シノアリス 設定・考察まとめ

あけマシてオメデトウございマス！

世間はオヤスミですがシノアリスは運営中。

同じヨウな方々ノ叫びガ聞こえマスね？

休みなンて名目上のモノですシネ？

そンな方々の慰めニとオ年玉を用意シマシタ！

とイう口実を作ッテ課金シて貰いタ――

マぁ、そういうワケで
オ正月トいえバ着物デスね！

わァ、大人ノ都合デ強引に持ってイッタ！

ハイ。キャラクターは大人シク着替えテー。

シンデレラの目ガ怖いデス。

アリスは沈黙。赤ずきんは判ってナイ

ナイトメアの着替えハ完了デス！

ではデハ、身なりニ相応しいモノガタリを

お正月とイエば着物。着物といえバ時代劇！

数々の名作ガ放送サレてきマシた。

サテ、こノ度はどのヨウな名作ガ？

ソレは、この三振りノ刀が語るデショウ。

いったい誰ノ刀デ。

ドノようなモノガタリを経テ来たのカ。

血ノ煙に塗れレバ、思い出ス事でショウ。

それまではこの歪んだモノガタリの中で――

ひたすら斬ッテ斬ッて斬リ殺セ！

勿論、モノガタリを当てることが出来たら……

ご褒美アルヨ！

皆大好きヨクボウの結晶。魔晶石！

ちょっと待って！
置いていかないで！

……あなたは、何？

残念ながらそれは判らない。
でも、記憶が戻れば必ず君の役に立つ。
その為に君に話しかけているんだよ。

記憶を戻すには？

人形達が言っていただろう？
昔のように、私に血を吸わせてくれ。
要は君がいつも作者の為にやっている事さ。

……判った。力になるなら構わない。

乱暴者ですね。私を壊したら――
このモノガタリが終わりませんよ！？
そうしたら、新たな敵に会えませんよ！

え、それは嫌です。

でしたら、私と共に記憶を探ってください
私が出てくるモノガタリとは何かを

新しい遊びですね。楽しそう！

ふふ、では他者の命をもっと献上しなさい。
数多の命で私の記憶を呼び覚まして……

それ、ボクのとくい分野です！

素直な子。少しあの方に似て……あの方？

さあ……私に命を捧げて！

今宵の刀は血に飢えているって？

やめてよ。仕方なくやっているだけよ。
本来の私は血なんて似合わない……
そう、私は……戦いより……

へえ？戦うのは嫌いなんだ？

いざという時は、仕方ないけど……

じゃあ今がその時だ。好きなだけ斬りなよ。

え、ちょっと待って！

記憶を取り戻したいんだろ？
だったら、ほら……存分に血を吸いな！

……

…………

おや？どうやらこの世界に迷い込んだのは
私だけじゃないみたいだね。
恥ずかしがらずに出ておいで？

……気安く話しかけないでください。

つれないなー。

この頭の軽い感じどこかで……

……

…………
やはりここは刀同士の世界ということらしい。
つまり、ここは私と君。
二人っきりの世界だ。

控えめに言って、気持ちが悪過ぎます。

その容赦ない物言い……どこか懐かしい。

キモ…………

……

…………
あら、随分と貧相な刀ですわね。

記憶が無くてもわかります。

えぇ、私達には
只ならぬ因縁があるのでしょう。

同じ空間にいるだけで鳥肌が立つ。
私、刀だけど。

……ああ、そうだ。思い出したよ。

そうですわね。私達はみな同じ――

一つのモノガタリに出てくる刀……

これで終わりね。

みんなでもっと遊びたいのに……

……いや、どうやらまだ続きそうだよ？

刀の名前がワカリマシタネ……！

これは重要なヒントですネ！

トいうか、ほぼ答エ？

少々架空スパイスは加えていマスけどネ？

能に歌舞伎に小説ニ、舞台や映画やTVまで

実ニ日本人好みの題材デス。

源平合戦の勝者でアリながラ――

兄ノ頼朝に追ワレタ悲劇の弟、義経。

ソノ手に持つハ名刀薄緑。

共ニ東北に落ちタ正妻の郷御前。

夫に捧ゲルは名刀今剣。

吉野山デ別れた愛人ノ静御前。

腰にするのはタダのお飾り無銘刀。

さて、記憶が戻ッタ刀達デスが――

この後、イッタイどうなるのデショウ？

お正月ラシくめでたい話？

オ正月らしク血ミドロの話？

どっちカナ？

ドッチでも！

さァ、歪み切ったモノガタリ！

原因究明と行きまショウ。

そうしナイと戻れないデスよ？

華やかな振袖ヲ血に染メテ！

デモ血抜キは自費でお願いシマス。

ヒヒッ……

イヒヒッ！イヒヒヒヒッ！！

無銘と呼べばいいの？

……ええ、それで。しょせん、私は――
歴史に残らない刀だから……

名刀とか言っていなかったっけ？

ご、ごめんなさい。あれは嘘……です。

まあいいわ。聞かせてちょうだい。
あなたの主人の話を――

私なら、道連れを選ぶ。

そうなんだ？
その方が愛を感じる？

……置いていかれるよりは。

君は無銘と気が合うかもなぁ。

あなたは、どうなの？
何に愛を感じるの？

私？私はね……

私の事は今剣とお呼びなさい。
主様は義経公の正妻
郷御前ですわ。

えらい人なのですか？

ええ、とても。
それに名誉ある刀でもあるのです。
なにせ、私は――

……

…………
私達刀にとって、仕えてきた年月こそ誇り。
その点私は代々源氏にお仕えしてきたからねぇ。

でもそれは、義経様と過ごした
時間の長さとは関係ないです。
もしかして、それしか取り柄がないから縋っているのですか？
なんて器の小さい刀……

ま、何とでも言うがいいさ。
名前すら貰えなかった可哀そうな"無銘"。

……

…………

あっ。現代では知名度ゼロな主を持つ今剣じゃない。

ッ！！その事で無銘に文句言いたかったのよ！
貴方の主の子孫、作者と寝たでしょう！？
じゃないと義経様と静御前の純愛といった
誤った歴史が広まるわけないですわ！

言いがかりなどはしたないですよ？"あ○△×"

なによ！
この、"ば＃(A´!"

ウルサイ！
(○y3´のくせに！

……

…………

私が一番愛されていたことに疑いの余地はない。
私が一番大切だったから、戦が激しくなる前に、安全な場所に奉納したのさ。
きっと君は存在すらも忘れられてたから
最後まで残ってたんだよ。

お可哀そうに……
負け犬さんには人間である旦那様の考えが理解出来ないのでしょうね。

ああ、そうか。あれは――

私達の未練……
煩悩の形でしたのね。

主と義経様への歪んだ思い……か。
……あの時、こうして共に戦えれば。

その想いは、今、祓われました。

ならば、今度こそ新しい主と――