野田さんは安定感がありましたよ
民主党が解散総選挙で敗れ、下野が決まった野田佳彦(当時総理大臣)に投げかけた晋さんのお言葉。
野田佳彦が晋さんへの追悼演説で明らかにした。
野田佳彦が晋さんへの追悼演説で明らかにした。
以下、追悼演説の全文より引用
安倍さん。あなたは議場では「闘う政治家」でしたが、国会を離れ、ひとたびかぶとを脱ぐと、心優しい気遣いの人でもありました。
それは、忘れもしない、平成24年12月26日のことです。解散総選挙に敗れ敗軍の将となった私は、皇居で、あなたの親任式に、前総理として立ち会いました。
同じ党内での引き継ぎであれば談笑が絶えないであろう控室は、勝者と敗者の2人だけが同室となれば、シーンと静まりかえって、気まずい沈黙だけが支配します。その重苦しい雰囲気を最初に変えようとしたのは、安倍さんの方でした。あなたは私のすぐ隣に歩み寄り、「お疲れ様でした」と明るい声で話しかけてこられたのです。
「野田さんは安定感がありましたよ」
「あの『ねじれ国会』でよく頑張り抜きましたね」
温かい言葉を次々と口にしながら、総選挙の敗北に打ちのめされたままの私をひたすらに慰め、励まそうとしてくれるのです。
その場は、あたかも、傷ついた人を癒やすカウンセリングルームのようでした。
残念ながら、その時の私には、あなたの優しさを素直に受け止める心の余裕はありませんでした。でも、今なら分かる気がします。安倍さんのあの時の優しさが、どこから注ぎ込まれてきたのかを。
ソース
「勝ちっ放しはないでしょう、安倍さん」 野田氏の国会追悼演説全文
https://www.asahi.com/articles/ASQBT4JDLQBTUTFK00D.html
https://www.asahi.com/articles/ASQBT4JDLQBTUTFK00D.html