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あねくろ@臨時まとめ
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あねくろ@臨時まとめ

VSブン

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だれでも歓迎! 編集
[ルーシィ]
「よーし。今日の特訓はここまで」
[舞人]
「だへー……」
[その他]
終了の合図を聞くなり、舞人は持っていた剣を杖代わりにしてずるずると地面にへたり込んだ。
今日は剣技の特訓だったが、舞人の体はあちこちあざだらけになっている。
舞人が使っている剣は、練習用に刃を潰したものだった。
[ルーシィ]
「にしても、酷いね……もし真剣だったらバラバラになってんじゃないの?」
[舞人]
「ガクガク(AA略)」
[ルーシィ]
「こんなアザだらけになって……仕方ないなぁ」
[舞人]
(これは手当てイベントの予感!!)
[その他]
舞人のテンションはどん底から一気にマックスバリューである。

[ルーシィ]
「ほらマイト、上脱いで」
[舞人]
「お、おう……」
[ルーシィ]
「あーあ、こんなとこまで傷だらけで……痛い?」
[舞人]
「こ、これくらい平気だぜ」
[ルーシィ]
「やせ我慢しないの。えいっ」
[舞人]
「いでででで!!」
[ルーシィ]
「ほら。じゃ、お薬つけてあげるから。まず腕からね」
[舞人]
「いっつ!!」
[ルーシィ]
「あっ、ごめんねマイト……ふー、ふー……」
[舞人]
「く、くすぐったいぞルーシィ」

[舞人]
「ふおおおおおお!!」
[その他]
脳内で展開されたイベント内容に一人盛り上がる舞人。
[ルーシィ]
「……なんだ。案外元気だね」
[舞人]
「うおっ、いてぇ!! 内臓がねじれるくらいいてぇ!!」
[その他]
ルーシィの言葉に脊椎反射的に地面を転げまわる舞人。
[ルーシィ]
「……ホントに?」
[舞人]
「マジマジ、マジカルひよりんくらいマジだって!!」
[ルーシィ]
「わけわかんないけど……しょうがないなぁ」
[舞人]
(ktkrwwww)
[その他]
ルーシィは転げまわる舞人の傍に膝をついた。
そしてその手をむんずと掴み、
[ルーシィ]
「………リ・ゲイン」
[その他]
短い呪文詠唱の後、手を舞人の体に翳す。
次の瞬間、淡い光が舞人を包んだかと思うと、舞人の全身のアザは綺麗に治っていた。
[舞人]
「(゜д゜)」
[ルーシィ]
「はい、これで終わり。さっさと帰り支度しなよ」
[舞人]
(期待はずれもいいとこですね……こうなったら)
[その他]
ゴクリと唾を飲み込み、己を捨てる覚悟を決める舞人。
[舞人]
(こうなったらあれをやるしかない!)

[その他]
    〃〃∩  _, ,_
     ⊂⌒( `Д´) < ヤダヤダ!
       `ヽ_つ ⊂ノ
              ジタバタ

[舞人]
「ヤダヤd……」
[その他]
舞人がヤダヤダの構えに入った瞬間だった。
[ルーシィ]
「!! なんかくる!」
[舞人]
「へ?」
[その他]
ルーシィが太もものロストルムに手を伸ばし、鋭い声を発する。
舞人が間抜けな声を上げた次の瞬間だった。
[???]
「ブ――――――ン!!」

[その他]
どぐぉぉ!!

[舞人]
「ティモテッ!!!」
[その他]
舞人は突如飛来した謎の物体に思い切り体当たりされ、無様な悲鳴を上げて吹っ飛んだ。
[???]
「おっおっおっ。さすがは勇者ルーシィだお。いい勘してるお」
[ルーシィ]
「お前は……!!」
[その他]
吹っ飛ぶ舞人には目もくれず、両手を広げたポーズでしゅたっとポーズを決める謎の男。
その姿から魔族だと容易に想像がついた。
額から生える二本角、ざんばらの髪、スマートだが程よく鍛えられた肉体を持っている。
だが、
[舞人]
「うー……いてぇ……なんだお前は……ブッ!!」
[その他]
よろよろと立ち上がった舞人は、自分をぶっ飛ばした魔族を見て思わず噴出していた。
[舞人]
「ぶはははは!! 顔っ、顔がブタバナッ!! なんだこいつ、怪人ブタバナ男か!?」
[???]
「おっおっ! 失礼な奴だお!」
[舞人]
「ぎゃーはははは!! 鳴き声までブタバナでやんの!!」
[その他]
舞人は指をさし、腹を抱えて爆笑する。
その魔族は、舞人の指摘どおり、顔はザコモンスターブタバナそのものだったのだ。
[ルーシィ]
「マイト! 笑ってる場合じゃないよ!」
[舞人]
「これが笑わずにいられるかってーの!」
[ルーシィ]
「そいつは魔王四天王のひとり、ブン・ブブーンだよ!」
[舞人]
「こいつが? ウソだろ?」
[ルーシィ]
「ホントだよ! 今の君じゃ、万に一つも勝つ可能性のない相手だよ!」
[舞人]
「マジで!?」
[その他]
ルーシィのクソ真面目な言葉に、ようやく事態を飲み込めてきた舞人。
[ブン]
「おっおっ。どうやらおいらの強さがやっとわかったようだお。そして、お前が異世界の勇者だお!?」
[舞人]
「ぎくぅ!! お、俺は勇者なんかじゃないぞ、通行人Aだ」
[ブン]
「バレバレだお」
[その他]
舞人の見え透いた嘘を意図も簡単に見抜いたブンは、両腕を広げたままゆっくりと歩き出した。
[ブン]
「おいらは長い前フリとかは嫌いだお。最初からクライマックスでいかせてもらうお!!」
[舞人]
「……見るからに頭悪そうだからな。口上を考えられないんじゃね?」
[ブン]
「ギクゥ!だお!!」
[舞人]
「お前もバレバレだな」
[ブン]
「バ、バカにするなお!!」
[その他]
ブンは額に青筋を浮かべながら、ゆっくり、実にゆっくりと舞人とルーシィの周りをぐるぐると歩き始める。
[ルーシィ]
「何をする気……!」
[ブン]
「おっおっおっ。最初からクライマックスといったお。残念だけど、おまいたちはおいらのトッテオキで倒される運命なんだお!」
[その他]
ルーシィは自分たちの周囲をぐるぐると回るブンから目を離さず、ロストルムをドリルレイピアに変化させる。
[その他]
そして、油断なくブンの出方を伺う。
だが、ブンは仕掛けてこない。にらみ合いが続き、硬直状態に陥る。
[ルーシィ]
「どうしたの! 早くかかってきたらどうなのさ!」
[ブン]
「おっおっおっ……」
[その他]
だが、ブンは笑うだけだ。
そして舞人はふと気づいた。
[舞人]
「あいつ……なんか動きが早くなってないか?」
[ルーシィ]
「えっ……」
[その他]
言われてみてルーシィもそれに気づいた。
ゆっくりだったブンのスピードが少しずつだが上がってきている。
そして、気づいてから1秒、2秒と時間がたつにつれ、目に見えて加速度はどんどん上がっていく。
[ブン]
「今頃気づいたところで手遅れだお! おいらの能力、“ksk”の恐怖を味わうがいいお!!」
[その他]
ルーシィが出方を伺っている間に、ブンのスピードは目で追うのもやっとというほど加速していた。
[ルーシィ]
「な、なんなのこのスピードは……!」
[ブン]
「おいらの能力kskは、最初はほんの少しのスピードにしかならないお」
[その他]
ブンは頼まれてもいない説明を始めた。
[ブン]
「だけど、時間が経つにつれそのスピードはどんどんあがっていくんだお!」
[その他]
すでにブンのスピードは、その姿が残像になって残るほどのスピードへと加速していた。
これではいかなルーシィといえど、その姿を捉えることは困難だ。
[ブン]
「そしてそのスピードが臨界点を超えたときッ!!」
[その他]
舞人とルーシィの周囲を駆け巡るブンの残像が、まるで2人を取り囲んでいるような錯覚に陥る。
[ブン]
「おいらのkskはこの世界の刻を止めることができるんだお!!」
[舞人]
「な、なんだってー!!」
[その他]
そこでようやく、アホな舞人にもブンが長々と説明を始めた理由がわかった。
すべては加速度をあげるための時間稼ぎだったのだ。
現在のブンのスピードは、イナズマの速さを持つツンデインをもってしても捉えきれるかはわからないほど早い。
[ルーシィ]
「くっ……迂闊!!」
[その他]
ルーシィが歯軋りする。
[ブン]
「おっおっ、怯えろ、竦めお! 勇者の実力を生かせないまま死んでいくお!!」
[その他]
ブンが勝ち誇った雄たけびを上げる。
[ブン]
「刻が止まるまであとちょっとだお!!」
[その他]
2人の周りをぐるぐる回るブン(と残像)がその輪を狭めてくる。
[舞人]
「フ……ふっふっふ」
[ルーシィ]
「マイト!?」
[その他]
そのとき、不意に舞人が笑い出した。
[ブン]
「おっおっ、ついに恐怖で頭のネジが吹っ飛んだかお!」
[舞人]
「いいや違うな。この程度の技、俺に敗れないとでも思ったのか?」
[その他]
なぜか無駄にキャラを作って不敵な笑みを浮かべる舞人。
[舞人]
「ふん、刻を止めるだと? 甘いッ、俺がかつてエジプトで戦った男は、もっと簡単に刻を止めて見せたぞ!!」
[ブン]
「なっ、フカシこくなお!!」
[ルーシィ]
「ちょ、ちょっとマイト! だから君じゃ無理だって! ボクのツンデインでさえこのスピードには……!!」
[舞人]
「ふ……こんな奴、右足1本で十分だ」
[その他]
舞人はニヤリと笑って目を閉じ、忍者がよくやるようなニンニンポーズを取ってから――

[その他]
ついっ

[その他]
ぐるぐる周回しながら輪を狭めてきたブンに向かって、右足を投げ出した。

[その他]
ガッ!!

[ブン]
「だおっ!?」

[その他]
ずべしゃああああああああっ!!!」

[ブン]
「だおおおおおおお!!!」
[舞人]
「うぎゃああああああ!!!!」

[その他]
投げ出された足に躓き、盛大に地面にダイブするブン。
そして同時に悲鳴を上げる舞人。
[舞人]
「足がっ!! 足が折れたあぁぁぁぁ!!!」
[その他]
舞人の放った右足は、見事にブンの足をもつれさせ、kskを中断させることに成功した。
しかし、ブンの体には十分に加速がついていたため、ヒヨワな舞人の足はアネハ物件並のモロさで砕けてしまったのだ。
[ルーシィ]
「マイト! ナイス!!」
[その他]
だがルーシィは、そんな舞人を捨て置き口早に呪文を詠唱した。
[ルーシィ]
「ツンデインッ!!!」

[その他]
ぴしゃあああああんっ!!!

[ブン]
「おおおおおおおお!!!」
[その他]
勇者のみが扱える電撃魔法は、地面にはいつくばったブンを余裕で捉えていた。
一瞬にして黒コゲになるブンだったが、仮にも四天王である。
髪をアフロにしながらもよろよろと立ち上がり、
[ブン]
「きょ、今日のところは見逃してやるお! そいじゃ、バイバイだお!」
[その他]
そう言い捨てて、驚くべき逃げ足で逃げ帰っていくのだった。

[ルーシィ]
「典型的だなぁ……あ、そうだ、マイト! 大丈夫?」
[舞人]
「足がぁぁぁぁぁ!!」
[その他]
今度は演技ナシの痛がりようである。
[ルーシィ]
「もう、マイト! 勇者なんでしょ、それくらい我慢しなよ!!」
[舞人]
「無茶いうなぁぁぁぁ!!」
[ルーシィ]
「ああん、もう暴れるなっ!!」
[その他]
ルーシィはマイトを押さえつけ、再び短い呪文を唱える。
[ルーシィ]
「リ・ゲイン!!」
[舞人]
「いでぇぇぇぇ……あれ? 痛くない」
[ルーシィ]
「あ、立っちゃダメだよ。魔法で痛みは消せても、本来傷を治す魔法だから骨まではくっつくないから」
[その他]
逆光気味に見えたルーシィの顔は、今までに見たこともないような優しい表情だった。
[舞人]
「お、おう……」
[ルーシィ]
「あとで僧侶の人に魔法で治してもらおう」
[舞人]
「お、おう……」
[その他]
いつもとどこか違った様子に、思わず間の抜けた返答しか出来ない舞人。
[ルーシィ]
「それじゃ、とにかく帰ろう。……ん」
[その他]
不意にしゃがみこみ、背中を向けるルーシィ。
[舞人]
「な、なに?」
[ルーシィ]
「おぶってあげるって言ってんの。歩けないでしょ、その足じゃ」
[舞人]
「ちょwwww」
[ルーシィ]
「何だよ。早くしなよ、置いていってもいいんだぞ?」
[舞人]
「おぶさらせていただきます、押忍ッ!!」


[その他]
街へと続く一本道を歩くルーシィと背中の上の舞人。
[舞人]
(なんかこれ、普通逆じゃね? 怪我をしたルーシィを背負って、おっぱいが……)
[ルーシィ]
「ね、マイト……」
[舞人]
「いや別に俺はやましいことなんかっ!?」
[ルーシィ]
「なにさ?」
[その他]
不意に話しかけられ、思わずキョドって脳内の妄想を口走りそうになる舞人。
だが、ルーシィにその本意がわかるはずもなく、
[ルーシィ]
「ちょっと見直したよ、マイト」
[舞人]
「へ?」
[ルーシィ]
「さっきのアレ。あんな大胆な方法で切り抜けるなんて、思ってもなかった」
[舞人]
「あ、ああアレか……」
[その他]
まさか昔見たアニメでやった技を真似してみただけ、だなんて言えるわけもない。
[ルーシィ]
「自分の足を犠牲にしてまで相手の技を破るなんて、マイトって実は凄い度胸あるじゃない」
[舞人]
「い、いや別に……」
[その他]
そのアニメでは、主人公はロボに乗っていたことを失念していて、怪我の心配など毛頭なかったのだったりする。
[ルーシィ]
「なんにせよ、今日はマイトに助けられちゃったね」
[舞人]
「そ、そんなことは……あいつにも逃げられたし」
[ルーシィ]
「命あってのものだねだよ。……ありがと、マイト」
[舞人]
「……」
(ちょwwwwこれはデレ状態じゃないのか、常識的に考えて……)
[ルーシィ]
「それでも、足を怪我するのならともかく、骨まで折ってるってのはいただけないね。もっと鍛えなくちゃダメだよ」
[舞人]
「ぶっ、結局それかよ!」
[ルーシィ]
「当然。骨を治したら、足腰強化の特訓もしないとね」
[舞人]
「\(^o^)/」
[ルーシィ]
「ところで、えじぷとってどこ? 君、前にも刻を止める敵と戦ったってホント?」
[舞人]
「ま、まぁな。プレステでだけど……」
[ルーシィ]
「ぷれすて?」
[舞人]
「いや、なんでもないぞ? 早く帰ろうぜ!!」
[ルーシィ]
「あ、なんだその態度? あーあ、ボク疲れちゃったな。荷物どっかに置いて帰ろうかなー」
[舞人]
「ちょ、おまwwww」

[その他]
夕日の中の二人は、どこか楽しげだった。

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