「……なあミカ。…なんつーか、こういう事言うのも失礼かも知れねぇけど……それって俗に言う吊り橋効果って奴なんじゃないのか…?」
少々時を遡る。
「……ここは鉄華兵団に伝えに行った上で、富良洲高校に向かうべきだ」
戻るかそれとも伝達を先にするか……天秤にかけ熟考した末、魔戒騎士道外流牙は伝達を選んだ。
「リュウガおにいさん、テレビ局は?」
「今の戦力で挑むには、メラという脅威は手強いだろう」
「今の戦力で挑むには、メラという脅威は手強いだろう」
ミカの問いにそう答える流牙。
メラをどうにかするには心許ない為テレビ局行きは真っ先に除外する形となったわけである。
行くにしても情報を伝えた上で向かった方がいいと判断した形だ。
メラをどうにかするには心許ない為テレビ局行きは真っ先に除外する形となったわけである。
行くにしても情報を伝えた上で向かった方がいいと判断した形だ。
「…流牙が考えた上で言ってるのはオレにもわかる…が聞いとく、ここからの位置的には富良洲高校の方が近くないか?」
「…俺もミカも薫も、万全とは言い難い。協力出来るかは兎も角、情報を伝えた上で向かった方がいいだろう」
「…俺もミカも薫も、万全とは言い難い。協力出来るかは兎も角、情報を伝えた上で向かった方がいいだろう」
流牙は薫の問いかけにそう返した。
万全なら富良洲高校に戻る事を優先したが、先のジンガらとの乱戦もあり方針を定めたというわけである。
万全なら富良洲高校に戻る事を優先したが、先のジンガらとの乱戦もあり方針を定めたというわけである。
「そっか。…移動しながらになるけどさ、カオルちゃんとも、リュウガおにいさんとも…お話がしたいんだけど…いいかな?」
(…リュウガおにいさんなら、先生の最期の願いを聞いた時みたいに…これからも…)
(…リュウガおにいさんなら、先生の最期の願いを聞いた時みたいに…これからも…)
バッグの中のドロップアイテムについて思案しつつ、ミカは提案をする。
本当は休憩がてらに行いたい所ではあるが、事態が一刻を争うことは分かっていた。
ただでさえ准将の方のキラやセリカの安否が気になる状況だったのもあり、移動中に…という案を選んだのである。
本当は休憩がてらに行いたい所ではあるが、事態が一刻を争うことは分かっていた。
ただでさえ准将の方のキラやセリカの安否が気になる状況だったのもあり、移動中に…という案を選んだのである。
「…ああ、それで行こう。休息を取りながら出来たらよかったが…すまない、2人とも」
じゃあ早速…としようとしたところで空気を読まず現れたNPCを容易く蹴散らしながら、まずは移動していく3人。
(…あいつ…さっきから浮かないように見えるけど…)
「……ミカ、だっけ。…やっぱキラ…准将の方やあの猫耳の…」
「…セリカちゃん、だよ。……それもある、けれどね」
「……ミカ、だっけ。…やっぱキラ…准将の方やあの猫耳の…」
「…セリカちゃん、だよ。……それもある、けれどね」
ミカの様子に気付いた薫は声をかける。
何処か沈み気味のように感じたのだ。
何処か沈み気味のように感じたのだ。
「……さっきの…エンヴィーって言ってたやつ」
帰ってきたのは、姿を変え続けた果てにトカゲのような正体を暴かれた人外への…憐れみと悲しみが入り混じった声色。
「…悪いことは言わねぇ、あんな奴の戯言ほっとけ。…最後の最期までアイツは助けなんて求めなかった。嘘っぱちですら言わなかったってことはまあ…そういうことだろ、きっと」
「……そうだけど、さ……」
「……そうだけど、さ……」
不器用ながらも気遣う薫に対して、俯きながらミカは答える。
「助けを求めてたら…オレも流牙も動いてはいたかもな。…お前はどうなんだ?」
(……アークエンジェルだったっけ、みんなが乗ってた船を沈めようとしてたMSですら…助けようとしてたキラくんなら…)
「……彼なら、キラくんなら…きっと動いてたから。私を…助けてくれた、救ってくれた時みたいに……」
(…もう1人、の方だろうな。…にしてもあの顔…明らか好きな相手を語る時のそれじゃないのか?…もうちょいちゃんと話し合う暇があればよかったんだが…)
(……アークエンジェルだったっけ、みんなが乗ってた船を沈めようとしてたMSですら…助けようとしてたキラくんなら…)
「……彼なら、キラくんなら…きっと動いてたから。私を…助けてくれた、救ってくれた時みたいに……」
(…もう1人、の方だろうな。…にしてもあの顔…明らか好きな相手を語る時のそれじゃないのか?…もうちょいちゃんと話し合う暇があればよかったんだが…)
目を潤ませながら、何処か想起するように言うミカの姿は…薫の瞳にはそう映っていた。
気絶してた自分を恨めしく思いつつ、今はそんな場合じゃないと切り替え、残った敵対的なNPCを2人で倒し切る。
気絶してた自分を恨めしく思いつつ、今はそんな場合じゃないと切り替え、残った敵対的なNPCを2人で倒し切る。
「こっちは倒し終えた、2人は…」
「…うん、へーき☆全然大したことなかったよ」
「ああ、今までの連中に比べたら…これくらい大したことねぇ」
「…うん、へーき☆全然大したことなかったよ」
「ああ、今までの連中に比べたら…これくらい大したことねぇ」
真昼やジンガ、宇蟲王等の強敵を想起しながら…薫はドロップアイテムを拾い上げた。
「…それにさ、私も何か違えば…それこそキラくんや篝ちゃんに出会えてなかったらきっと…ああなっちゃってたかも、だから」
「……まあ、何か違えば…ってのはオレもだが。ジンガのヤローのご同類に堕ちてたかもしれねぇ」
「……俺も二人のことは言えないな」
「えっリュウガおにいさんも??」
「…意外だな、歴戦のヒーロー…って感じで、あのジンガがあんだけ脳を焼かれてやがるのに」
「……あいつは昔の俺を知らないだけさ」
「……まあ、何か違えば…ってのはオレもだが。ジンガのヤローのご同類に堕ちてたかもしれねぇ」
「……俺も二人のことは言えないな」
「えっリュウガおにいさんも??」
「…意外だな、歴戦のヒーロー…って感じで、あのジンガがあんだけ脳を焼かれてやがるのに」
「……あいつは昔の俺を知らないだけさ」
脳裏に浮かべるのは、牙狼の称号の正式な後継者になるまで、まだ未熟だった頃のボルシティでの戦いの日々。
自分と母の為を思っての行動として和解を果たせたとはいえ、師である符礼法師により10年間苦楽を共にした羅号をこの手で斬り殺さざるを得なくされ激しい憎悪を抱いたこと。
当初は敵視されたが理解してもらえた燕邦が魔導ホラーへと変えられ殺戮を行い、パートナーの魔戒法師莉杏と共に苦悩した末斬ったこと。
幼き日に交わした約束を果たしたもののホラーと化しつつあり、当人の懇願もあったとはいえ母の波奏をその手で斬ったこと。
……折れてもおかしくはなく折れかけたこともあったが、それでも不屈の意志で戦い抜いたが故に、今の流牙はここにある。
自分と母の為を思っての行動として和解を果たせたとはいえ、師である符礼法師により10年間苦楽を共にした羅号をこの手で斬り殺さざるを得なくされ激しい憎悪を抱いたこと。
当初は敵視されたが理解してもらえた燕邦が魔導ホラーへと変えられ殺戮を行い、パートナーの魔戒法師莉杏と共に苦悩した末斬ったこと。
幼き日に交わした約束を果たしたもののホラーと化しつつあり、当人の懇願もあったとはいえ母の波奏をその手で斬ったこと。
……折れてもおかしくはなく折れかけたこともあったが、それでも不屈の意志で戦い抜いたが故に、今の流牙はここにある。
「…ところで薫、そのアイテムは?」
「…週刊万魔殿、って週刊誌みたいだ」
「……万魔殿…ゲヘナの…だね。…何が載ってるの?」
「…あからさまに怪しい実験とか、プロパガンダ…ってやつかこれ?後……やたら明らか高校生じゃない奴の写真とかばっか載ってる」
(えっカオルちゃんがそれ言う??)
「顔に出てんぞ」
「…週刊万魔殿、って週刊誌みたいだ」
「……万魔殿…ゲヘナの…だね。…何が載ってるの?」
「…あからさまに怪しい実験とか、プロパガンダ…ってやつかこれ?後……やたら明らか高校生じゃない奴の写真とかばっか載ってる」
(えっカオルちゃんがそれ言う??)
「顔に出てんぞ」
「……万魔殿とやらはこのイブキって子のファンクラブか何かか?」
「……そうだったのかも…ナギちゃんの放送の話からして…そうだリュウガおにいさん、それから声って、聞ける?」
「……そうだったのかも…ナギちゃんの放送の話からして…そうだリュウガおにいさん、それから声って、聞ける?」
ナギサの放送では、イブキをトリニティ側が暗殺したからという言い分でゲヘナが攻め入ったとあった。これだけ推しているのなら…それを殺されたとなればと考えると…曖昧な答えと共に微妙な表情を見せるミカ。
「ああ、やってみる」
とりあえずと流牙は自らのサイコメトリーじみた、物から声を読み取る力を行使した。
「……週刊誌とそのためのネタ集め、それにイブキって子の魅力を伝えようとすることを…これを刊行してた子は楽しんで腐心してたみたいだ」
「…やっぱ流牙の言う通りファンクラブだったってことか」
「…やっぱ流牙の言う通りファンクラブだったってことか」
(…こういうのを見て知っちゃうと…知らないまま偏見だけで嫌おうとしてた自分の浅はかさに、本当呆れちゃうなぁ…)
その後改めて互いに話を進める3人。
「…アプリには載ってたけど…やっぱりカオルちゃんが、あのムカつく赤い王様を…キラくん達の仇を取ってくれたんだね」
「よせよ、礼ならトランクスに言ってくれ。オレはアレから出てきた荒魂みてぇな奴を祓っただけだ」
「よせよ、礼ならトランクスに言ってくれ。オレはアレから出てきた荒魂みてぇな奴を祓っただけだ」
宇蟲王の最期を直接薫の口から知り、安堵と感謝を浮かべたミカ。
流牙はというと、宇蟲王ギラ撃破の件については軽くとはいえキラ准将と共に居た際聞いていたので、周辺を警戒しつつ見守っている。
流牙はというと、宇蟲王ギラ撃破の件については軽くとはいえキラ准将と共に居た際聞いていたので、周辺を警戒しつつ見守っている。
「…オレの方こそ…可奈美が、死体人形にされてもそれでも…取り戻して最期まで、戦ってたことと。舞衣が…それでも頑張ってくれてたのを伝えてくれて…。…ありがとうな」
「ううん、すごかったんだよ、カナミちゃん。…舞衣ちゃんのことは…セリカちゃんから又聞きだけど…ある程度立ち直れたみたいで、私も安心してる」
「…そうか、舞衣が…。…背負わせてしまったのが気がかりだったが…安定したのはよかった」
「…後あのやかましい偽物の方なアスランくんの中身が…ナギちゃんと同じ世界の方のセリカちゃん…の亡骸だったんだって」
「ううん、すごかったんだよ、カナミちゃん。…舞衣ちゃんのことは…セリカちゃんから又聞きだけど…ある程度立ち直れたみたいで、私も安心してる」
「…そうか、舞衣が…。…背負わせてしまったのが気がかりだったが…安定したのはよかった」
「…後あのやかましい偽物の方なアスランくんの中身が…ナギちゃんと同じ世界の方のセリカちゃん…の亡骸だったんだって」
「……んなのアリかよ。…何処まであの外道(主催者共)は…!」
「…遺体を……そうか、やはりエレンのように…!」
(……あの操られていた狐耳の少女もキヴォトス人だった…顔見知りかはわからないが…今話すべき……だろう。……メラや魔王グリオン、主催者達のことを考慮すると…いつ誰が斃れても、もう何もおかしくはない…知れる内に言うべき…筈だ)
「…私も、許せないって気持ちは同じだよ。……何処まで、どこまで踏み躙れば気が済むのって……思ってる」
「…遺体を……そうか、やはりエレンのように…!」
(……あの操られていた狐耳の少女もキヴォトス人だった…顔見知りかはわからないが…今話すべき……だろう。……メラや魔王グリオン、主催者達のことを考慮すると…いつ誰が斃れても、もう何もおかしくはない…知れる内に言うべき…筈だ)
「…私も、許せないって気持ちは同じだよ。……何処まで、どこまで踏み躙れば気が済むのって……思ってる」
ミームアスランの中身の件を知った薫は、前例を知ってまた視ていたのもあり共に怒りを震わせる。
それは流牙も同様であったが…病院地下、接ぎ木の庭園での一幕の件を思い出し…少々の迷いの後、告げる事を決めた。
それは流牙も同様であったが…病院地下、接ぎ木の庭園での一幕の件を思い出し…少々の迷いの後、告げる事を決めた。
「……ミカ、君の知り合いに……狐耳の少女は──」
「……セイアちゃんのこと??…もしかして……会った、の?」
「……セイアちゃんのこと??…もしかして……会った、の?」
最後まで言い切る前に、ミカは流牙がセイアに…おそらくナギサやアスランだったセリカ達と同じ世界の彼女に会ったのだと察した。
セイアちゃん。…ティーパーティーのひとりで、ナギちゃんとは違って幼馴染じゃない子。
話が長くて…回りくどくて難しい言い回しばっかりして…正直苦手…というか嫌いだった。
……でも、死んじゃったって聞いて、何もそんな風になって欲しくは無かったって……だから生きてたって聞いてホッとしたんだ。
…わかり合いたいとも、謝りたいとも思って……でも、ダメだった。
……今思えばきっと、混乱するような何かがセイアちゃんにも起きちゃったんだろうなって。
話が長くて…回りくどくて難しい言い回しばっかりして…正直苦手…というか嫌いだった。
……でも、死んじゃったって聞いて、何もそんな風になって欲しくは無かったって……だから生きてたって聞いてホッとしたんだ。
…わかり合いたいとも、謝りたいとも思って……でも、ダメだった。
……今思えばきっと、混乱するような何かがセイアちゃんにも起きちゃったんだろうなって。
……ナギちゃんがああなってて、それで同じ世界線のセリカちゃんもああって、ことは……。
「……死にたくても死ねない、そんな有様にされていた」
……やっぱり、そんな気は…してたけど……。
「……ミカ……クソっ…!!」
…居た堪れなくなったのか、カオルちゃんが何かを蹴った音がした。……溢れていくせいで、ちゃんとは見えない、けれど……。
「……リュウガ、おにいさん。……セイアちゃんは……」
……わかってる、私の知ってるセイアちゃんじゃないんだってことくらい。でも……でもっ……そんなの、あまりにもひどいよ…!!
「……斬ってくれと、苦しいのに死ねないと、私はもう弄ばれ死んでいるから人じゃないと……頼まれた。……亡骸は、先生の手と共に霊安室に安置している」
(おにいさんの場合は)打ち消す力を持つ短い剣を出せるカードみたいな物と、指輪…クルーゼが落としていったらしいそれを見せながら言うリュウガおにいさん。
……声色だけでもう、怒りと、悲しみを堪えてることは…わかった。
……声色だけでもう、怒りと、悲しみを堪えてることは…わかった。
「……恨むなら恨んでくれても構わない。ただでさえ…お前の想い人を守れなかったんだ。その上…違う世界だろうと…友までも…」
「……恨みなんてしないよ、できるわけ…ない。そっか。…リュウガおにいさんは…セイアちゃんの最期の望みを…叶えてあげたん、だね……」
「……恨みなんてしないよ、できるわけ…ない。そっか。…リュウガおにいさんは…セイアちゃんの最期の望みを…叶えてあげたん、だね……」
…ありがとうと、声が自然と出てた。
…セイアちゃんの頼みを聞いてくれて、安らかに眠らせてくれて…。
…セイアちゃんの頼みを聞いてくれて、安らかに眠らせてくれて…。
「……主催者共を、特にクルーゼを止めなきゃいけねぇ理由がまた、増えちまったな」
「…うん。……境遇は哀れだとは思うし、何か違えば……とも思うけど。…許せないよ」
「…うん。……境遇は哀れだとは思うし、何か違えば……とも思うけど。…許せないよ」
その後、落ち着けた私はここで…リュウガおにいさんにあの時手に入れたドロップアイテム…1発しか弾が装填できない銃を見せる。
「…一撃必殺想定…って感じか?」
「…どうなんだろ。…こんな事が書かれた紙が付いてて…セリカちゃんに思い出コロンを使ってもらおうか悩んだけど…言う前にああなっちゃった」
「…分かった、声を聞こう」
「…どうなんだろ。…こんな事が書かれた紙が付いてて…セリカちゃんに思い出コロンを使ってもらおうか悩んだけど…言う前にああなっちゃった」
「…分かった、声を聞こう」
「お古で悪いね」って書かれた紙を見せた上で…リュウガおにいさんに銃を渡す。すると……おにいさんの表情が、怒りを堪えきれなくなりそうになっていた。
流牙が聞き取ったのは、銃弾を装填する音に、冷徹な男の声、そして揺さぶり泣き叫ぶ少女の声。銃を握った者と、撃ち抜かれた者。
『…見られたのは想定外だったが…念の為予備の弾を持ってきて正解だったようだ』
『先輩!チアキ先輩!!おきて…おきてよぉ…!!』
『…君にも彼女にも恨みは無いが…せめてもの慈悲と言う物だ』
『先輩!チアキ先輩!!おきて…おきてよぉ…!!』
『…君にも彼女にも恨みは無いが…せめてもの慈悲と言う物だ』
発砲音が響く。崩れ落ちる音もした。
(……マコト…先輩…イロハ先輩…サツキ…先輩……ごめんな、さい……イブキのせいで……チアキ…せんぱい…が…ごめん…なさ……イブキ…悪い、子で……──)
思考は、声はそこで止まった。
己が死ぬことへの恐怖は勿論あった、それ以上に……自分を庇ったせいで仲間を、先輩を死なせてしまったことへの申し訳なさが色濃く、遺っていた。
声の主に、直接相対した流牙は心当たりがあった。
己が死ぬことへの恐怖は勿論あった、それ以上に……自分を庇ったせいで仲間を、先輩を死なせてしまったことへの申し訳なさが色濃く、遺っていた。
声の主に、直接相対した流牙は心当たりがあった。
(……そういう…事か。ラウ・ル・クルーゼ……貴様は……!!)
…怒りをどうにか抑える。飲まれてしまえば、未熟だった頃と変わらない。
「……この銃は……クルーゼがイブキや…さっきの雑誌を刊行してたチアキって子を殺した際の、凶器だ」
「……ナギサが放送で言ってた、羂索の手の者が…ってのは、こういうことかよ」
吐き捨てるかのように、カオルちゃんが言う。
…まさかクルーゼが直々に、暗殺してたなんて。……どういう意図でドロップアイテムとして…リュウガおにいさんみたいな力か、それともセリカちゃんの思い出コロンみたいな読み取れる支給品が無いと腐っちゃうのに…なんて考えが、浮かんだ。
……許せないって思いが募りすぎて、なんだか一周回って冷静になっちゃってるのかも、知れない。……怒りや憎しみのままに動いちゃって何度も、私は失敗しちゃってるしね。
…まさかクルーゼが直々に、暗殺してたなんて。……どういう意図でドロップアイテムとして…リュウガおにいさんみたいな力か、それともセリカちゃんの思い出コロンみたいな読み取れる支給品が無いと腐っちゃうのに…なんて考えが、浮かんだ。
……許せないって思いが募りすぎて、なんだか一周回って冷静になっちゃってるのかも、知れない。……怒りや憎しみのままに動いちゃって何度も、私は失敗しちゃってるしね。
…ナギちゃんが知ったら……ううん、多分変わらない。…自分を責めないでいい理由には、きっとなってはくれない。
……ナギちゃんは本来、とっても優しい子で。……けれどやりたくないことも、やれちゃう所もある…その上で責任感が強すぎるのもあって。
……そんな子が全部投げ出しちゃったのもあって余計に自分のせいでって…背負い込んじゃうんだよね……。…キラくんもだけど…どうして、こう…。
……ナギちゃんは本来、とっても優しい子で。……けれどやりたくないことも、やれちゃう所もある…その上で責任感が強すぎるのもあって。
……そんな子が全部投げ出しちゃったのもあって余計に自分のせいでって…背負い込んじゃうんだよね……。…キラくんもだけど…どうして、こう…。
クルーゼを止めなければならないという思いを更に強めながらも、心意の事を考慮すると良くないというのもあって話題を変える形になった3人。
結局詳細を聞けてなかったミカとキラの関係について、薫が聞くこととなったが…。
結局詳細を聞けてなかったミカとキラの関係について、薫が聞くこととなったが…。
「……なあミカ。…なんつーか、こういう事言うのも失礼かも知れねぇけど……それって俗に言う吊り橋効果って奴なんじゃないのか…?」
そして現在へと戻った。
指摘にミカはムッとした顔を浮かべる。
指摘にミカはムッとした顔を浮かべる。
「薫、それはミカも…」「リュウガおにいさん、私の口から言わせて欲しいな☆」「…あ、ああ」
流牙を制止し、その上で……口を開く。
「……わかってるよ、自分でも…そういうのや、罪悪感とかも…結構あるって。
……でも…それでも、私の想いは……嘘じゃない。…誰にだって、否定なんてさせない。
全部ひっくるめてさ……私は、聖園ミカは…キラ・ヤマトくんを好きに…大好きになっちゃったんだから」
「…あー…お前がゾッコンだってのはとりあえず分かった。…悪かったな…ミカ」
……でも…それでも、私の想いは……嘘じゃない。…誰にだって、否定なんてさせない。
全部ひっくるめてさ……私は、聖園ミカは…キラ・ヤマトくんを好きに…大好きになっちゃったんだから」
「…あー…お前がゾッコンだってのはとりあえず分かった。…悪かったな…ミカ」
諭すように、しかし何処か圧を感じさせる様子でミカは言う。
いやそれ先生とキラとで2人同時に好きになってるんじゃ…とは浮かんだが口には出さず、素直に謝ることを薫は選んだ。
いやそれ先生とキラとで2人同時に好きになってるんじゃ…とは浮かんだが口には出さず、素直に謝ることを薫は選んだ。
「…ううん、わかってくれたならいいよ☆
…例えルルーシュくんのギアスみたいなのをされても…心意システムを使えれば、この想いの強さで抵抗してみせる。…正確には違うけどまあ…アスランくんみたいに」
「…なるほどな、お前の話通りなら、確かに心意システムなら…」
「…待てミカ、アスランが何をしたんだ?」
「……エッチな妄想」
「は????」
「…アスランが?とてもそういうことをするとは…」
「殺し合いの場だぞここ!?」
「理論上は私でも出来るってお墨付きも貰っちゃった」
…例えルルーシュくんのギアスみたいなのをされても…心意システムを使えれば、この想いの強さで抵抗してみせる。…正確には違うけどまあ…アスランくんみたいに」
「…なるほどな、お前の話通りなら、確かに心意システムなら…」
「…待てミカ、アスランが何をしたんだ?」
「……エッチな妄想」
「は????」
「…アスランが?とてもそういうことをするとは…」
「殺し合いの場だぞここ!?」
「理論上は私でも出来るってお墨付きも貰っちゃった」
混乱をもたらしながらもアスランが危機的状況の中破廉恥な妄想で隙を作った件が伝わった上で、話は心意システムについてに移る。
「…実装するって言われたその時、感情がグッチャグチャのままだったせいか…そのまま身体が勝手に動き回っちゃう状態になったんだよね。
…メラとかのことを考えると…制御できないかなとも思うけど…」
…メラとかのことを考えると…制御できないかなとも思うけど…」
システムの影響を直に受けテラーモドキとなって暴走し、また遠目から見たとはいえ宇蟲王のバカでかい隕石も、間近ではアスランの妄想も見てきたミカ。
心意については身を以て体験したのもあって…存在した世界で一番詳しいといえたユージオ亡き今、一番アドバンテージがあると言っても過言ではない状態にあった。
心意については身を以て体験したのもあって…存在した世界で一番詳しいといえたユージオ亡き今、一番アドバンテージがあると言っても過言ではない状態にあった。
「…それが可能なら…或いは…だが過信は禁物だぞ」
(…当然令呪は必要になるだろうが…ラダンとの戦いの時のように出来るのかもしれない)
「運営側が使えないようにしてくるとかあり得そうだもんな。それに…宇蟲王がやってきたみたいに、残ってる乗ってる連中だって使ってくる可能性も…後こういうのは無効化能力持ってる奴やその類を付与するソードスキルも警戒しなきゃいけねぇ」
「……うん、わかってる。准将の方のキラくんの…宇蟲王の剣消した奴みたいなのには気をつけないと」
(…当然令呪は必要になるだろうが…ラダンとの戦いの時のように出来るのかもしれない)
「運営側が使えないようにしてくるとかあり得そうだもんな。それに…宇蟲王がやってきたみたいに、残ってる乗ってる連中だって使ってくる可能性も…後こういうのは無効化能力持ってる奴やその類を付与するソードスキルも警戒しなきゃいけねぇ」
「……うん、わかってる。准将の方のキラくんの…宇蟲王の剣消した奴みたいなのには気をつけないと」
巨大牙狼・翔の事を浮かべる流牙、一方ミカは准将の方のキラに支給されてたソードスキルを思い出していた。
(……キラくんやアスランくん、ソードスキルでやってた篝ちゃんみたいなことも…心意でできたりするのかな…?)
などとも思う中…ふと掌の令呪に目が行く。参加者にとっての生命線だ。
「……心意で移譲とか、出来たりするのかな?…出来るなら、リュウガおにいさんが牙狼の鎧を呼べる回数を増やせるけど…」
「…どうだろうな、出来てもまあ…おかしくはない程度には、良くも悪くも…って感じはするが」
「…仮に出来るとしても、出来ればやって欲しくはないな」
「…どうだろうな、出来てもまあ…おかしくはない程度には、良くも悪くも…って感じはするが」
「…仮に出来るとしても、出来ればやって欲しくはないな」
等と話し合った後、話題はまた変わる。
「……オレが一番、堕ちそうになってた時…ディアッカと一緒に止めてくれてたホシノのことが…不安だ。
…あの時止めてくれたから、今のオレはホラーに堕ちないまま…ここに居る。
……放っておいたらかなりまずい状態だったんだ。…もし道を踏み外しそうになってたり…踏み外してたらその時は…ぶん殴ってでも止めたい」
「…私にとっての篝ちゃん達みたいな子なんだね…セリカちゃんの先輩がそんなことに…」
「……その時は、俺やミカも力になろう」
「うん、暁のホルス…だったっけ、相手に不足無しじゃんね☆」
「戦わずに済むなら、落ち着いてるならそれに越したことは無いんだがな…ありがとな、2人とも」
…あの時止めてくれたから、今のオレはホラーに堕ちないまま…ここに居る。
……放っておいたらかなりまずい状態だったんだ。…もし道を踏み外しそうになってたり…踏み外してたらその時は…ぶん殴ってでも止めたい」
「…私にとっての篝ちゃん達みたいな子なんだね…セリカちゃんの先輩がそんなことに…」
「……その時は、俺やミカも力になろう」
「うん、暁のホルス…だったっけ、相手に不足無しじゃんね☆」
「戦わずに済むなら、落ち着いてるならそれに越したことは無いんだがな…ありがとな、2人とも」
そして3人は進んでいく
懸念としてるひとりなホシノが、薫と共に戦ったトランクスと一緒とは知らずに……。
懸念としてるひとりなホシノが、薫と共に戦ったトランクスと一緒とは知らずに……。
| 189:集う(後編) | 投下順 | 191:特状課事変:プレリュード |
| :[[]] | 時系列順 | :[[]] |
| 181:決着はディナーのあとで | 聖園ミカ | :[[]] |
| 道外流牙 | ||
| 益子薫 |