「大悪魔から魔王を経て、ついに私は天使にクラスチェンジしました。見てくださいパチュリー様、私の勇姿を!」
「悪魔としての尊厳とかどこ行ったのかしら」
「いやまあ、普段の自分じゃない自分を楽しむってのもなかなか乙なものですよ?」
「変身願望の充足というやつかしら、私には理解できないわね」
「悪魔としての尊厳とかどこ行ったのかしら」
「いやまあ、普段の自分じゃない自分を楽しむってのもなかなか乙なものですよ?」
「変身願望の充足というやつかしら、私には理解できないわね」
このスレでは頻繁にマチョリー化したり大佐化したりする魔女の言うことではない。
それはさておき、クラスチェンジしたところに、今回のファイトのお題が言い渡される。
それはさておき、クラスチェンジしたところに、今回のファイトのお題が言い渡される。
「えーと何々、愛らしい仕草コンテスト、だそうよ。相手はレミィと薬師……」
「え、愛らしさ……?」
「そう、愛らしさ」
「え、愛らしさ……?」
「そう、愛らしさ」
首を傾げる天使小悪魔。頷くパチュリー。
その首を傾げるポーズも、普段なら十分愛らしかっただろうに……
その首を傾げるポーズも、普段なら十分愛らしかっただろうに……
「ちょ、無理に決まってるじゃないですか! 私、今こんなですよ!」
「まあ、そうよね」
「まあ、そうよね」
天使小悪魔が自分の体を指差す。
その体には、ごてごてしい甲冑が装備されているのだ。
しかもその甲冑に合わせるように、小悪魔自身の体も、一回りも二回りもたくましくなってしまっている。
その体には、ごてごてしい甲冑が装備されているのだ。
しかもその甲冑に合わせるように、小悪魔自身の体も、一回りも二回りもたくましくなってしまっている。
「ていうか今更ですけど、どうして天使になるとたくましくなるんですか!? 魔王になったときもこんなことありませんでしたよ!」
「恨むなら、かつてMTGにハマった書き手を恨むのね」
「書き手ぇえええ……って、恨んでる場合じゃない、そんな勝負にこんな格好で出たらいい笑いものにしかなりませんよ!?」
「甲冑脱げば?」
「それだと天使じゃなくなったりしません?」
「まあ、MTG的に考えればそうかもね」
「恨むなら、かつてMTGにハマった書き手を恨むのね」
「書き手ぇえええ……って、恨んでる場合じゃない、そんな勝負にこんな格好で出たらいい笑いものにしかなりませんよ!?」
「甲冑脱げば?」
「それだと天使じゃなくなったりしません?」
「まあ、MTG的に考えればそうかもね」
なお、MTGの天使が甲冑というのは書き手の偏見であり、
MTGの天使の中に甲冑じゃない天使がいても、一切責任は負わないので注意されたし。
MTGの天使の中に甲冑じゃない天使がいても、一切責任は負わないので注意されたし。
「じゃあせめて、体だけでももうちょっと小さくしないと……」
「あ、じゃあちょうどこういう薬があるわ」
「…………え、ちょ、大丈夫なんですかこの薬?」
「私がたまに飲む薬だから大丈夫よ」
「ぜんぜん大丈夫じゃなさそうなんですけど!?」
「でももう時間無いわよ? 他の方法用意するなんて不可能よ」
「う……うう……え、ええい、ままよ!!」
「あ、じゃあちょうどこういう薬があるわ」
「…………え、ちょ、大丈夫なんですかこの薬?」
「私がたまに飲む薬だから大丈夫よ」
「ぜんぜん大丈夫じゃなさそうなんですけど!?」
「でももう時間無いわよ? 他の方法用意するなんて不可能よ」
「う……うう……え、ええい、ままよ!!」
ガッ! と錠剤を飲み下す天使小悪魔。
そして、天使小悪魔の体に、即座に変化が――!
そして、天使小悪魔の体に、即座に変化が――!
「う……あ……ああ……マイネームイズオクレ――!!」
一瞬、みしっ! と、甲冑を弾き飛ばさんばかりの勢いで、マッチョ化する天使小悪魔。
だが、飲み慣れない薬の副作用で、すぐに体がしぼんでしまい……
数分後、そこに残されたのは、骨と皮だけのようにしおれた、甲冑の中の小悪魔だった。
だが、飲み慣れない薬の副作用で、すぐに体がしぼんでしまい……
数分後、そこに残されたのは、骨と皮だけのようにしおれた、甲冑の中の小悪魔だった。
「こひゅー、こひゅー……パチュリー様、これ、動けないんですけど」
「まあ動けたとしても、その有様だとどっちみち参戦は無理ね。
……やっぱり初心者が飲むとこうなるのか。色々改良すれば、新薬の可能性も見えてくるわ……」
「ばたり」
「まあ動けたとしても、その有様だとどっちみち参戦は無理ね。
……やっぱり初心者が飲むとこうなるのか。色々改良すれば、新薬の可能性も見えてくるわ……」
「ばたり」
結果:小悪魔は参戦できませんでした、まる。