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無限桃花の愉快な冒険20

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eroticman

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ここは謎に満ちた創発の館。
最上階に程近い、通常よりも大きく作られている部屋。
様々な創作品が置かれた部屋に一人の少女がいた。
いつだって創作をしているか創作物について思案をしている銀髪の少女は、今は珍しく
何かを創作するわけでもなく、何かを思案するわけでもなくただ窓から海を眺めていた。
「そろそろか……」
海が見渡せる最上階に程近い、通常よりも大きく作られている部屋
創作物に埋れたその部屋には今は誰もいない。

サムライポニーテール少女、無限桃花は眼鏡桃花とともに魔王ことハルトシュラーの
部屋を目指して歩いていた。ハルトシュラーに質問するために。
幾度かの廊下を曲った後、またしても桃花は会いたくなかった人物と遭遇してしまった。
「げぇ、変態!」
「出会い頭にそんなこと言うなんてひどいじゃない」
残念そうにする変態桃花。いつも露出多めの服を着ているが今日はなんだか普通の服を着ている。
普通じゃない部分と言えば無限桃花では珍しい金色の髪とスイカでも詰め込んだかというように
でかい胸部、そして腰に差した刀くらいだろう。結構多かった。
変態桃花は桃花と眼鏡桃花を交互に見ている。
「そういえばこの前の話、聞いたわよ。こいつと会って倒れたそうね」
眼鏡桃花が横目で桃花を見ながら言う。
「な、なんでそんなことを……」
「この館には噂話が好きな上にやたら喋る桃花がいるのよ」
「ああ、バカな上に変身出来るよく喋る桃花か」
倒れたところを見られたのか医者桃花に聞いたのかわからないがこうなった以上は
全無限桃花に噂が伝わっていると考えていいだろう。
「ああ、それと変態があなたのことが」
「ちょっとまちなさぁい!」
眼鏡桃花の台詞を途中で止める。言わんとしたことはきっと医者桃花が話していたことだろう。
そしてその噂が広まっているのはあのバカのせいだろう。桃花は一度おしゃべりをぶん殴ることを決心した。
変態はそのことを知らなかったらしく、顔を真っ赤にしながら眼鏡桃花の両肩を掴み揺さぶっている。
「なんでその話を知っているのよぉ! 忘れてしまいなさい!」
「や、やややめてー、ゆゆゆらささないいでえええ」
結構な力で揺さぶっているらしく壊れた人形のように揺れる眼鏡桃花。
とりあえず救援を求めているようなので止めることにする。
不服そうだが素直に従う変態桃花。目を回してふらふらしている眼鏡桃花を支える。
「接近戦はあんまり得意じゃない……」
「そんなの普段の君を見てればわかるよ」
「普段からその眼鏡のことを見てるのぉ?」
「え、う、うん」
「そう。仲がいいのねぇ」
えらく寂しそうな顔をしているが下手に同情すると眼鏡桃花以上に痛い目を見る気がする。
残念ながら桃花にはそっちの趣味がない。諦めてもらうことしよう。
「ありがと。もう歩けるわ」
「そういえばどこ行く気なのぉ?」
「魔王のところよ」
「げぇ……頑張ってねぇ」
引きつった笑いを浮かべながら変態桃花は足早に去っていった。
なにかトラウマでもあるのだろうか。あの変態が逃げ出すほどのトラウマが。
気を取り直し、桃花たちはハルトシュラーの部屋へと向かった。
どっとはらい。



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