簡易地図、
 バトルロワイアルのルールのデータが入っています。
 それ以外に、方角を確認するコンパスとしての機能、時間のわかる時計機能、テキストファイルの作成、保存機能、
 そして、映像、音声の受信機能が備えられています。

 詳しい操作説明は、端末の裏面に貼られた紙に書いてありますので後ほど確認していただくとして
 まずは端末右上にある赤いボタンを押してください。
 この赤いボタンが、こちらから発信する映像の受信ボタンです 』


放送の指示通り端末の赤いボタンを押せば、端末に映し出されるのは一人の男。
椅子に座り、胸のあたりを背もたれに、両足を椅子の脚に、それぞれ鎖で縛られている。


『みなさん、端末の画面を見ているでしょうか?
 現在画面に映っている男性の名は言峰綺礼。冬木市の教会の神父です。
 彼は愚かにも、キラの意向に逆らいました。これから、キラが彼に裁きを与えます 』


高田清美がそう言うなり、画面に映し出された男・言峰綺礼は、肘から下が辛うじて自由に動く右手を胸に当て、苦しみだした。
それほど大きくもないはずの苦悶の声は、しっかりとマイクに拾われ、端末の映像を見る者の耳まで容赦なく届けられる。
しかしそれも、時間にすればほんの数秒。あるいは数十秒。
胸に当てられていた右手は力を失い、呻き声が完全に消える。


『……言峰綺礼は心臓麻痺によって死にました。
 みなさんも、キラの意向に逆らえば―――つまり、このバトルロワイアルを放棄すれば、言峰綺礼と同じ道を辿ることになります 』


アップで映し出される男の顔。
言峰の近くに設置されているであろうカメラは、開ききった瞳孔を捉えている。
一人の人間があっけなく死んだ。
放送は淡々と続く。


『みなさんにはこれから、最後の一人になるまで殺し合いをしていただきます。
 他の参加者の殺害には、如何なる手段を用いていただいても結構です。
 また、殺人はもちろん、それ以外のどのような行為も、バトルロワイアル中の行動は犯罪に問われ罰せられることはありません。
 ですが、いくつか注意していただかなければならないこと、守っていただかなければならないルールがあります。

 まず、放送について。
 バトルロワイアル実施中は、6時間に一度、参加者全員に向けての放送を行います。
 放送では、前回放送からの6時間の間の死者と、キラからの言葉を伝えますので、聞き逃すことがないようにしてください。

 次に、禁止エリアの説明を行います。端末の青いボタンを押して、MAP画面を表示してください。
 この島は、全部で49のエリアに区切られています。
 今から約1時間後の午後1時に、MAPの左上、方角で言うと北西の端にあたるA-1エリアが禁止エリアとなります。
 午後2時にB-1、午後3時にC-1、その後も1時間おきに1エリアずつ螺旋状に、禁止エリアに指定されていきます。
 何時にどのエリアが禁止エリアになるかは、端末でも確認可能です。

 禁止エリアに侵入した場合、ならびにこの島の外に出た場合はその瞬間、
 みなさんにつけていただいている首輪のタイマーがゼロになります。
 また、首輪をむりやり外そうとして一定以上の力を加えた場合も、タイマーが自動的にゼロとなります。

 最後に、首輪についての説明を行います。
 首輪については映像での説明となります。端末の赤いボタンを押して、再度映像に切り替えてください 』


映像に切り替えれば、端末には再び、先ほど息絶えた男が映しだされる。
男の傍らには、桃色の髪の少女が立っていた。
その身体は、髪よりも鮮やかなピンクのマントを纏っている。


『アーニャ・アールストレイム』


少女は、自分を示す固有名詞けを口にする。


『バトルロワイアルはキラだけでなく陛下の意思でもある。だから私も協力する』


そう言いながらアーニャは、可憐と表現して差し支えない見た目には似合わない乱暴な手つきで
言峰の髪を掴み、その顔を上げさせる。
アーニャの動きにあわせ、映像は言峰の首をアップで映す。


『この首輪、貴方たち全員の首についてる』


そして、白い指が首輪の一点を指し示す。


『これはタイマー。既にカウントダウンは始まっている。ゼロになるのは、明日の午後12時。みんなそう。
 説明のためにこの男の首輪のタイマーは特別に動かしているけど、
 首輪をつけている人間が死んだら、タイマーの表示は消えるのが通常の仕様。
 表示が消えていたら、その人間は死んでいるということ。逆に、生きている人間の首輪のタイマーが消えることはない。

 タイマーの横に、カードの差込口が二つ。片方にはカードが挿してある。
 カードの大きさは縦15mm、横11mm、厚さ1mm。
 小さいし薄いけど、頑丈。象が踏んでも壊れない』


言いながら、アーニャは言峰の首輪からカードを抜き取り、次に自分の首を指し示した。
そこには、言峰がつけているのと同じ―――バトルロワイアルの参加者たちがつけているのと同じ、首輪があった。


『首輪の持ち主が死んだら、このカードは抜ける。生きてるうちは絶対に抜けない。
 死んだ参加者の首輪からカードを抜き取って自分の首輪の開いている差込口に挿入。
 これでカウントダウンは止まる。
 けど、カードを挿しても、さっき清美が説明した、これをやったらタイマーがゼロになるって行為をした時に
 タイマーがゼロになるのは止められない。注意して』


アーニャが言峰の首輪から抜き取ったカードを自分の首輪の差込口に差し込む。
それと同時に、秒単位で残り時間を刻んでいたタイマーの動きが止まった。


『タイマーがゼロになった場合――つまり、島から逃げようとした時、禁止エリアに入った時、首輪に力を加えた時、
 24時間以内に誰かのカードを奪って自分の首輪に差し込むことができなかった時は
 ………こうなる』


映されるの言峰の死体。
その首が、映像で確認できるほどの強い力で絞められていく。
首を絞めているのは紛れもなく、首輪。
そして、首輪が首を絞める力はその人間を窒息させることを目的とした力ではない。

一分と経たず、言峰綺礼の首は、捻じ切られて地に落ちた。

それと同時に端末の映像も消え、代わりに高田清美の声が島内に響き渡る。


『以上で、ルールの説明を終了します。
 なお、説明したルールは情報端末に収録してありますので、いつでも確認可能です。

 最後の一人が決定した時点でバトルロワイアルは終了します。
 最後まで生き残った人には、キラが自らの能力を分け与えるとのことです。
 他に、キラに協力している神聖ブリタニア帝国皇帝シャルル・ジ・ブリタニアより、褒美の品が与えられます。

 最後に……このバトルロワイアルは、キラの意向によるものです。
 みなさんは、キラに選ばれたのです。
 キラの期待に応えてください。

 それでは、この放送の終了を以て、バトルロワイアルを開始します 』




【言峰綺礼@Fate/stay night 死亡】
 死因:心臓麻痺


[備考]
 ※ルール説明の放送が始まった時点で、参加者は既に島内にランダムで配置されています。
 ※ロワの開始は、午後12時すぎ(ルール説明の放送開始が12時ちょうど)です。



主催サイド

高田清美@DEATH NOTE(漫画):放送担当
 参戦時期は、『page.88 会話』(コミックス10巻)でキラの正体が夜神月であることを知る以前です。
 キラ@DEATH NOTEがバトルロワイアルの主催者だと思って協力しています。

アーニャ・アールストレイム@コードギアス 反逆のルルーシュ:協力者?
 参戦時期は、ナイトオブシックスだった時期です。
 中にあの人がいるかどうかなど、詳細は不明です。

※実際にキラ@DEATH NOTE、シャルル・ジ・ブリタニア@コードギアスが関わっているかどうかは不明です。

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