クロスファイア・シークエンス ◆6XQgLQ9rNg


 お化けカエルの森。
 そこにはかつて、たった一人の臆病者が引き籠っていた。
 折れた聖剣を言い訳に、勇ましき者にはなれぬと断じ、過去から目を背けていた。
 あの時舐めていた酒は酷く不味かった。
 そんな臆病者は今、魔剣を携え立っている。
 確固たる意志を抱き、癒えることのない傷跡を刻み立っている。
 もはや過去は、目を背けるものではなく、直視した上で踏み越えるものとなった。
 喪われた王国の過去を取り戻すため、温かな思い出も忌まわしき記憶も足蹴にする。
 だからかつての仲間を手に掛けられた。

 自身の行いに後悔はない。されど、罪悪ではないと居直っていたわけでもない。
 罪を丸呑みにして前へと進んでいくと決めた。
 吐き出してはならないのだ。
 国を守った上で裁かれる。その瞬間までは。
 更なる罪を呑みこむために、カエルは足を止め振り返った。

 認識の先、ウォータガを叩きつけた3人が追いついて来る。
 敵も愚かではない。
 このまま逃げ続けるだけでは誘い込むことは難しいだろう。
 故に、争乱を以って敵を禁止エリアへと叩きこむ。

 血の色をした魔剣を素振りする。
 ふつふつとわき上がる感情を自覚すると、血流がどくりと脈打った。
 認識が広がり、世界と同一化するような感覚に捉われ、暗い感情が流れ込んでくる。 
 その感情の名は、憎しみ。
 世界は憎しみでできている。
 そんな世界を踏みつけ、敵がやって来る。
 目いっぱいの悪意と憎悪を紅に染まった瞳に浮かべ、かつての臆病者は佇む。
 たったひとり。
 木漏れ日に照らされその身を晒す。

 俺はここにいると、そう宣言するように。

◆◆

 カエルの機動力は抜群に高く、その身はあっという間に森の奥へと消えていく。
 置き土産のようにばら撒かれた水塊をやり過ごし、イスラ、アキラ、ストレイボウが駆け抜ける。
 異形の騎士の行く先へと足を向けながら、イスラは舌打ちを漏らしていた。
「あいつ、このままC-7付近まで突っ走る気かッ!?」
 先の放送で告げられた禁止エリア。
 利用されれば、数の利を覆される可能性もある。
 ならば追うべきではない。 
 カエルを放置しヘクトルらと合流、戦力を整えて、魔王らを仕留める方が上策だ。
 理性はそう言っている。
「いざってときはテレポートで離脱できる! だからッ!」
 並走するアキラの叫びが鼓膜と理性を震わせる。
 追走は悪手。
 そう分かっていながら、イスラの足は止まらなかった。 

「だから、俺はアイツをぶん殴りに行くッ!! そうしないと気がすまねぇんだッ!!」
 憤怒の乗った叫びに応じるのは、
「俺も同じ気分だ」
 一歩前を駆けるストレイボウだった。
「今でもカエルは俺の友であると信じている……! だがマリアベルもまた俺の友なんだッ!」 
 ストレイボウは振り返らない。
「こうなってしまったのは俺の責任だ。
 カエルを野放しにした俺の甘さと弱さのせいだ!!」

 呼気が詰まる気配がした。
 けれどストレイボウは失速しない。

「だが、罪に怯えて膝を抱えていてはならないッ!
 もう、過去を繰り返したくはないんだッ!
 立ち止まっていてはマリアベルに申し訳が立たないッ!!」

 詰まった呼吸を取り戻すかのように、息を吹き返すかのように。
 言葉の合間に深い呼吸が挟まる。

「俺は行く。
 俺の過去と友の過ちを終わらせに行くッ!
 そのために――俺の全力を見せつけるッ!!」

 ストレイボウが加速する。
 魔法を使ったわけではない。
 ただの気力で自らを後押しして加速する。
 負けじと加速しようとするアキラを横目に、イスラは溜息を吐かずにはいられなかった。

 ――ヘクトルといい、全く、こいつらは……。

 単純で暑苦しくてやかましい奴らの多さに辟易する。
 間違いなく絶対に共感できないタイプだ。
 けれどもいつの間にか、そういう奴らと共にいることを心地よさを感じている。

「付き合うよ。紅の暴君、取り戻さなきゃいけないしね」
 悪手と知りながら突っ込む愚かさを、イスラは否定しなかった。
 カエルに回復の隙を与えるのは避けるべきであるし、それに。

 どうせこいつらは、言っても止まりはしない。
 ならば紅の暴君に対する知識があり、まともに剣が使え、冷静な判断が下せる自分が追随するのは道理だ。
 否、昔の自分ならば彼らを見捨て勝手に行かせただろう。
 うつったのはお人よしさか馬鹿さか。
 きっと両方だと思い、そんな自分を意外なほどに受け入れられていることに気付く。
 ジョウイのこともあるし、さっさと片付けるべきだからと理由付けをして。
 イスラも、加速した。

◆◆

 声がする。
「ぐ、おおぉおぉあぁぁあぁあ――……ッ!!」
 苦悶に満ちた声がする。
「俺は、俺は……ッ!!」
 名前を呼ぶ声がする。
「……セッツァー……ッ!!」
 名を呼ばれた男は、けれど、呼んだ者を顧みずただ背を向ける。
「セッツァーッ!!」
 左手で握った剣を地に突き立てボロボロの右手を伸ばしても届かない。
 届かせないと言うように。
 浮遊する鍵が、伸ばした右手を叩き落とす。
「ぐぅ……ッ、あ、あぁああぁあぁああぁッ!!」
 泣き声に似た絶叫が迸る。
 膝をついて右腕を垂らすゴゴの頭上に、投げかけられる声がある。
「貴様が閉じ込めた魔物を解放して見せろ」
 魔王が手を掲げる。
 従うように、導かれるように、ランドルフが舞い上がる。
 制御できない感情で濁った双眸が、立ちはだかる魔王を睨みつける。

 声がする。

 ――貴様などに用はない。

 胸の奥から声が来る。

 ――俺の邪魔をするな。

 心の底から声が沸き上がる。 

 ――邪魔だ。鬱陶しい。目障りだ。消えろ。

 楔の下から声が響きわたる。

 ――消えないのなら。

「俺が、この手で」

 その声はまるで魔獣のようで。

「この手で、消してやる――ッ!!」

 深奥に封じた感情に弾かれて立ち上がる。
 痛烈な殺意を身に纏い、杖代わりにしていた剣を逆手に握り魔王へと躍りかかり、

「しっかりしてッ! ゴゴおじさんッ!!」
 思わず、息を呑んだ。
 制御不能な濃密な感情が薄れ、つんのめるように動作が止まり、そして。
 致命的な空隙が、生まれる。
 ランドルフが旋回し、次元を超えて穿孔と斬撃と爆発と破砕が収束する。
 ゴゴの右手を破壊した一撃が今一度顕現すべく空間を歪めていく。
 力が解放される、その直前に。

 刃に似た赤黒い輝きが、魔鍵を叩き落とした。

◆◆

 鋭い輝きが収束する力を切り刻む。
 魔王の視線がゴゴを外れ、輝きの主へと辿り着く。
 殺意の乗る視線を真っ向から受けても、ジョウイは怯まず睨み返すだけだった。

 アナスタシアを一人残してちょこを連れ、ジョウイがこちらへ来た理由は2つある。
 1つは、この場に現れたセッツァー達の様子を窺いつつ、自分の立ち位置を決めること。
 そしてもう1つは。
 決着を、つけるためだった。 

「まだ私に歯向うか――ジョウイ・ブライト」
「歯向かうさ。お前は、ぼくの壁なんだ」

 ジョウイが目指すものとは、力を以って争いを平定し、平和な国を作り上げることだ。
 反逆者を淘汰し侵略者を殲滅した果ての、血塗られた絶対強国の王の座こそ、ジョウイの到達点である。
 善人も悪人も無辜の民も罪人も、問答無用でまとめて救うような存在ではなく。
 力を力で食い尽くし、命を奪い悲しみを生み憎しみを育て、それすらも力で刈り取って屍を築き上げる、国王。
 そんな王のことを人々は、恐怖と畏怖を以って、こう呼称するだろう。

 魔王、と。

 ――そうだ。ぼくは勇者でも英雄でもなく、魔王になる。

 なればこそ、超えなければならない。
 一度目の対峙はリルカを踏み台にして生き延びた。
 二度目の相対はルッカを犠牲にしビクトールを見捨てることで逃げ延びた。
 三度目の遭遇では刃を交えることなく事なきを得た。
 そして、四度目の邂逅。
 辛酸を舐め続けてきたのだ。
 もう、負けられない。
 魔王と呼ばれる存在を打ち倒せない限り、その座には至れない。
 魔王と呼ばれる存在を超える力がない限り、魔王足りえない。
 そう。
 ジョウイ・ブライトは、魔王になるために魔王を打倒にきた。

「お前を倒さないと、ぼくは先へ進めないんだ」

 手首を回し大鎌を振るう。
 湾曲した刃が大気を切り裂き、甲高い鳴き声を上げる。 

「いいだろう。地獄への門は開いてやる」

 魔王の周囲で魔鍵が旋回する。
 音もなく重量を感じさせない滑らかな動きには隙が見当たらない。

「仲間と共に絶望を抱え、黒い風のすすり泣きを聞くがいい」

 ――仲間、か。

 その単語は随分と空虚に感じられた。
 だが、共に魔王へ立ち向かってくれるものは、きっといる。
 だとすれば今はまだ、仲間がいると思っていいのだろう。
 ただ、それでもジョウイが信じるのは。
 右手の刃と。
 左手の盾だけで。
 けれど、そんな様はおくびにも出さず、ジョウイは絶望の鎌を振り上げる。

「勝負だ――魔王ッ!!」

◆◆

 喉の奥が粘つくようだった。
 胸の底が詰まっているようだった。
 呼吸が荒い。胸が苦しい。体が熱い。
 汗だくになり意識が朦朧とする。
「ゴゴおじさん、だいじょうぶ?」
 心配げなちょこに頷くことさえできず、ゴゴは胸を抑えうずくまる。 
 胸が痛いほどの疼きを訴え、感情が入り乱れる。
 意識が覚束ず思考がまとまらない。
 強烈な衝動の残滓は気だるさとなって心身にこびりついていた。 
 自分が誰なのか、分からなくなる。 

「俺は、ゴゴ。物真似師だ……」

 ぽつりと、呟く。
 これまでずっと、他でもない己の意志で、誇りを持って物真似をして生きてきた。

「ああ、知ってるさ」

 応じたのは、紛れもないゴゴ自身だった。
 けれど。
 その声色は、ゴゴのものではない。
「え……っ?」
 ちょこが目を丸くして見上げてくるが、ゴゴは気付かない。
 無意識だった。
 何も考えず、ゴゴは別人となり、自身の言葉に応じる。
 その声は。

「――人様の生き方を己の物とする、薄汚い三下野郎だろう?」

 セッツァー・ギャッビアーニのものだった。
 不安定な内的宇宙から生み出されたそのセッツァーは、ゴゴと共に空を駆けたセッツァーなのか。
 それとも、手を伸ばしても顧みないセッツァーなのか。
 あるいは、その区別などできはしないのではないか。
 分からない。
 自分の存在が分からないのと同様に、分からない。

「盗み見て、盗み聞いて、挙句の果てに他者の人生を己のものとして盗み生きる。
 最低の泥棒だな。金品を盗むより性質が悪いぜ」

 ただ、始まるのは否定だった。 
 ゴゴの口から、友の声音で、ゴゴ自身の否定が行われる。
 共に高みへと至り、共に風に乗り、共に雲を切り裂き、共に空を駆け抜けた。
 天駆ける白銀の翼の船長、セッツァー・ギャッビアーニの声が、ゴゴを詰る。
 通じ合う気などさらさらないと断じるように、激昂を叩きつけてくる。

 そんなセッツァーの思考さえ、ゴゴは理解できてしまう。
 セッツァーにゴゴの気持ちは分からなくとも、ゴゴにはセッツァーの思考が分かってしまう。
 今のセッツァーと、ゴゴの知っているセッツァーの間に齟齬があったとしても。
 物真似師だから。
 それ以上に、親愛なる友だから。
 痛々しいほどに、理解できてしまう。
 理解できているのに。
 それなのに、届かない。
 その現実がセッツァーの言葉を為し、ゴゴの心を切り刻んでいく。

「お前が奪ったのは尊厳だ。誇りだ。矜持だ。
 悩んで、考えて、傷ついて、選んで、失くして、ようやく手にした生き様を、夢を。
 お前ェは嘲笑ってンだよッ! 薄汚い猿真似をすることで掠め盗ってなッ!!」

 友の思考の理解によって行われる、痛烈な自己否定。
 その果てに、ゴゴの中にいるセッツァーが、唾棄するようにして吐き捨てた。

「“救い”ようがねェよ」 
「違うッ! “救われた”! 俺は――僕が“救った”んだッ!!」

 血反吐を吐くように絞った声は、いつしか勇者の声となる。
 それを待ち侘びたかのように、セッツァーは鼻で笑い斬り捨てる。

「――それも、盗んだ言葉だろうが」

 とどめには十分すぎる一撃だった。
 苦しみに、痛みに、悲しみに。
 そして、矛先の向けられない憎しみに耐えきれず。

 ゴゴは、潰されるように意識を手放した。

 ◆◆

「ゴゴおじさんっ! ゴゴおじさんっ!!」
 倒れ伏すゴゴを支え、その名を呼ぶちょこを目の当たりにして、アナスタシアは歯噛みする。

 ――不味いわね。

 アナスタシアがカエル追撃に回らずこの場に来たのは、獣のようなゴゴの咆哮が耳に入ったからだ。
 マリアベルの仇を討ちたい気持ちはある。
 けれど、今のゴゴを放っておくわけにはいかない。
 ゴゴの感情は臨界点を迎えているようだった。
 そうであるが故に、アガートラームは抜けようとしている。

 ――駄目。それだけは、絶対に駄目ッ!!

 無駄にさせるわけにはいかない。
 ゴゴを――誰もを“救う”その遺志を、無為なものにさせてはならない。
 ユーリルは“生贄”になった。
 それは事実だ。
 だが。
“英雄”という言葉に騙されてはならないように。
“生贄”という言葉に捉われてはならない。
 大切な本質というものは、そんな単語ひとつで語り尽くせるようなちっぽけなものではない。 

 ユーリルは答えをくれた。
 ひたむきなまでの、命を賭した回答を、アナスタシアに残してくれた。
 故にそれは、アナスタシアにとって、かけがえのないものとなる。
 ユーリルが死してしまった一因が自分にあると自覚している。
 ひょっとすると、大切に想うことすら、身勝手な欺瞞が生んでいるものなのかもしれない。
 けど。けれども。だけど。
 彼が何よりも求めていたものを、壊させたくはない。 
 守りたいと強く望む。
 その望みを叩き割るかのように、ジョウイと切り結ぶ魔王が動きを見せた。
 旋回するランドルフの速度が増す。
 その様は、ゴゴを、ちょこを、アナスタシアを巻き込むほどの、広域かつ強力な魔力の一撃を予想させた。

 ユーリルは全てを“救い”切った。
 そんな勇者を尊敬すると同時に、その高みには至れないとアナスタシアは思っている。
 それでも。
 目に映るものは、護りたいと望むから。

 ――止めてやるッ! 絶対にッ!!

 胸一杯に広がる欲望をトリガーにして、アナスタシアは叫ぶ。 

「ルシエドッ! お願いッ!!」

 力が来る。
 グローブをつけた両の手にすっぽり収まるほどの、長大な柄が顕現する。
 瞬く。
 それだけの間で、鍔が形成され刃が柄から伸び上がる。
 特徴的な刃だった。
 その刃は無骨で分厚いが、先端部で鋭さを形作る。
 分厚さと鋭さを併せ持つその先端は、翼を広げ飛翔する竜を連想させた。
 アナスタシアの身長ほどの大剣とも呼べるその直刀は。

 剣の聖女が振るった聖剣と、天空の勇者が掲げた聖剣を融合させたような、特異的な様相を呈していた。
 勇者に敬意を払い、自らの力で生き抜くと決めたアナスタシアに応じ生み出された力。
 魔剣――否、聖剣ルシエド。
 剣の心得はなくとも使えると確信する。
 だってこれは、自分の力なのだ。
 その証拠に、これほどのサイズでありながら、一切の重量を感じさせない。
 されど遠い。
 駆け抜けて斬撃を叩きこむより先に、魔王の詠唱は完了する。
 だから。
 アナスタシアは思い切り息を吸い、

「行いぃぃいぃ――……ッ」

 柄を握り締めた両手を引き絞り、

「――けえぇええぇぇえぇぇえェェェェェッ!!!!」

 渾身の力で、聖なる大剣をぶん投げた。

 ◆◆

 草を掻き分け茂みを突っ切り突き進む。
 疲労は少なくないが泣きごとなど言ってはいられない。
 倒れるにはまだ早い。

 ――この先にいるアイツに至るまで、倒れるものか……ッ!

 靴裏の感触を蹴り飛ばし、ただ前へと突っ走る。
 そして不意に、開けた場所に出た。
 そこは、やけに穏やかな場所だった。
 優しげな朝の陽ざしの下、たった一人で静かに佇む者がいる。
 その姿を認め、ようやく、足を止める。

「やはりお前が来たか」
「ああ、来たさ。終わらせに来た」

 くくっ、と笑ったのは待ち人の方だ。

「そうか。終わらせるか。だったら」

 彼の携える魔剣がやけに紅く見えるのは、それが血を啜ったからか。

 ――取り乱すな。

 息を呑み唾を呑み、視線を逸らさずに前へ固定する。

「憎めよストレイボウ。約定を無視しマリアベルを殺した俺を憎め。
 その感情のまま殺し合えば、それで終わりだ」

 こちらの思考を先読みしたようなカエルに、ストレイボウは首を横に振る。

「俺が終わらせに来たのは、そういうことなんだよ。
 俺はもう憎しみでは戦わない。お前にも罪を重ねさせない。
 だが、説得したところでお前は聞きはしないんだろう」

 血のように紅くなったカエルの瞳には、きっとストレイボウは映っていない。
 ならば、こちらから飛び込んでやるまでだ。

「お前を、叩き伏せる」

 ほう、と感心したようにカエルが吐息する。

「ようやくその気になったようだな。だが、譲ってやる気は毛頭ないぜ」

 カエルが後ろに跳んで境界線を踏み越える。
 今騎士が立つその位置は、間もなく首輪によって命が潰される場所となる。
 知らないはずがない。
 それでもそこへ行くのは、自信の表明と挑発に他ならない。

 追いつく気配がある。
 アキラが、イスラが、ストレイボウの両側に来る。

「卑怯などとは思わん。まとめてかかって来い」
「ああ、そうさせてもらう。俺だけでは、きっとお前には届かない」
 弱さを認め言ってやる。
 すると。

 カエルが、小さく笑ったような気がした。

 けどそれは一瞬だった。
 笑みの意味を推し図る間など与えないように、カエルは闘志が沸き上がらせる。

「お前たちの命、ここで貰い受けるぞ。それを以って――終わりの始まりとするッ!!」

【C-7とD-7の境界(C-7側)二日目 朝】
【魔王@クロノ・トリガー
[状態]:ダメージ(中)、疲労(中)
[装備]:魔鍵ランドルフ@WILD ARMS 2nd IGNITION 、サラのお守り@クロノ・トリガー
[道具]:不明支給品0~1個、基本支給品一式
[思考]
基本:優勝して、姉に会う
1:ジョウイをはじめとした乱入者を倒す。
2:セッツァー、ピサロと連携してゴゴ・ヘクトルを倒す
3:ジャファルについては興味がない
4:ヘクトル・ゴゴを倒した後、カエルの援護に向かう
5:カエルと組んで全参加者の殺害。最後にカエルと決着をつける。
[参戦時期]:クリア後
[備考]
※ラヴォスに吸収された魔力をヘルガイザーやバリアチェンジが使える位には回復しています。
※ブラックホールがオディオに封じられていること、その理由の時のたまご理論を知りました。
※遺跡の最深部、危険なのはその更に地中であるということに気付きました。
※ランドルフの解析が進み、『ゲートオブイゾルデ』と『超次元穿刀爆砕』が使用可能になりました。

【ジョウイ・ブライト@幻想水滸伝Ⅱ】
[状態]:ダメージ(大)、疲労(大)、全身に打撲
[装備]:キラーピアス@DQ4、絶望の鎌@クロノ・トリガー
[道具]:賢者の石@DQ4、確認済み支給品×0~1、基本支給品
[思考]
基本:垣間見たオディオの力を得て理想の国を作るため、他者を利用し同士討ちをさせ優勝を狙う。(突出した強者の打倒優先)
1:ここで魔王を倒す。
2:生き残るために利用できそうな者を見定めつつ立ち回る。
3:セッツァーたちの様子を窺いつつ立ち位置を決める。ピサロは潰しておきたいがどうするか。
4:利用できそうな者がいれば共に行動。どんな相手からでも情報は得たい。
5:とりあえず首輪解除の鍵となる人物は倒れたが、首輪解除を確実に阻止したい。
[参戦時期]:獣の紋章戦後、始まりの場所で2主人公を待っているとき
[備考]:ルッカ、リルカと参加している同作品メンバーの情報を得ました。WA2側のことは詳しく聞きました。
    セッツァー達に尋問されたことを話しました。    
※紋章無しの魔法等自分の常識外のことに警戒しています。
※ピサロ、魔王を特に警戒。
※制限の為か、二人が直接戦わなかったからか、輝く盾の紋章と黒き刃の紋章は始まりの紋章に戻っていません。
 それぞれの力としては使用可能。また、紋章に命を削られることはなくなりました。
 紋章部位 頭:バランス 右:刃 左:盾

【ちょこ@アークザラッドⅡ
[状態]:ダメージ(中)、疲労(極)、ずぶ濡れ
[装備]:なし
[道具]:海水浴セット、基本支給品一式、ランダム支給品0~1個(確認済み)、焼け焦げたリルカの首輪
[思考]
基本:みんなみんなおうちに帰れるのが一番なの
1:ゴゴおじさん、しっかりしてッ!
2:カエルさん、ゆるせないの……ッ!
3:おとーさんになるおにーさんのこと、ゴゴおじさんから聞きたい
[備考]
※参戦時期は本編終了後
※殺し合いのルールを理解しました。トカから名簿、死者、禁止エリアを把握しました。
※アナスタシアに道具を入れ替えられました。生き残るのに適したもの以外です。
 ただ、あくまでも、『一般に役立つもの』を取られたわけでは無いので、一概にハズレばかり掴まされたとは限りません。
※アシュレーのデイパックを回収しました。

【ゴゴ@ファイナルファンタジー6】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(中)、首輪解除、アガートラーム 右腕損傷(大)感情半暴走、気絶、
    感情半暴走の影響により、物真似の暴走
[装備]:ブライオン@ LIVE A LIVE 、ジャンプシューズ@WA2
[道具]:基本支給品一式×2(ランタンはひとつ)
[思考]
基本:物真似師として“救われぬ”者を“救う”というものまねをなす
1:制御できない感情への恐れ。
2:ヘクトル達を助け、セッツァー達を倒す。
3:セッツァー…俺の声は届かないのか……?
[参戦時期]:本編クリア後
[備考]
※本編クリア後からしばらく、ファルコン号の副船長をしていました。
※基本的には、『その場にいない人物』の真似はしません。
※セッツァーが自分と同じ時間軸から参戦していると思っています。
※内的宇宙に突き刺さったアガートラームで物真似によるオディオの憎悪を抑えています
 尚、ゴゴ単体でアガートラームが抜けるかは不明です
※感情半暴走の影響で、無意識に物真似をしてしまう可能性があります。

アナスタシア・ルン・ヴァレリア@WILD ARMS 2nd IGNITION】
[状態]:ダメージ(大)、疲労(極)、胸部に重度刺傷(傷口は塞がっている)、中度失血、ずぶ濡れ
[装備]:44マグナム&弾薬(残段数不明)@LIVE A LIVE、アリシアのナイフ@LIVE A LIVE、ソウルセイバー@FFIV
[道具]:ゲートホルダー@クロノトリガー、いかりのリング@FFⅥ、ルッカのカバン@クロノトリガー、感応石×3@WA2
    基本支給品一式×2、にじ@クロノトリガー、昭和ヒヨコッコ砲@LIVE A LIVE、マタンゴ@LIVE A LIVE
[思考]
基本:“自分らしく”生き抜く。
1:ゴゴを護り、ゴゴを助ける。
2:魔王を倒す。
3:今までのことをみんなに話す。
[参戦時期]:ED後
[備考]:
※名簿を未確認なまま解読不能までに燃やしました。
※ルッカのカバンには工具以外にルッカの技用の道具がいくらか入っています
※アナスタシアの身にルシエドが宿り、聖剣ルシエドを習得しました。
 他、ルシエドがどのように顕現し力となるかは、後続の書き手氏にお任せします。

【C-7とD-7の境界(D-7側・東)二日目 朝】
【カエル@クロノ・トリガー】
[状態]:『覚悟の証』である刺傷。 ダメージ(小)疲労(小)自動回復中 『書き込まれた』憎悪
[装備]:紅の暴君@サモンナイト3
[道具]:基本支給品一式
[思考]
基本:ガルディア王国の消滅を回避するため、優勝を狙う
1:魔王がC7側を制圧するまで、敵勢力を引き付ける。可能ならばこの場で敵を屠る。
2:魔王と共に全参加者の殺害。特に仲間優先。最後に魔王と決着をつける
3:できればストレイボウには彼の友を救って欲しい。……もう心配は無用か?
[参戦時期]:クロノ復活直後(グランドリオン未解放)
[備考]
※イミテーションオディオの膨大な憎悪が感応石を経由して『送信』された影響で、キルスレスの能力が更に解放されました。
 剣の攻撃力と、真紅の鼓動、暴走召喚に加え、感応石との共界線の力で、自動MP回復と首輪探知能力が付与されました。
 感応石の効果範囲が広がり、感応石の周囲でなくとも限定覚醒状態を維持できます。(少なくともC7までの範囲拡大を確認)

【アキラ@LIVE A LIVE】
[状態]:精神力消費(極)、疲労(極)、ダメージ(小)、マリアベルの死に激昂。
[装備]:パワーマフラー@クロノ・トリガー、激怒の腕輪@クロノ・トリガー、デーモンスピア@DQ4
[道具]:清酒・龍殺しの空き瓶@サモンナイト3、ドッペル君@クロノ・トリガー、基本支給品×3
[思考]
基本:オディオを倒して元の世界に帰る。
1:カエルを倒しマリアベルの仇を取り、魔王を倒す。
2:レイ・クウゴ、アイシャ・ベルナデット(カノン)、ミネアの仇を取る。
3:首輪解除の力になる。
[参戦時期]:最終編(心のダンジョン攻略済み、ストレイボウの顔を知っている。魔王山に挑む前、オディオとの面識無し)
[備考]:超能力の制限に気付きました。テレポートの使用も最後の手段として考えています。
※カノンの名をアイシャ・ベルナデット、リンの名をリンディスだと思っています。
※松のメッセージ未受信です。

イスラ・レヴィノス@サモンナイト3】
[状態]:ダメージ(小)、疲労(極)。
[装備]:天空の剣(開放)@DQ4、魔界の剣@DQ4、ミラクルシューズ@FF6
[道具]:確認済み支給品×0~1、基本支給品×2、ドーリーショット@アークザラッドⅡ
[思考]
基本:誰かの為に“生きられる”ようになりたい。自分と大きく異なる存在であるヘクトルと行動し、自分の感情の正体を探る。  
1:カエルを倒し紅の暴君を取り戻し、魔王を倒す。
2:ジョウイへの強い疑念
3:次にセッツァーに出会ったときは警戒。
4:首輪解除の力になる
[参戦時期]:16話死亡直後(病魔の呪いから解かれている)
[備考]:高原、クロノ、マッシュ、ユーリル、ヘクトル、ブラッドの仲間と要注意人物を把握済み。

【ストレイボウ@LIVE A LIVE】
[状態]:ダメージ(小)、疲労(極)、心労(中)、自己嫌悪や罪悪感はもう終わりにする。
[装備]:
[道具]:勇者バッジ@クロノトリガー、記憶石@アークザラッドⅡ、基本支給品一式×2
[思考]
基本:魔王オディオを倒し、友としてカエルとオルステッドを救う。  
1:腕ずくでカエルを止め、過去を清算し清算させる。
2:あいもかわらず勇者バッジとブライオンは“重い”が……。
参戦時期:最終編
※アキラの名前と顔を知っています。 アキラ以外の最終編参加キャラも顔は知っています(名前は知りません)
※記憶石にルッカの知識と技術が刻まれました。目を閉じて願えば願った人に知識と技術が転写されます
※記憶石の説明書の裏側にはまだ何か書かれているかもしれません
※偵察に出たジョウイについては、とりあえず信じようとしています。

[その他備考]
※ゲートの行き先の法則は不明です。 完全ランダムか、ループ型なのかも不明。
 原作の通り、四人以上の人間がゲートを通ろうとすると、歪みが発生します。
 時の最果ての変わりに、ロザリーの感じた何処かへ飛ばされるかもしれません。
 また、ゲートは何度か使いましたが、現状では問題はありません。

※首輪に使われている封印の魔剣@サモナイ3の中に 源罪の種子@サモサイ3 により集められた 闇黒の支配者@アーク2 の力の残滓が封じられています
 闇黒の支配者本体が封じられているわけではないので、精神干渉してきたり、実体化したりはしません
 基本、首輪の火力を上げるギミックと思っていただければ大丈夫です

※首輪を構成する魔剣の破片と感応石の間にネットワーク(=共界線)が形成されていることを確認しました。
 闇黒の支配者の残滓や原罪によって汚染されたか、そもそも最初から汚染しているかは不明。
 憎悪の精神などが感応石に集められ、感応石から遥か地下へ伸びる共界線に送信されているようです。


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133-3:Resistance Line アナスタシア 139:私がわたしを歩む時-I'm not saint-(前編)
ジョウイ
ちょこ
ストレイボウ
アキラ
イスラ
136-2:世界最期の陽(後編) ゴゴ
カエル
魔王



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最終更新:2011年12月20日 14:18