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健康食品の機能性表示を解禁いたします
2013年「成長戦略第3弾スピーチ」(内外情勢調査会)における語録。
2024年3月に小林製薬が販売する機能性表示食品「紅麹コレステヘルプ」による健康被害が発生。
数名の死亡例が判明して以降、メディアでもアベノミクスとの関わりが注目されるようになった。
数名の死亡例が判明して以降、メディアでもアベノミクスとの関わりが注目されるようになった。
これぞ森羅万象大臣の力である
画像・動画


11:23から
小林製薬の紅麹問題
2024年3月22日、小林製薬は紅麹を使用したサプリメントで腎疾患などの症状を発症する健康被害が発生し調査した結果、このサプリメントの成分に想定外の成分が入っている可能性がある為、自主回収を始めた。
紅麹問題との関わり
アベノミクス3本の矢の1つが「機能性表示食品制度」です。この制度は、国の審査無し、かつ届け出だけで「機能性表示」が可能な制度なので、「特定保健用食品」よりも緩い基準になります。
第5回「機能性表示食品制度」は誰のため? 消費者視点でみた二つの問題点
――なぜ、機能性表示食品制度がつくられたのでしょうか。
この政策は、アベノミクスの第3の矢、規制緩和による経済成長戦略の一つです。
私は講演会などでこの制度を説明する時に必ず、政治主導であっという間に設立された経緯や、消費者の利益のためというよりも経済のための制度であるとお話ししています。
――特定保健用食品(トクホ)は1件ずつ審査して国が許可していたのに対し、届け出だけで機能性表示が可能となって、大幅に規制が緩和されました。
機能性表示食品制度実現の最大功労者は安倍晋三
世間一般ではあまり知られてはいないものの、健康食品に関心を持ち、機能性表示食品制度実現の最大功労者であった安倍氏の功績は産業界ではたいへん大きい。
機能性表示食品ができる時というのは2012年(平成24年)あたりから遡ると良いのでしょうか。
この年の9月、安倍さんが自民党総裁に返り咲き、12月に第2次安倍内閣が発足しました。
翌年1月、規制改革会議の復活が閣議決定され、ここで森下先生が健康・医療分野での規制改革について活躍されるという流れです。
ヘルスビジネスオンライン 安倍元総理と機能性表示食品
https://www.healthbusiness-online.com/3618/
https://www.healthbusiness-online.com/3618/
小林製薬からの企業献金
立憲民主党の柚木道義議員によると、小林製薬は安倍元首相の政党支部に2022年までの10年間で計280万円、国政協には22年までの34年間で計1391万円を献金していたという。毎年欠かさずだ。
アベトモ案件?
森下竜一氏
機能性表示食品制度では森下竜一氏が規制改革会議委員として制度設計に深く関与。
アンジェス創業者で、国が75億円を支援した"大阪ワクチン"の開発に失敗。小林製薬もスポンサーに名を連ねる大阪万博ヘルスケアパビリオンのプロデューサーも務めるなど、晋さん&大阪維新と関係が深い。
アンジェス創業者で、国が75億円を支援した"大阪ワクチン"の開発に失敗。小林製薬もスポンサーに名を連ねる大阪万博ヘルスケアパビリオンのプロデューサーも務めるなど、晋さん&大阪維新と関係が深い。
河口湖のゴルフ場にて
ソース
8年目に入った機能性表示食品制度 森下竜一氏、「これまでのところ順調に推移」
https://www.news-postseven.com/archives/20180204_647872.html/2
https://gendai.media/articles/-/100906?imp=0
唐木英明教授
様々なメディアに出演し、サプリ以外の紅麹には問題ないと謳っているこちらの教授

ビジウヨ誌で有名なHanadaに寄稿。
加計学園の獣医学部は日本一だ|唐木英明
https://hanada-plus.jp/articles/27
https://hanada-plus.jp/articles/27
当時の野党の反応
日本共産党が危険性を指摘




2014年3月25日、穀田恵二が機能性表示食品制度の危険性について指摘。以下要約。
- 消費者庁の機能性(健康への効果)を評価するモデル事業では、多くの成分が根拠不十分だった
- 同モデル事業で機能性の根拠を示す論文に利害関係のある企業が資金提供しており利益相反が発生している
- モデル事業でさえ課題が山積みにもかかわらず、2014年度中に実施するのはあまりに拙速
- 食品成分の機能性について科学的な手法を確立し、そのうえで科学的根拠のある基準及び表示を明確化すべきである
- どんな機能があるかは企業任せであり、(健康食品による健康被害の歴史を踏まえた上で)そもそも機能性表示を行えば健康食品被害がなくなるのか
- 米国で同様の制度があるが強制力がなく、6000件の有害事象が発生している
- 規制緩和による市場の拡大が優先され安全性が蔑ろにされている
最後に以下のように警告
「これは命にかかわる問題ですから、起こってからでは遅いんですよ。私は危ないと言っている。あなたは危険がないようにと言っている。それは歴史が審判するでしょう。」
維新の党が品質管理体制の問題を指摘
2015年5月19日、川田龍平(維新の党、当時)、チェック機能と品質管理体制の問題を指摘。
- 特保の審査に落ちた安全性が疑わしい商品が機能性表示食品では通ってしまう
- 米国で1994年に同様の制度が導入され市場規模が15%伸びたが、虚偽表示や品質問題が相次ぎ、急激に落ち込んだ
- 米国、中国、韓国、台湾の健康食品製造に義務付けられている適正製造規範(GMP)が日本では義務化されていない
- 制度の一旦凍結、届出制から登録制への抜本的見直しを要望
- 参考記事
トクホで疑問成分、機能性食品では受理 「安全審査」を求める声も
https://www.sankei.com/article/20150508-TYTEAT2RZRN7NHVVAB56ZN7NEI/
https://www.sankei.com/article/20150508-TYTEAT2RZRN7NHVVAB56ZN7NEI/
- GMP:医薬品準拠の品質管理基準。紅麹コレステヘルプでは導入されていなかった。
小林製薬「紅麹コレステヘルプ」原料の製造工場 GMP認定なし
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240405/k10014413721000.html
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240405/k10014413721000.html
その他参考記事
東京新聞 アベノミクスのツケなのか…紅麹で注目「機能性表示食品」と「トクホ」の違いは?急拡大サプリ市場の落とし穴
https://www.tokyo-np.co.jp/article/3187
https://www.tokyo-np.co.jp/article/3187