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東方黄金体験記  第二話

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  幻想郷黄金異変   第ニ話永遠亭にようこそっ!

ジョルノとてゐが出会って一時間余りが過ぎた頃

「あっる~ひ~♪もりの~な~か~♪」
「ここは竹林ですよ。森じゃない。」

ピクッ

「くまさ~んに~♪であ~った~♪」
「僕は人間ですよ。視力いくつです?」

ピクピクッ

「花咲くも~り~の~み~ち~♪熊さ~んに~で~ア~あった~♪」
「花って言うより雑草ですけどね。」

プッツン!

「うがあああああああああ~~~ッ!!!さっきから下らない突っ込みがイチイチうるさいのよ!
つーか歌に文句つけてんじゃないわよ!しかも何回目よっ!アンタどの歌でも突っ込みいれんのね!」
僕が文句をつけるのにはちゃんと訳がありますよ。僕は静かに歩きたいんです。」
「アンタ…性格悪いって言われない?」
「言われますよ。で、それは何か?君はどうなんです?」

ウササッ!、ウザイ、ものっそウザイッ!どうもコイツとは合わないわ…

険悪なムードには決してならないもののてゐはジョルノの
人間性の相性の悪さにうんざりしていたが、それでも会話が途切れる様な事はなかった。
実際ジョルノとてゐの相性が悪いのは半分当たっている。ジャンケンで例えるなら
てゐがチョキでジョルノはグーなのだ。もちろん相性と言ってもおちょくる意味合いでの相性だ。

因幡てゐ。いたずらや人を騙すことが大好きな生粋の詐欺師。だけどそれはこの幻想郷の中で  の話。

ジョルノの周りの人間は一般人とは程遠い人間ばかりだった。敵も味方も同じである。汗で嘘かどうか判断できたり
新人の歓迎でコップに尿を注ぐようなひねくれ方をした人物は幻想郷にはいない。てゐが騙せてきたのも
例外はあるものの周りが優しく純粋な人達だからに他ならない。てゐの弱点は自分以上にひねくれた者がほとんど居ない事である。

てゐを上回るひねくれ者は幻想郷で言えばスキマ妖怪八雲紫くらいなものであろう。
そしてジョルノにとっててはゐは最高の相性と言う事に他ならないからだ。ジョルノがてゐ歌を邪魔をした本心は、

てゐの困ったリアクションが楽しかったから、である。

それから数分ほど後、ようやくといったところか。
竹林の深みが消えてある程度舗装された道に出る。そこからはすぐだった。
敷地の門らしき所へ辿り着く。と、入り口付近にはてゐとは若干違う兎の耳をしている
ブレザー服の紫髪の女の子が仁王立ちでこっちを、と言うよりてゐを凝視している。

もっと簡単に表現するなら明らかに怒っているのである。額の青筋がこの距離から見て取れる。

「て~~~ゐ~~~?」
「た、ただいま鈴仙…」

この子が鈴仙。てゐがうわ言で言っていた自分が怪我した原因らしき人物。
鈴仙はゆっくりとジョルノ達に接近し、危険を察知したてゐは逃げようとするが
ジョルノはてゐの助けを求める表情を完全に無視して背中のてゐをゆっくりと差し出すかのように後ろを向いた。

「こら!コロネ助けろ!裏切り者ぉ!」
「ああ、綺麗な夕焼けですね。」
「あからさまに無視すんな!ああ、鈴仙がこんなに近くにぃ!」

ガシッ!

「ひぃっ!」

ジョルノからてゐを引っ剥がすと鈴仙は青筋を浮かべたまま笑顔でニッコリすると

「アンタッ!!昨日からどこほっつき歩いてたんじゃあーーーーーー!!!!オラァ!!」

「ちにゃッ!!!」


それは見事なドロップキックであった。ゴキャとか聞こえたけど気にしない。




「なるほど、そういう事だったんですね。わざわざてゐを助けて下さいましてありがとうございます。」
「いえ、気にせずに。僕も迷っていた所てゐさんに会った訳ですから。怪我もしていましたしね。」


ここは永遠亭の客間。日本古来の屋敷らしくジョルノが赤子の頃まであった畳作りの部屋である。
イタリアに移住してからは畳など記憶の底に埋もれているだけであったが、記憶の中にしかない久しい
畳の香りに安堵感さえある。悪い香りではないしむしろ落ち着いて心地がいい。
お互いに軽く自己紹介を済ませた後、三人は雑談交じりに今までの経緯について話し合っていた。
ジョルノがてゐと出会ってどのような事があったか説明を受けている女性は
ここに居る姫の従者である八意永琳。表情に余裕があり年齢相応の落ち着きを見せている女性だ。


そして永琳の横に座っているのは姫のペットの鈴仙である。彼女は女子高生のような雰囲気だがてゐの後始末や色々な苦労があるのか
ちょっとやつれた表情をしている。ついでにその隣にはお尻を叩かれて
泣きながら蹲っている話題の兎因幡てゐがいる。心なしかお尻の中心部分を抑えているがここではあえて無視をしよう。


つまりはこういうことだ。てゐは竹林に鈴仙を嵌めるために罠を作った。が、それに自分で引っかかり怪我をして
動けずにいた。しかも鈴仙に特別非があるわけでもなく、てゐはいたずら好きで人を騙すのが好きな兎らしい。
今回の理由も鈴仙がかまってくれないからと言う幼稚な理由である。全員が溜息を「はぁ~…」と付く。
毎度の事らしく何のフォローも出来やしない。ジョルノもするつもりはモチロンないのだが。

「ところで永琳さん。色々と他にもお聞きしたいことがありますが、よろしいでしょうか?」
「もちろんよろしいですよ。それでどのようなご用件で。」


最初の目的。それは今の現状の確認である。


「ここはどこなんです?」

信じ難い。本来のジョルノならば無視するような話の内容だった。
あまりに突飛な話題である。ここは日本に位置しておりそこで結界を張って作られた世界。
そして色々な種類の妖怪と人間が住まう場所。幻想郷なのだという話を聞いて
普通の人間なら信じる余地などありはしないだろう。だがジョルノもスタンドと言う普通ではない能力を
持っており鏡を使う敵スタンドはある意味別世界を作り出すスタンドでもあった。スタンドでなくとも
現に今兎の妖怪を治療して運んで今まさにその幻想郷の中にいるのだ。それにこの女性も
嘘を付いている様にはまったく見えない。信用せざるを得ないであろう。

「という事はあなたは外来人なんですね。なぜここに来たか見覚えはありませんか?」
「いえ……目覚めたら竹林の中にいました。」
「そうですか。スキマ妖怪の仕業かしら……いえ、とにかくうちの大事な兎を助けて頂いて感謝いたします。
お礼といってはなんですが、今日はこの永遠亭にお泊りになってはいかがですか?もう夕方ですし日もそろそろ
落ちます。失礼ですがあてがあるようには見えませんので。」

遠慮する理由はないだろう。確かにこの女性の言う通りである。あてもないしそろそろ日が落ちる。

「ご好意に甘えさせていただきます。この幻想郷についてもっと詳しくお話して頂いても構いませんか?」
「ええ、モチロン構いません。それと私もあなたのてゐを治療した力にも興味があります。お話しましょうか。
ああ、そうそううどんげ。てゐは薬部屋に運んでおいて頂戴。」

!?

「わかりました〜。ほら起きなさい!こっちに来るのよてゐ!」
「や゛ぁ゛ー!だぁ゛ー!薬や゛ーだ゛ー!何で私こんな役ばっかなのーーーーー!!!」  

………本当に帰れるのだろうか…  

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