atwiki-logo
  • 新規作成
    • 新規ページ作成
    • 新規ページ作成(その他)
      • このページをコピーして新規ページ作成
      • このウィキ内の別ページをコピーして新規ページ作成
      • このページの子ページを作成
    • 新規ウィキ作成
  • 編集
    • ページ編集
    • ページ編集(簡易版)
    • ページ名変更
    • メニュー非表示でページ編集
    • ページの閲覧/編集権限変更
    • ページの編集モード変更
    • このページにファイルをアップロード
    • メニューを編集
    • 右メニューを編集
  • バージョン管理
    • 最新版変更点(差分)
    • 編集履歴(バックアップ)
    • アップロードファイル履歴
    • ページ操作履歴
  • ページ一覧
    • ページ一覧
    • このウィキのタグ一覧
    • このウィキのタグ(更新順)
    • このページの全コメント一覧
    • このウィキの全コメント一覧
    • おまかせページ移動
  • RSS
    • このウィキの更新情報RSS
    • このウィキ新着ページRSS
  • ヘルプ
    • ご利用ガイド
    • Wiki初心者向けガイド(基本操作)
    • このウィキの管理者に連絡
    • 運営会社に連絡(不具合、障害など)
ページ検索 メニュー
テイルズオブバトルロワイアル@wiki
  • ウィキ募集バナー
  • 目安箱バナー
  • 操作ガイド
  • 新規作成
  • 編集する
  • 全ページ一覧
  • 登録/ログイン
ページ一覧
テイルズオブバトルロワイアル@wiki
  • ウィキ募集バナー
  • 目安箱バナー
  • 操作ガイド
  • 新規作成
  • 編集する
  • 全ページ一覧
  • 登録/ログイン
ページ一覧
テイルズオブバトルロワイアル@wiki
ページ検索 メニュー
  • 新規作成
  • 編集する
  • 登録/ログイン
  • 管理メニュー
管理メニュー
  • 新規作成
    • 新規ページ作成
    • 新規ページ作成(その他)
      • このページをコピーして新規ページ作成
      • このウィキ内の別ページをコピーして新規ページ作成
      • このページの子ページを作成
    • 新規ウィキ作成
  • 編集
    • ページ編集
    • ページ編集(簡易版)
    • ページ名変更
    • メニュー非表示でページ編集
    • ページの閲覧/編集権限変更
    • ページの編集モード変更
    • このページにファイルをアップロード
    • メニューを編集
    • 右メニューを編集
  • バージョン管理
    • 最新版変更点(差分)
    • 編集履歴(バックアップ)
    • アップロードファイル履歴
    • ページ操作履歴
  • ページ一覧
    • このウィキの全ページ一覧
    • このウィキのタグ一覧
    • このウィキのタグ一覧(更新順)
    • このページの全コメント一覧
    • このウィキの全コメント一覧
    • おまかせページ移動
  • RSS
    • このwikiの更新情報RSS
    • このwikiの新着ページRSS
  • ヘルプ
    • ご利用ガイド
    • Wiki初心者向けガイド(基本操作)
    • このウィキの管理者に連絡
    • 運営会社に連絡する(不具合、障害など)
  • atwiki
  • テイルズオブバトルロワイアル@wiki
  • ある愛の話 -Live on the Despair-

テイルズオブバトルロワイアル@wiki

ある愛の話 -Live on the Despair-

最終更新:2019年10月13日 21:20

Bot(ページ名リンク)

- view
だれでも歓迎! 編集

ある愛の話 -Live on the Despair-


我ながら、褒められた人生は歩んでいないという自覚がある。

最初に彼女に出会って知ったときに思ったのは、『こいつを使って大学の莫迦共の鼻を明かしてやろう』ということだった。
マレビトは所詮マレビト。食生活も思想も宗教も言葉も違うのだから、せいぜい利用するだけ利用してやろうと思った。

彼女と言葉が通じるようになって、僕は少し変わった。
少しだけ、知らないものに触れて、少しだけ僕の心に波紋が起きたと思う。
その波数を覚えている。その振動数を今でも思い出す。

でも、僕は融通が利かないから、それを認められなかった僕はまた道を過つ。
ゾシモフ台長に、王立天文台に誘われた。お前の理論が要ると請われた。
いつもリッドとファラの後を追っていた僕がこんな風に誰かに必要とされるのは、これが初めてだった。
でも、それがリッドや、ファラ彼女を見捨てることに等しいことは、あの頃の僕にだって分かった。
苦悶の末に選んだ答えは、今までの僕だった。
学問と政治が分離できないように、
僕には夢があって、あと半歩踏み込んだ所にそれはあって、それを捨て切れなくて、僕は一度彼らを裏切る。
きっと彼らはそういう風には絶対に思わないけど、僕は忘れない。
あの港で、彼女だけは、最後まで僕も一緒にいてほしいと言ってくれた事を。

彼女たちを見捨てて得た夢の中で、僕は新しい事実を知る。
光の橋を渡り、空の国に侵攻する王国軍の途方もない侵略戦争の計画。
馬鹿だ、馬鹿ばっかりだ。僕は、こんなことをするために、僕の理論を提唱したんじゃない。
『知不可知』
先生が言っていたことはこの事だったんだろうか。
新しいことを知るということは価値観のアップグレードなんかじゃない。ベクトルすら引っ繰り返す。
リッドにもファラにもなれなかった僕が追い求めてきた夢は、酷く乾いたモノに成り果ててしまった。
僕は怖くなって、光の橋に関する書類を焼却する。また裏切りだ。
大学にも王都にもいられなくなった僕は、抜け抜けと彼等の所に潜り込んだ。
今にして思えば、相当恥知らずだと思う。
そんな嘘と温い真実だけの僕を、彼らは何の疑いもなくもう一度迎えてくれたのが、嬉しくて、少し悔しかった。

詰る所、恥の多い人生だったと思う。
ただ、僕なりに一つだけ曲げなかったと思っていることがある。





「メルディを傷付ける奴は……許さない!」

誰かの叫び声が聞こえた。何処の莫迦だ、そんなことを口走るのは。
目の玉が飛び出そうになるほど剥き出して睨むが、喋った者はいない。
だが鼓膜は聞きなれた声に痺れ、その舌の根が渇きを覚えていた。
痛みすら覚える程の鼓膜の震えに耳を手で覆おうとしたが出来なかった。
腕が動かない。否、腕がその命令を受け取るよりも先に別の命令を受諾し、動いていた。
その左手は杖を確りと握り締めて、この右手は剣指を回して陣を刻み、晶霊術を組んでいる。
耳朶を打つ痛みが自分の怒声によってもたらされたものであると気づいた時には、もう手遅れだった。

「――――アクアエッジ!!」

眼前の目標へと水流の刃が進む様を見て彼は呆然としかける。当然の反応だった。
一体全体、誰が何の断りを入れて自分の口を動かしているのだと。
何の意味があって、勝てもしない相手に攻撃しているのだと。
目の前の男が大きく剣を持ち上げ、迫る刃が全て刃の内側に入った瞬間、振り下ろした。
水刃はまるで最初からそうであったかのように水飛沫へと戻る。
ああ、と内心で嘲るように震えた。どう考えても敵う相手ではない。
彼ではあの鬼神のような暴力の結晶に太刀打ちできる筈がない。
予想を裏切らぬ当たり前の帰結にほんの少しだけ安堵し、その直後に、猛烈な恐怖に襲われた。
暴力の切っ先が、こちらを向いている。それだけで白目を向いてしまいそうな悪寒にさらされる。
藪を突いて蛇を出すとは正にこのこと。蛇を出さぬように今まで緻密に緻密に計画を組んで来たのだから。
過失が過失を呼んで至ったこの境地に、神よりせしめる好機すら残されていない。
だからこそ、彼は不思議で仕様がなかった。
何故懐に伸びた手は武器を手放そうとしないのだろう。
もう終わりだというのに、何故この両眼はあの剣を追い続けているのだろう。
横薙ぎに払われた刃に向かって、腰に杖を預けて空いた掌が合わせるように突き出される。
何か鈍い音がして、血が線を描いて飛ぶ。
吹き飛ばされた自分の頭が地面に擦れていることに気づく。
唯でさえ纏まらない頭が朦朧と崩れるような気がした。
ネレイドと刃を交えた時すらも味わうことのなかった、あの時はまだ信じるべき仲間が居たから。
それは男がたった一人で相見えた、この世界にきて初めて知るデッドラインだった。



自分がどうしてこんな鉄火場に立っているのか、男には自分を納得させる説明が出来なかった。
指も、口も、舌も。思考以外のありとあらゆる全てが彼を裏切っているようにすら感じられた。
あるいは、思考すらも彼を裏切っているかのように。

―――――だったら、本当に人を見下してるのはキールの方だよ。

体から力が抜け、狭まっていた視界が広がりながら暗くなっていく。
諦観に満たされた意識の中で彼は寧ろ清々しさを感じた。
その薄氷一枚を隔てた先では、濁った恐怖が怨嗟を渦巻いている。
見下しているか、確かにそうだな。
そうであるなら、こうして自分にすら見下され裏切られるのも道理に適っている。
どの道キール=ツァイベルがクレス=アルべインに勝てる余地は十中八九無い。
なら、もう僕に出来ることは何も残っていない。
もう面倒だ。どいつもこいつも裏切るというならば勝手にすればいい。僕がそうしたように。
こんな世界、もう僕の頭じゃ手に負えない。好きにでも何でもしてくれよ、と。

瞼が閉じゆくとともに失われゆく色彩の中で、一人の少女の後姿が映っていた。
酷く寒そうに見える背中だった。





痩身とはいえ身長のある青年が横に大きく吹き飛ばされたことに、コレットは驚かずにはいられなかった。
ましてやその男が項垂れて、何の反応も見られないとあってはなおのことだった。
そして、彼を吹き飛ばした槌を振るった男の撃鉄を引いたのが自分だと自覚しているのであれば。
「……あ………つぁ……」
彼女が生み出してしまったクレス=アルベインという殺人鬼は今し方自分が吹き飛ばした男に対し何の感慨も見せる素振りがなかった。
むしろ感慨に耽る余裕すら無いといった方が正しかった。
増大する発汗、浅く回数の多い呼吸、散大しかける瞳孔、ありとあらゆる状態が彼を正常から乖離させ続けている。
しかし彼女には声が出せなかった。先ずクレスに絞め続けられた喉が未だ機能を取り戻していないということが大きかった。
だが、と彼女はそこで漸く気付いた。普通に考えればまず其処に行き当たるべきだった。
喉が戻れば声が掛けられる? 無理だ。
そもそも彼女はこの場において、今倒れている男の名前を知らないのだ。
あの洞窟から今の今まで、彼女は自らを取り巻く現実から目を背けていたのだから。
この期に及んでの余りの無知さ加減に悔やむ余裕など無く、クレス=アルベインは何の感慨も無く少女たちの方を向く。
箍の外れかけた肉体をそれでも繋ぎ止めるのは皮肉にも箍の外れた精神だった。
不快感を指先から外に追い出すかのように魔剣を強く握り締めて少女に向かう。
偽物の少女は未だ首を押えて咽ており、その柔かい肉に刃を立てることは彼にとってみれば造作も無い。
だがその狭間、彼と彼女の逢瀬を阻むようにして褐色の少女が両手で塞ぐようにして立っていた。
喋るのも億劫とばかりにクレスはメルディの鼻先紙一重に剣先を突き付ける。
斜陽を横に受けて赤みがかった双眸の凶眼が、退かねば殺すと露骨に示していた。
「でぃ…………に、げて……」
コレットが辛うじて紡いだ三文字は実に明快だった。
これ以上傷つく人が出て欲しくはないという、至極博愛かつ強欲な願いだった。
理由は分からないが自分を守ろうとしている誰とも知らぬ彼女が斬られることも、
その彼女をクレスが斬ることも、片方でも耐えられるはずもなかった。
「何とかするから、コレットが早く逃げて。ロイドがやったみたいに、守ってみせるから」
しかし、皮肉にも前方後方から同じことを頼まれてもなお、
淡白くくすんだ彼女の髪が靡くだけで、半歩後ずさる以上には動かない。
先ほどと同じことを紡ぐ少女に対し―――守ってもらう側として有るまじきことだが―――酷く不安を覚えた。
人一人越しでも、クレスの殺気は自分を明確に貫いている。
それほどのものを受けて、彼女はその背中に怯懦も震えも顕してはいる。
だが、それでも彼女は動かなかった。業火を前にしても、ここ以外に居場所を知らない。
そんな哀れさを湛えた背中が震えと共に滲んでいた。
(だめ、きっと、これじゃダメ……)
コレットはある種自分に通じた何かを感じ取って彼女を理解した。
恐らく、いや、確実に彼女はまだ何かが壊れかけたままなのだ。
自分と同じ。たった一つ暗がりの中から明かりを見つけて、そこにふらふらと誘われた蝶々。
これはコレットを助けるなどという健全なものとは程遠い。コレットを助けるという名目の自殺と何が変わるだろうか。
彼女は彼女なりに決意を以てこの絶死の位置に立っただろう。
確かにその決意は大きな一歩ではあろうが、まだ決意というには幼く、弱く、儚すぎる。
そんな張り子の勇気で入るには、この嵐はあまりにも暴風過ぎた。
コレットを守りたい。その願いは、ロイドの覚悟だからこそ輝いたのだ。
確かにそれは闇の中の標にはなるだろう。だが、決して彼女の答えにはなりはしない。
だから、これは間違っている。誰かを理由にして逃げ込めばきっと後悔する。
その儚い決意はまだ、ロイド=アーヴィングという光によって焼きつけられた陽炎に過ぎないのだから。



「クィッッキー!!!」
横合いから殴りつけるような鋭い高音が空気を裂いた。
青い影となってクィッキーが剣の反対である左側からクレスの喉元に喰らい付こうとする。
メルディの状態を把握していたのは何もコレットだけではない。
意向は汲んでも、未だ具体的な勝利の策がある訳でもないのならば、これはやはりポジティブな自殺。
それを受け入れることなど到底できないクィッキーが、決死の覚悟でクレスに挑んだ。
しかし、命を賭ければ一矢報いることが出来るとは限らない。
「クヴィッ」
一瞥もしないままなクレスの左が裏拳となって飛び、クィッキー『で』厭な音を鳴らす。
コレットがまた声をかけようとするが、矢張り知らぬ名を呼ぶ方法など存在しない。
そして、彼女のペットか何かであろうソレが吹き飛んでも、何も変化の無い彼女に掛けられる言葉もない。
コレットは如何することも出来なかった。代わりと言わんばかりにクレスを強く見つめる。
その押せば崩れてしまいそうな彼女の細い背中にかける言葉が、自分にあるとも思えなかったから。
なにより、本当に自分がなんとかしなければならない罪を二度と見誤る訳にはいかなかった。
「やめてください、クレスさん! これ以上、無関係な人を巻き込まないで!!」
「黙れよ。彼女じゃないお前なんか、もう要らないんだから」
ようやくまともな文節になった彼女の言葉に対する返事は酷く冷たい。
荒く息を吐きながらクレスが斜めに剣を大きく振り抜く。
びっしりと浮かんだ脂汗は肉体に因るものか否か、死線の前に並ぶ彼女たちに判別は付かない。
「ダメ、このヒトは、絶対殺させない」
そう言うメルディの虚ろな瞳の中に映ったクレスの瞳が大きく引き絞られる。
強さもなく情欲を駆り立てる訳でもない無価値な小動物に憐憫を与える余裕など、今の彼にあるはずが無い。
「なら、斬るだけだ」
この世で一番淡白な斬首刑宣告と共に、雑草を刈るかのような躊躇い無さで紫の魔剣が流れた。

『フレイムヲウォール解放――――フレイムトラップ』

クレスの視界が赤く染まる。既に固まった顔面を覆う血液にではなく、熱く蕩けた焔の渦に。
汗が一瞬で蒸発する中、本能的に大きく下がるクレス。
あの子供二人のどちらかかと、炎の壁の向こうを強く睨付ける殺人鬼。
しかし一切の予備モーションを感じなかったことから、少なくとも眼前の二人ではないと彼の本能が違和感を告げる。
あれは意志をもって放たれたのではなく、クレス=アルベインが一定以上踏み込んで作動した無機質な罠。
眼前の焔がその火力を弱める。落ちる陽よりも赤い光のその奥に、黒く高い影がぬうっと立っていた。



「一体、何が」
目の前で起こった人体発火―――炎壁を隔てたコレットの位置からはそう見える―――を前にして、
コレットは呆然としていた。メルディもまた弛緩したように足を崩してへたり込む。
最も、メルディの方は呆然と超然の区別が難しかったが。
「退け」
突然といってもいい性急さとその音の冷たさにビクリと肩を震わせ、コレットは恐る恐るそちらを向いた。
一瞥することもなく幽鬼のような滑らかさで男はするりとコレットの脇を通る。
「あ、あの」
炎の壁の前で、男は足を止めた。鬱陶しそうに、本当に鬱陶しそうにコレットを睨む。
何もかもが己にとって好ましく感じられなかった男の頭は未だ霞がかっていた。
もう好きにしろよと言っただろうに。僕は、もう面倒で仕方ないというのに。
何故だろう。どうしてこの体は勝手に動くのか。
「頭、怪我してます」
コレットはその名前を知らない男にそれしか言えなかった。
自分がこの人からも殺意を受けていることは感じていたが、まずその頭から首に伝う血が気になって仕方なかった。
男は驚いたように目を開いて、ゆっくりと手を後頭部に伸ばす。
転んだ時に石でもあったか、切った後頭部が外気に曝されてしくしくと痛むことに、漸く気づいて吹き出しそうになる。
ほら、やっぱりそうだ。
たった一撃、たった一撃でこのダメージだ。我ながらこの虚弱振りには呆れを超えて笑うしかない。
彼我の能力は歴然。なのに、なのにどうしてこんな無駄なことをしているのだろう。
掌がズキリと熱に傷む。肉に食い込んだスティレットを引き抜いて、再び血と激痛がそこそこに漏れ出す。
楯代りに手のひらに押し当てたナイフは簡単に割れた。自分と相手の差はこんなものだろうかと男は当たりをつける。
「私を……助けてくれるんですか?」
コレットが確かめるように男に聞いた。男の中に猛烈な殺意が込みあがる。
お前を助ける? 馬鹿を言え。そんな下らないことの為に僕はあんなイカレの前に出たと? ふざけていると殺すぞ。
だが、すぐにそれは押し込められた。現象だけ取り出せば、確かに男は彼女を守っていたことに気付いたのだ。
「…………どうして、ですか」
コレットの問いに、男は直面せざるを得なかった。それは自分がさっきから自らに尋ねていたことだった。
アクアエッジを囮にしてまで、フレイムウォールを仕込んで何がしたい?
ナイフ一本で一分生きながらえて何がしたい?
段々と小さくなっていく炎の壁の向こうに、殺人鬼の姿が薄らと映った。
心は既に恐怖に屈している。相手は超人、こちらは凡人、勿論敵う道理はない。
例えるなら、そう、兵と軍に似ているかもしれない。男は考え付く中で一番気持ちのいい解釈に顔を僅かに緩ませる。
圧倒的な敵軍を前にして、キール=ツァイベルの全てを統括している司令部は戦意を失った。
心の支えであった緻密に組んだ計略のすべてが瓦解した今、それは当然だった。
後に残るのは、骨とか、筋肉とか、内臓とか細胞とか、そんな有象無象の群れ。
命令系統を失い、軍から群へと変わってしまったキール=ツァイベルだったもの。
残されたモノの全ては考えざるを得ない。
肉体だけではない、側頭葉も前頭葉も後頭葉も海馬も否、脳という集合性を失った脳細胞の全てすらも。
そのキール=ツァイベルを構成するもの全てが、自分で考えざるを得ず―――そして独自に動いた。

「決まってるだろ――――仕方ないじゃ無いか」



口が勝手に言葉を紡ぐ。だが、無意識に紡ぐなんてことは絶対に有り得ない。
ということは、あれか、つまりこれは。どうしようもないという事か。
男は―――キール=ツァイベルは自分というもののあまりの単純さに悦びを覚えざるを得なかった。

「何でこんな面倒になったかは知らないが、お前を捨てればどういう訳かこいつも無事じゃ済まないらしい」

足が、壊乱した騎兵達が隊列を勝手に組みなおす。
手が、散り散りになった歩兵達が陣を敷き直す。
血液が、意義を見失った補給部隊が寸断された路を充たす。
脳が、唯一の取り柄である首脳共が、引っ切り無しに戦術を模索する。
壊乱したはずの『群』は奇しくも全員が同じ方向を向き、たった一つの目的の為に再びキールという『軍』を成していた。
つまり『理性』も『本能』も、僕の目的は、僕というモノは最初から一貫していたという訳か。

「だったら、是非も無い。好みとは180度違うけど」

自分の強情さを思い出して再び顔が歪む。なんとも不器用で、愚かしい。
そうさ、僕はこの脆弱で未熟な価値観を通すことを曲げなかった。
何度変容しようが、何度破壊されようが、“その後に出来上がった”モノを徹すことを曲げなかった。
夢を、恐怖を、嫉妬を、たとえ幾度煩悶と後悔を繰り返そうが、何を犠牲にしても曲げなかった。
僕の本質は弱さやコンプレックスに根ざした『闇』だからだ。
目的の為なら、手段を選ばない。リッドやファラのように強くない僕には選べない。

その場で体の向きを180度変えて、キールはメルディの方を向いた。
ゆっくりとしゃがんで、間近で眺めたメルディの瞳はやはりくすんでいた。
見ないようにしていた現実だった。自分では、この瞳に再び輝きを取り戻すことは出来ないだろう。
そのまま、華を手折らぬような慎重さでキールは彼女を両腕で包んだ。
コレットや突っ伏しているクィッキーは、彼の行為が理解できずに目を開くしかない。
メルディは何も言わず、何も感じず、ただその成り行きを他人事のように思うだけだった。
少なくとも外部からはそうとしか見えなかった。彼の背中に這わせた手のひら以外は。
首筋に顔を埋めて甘い匂いを吸い、守らなければならないことと為さなければならないことを確認する。
キールは彼女の衣服の下を弄って、所望の品を探す。
何とも明解で、何とも気分がよかった。肉体が足先から下半身を越えて脳天まで充電されるような快さがある。
「借りるぞ。終わったら返す」
今ひと時この動物的な悦楽に身を委ねていたかったが、彼には時間がなかった。
充電終了と名残惜しそうに手を離して、キールは彼女たちに背中を向ける。


「おい」「は、はいッ」
先ほどまでの繊細さとは真逆の不躾さで、キールはコレットに言葉を投げ捨てた。
漸く何とか動けそうになってきたコレットは、立ち上がって戦闘態勢を取ろうとする。
「そこから一歩も動くなよ、動いたら、もう命は保証できない。尤も、最初から保証の仕様がないが」
まったくの逆の言葉にコレットは意味をつかみ損ねるが、キールはさも当たり前のように言葉を紡いだ。
私も戦うと言おうとしたが、再び向けられた眼光が明確な拒否を示していた。
「お前、アレと殺し合えるか? ロイドみたいな莫迦を見たくなければ黙って座ってろ」 
押し黙るよりなかったコレットを見て、キールは満足そうに嘲笑った。
その瞳の中にロイドの名を汚された怒りがある。結構。少なくとも簡単に僕の援護に割り込んでくるようなことはないだろう。
今この瞬間、彼の中でキール=ツァイベルとしての才覚が暴力的に機能していた。
先ほどまでの状況から推し量る限りでは肉体的にも精神的にも、コレットはどう考えても本気で戦えそうもない。
それにコレットが動けばその分メルディが不確定な動きを見せる。そうなってしまえばもう守り切るなど不可能だ。

主題はあくまでもメルディを守り通すこと。そしてアレ相手に逃げることは不可能。
つまりはなんだ、結局のところ。

「そういう訳で、僕一人でお前を仕留めるより無いらしい」

単純明快、そして不可能極まりない状況に締まりのない口から涎が毀れた。
笑おうと思っても恐怖に引き攣ってうまく口が動かないのだ。
絶望、正に絶望。だが、少なくとも明確なその恐怖は定量だった。
守るべきものはこの手の中にある。ならばもう迷う余地はない。否、最初からない。
僕はどんな手段を使ってでも、この価値観に従う。
変わり果てた僕の、僕のたった一つの小さな願いを、今度こそ絶対に譲らない。
炎壁が開いて、殺人鬼と畜生鬼の視線が交錯した。

やることなんて、たった一つだ。弱い僕が、僕である為に。




クレスが両手で剣を掴み直し、体を屈めるようにしてキールに襲いかかる。
辛うじて残った理性かそれとも幾度もの戦いで体に刻み込まれていたか、魔術師相手に距離を許す愚は無いらしい。
初級術すら撃たせまいと切り込んでくるクレスを前にしてキールは。
「!?」
数秒かからずに届くだろう斬撃を前にして、キールはケイオスハートを大きく投げ飛ばした。
放物線を描いてゆっくりと落ちていく魔杖を目の当たりにして、誰もかもが、メルディすらもが驚きを禁じ得なかった。
キール=ツァイベルに残された火力は晶霊術しか無い。
曰く付きの呪具とはいえ、それを増幅する魔杖を手放すのは自殺行為ではないのか。
「あああああッ!!!」
そして驚愕は階乗される。杖を捨てただけならば戦意喪失の白旗とも思えたかもしれない。
とても疾走感の欠片もない鈍臭い走りかたは、平穏の中ならば軽く失笑を誘いそうなものだった。
だが、真剣そのものでしかない表情を前にして笑うものなどこの場にはいない。
その眼に溢れた何かと明らかに恐怖を押し殺すためだけに叫ばれる声を前にしては、虚偽も冗談も欠片すらない。
もう一秒でぶつかるという距離で、キールが懐に何か手を入れる。
斬撃の有効圏内寸前でクレスが大きく剣を引いた。罠の可能性をいぶかしむことは無く、寧ろ嘲笑うかのように剣を振る。
甲高い金属音が、赤の空を切り裂くように響いた。
吹き荒れる風に土埃が舞ったか、コレットが目を瞑る。
直ぐに風が已んだが、次に目の前に広がる光景が赤く染まっていることの恐れから中々瞼を開けられなかった。
だが、そんな女々しさを許容できるほど状況は甘くはないことも彼女は理解していた。
うっすらと瞼を開けて取り戻した視界は紅く染まってはいなかった。
キールとクレスがまた2、3メートルほどの距離を空けて対峙している。
クレスの手には相も変わらず魔剣がだらりと垂れていたが、キールの方は聊か異なっていた。
「…………何をした」
絶対的な力量の差を確信しながらも殺せなかった相手を前に、露骨な苛立ちと共にクレスは罵る。
「さあっ……ァ……何か、は、したっ、だ」
不敵に皮肉を笑おうとしたらしいがやはり口周りの筋肉は凝り固まっているようで、
不細工な呂律と顔になったキールの手にはフライパンが確りと握られていた。
華美でありながらもその機能美を損なっていない黄金のフライパン。
それを握るキールの手は、金の重さに耐えられないのか小刻みに震えていた。
「そんな―――」
そんなことじゃあない、と言いかけた言葉をクレスは呑み込んだ。
水を欲する口の中の乾きが強すぎて言葉を吐くことすら億劫に感じられたからだった。
無論、それは彼の体を蝕んでいるモノが引き起こす現象の一端だった。
あの手に持った何かが、そこそこの硬度を持っていることは打ち合ったクレスにも十全に分かっている。
だが、エターナルソードを受け止められる得物を持っていたとしても、
それを握っているのが目の前の男が実行できたことと結び付かない。
「斬って、落とせば……同じだ!!」」
本来ならその程度にはまとまる筈の疑問だったが、今のクレスには唯の不快としてしか受け止められなかった。
体の内側から押し寄せる何かは、疑問を解くことによる回答よりも噴き出す鮮血の匂いによる陶酔を欲していた。
再びクレスが切り込む。しかし今度は地面から進むのではなく飛び上がっていた。



上段よりの一閃を前にして、キールは自分の身体が選んだ判断を呪っていた。
上下して息をする肩が、その尋常でない疲労の度合いを教えている。
やっぱり大人しく晶霊術で戦うべきだったか、と悔やむ。
クレスを相手にして、選ぶ戦術が近距離戦というのはどう考えても理にそぐわない。
そも理屈云々以前に、ロイドとヴェイグを二人相手にしてなお拮抗する戦いや、グリッドとの戦い、
そしてあのロイドが真っ二つにされる鮮烈の一幕が彼の脳裏にフラッシュバックして震えを量産していた。
勝ちたければアウトレンジだ。それは解る。
三節紡ぐ時間さえ稼げれば、クレスを殺すだけの上級術が構築できる。
いや、さっきまで作っていたインディグネイションをもう一度流用するなら二節でいけるか。
だがキールはそれを敢えて選ばなかった。
選ぶ前に、この体が、脳が、全てを勘案した上で“それではダメだと”走っていたのだから止めようがない。
フライパンを片手で強く握り、更に懐から何かを取り出す。
血まみれの手に握りしめられたのはクレーメルケイジ。そう、“メルディが持っていた”ケイジだった。
肉体だって、否、肉体だからこそ精神よりもはっきりと恐怖を自覚している。
真っ当にクレスと接近戦なんて正気の沙汰ではない。
だが“正気で戦って勝てる相手でもない”のだ。
勝ち目の見えない絶望一色の戦い。ならば打つべき手は何か。
貪るようにして取り込まれた酸素を送り込まれた脳が、回転数を増していく。
未だ光明は見つからない―――――――ならばと、脳は然も当たり前のように必然を導く。
(死ぬ気で稼げ、勝ち目を解き明かすまで)
「エアリアルボート・シールド展開!!」
クレーメルケイジに込められた風晶霊を定められた方式に当てはめて、キールは風の渦を発生させる。
近接した状態では中級の呪文すらまともに唱える時間は無い。
使えるとすれば下級の安い晶霊術か、あるいは既に半固定構築がされた術を敷くか。
フライパンの平面に沿うようにして大気が密度を高め、壁と呼べるほどの圧力を持つ。
一枚で人一人を完全に浮かせるほどの風が、剣とフライパンの狭間を分けた。
魔剣が風を押し退けて冗談としか思えない武器を両断しようと迫るが、風壁は生半なものでは無かった。
絶えず反力によって彼を追い出そうとする風圧はこのフライパンと剣の交わる一点だけに限るならば台風そのもの。
斬撃に込められた元来の威力は見る間に減衰し、逆にキールのフライパンは風を受けて加速する。
「おああああッッ!!!」
故に殺意と殺意が直交する一瞬、両者のそれは限りなく拮抗していた。
霧散して解き放たれる風が辺りの土や石ごと二人を捲り上げる。
風圧を受けて二歩下がるクレス。体と剣が幽かに風に泳ぎ、再び攻撃態勢をとるために必要な最低距離がそれだった。



だが、キールは一歩踏み込んで既にフライパンを振り上げていた。
フライパンといえど鈍器、まともに食らっていいモノではない。
最早神懸りといった反射神経でクレスは迫り来る金属の鎚を弾くようにして剣を振る。
その一合に合わせるようにして、再び風壁が両撃を拮抗させて再び弾く。
打ち、弾き、また詰めて打ち、弾いて打って、再び踏み込む。
無限に循環するのではと錯覚してしまいたくなる単調過ぎる戦いに、
クレスは苛立ちを吐き出すように犬歯を剥き出しにして唸り、キールは滑稽すぎるほどに顔をクシャクシャに歪める。
これでいい。これしかない。今までの情報が正しいならば相手の獲物は文字通り神が鍛えた魔剣。
そんなモノを相手に武器無しで打合えるほどの自信などあろうはずも無い。
まともに打ち合えそうな武器はこのフライパン一つ。こんな非常識な杖は初めてだが贅沢を言う余裕はない。
何せ武器の差への嘆きなど、クレス=アルベインとキール=ツァイベルの差の前にはゼロに近似できるのだから。
獣よりも品格の低そうな喚きをあげてフライパンを振り、キールは思考する。
おそらくまともに打ち合えば、10秒保たないうちに五体を分解されるだろう。
その厳然たる事実を前にキールの心臓は外に出るのではないかと思いたくなるほどに締め付けられる。
いっそ、圧倒的な死を前にして心を押し潰されればどれほど楽かと羨望すらする。
だがそんな妄想に耽って感じ入る暇などあるはずはない。
諸手を挙げてフライパンをブンブン振りまわして稼げる時間はせいぜいが5秒。
その後頭蓋を叩き割られ内臓を掻っ捌かれグチャグチャに混ぜられるまで10秒。
その後でクレスが狙う肉体に起こりうることを考えれば、とても玉砕突撃は割に合わない。
未来予想図の余りの酷さ故蛮勇に酔うこともできない。ならば、こんな捻くれて拗ねた戦いをするしかない。


相手は魔剣とはいえ『大剣』、そしてそれに対抗する彼の武器は『フライパン』。
リーチにしろ素材にしろまともにやって敵う相手ではないが、ひとつだけ明確に両者を分け隔てるものがある。
剣は握りに対して縦に平面であるが、フライパンは横に対して平面だということだ。
真上から振り下ろせば剣は相手を線で裂くが、フライパンは面で叩く。
ただ戦うならばむしろ武器として洗練とされた剣の方が明らかに強いだろう。
では空気抵抗の受け方が90度異なる武器の打ち合いにおいて、強風が不運にも吹いたならばどうか。
剣は横から殴りつけるような風に僅かに剣筋を乱され、フライパンはまるで凧のようにその威を微かに受ける。
無論重金属の武器同士の戦いで風の影響などほとんどないだろうし、そんな神風など吹くはずもない。
だがなんとも間の悪いことに、今気を違えたような行為に走っているのは“晶霊術師”だった。
クレスの剣を弾くというよりはエアリアルボートの面を叩きつけるように懸命に叩く。
叩いて、叩いて、飽き足りないように未だ叩く。
当然のことながら剣など学んだことのないキールのそれは癇癪を起した子供のような不細工な動作だった。
壊れかけて尚その所作に無駄の無いクレスの太刀筋のお陰で、
知らぬ者から見ればまともな打ち合いに見えるのは皮肉としかいいようがないと、キールは内心で自嘲する。
本来移動用の略式であるエアリアルボートを防御壁として利用するなんて、正気の沙汰ではないと彼は自覚していた。
しかし、このプランそのものは突発的な閃きなどではない。
エアリアルボートを運用し始めた頃から彼が頭の片隅で弄んでいたことだった。
“物理的に”身を守る手段は誰もが敵と成り得るこの世界では術師としての死活問題だからだ。
(たとえ自分の詠唱時間を守ってくれる前衛がいたとしても、その刃が自分に向けられないとは限らない)
だが、それはあくまでも緊急避難としての意味合いが強く、ましてこんな半ば攻撃補助のように使うなどという発想はなかった。
もし常の慎重な気性があと少しキールに残っていれば、ここでの使用は躊躇っただろう。
本当に有効かの審議、実用するための具体的な運用法の思索、移動に使う場合と異なる故の微細な式の変化。
バトルロワイアルという非常下だとしても、実践に踏み切るまでにあと一日は悩むはずだ。
それほどまでに術師が接近戦を挑むという前提が異常だった。
そんな下らない戦術を考えるよりも、接近戦という状況そのものを回避するための戦略を模索するほうが理に適っている。
だから彼はその発案を風の晶霊と共に棄却した。
そして今訪れたこの異常な状況が、彼に廃棄されていた案を更に過激に運用させることを後押しした。
あらゆる逡巡を無視して、迷うことなくそれを選んだ反応はまさに脊髄反射に近かった。
ただし、近いものではあっても事実とはまるでかけ離れている。
キールの脳は、既に普遍的な機能を忘れていた。


はち切れんばかりに目を見開いて素人そのものの振り方でフライパンを回すキールの顔は青ざめている。
青ざめていたというよりは、もうその色は紫になりかけていた。
胃を裏返したくなるような吐き気、もう耐えられないと泣き出す肋を渡る脇腹、そして遠のきかける意識。
内側から込み上げてくるものは勇気や覚悟などとは程遠いものだった。
その体を攻囲するのは燃えて焼き尽くされる感覚。
全身を万遍無く悉く駆け巡る熱さと寒さ。
動くという動作に付随するエネルギーはどこまでも熱く滾り、
そして、その熱さを逃がす代謝を超えた先にある寒さはいつまでも続く。
筋肉は間断無く痙攣にて悲鳴を上げ続け、その振動が体をボロボロと崩していくように彼には感じられた。
その認識は概ね間違っていない。彼の肉体はその振動でボロボロと崩れてしまいそうな程に弱く見えた。
びっしりと覆う汗でぐっしょりとローブが張り付いている背中はまるで淡雪で子供が作った雪玉の如く果敢無い。
だがそれはの雪のような、月花と並ぶものに例えるには、どうしようもなく醜悪に過ぎた。
彼の骨を覆う頼りない全身の筋肉は、その全てが心臓と同じように震え唸る。
そんな筋肉に守られた骨は相手の剣を受ける度に、倒れぬよう大地を踏みしめる度、骨の中の空いた隙間を圧し潰すようにして痛み嘆く。
動くために必要な熱量は、ともすれば細胞を焼いて固めてしまうのではないかというほどに高まり続けている
当然心臓の機能は弱まる。肉体が求める酸素消費量と供給できる血流量のバランスが崩れる。
重力に逆らって流し込まなければならない脳への血液は自覚できる程に減り、その機能を低迷させる。
この島に来ても碌に動かしていない体が急激な運動に耐えられるわけがなく、
慢性的な運動不足が引き起こす至極当然な欠陥は容赦無く彼を責め立てていた。
痛みは実に雄弁だった。“休め、動くな。動くのなら体を壊してでも止めてやるぞ”と威力勧告を引っ切り無しに行う。
だが、彼らはキールというモノを構成する細胞たちは、それに沈黙で応えた。
口から泡を吹いても彼らは足を止めず、手を動かし、風壁を構築し続ける。
疲弊し痛み叫び慄き泣き喚きながら――――それでも一つ一つの意思で懸命に何かを耐えていた。
彼らは恐らく耐えきるだろう。神経を擦り切らせて彼らが信じるべきものを見失い磨滅するまで。
だが、それよりも先に体が両断される方が速そうだった。
彼らに襲いかかる剣戟はその速度を増している。自滅を許してくれるほど、殺人鬼というモノは寛容ではない。


遮二無二剣を振り回すのはキールだけではない。
自分の剣が思うように届かない苛立ちを撒き散らしながらクレスは更に剣を振る。
「何でだ、何で斬れない、斬り飛ばせないッ!?」
目の前の男は息にもならない短さの呼吸で、今にも倒れてしまいそうだった。
そんな糧にもならない弱者に、自分の剣が止められている。
それは仮想とはいえ拠り所であったコレットを失ったクレスにとって意味が大きすぎた。
こんな雑魚に負ければ彼がここで培った剣の強さそのものまでも紙切れ以下に墜ちることに他ならない。
コレットを失って剣を振るう目的が無意味になった今、彼の拠り所はその強さしかないのだから。
「ああああああァァァッ邪魔だ邪魔だお前邪魔だ引いて退いてそして死ね!!」
精神的に追い詰められた反動か、クレスの剣速が更に上がる。
一撃、たった一撃決めてしまえば全てが終わる。取るに足らない鼠の生なんてそんなものだ。
なのに、ちょこまかとちょこまかとちょこまかちょこまかちょこまかと。
速く、大きく、そして強く。そうあれかしと払われる斬撃はどこまでも鋭い。
鋭すぎて、まるで今にも折れてしまいそうなほどの脆さと共に。
だが、相手の危うさも決して負けては居ない。
剣を交えるたびに腰や膝が落ちかけ、弾く度に反応速度が目に見えて悪くなっていく。
ヒキガエルを潰した様な醜い喘ぎを間近で耳に入れるたび、クレスの剣にがむしゃらな速さが上乗せされる。
「おおおおおおおぉぉおおおおっっっっっ!!!!」
剣撃が金の盾と風を挟んで再びぶつかる。
遂に、或いは当然の帰結というべきか、風の守りと金属の壁、
その二つを合わせての防壁を前にしても、クレスの剣が弾かれること無くそこにあった。
迷わず脚を上げてその空いた腹をめがけて蹴りが叩き込まれる。
「あぶぇッ」
キールの口から泡のような呼気と赤色の混じる飛沫の唾が少量飛んだ。
それが引き金となったのか、酷使された肉体の緊張、その糸が全て打ち切れたかのように膝を折り地に伏せられた。
その倒れ方は、まるで取り返しのつかない罪を懺悔するかの様だった。


分厚いローブの布地越しにも分かるほどの肉の固さと緩さがクレスの脳内に伝わる。
金属を中に仕込んでいたような気配などなく、どれどころか骨が逝くときの懐かしい音すらあった。
「あ、はあっは、はははははははは!!!!!!!!」
クレスは堰が切れたように笑いながら無造作に脚で身体を押し上げうつ伏せたキールの身体を仰向けにする。
エターナルソードを地面に深々と突き刺し、逃がさぬようにと馬乗りになった。
そうなった後にすることなど、そうそう多くは無い。クレスは掌を握り作った拳を持ち上げて、落とすように叩いた。
ぶちゅりという軟い音と共に鮮血が飛び散る。汗が混じった血がクレスの拳に付着した。
「これで、僕の、勝ちだ!!」
殴る。頬骨の割れる音。殴る。鼻が曲がる音。ぐちゃり。何かが終わる音。
辛うじて握られていたキールの指が、弛緩した様にだらりと開かれる。
よろよろと立ち上がって今まで殴ってきたものを俯瞰した。
ケチャップで汚した子供のようにだらしなく開かれた口。血と汗でべっとりと張り付いた青髪で上半分をすっぽり覆われた顔。
顔についた体液を手の甲で拭うと、余計に汚れてしまう。
その全てに等しく悦びを見出していたクレスの浮かべる顔は、既に人と鬼の一線を越えているようにしか見えない。
これだ、これこそが強さだ。一切の理不尽を相手に叩きつけるような暴力の塊。
あの刹那に見た、強さというものの原景。誰よりも強くある、『王者』という一つの最強の形。
もう弱いのは嫌だ。――ないから。あの時力があったなら――たのにと嘆かぬように。だから強さが欲しい。
だがまだ足りない。前戯はこれまでとばかりに、クレスは遊ばせていた魔剣を地面から引き抜いた。
矢張り剣じゃなければ実感できない。あの時のように、あの屍骸を打ち崩したときのように。
殺す。まだ殺す。それこそが、強さの頂点に至る唯一の法。あの王者を倒すためにこそ、最強へと到る路。

今度は中の蟲も丁寧に裂いてやる。


「止めて、お願いだから!! もう止めてッ!!!」
コレットの叫びは最早哀願に近かった。信じたいと願う彼の姿は秒単位で跡形を失っていく。
彼女には解っていた。これは当然の推移なのだと。
あの城の地下で、あの時のまま彼の時計は止まってしまったのだ。
本来ならば緩やかに時間が解決してくれるだろうはずの狂気はある魔術師の手によって凍結された。
そのまま終わってしまった方が彼は幸せだったかもしれない。
妄想の海で血に溺れて何も解らず死んでいく方がまだ優しいのかもと。
だがコレットは思い出してしまった。止まって、漫然と諦めて、考えることを放棄するの悲しさを。
自分の中の時計の針を動かしてくれた人の想いを。
だから彼女は動かした。彼女によって始まった狂気を終着させられるのは彼女だけなのだ。
そして彼女は彼の時間を動かした。それは間違っていない。
だからこうして目の前で凄惨な状況になっていることも間違っていない。
止まっていた時間が動き出せば歪が出る。ズレた時間が急激に復元される。
クレス=アルベインが止まっていた間に犯した罪が今こそ開帳され、この一瞬に集約されていた。
だから当然、彼女はクレスがああなってしまうことを覚悟して時間を動かした。
そしてその後クレスが自分をどうするのかも、それを甘んじて受けなければならないかも考えた上で呪いを解いた。
クレス相手に抗うかそもそも抗えるかどうかは別にして、クレスは真っ直ぐ自分を殺しに来るだろうと彼女は確信していた。
ただ一つの誤算があったとすれば、彼女にとって予期せぬ乱入者たちの存在。
一人は自分を棄ててまで彼女を守ろうと耐え切れるはずのない殺意に耐え、
もう一人はその彼女を守る為に、今顔の半分を真っ赤に、もう半分を真っ青に染め上げている。
「目を覚まして!! 貴方はそんな人じゃ……そんなのじゃない!!」
嬉々として握り拳を倒れた相手の顔面に叩き込むクレスにコレットは駆け寄ろうとするが、
彼女の前面を覆う大の字を作った人の形は、実測より大きく感じられた。
「お願い! 通して!! これじゃ、このままじゃ!!」
「…………ダメだよう。行ったら、コレット、殺されちゃう」
自分より一回り小さい娘に哀願するコレットもそうだが、
冷たい言葉が震えてしどろもどろになりかけたメルディも、等しく滑稽だった。
二人が目尻に浮かべた液体は、本当にどうしたらいいのか解らなくて途方に暮れる子供そのものだ。
悲劇を回避したくて時間を動かしたのに、希望を守りたくて立ち上がる決意をしたのに、
救いたかった人は殴るたびに壊れて、巻き込みたくなかった人は殴られるたびに壊れていく。
その様を見続けるのは、拷問以外の何にも替える表現が無い。
「クレスさん……」「キール……」
呟かれた男の名前はまるで祈りのように純粋で、それ故に儚かった。
神が嘲笑うこの世界では、それは己を無力と証明する最後通告に他ならないから。


自分を支える何かを失ってしまったクレスは、溺れる人が藁を掴むようにして血と死を求めていた。
泣き叫ぶ女の声が聞こえた。誰のものかは、もうよく分かっていなかった。少なくとも『彼女』の声じゃない気がした。
剣を高々と持ち上げながらクレスは思う。ねえ、ミント。君に会えたら、聞いてみたい
どんな悦楽よりも愉しく、デミテルに受けた何かよりも陶酔的。こんなにも殺すことは素敵なのに。
振り下ろされる断頭台の剣戟。それは斬撃というよりは重力になぞって下ろしただけのようにも見えた。

なのに、どうしてだろう。涙が、止まらないんだ。

『下らんな、実に下らん』

顔の血が混じった落涙が剣よりも先に一粒落ちた。
それが地面の半死人に当たる直前――――――――――一滴は“止まった”。
そこを基点とするようにして彼らの世界が色彩を失いモノクロームに貶められる。
メルディとコレットも例外ではなく、二色に埋もれていた。
風も、熱も、光も、何もかもが止まった世界。それは、この空間から時間が失われた証左だった。
「――――――――――――ッ!!」
クレスの眼が大きく引き絞られる。目の前で起きたその光景にではない。
“彼の背後に立っていた何か”が洩らした言葉が、余りにも冷え切っていたから。
懐かしくもあり、同時に魂の奥底に刻まれた恐怖を喚起する声だった。
迷う暇も無くクレスは一足で横合いに飛び退きそれを視界に納めた。
『ヒトの愚かしさに呆れ、もう関する気も失せていたが。少しばかり不快が過ぎる』
ボディラインを示すような黒の衣は、この血溜まりの場所ではくすんで見えた。
だが、うねる髪の黄金と仄かに放たれる波動はそれを跳ね除けるようにして存在感を与えている。
神々しさを備えながら唯其処に居るだけで72軍の悪魔を従えられそうな暴力的な威風は、正に魔王と呼ぶに相応しい。
クレスはその男を射殺すように見つめながら歯を軋らせた。
強者ゆえに分かる、絶対的な存在としての格差がクレスを下がらせている。
男はクレスを見下すように睥睨し、手にきつく握りしめられた剣に着眼して嘆息を洩らした。
『我が支配する時間領域で動けるとはな。流石は曰くの魔剣か』
だが、それを踏まえたうえで男は改めてクレスを見下して言った。
『だが、如何なる業物を持っていようと畜生は畜生。
 過ぎたる力に呑まれるは人の業なれど、どうにもお前は見るに耐えん。
 あの時もヒトとして愚かしかったが……今の貴様はそれ以下だ』
男は金髪を掻き揚げ、哀れみとも憤りとも違う唯の侮蔑だけで履き捨てる。
「お前、オマエ――――――」
薬によって滅しかけた五感がクレスに告げる。
あれはコングマンではない。それどころか誰かも分からない。
だが、あれもまた“最強”なのだと。亡くしてしまった何かが確信している。
クレスが剣を構える。男が右手に光球を形成する。
女子供しか居ないこの戦場でクレスに対抗できる、たった一つの存在である鬼札。
魔刃と魔神の交錯、激戦は必死。


『お前が積み立てたその無価値な時間ごと虚空に還してやろう。
 せめてお前の時間を葬る者の名を刻んで逝け。我が名は――――――』
「なにをやってる、ゼクンドゥス」

なんとも無粋極まりない皺枯れたな声だった
クレスと男……時の大晶霊・ゼクンドゥスが同時に声のほうを向く。
時の止まった世界、そこに彼は立っていた。

顔を真っ赤に腫らしながらギラついた瞳で彼らを睨み、その左手にゼクンドゥスが入っていたクレーメルケイジを掲げて。

「邪魔をするな。お前から消すぼ(ぞ)!!」

キール=ツァイベルは、この世界で限りなく無力な男は、一切合切を無視し彼らの世界に立っていた。



三人だけの閉鎖された時間――――――――その外で一人の男と一匹の獣の指がびくんと動くのは、時が再び開いた後。



【クレス=アルベイン 生存確認】
状態:HP20% TP20% 善意及び判断能力の喪失 薬物中毒による禁断症状発症
   戦闘狂 殺人狂 殺意が禁断症状を上回っている 放送を聞いていない
   背部大裂傷×2 全身装甲無し 全身に裂傷 背中に複数穴 軽度の痺れ
   重度疲労 調和した錯乱 幻覚・幻聴症状 目の前の魔王に驚愕
所持品:エターナルソード クレスの荷物
基本行動方針:全てを壊す
第一行動方針:キールを殺すorゼクンドゥスを殺す?
第二行動方針:本物のミントを救う
第三行動方針:その後コングマン(=グリッド)の遺体を完璧に消す?
第四行動方針:ティトレイはまだ殺さない?
現在位置:C3村西地区・ファラの家焼け跡前
※今のクレスにはコレットとミントの区別が付きません
※数点のキーワードからグリッドをコングマンと断定しました
※クレスは天使化を知らない為、彼が左胸を刺したグリッドは死んだと思っています

【コレット=ブルーネル 生存確認】
状態:HP70% TP15% 罪を認め生きる決意 全身に痣や傷
   昏睡寸前 深い悲しみ
所持品(サック未所持):苦無×1 ピヨチェック 要の紋@コレット
基本行動方針:何時か心の底から笑う
第一行動方針:目の前の男性と女性の真意を探る
第二行動方針:クレスをこうしてしまった責任を取りたい
第三行動方針:リアラを殺してしまった事をカイルに打ち明ける
現在位置:C3村西地区・ファラの家焼け跡前

【メルディ 生存確認】
状態:TP50% 色褪せた生への失望?(TP最大値が半減。上級術で廃人化?) 目の前の光景への葛藤
   神の罪の意識 キールにサインを教わった 何かが見えている? 微かな心情の変化
所持品:スカウトオーブ・少ない トレカ カードキー ウグイスブエ BCロッド 
    ダーツセット クナイ×3 双眼鏡 クィッキー(バッジ装備中)漆黒の翼のバッジ
基本行動方針:ロイドが遺したもの(=コレット、自分のこの気持ち)を守る
第一行動方針:自分が何をしたいのかを見つける
第二行動方針:ロイドが見たものを見る
現在位置:C3村西地区・ファラの家焼け跡前

※クィッキーは吹き飛ばされてメルディとは離れた位置で気絶中


【キール・ツァイベル 生存確認】
状態:HP15% TP20% フルボッコ ふっきれた? ??? 酸素欠乏 筋肉疲労 頬骨骨折 鼻骨骨折 歯が数本折れた 
所持品:ベレット セイファートキー キールのレポート ジェイのメモ ダオスの遺書 首輪×3
    ハロルドメモ1 2(1は炙り出し済) C・ケイジ@I(水・雷・闇・氷・火) 魔杖ケイオスハート マジカルポーチ
    ハロルドのサック(分解中のレーダーあり) 実験サンプル(燃える草微量以外詳細不明) ミラクルグミ
    ハロルドの首輪 スティレット 金のフライパン ウィングパック(メガグランチャーとUZISMG入り)
    C・ケイジ@C(風・光・元・地・時)
基本行動方針:願いを叶える?
第一行動方針:???
第二行動方針:カイル・ヴェイグを利用してミトス・ティトレイを対処?
第三行動方針:磨耗した残存勢力を排除?
ゼクンドゥス行動方針:クレスを殺す?
現在位置:C3村西地区・ファラの家焼け跡前

【グリッド 生存確認】
状態:HP5% TP20% プリムラ・ユアンのサック所持 天使化 心臓喪失
   左脇腹から胸に掛けて中裂傷 右腹部貫通 左太股貫通 右手小指骨折 全身に裂傷及び打撲
   左胸部、右胸部貫通 右腕損失 全身にリバウンドによる痙攣と痺れ、吐血 動ける?
習得スキル:『通常攻撃三連』『瞬雷剣』『ライトニング』『サンダーブレード』
      『スパークウェブ』『衝破爆雷陣』『天翔雷斬撃』
所持品:リーダー用漆黒の翼のバッジ 漆黒の輝石
    ソーサラーリング@雷属性モード リバヴィウス鉱 マジックミスト 漆黒の翼バッジ×4
基本行動方針:バトルロワイアルを否定する
第一行動方針:何とかして体を動かす
第二行動方針:???
現在位置:C3村西地区・ファラの家焼け跡前


※現在ゼクンドゥスの手でC3村西地区・ファラの家焼け跡前の時間が停止中。
 解除されるまでエターナルソードを持ったクレス・Cケイジを持ったキールを除くキャラの行動フェイズは来ません。

前 次

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
タグの更新に失敗しました
エラーが発生しました。ページを更新してください。
ページを更新
「ある愛の話 -Live on the Despair-」をウィキ内検索
LINE
シェア
Tweet
テイルズオブバトルロワイアル@wiki
記事メニュー
今日 - 昨日 - 総合 -
検索 :



wiki編集用

  • トップページ
  • メニュー



本編

本編SS目次・投下順
  • 【000~050】
  • 【051~100】
  • 【101~150】
  • 【151~200】
  • 【201~250】
  • 【251~300】
  • 【301~350】
  • 【350~】

アナザーSS目次・投下順
  • 【327~】


最近の更新(30件)

※ネタバレの危険あり
表示
取得中です。

記事メニュー2

更新履歴

取得中です。


ここを編集
人気記事ランキング
  1. 【251~300】
  2. 【151~200】
  3. 【000~050】
  4. 【301~350】
  5. 【350~】
  6. 【101~150】
  7. 【051~100】
  8. Normal End -君に届け-
  9. 終焉への砲火
  10. 嘆く真実
もっと見る
最近更新されたページ
  • 155日前

    Reverse-Red Aqua-
  • 155日前

    トップページ
  • 1033日前

    Sword Dancers
  • 2117日前

    【201~250】
  • 2189日前

    【151~200】
  • 2189日前

    【101~150】
  • 2189日前

    本当の安息
  • 2189日前

    悪夢は近い
  • 2189日前

    【327~】
  • 2189日前

    メニュー
もっと見る
人気記事ランキング
  1. 【251~300】
  2. 【151~200】
  3. 【000~050】
  4. 【301~350】
  5. 【350~】
  6. 【101~150】
  7. 【051~100】
  8. Normal End -君に届け-
  9. 終焉への砲火
  10. 嘆く真実
もっと見る
最近更新されたページ
  • 155日前

    Reverse-Red Aqua-
  • 155日前

    トップページ
  • 1033日前

    Sword Dancers
  • 2117日前

    【201~250】
  • 2189日前

    【151~200】
  • 2189日前

    【101~150】
  • 2189日前

    本当の安息
  • 2189日前

    悪夢は近い
  • 2189日前

    【327~】
  • 2189日前

    メニュー
もっと見る
ウィキ募集バナー
急上昇Wikiランキング

急上昇中のWikiランキングです。今注目を集めている話題をチェックしてみよう!

  1. 機動戦士ガンダム バトルオペレーション2攻略Wiki 3rd Season
  2. 提督たちの憂鬱 支援SSほか@ まとめウィキ
  3. イナズマイレブン 染岡さんと愉快な仲間たち wiki
もっと見る
人気Wikiランキング

atwikiでよく見られているWikiのランキングです。新しい情報を発見してみよう!

  1. アニヲタWiki(仮)
  2. ゲームカタログ@Wiki ~名作からクソゲーまで~
  3. 初音ミク Wiki
  4. ストグラ まとめ @ウィキ
  5. 機動戦士ガンダム バトルオペレーション2攻略Wiki 3rd Season
  6. 検索してはいけない言葉 @ ウィキ
  7. 発車メロディーwiki
  8. 機動戦士ガンダム EXTREME VS.2 INFINITEBOOST wiki
  9. オレカバトル アプリ版 @ ウィキ
  10. Grand Theft Auto V(グランドセフトオート5)GTA5 & GTAオンライン 情報・攻略wiki
もっと見る
新規Wikiランキング

最近作成されたWikiのアクセスランキングです。見るだけでなく加筆してみよう!

  1. MadTown GTA (Beta) まとめウィキ
  2. MADTOWNGTAまとめwiki
  3. まどドラ攻略wiki
  4. ちいぽけ攻略
  5. Shoboid RPまとめwiki
  6. SurrounDead 攻略 (非公式wiki)
  7. シュガードール情報まとめウィキ
  8. 戦国ダイナスティ攻略Wiki@ウィキ
  9. ソニックレーシング クロスワールド 攻略@ ウィキ
  10. 魔法少女ノ魔女裁判 攻略・考察Wiki
もっと見る
全体ページランキング

最近アクセスの多かったページランキングです。話題のページを見に行こう!

  1. 参加者一覧 - MADTOWNGTAまとめwiki
  2. 参加者一覧 - MadTown GTA (Beta) まとめウィキ
  3. angler - MADTOWNGTAまとめwiki
  4. 魔獣トゲイラ - バトルロイヤルR+α ファンフィクション(二次創作など)総合wiki
  5. XVI - MADTOWNGTAまとめwiki
  6. 行列のできる法律相談所 - アニヲタWiki(仮)
  7. 白狐 - MADTOWNGTAまとめwiki
  8. 参加者一覧 - ストグラ まとめ @ウィキ
  9. 868 - ストグラ まとめ @ウィキ
  10. 模擬ドラフト結果 - おんJ模擬ドラフトまとめwiki
もっと見る

  • このWikiのTOPへ
  • 全ページ一覧
  • アットウィキTOP
  • 利用規約
  • プライバシーポリシー

2019 AtWiki, Inc.