「あぁ、平和なファイトって素晴らしい!!」
無数のバッドエンドを乗り越え、ようやくグッドエンドを迎えた主人公のように爽やかな笑みを浮かべる妖夢。
まぁ、いろいろと思うところや日常の不遇などがあるのだろう。
まぁ、いろいろと思うところや日常の不遇などがあるのだろう。
「いやいや妖夢。ファイトに使う線香花火は持参することになっているのよ。
つまり、花火を作る……もしくは入手する段階こそが勝負の要なのよ」
つまり、花火を作る……もしくは入手する段階こそが勝負の要なのよ」
一体何を企んでいるのか、心底楽しそうな笑みを浮かべた幽々子が言う。
「大丈夫ですよ幽々子様。もう香霖堂に発注済みです」
「あらあら、それじゃ私はどうしようかしらねー」
そしてファイト当日。
「今回のルールはシンプルです。
各自が用意した線香花火に同時に着火して、先に玉が落下した方の負けです。
なお、落下の判定は地面への落下であり、紐から離れた瞬間ではありません。
接地のタイミングに関しては、時間を操ってスロー判定します」
各自が用意した線香花火に同時に着火して、先に玉が落下した方の負けです。
なお、落下の判定は地面への落下であり、紐から離れた瞬間ではありません。
接地のタイミングに関しては、時間を操ってスロー判定します」
腕に"審判"の腕章をつけた咲夜がファイトルールを説明し、左右の手にそれぞれ持った100円ライター(提供:香霖堂)で着火する。
妖夢が持参したのはごく一般的な線香花火。
なんでも、剣を構えるのと同じように不動を保って振動を抑えれば小細工は必要ないとか……。
対する幽々子は特大の玉に太い紐を繋げたジャンボ線香花火。
体積を増やすことで燃え尽きるまでの時間を稼ぎ、増えた重量の分は紐の太さで補う作戦らしい。
なんでも、剣を構えるのと同じように不動を保って振動を抑えれば小細工は必要ないとか……。
対する幽々子は特大の玉に太い紐を繋げたジャンボ線香花火。
体積を増やすことで燃え尽きるまでの時間を稼ぎ、増えた重量の分は紐の太さで補う作戦らしい。
数分後、妖夢は赤く発行する玉を見つめながら不動の姿勢を保っていた。
幽々子のジャンボ花火はまだ火花を出し続けているが、自重が大きい分だけ崩れるときはあっけないだろうと観衆から囁かれている。
幽々子のジャンボ花火はまだ火花を出し続けているが、自重が大きい分だけ崩れるときはあっけないだろうと観衆から囁かれている。
「そろそろかしらね」
唐突に幽々子が呟き、溶接作業で使われる盾っぽいアレ(提供:河城工業)を取り出し、顔の前ではなく花火の前に掲げる。
次の瞬間、大きな炸裂音が響き、閃光と衝撃が奔る。
次の瞬間、大きな炸裂音が響き、閃光と衝撃が奔る。
「みょん!?」
さすがに驚いたのか、妖夢が幽々子の方に顔を向ける。
「はい、妖夢の負けー」
極上の笑みを浮かべた幽々子が言い、妖夢が手元の花火を確認する。
すると、そこに赤く燃える玉は見当たらず、ただ風に揺られる細い紐があるだけだった。
ちなみに幽々子の玉は弱々しいながらもまだ紐から離れておらず、スロー判定に頼るまでなく幽々子の勝利は確定していた。
すると、そこに赤く燃える玉は見当たらず、ただ風に揺られる細い紐があるだけだった。
ちなみに幽々子の玉は弱々しいながらもまだ紐から離れておらず、スロー判定に頼るまでなく幽々子の勝利は確定していた。
「妖夢の作戦は最初から読めてたから、私は集中を乱す花火を用意しておいたのよ。
保険のために多少の衝撃が炸裂と同時に発生するようにしておいたけど、どうやら杞憂だったみたい。
やっぱり花火はパワーよねー」
保険のために多少の衝撃が炸裂と同時に発生するようにしておいたけど、どうやら杞憂だったみたい。
やっぱり花火はパワーよねー」
結果:妖夢の集中力を削いで玉を落とさせた幽々子が勝利。