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無題

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無題(4氏)


4 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 04:52:20 ID:ScFGzlZ6

もう陽も沈みきり、照明の明かりがグラウンドを照らす。
「それじゃ、今日の練習はここまでにしようか。みんなお疲れ様」
「ありがとーございましたっ!」
監督に挨拶すると各々野球部員たちが散らばっていく。
手と顔だけ洗ってさっさと帰る人。シャワールームでしっかり汗を流す人。
小波も当然のようにシャワールームで汗を流して帰ろうと、
上着のボタンを外しつつシャワールームに向かった。
「待て」
ふと後ろから声がかけられた。
小波は振り返ると、聖タチバナ学園の正捕手・六道聖が立っていた。
いつからだったか、女性プロ野球選手が活躍しだしてから、
女性が野球をするのも珍しくなくなってきた。
彼女も同様。女の子だが野球をやっている。
どちらかというと身体は細くスレンダーな彼女が野球をする。
入部してきたときは、この先どうなることかと思ったが、十分通用している。
「?なに?俺シャワー浴びたいんだけど」
「…そうか、ならいい」
何か用があったんだろう。そう思った小波はすかさず言った。
「どうしたの、聖ちゃん。なにかあったなら話聞くけど?」
すると立ち去ろうとしていた聖は立ち止まると、少し考えてから振り向いて
「……今日じゃなくていい。小波先輩も疲れてるし」
「…?」
「明日…部活終わってから、練習に付き合ってくれると嬉しい…」
「えー…っと…。あぁ、自主練?いいけど、でも俺はピッチャーじゃないし…。
 出来ることなんて限られてると思うけどなー」
だが、聖は少し頷いて
「先輩に色々教わりたいからな…」
「俺に?…まぁいいよ。でも練習後はちょっとつらいかもね。少し体力セーブしとかなきゃ」
「…先輩、サボりはダメだぞ」
「えっ!?あ、あはは…そ、そうだね…。んじゃ、明日ね?」
「…うん」
「(でも、なんで俺なんだろうな~…)」
いきなり、自主練なんて言い出した聖に少し疑問を抱きつつシャワールームに向かった。
「…あ、タオル忘れた」

5 名前:無題[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 04:53:02 ID:ScFGzlZ6
今日一日の勉強も終わり、終業の鐘が校舎内に響く。
「小波くん、起きるでやんすよ~」
「ん~…もうちょっと…」
「まったく、野球のこと以外はだらしないでやんすね~」
「むにゃむにゃ…」
「いいでやんす。先に部活行ってるでやんすよ~」
いつもだったら一番に部活に行く小波だったが、今日は時間ギリギリまで寝てるようだ。
どう見てもダラけてる様にしか見えないが、昨夜、約束したように自主練をしっかりこなすためらしい。
でも、そんな至福の時もすぐに終わってしまう。
「…小波くん!ちょっと、小波くーん!…起きろっつってんだろー!!!!」
「…むにゃ……」
「…。こーなったら実力行使しかないわね…喰らえ、精神注入棒!!」
「うぎゃっ!!?……ぬぁ!?…あれ?もう放課後?」
「ったく、何寝ぼけてんのよ。監督も怒ってるわよー、小波くん遅刻するんだもん」
「あ、みずきちゃん。おはよー」
「なにが「おはよー」よ!ほら、さっさと行くわよ。小波くんが居なきゃ部活始まらないんだからね」
「…はぁ~い……」
眠い目をこすりながら立ち上がると、部活用のバックを背負い、教室から出る。
目の前を歩くのは橘みずき。ボーイッシュな髪型で、2年生エース。
この学校の経営者の孫娘であり、元生徒会長でもある。
押しが強くてワガママで。でも時々見せる女の子らしいところが魅力な子。
そんな彼女の後ろ姿を眺めつつ追いかけた。
「何ジロジロみてんのよ」
「あ、いや…なんでもないよ、なんでも」
「怪しいわ…小波くん、時々変な事考えるしねー」
「う、ま、まぁ否定はしないけど。あ、そうだ、ところでさ~」
「必死で話変えようとするのね?」
自分の腹の内を言い当てられた小波は少し困惑したが、
話すべきこともあったのでなんのアクションもせず、続けた。
「昨日聖ちゃんがね。今日の練習後に付き合ってほしいって言ってきたんだ」
「ふぅん、聖がねぇ…」
「なんか俺に教わりたいことがある~、って」
「…………」
「みずきちゃん?どしたの?」
「…あ。ううん、なんでも。へぇ~…」
少し浮かない顔をしていたが、すぐにいつもの笑顔になる。
触れていいのか悪いのかわからない小波は
「うん。だから…みずきちゃんも一緒にやらない?」
やっぱりまだ聖ちゃんのことはよくわかんないからね、と付けたして。
だが、気に食わなかったのか、みずきはまた難しい表情をし始め
「…小波くんに教わりたいことがあるんでしょ。わたしは関係ないもん
 うん、関係ないから。だからちゃんと教えてあげなさいよねー!」
言ったとたんたまらなくなったのか、
手に持った棒っきれ(矢部君曰く精神注入棒。軍人かよ…)で
小波の身体を強打し、一目散に駆けていく。
「ちょ…みずきちゃん…痛い……ぐふ」

6 名前:無題[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 04:53:53 ID:ScFGzlZ6
その後よろけながら部活に参加した小波だが
大仙監督に遅刻したことについてたっぷり説教を受けて
フラフラになりつつ練習を開始する。
全体で少しウォーミングアップをして、メントレ、ストレッチなどをこなす。
それが終われば今日の練習が始まる。
「よしじゃあ、みんな集まってくれ!」
監督の笛の音と声に反応してグラウンドでストレッチを終えた部員達が集まる。
監督は全員集まったかどうか、見回してから今日のメニューを説明していく。
「今日一日は守備練習に当てたいとおもうぞ!
 ちなみにみんなにはそれぞれ別のポジションについてもらおう。
 それぞれ動きが異なってくるからな、そういう時の動きをみんなで練習したいと思う!」
これをやれば試合回しが、と言い出しはじめる。
こうなるともう手が付けられないのですかさず部員達が突っ込みを入れる。
「せんせー、じゃあポジションとか指名してくれるとうれしーです~」
「おっと、そうだったな!よしじゃあ、座子崎、お前はサード…」
もともと部員数も少ない。
なのでポジションを変えて練習をするのはかなり効率がいい。試合でまわして使えるようになる。
程なく監督の指示が渡り、それぞれの守備位置に付く。
小波だけはショートを定位置にしたいという監督の意向か、ショートの守備位置に付く。
「(矢部君はランナー役か~。
 ん?あ、聖ちゃんはファースト守ってるんだ。確かにどんな悪送球にも反応できそうだけどね)」
「ランナーファーストに置いたときの対応を頼むぞー!!
 いきなりは難しいだろうが、自分なりに考えて動いてみてくれ!じゃ、いくぞ!」
監督の掛け声に反応して、全員が打球に構える。
グラウンド内は緊張感に包まれるが、ファーストの聖ちゃんだけ少し落ち着かない感じだった。


別にいつもどおり。小波はいつもどおり、右方向へ打球が飛べばベースカバーに入るし、
左方向へ飛んだら自分の動ける範囲の球を捕球して二塁に送球する。
なんら問題もなかった…だが。
「ファースト!」キンッ
初めて聖のほうへ打球が飛ぶ。ぎこちない動きの聖は球を後逸。エラーしてしまった。
「……っ」
「おいおい、六道!気合がたらんぞ!!もう一度飛ばすぞ!!!」
「………」
コクリと頷く聖。キンッ。今度の打球は真正面。
小波はその間に二塁ベースカバーに入る。聖が今度は危なげなく捕球し、二塁に送球。
が、送球が高い。小波の頭上を越えていき、サードがカバー。
「……」
「六道、お前それでいいのか!今度やったら承知せんぞ!!」
「…すみません」
監督は連続のエラーに少しいきり立つがしばらくしてから
「…まぁいきなりファースト守るのも難しいだろうな」
と、一言フォローを入れる。
しかし今日の聖は少し緊張しすぎている。
「(どうしたんだろうな…)」
まさか。聖タチバナ学園守備の要、聖がここまで守備ミスを連発。
確かに慣れないファーストということもあるだろうが、小波は過剰に気にしていた。
「(あとで自主練するし。その時に聞いてみるか…って、あ。そういうことか…)」
「ショート!」キンッ
「え、あ、は、はい!…やばっ」
「小波、お前がトンネルするとは何事だ。気合がたらんぞ!」
「うう、すみませーん」
昨夜「先輩に色々教わりたい」といっていた意味が、小波にはなんとなく解った気がする。

7 名前:無題[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 04:54:33 ID:ScFGzlZ6
「じゃあ今日はここまで。
 来週の練習試合まで明日からこういう練習もしていくつもりだからな。
 自分なりに勉強なんかもしておいてくれ!じゃあ解散」
やっと終わったー、と言いながら帰り支度をする人。
当然のようにシャワーを浴びに行く人。他の部活の調子を見に行く人。
色々いるが、グラウンドに再び戻るって言う人は居ない。二人を除いて。
「小波先輩」
大体の人がグラウンドからいなくなったときに、聖から声がかかる。
「聖ちゃん、練習する?でも照明切れちゃうからなぁ…」
「監督に言われた。10時までなら良いみたいだぞ」
「え、そうなんだ?」
「守衛の人に言っておいてくれたみたいだ。10時までなら照明を付けてくれるらしい」
「根回し早いねー」
「…みずきがそうしてくれたみたいなんだがな」
「え、みずきちゃんが?へぇ、みずきちゃんには感謝しなきゃね」
その言葉に頷いた聖はファーストの守備位置につく。
小波もそれについていき、コーチボックスの中に立ってプロのコーチっぽく決めている。
「……先輩は馬鹿だな…」
「う、うるさい。んで、なんでまたファーストに?キャッチじゃないの?」
「……。今日は…」
少し俯いてから聖は少し話しだした。
「…ファーストでエラーしてしまった…。ちゃんとしなくちゃいけないのに…」
「……うん、確かに。トンネルもそうだけど、悪送球がね。
 位置的に目の前で見てたから…」
「………だろうな…。なぁ先輩。どうすればいいと思う?」
俯いた顔を上げ、聖は小波に食いつくように聞く。
「どうすれば送球が安定する?どうすればいいんだ?」
「…聖ちゃんさ」
小波は少し考えて、コーチボックスを外してキャッチャーボックスに歩いた。
「ここからいつも投げるよね、二塁まで」
「……」
照明に照らされた影が頷いたのを確認すると続けて
「ここから二塁は綺麗に投げられる。でもって、一塁から投げると悪送球…
 なんだ、力加減が出来てないだけじゃないの?」
「そんな簡単な…ことなのか?」
小波は聖に少し近づき、首をすくめながら
「さぁ?わからない。それは聖ちゃんの技術の問題だからね」
「……技術か…私はまだまだなんだな」
「そりゃ誰だっていきなりいいプレーが出来るわけじゃないから。
 俺だって今になってみればちゃんと守備できるけど、昔はへたくそだったんだよ」
「………」
「それに、ほら。みずきちゃんの…なんだっけ。うんちゃらムーンとかいうの。
 あれだって、はじめ聖ちゃんは捕球できなかったじゃない」
「…先輩は何が言いたいんだ?」
「あー…だから、そういう風に難しく考えないで。聖ちゃんはできる力は持ってるんだから。
 あとは自分への自信だけだよ。それだけで、ちゃんと出来るようになるから」
「…解った。でも、やっぱり自信ないからな…。どうも…」
「じゃあ、俺二塁に立つから、塁間でキャッチボールしよう。
 正確な送球ができてこその速い送球なわけだし、ね?」
「…ありがとう、先輩」

8 名前:無題[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 04:55:11 ID:ScFGzlZ6
二人グラブをつけ、胸元へキッチリと投げ合うだけ。ただそれだけの時間。
永遠に続くかのようなボールの投げ合い。パシ、パシ、という音がグラウンドにこだまする。
「…先輩」
ふと聖が声をかけてきた。
小波はボールを受け取ってしっかり握ると、聖の胸元にあるグラブをめがけて正確に投げ
「どうしたの、聖ちゃん」
「…いや…。…先輩は、みずきに私のこと…どこまで聞いたんだ?」
「ん~…みずきちゃんと聖ちゃんの馴れ初めの話くらいかなー」
「中学時代の時のこと…か」
「そうそう。すんごい集中力だったんだってね。そのときの現場を見たかったなぁ」
「…なぁ、先輩。じゃあ、アイツのことはみずきに聞いたのか…?」
話が飛んだ、といえばいいんだろうか。急に聖は良くわからないことを言い出した。
「…アイツ?んー…名前いってもらわなきゃ解らないな。ん、でも…なんか話飛んでない?」
「解らなければいい……。そっか…知らないのか…」
ポツリと一つ呟いてまたボールを投げ返してくる。それを何度か繰り返した後に
「…私のな、中学時代…。好きな奴が居たんだ」
本当に小さな声で。聖は普段から小さな声だったのだが、それよりもっと小さな声。
かろうじて周りに音がするものがなかったので小波は聞き取れた。
「……。…うん、それで?」
この先は聞いていいのか悪いのか小波には解らなかったが、
聖ちゃんは二人だけの時にわざわざ言い出したんだ。
聞いてもらいたかったんだろうと思い、小波は聞き返した。
「一緒に野球やってたんだ…。私がキャッチャーで、彼はピッチャー。
 エースやってて、すごく優しくてかっこよかったんだ」
続けて
「高校時代も一緒にバッテリー組もうって話もしたんだけどな…。
 でも、近場の学校には私みたいに女が入れる野球部がなかったし、
 親元を離れるわけにもいかなかったから…。結局、それっきり会えずじまいだったんだ」
「…うん」
「でも、そんなときにみずきと出会って…。家から通えるこのタチバナ学園を紹介してもらって…。
 本当に嬉しかったんだ。また野球ができるって。はじめは戸惑ったけど、入学の日が近づくにつれてな」
こんなに話す聖は初めてみた。少し興奮気味なんだろうか、いつもより口調も激しくて。
なにより、聖の本当の気持ちがわかる気がした。
「…でもな、でも…。アイツは居なかったんだ…。タチバナに来て嬉しかったけど…寂しさもあった」
急に語調が大人しくなり、いつもより小さな声で、泣きそうな声で聖は続ける。
「…でも、アイツに似てる小波先輩に出会えた。あの日から、アイツの影を先輩に当てはめているんだ。
 それはアイツじゃなくて先輩なのに…。小波先輩なのにな…」
肩を揺らしながらすすり泣きはじめる聖。嗚咽交じりの声は小波の耳に痛く響いた。
「(聖ちゃん…。そっか…)」
「私は……先輩…をアイツだって……思って…」
「……じゃあ」
「…なに……先輩…?」
「俺は…俺はアイツじゃないだろ。それは聖ちゃんだって気づいてたんだろ」
小波は聖に近づきながら、自分の心にある気持ちを告げようと覚悟を決めた。
「俺はね、聖ちゃん。君の事が好きなんだ」

9 名前:無題[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 04:55:42 ID:ScFGzlZ6
「……っ」
「君が初めて入部した日。矢部君をコテンパンにしちゃって、何だコイツって思った」
一つ一つ、思い出を語るように話し始める小波。
「聖ちゃんとファミレスに行った日。甘い物を食べまくる君に圧倒された。すげえ!って思ったね」
「誕生日。みずきちゃんの計らいで色々やったけど…楽しかった。
 初めて会ったときみたいな、負の感情はなくなってて、聖ちゃんと仲良くしたくなった」
「…そんでもって…。うんちゃらムーンの出来た日。あの日が、そう。君の事が好きになった日だよ」
「友達を守る気持ち。みずきちゃんも言ってたよね。俺はそういうところに惹かれたんだ」
「…………でも、私は汚い子だ…」
だが小波は首を横に振り
「汚かったにしても…俺は聖ちゃんの優しさは十分に解ってると思う。うぬぼれかもしれないけどね。
 だって、今日自主練誘ったのって…元々やるつもりだったんでしょ、ファースト」
「え…っ」
「本当にキャッチャーを練習するんだったらみずきちゃん誘ったほうがいいのに。
 そこで内野の俺だからね。まぁ気づいたのは今日の練習中だったけどさ」
「それとこれがどういう…」
「だから、部員の少ないウチの部で、率先してサブポジの練習をするところ。
 周りのことに気を配ってないと出来ないことだと思うんだよね」
反論が来る前に大きく息を吸い込んで、あえて大きな声で言う。
「…だから、そんな聖ちゃんが俺は好き!友達としてじゃなく、女の子としてね」
「……っ!……先輩…」
「いいよ、別に。確かに聖ちゃんはその昔の友達を俺と重ねてるだけかもしれない。
 でも、俺は聖ちゃんを愛するから。ソイツにかなわなくても、ね」
ここまで勢いで言ったものの、途端に恥ずかしくなる小波。
でも、自分の気持ちを正直に話したんだから、後悔も何もない。
「………先輩」
聖は、いつの間にか目の前に立っている小波を見上げ、
「…接吻」
「へ?」
「な、なんども言わせるな…っ」
恥ずかしさと自分への罪悪感からか、見上げていた顔を伏せてしまう。
「…ちゅ、ちゅーとか言うやつ…してもいいぞ」
そうポソポソというと、今にも湯気が出るくらい顔が紅潮してしまい、
どうしようもなく胸が苦しくなってくる。
「…聖ちゃん……、俺、は、初めてだから…キス。痛くしたらごめんね…」
小波は腰を屈め、聖ちゃんの俯いた顔を覗き込むようにし、軽く唇にキスを落とした。

10 名前:無題[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 04:57:26 ID:ScFGzlZ6
どうしてこうなったんだろう。
小波にはよくわからなかった。お互い、興奮していて…あまり憶えていない。
ただ、しっかりと憶えているものがある。聖の唇。
そして今、小波の隣に、聖の体温。
あまりの脱力感に朦朧としていた記憶を呼び覚ましてみる…。

「先輩…今日、お父さんは本山に用があるって今日は帰ってこないみたいだ」
「…え、うん」
「先輩と…少しでも長い時間、一緒にいたいから…私の家に来てほしい」
「……あ、うん。わかった」
そんな風に言われて期待と不安で心が一杯になるが、
断ったら聖に悪い、と考えた小波は言われるままについていくことにした。
「先輩、私はシャワー浴びてくるからな…」
「うん、俺もそうするよ」
お互いにタオルを持って学校のシャワールームに向かう。
ただただ無言。聖は少し顔を赤らめて、チラチラと小波の様子を伺っているようだが。
「じゃあ、浴び終わったら校門で待ってるからね」
「あぁ…また後で」

汗をさっさと流して帰り支度をし、小波は校門で聖を待つ。
すると後ろから声がかかる。
「…聖は、小波くんになんて言ったの?」
声の主はみずきだった。
小波はいきなり声をかけられて驚いたが、声の主で判断し振り向くことはなく
「……どうだっていいでしょ」
「よくないわよ」
「そういうと思ったよ。…俺は彼女からは何も言われてない」
「…どういう意味?」
「俺が言ったんだ。俺は聖ちゃんが好きだから。だから愛してるって」
「ふぅん…」
ポケットに手を突っ込み、出したそれをみずきちゃんに差し出す。
三日月のペンダント。
「…元々。みずきちゃんだって自分の良いように俺を利用しただけだろう」
そう言って、最後に「文句は言わないでくれよ」と付け足した。
すると差し出したペンダントを素直に受け取り
「別に言わないわよ。確かに私と小波くんは表面上の恋人だったけどね…」
少し間を置いて
「でも、これだけは言わせて」
「聖まで泣かせたら…承知しないからね!」
やっぱり精神注入棒で思い切り小波を殴り、
みずきは鼻をすすると、そのまま走り去っていった。
誰かを好きになるっていうことは、痛みを知ることなんだろう。
フラれたほうも、フッたほうも。成就しても成就しなくても。
みずきの見せた涙は忘れない。きっと、忘れない。
すごい勢いで走り去っていくみずきの後姿が見えなくなったくらいに聖がやってきた。
開口一番。
「…先輩どうした。おデコが腫れてるぞ」
「さぁ…どっかでぶったかな。あははは…」

11 名前:無題[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 04:58:01 ID:ScFGzlZ6
「ここが…私の部屋だ…。少し待っててくれると嬉しい」
「うん、わかった」
みずきちゃんにご説教された後、二人合流して一緒に帰る。
手はお互い恥ずかしがって握れなかったが、きっと二人には見えないなにかで繋がれてた。
二人並ぶように歩いて、聖の家に着いた。
そして部屋に案内されて、ここで待ってろとのことだ。
「ふぅん、聖ちゃんらしいや。なーんもない。バットとミット…ボール……
 そんでもってなぜか中村(星)のサインボール…っ」
お世辞にも女の子らしい、とは思えない部屋で一人待つ。
「あー、母さんに電話しておかないとな」
ピピピ、プルルルルル
「あぁ、母さん?うん、俺。今日帰れそうもないんだよー、だから…うん。そう。
 今友達の家。うん、大丈夫。ちゃんと学校いくよ。ごめんね、ご飯。ううん、ありがと。それじゃ」
どちらかというと放任的な親で良かったと今素直に思った。でも問題があった。
「っていうか!俺何泊まること前提で話してたんだー?!」
「…うるさいぞ、先輩……」
「えっ」
そこには聖ちゃんが立っていた。お茶を持ってきてくれたらしい。
「あ、あはは…聖ちゃんはいつも突然現れるよなぁ…ビックリしたよ」
「騒ぎすぎだぞ、小波先輩。ところで、パワ堂のきんつばだ。美味しいぞ」
お盆に載せられたそれらをちゃぶ台の上に静かに置いて
「どうぞだ」
と少し会釈しつつ差し出された。
つられて小波も軽く会釈をして、湯気の立つ美味しそうなお茶を口につける。
「…美味しいか、先輩?」
「うん、お茶の味はよくわかんないけど…聖ちゃんが淹れてくれたってだけで美味しいよ」
テレもなく、そんなことを言うと聖の顔は途端に真っ赤になり、
「…ゆ、夕食の準備をしてくるからな…ま、待っててくれ。あ、テレビみてていいからなっ」
と、まくし立てるように言って台所に駆けていった。
「あはは…。しかし、これんまいな」
やっぱりお菓子はパワ堂がオススメみたいだ。

12 名前:無題[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 04:58:53 ID:ScFGzlZ6
適当に夕食も食べ終わり、テレビもくだらない番組がやりだしたところで聖は電源を切る。
「…最近は大福の腐ったような番組しかやっていない」
しみじみといいながらお茶をすする。
「うん、そうだねー…」
なにか居心地が悪いのか?いや、違う。何かに期待しすぎてる。
期待しすぎて心臓がバックバックなってる。
まるで女の子のスカートの中を偶然見てしまったかのような動悸の高鳴り。
そんな俺に聖ちゃんは気づいたのか
「なぁ…先輩」
「…な、なに?」
「もう一回…接吻、するか?」
「ぶっ!ゲホゲホっ!…あ、あぁ…?えっと…」
「………」
聖は目をつぶって小波を待つ。
「…じゃあ、するからね」
頷いたのを確認してから、聖の隣に座り肩を掴んでキスをする。
永遠とも思える時間。先ほどのように軽いキスじゃない。それで終わらせるつもりは、ない。
聖の唇を味わい続けた小波は、先に進もうかと、舌を差し出す。
驚いた聖は目を見開くが、覚悟したのかまた目をつぶり小波の進入を許す。
ぴちゃ…
聖の舌と小波の舌が重なり合い、なんとも言い難い音がする。
…ちゅ……ちゅぷ…
所詮お互いキスすらしたことのない。
聖にいたってはそういう行為をすること自体、知っていたのだろうか。
小波の舌を必死で吸おうとしているが、上手くいかない。
小波は小波で、エッチなビデオやエッチな本、ゲームで知った情報のみを信じ、
ただ舌と舌を絡め合い、お互いの唾液を混ぜ合わせるだけのキス。
でもそのたどたどしいディープキスにも、小波のアレは急激に勃起し、
スラックスの中でところ狭しに自分を主張している。
「……ちゅ…はぁ…」
小波が舌を引き抜いて、唇を離すと聖はおねだりするかのような表情ですがる。
はじめての事なのに、熱に浮かされたような気分になり、胸が熱くなる。
その熱さをもっと感じていたいのか…聖の瞳は小波を見つめ続ける。
「…聖ちゃん……これ、すごいエッチだね…」
「……うん…もっと、して。もっとしてほしいぞ…」
「ふふ…ごめんね。俺はこれだけじゃ我慢できない…みたいなんだ」

13 名前:無題[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 04:59:26 ID:ScFGzlZ6
小波は照れくさそうに自分の勃起したアレに目線を落とした。
聖も小波の目線の先を見つめ
「先輩の…こんなにおっきくなってるぞ…制服の上からでもわかるな…」
そういうと、スラックスの上からではあるが、手を這わせてきた。
「…知ってるぞ…。ここをスリスリすると…気持ちいいんだって」
ぎこちなかったが、自分の手じゃない。他人の手で触られると背筋がゾクゾクとなる。
気持ちいいけど、あらわになったものを握ってしてもらう程の快楽ではない。
だが、今の小波にはそれだけでも十分気持ちよかった。ずっと味わっていたかった。
「先輩…息が荒くなってるな…。そんなに…私の手は、気持ちいいのかな…?」
「うん、とてもね…。聖ちゃんの手だけで、俺、イけちゃうかもね…っ」
「イっても…いいから……」
そう許可すると、先ほどより少しこする速度を上げ、強く激しくなってくる。
「っ…だめ、聖ちゃんっ……ダメだってば…」
小波は聖の手を制止し、立ち上がるとカチャカチャとベルトを外す。
「…パンツとか汚れちゃうよ。替えないんだし」
苦笑いしつつそう言うが、聖は納得いかないのか、勢いで小波をベッドに押し倒す。
「っ!?…ひ、聖ちゃん……?」
「小波先輩は…そのままでいいんだ……私に、やらせろ…」
「え、でも…んっ」
小波の反論を封じこめる為にキスをする。こんな積極的な聖は初めてだ。
いや、元々こういう子だったんだろうか…?
「私はな…ずっと、ずっと…。先輩を想ってしてた…んだと思う…」
そう言いながらスラックスのジッパーを下げ
「確かに…アイツの影と重ねていたけど…でもな…。先輩のことが好き…だから…
 先輩が言ったように似てるけど、同じ人間じゃないって解っていたところもある…んだ…」
スラックスの中に手をいれ、トランクスのボタンを外す。
すると今まで狭いところに入れられていた小波のアレが、天井に向けて勢いよく飛び出した。
「お…っきい……」
「ひ、聖ちゃん…」
外気に触れて、少し気持ちいい。
その小波のアレは、脈を打ちながら聖の前にさらけ出され、更にそそり立つ。
「先輩のコレ…先から変なのが出てるぞ…。気持ちよかったんだな…」
そういうとギュっと握りしめる。力加減がイマイチ解っていないのか、
鍛えられた握力によって、小波の背筋に快楽の渦が走り抜ける。
「あっ…す、すまない…。もうちょっと…力抜くことにする…」
バットを握るような力じゃなく、少し力をセーブしたような感じで握り締め、
それを上下にこするようにしてみせる。
「……あっ…ひ、ひじりちゃん…っ……はっ…」
いつも一人でするのならこんな声は出ないのに…
初めて出てしまったあえぎ声が聞いて、小波は少し罪悪感に苛まれるが
「先輩…すごくかわいいぞ…。いつもは…頼り甲斐があるけど…」
艶かしい笑みを浮かべた聖はこう続けた。
「こういう先輩…悪くない……」

14 名前:無題[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 04:59:59 ID:ScFGzlZ6
もう、小波に成すすべはない。
ただ聖の愛撫で打ち寄せてくる快楽の波に呑まれるまま。
聖は聖でだいぶ興奮気味に小波のアレの様子を観察しつつ、弄ぶ。
先走りがトロトロと流れ出る亀頭の先を人差し指でクリクリと弄ったり、
アレの裏側にあるスジを親指でグリグリと押しつぶしたり…。
「(ま、まるで…あっち方面の職業の方みたいだよ、聖ちゃん…っ)」
多分そんなことを口で言ってしまえば聖も流石に傷つくだろう。
今はただこの快楽に身を任せるだけでいい。
そして、聖に自分の射精の瞬間を見てもらいたい。
「先輩…本当に我慢…しなくていいぞ?…私は、先輩の気持ちよくなってるところ、見たい」
この一言がまずかった。男としてのプライドがすべて砕け散った。
小波はストッパーをかけていたが、それを外すかのように聖に言う。
「…はぁっ…じゃ、じゃあひじり…ちゃん…っ…。激しく…上下っ…あっ!」
「え、せんぱ…わ、わかったぞ…」
意図が通じたのか、聖は小波のアレを力強く、そして素早く上下にしごき上げた。
その瞬間。
小波の怒張したアレから白く濁った液体が放たれる。そして聖の手を、顔を、髪を汚していく。
「先輩の…いっぱい、でたぞ…。すごい…匂いだな…」
「あっ、聖ちゃん、ごめん!顔にかけるつもりなかったし、それに…制服…」
「…いい。先輩のだから…我慢できる…」
そう言うと手についた精液を舐め、顔や髪についたのをバックの中の手鏡で見て、指で掬い取っていく。
その指をそのままくわえると、味わうようにして飲み込む。
「ん…コクン。……味はよくわからないな…甘くないのか…」
ちょっと残念そうな顔をする聖に小波はデコピンを食らわして
「そんなわけないじゃないかよっ」
と、小波は顔を真っ赤にしつつ突っ込みをいれる。
聖もそれが少しおかしかったのか、少し噴き出していた。

15 名前:無題[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 05:01:06 ID:ScFGzlZ6
「先輩…」
ひとしきり笑い終えた小波たちは、お互いの身体を摺り寄せるようにしてベッドの上に寝転んでいた。
そんな時聖ちゃんは、また一つ話しだした。
「先輩、私…さっきグラウンドで…汚い子だっていっただろう」
「あぁ、言ってたね」
「先輩にだったら話せる…。私は……。先輩で、その…え、えっちなこと…」
ここまで言うと、俺の胸に顔を押し付けて、黙ってしまう。
小波にも何をしてたかなんて容易に想像がついた。
だからこそ、聖が愛しくて抱きしめたくなる。
「…本当は言いたくなかった…でもな、先輩が私の前で…イってくれたから…」
「うん、聖ちゃんに見てもらいたかったから。俺のイくところ、ね」
小波は聖の髪飾りを優しく外してあげ、指で髪を梳いてあげる。
普段は見れない聖の髪をおろした姿。小波の胸の中に「自分だけの聖」が居る。
そう考えただけで胸が苦しくなってくる。それを抑えるために、必死に抱きしめた。
「…先輩……わ、私のこと…こんな汚れてるのに…好きって言ってくれるのか…?」
「それはちょっと卑怯なんじゃないかな?」
苦笑いしながら小波はいい、そして続ける。
「どんな聖ちゃんでも好きだよ。だから…もっと色んな聖ちゃんが知りたいんだ」
「小波先輩…!?」
身体をお互いに摺り寄せていたのだが、どちらかと言えば聖が上に乗っていた。
小波は力を入れて、体勢を逆転させる。
聖の上に覆いかぶさるようにして、逃がさない。
「…もっと知りたいんだ…だから、見せてくれるよね?」
答えを聞く前に、聖の唇を奪う。
今日二度目のディープキス。粘っこい液体の音が聖の部屋にこだまする。
「…ちゅ……んぁ…。卑怯だぞ…小波先輩…」
「あはは、ごめんね。俺はこうやることしかできないから…」
そう言うと、聖のブレザーのボタンを外す。ネクタイも。
それらを聖の協力もあり、完全に脱がすとYシャツとミニスカートのみの姿の聖が目の前に映る。
普段、ブレザーやらネクタイやらをしているので、そこまで興奮するような制服でもない。
だが、いざYシャツにミニスカートのみの女の子を見ると、見慣れてないせいか興奮してくる。

16 名前:無題[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 05:01:40 ID:ScFGzlZ6
「Yシャツは…脱がなくていいのか、先輩…」
「俺はこのままのほうが…燃えるかも」
「先輩ってやっぱりえっち…だな」
聖の言葉がちょっぴり痛かったけど、小波は気にしない素振りをして、
Yシャツごしの小さな聖の胸に手を這わせる。
「せ、せんぱい…いきなり……驚く…ぞ……んっ」
加減が解らない。ブラはしてるだろうから…強く押したほうがいいんだろうか?
小波の頭はもうほぼパンク寸前だったが
「先輩…強い……いたっ…いぞ…」
「あっ、ごめん!うん、そだよね…ごめん!」
「ちょっと…まっててほしい…」
起き上がる素振りを見せたので、一時的にどくことにする。
聖はYシャツ裾から背中に手を回し、ブラを外すと枕元にチョコンと置く。
「先輩はえっちだから…Yシャツがいいなら…」
そう言いながら、また横になる。
「先輩の…好きにしてほしい…それが一番嬉しいから……」
頬をほんのり赤く染めて、聖は小波にそう伝える。
小波は先ほどの自分の不甲斐なさに少々自己嫌悪に陥ったが、聖の気遣いに救われる。
今度は優しく、聖が気持ちよくなるように、ゆっくりとまわす様にして触る。
「……っ…はぁ……せんぱい…せんぱい……」
聖の口から喘ぎにも似た声をようやく聞くことができ、小波は少し安堵した。
そしてなんとなく要領も覚えはじめ、段々と聖の吐息が荒くなってくる。
「んっ…は……こすれて…ダメになっちゃう…ぞ…んんっ…!」
「…ここ、硬くなってるね…?」
Yシャツの上からでも解る。聖の二つの胸のテッペンにツンと勃起したものがある。
小波は先ほどのお返しと言わんばかりに、聖の耳元でこう囁く。
「聖ちゃん…ここ、なんていうの?」
その勃起したモノを指先で摘んで、聞いてみた。
「ひゃぅっ…だめっ!せんぱ…あっあっ……い、いえな…ぃ…」
「でも、言わないとわからないな…。俺は聖ちゃんのこと全部知りたいのに…」
ちょっといじわるかな、と少し思った小波だが、これがたまらない。
恥ずかしそうに目を背ける聖の表情に、本当にたまらなくなってくる。
「ち…くび…だぞ」
「はい、よく言えました」
答えを言った聖は本当に恥ずかしさのあまりに小さくなってしまったが、
勃起したそれをこすりあげればちゃんと反応してくれる。

17 名前:無題[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 05:02:13 ID:ScFGzlZ6
「Yシャツのボタン外すからね…いい?」
「う、うん…いいぞ…」
ちゃんと返事を確認してから、わざわざ下から外していく。
そして最後の一個。プチンと外して、胸元をはだけさせる。
お世辞にも大きいとはいえないが、綺麗な形をした二つの胸。
そして綺麗なピンク色の乳首。見事な部活焼けで、腕などはよく焼けている。
でも服の下はどうだろう。こんなにも綺麗な白い肌。
そんな不恰好なところも聖の魅力だし。それが好きだから。
小波はそう思うと、まず聖を抱きしめ、また寝かせて胸を弄る。
「先輩…私の胸、ちっちゃいぞ……んっ…あっぁ…」
「でも、俺は聖ちゃんの胸が好きだから。だから…」
そう言って、片方の乳首に吸い付く。
歯で甘噛みしてみたり、思い切り吸ってみたり、舌で転がしてみたり。
そのたびに聖は反応してくれる。そんなところが嬉しくて仕方ない。
「あっ…はぁ…せんぱ……わ、わたしっ…んっ……」
「ちゅ…ちゅく……ん…?どうしたの?」
「はぁ…はぁ……。せんぱい…もう、だめだ……。し、したも…触ってほしい…」
もう我慢が出来ないみたいだ。聖は肩で呼吸しながら、股をモジモジとしている。
切ない。きっとこの言葉が聖の頭の中をめぐっているんだろう。
恥ずかしいからいえないけど、いわなきゃ進まないかもしれないと。
そして言わせてしまった。
やはり自分ががリードしてあげなきゃいけない。
そんな考えが小波の頭に浮かんだ。なら、俺のほうが大人にならなきゃいけない。
それをしてあげてこそ、聖が一番気持ちよくなれるのだから。
「解った。じゃあ聖ちゃん、少し、開いてくれるかな?」
小波の言葉に頷いて、聖は少しづつ股を開いていく。
白。
聖らしいと思った小波はしばらくその白い布切れを眺めていたが、その上に、指をのせてみる。
湿っぽい。いや、湿ってる。中指の腹で押し込むようにすると、白い布に染みが広がる。
「聖ちゃんのここ、一杯濡れちゃってる…。気持ちいいのかな?」
耳元で囁きながら、中指で聖のアソコの形をなぞる様にして愛撫する。
「…っ……んんっ…ぁ……」
「もっと声出して…」
「せんぱぃ…わ、わたし……き、きもちぃぃ、ぞ…んぁぁっ」
小波は聖の感じてる姿を見ると、先ほど出したばかりのアレがまた膨らんでくる。
聖の中に入れたい。そんな考えが駆け巡る。
小波は手で、聖の白いショーツを脱がそうと思い、中に進入させる。
「…あっ!…せ、せんぱい!だ、だめだぞ…」
「聖ちゃん…腰、あげて。聖ちゃんを…見たいから」
必死で顔を横に振る聖だったが、小波の手はショーツの中に入っている。
小波の指が、聖のアソコに触れた途端に観念したかのように腰をあげる。

18 名前:無題[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 05:04:55 ID:ScFGzlZ6
「うん…じゃあ、脱がすから」
小波はそう言うと、手を少しズラすと、一気に剥ぎ取る。
聖のアソコは、少し薄い産毛に包まれて、そこにいた。
「(聖ちゃんの…アソコ…)」
小波はたまらなくなり、顔を聖の股に近づけるが
「せんぱ…い……見ちゃ、やだ…ぞ…」
だけど、そう言われても我慢は出来ない。小波は何も考えず、ただそこを見入る。
薄い産毛。少し開らかれた聖のアソコ。そこから溢れる聖の蜜。
小波は目の前のモノを指でなぞり、蜜を掬い上げてみる。
ツゥー、と糸を引きながら…そして、ちぎれる。
小波は指に付いたそれを口に含むと、ほのかな酸味が口の中に広がっていく。
聖の味がする。自分の愛撫で聖が感じてくれた証拠。
「…すっぱい」
「…っ!!」
「でも、こんなに感じてくれてるから…嬉しいよ」
「せ、先輩がいけないんだぞ……ばか…」
小波は優しい笑みを浮かべ、聖のアソコに指を少しずつ挿入していく。
ゆっくり、指でほぐしながらいれていく。
十分に濡れていたのか、そこまで痛みも見せずに指が吸い込まれていく。
「はぁぁっ!!…んっ……せんぱ…、だ、だめ…っんっあぁっ」
じわりじわりと聖のアソコから蜜が零れ落ち、シーツと制服のスカートを濡らしていく。
もういいだろうか?小波のアレも、もう耐えられないくらいに膨れ上がっている。
「聖ちゃん…いれる……から…。力抜いて…?」
挿入する、と告げた小波の言葉に少し身体を強張らせる聖。
力を抜こうにも、初めてするのだ。そんなこと、緊張してできるはずがない。
そもそも抜き方なんて解るわけがない。
「…それじゃ痛いよ…?大丈夫なの…?」
「ち、力抜こうにも…やりかたが……」
「そっか…」
そんな時、小波の頭に一つのビデオの内容が思い浮かんだ。
アナルセックスモノのビデオだったのだが…。
実はこのビデオ、女優は素人のOLが出演しており、しかもアナルは処女。
男優に初めてのアナルを奪われてしまうという内容のモノなのだ。
そのときに、男優はこう言っていた。
「入れられた時に、大きく腹式呼吸するとすんなり入るよ」と。
要は深呼吸をしろ、ということだったのだ。
小波はそのことを思い出し、早速聖に同じように教える。
「…わかった……」

19 名前:無題[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 05:05:38 ID:ScFGzlZ6
それでも初めてなのだから痛いだろう。
でも、少しでもその痛みを和らげてくれるものなら、それでいい。
聖の足を先ほどより少し広く開かせると、小波はそこに腰を沈めていく。
「じゃあ、聖ちゃん…俺、いれるからね」
「い、いいぞ…きてほしい……」
よく、初めての人はどこに入れればいいのかわからなくなる。
だが小波は違った。元々読書も好きなのか知らないが、
そういった類の本は穴が開くくらいに読み返す。
なので、初めての人にしては知識があり、すんなりと入れるべき場所を発見する。
そして、ゆっくりと腰を沈める。
「ひゃっ!?…あっ、せんぱいのがっ…はぁ……」
「ゆっくり、いれていくからね…。痛かったら、とめるから…言ってね」
「うんっ…あっ!あぁぁ…先輩のがぁ…どんどん…」
ゆっくりと沈めてゆき、ついに根元までいれてしまう。
「はぁ……はぁ……。先輩の…全部入っちゃったのか…?」
「うん…。聖ちゃんの中…っいれちゃった…っ!はぁ…」
聖が呼吸するたびに縮み上がって、絞まってくる。
入れているだけで、動きを伴わずイけてしまえそうな快感が襲ってくる。
「大丈夫…痛くない…?」
「…うん…。もう、大丈夫だぞ……」
確かに、自分のアレを見やると、聖のアソコから血のようなものは流れ出ていない。
いわゆる処女膜というのがあると小波は思っていた。
しかし、聖のようにスポーツをよくする人にはよくあることで、
スポーツをしている間に破れてしまっていた、というわけだ。
確かにシーツを赤く染めてしまうよりはよかったかもしれない。
でも、やっぱり物足りないと思ったのか、小波はすこしガッカリするが
「…先輩……動いてほしい…先輩の愛が欲しい……」
聖のそのなんとも言えない表情で、そう哀願されればなんてことはない。
小波は優しく、優しく、と思いつつ、腰を動かし始める。
「あっ…あっ!あんっ…先輩…っせんぱぁい…っっ」
聖の喘ぎ声。小波の腰はゆっくりと優しく聖を突き上げていく。
はじめの内は不慣れだったが、段々とこうすれば自分も良くなれる、という事に気づく。
聖を傷つけないように優しく動かしていたが、その快楽をもっと欲しくなる。
すると小波は気づいていない内に、どんどん快楽を貪るかのように腰を打ちつけていく。
「せんぱ……つっ……んっ、んぁあっ!」
「ひじりちゃんっ…くっ…ぅ!はぁ…はぁ…っ……きもち、いいっ!」
「あっ、あっ…だめ、せんぱいだめ!…は、はぁっ…んぅ……」
聖のその喘ぎ声も相まって、小波の射精感が次第に高まってくる。
するとどうだろうか。聖の方も、小波のその荒っぽい動きに痛みを感じていたが、
少しずつではあるが、快楽に変わってくる。
「せんぱい…やっ……もう…はぁ……あ、あぁっ…気持ち…いいよぉ……っ!」
「ひじり…ちゃん……俺も、気持ちいい…っ……イっちゃいそう…かも…っ」
「いいぞっ、キて…っ…。私の中に…キてほしいっ」
そう聖に言われて、タガが外れたように。怒り狂った獣のように腰を動かす。
最後の一瞬まで、快楽を貪るかのように、早く激しく。
次の瞬間。
「っ…!あっ、イく、イくよっ…!!」
小波の頭が真っ白い霧のようなものに包まれる。
そしてその瞬間に、聖の中に小波の精液がそそぎ込まれていく。
「先輩…私も……イく…っ、あっ!だめ!イっちゃう…っ!…あ、あっあぁぁっ!」
少しの間を置いて、聖も果ててしまった。

20 名前:無題[sage] 投稿日:2006/07/25(火) 05:06:15 ID:ScFGzlZ6
そうだ、自分と聖は繋がったんだ…。
そう思い出した小波は、隣でちょっとヨダレをたらして寝ている女の子の髪を撫で、
「愛してるよ…聖……」
横顔に、優しくキスをした。


ジリリリリリリリリ!!!
まぶしい。うるさい。まだねむい。最悪の目覚めのような気がした。
「なんだよ~、うるさいなぁ…。んなー!?」
遅刻。ご飯食べて、朝のニュース見て、なんて呑気なことしてられない。
遅刻魔、小波はベッドから飛び起きて、急いで身支度をした。

「母さん!なんで起こしてくんなかったんだよー!?」
「アラ?知らないわよ。あとちょっと~、って言ってたのはどこのバカ息子なんだか」
「くっそおお!こんなことなら早く寝れば良かったよー!じゃ、いってきまーす!!」
小波は弁当と野球道具一式の入ったバックを担ぎ上げると、大急ぎで家を出た。
「まったく…新学期の初日くらいちゃんといけないのかねぇ、あの子は」

キーンコーンカーンコーン
「ま、間に合った…っ」
「また時間ギリギリでやんすねぇ、小波君は…」
「あはは…まぁ…間に合ったなら1時間前もギリギリも変わらないさ…!」
などとカッコつけながら、自分の席につく。
今日から小波や矢部は2年生。矢部とは1年生の時と同じクラスだった。
そんなことより、今日は部活にも新入生が来るというわけだ。
元々寄せ集めの部だったので、自分達含め、正規の部員が増える。
必死に部員をかき集めようと1年生の頃の自分は必死に動き回っていた。
だからこそ、昨日はワクワクしすぎて夜眠れなかったのだが…。

放課後。野球部グラウンド。
小波や矢部。先輩の大鼓先輩。
その他、寄せ集めの部員達がキャッチボールなどをして汗を流している。
「よーし、じゃあみんな!今日は新入部員がいるから、集まってくれ!」
監督の声がすると、適当に散らばっていた部員達が監督の前に整列する。
監督の少し後ろあたりに新入部員だろうか。5人程並んで立っている。
「じゃあ、新入部員のみんな。先輩に挨拶をしてくれ!」
「バス停前中学から来ました、座子崎座子太です!」
程なく自己紹介が終わっていき、最後の一人になった。
珍しい…訳でもないが、やっぱり珍しい。女の子がそこに居るのだ。
確かに女性選手は最近珍しくはなくなってきているが、やはり異彩を放っていた。
というか、小波にはその女の子をどこかで見た気がした。
どこだったか覚えてはいない…。でも、確かに見覚えがある。
「六道聖だ。よろしくおねがいしたいぞ」

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