錬金アカデミーの施設を掌握したルルーシュが変身した仮面ライダーアークゼロワンはようやく設置されたモニターに外の様子映し出した。
そして自身が救援に行くなり、くるみが修理したアイテムを届けるなりするのはどこがいいかを考えることにした。
そして自身が救援に行くなり、くるみが修理したアイテムを届けるなりするのはどこがいいかを考えることにした。
まずアナザージオウトリニティ。
今のところセリカとキラ准将だけで抑えれているが、決定打がなく泥臭い消耗戦になってしまっている。
こいつしか敵がいないのならば変身者のエネルギー切れを待つ我慢比べのしようもあるのだが、周りがあまりに敵だらけすぎる。
今のところセリカとキラ准将だけで抑えれているが、決定打がなく泥臭い消耗戦になってしまっている。
こいつしか敵がいないのならば変身者のエネルギー切れを待つ我慢比べのしようもあるのだが、周りがあまりに敵だらけすぎる。
そしてグリオン。
こいつ一人にゼアを宿した仮面ライダーゼロツーを抑えられてしまっている。
今は殺し、というよりこの状況で苦境に立たされるプレイヤーを苦しめることに終始しているが、飽きればもっと本気で始末しにかかってくるだろう。
もしゼロツードライバーが奪われでもしたら最悪だ。
サウザンドジャッカーを持ったギーツも戦闘スタンスはグリオン同様。
そして最後に
こいつ一人にゼアを宿した仮面ライダーゼロツーを抑えられてしまっている。
今は殺し、というよりこの状況で苦境に立たされるプレイヤーを苦しめることに終始しているが、飽きればもっと本気で始末しにかかってくるだろう。
もしゼロツードライバーが奪われでもしたら最悪だ。
サウザンドジャッカーを持ったギーツも戦闘スタンスはグリオン同様。
そして最後に
「『ジュール卿がマルガムになるとは……』」
「嘘……あれが、イザーク!?」
ビームと炎をまき散らしながら暴れ狂うメタルウィールマルガムをサルファと舞衣が止めようとしているがまるでうまくいっていない。
むしろ至近距離でその剛腕や灼熱を食らってもうすでに馬鹿にならない消耗をしている。
むしろ至近距離でその剛腕や灼熱を食らってもうすでに馬鹿にならない消耗をしている。
「ねえルルーシュ、さっきあのおじさんからベルトもらってたよね!?
私に頂戴!」
私に頂戴!」
「『何をするつもりだ?』」
「イザークの身体の中のマルガムをベルトで制御して暴走を止める!」
「『やったところで間に合うのか?』」
「間に合うとか間に合わないとかじゃない!
私は戦えない……でも約束した!
ヴァルバラドの新しい力を、イザークでも扱いきれないじゃじゃ馬に仕上げてあげるって。
イザークも約束してくれた!絶対使いこなすって!」
私は戦えない……でも約束した!
ヴァルバラドの新しい力を、イザークでも扱いきれないじゃじゃ馬に仕上げてあげるって。
イザークも約束してくれた!絶対使いこなすって!」
「『くるみ……』」
ルルーシュが取り出したアルケミスドライバーとくるみを交互に見比べ
『ルルーシュ様!入り口にプレイヤーが来ました!』
決断を下すより早く新たな選択肢が向こうからやってきた。
(なんでこんなことしてるんだろう……)
宝太郎を背負い走る瑠美衣は土壁の外にいた。
「ここは俺が!宝太郎を連れて逃げてくれ!」
「また暴れてんの増えてんじゃない!
ねえそこの赤い上着のアンタ!これ使って!」
ねえそこの赤い上着のアンタ!これ使って!」
宝太郎が取り落としたガッチャージガンと何枚かのケミーカードを片手にその場に残った十代が奥で戦っていたパンキッシュなコスチュームの少女から投げ渡されたプテラノドンのカードを使ったと思った瞬間外にいたのだ。
そのまま走って、走って、人を見つけて助けを乞い、瑠美衣が通されたのは青を基調とした秘密基地のような場所だった。
その中央には本人にないところで何度も罵倒した白い皇帝と、見知らぬ女の子が立っていた。
そのまま走って、走って、人を見つけて助けを乞い、瑠美衣が通されたのは青を基調とした秘密基地のような場所だった。
その中央には本人にないところで何度も罵倒した白い皇帝と、見知らぬ女の子が立っていた。
「お前は……」
「お願い、彼を助けて!」
瑠美衣は身にまとった衣装が血で汚れるのも構わず宝太郎を抱えながら皇帝ルルーシュの前に跪いた。
確かに死にはしないが放っておいていいわけのない怪我だ。
戦場も全く好転していない以上、すぐに治して可能ならばもう一度戦ってほしい。
だが、
確かに死にはしないが放っておいていいわけのない怪我だ。
戦場も全く好転していない以上、すぐに治して可能ならばもう一度戦ってほしい。
だが、
「……見返りは?」
「は?」
「見返りだよ。
私が彼を治療するメリットは?」
私が彼を治療するメリットは?」
「何言ってるのルルーシュ!?」
あまりに身勝手なルルーシュの物言いに瑠美衣は身体全身の毛穴が一斉に開いた気がした。
目の前が真っ赤に染まり、今ここに慮るべき死に体の宝太郎がいなければ今すぐにでも目の前の皇帝気取りにつかみかかっていただろう。
目の前が真っ赤に染まり、今ここに慮るべき死に体の宝太郎がいなければ今すぐにでも目の前の皇帝気取りにつかみかかっていただろう。
「この冷血人間!そんなに自分が可愛いか!?」
「別に物がないなら情報でもいいぞ?
例えば何故お前からコルファウスメットと同じエネルギー波形が検出されるのか、とかな」
例えば何故お前からコルファウスメットと同じエネルギー波形が検出されるのか、とかな」
頭が急に冷えた。
ルルーシュがこちらを見下ろす眼は酷く冷静で、隣のさっきまでのルルーシュの態度に反感を示してくれていた少女はこちらに恐ろしい者を見る目をこちらに向けている。
ルルーシュがこちらを見下ろす眼は酷く冷静で、隣のさっきまでのルルーシュの態度に反感を示してくれていた少女はこちらに恐ろしい者を見る目をこちらに向けている。
「私もノワルの力を奪えた。
メラも諸々の状況や情報から黒き神か宇蟲王のどちらかから力を奪っていると見て間違いない。
つまりこのバトルロワイヤルにおいて誰かの力を奪うこと自体は何も不思議じゃない。
問題はお前が運営の力を奪えて、なおかつ先の戦闘で使っていないことだ」
メラも諸々の状況や情報から黒き神か宇蟲王のどちらかから力を奪っていると見て間違いない。
つまりこのバトルロワイヤルにおいて誰かの力を奪うこと自体は何も不思議じゃない。
問題はお前が運営の力を奪えて、なおかつ先の戦闘で使っていないことだ」
ルルーシュが画面を指さす。
リアルタイムで外の戦場の様子が出されている。
実際はメラの放送より前のことは状況証拠からしか分かっていないが、今目の前の完全に余裕のない少女を追い詰める一手に使って問題ない。
リアルタイムで外の戦場の様子が出されている。
実際はメラの放送より前のことは状況証拠からしか分かっていないが、今目の前の完全に余裕のない少女を追い詰める一手に使って問題ない。
「そ、れは……」
「私も一度対峙し、その末に退治してやったコルファウスメットの力をすべて見たわけじゃないからな。
彼を治療した瞬間に君に操られたガッチャードに私もくるみも殺されて、君は私のベルトで変身するガッチャードというメラを除けば最強の戦闘能力を持った騎士を手に入れ退散。
真相を知り得る者はグリオンにより全滅。
そしてグリオンがハイエナのように死体漁りをしているうちに鉄華兵団に合流、協力してメラを倒せば消耗した後はグリオンにさえ勝てれば連中を二人がかりで倒してチェックメイト。
なんて見事な勝ち筋が君にないとも言い切れないんだよ」
彼を治療した瞬間に君に操られたガッチャードに私もくるみも殺されて、君は私のベルトで変身するガッチャードというメラを除けば最強の戦闘能力を持った騎士を手に入れ退散。
真相を知り得る者はグリオンにより全滅。
そしてグリオンがハイエナのように死体漁りをしているうちに鉄華兵団に合流、協力してメラを倒せば消耗した後はグリオンにさえ勝てれば連中を二人がかりで倒してチェックメイト。
なんて見事な勝ち筋が君にないとも言い切れないんだよ」
「っ!そ、れは……」
瑠美衣の肩が跳ねた。
ゼアとアークの関係を利用した同士討ちを企てていただけに図星に近い反応をしてしまう。
ルルーシュはくるみを背後に隠しながら、前に出る。
ゼアとアークの関係を利用した同士討ちを企てていただけに図星に近い反応をしてしまう。
ルルーシュはくるみを背後に隠しながら、前に出る。
「……うわごとでも、ずっと言ってた。
難しい夢だってわかってるけど、叶えたいって。
何より夢中になった物だから絶対叶えるって!
彼はまだ綺麗な夢を追いかけている!
自分の夢を、自分で汚すような真似なんて全く考えないで突っ走ってる!
だから、だから……お願いします。
彼の命を……夢をつないであげてください」
難しい夢だってわかってるけど、叶えたいって。
何より夢中になった物だから絶対叶えるって!
彼はまだ綺麗な夢を追いかけている!
自分の夢を、自分で汚すような真似なんて全く考えないで突っ走ってる!
だから、だから……お願いします。
彼の命を……夢をつないであげてください」
瑠美衣は両手を地面について深々と頭を下げた。
ルルーシュは肩を掴んで顔を上げさせると、その涙で潤んだ瞳を一度だけのぞき込んだ。
すぐに視線を外し、宝太郎に手をかざして呪文を唱える。
するとみるみる宝太郎の傷がふさがっていき、血色もよくなった。
ルルーシュは肩を掴んで顔を上げさせると、その涙で潤んだ瞳を一度だけのぞき込んだ。
すぐに視線を外し、宝太郎に手をかざして呪文を唱える。
するとみるみる宝太郎の傷がふさがっていき、血色もよくなった。
「これで、大丈夫なの?」
「ああ。ノワルは拷問や凌辱の一環でもない限り終始自分の回復にしか使っていなかったから、そもそも他人にアウトプットできる能力なのかどうか不明だったが上手くいって何よりだ。
ところで、彼はなぜこれほどのケガを?」
ところで、彼はなぜこれほどのケガを?」
「覇王ってやつに変身する力を奪われてたのに、私を庇って……」
「なんだと!?」
まさか変身できない状態だったとは思わず、素で驚くルルーシュ。
すぐさま意識を取り戻し切ってない宝太郎の腰にアルケミスドリアバーを巻きつけ、アークゼロワンプログライズキーを構える。
すぐさま意識を取り戻し切ってない宝太郎の腰にアルケミスドリアバーを巻きつけ、アークゼロワンプログライズキーを構える。
「待ってルルーシュ!それ使わないでよ!」
「データ合成+ドライバー上書き+物質変容」
<アークライズホッパーアビリティ!>
くるみの声を無視してルルーシュはプログライズキーのスタータースイッチを押す。
ドライバーが宝太郎の腰で変身を遂げた。
形は彼がもともと使っていたのと同じだ。
だがその色はクリスマスの日にオロチマルガムを退けた謎多きもう1人のガッチャードが使っていた物と同じ色をしている。
ドライバーが宝太郎の腰で変身を遂げた。
形は彼がもともと使っていたのと同じだ。
だがその色はクリスマスの日にオロチマルガムを退けた謎多きもう1人のガッチャードが使っていた物と同じ色をしている。
「うっ……あれ?ここは……」
「目が覚めたか」
「うわっ!ルルーシュ!それにここ、錬金アカデミー?
もしかして、星野がここまで運んでくれたの?ありがとう!」
もしかして、星野がここまで運んでくれたの?ありがとう!」
「えっと、それは……」
「なんで使ったの!?
一から作ってたんじゃあイザークのベルト間に合わないじゃん!」
一から作ってたんじゃあイザークのベルト間に合わないじゃん!」
後から来た二人を他所にくるみがルルーシュン詰め寄る。
それを聞いてルルーシュは自分の腰に巻かれた物に気付いた。
それを聞いてルルーシュは自分の腰に巻かれた物に気付いた。
(これって!
あの時のオレンジ色のガッチャードのガッチャードライバー!
でも、使っちゃったって……)
あの時のオレンジ色のガッチャードのガッチャードライバー!
でも、使っちゃったって……)
「彼を戦列に復帰させる方が優先だ」
「じゃあイザークがあのままでいいって言うの!?」
「そうは言っていない!
だがこの状況下ではまともに機能する即戦力は不可欠という話だ!」
だがこの状況下ではまともに機能する即戦力は不可欠という話だ!」
「ねえ!今、ベルトがなくて困ってるの?」
「もう調子は良さそうだな一ノ瀬宝太郎。
君が気にすることではない。一応こちらでも手はある」
君が気にすることではない。一応こちらでも手はある」
ルルーシュに実質断られた宝太郎だが、自分のリュックから野比家で手に入れた物を取り出す。
「これ使えない?
壊れちゃってるけど、ベルトはベルトだし」
壊れちゃってるけど、ベルトはベルトだし」
宝太郎は二人に壊れたヴァルバラドライバーを差し出した。
「そうか、君も野比家に立ち寄っていたんだったな。
だが我々が使っていいのか?」
だが我々が使っていいのか?」
「二人の言ってるイザークって、あのヴァルバラドのマルガムになっちゃった人なんでしょ?
だったら尚のことれ使ってよ!
これ、もともと仮面ライダーヴァルバラドのベルトだし!」
だったら尚のことれ使ってよ!
これ、もともと仮面ライダーヴァルバラドのベルトだし!」
差し出されたヴァルバラドライバーを受け取った。
「……一ノ瀬君、でいいんだよね?
譲ってくれてありがとう。
お礼ってわけじゃないけど、はいこれ!」
譲ってくれてありがとう。
お礼ってわけじゃないけど、はいこれ!」
「このカードはっ!
ギガバハム!クロアナ!無事でよかった!」
ギガバハム!クロアナ!無事でよかった!」
宝太郎に渡されたのはくるみが風雅から渡されていたケミーカードだった。
「これがあれば変身はできるでしょ?
ベルト治すまで時間稼ぎはお願い」
ベルト治すまで時間稼ぎはお願い」
「ガッチャ!こっちこそありがとう!
そのベルトが完成するまで持ちこたえて見せる!」
そのベルトが完成するまで持ちこたえて見せる!」
「まて!」
ルルーシュは先ほど九堂風雅から渡された金のリングと赤い宝石のアルケミストリングを嵌めた手でブランクのケミーカードを二枚掲げる。
「令呪解放+眷属生成+疑似錬金+呪力相乗+過剰強化!」
ノワルが六天使をはじめとした様々な配下生み出した魔法を負のエネルギーと負のエネルギーを掛け算し、生成された正のエネルギーでもってカード内に出力。
絵柄のなかったカードに炎のエフェクトにバッタと蒸気機関車の絵柄が出現する。
絵柄のなかったカードに炎のエフェクトにバッタと蒸気機関車の絵柄が出現する。
「ホッパーっ!」
「スチームっ!」
「えぇええええええ!!!?
赤いガッチャードのホッパー1にスチームライナー!
こんなことできるの!?」
赤いガッチャードのホッパー1にスチームライナー!
こんなことできるの!?」
「令呪ありきのインチキだがな。
この局面、君には最も慣れているだろう手札で戦ってもらった方が我らにとっても都合がいい。
それから、これも全部持っていけ」
この局面、君には最も慣れているだろう手札で戦ってもらった方が我らにとっても都合がいい。
それから、これも全部持っていけ」
ルルーシュは二枚の赤いケミーカードに加えて、事前に回収していたズキュンパイアたち4枚のケミーカードにノワルを倒して手に入れた青眼の白竜と陽介から託されたネオス、そして今使った指輪も譲渡した。
「そのドライバーは突貫品ゆえに、私がここからリアルタイムで調整しなければならない。
どうか私の仲間たちのことも頼む」
どうか私の仲間たちのことも頼む」
「……ガッチャ!
ケミーや十代の友達たちをここまで連れてきてくれてありがとう!
でも!それはそれとして仮面ライダーの字を勝手に使ったこととかいろいろと言いたい文句が山ほどあるんだから逃げないでよ!」
ケミーや十代の友達たちをここまで連れてきてくれてありがとう!
でも!それはそれとして仮面ライダーの字を勝手に使ったこととかいろいろと言いたい文句が山ほどあるんだから逃げないでよ!」
「ああ、覚悟しておこう。
卿に勝利の栄光があらんことを」
卿に勝利の栄光があらんことを」
今度こそ走り去っていく背中を残る者たちは見送る。
くるみに、あのルルーシュすら手を振った。
瑠美衣だけはただ後姿を見つめるしかできていない
くるみに、あのルルーシュすら手を振った。
瑠美衣だけはただ後姿を見つめるしかできていない
「じゃあ、私は今度はイザークのベルト造ってくるから」
「ならこれをしばらく貸してやろう。
さっき一ノ瀬宝太郎にくれてやったドライバーを作る際に使ったデータも入っている」
さっき一ノ瀬宝太郎にくれてやったドライバーを作る際に使ったデータも入っている」
くるみは差し出されたアークゼロワンプログライズキーを受け取り、実験室の方に戻った。
残ったルルーシュはモニターとコンソールの方に向き直る。
残ったルルーシュはモニターとコンソールの方に向き直る。
「君はどうするんだ?」
「私、最初はこんな状況でも楽しそうにできる彼が憎いって思った」
残った瑠美衣はルルーシュの言葉が聞こえていなかったかのように喋り始めた。
「叶わない夢だって、現実は残酷なんだって教えてやりたかった。
お前なんかより真剣に幸せをつかもうとしてる私のが正しいんだって思い知らせてやりたかった」
お前なんかより真剣に幸せをつかもうとしてる私のが正しいんだって思い知らせてやりたかった」
「太陽を汚しても、お前が輝く訳ではないぞ」
「そうだね。
けどそんなの関係なく、折れてしまえって思ってた。
でも、気づいたら身体が勝手に助けてた。
どうしてだろうね?」
けどそんなの関係なく、折れてしまえって思ってた。
でも、気づいたら身体が勝手に助けてた。
どうしてだろうね?」
「何も不思議なことはない」
自分に問いかけてきたわけではないとわかりながらもルルーシュはその問いに答えていた。
振り向かずともこちらに瑠美衣が視線をよこしたのがわかり、指をコンソールの上に置いたまま、顔をモニターの方に向けたまま続ける。
振り向かずともこちらに瑠美衣が視線をよこしたのがわかり、指をコンソールの上に置いたまま、顔をモニターの方に向けたまま続ける。
「どのような苦境に立たされようと、それ以前にどのような功罪を重ねていようとも、絶対に譲れぬ何かを前にそれでもと明日を望める者の思った通りに世界は動く。
ならばお前が一ノ瀬宝太郎を助けたのは殺人鬼が気まぐれにゴミ拾いをするような偶然でも、何か大きな力がこうでなければと用意した必然の一部でもない。
いや、どちらだったとしても大差ないというべきだな。
ただ世界が一ノ瀬宝太郎の夢を叶える方に動いただけの話だ」
ならばお前が一ノ瀬宝太郎を助けたのは殺人鬼が気まぐれにゴミ拾いをするような偶然でも、何か大きな力がこうでなければと用意した必然の一部でもない。
いや、どちらだったとしても大差ないというべきだな。
ただ世界が一ノ瀬宝太郎の夢を叶える方に動いただけの話だ」
「どんなに仲間や知らない奴や敵から笑われて妬まれて唾を吐かれても?」
妬み、嫉妬。
それに伴う期待や羨望も含んだ黒い感情。
同じユニットの有馬かなやMEMちょからすら感じた感情すら、あの夏休みと全速力も化身のような少年は耐えられるのだろうか?
それに伴う期待や羨望も含んだ黒い感情。
同じユニットの有馬かなやMEMちょからすら感じた感情すら、あの夏休みと全速力も化身のような少年は耐えられるのだろうか?
「実際に会って話した感じから察するに一ノ瀬宝太郎は言うべきことはいうタイプ……というか、言われっぱなしでなるものかと奮起するタイプだ。
何を言われても何をされても自分の夢に周りの人間を抱き込んで巻き込んで気付けば隣に並べてしまうのではないか?
そしていつの間にか周囲の目的を書き換えて、知らずのうちに引っ張って連れていくし、突っ走りすぎて転んだら続いてきた者たちが背中を支えてくれるんだろう。
逆もまた然り、だろうがな」
何を言われても何をされても自分の夢に周りの人間を抱き込んで巻き込んで気付けば隣に並べてしまうのではないか?
そしていつの間にか周囲の目的を書き換えて、知らずのうちに引っ張って連れていくし、突っ走りすぎて転んだら続いてきた者たちが背中を支えてくれるんだろう。
逆もまた然り、だろうがな」
ルルーシュの予測は凡そ当たっており、あり得た未来で浮ついた理想と言われようとも真正面からぶつかり合って最後には信じあった。
交わらない道だろうと、同じ方向を目指して進むことができた。
交わらない道だろうと、同じ方向を目指して進むことができた。
「そっか……なんか、完敗した気分」
ルルーシュの話を聞いた瑠美衣は先ほどまでの諸々の動揺が嘘かのような落ち着いた声でつぶやいた。
「私のお母さんね、アイドルだったんだ。
最強無敵の美貌とそれを彩るいっぱいの素敵なものを纏って最高のステージで誰より輝く一番星。
私もそうなりたかった」
最強無敵の美貌とそれを彩るいっぱいの素敵なものを纏って最高のステージで誰より輝く一番星。
私もそうなりたかった」
『閃光』と謳われた母を一瞬思い出すも、ルルーシュは努めて感情を排除しながら問い返す。
「舞台の華、といったところかな?
君に流れる母の血が濃いのなら、納得できる話だ」
君に流れる母の血が濃いのなら、納得できる話だ」
「うん。本当に可愛くて綺麗だった。
でも、最高の舞台には立てなかったんだ。
その前に、死んじゃったから」
でも、最高の舞台には立てなかったんだ。
その前に、死んじゃったから」
「そうか。
それは……何とも勿体ない」
それは……何とも勿体ない」
「……わかっちゃったんだ。
私は夢の叶え方を間違えた。
どんなに嘘を重ねた自分や他人を騙しても、誰かを不幸にするのには違いない。
けど一ノ瀬君の夢は、夢その物も叶え方も傷つけないで連れていく道を選べちゃうんだって」
私は夢の叶え方を間違えた。
どんなに嘘を重ねた自分や他人を騙しても、誰かを不幸にするのには違いない。
けど一ノ瀬君の夢は、夢その物も叶え方も傷つけないで連れていく道を選べちゃうんだって」
「全く羨ましいな。
そんな風に生きろ事のできる人間はこの世広しと言えど、片手の指で足りる程しかおらんだろう」
そんな風に生きろ事のできる人間はこの世広しと言えど、片手の指で足りる程しかおらんだろう」
「そうだね。
……さっきの出ていく彼の背中が、あの日あの舞台に立てたはずのママをバックステージから見送れたら、きっとあの姿よりかわいくてかっこいい背中だったんだろうなって思っちゃった」
……さっきの出ていく彼の背中が、あの日あの舞台に立てたはずのママをバックステージから見送れたら、きっとあの姿よりかわいくてかっこいい背中だったんだろうなって思っちゃった」
「……おい?」
流石に瑠美衣の様子のおかしさに振り向くと、彼女は薄く笑いながら『白や黒どころか何の輝きも宿さない瞳』でこちらを見ていた。
「型番変更(ドレスアップ):轟轟戦隊(ボウケンジャー)」
瑠美衣の右手にボウケンジャー6人の万能共通装備スコープショットが出現。
ダイヤルを回すとナイフ状の刃が飛び出た。
ダイヤルを回すとナイフ状の刃が飛び出た。
「待て、落ち着け。そんな物を出すな」
「みんなが戻ってきたら、伝えといてね。
私の支給品は好きなように使っていいって」
私の支給品は好きなように使っていいって」
喉笛に刃を這わせる。
瑠美衣の視界が真っ黒に染まった。
瑠美衣の視界が真っ黒に染まった。
| 187:Cuz I'm Survivor 過去が来りて今を蝕む | 投下順 | 187:Cuz I'm Survivor ガッチャ!デイブレイクホッパー1! |
| 時系列順 | ||
| 一ノ瀬宝太郎 | ||
| 華鳥蘭子 | ||
| 天川薫子 | ||
| 遊城十代 | ||
| 星野瑠美衣 | ||
| ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア | ||
| イザーク・ジュール | ||
| 大河くるみ | ||
| 柳瀬舞衣 | ||
| 桐藤ナギサ | ||
| 白羽ゴドウ | ||
| 黒見セリカ | ||
| キラ・ヤマト准将 | ||
| 魔王グリオン | ||
| 冥黒しお | ||
| 冥黒キャル | ||
| 冥黒ディアッカ | ||
| ELSヴァルバラド黒鋼 |