10年で国民の総所得を150万円増やしてまいります
2013年6月5日の講演会での晋さんのスピーチの一部。
「海外経済にも恵まれて、この成長シナリオを実現できれば、一人あたりの総所得は、足元の縮小傾向を逆転し、最終的には、年3%を上回る伸びとなります。そして10年後には、現在の水準から、150万円増やすことができる、と私は考えています。」
安倍総理 「成長戦略第3弾スピーチ」(内外情勢調査会) (首相官邸 2013年6月5日)
画像・動画

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安倍総理「成長戦略第3弾スピーチ」(内外情勢調査会)-平成25年6月5日(首相官邸)
安倍総理「成長戦略第3弾スピーチ」(内外情勢調査会)-平成25年6月5日(首相官邸)
上記画像と会社員の手取りが減ったという画像を合わせたものがよく使われている。
概要
アベノミクスの成長戦略第3段(日本再興戦略)に盛り込まれた目標の一つ。総所得は1人あたり名目国民総所得(GNI)を指している。晋さんは総所得が増えることによって給料の手取りが増え家計が潤うと述べているが、ハードルが高すぎるのではないかと政権寄りの読売新聞や産経新聞にまで疑問視されていた。(*1)
街頭演説での嘘
2013年6月8日、晋さんは都議選の街頭演説で総所得を"年収が150万円増える"と言い換えて問題になり国会で批判されている。この事からわざわざ国民総所得を持ち出したのは個人所得や平均年収と誤認させる意図があったのではないかという指摘がある。(*2)(*3)
国会での指摘
安倍総理は、先日、国民総所得の一人当たりを百五十万円増やすという、こういう発表をされました。GDPからGNIに基準を変更すること、その視点というのはよく私も分かります。しかし、所得を一人当たり百五十万円増やす、こういう見出しがマスコミでも出ておりました。記事の中身をよく読むと、所得じゃなくて国民総所得を一人当たりということになるわけなんですけれども、この見出しというのは非常に誤解を招きやすい話だと思いますし、まさに優良誤認に当たる可能性があるのではないかと私は思っておりました。
例えば、成長戦略。国民総所得などということまで持ち出して、十年後には一人当たり百五十万円、これを増加すると言いました。しかし、総理は、都議会選挙に先立つ街頭遊説で、国民総所得ではない、一人一人の収入が百五十万円上がると全くうそを言いました。
結果
10年後、目標の半分程度しか到達しなかった。
- 参考データ(*4)
岸田政権は目標が達成できなかった理由として新型コロナの影響としているが、2016年から伸びが鈍化しているので苦しい言い訳である。(*5)
文字ソース
国民総所得「10年で150万円増」のはずが…たった半分 アベノミクス初期の政府目標は達成困難に (東京新聞2023年4月21日)
関連項目
同じ日の同じスピーチでの発言
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