ガルザ

「俺が生きた意味は今、ここで生み出す!」

【名前】 ガルザ
【読み方】 がるざ
【声優】 中村悠一
【登場作品】 魔進戦隊キラメイジャー
【初登場話】 エピソード1「魔進誕生!」
【所属】 ヨドンヘイム/ヨドン軍
【分類】 幹部
【邪面】 「月」→ヨドン軍への忠誠を示した闇夜を象徴する邪面
【一口メモ】 従腹背の裏切りの結末、俺が生きた意味は今ここで生み出す。
【モチーフ】 三日月、狼、ワニ?
【名前の由来】 ガルフ・ダグザ、ウトガルザ・ロキ?

【詳細】

「裏切りの鬼将軍」と呼ばれるヨドンヘイムの幹部。

クリスタリアの王、オラディンの弟であり、マブシーナの叔父。
クリスタリア人のため素顔は宝石をカットしたものにまつげやひげ等を配置したものだが、現在はクリスタリアを裏切りヨドン軍についたため、
それらを覆い隠す鎧に、三日月をかたどった邪面を被っているが、ワニ頭のような顔面装甲と、三日月と一体化しているように見える狼らしき顔を模したパーツなどが複雑に混ざったデザインになっている。
この邪面はヨドン軍への忠誠を示すもので、「月」の邪面であることが公式サイトで語られている。

異名の通り敵味方問わず、鬼のような人物。
性格は実力主義で苛烈極まりなく、ブラックキラメイストーンが変化した魔進ジョーキーを操り、単独で地球に移動できる他、ジョーキーが変形したスモッグジョーキーという巨大戦力を有する等戦力としてみた場合幹部の名にふさわしい強大なものを持つ。
戦闘においては三日月剣「クラッシュエンド」を振るい、凶悪なジャメンタル剣技を得意とし相手を切り刻む。

しかしまだヨドン軍に寝返って日が浅いためか、邪面獣等の知識に疎く、クランチュラが解説を行うこともしばしば。
想像を形にする力も有しており、兄をも上回ると自負していたものの結局は年功序列でオラディンがクリスタリアの王になったことに憤り、長年不満を溜め込んでいた。
臣下として王に従い続けることに対して我慢ならず、クリスタリアを標的としたヨドン軍を引き入れ兄を殺害し、ヨドン軍へと寝返った。

長年不満と怒りを溜め込んでいたためか、パワータイプの幹部に多い激情家。
戦闘においては先端に三日月を持ち牙の意匠をあしらった幅広の大剣を使い、接近戦で相手を叩きのめすことを得意とする他、様々な言葉を駆使して相手のメンタルを揺さぶることも得意とする。
マブシーナも一時はそれに引っかかり、さらにはクリスタリア宝路もまたクリスタリアにいた頃のガルザに影響を受けてスタンドプレーに徹する等、裏切る以前の彼と交流が有る者に効果が現れている場面が多い。

エピソード0にてクリスタリアを裏切ってヨドン軍の侵略を受け入れると、兄であるオラディンを殺害しクリスタリアを制圧。
ヨドン軍が次の目的地を地球に定めたため、地球侵略のために行動する。

エピソード4では何らかの目的を持って姪であるマブシーナと接触し、ホワイトキラメイストーンを手に入れようと画策するも、
充瑠に見破られ、兄がベチャットに嬲られているのを心から笑っていたことを暴露されたため、マブシーナと完全に決別する。

「私は操られていた!意識を完全にコントロールされていた!」

「オラディン王は生きている!」


これらはあくまで洗脳されていた演技でマブシーナへと告げた言葉で、口からでまかせと思われていたが…

エピソード8では兄とよく似た素質を持つ充瑠を明確に敵として認識し、それに伴い強烈な負の感情を湧き上がらせたことで「ジャメンタル」に覚醒。
これによってスモッグジョーキーの完全なるコントロールに成功し、キラメイジャーたちのキラメンタルに対して対抗することが可能となった。
そのためキラメイジャー側の巨人、キングエクスプレスが封じられてしまうことになるのだが、後にアクアキラメイストーンが復活し魔進ザビューンへと覚醒したことによってその問題は解決された。

かつては魔進ハコブーを師と仰ぎ、兄と仲睦まじく絵を描くなど温厚な性格だったガルザ。英雄の素質を有し、兄に負けず劣らず王国を導いていくものと期待されていた。
しかしある時から彼は兄を憎み、自らの立場を不満に思い、果ては侵略者に内応して祖国を滅亡まで追い込んでしまう「裏切りの鬼将軍」となってしまった。

その変化はヨドン皇帝の洗脳によるものであったことがエピソード43で明らかになり、ガルザは皇帝の精神操作によって愛するものを憎むように洗脳されていた。
兄に劣らぬ能力を持っていると自負しながら年上であるというだけで王になったオラディンを憎む気持ちも、兄に目をかけられる義理の甥を憎む気持ちも、兄とそっくりな充瑠への激しい憎しみも、それらは全て本当の思いの裏返しだったのである。
エピソード4における上述のセリフはあながち嘘とは言い切れないものだった(なおオラディン王は生きている発言も後に真実となった)。

エピソード42で皇帝を斬ってロードガルザへと最強進化を遂げたガルザだったが、皇帝は倒されたふりをしてガルザの精神の中に潜み、体の主導権を取り戻す機会を伺っていた。
そして充瑠との一騎打ちの末、ガルザがかつての思いを取り戻しかけたとき、全ての真相を明かし皇帝の手の内で踊らされていたことを悟ったガルザは邪面が外れて素顔になった状態で特攻するも、及ばず敗れ去った。

しかし特攻の自らの魂を魔進ジョーキーへと宿し、ヨドン皇帝の攻撃で谷底に落下してしまった充瑠を救助し地球へと送り届ける。
ジョーキーへはこれからは充瑠に従うよう指示を残し、そして兄への伝言を託した後、ガルザの魂は昇天した。

「兄上に会ったら伝えてくれ。生まれ変わったら、今度は仲の良い兄弟になりたいとな…」


そしてその言葉は地球に戻った充瑠によって魔進オラディンにも伝えられ、歪まされた兄弟のわだかまりは解消されたのだ。

【機界戦隊ゼンカイジャー】

第1カイにて登場。
キラメイレッドとの一騎打ちの最中、トジテンド王朝が仕掛けたトジルギアの力によって世界毎閉じられてしまった。

【余談】

声を担当するのは『海賊戦隊ゴーカイジャー』にて親衛隊長デラツエイガー親衛隊長ワレドナイヤーを演じ、『特命戦隊ゴーバスターズ』にてヒーロー側であるビート・J・スタッグ/スタッグバスターを演じた中村悠一氏。

兄であるオラディンや、キラメイジャー側の各種アイテム音声を担当する杉田智和氏とは親友の間柄であるのはファンの中でも有名であり、
実際ゴーバスターズでもドリルロイド2の声を杉田氏が担当することになったのは、中村氏が押したためとされている。

ガルザという名前の由来は公式媒体で言及された記事は今の所無いが、のケルト神話に登場する神の一柱であるダグザの異称、「ガルフ・ダグザ」をもじったもの、あるいはオーディンを由来とすると思われるオラディンの弟ということで北欧神話のロキから捻って巨人の王であるウトガルザ・ロキを縮めたもの等様々な考察が存在する。
ややこしいがウトガルザ・ロキとトリックスター等で有名なロキは別人である。あとオーディンとは義理の兄弟で血縁はない。

ロキはフェンリル、ヨルムンガンド、ヘルという3人の子を設けているが、ロードガルザのデザインがわかりやすいがガルザのモチーフにも狼が組み込まれている事を考慮するとキャラクター造形には悪神ロキが強い影響を与えている可能性が高い。
使えない部下を粛清する死神めいた戦闘形態は死の女神であるヘル要素、乗機が列車タイプのメカなのはヨルムンガンド要素、デザインの狼がフェンリル要素と考え、クリスタリア人としての姿が智謀に長けるロキと見ると違和感なく要素がまとまっているように見える。
なおロキが邪悪な神として描かれているのはキリスト教の伝播に伴うサタンの影響と見る場合もあるようで、この場合サタンはヨドン皇帝・・だろうか?

最終更新:2024年10月29日 02:24