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テラカオスバトルロワイアル外伝
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天国へのカウントダウン?

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「…………」

ディアボロは全身から汗を滴らせていた。
手持ちの飲料水に限りがある中での発汗は避けたいところだが、止めようがない。

だが幸いにもここはレストラン。食糧の類はなかったが、水道が機能していることは確認済み。
それでも足りなければ、水族館まで戻って水槽の中を飲み干せばいい。
そう、この発汗による軽い脱水症状など、とるに足らないことなのだ。

「……………まずいぞ」

それでもディアボロはまだ汗を流して、小さく呟いた。
その手には、何かが握られている。

「俺は……どうすれば……」

拭えど拭えど汗は止まらず、握られた紙にぽたぽたと滴れていく。
だが水分が染み込んでも、紙に書かれた文字が滲むことはない。
なんとも不思議な紙だが、白紙の紙に突然文字が浮かんでくる時点で普通ではない。

――ディアボロが握っていたのは、参加者の名簿だった。

ほんの少し前にあった、主催者からの放送。
ずっと籠城を決め込んでいたディアボロにとって、そんな時刻になっていたのは驚きだった。
何しろ、とにかく6時間は生き延びたという証なのだから当然だろう。
繰り返される死の中で、ここまで長時間生きていることは本当に稀なケースなのだから。
水族館で溺死しそうになったが、おせっかいな少女のおかげで生き延び……
ちょっとしたトラブルで、危うく老衰で死にかけもしたが、それも運良く回避して……
ディアボロの荒んだ心にも、僅かな希望が生まれていたのは事実だった。
死を回避し、長時間生き延びられたこの世界なら……
もしかしたら本当に、無限死から脱出できるのかもしれないという希望。
首輪とバトルロワイアル、変わらず死の恐怖は付き纏っていることは変わらないが……
自分の意思で自由に動きまわれ、誰かとの会話も許されている。
レクイエムの力に比べたら、遥かに状況を打破しやすいといえよう。
キング・クリムゾンを失ってしまったのは痛いが、その程度の苦難は既に経験済みだ。
無限死の中、不思議なダンジョンに挑んだこともあるディアボロは、そこで別のスタンドで切り抜ける術を身につけていた。
手元には強力なDISCが一枚だけとはいえ、確かに存在している。
この状況なら、あの時のように……もう一度死の運命に抗ってみてもいいかもしれない。
素直に、そう思えた。

南夏奈

放送で、その名前が呼ばれるまでは。


名前が浮き出てきた不思議な名簿の中には、ディアボロの知り合いはいなかった。
孤独とも言えるが、下手に敵が増えるよりもずっとマシである。
問題なのはそちらではなく、名簿の左側。
――『南春香』『南夏奈』『南千秋』――
並ぶ南の文字、死亡したとされる真ん中の人物。
目の前で未だ意識を取り戻さない少女の名は南春香。彼女は妹を探している。
……間違いない。彼女が探している妹は、何者かに殺害され、もうこの世にはいないのだ。
それを理解してしまったからこそ、ディアボロはこうして焦り続けている。

(この娘が、妹の死を知ったらどうなる……?)

思わずごくりと、生唾をのみこむ。
この少女はギャングでもスタンド使いでもない、普通の人間だ。
気を失っている今なら、首を絞めれば容易に殺害できる。できるのだが……

(殺して、もし次の世界で出くわしたら……)

『よくも殺したわね!』

【今日のディアボロ……南春香のアイアンクローで死亡】

(このまま放置しても……)

『よくも見捨てたわね!』

【今日のディアボロ……南春香のアイアンクローで死亡】

(かと言って、やはりこのまま妹の死を知ったら……)

『優勝してカナを生き返らすしかないじゃない!』

【今日のディアボロ……南春香のRPG-7で死亡】

逃げ場無し、どう考えてもどう動いても惨い死に様しか思い浮かばない。
なぜ空想上の彼女がやたらアイアンクローを多用してくるのかは若干疑問ではあるが、
間違いなく地獄の苦しみを味わいながら死ぬ羽目になりそうだった。
宇宙空間から放たれる神槍さえも潰せそうな気もする。

(くそ……なんでこの俺がこんな小娘一人に……)

どこかであったわけでもない。しかし拭いきれない恐怖が確かにある。
過去の無限死のどこかで出会ったのか?無数の死の中、記憶が飛んでいてもおかしくはない。

(以前、宇宙人に攫われて死ぬこともあったが……その時に記憶を……?)

考えても、答えはでない。
むしろ考えると、過去の凄惨な死に様も思い出されて嫌な気分になる。

(あるいは主催者が……?)

ここに連れて来られるまでの記憶がまるでないのだから、その可能性も否定できない。
スタンド攻撃にしては度を過ぎている転送術も使えるのだから、記憶の操作くらいはできるだろう。

(本当に春香と初対面ということも有り得るがな……それにしても……)

と、ここでディアボロはさらに発汗の量が増えた。
悩みながら見続けた名簿に、違和感を覚えたからだ。



名簿に記載されていた参加者の名前……いや、名前か?
確か総理大臣は、日本の国民を選りすぐるためにこのバトルロワイアルを開いたのではなかったか。
だが、現れた名簿を見てしまっては、そんな言葉はとてもではないが信じられそうになかった。
それぐらいに、バトルロワイアルに感心が薄かったディアボロでさえ疑問に思う程に。
名簿はある意味で酷い有様だった。

「◆6/……読めん!」
「物置の人ってあだ名ではないのか……?」
ジャイアンの母……ならば母にも名前があるはずだろう!」
かみなりさん……何故さん付けなのだ!」

……
…………
「ディアボロ……案の定本名で曝されたか……で、間はいいとして……」

最終防衛システム
「キサマ絶対に国民どころか人間ですらないだろう!?」
ディアボロモン
「何故、俺の名の後ろに余計な言葉をつけたんだこいつは!?」
【◆6/……】
「だから読めん!」
昏き海淵の禍神
「もうつっこまんぞ……というより、こいつはさっき呼ばれていたな……」

名簿に記載された名前は54人。それなりの人数が巻き込まれているということだ。
しかし一応最初から最後まで流し見たディアボロは、終わってみれば肩で息をしていた。
無理もないだろう。日本にさほど詳しくないディアボロでも、この名簿が普通ではないことはわかる。
かなり大甘な見方をしても、半数は日本人ではない。
さらに明らかに偽名や、人間ではない連中も入っている。

「なんなんだ、この世界は……」

とりあえず、覚えているうちに放送で呼ばれた参加者の名前の横に小さくバツを書きながら、
ディアボロはげっそりとした表情でひとりごちた。
とにかく今現在わかっていることは……

  • 南春香の妹が殺された
  • 外に知り合いや味方はいない
  • 集められた参加者は色々と普通ではない
  • おぞましい咆哮の化け物も普通に外にいる

「俺は……………………詰んだのか?」
「んぅ……?」
「!!!!」


げっそりとした顔は、後ろから漏れた声のせいでさらに蒼白となった。

「あれ……?」

南春香が目を覚ましたのだ。
まだぼんやりとしているが、そんな時間はいつまでも続かないだろう。

(ど、どうする俺……!?)




【品川区・レストラン内/一日目・夜】

【ディアボロ@ジョジョの奇妙な冒険】
【状態】:精神疲労(中)
【装備】:名護さんTシャツ@仮面ライダーキバ
【道具】:基本支給品一式、イクサベルト@仮面ライダーキバ、イクサナックル@仮面ライダーキバ、湿った名簿
【思考】基本:【死】に到達したい。無理なら楽に死にたい
0:この場でとるべき最善の手は……
1:『楽に死ぬ』『他人から恨みを買わない』両方やらなくちゃならないのがボスのツラいところだな。本当にツラい
2:死にそうになったら自分の首輪使って自殺する
3:春香が起きるまで待つ
4:咆哮の主(昏き海淵の禍神)を警戒
5:キング・クリムゾンが他人に支給されてないか危惧
6:優勝狙いとかは多分無理・・・・・・っていうか不可能・・・・・
※スタンド:キング・クリムゾンを失っています
※昏き海淵の禍神の咆哮を聞きました
※バトルロワイアル開催理由に疑問を持ちました

【南春香@みなみけ
【状態】:精神疲労(中)、半覚醒
【装備】:RPG-7(弾頭無し) 、グレイトフル・デッドのDISC@ジョジョの奇妙な冒険
【道具】:基本支給品一式、お徳用カレーセット、RPG-7の予備弾頭※
【思考】基本:妹と一緒に帰りたい
0:……?
1:妹たちを見つけて安全な場所に隠れる
2:ディアボロと一緒に行動する
※RPG-7の弾頭の弾数及び弾の種類に関しては、後の書き手に任せます
※主催者の総理大臣は偽者だと思っています
※昏き海淵の禍神の咆哮を聞きました
第一回放送を聞き逃しています


080:天上の王は少女の救いとなり得るか? 投下順 082:サーチ&バトルのその前に
080:天上の王は少女の救いとなり得るか? 時系列順 082:サーチ&バトルのその前に
067:南家長女と死にたがりの悪魔 ディアボロ :[[]]
067:南家長女と死にたがりの悪魔 南春香 :[[]]

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