Fragment Hope

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Fragment Hope ◆Z9iNYeY9a2




女の話をしよう。

女は生まれた時から完成していた。
全てに光を与える存在として、コレ以上ない完全な存在だった。

故に、女には絶望しかなかった。
その身に宿した希望は、女に絶望しか与えなかった。
滅びを救うための人柱には、聖杯は決して希望を与えてはくれなかった。

だからこそ、一人の男は全てを敵に回して女に希望を与えた。
世界を滅ぼす罪をその身に背負うことになると知った上で。

希望は得られたのかって?それは女の進む道次第だ。


例えばの話。
もしここで織莉子と対峙し、鹿目まどかと(織莉子の)世界のどちらかを迫られたのが別の者だったならどうだろうか。

例えば美遊の友人、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンであったならばどうだっただろうか。
まどかを見捨てることは良しとは決してしないだろう。しかし、多くの人と鹿目まどかという一人の人間の命の選択を迫られ大いに悩み、苦しむことになっただろう。

クロエ・フォン・アインツベルンであったならどうだろうか。
まあ彼女自身も目の前で人死にが出ること自体は良しとはしないだろうが、まどかとの交流次第では織莉子の事情はキッパリと切り捨てられたかもしれない。

美樹さやかなら、佐倉杏子ならどうか。
魔女の真実という複雑な事情が絡むため一重には言えないだろうが、それでも友人であるまどかが殺されるのを黙って見ていられるわけはないだろう。
巴マミもこの場ではまどかのことを認知していないとはいえ同じはず。
暁美ほむらに至っては論じる事自体が無駄だろう。

あるいは他の大多数の者もそう違いはないだろう。
事情はともあれ、目の前で人が殺されようとしていることを良しとはしないということでまどかを助けるだろう。まどかが共に行動していた草加雅人はどう動くか分からないが。
そして、織莉子も鹿目まどかを助けようとする理由などその程度だろうと見積もっていた。

だから、世界を救おうとする意志そのものに対して真っ向から反対されるとは思ってもいなかった。


他の多くの者にはなかったかもしれないものを、美遊は持っていた。
織莉子のあり方を決して受け入れられない理由を。

なぜなら、美遊もかつて世界のためにその命を捧げるはずの存在だったから。



白い魔法少女は、鹿目まどかを殺すことで世界を救うと言った。

その真偽は美遊には分からない。
だが、彼女が嘘を言っているようにも見えない。おそらくは本当のことなのだろう。

しかし、だからといって。
いや、だからこそ、この人を見捨てるわけにはいかなかった。


ああ、これは最低の行為なのだろう。
真偽はともかく、世界を破滅に導くという者を守ろうとしているのだから。

「この人は何も悪いことはしていない。裁かれないといけないような、悪い人じゃない」
「罪の良し悪しの話をしているのではありません。鹿目まどかは世界のためにあってはならない存在。
 彼女を殺す理由は、それだけです」
「共存は、彼女が生きて世界も救うことはできないの?」
「不可能ではないでしょう。しかしそれは世界に対する危機を放置すると同義、あまりに危険です。
 少なくとも私には認めることはできません」
「そう…」

ああ、きっとこの人も決して悪い人というわけではないのだろう。
世界を重んじ、守ろうとしているのもまぎれもない本心なのだろう。

だけど。

「私は、あなたと似たような人を知ってる。
 世界の、人類の危機に一人を犠牲にして全てを救おうとした人を」

織莉子のそのあり方は、かつての、イリヤ達と出会う前にいた世界にいた、自分を幽閉し利用しようとした魔術師を連想させるものだった。
滅びが定められた世界で、一人の人間――聖杯を贄として全ての人類を救済しようとしたあの男を。


この、鹿目まどかが今置かれた状況は、かつての私の姿だ。
周りには敵しかおらず、それでも人類のためにと全てを諦めた、あの時の私だ。

「だけど、そんな私でも光を手に入れられた。それが私の全てじゃないって、願ってくれた人がいた。だから今の私はここにいられる」

―――友達ができますように

暗闇の中、希望を与えられる存在でありながら、自分には希望を向けることができない私にとって。
それは小さな、しかしかけがえのない希望だった。

あの日のことは、たった一度として忘れたことはない。

「私にはあなたの世界のことなんて分からない。
 でも、この人が死ぬことで悲しむ人は、絶対にいる。その人達にとって、そんな救いは救いじゃない」
「その人達も、少なくとも命は救われます。それに、その程度の犠牲は止むを得ないものです」
「…違う!そんなのは、救いなんかじゃない!」

だからこそ、今目の前で行われようとしている、粛清に近い殺人を見逃すことはできなかった。

そのあり方を認めることは、かつて自分を救ってくれたあの人に対する裏切りのようにも感じられたから。

「世界を闇が覆うならあなた一人じゃなくて皆で照らせばいい!
 世界を滅ぼす者が生まれるというなら、生まれないように守ればいい!
 一人を犠牲にして世界を保つなんて、そんな犠牲のことを、絶対に救いとは認めない!!」


自分が生きる今のために。そして、かつて希望をくれたあの人のために。
目の前の人のあり方を認めてはいけない。

謂れもない罪を背負わされたこの人の、希望になる。
それが、今の自分が叶えるべき光。


「そうですか。分かりました。
 私としても可能な限りは死者を増やすことは好まなかったのですが…」

まるで諦めたかのように白い魔法少女がそう呟いた瞬間だった。

ゾワッ、と全身が総毛立つのを、美遊は感じ取った。
何をしているわけでもない。魔法を使っているという様子もない。
ただそこにいる、こちらを見ている、というそれだけの行為にも関わらず、この体を押しつぶされそうなほどの重圧を感じていた。

(―――これは、魔術…魔法じゃない…、この迫力は…)

それは魔法少女としてではない、彼女自身の持つ強大なプレッシャー。

「これからは見方を改めましょう。あなたを障害として、抹殺すべき敵として認定します」



美国織莉子が魔法少女として発現した魔法は未来予知。
その身が魔女と戦う武器として作り出したのは、魔力によって編まれた宝石。

しかし未来予知という強力な魔法を持ちながら、織莉子自身の戦闘能力はそう高いわけではない。
例えば本来ならばあったはずの先の未来、暁美ほむら一人を相手にしても魔女となったキリカのサポートがあってようやく互角の戦いを繰り広げることができたように。
それを補うかのように、これまでの彼女の傍には呉キリカの存在があり、織莉子自身も前線に出ることはそう多くはなかった。

だがそれにも理由はある。
織莉子の持つ未来視。他の魔法少女の魔法とは一線を画すそれは消費魔力もまた並ではない。
未来を読むという強力な魔法を、それも魔法少女に変身せずとも常時使用しているに近い状態。

故に前線に出ることも控えねばならず、武器にかけるべき魔力も抑え気味であった。

だが、それも目的のため、成し遂げねばならぬことがあるからこそのもの。
もしも、目の前にその目的があるというのであれば。

彼女は魔力を惜しむことなどしない。



降り注ぐ水晶が家の壁を、床を砕く。

美遊は障壁を展開し、まどかへと向けて飛ばされた一撃を防ぐ。
軌道は外れ、大きく逸れた水晶はまた壁へと叩きつけられ部屋へと繋がる大きな穴を開けた。

が、その背後から飛来する水晶に気付くことができない。

『後ろです美遊様!』

その攻撃を察知したサファイアの叫び声で美遊は咄嗟にまどかを抱えて横へと飛び退り。
同時に水晶の爆発と射出が放たれる。

爆風は美遊と、彼女に抱えられたまどかの体を吹き飛ばす。
吹き飛ばされた二人の体は壁に作られた穴、さらにその先にある、大量に敷き詰められた岩の破片へと向かい。

美遊は体制を立て直しつつもサファイアを前方に掲げ魔力を展開。
ステルスロック密集地直前、足場を作るかのごとく宙に固められた魔力を蹴り上げ空へと向かう美遊。
屋根の上、上空には岩が撒かれてはいない。あそこへ飛べば、この家から抜け出せる。

が、その軌道上にまたも飛び出す2つの水晶。
回避しきれず、腕と腹に強打を受け吹き飛ぶ美遊の体。

鹿目邸の窓ガラスを破り転がり込んだ場所は、最初に織莉子と対峙したあの部屋だった。

そして、そこに大量に配置されているのはあの刃。幾度となく放たれた、織莉子のオラクルレイ。

「ここへ戻ってくることは予知済みです。あなたに勝ち目などないということをいい加減悟りなさい」

冷たい視線で美遊を見据える織莉子。
しかし美遊もまた強い視線で睨み返す。

美遊が反応する間もなく、次の瞬間には二人の元に大量の刃が降り注いでいた。
まどかの前に立っていたおかげで彼女の元にそれが届くことはなかったものの、オラクルレイは美遊の体へと容赦なく飛びかかる。

水晶の直撃のダメージを押さえるほどの耐久力を持ったその肉体を刃が貫くことはなかったものの、それでも軽減しきれなかったダメージは確実に美遊の体を傷つけていた。

「もう止めてっ!」

傷つき血を流す美遊の姿を見て思わず叫ぶまどか。
それが攻撃を続ける織莉子に向けたものなのか、身を呈して自分を守ろうとする美遊に向けたものなのか、あるいはその両方なのか。
まどか自身にも分からなかったその言葉は、しかし誰の耳にも届くことなく。
追撃する織莉子、迎え撃つ美遊という構図は変化することはなかった。

織莉子の攻撃は美遊に致命傷を与えるにはあともう少し足りない。
しかしその攻撃は正確で、逃げ場を封じ裏を読み、少しずつ美遊の体力を削っていく。
一方で美遊の攻撃は当たらない。
砲撃は避けられ、接近すれば軌道上に宝石が配られ迎撃される。

おそらく有効打足りえるだろうアサシンのカードは使用制限中だ。
ライダーのカードを使えば、あるいは可能性はあるだろうが使う暇を与えてはくれないだろう。

ならば。

隙を作るしかない。

襲い来る水晶を弾き、魔力をサファイアの先端へと集中させる。

ほんのわずかな隙を作るその行動を織莉子が見逃すはずもなく。
まどか、あるいは美遊に向けた水晶の操作を行おうとしたところで、咄嗟に織莉子はその内の一つを前面に押し出す。
その瞬間織莉子へと向けて拳大ほどの瓦礫が飛んできた。

チャージと同時に美遊は織莉子へ向けて足元の瓦礫を蹴りあげていたのだ。
身の守りを捨ててでも魔力を足の筋力に集中させたもの。
受け止めはしたがしかし、それは水晶の一つを相殺させるほどの威力。当たっていればひとたまりもないだろう。

そして、織莉子の水晶操作が遅れた一瞬、美遊はその手に溜まった魔力を一気に放出。

「――――速射(シュート)!!」

集められた魔力は、小さな魔力弾となって織莉子へと飛びかかる。
それは分裂した大量の散弾となって部屋を覆うほどの数。
いくら織莉子といっても避けることなどできない。

だが、その未来を見ていれば防ぐことはできる。
部屋に置いてあったテーブルを蹴りあげ、魔力を込める。

一発一発が小さな弾となっていたことが幸いし、魔力を込めた机というだけでも防ぐことはできた。しかし視界が封じられてしまう。
だが、追撃が来ることはないだろう。なぜならこの一撃は――――

ダン!

魔力弾の数が減ったと同時、机を蹴り飛ばす。

封じられた視界ではあったが、それが二人に命中しなかったことはとうに知っている。

「…逃げましたか」

その結果を知ってはいたが、あの弾幕の中での追撃は難しかった。
いくら織莉子とて弾一発一発を避けての宝石の操作は困難であり、もしそのまま放っても壊れはしなかっただろうが期待した威力も出せなかっただろう。
さらに厄介なのは、逃げる際ワープに近い能力を使ったのか、逃走先を軌道で測ることができなかったことだ。

近くにいることは分かる。
ソウルジェムがあの少女の魔力を探知しているのだ。
少なくとも家の中にいるのは確かだろう。

持久戦に持ち込むつもりか、あるいは他に策でも持っているのか。
どちらにしても急がねばならないだろう。
元々燃費の悪い未来予知、あの魔法少女を相手取るほどには攻撃力を維持するという2つを備えた状態で戦わなければならない。
目的のためには魔力を惜しんでいる場合ではないとはいえ、その戦い方はあまりにも負担が大きいのだ。

「…逃しはしません」

ソウルジェムにグリーフシードを近づけつつ、織莉子は魔力反応を頼りに歩き始めた。


どうにか転移した先、そこは鹿目邸の2階だった。

無論そんな極短い距離を移動したところであの白い魔法少女から逃げ切れるはずもない。
だがそれを意図したというわけでもない。

本来ならばもう少しは長い距離の転移が可能だったはずだが、この殺し合いの場では魔力効率も悪く転移自体がかなりの負担を強いるものとなっている。
加えて、今回の転移においては自身だけでなく鹿目まどかの存在がある。

せめてあの岩の欠片さえ越えられれば逃げ切れたのだが、制限下での2人の人間の転移はそれほどの距離すらも移動が叶わなかったのだ。

今確実な方法としては、窓から飛び出し宙を逃げることだろうが、それをすればあの未来予知に引っかかり撃ち落とされることになる可能性が高い。
ならば、これを使うしかない。

クラスカード・ライダー。対魔力と宝具による突破力を備えたカード。
海堂経由でルヴィアから託されたカードだ。

(………ルヴィアさんの…―――っ!)

体に痛みが響く。
あの水晶による打撃、刺突の影響がまだ収まっていない。

だが今気にしている暇はない。
まずはこの場から離れる。殺し合い自体に積極的でないというのならば無理にあの魔法少女を倒す必要はない。
鹿目まどかさえ逃がすことができればいいのだ。

そのためには―――

「美遊ちゃん……、もういいの…」

そんな時、ふとまどかはそう呟いた。

「…いいって、何がいいの?」
「そんなになるまで私を守らなくてもいいの。美遊ちゃんには関係のない話でしょ…。
 私さえ死ねば、美遊ちゃんが傷つくこともないんだし、あの人の言う通り、最悪の魔女は生まれないのかもしれない」

ライダーのカードを掲げた手を下ろす美遊。

「私なんかがいるから、美遊ちゃんも傷つくし、みんなが危険な目に会いそうになってるんだよ!
 だから、私さえ死ねば誰も傷つかないし、みんなが救われるの!あの人の言うことは間違ってないんだよ!」


―――――パシッ

まどかはそんな乾いた音を耳が拾うのと同時に、頬に衝撃とピリッとした痛みを感じていた。
数瞬の思考の停止の後、頬を張られたのだということに気付く。

「勝手なことを言わないで……!」

顔を少しだけ下に向けた美遊の目は前髪に隠れ、まどかからは見ることができない。
だがその口調から、怒りが漏れていることはまどかにも感じ取れた。

「あなたが死ねば世界が救われる?!あなたは死ななきゃいけないほど悪いことをしたの?!
 あなたが死んだら、確かに世界は救われるかもしれない。でもあなたの友達や家族は、あなたを大切に思ってる人はそれで納得すると思ってるの?!」


目を上げ肩を掴んでそう叫ぶ美遊。その瞳には涙が滲んでいた。


許せなかったのだ。鹿目まどかのあり方が。

白い魔法少女のいうことが事実かどうかはこの際問題ではない。
この子は、世界のために自分を捨てようとしているのだ。純粋に世界のためと言って、何の悔いも残していないかのように死のうとしている。

「あなたはまだその魔女になるって決まったわけじゃないんでしょ!?まだ他にも道はあるんでしょ?!
 なのに、どうしてあなたのことを大切に思ってる人達の思いを無視して、そんな選択ができるの?!
 それで、あなたを大切に思ってる人達は本当に救われるの…?!」

鹿目まどかはいい子だ、というのが美遊の第一印象だ。
暴行など受けたことのないような綺麗な体をしていて、優しい性格をしている。身体的にも精神的にも歪んだ部分は感じられない。
親にも友達にも愛され恵まれて育ってきたのだろうというのは、何となく感じ取ることができる。

なのに、この少女は自分がどれほど他の人にとって重要なのかということを認識していないかのように、あの魔法少女の言葉を受け入れている。

それが、美遊には我慢できなかった。

「私は、凛さんが…、ルヴィアさんが…、クロが…、藤村先生が死んだって聞いた時、すごく悲しかった。
 まるで自分の中の世界が壊れたんじゃないかってくらいに、どうしたらいいか分からなかった。もしここでイリヤがいなくなったら、私もどうなるか分からない。
 それを、辛かったなら泣いていいって言ったのはあなたでしょ!そんな思いを、あなたを大切に思ってる人にさせるつもりなの?!」

許せなかった。
友を、家族を失う悲しみを知っている美遊には。
そして、自分のために己を、世界を捨てる覚悟で戦ってくれた存在を知っている美遊だからこそ。

自身が死ぬことで、いなくなることで全てを解決させようとするまどかの心が理解できなかったし、憤りを覚えずにはいられなかった。

「…わ、私は……」
『美遊様!来ます!』
「―――!」

サファイアの叫び声と共に扉を破って部屋の中へと飛び込む水晶。

扉を破って入り込んだそれを捌いた瞬間、背後の窓が割れる音が響く。
ガラスの破片をまき散らしながらまどかへと飛びかかるのは、家の外に浮遊していたはずの岩の破片。

両側から襲い来る2つの物体。
美遊は咄嗟にまどかをも守れるほどに広範囲に渡る障壁を展開する。

範囲を広げたことで防御力自体は薄くなってしまったその壁では水晶を止めることはできない。
しかし、窓から飛び入った岩は防ぐことはできる。

水晶が障壁を突破すると同時にサファイアを振るう。
若干勢いを落としつつも、それでも十分なほどの威力を備えたその球体は打ち返されあらぬ方向へ飛んでいく。

それは部屋の壁をぶち破って大きな穴を空け。
そして、その先に白い魔法少女はいた。


彼女は静かに手を前へと掲げる。
割れた窓の外から鳴る石の擦れるような音。
どうやらあの外の岩すらも、彼女は操っているらしい。

そして、視界が開けた今、あれの命中精度、威力はさっきとは比べ物にならないほどに上がることだろう。

「サファイア、障壁を―――」

と、美遊が再度障壁を展開しようとしたその時だった。

部屋を浮遊していた水晶の一つが、美遊の足元へと放たれたのは。
それは美遊の体に当たるか当たらないかというギリギリの軌跡を描きながら、しかし当たることはなく。
美遊が立っていた足元の地面を砕いた。

「―――――!」

体制を崩し、ほんの一瞬だけ思考が乱れ展開が遅れる。
一瞬、しかし相手にとっては狙うべき大きな隙。

再度障壁を張るより早く、窓の外、正確には家の外に備え付けられた岩片が大量に、屋外から部屋の中へと射出された。

壁を砕き、2階部分を蜂の巣にするかのような勢いで降り注ぐそれらに対し。

障壁すらも間に合わないと判断した美遊は、咄嗟にまどかの体に覆い被さった。








「もしもの時のために、と思っていたこれを、まさか本当に使う羽目になるなんてね」

屋外にばら撒かれたステルスロックには既に手を加えている。
万が一の時には水晶の代用として放つことができるようには魔力を通していたのだ。
威力こそ劣るものの、改めて作る必要がない分速射性と数には優れている。
とはいえ魔力を使うことは事実であり、自前の水晶だけでも十分に戦えると思いこれまで使いはしなかった。

しかしそれでは威力不足と知った織莉子は作戦を切り替えた。
水晶が10の威力を持っているとすれば、あの岩片の威力はせいぜい2~3だろう。
しかし数は多い。仮に水晶をバズーカとするならば岩片はさながらガトリング弾のように弾数で攻めることができる。

もし水晶一発で破れないあの体であっても、この弾数で攻めるならばその総合威力は岩片が勝る。
それに、どちらを使っても鹿目まどかには致命傷だ。

当たってくれればそれで良し。
もし守られても、この数を全て捌き切った後での追撃を受け止めることは困難だろう。

現に、自身の未来視はまどかに覆い被さって地に伏せ動かない美遊・エーデルフェルトの姿を見ていた。
まどかの詳細な様子までは見えなかったが、まだ息はあることを前提で動いたほうがいいだろう。

「…み、美遊ちゃん……、そんな…」

大量の岩片が地面に、壁に突き刺さった室内で、美遊はその背を大量の岩片に貫かれていた。
そこから流れ出る血は人間であれば重症と言えるほどだろう。この少女であるなら油断はできないが。
しかしまどか自身は庇いきれていない手足に細かな傷こそあれ、命に別状はないようだった。

と、重症を負ったはずの美遊の体が、ピクリと動く。

「―――――ぁ」

まだ動く気力があったのか、と関心している織莉子の前で。
小さく何かを呟きながら、起き上がろうとうごめく美遊の体。

だが、何か様子がおかしい。
人体にしては、そして全身に傷を負ったにしてはあまりにその動きは不自然だ。

「……――――ぁ…!」

その答えを探す織莉子の前で、一瞬で風船のように美遊の体が膨れ上がり。

『美遊様、今です!』

ポン、と弾け、一枚のカードがその体から飛び出したと同時、あの星形のステッキが姿を表した。

「―――――っ!?」

ヒラリと見えた、ドクロの仮面を被った男の絵が描かれたカード。
その意味を理解する間も、起きた事象、見えなかったその未来に驚愕する間もなく、背後から人の気配を察知。

振り向くと同時に、体に何かがぶつかる衝撃と共に突き飛ばされた。
そこにいたのは、魔法少女としての姿を解除したらしい、私服姿の美遊。

「サファイア!」

そして掛け声と同時にその手元へと飛来する、青き星形のステッキ。

咄嗟に織莉子は室内に配置していた水晶をその進路上に飛ばす。
しかしステッキは水晶を的確に避けて、起き上がろうとその体を押す織莉子の上から飛び退いた美遊の手元に収まり。

同時に、美遊は取り出したカードを掲げて叫ぶ。


「――――夢幻召喚(インストール)!!」


詠唱のような言葉を唱えると同時に、その体を光が覆う。
眩いほどの魔力の奔流と閃光に思わず目をそむける織莉子。

そして目を開いた先に見えたのは、室内に張り巡らされた大量の鎖。
部屋の隅から隅へと伸びたその鎖は、織莉子が展開していた水晶を確実に絡めとり、その動きを封じていた。

そしてその鎖の大元にいるのは美遊・エーデルフェルト。だがその服装は私服でもあの魔法少女の衣装でもない。
黒いボディコンを纏っただけ、にも関わらず彼女から発される魔力は先程までとは比べ物にならないほどに膨れ上がっている。

脚を開き背筋を曲げ両手をピンと伸ばした体勢で、美遊はゆっくりと、瞳を開いてこちらを見た。

灰色の眼球がこちらを捉え。

「――――っ!」

その瞬間、全身が硬直した。
緊張によるものでも。重圧によるものでもない。体が拘束されているわけでもない。
にも関わらず、腕を動かせない。脚を動かすことも敵わない。

視線を動かすと、腕であったはずの部位はまるで石にでもなったかのように硬直し固まっている。
しかもその石化はじわじわと肘、膝下の辺りからじわじわと全身を覆うように少しずつ体を侵食してきている。

美遊の夢幻召喚したカード、それはライダーのクラスを持つ英霊の力。
かつて神々により魔の存在へと堕とされ、勇者によって狩られる定めを受けた蛇の魔物、メデューサ。
そしてそれを身に宿した美遊の眼は、石化の魔眼と変化し織莉子の体を縛り付け石化しようとしていた。


(……まだ、せめて鹿目まどかだけでも―――!)

宙に絡め取られた水晶に変わって水晶を作り出そうとした織莉子。

しかし、作ることができたのは普段の半分ほどの大きさのものが一つだけ。

(…!まさか、魔力が…!?)

織莉子は知らないことだったが、メデューサの持つ石化の魔眼は魔力量次第では抵抗することが可能なもの。
彼女自身の体に蓄えられた魔力が、織莉子自身意識しないうちに魔眼の効果に対抗しようと魔力を消耗させていたのだ。

今、彼女の魔力は魔法少女としては危険水準に達しつつあった。そのような状態で作れる武器に、威力が与えられるはずなどなく。

そして、動けぬ織莉子の目の前、美遊の眼前で赤い血が円を描き魔法陣を宙に走らせる。
それが何なのか織莉子には分からなかったが、自分にとって愉快な展開にはならないだろう。

それをもって自分を打ち倒すか、それとも鹿目まどかを連れて逃走するか。

だが、今ここで逃すわけにはいかない。
自分が語った鹿目まどかの持つ力、それがキュウべえの耳に届いていないとは思えない。
もし逃してしまえば、あの白き悪魔は必ず彼女と接触を図り魔法少女の契約を持ちかけるだろう。

それだけは、何としても避けねばならない。

だが、今手元で作れた水晶は小さなものが一つだけ。
放ったところでせいぜい弾かれるのが関の山。鹿目まどかには届かない。

そう考えているうちに、目の前の赤い紋は光を放って蠢き始める。

(せめて何か、鹿目まどかに届く何かがもう一手だけあれば――――)

かつてはキリカが、唯一無二の存在がいた。その一手が彼女であった。
だが、今は独り。そんな一手は――――

(―――あれは……)

と、ふと織莉子の視界に映った物があった。

おそらくそれは美遊も気付いていないものだろうし、気付いたところでただの物体でしかないそれ。
しかし、織莉子にとってはその存在は大きな意味を持つものだった。

いつそこに移動したのかは分からない。もしかすると先の美遊の突撃を受けた際の衝撃で転がり出たのかもしれない。
だが、そんなことは今はどうでもいい。
そこにそれが落ちているという事実が重要。


魔法陣の中から白き獣が姿を見せる。
穢れ無き純白の羽、猛々しい四肢が現れると共に響く、雄々しき嘶き。

それは英霊について知らぬ織莉子であっても知識として知っている幻想の生き物。
天馬ペガサス。
神話の生き物がまさに目の前に顕現しているのだ。

そして美遊が何をしようとしているのかを悟る。
その背に乗ってここから飛翔して逃げようとしているのだろう。
鹿目まどかを連れて。

そうはさせない。
せめて、鹿目まどかの命だけでも、この手で。

「―――――騎英の(ベルレ―――」

天馬に嵌められた黄金の手綱を握りしめ、美遊が何かを唱えようとしているその瞬間。
未来を見る眼も封じたまま、ただ一つの願いを込めて、そこに向かって水晶を放った。


(お願いキリカ、力を貸して――――!)

小石ほどの大きさの水晶は、弾丸のような速度で一直線に飛翔。美遊のいる場所から微かにズレた、傍の辺りへと着弾し。


「――――手綱(フォーン)!!」

その瞬間、膨大な魔力を発しながら、部屋の天井を、そして家の外にあった大量の岩片をも吹き飛ばしながら空へと駆け上っていった。




『美遊様』
「…………」

何も言わず天馬を繰る美遊に対し、サファイアは静かに話しかける。

『美遊様がまどか様を守った想いは私にとっても知らぬものです』
「…………」
『美遊様がどのような想いを背負われているのかは私には分かりません。
 何をもってあの白い魔法少女からまどか様を守られたのかも、ただの義心や正義感からではないことは察しがつきます』

先とは違いその眼を紫の眼帯で覆った美遊の瞳が、表情がどのようなものになっているのか、サファイアにも推し量ることはできない。

『それでも無理に教えていただこうとは思いません。私はどんなことになっても、どのような過去があっても美遊様をマスターとしてお供させていただく覚悟。
 ですが、……いずれお話していだたける日がくると、私は信じてます。私にも、イリヤ様達にも』
「…ありがとう、サファイア」

小さな声で、しかしサファイアには聞こえるように美遊はお礼を言う。
それはまだ話す覚悟のできていない美遊が、深入りしないと言ってくれるパートナーの心遣いに感謝するものだった。


そして美遊は、後ろに乗せた少女に意識を移す。

「……大丈夫。これであの魔法少女からは逃げ切れた」

ふと後ろに寄りかかっているまどかの顔を見る。
その顔色は悪く、表情も明るいものとは言えない。

無理もないだろう。
あの魔法少女からは世界に仇なす悪魔の如き扱いを受け、その命を狙われたのだから。

「追ってくるにも時間はかかる。どこか落ち着けるような場所へ―――」
『…!美遊様!』

何かに気付いたかのように響く、サファイアの緊迫した声。
よく見ると、まどかの顔色、表情は痛みに耐えているだけにしてはあまりに苦しそうだ。

「…?!鹿目まどか…?」

背に寄りかかったまどかの体を支えて声をかける美遊。
その手が彼女の背に触れた時、生暖かい感触を感じ取った。

見ると、赤い液体がその手に付着し、のみならず天馬の背すらも赤く染めつつある。
まどかの背からは血が流れでており、それも今に至るまで止まってはいなかったのだ。

「――――!サファイア!急いで!」
『どちらへ向かいましょうか!?』
「どこでもいい!彼女を手当できそうな場所まで!早く!」

何が起こったのか。何故彼女が怪我を負っているのか。
そういった原因を探ることを全て後回しにし、今しなければならないことに思考を完全に回す。

(死なせない…、世界のために一人の人間を死なせるような救済なんて…そんなの、絶対に認めない!)

己の中の強い思いに身を任せ、美遊は天馬の手綱を取って空を駆ける。
同じ、かつて世界と天秤にかけられた存在として、今の自分に賭けてこの少女を救うために。


あれだけ必死になって助けてくれた美遊ちゃん。
だけど、あの子の言うことがどうしても言うほどに重要だと思えませんでした。

自分を大切に思ってくれる人達が悲しんでもいいのかって言われたけど。
私の中ではさやかちゃんも杏子ちゃんもマミさんも死んでしまっています。
むしろここで生きているって言われたほうがピンとこなくて。

それでもママやほむらちゃんは悲しむんだろうなということは分かります。
でも、それが世界を滅ぼすことよりも重要なことなのかって言われたらどうしても頷けなくて。
むしろ私が死んで世界が救われた方が、まだみんなのためになるんじゃないかって、そう思ってしまっていました。

――――――――なら、私はいっそのことこのまま死んでしまった方がいいのではないでしょうか?




「………はぁっ…!」

美遊が飛び去った後、織莉子の体の石化が解ける。

「……ぐ、グリーフシードを…!」

魔法少女状態から解除し、ソウルジェムにグリーフシードをかざす。
あの水晶による連撃、そして未来予知、石化への抵抗がソウルジェムを激しく濁らせていた。
もしあと10秒ほど石化状態が続けば危険だった。

グリーフシードを使ったことでどうにか命は繋ぐことはできたが、全てを使い終えても濁りを完全に落とすことまではできなかった。
次のグリーフシードを探さなければならないだろう。


と、当面の危機を回避した織莉子は部屋の中央に目をやる。

岩片と崩れた壁、地面が散らばる中に、飛び散るように真っ赤に染まった箇所があった。
そしてその傍に落ちている、またも真っ赤に染まった小さな物体。
それは砕けた宝石の破片。

かつてキリカであったものの残滓、ソウルジェムの欠片だった。
あの時これに水晶をぶつけ、鹿目まどかの体を貫くように跳ね上げたのだ。

一か八かの危険な賭けだったが、どうにか命中させることはできたようだった。

しかし、それが果たして鹿目まどかの命を終わらせられたのかまでは分からない。
心の乱れ故か、その未来は視ることが叶わなかった。

乱れの原因。想定はできている。

「美遊・エーデルフェルト…。その名前、覚えておきます…」

自分の戦う理由を、生きる意義を否定したあの少女。
まさかあそこまで真っ向から対立してくるとは思っていなかった。
一人を犠牲にして世界を救う。多くの迷いの果てに見つけ出したその戦いそのものを。
鹿目まどかのことは抜きにしても、彼女とはいずれ決着を付けねばならないだろう。

だが今は、

「…少しだけ、眠らせてもらいましょう……」

ポケモン城でのポケモンバトル、黒い剣士との戦い、そしてキリカの死と異なる摂理を生きる魔法少女との戦い。
休みもそこそこに戦いを続けてきた体、精神は、魔力消耗とは別に多くの疲労を体に蓄積していた。

最善は尽くしたのだ。今から追っても間に合いはしまい。
なら、せめてあの一撃が鹿目まどかの命を終わらせていることを願いながら。

美国織莉子は静かに体を横たえ、しばしの休息に身を委ねた。



わざマシンを使用しステルスロックをニドキングに覚えさせ、なおかつ静かにそれをあの家の周りに撒いたサカキは、鹿目邸が視界に入る、しかし何かあった際にすぐにでも対処できるような場所にその身を置いていた。

美国織莉子が一人で戦うと言っている以上手を貸す義理もないし、これはこの殺し合いからの脱出には必須な行動というわけでもない。
もしここで時間を有意義に使おうとするのならば、じっとしているよりもむしろ他の参加者を探してこの付近を巡るべきなのだろう。

それでも、サカキは敢えてそうはせず、じっとあの家の様子を見守ることを選んだ。

強い意志を持ち、友を失ってなおも迷いもせずに真っ直ぐ前だけを見据えていた少女。
その目的があの場所にあるという。

無論、極力関わりはしない。
ただ、そんな娘が一体あの場所で何を成し、何を得ることになるのか。
そこに興味が湧いたのだ。

家に衝撃が走り、屋外に配置されたステルスロックが一斉に家に向かって動き。
多くの爆音と共に家を半壊までに追い込んだ末に、屋根を突き破った一迅の光が空を駆け抜けていったのを最後に、家は静寂に包まれた。

「終わったようだな」

果たして彼女は生きているのか。
果たして彼女は成すべきことをやり遂げることができたのか。

それを確かめるために、外からではあるが戦いの様子を見届けたサカキは、静かに織莉子のいるであろうあの家へと脚を進めて歩き始めた。


鹿目まどかと美国織莉子のファーストコンタクト。

美遊というイレギュラーな存在があったとはいえ、一つの邂逅がここで遂げられた。

だが、美国織莉子は気付かなかった。
たった今その生命を狙った鹿目まどかは、魔法少女の真相を深くまで知った者だったということを。
彼女の狙うべき、滅ぼすべき鹿目まどかとは別の存在であるということを。

もし気付いていれば、この殺し合いのこれまでの仮説に一つの大きな要素を見つけられたかもしれない。

その事実を知らぬ織莉子は、一人静かに眠りにつく。
一時の安らぎにその身を任せて。





【D-5/森林地帯上空/一日目 日中】

【鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:疲労(大)、手足に小さな切り傷、背中に大きな傷(出血中)、精神的な疲弊
[装備]:見滝原中学校指定制服
[道具]:基本支給品、不明ランダム支給品0~2(確認済み)、ハデスの隠れ兜@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ
[思考・状況]
1:私は死んだほうがいいの…?
[備考]
※最終ループ時間軸における、杏子自爆~ワルプルギスの夜出現の間からの参戦
※自分の知り合いが違う人物である可能性を聞きました
※美遊と情報交換をし、バトルロワイヤル開始からこれまでの出来事と遭遇者、「Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ」の世界の情報を得ました。(後者は難しい話はおそらく理解できていません)
しかし長田結花がオルフェノクであることは知らされていないため、美遊の探す人物が草加の戦ってる(であろう)オルフェノクであることには気付いていません。
※傷は内蔵などの重要器官からは外れていますが出血が止まっておりません。このまま時間が経つと危険です

【美遊・エーデルフェルト@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ】
[状態]:ダメージ(中)、全身に打撲(回復中)、ライダー 夢幻召喚&ペガサス騎乗中
[装備]:カレイドステッキサファイア@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ
[道具]:基本支給品一式、クラスカード(アサシン)@Fate/kleid liner プリズマ☆イリヤ(2時間使用不可)、クラスカード(ライダー)@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ(使用中)、支給品0~1(確認済み)
[思考・状況]
基本:イリヤを探す
1:鹿目まどかを助ける
2:結花、ロロは海堂に任せる
3:白い魔法少女(織莉子)のあり方は認められない
4:真理の知り合いと出会えたら、真理のことを伝える
6:『オルフェノク』には気をつける
7:まどかの世界の魔法少女を調べる
[備考]
※参戦時期はツヴァイ!の特別編以降
※カレイドステッキサファイアはマスター登録orゲスト登録した相手と10m以上離れられません
※まどかと情報交換をし、バトルロワイヤル開始からこれまでの出来事と遭遇者、「魔法少女まどか☆マギカ」の世界の情報を得ました。
  しかし草加雅人が現在オルフェノク(長田結花)と戦っているであろうということは知らされていません。


【D-6/鹿目邸/一日目 日中】
【美国織莉子@魔法少女おりこ☆マギカ】
[状態]:ソウルジェムの穢れ(4割)、白女の制服姿、疲労(大)、ダメージ(中)、睡眠中
[装備]:グリーフシード(濁り:満タン)、砕けたソウルジェム(キリカ、まどかの血に染まっている)
[道具]:共通支給品一式、ひでんマシン3(なみのり)@ポケットモンスター(ゲーム)
[思考・状況]
基本:何としても生き残り、自分の使命を果たす
0:?????
1:鹿目まどかの抹殺は―――――
2:優先するのは自分の使命。そのために必要な手は選ばない。
3:キリカを殺した者(セイバー)を必ず討つ。そのために必要となる力を集める。
4:ポケモン、オルフェノクに詳しい人物から詳しく情報を聞き出す。
5:積極的に殺し合いに乗るつもりはない。ただし、邪魔をする者は排除する
6:サカキと行動を共にする。隙は見せないが、事態打開に必要であれば情報手助けもする。
7:美遊・エーデルフェルトの存在に憤り。もし次にあったら―――――?
[備考]
※参加時期は第4話終了直後。キリカの傷を治す前
※ポケモン、オルフェノクについて少し知りました。
※ポケモン城の一階と地下の入り口付近を調査しました。
※キュゥべえが協力していることはないと考えていましたが、少し懐疑的になっています。
※草加に伝えた予知は正確には『ひどく憔悴した様子の園田真理』です。
 今後の状況には変化の可能性もあります。
※鹿目まどかに小さくない傷を負わせたことは確信していますがその生死までは確信できていません。


【D-6/鹿目邸付近/一日目 日中】
【サカキ@ポケットモンスター(ゲーム)】
[状態]:左腕に裂傷(軽度)
[装備]:高性能デバイス、ニドキングのモンスターボール(ダメージ(小)疲労(小))@ポケットモンスター(ゲーム)
[道具]:共通支給品一式 、技マシン×2(一方はステルスロック、サカキ確認済)@ポケットモンスター(ゲーム)
[思考・状況]
基本:どのような手段を使ってでも生き残る。ただし、殺し合いに乗るつもりは今のところない
1:『使えそうな者』を探し、生き残るために利用する
2:織莉子に同行する。暫くは自由にさせるが主導権は渡さない。
3:織莉子と合流後、市街地を巡回し病院へ向かう。
4:ポケモン、オルフェノク、魔女に詳しい人物から詳しく情報を聞き出す。
5:力を蓄えた後ポケモン城に戻る(少なくともニドキングとサイドンはどうにかする)
6:『強さ』とは……何だ?
7:織莉子に対して苦い感情。
8:高性能デバイスの存在は伏せておく。
[備考]
※『ハートゴールド・ソウルシルバー』のセレビィイベント発生直前の時間からの参戦です
※服装は黒のスーツ、その上に黒のコートを羽織り、黒い帽子を頭に被っています
※織莉子の予知能力について大凡明確に理解しました。
※ポケモン城の一階と地下の入り口付近を調査しました。
※サイドンについてはパラレルワールドのものではなく、修行中に進化し後に手放した自身のサイドンのコピーだと思っています。


※鹿目邸は半壊状態です。


【ハデスの隠れ兜@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ】
古今東西に散見される「姿を隠す」宝具の原典。人類最古の英雄の宝物庫に収められたものの一つ。
これを被った、あるいは身に纏った者は魔術的、光学的に観測不能となる。ただし音や匂い、体温や気配までは隠すことができない。
このロワにおいては制限により一度に続けて使用可能な時間は10分まで、それ以降は一時間姿を隠す効果を発揮させることはできない。


111:ConneCt 投下順に読む 113:我ハココニ在リ
時系列順に読む
106:彼らの探し物 鹿目まどか 116:その手で守ったものは(前編)
美遊・エーデルフェルト
109:わたしの世界を守るため(後編) 美国織莉子 123:永遠フレンズ
サカキ



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