東京オリンピック記念硬貨って - エロリアン @ ウィキ

                  
東京オリンピック記念硬貨って
20111024

会社の上司Jから、記念硬貨をもらいました。

僕が生まれるより、もっと昔にあったという
東京オリンピック！　

今から、４７年前のものだそうです。
初めて、見ました。

おぉー！　ケースに入ってるし！
プレミアムがついてそうな雰囲気。

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上司J「この記念硬貨は俺が子供のときに
集めたものなんだよ。今、換金すると
最低１枚１００００円くらいになってないかな。
当時の金で１０万円分ほどある」

僕「えー！　じゃぁ、当時１枚１０００円の
この硬貨が１０万円分というと今なら
１０００万じゃないですか！　すごい！」

上司J「ﾌﾌ･･･実は１００円札（板垣退助）なんて
３００万分、家にあるんだがな」

僕「えー！　そんなにも！？　今
いったい、いくらの価値が！？」

上司J「ﾌﾌﾌ･･･」

そんなわけで、上司から２枚、東京オリンピック硬貨を
もらって（押し頂いてｗ）金欠の僕は意気揚々と
古物商に出向きました。

その古物商は僕の地元の有名デパートに
テナントで入っていました。
当時、中学生だった僕もデパートにいったとき
その店の前を何回か、通ったことがあります。

もう、２０年以上も前の記憶だったので
いちおう、電話帳で調べてみました。
いまだに同じ場所で営業しているようです。
仕事柄、いつも地元にいない僕ですので
このデパートにいくのも数年ぶりです。

今は少子化なので、さびれているかなと
おもったのですが、女性向けの
ファッションフロアーがあちこちにあふれ
昔とは変わっていましたが相変わらずいい雰囲気。

「上司Jは１枚１００００円といったけど
こういうものはだいたい、売るときは安いので
７、８０００円くらいが妥当かな」

「そういえば、中学のときの同級生で
親父が銀行マンの友人二人は記念切手とか
メイプルリーフ金貨とか集めていたような。
やはり目利きは違うのかな。僕も集めてたらよかったなあ」

そんな期待と一抹の寂寥感がミックスされましたが
それでも今の僕には貴重な２枚に違いありません。

そのせいか、デパートの３階にその店を見たとき
当時、店にいたおじさんが今もいるのを
見たとき、胸がジーンときました。

懐かしさと驚きで！

外見が変わりすぎだよ、おじさんも店も！

僕が見たときは煌くようなショーウィンドウが
ロの字型に配置されていて、貴金属コーナー
高級小物、高級ゲームなどがはいっていました。
ロの字型に配置されたショーウィンドウは
広いフロアーに数個はあったかな。

当時のおじさんはいつもどこかのロの字の真ん中にいて
恰幅がすごくよかったのですが、今は当時の
半分ほどになっていました。体も髪も。

店のほうも以前のスペースの半分以下になっていて
全然、輝いていない、曇って中が確認しづらいような
ショーウィンドウにチケット類が少しだけありました。

あとは小さな机に電話があるくらいです。

僕はその小さな机に釘付けになりました。
その机には紙が貼られ、↓のように書かれていました。

「記念硬貨は銀行で交換をお願いします」

えっ！

なんで、銀行で？
ここはこういうのを交換する所じゃなかったのか！

東京オリンピック記念硬貨って、いったい、いくらで
売れるんですかぁ！

おじさん
「あんた、いつの話をしとるんだね。
もうずいぶん前から、記念硬貨、切手なんて
誰も集めやしないよ。だから、内ではもう扱わないの。
オリンピック記念硬貨は銀行に持っていけば
ふつうの１０００円に交換してもらえます。
コンビニで普通に買い物もできるけど、以前、偽コインだと
勘違いされた人もいましたけども」

１０００円の価値しかない？　まんま１０００円？
せっかく、きょうは彼女と豪華なディナーを
計画していたのに。
普通に１０００円２枚なら、ラーメンデートだわっ。

僕は翌日、事の顛末を上司Jに報告しました。
上司Jもさぞ、残念がるとおもったのですが

上司J
「いや、どこで、ブームがくるか、わからんよ。
こんな時代だからこそ。いつかまた、価値があがる！
そのときまで、ストックはつづけるよ」

とのことでした。汗

この先、世界経済も日本経済も不透明だと聞くし
硬貨だけならともかく、１００円紙幣の板垣退助？　
３００万分もってどうよ？

「人生とはコインの裏表のようなもの」
と、どこかで聞きました。
「コインの裏表が人生の岐路」をたとえているらしいです。
人生の岐路って、いいか、わるいかの２択ってかんじですが
日本の記念硬貨って、すでに負けが確定しているかんじです。
なんだか違った意味で、人生を感じた、ひとときでした。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　タイガー愛