【初出】
XI巻
【解説】
“彩飄”
フィレス独自の探査用自在法。
フレイムヘイズ『
万条の仕手』
ヴィルヘルミナ曰く「接触による永続的な探査、足を運ぶ出口」と表現していた。
その実は、発動と同時にフィレスの
意思総体を転写して世界中に放ち、人間や
トーチに触れることで伝播していき、それまでの伝達経路に在ったトーチから集めた“
存在の力”で意思総体を維持。目標物に辿り着いたところで、身体となるフィレスに酷似した傀儡を精製する。
傀儡は、遠く離れた本体を呼び寄せる目印となり、同時に状況の調査・確保をして、本体の到達に備える。
傀儡は本体に比べて、トーチから集めた分の力しか持たない格段に弱い存在だが、フィレスの
意思総体を転写されているため、
フレイムヘイズや“
徒”でも、それが傀儡であることを看破するのは難しい。
優れた
自在師である
サラカエルの見立てによれば、傀儡は誘導と牽引の複合の
自在式で構成されているとのことだった。
XV巻では、伝播させるタイプではなく、人間に偽装した傀儡を作り出し、状況の調査・確保をして本体を呼び寄せるタイプも登場した。時機が来るまでは、
気配隠蔽の自在法で、傀儡であることを隠していたようだ。
【由来・元ネタ】
「転輪」とは、通常は輪を回す、または回る輪のことである。ただし、仏教用語になると、天から得た輪宝によって世界を治める、理想的帝王を意味する。
おそらく、「世界を治め経巡る風の王」という意味だと思われる。
【コメント】
☆XII巻での本文に挟まれる 「~を~する。~を~にそれは標的を目指す。」は、これの先行させた傀儡を標的に本体がすさまじいスピードで移動する模様。
☆[
仮装舞踏会]が数百年かけて探し出そうとした『
零時迷子』を、わずか半年で発見した。探査範囲が全世界だったことも考え合わせると、恐るべき効率の探査能力だ。
☆傀儡が討滅されたら、どうなったんだろうか。
☆↑リアルタイムで本体に情報を送ってるんじゃないか?状況によっては、本体登場→情報の受け取りと分析なんて、時間をかけていられないだろうしな。
☆傀儡を作り出す自在法は他に[仮装舞踏会]の
禁衛員ウアルの『
ビト』があった。
☆XX巻では、この自在法で[
百鬼夜行]を発見した。
☆『
永遠の恋人』
ヨーハンは、フィレスの傀儡が『零時迷子』の『
戒禁』に喰われることで、フィレス本人が自分を慎重にサルベージしてくれることを期待していた。本体への情報伝達は、やはりリアルタイムなのだろう。
☆[
巌楹院]の
ゴグマゴーグや[
宝石の一味]の
コヨーテや
フックス相手にも使用してほしかったな。
☆『
インベルナ』ほど多用されなかったが、『
ミストラル』や『
カラブラン』よりは使用されたな。
☆
アニメ第2期から登場・使用されていた。
最終更新:2024年04月19日 06:37