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無題(part10 >>730-733)

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
カキーン!!!
「入るか!?どうか!?どうだ!?入ったぁぁぁ!ホームラン!逆転サヨナラ満塁ホームラン!!恋恋高校!優勝です!!」
会場が沸く
バッターがホームベースを踏む、正に劇的であった
そして…

9月、俺達の引退式だ
次期キャプテンは羽和に任命して俺はロッカーの片づけをしていた
「色々なことがあったな…」
片付けながら俺は昔の事を思い浮かべていた
野球部の成立、グラウンドの譲渡、ソフトボール部との対立
そしてあおいちゃんの出場停止と復帰
どれも今でも鮮明に思い出せる
俺はロッカーの名札を剥がす
「このロッカーも新しい一年生が使うんだろうな…」
そう思うと少し寂しい気分になった
そんな気分に浸っていたら部室の戸が開いた
あおいちゃんがいた
「あれ、小波君まだ居たの?」
「ああ、これで最後と思うと名残惜しいからね」
俺がそういうとあおいちゃんは椅子に座って俺のほうを見た
「そっか、そうだよね…」
あおいちゃんも感慨深いようだ
俺はロッカーを閉めるとスポーツバッグを肩から掛けた
「あっ、そういえばはるかちゃんは?」
俺はあおいちゃんに聞いた
「はるかなら先に帰ったよ、最近、身体の調子が良くないみたい」
「そうか、心配だな」
無理も無いだろう
なんせあのクーラーも無いところで2時間以上も付いててくれたんだから
俺はこの3年間マネージャーを勤めてくれた彼女に心の中で感謝した
「ねえ、一人で帰るのもなんだから一緒に帰ろうか?」
俺が部室を出ようとした時突然あおいちゃんが俺に提案した
俺も同意した


あたりは日が暮れていた
「あっ、一番星だよ、小波君」
あおいちゃんが空を指差す
「あっ、本当だ。珍しいな」
ここで星が見れるなんて本当に珍しかった
俺はしばらくの間一番星を眺めていた
そしてあおいちゃんのほうを向くとあおいちゃんと目が合った
「あっ…」
「…」
何故だが分からないけどなぜか恥ずかしかった
あおいちゃんも恥ずかしがっていた
俺達はしばらくの間無言で帰り道を歩いていた
何か話題を…

俺が何か話題を探しているとあおいちゃんからこんな質問が来た
「ねえ、昔と比べてボクって変わったかな?」
「へ?」
俺は呆気に取られた
「だから1年の時と今のボクってなにか変わったかなって聞いてるの」
俺はあおいちゃんの質問に答える為に1年の頃のあおいちゃんを思い出した
「……変わった…かな」
俺がそう答えるとあおいちゃんは俺に近付きさらに聞いてきた
「どこら辺が変わったと思う?」
「……」
胸か?嫌、そんなに大きくはなってないな…
じゃあ尻か?うん、尻は引き締まってていいな!
いや、意外と腰の辺りが…
「…何、ひとりでニヤけてるの?」
あおいちゃんが俺の目の前に来た
「いや、精神的に成長したな、と…」
俺は慌てて弁解した
「そうかな?自分では分からないけど…」
いや、確かに精神的には成長したと思う


昔の球に比べたら今の球はマイルドになった
焦りや不安が消えてかなりしなやかな球を投げれるようになったと俺は思う
俺は2年前の事を思い浮かべていた
あの頃のあおいちゃんはやたらとプロ入りっていうのにこだわっていた
でも今は野球を楽しむ事を覚えてくれた
それが俺にとって一番嬉しかったことだ
「あっ、そういえばあおいちゃんは進路どうするの?」
俺は前々から気になっていた事を聞いた
「ボク?もちろんプロ入りだよ、だめだったらは体育大学に進学けど」
まあ、当然といえば当然だろう
あおいちゃんの目標は女性初の選手になることだから
そんな会話をしながら公園の前まで来た
「……ねえ、小波君…」
あおいちゃんが顔を赤らめてこっちを見る
「何?」
「ちょっと公園で休んでいかない?」
「?良いけど?」
俺達は公園の中に入った
「……誰もいないね」
「……そうだね」
俺達は公園内を見渡して呟いた
あおいちゃんがブランコに座る
「小波君、小波君は甲子園の決勝戦の事覚えてる?」
あおいちゃんが俺を見つめる
「当たり前だろ?いやぁ、あれは正に奇跡だったな」
今年の甲子園、アンドロメダ学園相手に俺は逆転サヨナラホームランを打った
あの時は矢部君、円谷、猿山達が必死になって俺に繋いでくれたんだ
俺はこの仲間と甲子園にいけた事を誇りに思う
「ボクね、あの時の言葉、ボクはまだ忘れてないよ」
あおいちゃんはブランコをこぎ始めた
「あの時?」
俺はあおいちゃんのあの時が分からなかった
「うん、9回の時ボク、打たれちゃったでしょ?」
「ああ、そういえば…」
9回のときあおいちゃんの球が打たれて2点取られてしまった
「落ち込んでるボクを君は元気付けてくれたよね?」
「……ごめん、覚えてない」
悪いが俺は少しも憶えていなかった


「もう、忘れちゃったの?」
「はい…」
「仕方ないか、あの台詞のあと逆転ホームランだもん…ねっ!」
あおいちゃんはブランコからジャンプし着地した
「う……」
俺は憶えてない事を恥じた
「あっ、別に怒ってないよ」
「いや、でも…」
あおいちゃんにとって大切なことなのに俺が覚えてないとなんか悪いような…
「……もう、しょうがないな、なんて言ったか教えてあげるから耳を貸して…」
「うん」
俺は耳を傾けようをすると…
チュッ
!?!?!?!?!?
「……じゃあ、また明日ね!」
あおいちゃんは走って行ってしまった
俺はあおいちゃんにキスをされてしまった
そのまま俺は帰路についた、顔を赤くしたまま


「あおいちゃん、顔を上げて」
「でも…」
「まだ試合は終ってないんだ、それに…」
「それに?」
「助け合うのがチームだろ、あおいちゃんが10点取られたら俺達で10点…いや20点取ってきてやる!」
「小波君…」
「だからゲームセットの声を聞くまで前を向いててくれないか。最後までがんばりたいからさ」
「うん、分かった」
「それじゃ、行って来る」
「…小波君…」
「ん?」
「がんばって!」
「ああ、まかせとけ!」

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