- 翌朝
「(なんか妙に目覚めが悪い・・・白蓮の過去を知ったからか、それとも自分の過去を振り返ったからか?)」
クローゼットから自分の着替えを取り出し、着替えながらふとそう思ったディアボロ。
一見優しい者も、その過去が幸せであるとは限らない。そう思いながらも彼は着替えを済ませる。
クローゼットから自分の着替えを取り出し、着替えながらふとそう思ったディアボロ。
一見優しい者も、その過去が幸せであるとは限らない。そう思いながらも彼は着替えを済ませる。
「おはよう。昨日はよく眠れた?」
そう言いながらディアボロを食事を取る部屋へと案内する白蓮。そ
「よく寝れたことは寝れたが、目覚めがなんだか妙に悪い。俺の気のせいだといいが。」
「・・・そう。」
ちょっと心配そうな表情になったあと、部屋の前のふすまを開く。
「ん?白蓮様に・・・ディアボロ・・・でしたっけ?」
そこに居合わせた星が、二人が部屋の中にいることを確認し、ディアボロの名前をもう一度確かめる。
「ああ。ディアボロであっている。」
「できたよー」
僅かな会話の後、食事が運ばれてくる。そして、目の前に食事がおかれていく。
そう言いながらディアボロを食事を取る部屋へと案内する白蓮。そ
「よく寝れたことは寝れたが、目覚めがなんだか妙に悪い。俺の気のせいだといいが。」
「・・・そう。」
ちょっと心配そうな表情になったあと、部屋の前のふすまを開く。
「ん?白蓮様に・・・ディアボロ・・・でしたっけ?」
そこに居合わせた星が、二人が部屋の中にいることを確認し、ディアボロの名前をもう一度確かめる。
「ああ。ディアボロであっている。」
「できたよー」
僅かな会話の後、食事が運ばれてくる。そして、目の前に食事がおかれていく。
「・・・うまく扱えないな。」
箸に悪戦苦闘するディアボロ。他人の記憶の中で箸を動かすのはよく見ていたが、見るのと実際にやるのとではわけがちがう。
「箸扱ったことないの?」
「ないな。(イタリアに箸はないからな・・・日本食を食べたことない。)」
そのうちなんだか嫌になってきたが、だんだんと慣れてきてうまく扱えるようにもなってきた。
食事を取っているその間も雲山はなんか睨んでいたが、ディアボロは大して気にもしなかった。
「これ、なかなかおいしいな。これは?」
「ああ、それは・・・」
食事を取りながら会話をすると自然とはずむ。ディアボロは久しぶりに楽しい食事をした。
でもその間も雲山はディアボロを睨んでいる。雰囲気であまり気づかなかったが、ディアボロはすぐに理解した。
「(あの目つきは・・・俺が気に食わないのか。敵意を持った状態ではないが、警戒しておこう。)」
箸に悪戦苦闘するディアボロ。他人の記憶の中で箸を動かすのはよく見ていたが、見るのと実際にやるのとではわけがちがう。
「箸扱ったことないの?」
「ないな。(イタリアに箸はないからな・・・日本食を食べたことない。)」
そのうちなんだか嫌になってきたが、だんだんと慣れてきてうまく扱えるようにもなってきた。
食事を取っているその間も雲山はなんか睨んでいたが、ディアボロは大して気にもしなかった。
「これ、なかなかおいしいな。これは?」
「ああ、それは・・・」
食事を取りながら会話をすると自然とはずむ。ディアボロは久しぶりに楽しい食事をした。
でもその間も雲山はディアボロを睨んでいる。雰囲気であまり気づかなかったが、ディアボロはすぐに理解した。
「(あの目つきは・・・俺が気に食わないのか。敵意を持った状態ではないが、警戒しておこう。)」
食後、一輪がディアボロに近づいてくる。
「ディアボロ。」
「ああ、一輪か。何のようだ?」
ディアボロは食事中に、自分のことを呼び捨てにしていいといった。そのほうが馴染みやすいからだ。
「雲山が自分と戦うように、と。 私には理解できませんが・・・」
「あいつは食事中もまるで俺が気に食わないような目つきで俺を見ていた。恐らく、友を怪我させたからだろう。」
一輪が下を向いてうつむく。それを見たディアボロは立ち上がる。
「なに、簡単な話だ。『勝利して理解させる』だけだからな。安心しろ、治療なんて簡単にできる。」
「案内しましょう。ついてきてください。」
そういって案内されたのは、命蓮寺前。そこには雲山がいた。
「俺が勝ったら、ここに住むのをお前も認めさせてもらおう。」
「わかったと雲山がいっています。ディアボロ・・・勝てるのですか。」
「お前らは二人で行動しているんだろう。お前は雲山のサポートをしていろ。」
その言葉に一輪は驚く。自分に雲山のサポートをさせるということは、かえって彼が不利になるからだ。
「な・・・!」
「さあ、俺を倒す自信と倒される覚悟はあるか?」
そういいながら2枚のDISCを取り出し、おでこから取り出したDISCと入れ替える。
周囲は騒然としている。相手は妖怪。なのにあの人間は堂々と宣戦布告している。
さらにその人間は見慣れないものを懐とおでこから取り出した。それを見てなおさら騒がしくなる。
「ディアボロ。」
「ああ、一輪か。何のようだ?」
ディアボロは食事中に、自分のことを呼び捨てにしていいといった。そのほうが馴染みやすいからだ。
「雲山が自分と戦うように、と。 私には理解できませんが・・・」
「あいつは食事中もまるで俺が気に食わないような目つきで俺を見ていた。恐らく、友を怪我させたからだろう。」
一輪が下を向いてうつむく。それを見たディアボロは立ち上がる。
「なに、簡単な話だ。『勝利して理解させる』だけだからな。安心しろ、治療なんて簡単にできる。」
「案内しましょう。ついてきてください。」
そういって案内されたのは、命蓮寺前。そこには雲山がいた。
「俺が勝ったら、ここに住むのをお前も認めさせてもらおう。」
「わかったと雲山がいっています。ディアボロ・・・勝てるのですか。」
「お前らは二人で行動しているんだろう。お前は雲山のサポートをしていろ。」
その言葉に一輪は驚く。自分に雲山のサポートをさせるということは、かえって彼が不利になるからだ。
「な・・・!」
「さあ、俺を倒す自信と倒される覚悟はあるか?」
そういいながら2枚のDISCを取り出し、おでこから取り出したDISCと入れ替える。
周囲は騒然としている。相手は妖怪。なのにあの人間は堂々と宣戦布告している。
さらにその人間は見慣れないものを懐とおでこから取り出した。それを見てなおさら騒がしくなる。
「何だ?この騒ぎ・・・」
そういいながら近寄ってくるのは上白沢 慧音(かみしらさわけいね)。
寺子屋の教師をしている半獣という特殊な存在。
「あ、慧音さん・・・あの長い斑点模様の髪の男が妖怪と一対一で戦おうと・・・」
「!?」
慧音は驚く。普通の人間が妖怪に正面から一対一で戦うなど無謀。
「命知らずか、あの男・・・!おい!」
「なんだ?」
「正気か!?妖怪に正面から一対一で戦うなんて」「ちょうどいい。この野次馬を離れさせろ。」
その言葉に慧音は再び驚く。男の言葉にまったく迷いがない。
自分の心配どころか、他の者を離れさせろという余裕。なんなのだろうかと慧音は思う。
「どうなってもいいのか!?」
「そうだ!死ぬぞ!」 「黙ってろ!」
物凄い威圧と共に発されたディアボロの言葉に周囲が沈黙する。そして、慧音の指示に従って雲山とディアボロから距離をとる。
「・・・始め!」
水蜜のその言葉とともに雲山とディアボロの戦いが始まった。
そういいながら近寄ってくるのは上白沢 慧音(かみしらさわけいね)。
寺子屋の教師をしている半獣という特殊な存在。
「あ、慧音さん・・・あの長い斑点模様の髪の男が妖怪と一対一で戦おうと・・・」
「!?」
慧音は驚く。普通の人間が妖怪に正面から一対一で戦うなど無謀。
「命知らずか、あの男・・・!おい!」
「なんだ?」
「正気か!?妖怪に正面から一対一で戦うなんて」「ちょうどいい。この野次馬を離れさせろ。」
その言葉に慧音は再び驚く。男の言葉にまったく迷いがない。
自分の心配どころか、他の者を離れさせろという余裕。なんなのだろうかと慧音は思う。
「どうなってもいいのか!?」
「そうだ!死ぬぞ!」 「黙ってろ!」
物凄い威圧と共に発されたディアボロの言葉に周囲が沈黙する。そして、慧音の指示に従って雲山とディアボロから距離をとる。
「・・・始め!」
水蜜のその言葉とともに雲山とディアボロの戦いが始まった。
雲山は自身の身体の大きさを自在に変化させられる。それを利用し、手を巨大化させて殴りかかる。
だが、ディアボロはそれを片手で殴り返す。周囲の者と慧音は驚く。
周囲から見ればそう見えるだろうが、実際はキングクリムゾンの手をディアボロの手より少し前にだしてほぼ同時に殴っている。
スタンドはスタンド使いにしか見えない。だから周囲の者たちはディアボロが片手で妖怪の攻撃を返したように見えるのだ。
「変わるのは大きさだけか?まあ、大きいほどあたりやすいのは確かだが・・・」
そういいながら雲山に接近するディアボロ。
雲山はさせまいと手を巨大化させて何度も殴りかかるが、ディアボロはまるでどこを殴るかわかっているような回避をする。
エピタフ。キングクリムゾンに存在する、もう一つの力。未来を予知する力を持つ。
さらにキングクリムゾンで不都合な時間を消し飛ばすことで、ディアボロは絶頂の地位を保ち続けてきた。
「そういえばお前は雲の妖怪らしいな。」
そういいながら今度はキングクリムゾンにディアボロが攻撃する位置と違う位置を殴らせて攻撃する。
避けたはずなのに何かに当たる。星にも使った方法だ。相手がスタンド使いでないからこそできる手段。
「雲如きが・・・」
そういいながらもう一発殴らせる。すると、まるでそこに風圧が発生したかのように雲山が吹き飛ぶ。
ディアボロは殴るスタンドを変えていた。先ほど、二枚自分に入れたDISCのうちの一つ。
だが、ディアボロはそれを片手で殴り返す。周囲の者と慧音は驚く。
周囲から見ればそう見えるだろうが、実際はキングクリムゾンの手をディアボロの手より少し前にだしてほぼ同時に殴っている。
スタンドはスタンド使いにしか見えない。だから周囲の者たちはディアボロが片手で妖怪の攻撃を返したように見えるのだ。
「変わるのは大きさだけか?まあ、大きいほどあたりやすいのは確かだが・・・」
そういいながら雲山に接近するディアボロ。
雲山はさせまいと手を巨大化させて何度も殴りかかるが、ディアボロはまるでどこを殴るかわかっているような回避をする。
エピタフ。キングクリムゾンに存在する、もう一つの力。未来を予知する力を持つ。
さらにキングクリムゾンで不都合な時間を消し飛ばすことで、ディアボロは絶頂の地位を保ち続けてきた。
「そういえばお前は雲の妖怪らしいな。」
そういいながら今度はキングクリムゾンにディアボロが攻撃する位置と違う位置を殴らせて攻撃する。
避けたはずなのに何かに当たる。星にも使った方法だ。相手がスタンド使いでないからこそできる手段。
「雲如きが・・・」
そういいながらもう一発殴らせる。すると、まるでそこに風圧が発生したかのように雲山が吹き飛ぶ。
ディアボロは殴るスタンドを変えていた。先ほど、二枚自分に入れたDISCのうちの一つ。
気象と周辺の空気を操る、かなり幅広い使い方ができるスタンド。その内に秘められたもう一つの力は、今は切り離されている。
記憶喪失の囚人が使っていたスタンド、『ウェザー・リポート』だ。その正体は、吸血鬼の友人の神父の実の弟。
兄のスタンドの覚醒に伴い、彼のスタンド、『ウェザー・リポート』も覚醒した。
その内に秘められたもう一つの力は、彼でさえ制御不能である。
記憶喪失の囚人が使っていたスタンド、『ウェザー・リポート』だ。その正体は、吸血鬼の友人の神父の実の弟。
兄のスタンドの覚醒に伴い、彼のスタンド、『ウェザー・リポート』も覚醒した。
その内に秘められたもう一つの力は、彼でさえ制御不能である。
「『気象』そのものに勝てると思っているのか?」
ディアボロのその言葉とともに、かなりの速さで空が曇り始める。
「何だ!?」「空が急に・・・!」「まさかあの男の能力・・・!」
「気象を操る程度の能力・・・」
慧音がそう呟く。あの男の言葉から、慧音はそう推測した。確かに、その能力はあっている。
だが彼が操る能力はこれだけではなかった。
近距離に接近することができたディアボロは、炎を発生させてその炎で雲山を縛る。
雲山は呼吸が困難になって苦しむが、彼を含めて何が起きているのか分かっているのはディアボロただ一人だけだ。
マジシャンズレッド。ある占い師のスタンドで、能力はシンプルに『炎を操る』。
このスタンドが出した炎は見えないが、何かに燃え移った炎は普通の人にも見えるようになる。
そして炎で縛るこの技は『レッド・バインド』。口元を縛れば二酸化炭素を吸わせる形になり、意識を遠のかせる。
ディアボロのその言葉とともに、かなりの速さで空が曇り始める。
「何だ!?」「空が急に・・・!」「まさかあの男の能力・・・!」
「気象を操る程度の能力・・・」
慧音がそう呟く。あの男の言葉から、慧音はそう推測した。確かに、その能力はあっている。
だが彼が操る能力はこれだけではなかった。
近距離に接近することができたディアボロは、炎を発生させてその炎で雲山を縛る。
雲山は呼吸が困難になって苦しむが、彼を含めて何が起きているのか分かっているのはディアボロただ一人だけだ。
マジシャンズレッド。ある占い師のスタンドで、能力はシンプルに『炎を操る』。
このスタンドが出した炎は見えないが、何かに燃え移った炎は普通の人にも見えるようになる。
そして炎で縛るこの技は『レッド・バインド』。口元を縛れば二酸化炭素を吸わせる形になり、意識を遠のかせる。
「どうなってんだあの男!?」
「何が起きているのか、私にもわからない…」
慧音は内心焦りを感じた。弾幕ごっこでもないのに1対1で妖怪を圧倒しているからだ。
雲山がレッド・バインドで意識が遠のき始めたところで炎を消し、その直後にキング・クリムゾンの蹴りが命中して後方に吹っ飛ぶ。
「雲山、もうやめたほうがいい。あの男とあまり戦っていると、満身創痍になるぞ」
雲山はナズーリンの忠告を無視し、体勢を戻す。意地でもディアボロと闘う気だ。
「何が起きているのか、私にもわからない…」
慧音は内心焦りを感じた。弾幕ごっこでもないのに1対1で妖怪を圧倒しているからだ。
雲山がレッド・バインドで意識が遠のき始めたところで炎を消し、その直後にキング・クリムゾンの蹴りが命中して後方に吹っ飛ぶ。
「雲山、もうやめたほうがいい。あの男とあまり戦っていると、満身創痍になるぞ」
雲山はナズーリンの忠告を無視し、体勢を戻す。意地でもディアボロと闘う気だ。
それを見たディアボロは周囲に冷気を発生させ、それに伴って水蒸気が凍結しはじめる。
周囲が一気に冷え始め、まるで彼の周囲だけが冬になったようだ。
ディアボロは狙いを定め、その冷気を一気に雲山めがけて放つ。
「雲山!離れて!『水蒸気が凍結して見える』ということは冷気が向かってきています!」
一輪の言葉通り、雲山はそれを何とか回避する。間違いなく、人里あたりは一気に冷えるだろう。
だが、ディアボロは避けることを想定していた。
「やるな・・・だけど、これは避けられまい」
その言葉を言い終わるのと同時に雷が3発ほど雲山に落ちる。
光は音より速く動く。狙いを外れなければ、この攻撃は避けられない。
周囲が一気に冷え始め、まるで彼の周囲だけが冬になったようだ。
ディアボロは狙いを定め、その冷気を一気に雲山めがけて放つ。
「雲山!離れて!『水蒸気が凍結して見える』ということは冷気が向かってきています!」
一輪の言葉通り、雲山はそれを何とか回避する。間違いなく、人里あたりは一気に冷えるだろう。
だが、ディアボロは避けることを想定していた。
「やるな・・・だけど、これは避けられまい」
その言葉を言い終わるのと同時に雷が3発ほど雲山に落ちる。
光は音より速く動く。狙いを外れなければ、この攻撃は避けられない。
3発も雷に打たれてなお、雲山は降参しない。
「まだあいつは降参してないか?」
「…していません」
それを聞いたディアボロは次の攻撃の準備に入る。
「雲だからかもしれないが、妖怪がこんなに強靭だとは思わなかった。そこは褒めよう」
「だが・・・これでどうだ。」
周囲から風が集約し、渦を巻き始める。何をするのか察した慧音は急いで周囲の者たちを離れさせる。
渦を巻いた風は、やがて形を作り出す。ディアボロは竜巻を発生させたのだ。
「雲の妖怪が竜巻にのまれるとどうなるだろうな?降参するなら今のうちだ」
「雲山・・・」
それを見た雲山は一輪に何かを伝える。それを聞いた一輪はディアボロに話しかける。
「ディアボロ。雲山が『実力はわかった。そこまでにしておこう。』と」
「・・・それは自身の敗北を認めると解釈して良いのか?」
それを聞いた一輪は雲山に確認する。そして、ディアボロに返事を返す。
「認めるそうです。そこまでにしておいてください。」
「わかった。敗北を認めた奴に容赦なく攻撃するほど、俺は非情じゃないからな」
ディアボロがそう言った直後竜巻は消え、巻き上げられた物が竜巻の消滅とともに落下した。
「何故敗北を認めた。さっきナズーリンに忠告されたときはその言葉を無視しただろう。」
「『ここまでの実力だとは思わなかった』と言っています。雲山が実力を認めるとは・・・」
「良くない評価をした奴だからなおさらだったようだな」
そう言ってディアボロは命蓮寺に戻る。
「・・・彼の強さは、一体・・・」
その後姿を見て、慧音は今も驚きを隠せなかった。
「まだあいつは降参してないか?」
「…していません」
それを聞いたディアボロは次の攻撃の準備に入る。
「雲だからかもしれないが、妖怪がこんなに強靭だとは思わなかった。そこは褒めよう」
「だが・・・これでどうだ。」
周囲から風が集約し、渦を巻き始める。何をするのか察した慧音は急いで周囲の者たちを離れさせる。
渦を巻いた風は、やがて形を作り出す。ディアボロは竜巻を発生させたのだ。
「雲の妖怪が竜巻にのまれるとどうなるだろうな?降参するなら今のうちだ」
「雲山・・・」
それを見た雲山は一輪に何かを伝える。それを聞いた一輪はディアボロに話しかける。
「ディアボロ。雲山が『実力はわかった。そこまでにしておこう。』と」
「・・・それは自身の敗北を認めると解釈して良いのか?」
それを聞いた一輪は雲山に確認する。そして、ディアボロに返事を返す。
「認めるそうです。そこまでにしておいてください。」
「わかった。敗北を認めた奴に容赦なく攻撃するほど、俺は非情じゃないからな」
ディアボロがそう言った直後竜巻は消え、巻き上げられた物が竜巻の消滅とともに落下した。
「何故敗北を認めた。さっきナズーリンに忠告されたときはその言葉を無視しただろう。」
「『ここまでの実力だとは思わなかった』と言っています。雲山が実力を認めるとは・・・」
「良くない評価をした奴だからなおさらだったようだな」
そう言ってディアボロは命蓮寺に戻る。
「・・・彼の強さは、一体・・・」
その後姿を見て、慧音は今も驚きを隠せなかった。
後日、ディアボロについて新聞の記事にしようと天狗が訪ねに来たが、ディアボロがヘブンズドアーで忘れさせた・・・らしい。