エンドレス(Endless)

(種族名、DC)

初登場:Sandman Vol 2 #1 (1989年1月)

概要

抽象概念の擬人化、つまり抽象概念が司る領域を支配する者たち。人間からみれば神に近い。頭文字が全てDである。

デスティニー(Destiny、運命):男性格、第一子。

  • 全身がローブで覆われた盲目の男性。
  • 右手首に鎖でつながれた大きな書物には、過去、現在、未来の事物の全てが記録されている。
  • 象徴は、鎖でつながれた書物。

デス(Death、死):女性格:第二子。

  • 外見はゴス系の魅力的な若い女性。
  • くつろいだ服装と率直な言動を好む。思慮分別のある性格。
  • ドリームと近い領域におり、ドリームはしばしば忠告と援助を求めている。
  • あらゆる生物の生誕と死の瞬間に立ち会う役目を持っている。
    • 限りある命を持つ者たちへの共感を忘れないように、100年ごとに1日だけ、生者として地上に降り立って死を経験する。
  • 象徴は、エジプト十字架(アンク:通常の十字架の上部が丸になっているもの)。

ドリーム(モルフェウス)(Dream (Morpheus)、夢):男性格:第三子。

  • ニール・ゲイマンの「サンドマン」の主人公。
  • 多くの場面において、長身で青白い肌、乱れた黒髪の男性として描かれる。着用する黒い外套の裾では炎が踊っている。目には影が湛えられ、その奥から小さな光が放たれている。
    • 姿は見るものによって変わり、文化によって異なった名で呼ばれている(例えば古代火星人であるマーシャン・マンハンターには「炎の柱」に見えた)。多くの作中人物からはモルフェウスと呼ばれる。
  • 夢と物語の王であり、同時にその具現化とされる。
  • 象徴は、死んだ神の頭蓋骨と脊椎から作られた兜(ゴールデン・エイジに活躍したヒーロー、サンドマンのガスマスクに似ている)。
    • 兜、夢を導く砂、ルビーを有しており、それらが揃うことで本来の力を発揮する。

ドリーム(ダニエル)(Dream (Daniel)、夢):男性格。

  • 死んだドリーム(モルフェウス)の後継者。
  • 外見は全身白一色となり、ルビーの代わりにエメラルドのイーグルストーンを着用する。
  • かつては人間の幼児ダニエル・ホールだった。ドリームとしての記憶を残しているが、生まれたばかりの存在でもあり、自らの境遇に戸惑っている。モルフェウスと比べて純真で温和な性格。

ディストラクション(Destruction、破壊):男性格:第四子。

  • 赤毛の豪快な巨漢。
  • 破壊のエンドレスとして変化と変容を司っていたが、300年前にその責任を放棄したため、きょうだいたちからはディストラクションではなく「放蕩者」「兄」と呼ばれる。
  • 冗談好きな人間味のある性格で、かつてはきょうだい間のムードメーカーだった。
  • 芸術全般に情熱を持っているが才能はなく、相棒の犬バルナバスから辛辣な批評を受けている。
  • 象徴は、剣。

ディザイア(Desire、欲望):男性格/女性格/両性具有、第五子(双子)

  • 情欲・欲望の具現化。
  • 人間が求めるものすべてを象徴する存在であるため、男性でも女性でもある、あるいは男性であり、女性であり、男性でも女性でもない。
  • 非情な一面があり、ドリームに対して昔からライバル意識を抱いている。
  • 双子の妹ディスペアと近しい。
  • 象徴は、ガラスの心臓。

ディスペア(Despair、絶望):女性格、第五子(双子)

  • 人間の魂に絶望を注ぎ込む存在。
  • 背の低い太った女性で、灰色がかった肌と乱杭歯の持ち主。常に全裸。
  • 冷たく言葉少なだが、態度に知性をにじませる。
  • 指輪についた鉤や指で自らの体を切り裂く癖がある。
  • ディストラクションを慕っている。
  • 現在のディスペアは二人目で、一人目のディスペアは作中の過去において殺害されている。
  • 象徴は、鉤のついた指輪。

ディリリウム(Delirium、錯乱):女性格、第六子

  • 少女の姿を持ち、感情の揺らぎに合わせて大きく外見を変える。
  • 狂気の具現化であり、常に脈絡のないことを話し続けているが、時に深い洞察を見せることがある。
  • かつてはディライト(Delight、喜び)という存在だったが、何らかの事件で傷を受けた結果現在の役目に変わった。
  • 象徴は、色の渦。

トリビア

  • 普通の感覚で言えば、陰鬱な男であるドリーム(モルフェウス)を「死」に、快活なデスを「夢」に割り当てるだろうが、あえて逆に配置している。
  • デスは「サンドマン」の脇役で登場したが、人気がでて、自分が主人公の作品を持つまでになった。
  • エンドレスは厳粛に受け止められることが多いが、ジル・トンプソンという作家は、エンドレスの絵本や、(本当に日本の少女マンガの作風で)少女マンガを描いている。
    • ディリリウムが「今、耳がお昼休み中」とか「ディ、ディライトじゃないもん、ディリリウムだもん」とか言い出すし。


最終更新:2020年03月31日 20:51