2007年7月29日投開票の参院選を間近に控え、第1次安倍晋三政権は窮地に陥った。年金記録漏れ問題、相次ぐ閣僚の不祥事などが続き、発足当初は7割あった内閣支持率が30%台に下落。そのさなかに新たに閣僚の失態が発覚した。
その閣僚は農相の赤城徳彦。7月上旬、自らの政治団体が実家を事務所所在地として届けて10年間に9千万円以上の経費を計上していたのが判明。架空経費の疑惑が浮上した。
赤城は架空の経費ではないと強調し、安倍もかばった。発覚直後の8日のテレビ番組で、事務所の光熱水費が05年に月平均800円だったのを踏まえ「800円で大臣を辞めさせるのですか」と反論。「あえて少額の例をだしてかばっている」と野党などの批判を浴びた。
800円で大臣を辞めさせるのですか(07年7月 安倍首相)(日経 2016年3月6日)
「報道2001」で、安倍首相は、赤城農相の会見での釈明について「しっかり説明したと思っている」と発言。野党党首からの罷免すべきだとの指摘には、
「光熱費は月800円ですよ。月800円で辞任要求するんですか(笑)」「光熱費800円ですよ(笑)」
と「800円」を強調。しまいには、「光熱費800円の人を辞めさせるんですか?他の人の事務所経費はどうなっているんですか」と今度は怒りに近い口調で、「民主党には人件費を数千万円使っている人もいる」などと民主党批判に摩り替える一幕もあった。
安倍首相の説明によれば、03年~05年について、事務所経費の書類を自ら確認したところ、光熱費は月800円だったということらしい。にもかかわらず、10年間で9,000万円にまで膨らんでいることについては、「かつてはたくさんの人を雇っていたんだと思う。中選挙区時代には私(安倍首相)の事務所にも倍くらいいた」と弁明している。
安倍首相は「NHK討論」でも「17年度の光熱費は月800円ですよ」「月800円の光熱費、おかしいんですかね」とここでも「800円」を半笑いで繰り返した。これには、野党党首から、
「1999年(の事務所経費)は年間1,915万円。この時は、800円どころじゃなく、水光熱費だけでも年間131万円だったわけで、全体がまともな支出だったのか。(安倍首相の「800円」は)公表された分だけ仰られたわけで、不明な点がないというなら領収書を付けて出す必要がある」(共産党・志位和夫委員長)
「一国の首相が『800円』という金額、そこまで説明したのはいじましい感じがして、悲しいです。1円の税金を大事にするという話と違う」(新党日本・田中康夫代表)
といった声が聞かれた。これに対し、安倍首相は「ポイントは領収書でなく、付け替えているかどうか」などと返している。
農水相・事務所費問題 一国の首相が「800円」連呼(J-cast 2007.07.09)
※ソースには聖帝の半笑い画像があるよ
※ソースには聖帝の半笑い画像があるよ
安倍総理は、憲法に関してしばしば「いじましい」という表現を多用する(みっともない憲法ですよ、はっきり言って。こんないじましい文章をね、66年間よく大切に拝んできましたよね。)。憲法に対して言うには少し奇妙な表現だが、過去に田中康夫(元小説家)に「いじましい」と評されていたことが判明。自分が言われたことをただ憲法へ言って八つ当たりしているだけだったのかもしれない。しかしもう少し国語力を鍛えていただきたい