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あねくろ@臨時まとめ

駅馬車強盗2

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匿名ユーザー

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「話を聞かせてもらった。二、三、訊かせてもらってもいいか?」
 折よく、大げさな手振りをしていた若者が端に座っていたので、私は彼に話しかけた。一旦、一団が私の方に眼を向け、どこぞの者かと見定めていた。私は懐をまさぐり、金貨が少々 入った皮袋をカウンターの上に置いた。
「強盗団が、この界隈に出たそうだな。その連中のことを教えてほしい」
 一団の眼が皮袋の方に向けられた。或る一人が中身を推しており、また或る一人が今にも皮袋に手を伸ばそうとしている。易々、取られまいと私は皮袋に掌を添え、彼らを見据えた。それなりの対価を得たいのなら、話せるだけ話してもらいたいものだ。
「ガノタダの連中が、オルソン駅の近くに出やがったんだ……」
 不貞腐れつつ若者がこぼす。
「オルソン駅――次の駅だな。どの方面で出くわしたんだ?」
「ちょうど此処に向かう途中だ……。あいつら、馬を駆って、群れを率いてきやがったんだ……。二本角の白い鉄兜。間違いなくガノタダ強盗団だ」
 次第に荒くなる息遣いが、若者の動揺を示している。ここに至るまで、件の連中は焦燥と同じ速さで彼らを追い続けたのだろう。彼らを印象付けた二本角の白い鉄兜は、私が想像しうる限り、その色が裏腹とした暴虐を醸し出しているのかもしれない。若者の目に焼きつけ、果てに戦慄にまみれているのが今の彼の顔に写ってしまっている。
「あいつらに、コリンズが殺られたんだ……。俺はただ逃げ回るしかなかったんだ……」
 途端に若者はうつむき、嗚咽を漏らした。


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