FILE04「辻斬り出没!首狩り武者」 ◆0zvBiGoI0k
◆
───事の次第の説明を受けて、しめたものだと内心で前園甲士はほくそ笑んだ。
「大丈夫ですか姐切さん。腫れが収まってはいないんでしょう」
「うるさいね……これくらいなんてことないよ。グズグズしてる場合じゃないんだ」
「うるさいね……これくらいなんてことないよ。グズグズしてる場合じゃないんだ」
歩みを止めようとしない姐切を、前園は気にかけるように声をかける。
無視する姐切だが、その速度は明らかに勢いを欠いている。
片目の瞼が腫れて視界が狭まり平衡感覚のバランスが崩れてるのもあるが、軽い熱っぽさもあるようだ。
無視する姐切だが、その速度は明らかに勢いを欠いている。
片目の瞼が腫れて視界が狭まり平衡感覚のバランスが崩れてるのもあるが、軽い熱っぽさもあるようだ。
別行動中に怪異───そうとしか呼べない未確認存在と接触し、負傷した顛末を、前園は隠し持っていたドローンで予め知っている。
それを知らない工藤達には感づかれないよう、わざわざ合流した姐切の様子に反応し、説明を求めたのだ。
無論、気遣うのもただのポーズだ。だがこの行為にもじきに意味が出てくる。
それを知らない工藤達には感づかれないよう、わざわざ合流した姐切の様子に反応し、説明を求めたのだ。
無論、気遣うのもただのポーズだ。だがこの行為にもじきに意味が出てくる。
「このまま東に進めば病院に着きます。少し遠いですが何らかの医療器具や薬ぐらいは用意してあるはず。わざわざ施設を置くぐらいならね。
それまでの辛抱ですよ。道中に参加者と接触する可能性も高まりますし」
「わかってねぇな前園さん」
それまでの辛抱ですよ。道中に参加者と接触する可能性も高まりますし」
「わかってねぇな前園さん」
姐切と同じく怪異を目撃し、その手で撃退してみせた工藤が割り込んで言葉を制した。
「病院なんざ行ったところで意味なんかねぇよ。こいつはな、呪いなんだよ。蛇女の呪いが姐切に乗り移ってんだよ」
「はぁ」
「信じてねぇなその顔!いいか、俺は実際に見てるんだ。ウチのスタッフが霊に取り憑かれた時、姐切みたいに目が腫れたんだよ!
クソッ現物を見せるのが一番早いんだけどな……。こういう時に必要だから『コワすぎ』を売ってるってのに……!」
「はぁ」
「信じてねぇなその顔!いいか、俺は実際に見てるんだ。ウチのスタッフが霊に取り憑かれた時、姐切みたいに目が腫れたんだよ!
クソッ現物を見せるのが一番早いんだけどな……。こういう時に必要だから『コワすぎ』を売ってるってのに……!」
「DVDまで取り上げることねえじゃねえかあのクソガキィ!」と空に向かって吐き捨てる工藤に恐怖は見られない。
むしろ探し求めいてた明確な怪異との邂逅は、他の参加者と接触するより興奮を引き出している。
むしろ探し求めいてた明確な怪異との邂逅は、他の参加者と接触するより興奮を引き出している。
工藤が挙げる作品とは『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!劇場版・序章【真説・四谷怪談 お岩の呪い】』。
ある映画の題材にした四谷怪談・お岩。
お祓いをしなかったり、劇中でぞんざいに扱った事で出演者に呪いが降りかかる。
お岩そのものと豹変した出演者、四谷怪談の作者鶴屋南北が呪術師であるという仮説、渦巻く謎と蔓延する呪い。
アシスタントの市川にまで呪いの症状が現れ、浄霊師宇龍院道玄の協力の元、工藤の必死の救出もあり市川の解呪に成功するというあらすじだ。
ある映画の題材にした四谷怪談・お岩。
お祓いをしなかったり、劇中でぞんざいに扱った事で出演者に呪いが降りかかる。
お岩そのものと豹変した出演者、四谷怪談の作者鶴屋南北が呪術師であるという仮説、渦巻く謎と蔓延する呪い。
アシスタントの市川にまで呪いの症状が現れ、浄霊師宇龍院道玄の協力の元、工藤の必死の救出もあり市川の解呪に成功するというあらすじだ。
なるほど。聞いてみれば確かに姐切の症状とも類似した点もある。
接触感染して体の部位に異常が現れるなど、どうやら呪いとはウイルスに近い性質かもしれない。
普段の前園であれば眉唾のオカルトなど一笑に付すが、身近に起き得るとあれば多少なりとも参考に留め置いておいても。
接触感染して体の部位に異常が現れるなど、どうやら呪いとはウイルスに近い性質かもしれない。
普段の前園であれば眉唾のオカルトなど一笑に付すが、身近に起き得るとあれば多少なりとも参考に留め置いておいても。
「呪いだって?ざけんじゃないよ……あんなモヤモヤしたやつにアタイが一杯食わされたってのかい」
「なに、対策はわかってんだ。あの蛇女……呪いの元を絶てばいいのよ」
「なに、対策はわかってんだ。あの蛇女……呪いの元を絶てばいいのよ」
進行した呪いを解くには、その呪いを発生させてる元凶を消す事。除霊の手段など知りようもない工藤達三人には、そもそもはじめから他の選択肢もない。
「また出てきた時に、今度こそブチのめせばいいってワケかい。いいじゃないか、分かりやすくてさ」
「呪いが物理でどうにかなるものなのですか」
「バッカこっちにはコイツがあんだよ。口裂け女の呪いは効いたんだ。もっとぶん殴って弱らせればいけるって。対消滅ってやつよ」
「呪いが物理でどうにかなるものなのですか」
「バッカこっちにはコイツがあんだよ。口裂け女の呪いは効いたんだ。もっとぶん殴って弱らせればいけるって。対消滅ってやつよ」
荒縄で口を絞められたズタ袋を振って、自信ありげに笑う工藤。口裂け女の髪が詰まってると言っていた工藤の所有物だ。
ドローンの不鮮明な映像では対決の一部始終は撮れなかったが、まさか本当に効果があるのかと訝しげな視線で見た。
ドローンの不鮮明な映像では対決の一部始終は撮れなかったが、まさか本当に効果があるのかと訝しげな視線で見た。
"だが、まあいい。これで都合よくこいつらを移動させられる"
前園にしてみれば、姐切が呪いで死のうが、蛇女を倒せようがどうでもいい。
自分で手を下さずして参加者が減ってくれるというのは、ありがたいとすらいえる。
それでも姐切を心配し話に乗るよう振る舞ってるのは、ひとえにここからすぐにでも離れたい事情があるからだ。
自分で手を下さずして参加者が減ってくれるというのは、ありがたいとすらいえる。
それでも姐切を心配し話に乗るよう振る舞ってるのは、ひとえにここからすぐにでも離れたい事情があるからだ。
マシュ・キリエライトの存在とその殺害に、二人が気づいた様子はない。
蛇女の呪いという、直近で起きたセンセーショナルな事態に目を奪われているせいだ。
工藤は怪異の捜索に熱を上げ、普段なら反発する姐切も我が身の事となれば自然と意識が向く。
このまま前園が誘導してこの場を去れば、マシュと前園を繋ぐ痕跡は消えてなくなる。
マシュを逃したという鬼も、所在はここからほど遠い教会だ。
採取したナノロボを調べる研究所が一番の候補だが、ただでさえ僻地。参加者がいない事にイライラを募らせてる工藤は承諾しまい。
姐切を休ませる建前もあって、やはり病院を目指すのが妥協案とした。
蛇女の呪いという、直近で起きたセンセーショナルな事態に目を奪われているせいだ。
工藤は怪異の捜索に熱を上げ、普段なら反発する姐切も我が身の事となれば自然と意識が向く。
このまま前園が誘導してこの場を去れば、マシュと前園を繋ぐ痕跡は消えてなくなる。
マシュを逃したという鬼も、所在はここからほど遠い教会だ。
採取したナノロボを調べる研究所が一番の候補だが、ただでさえ僻地。参加者がいない事にイライラを募らせてる工藤は承諾しまい。
姐切を休ませる建前もあって、やはり病院を目指すのが妥協案とした。
しかしこうも自分の証拠隠滅を都合してくれるとは。
呪いとやらには感謝したいぐらいだ。自分に降りかからない限りは、この調子で他の人間を陥れて欲しいものだ。
呪いとやらには感謝したいぐらいだ。自分に降りかからない限りは、この調子で他の人間を陥れて欲しいものだ。
「でも、これじゃあちと手が足りねぇかもな……。あーどっかに霊能力者いねえかなー!ていうかなんで誰にも会えねーんだよー!」
『コワすぎ!』スタッフが怪異に遭遇し、曲がりなりにも撃退できていたのは、彼らの独力によるものではない。
口裂け女と関わりのあった犬井。陰陽師に修行を受け河童打倒に執念を募らす鈴木。
そして道玄に、真壁栞。
偶然のめぐり合わせか依頼した必然か、傍らには常に呪術師の助けがあり、命からがら生還してきた。
撮影のためなら危険も忠告も聞かない工藤だが、必要と思った準備はする男だ。
ついでに番組の盛り上がり的にも、専門家がいると便利だという打算もあった。
口裂け女と関わりのあった犬井。陰陽師に修行を受け河童打倒に執念を募らす鈴木。
そして道玄に、真壁栞。
偶然のめぐり合わせか依頼した必然か、傍らには常に呪術師の助けがあり、命からがら生還してきた。
撮影のためなら危険も忠告も聞かない工藤だが、必要と思った準備はする男だ。
ついでに番組の盛り上がり的にも、専門家がいると便利だという打算もあった。
「ここにいるぞ!!」
道の先から、明朗快活なる返事が返ってきた。
前園の薄暗い算段を軒並み吹き飛ばし、燦々たる太陽が照らすような、実に気持ちのいい声だった。
声の主、煉獄杏寿郎は背後に数人を控えさせて、自身は隠れも臆しもせず、堂々たる威風で工藤達の前に現れたのだった。
前園の薄暗い算段を軒並み吹き飛ばし、燦々たる太陽が照らすような、実に気持ちのいい声だった。
声の主、煉獄杏寿郎は背後に数人を控えさせて、自身は隠れも臆しもせず、堂々たる威風で工藤達の前に現れたのだった。
◆
煉獄達が敵でないと確認が取れたところで、真っ先に工藤は情報提供を要求した。
当初からこれまで約十時間、誰とも接触がないまま行動してた事で周囲と遅れが生じていると危惧していたからだ。
ほんの数日、いや数時間の差で新鮮なネタは腐り行く。失踪も絡む怪異となれば尚更だ。
ディレクターとしての観点からも、周回遅れで決定的な場面を逃していたとしたら気が気でない。情報収集を急務としたのは当然といえた。
当初からこれまで約十時間、誰とも接触がないまま行動してた事で周囲と遅れが生じていると危惧していたからだ。
ほんの数日、いや数時間の差で新鮮なネタは腐り行く。失踪も絡む怪異となれば尚更だ。
ディレクターとしての観点からも、周回遅れで決定的な場面を逃していたとしたら気が気でない。情報収集を急務としたのは当然といえた。
つつがなく対話は進み、もたらされた収穫は工藤の満足のいくものだった。
人を喰らう凶暴な鬼、鬼舞辻無惨とその配下。それを狩るべく日夜刀を振るう剣士、鬼殺隊。
工藤もまた、鬼を追って『コワすぎ!』の企画を進めてきた。
現実と空想の境に潜む、恐怖と異常を映像という確たる証拠に収めてきた。
人を喰らう凶暴な鬼、鬼舞辻無惨とその配下。それを狩るべく日夜刀を振るう剣士、鬼殺隊。
工藤もまた、鬼を追って『コワすぎ!』の企画を進めてきた。
現実と空想の境に潜む、恐怖と異常を映像という確たる証拠に収めてきた。
その線がここで、別の箇所から延びた線とピタリと合わさった。鬼が工藤と煉獄を引き合わせた。
これを逃さぬ手はない。いま自分は空前のネタを掴んでいる。
天啓にも等しい直感と、監督としての経験が即断即決に走らせた。
工藤はすぐさま、鬼殺隊の炎柱、煉獄杏寿郎に鬼討伐(捕獲)の密着取材を申し込んだのだ。
これを逃さぬ手はない。いま自分は空前のネタを掴んでいる。
天啓にも等しい直感と、監督としての経験が即断即決に走らせた。
工藤はすぐさま、鬼殺隊の炎柱、煉獄杏寿郎に鬼討伐(捕獲)の密着取材を申し込んだのだ。
「なぁ、頼むぜ煉獄さんよ!」
「うむ、断る!」
「うむ、断る!」
そして、この様であった。
取材の了承を得ようと工藤が頼み込む。
すげなく拒否する煉獄。
そのような構図が、ここ十分ばかり変わる事なく繰り広げられていた。
すげなく拒否する煉獄。
そのような構図が、ここ十分ばかり変わる事なく繰り広げられていた。
「なにも俺達はあんたらの邪魔をしようってんじゃねえんだ。
プロの指示だからね、ちゃんと聞くよ。なんなら協力だってするよ。
たださ、あんたらが鬼退治するその瞬間をカメラで撮りたいだけなんだよ!」
「いいや、まかりならん!」
「だぁー!なんでだよ!人がこんなに頼んでやがるのに!」
プロの指示だからね、ちゃんと聞くよ。なんなら協力だってするよ。
たださ、あんたらが鬼退治するその瞬間をカメラで撮りたいだけなんだよ!」
「いいや、まかりならん!」
「だぁー!なんでだよ!人がこんなに頼んでやがるのに!」
『コワすぎ!』の投稿者や、情報を持つと思しき取材相手にも、断る者は複数いた。
世間体が悪い、秘密がある、恥部を晒す……様々な理由で渋る相手に対して、工藤は無理矢理にでも口を割らせてきた。
怒声を上げ、恫喝し、暴力すら頻繁に振るい、震え上がった提供者から情報を搾り取った。
その手の強制手は、煉獄という男にはまったく通じないでいた。
凄みをきかせた睨みにも目線を逸らさず、掴みかかっても微動だにしない。
大声はさらなる大声で塗り潰され、飛んだ手には岩でも殴りつけた痛みが返ってきた。
世間体が悪い、秘密がある、恥部を晒す……様々な理由で渋る相手に対して、工藤は無理矢理にでも口を割らせてきた。
怒声を上げ、恫喝し、暴力すら頻繁に振るい、震え上がった提供者から情報を搾り取った。
その手の強制手は、煉獄という男にはまったく通じないでいた。
凄みをきかせた睨みにも目線を逸らさず、掴みかかっても微動だにしない。
大声はさらなる大声で塗り潰され、飛んだ手には岩でも殴りつけた痛みが返ってきた。
「あなたが並々ならぬ決意を抱いて口にしているのは窺える。
その行いには恐らく信念があるのだろう。悪であると、邪であると詰る気もない。
だが柱として、鬼との戦いに一般人を連れ添うわけにはいかないのだ。わかってくれ!」
その行いには恐らく信念があるのだろう。悪であると、邪であると詰る気もない。
だが柱として、鬼との戦いに一般人を連れ添うわけにはいかないのだ。わかってくれ!」
粗暴な工藤と対象的に、口語りは穏やかながら熱があり、それだけに言葉には真実味が宿っている。
姿かたちを撮影し、戦闘の一部始終を記録できるというのは魅力的だ。隊全体に正確な情報を共有できる重要性は言うまでもない。
時代が下れば隠 達にも導入されていくかもしれない。先の世の鬼退治に少なからず貢献する事だろう。
姿かたちを撮影し、戦闘の一部始終を記録できるというのは魅力的だ。隊全体に正確な情報を共有できる重要性は言うまでもない。
時代が下れば
かといって、守るべき人を戦場に連れ出す真似は了承できる煉獄でもない。
強き者、才ある者として生を受けた煉獄は弱き者を守るべく剣を取る。幼少の砌の誓い。
同僚の言葉を借りれば、それはもう派手に区別をつけている。
それにいちおう、政府非公認の組織でもある。売り物と名目をつけて市井に出るのも外聞が悪い。
強き者、才ある者として生を受けた煉獄は弱き者を守るべく剣を取る。幼少の砌の誓い。
同僚の言葉を借りれば、それはもう派手に区別をつけている。
それにいちおう、政府非公認の組織でもある。売り物と名目をつけて市井に出るのも外聞が悪い。
「姐切少女にかけられた血鬼術は、俺が鬼を斬る事で必ず外そう。
百年経っても未だ鬼の脅威が消え去らないのは、我ら鬼殺隊の至らぬところだ。なればこそ未来の命を摘ませるわけにはいかない」
百年経っても未だ鬼の脅威が消え去らないのは、我ら鬼殺隊の至らぬところだ。なればこそ未来の命を摘ませるわけにはいかない」
善吉に圭、波裸羅や武蔵。
この場に集められた参加者が、大正より前後した時代の人間であるのを、煉獄は割かしあっさり納得していた。
なにせ一度死んだ身である自分がこうして生きている。ならばなんの不思議もあるまい。
どうせ考えても答えなど出まいならば現実を受け入れるに限る。
この場に集められた参加者が、大正より前後した時代の人間であるのを、煉獄は割かしあっさり納得していた。
なにせ一度死んだ身である自分がこうして生きている。ならばなんの不思議もあるまい。
どうせ考えても答えなど出まいならば現実を受け入れるに限る。
姐切に霊障を与えた怪異についても、煉獄は「鬼」であると解釈した。
神出鬼没で、人が変化した姿をし、人間技とは思えない動きや異能を使う。
まさに煉獄が知る鬼そのものである。
神出鬼没で、人が変化した姿をし、人間技とは思えない動きや異能を使う。
まさに煉獄が知る鬼そのものである。
「つってもよ煉獄さん。今一番安全な場所っていったらそれは煉獄さん達の傍だと思うぜ。雅みたいなヤバイ奴はともかくさ。
波裸羅さんもなんでかあそこに残っちまったし」
「同感です。本当の意味で安全な場所なんて、ここにはないでしょう。なら手の届く範囲にいた方がずっと守りやすいはずです」
「……うむ、一理ある。聡いな人吉少年に永井少年!」
波裸羅さんもなんでかあそこに残っちまったし」
「同感です。本当の意味で安全な場所なんて、ここにはないでしょう。なら手の届く範囲にいた方がずっと守りやすいはずです」
「……うむ、一理ある。聡いな人吉少年に永井少年!」
同じ意見で煉獄を説得する善吉と永井。二者の心情には多少の齟齬があった。
傷を負った女の子を放ってはおけない、心情的な面からの善吉。
大人数で行動するリスクとリターンを秤にかけている圭。
圭にとって、工藤は正直近づきたくない人種の男だ。
呪いだと宣う件には、異常続きの現状で今更ただの妄想と切り捨てる方が馬鹿らしいので疑いはしない。
「バケモン」「撮影」「捕獲」といった特定のワード。これらが実に厄介極まりない。
何をしても死なず、どう殺しても生き返り、異形を使役する。
世間での扱いでは、亜人は人間ではなくバケモノなのだ。
果たして、亜人である圭を知ってこの男はどうするのか?
さっき言っていた、化物同士とのマッチアップなどされてはたまったもんじゃない。
大人数で行動するリスクとリターンを秤にかけている圭。
圭にとって、工藤は正直近づきたくない人種の男だ。
呪いだと宣う件には、異常続きの現状で今更ただの妄想と切り捨てる方が馬鹿らしいので疑いはしない。
「バケモン」「撮影」「捕獲」といった特定のワード。これらが実に厄介極まりない。
何をしても死なず、どう殺しても生き返り、異形を使役する。
世間での扱いでは、亜人は人間ではなくバケモノなのだ。
果たして、亜人である圭を知ってこの男はどうするのか?
さっき言っていた、化物同士とのマッチアップなどされてはたまったもんじゃない。
なので、本音を言えば圭は工藤とは即刻別れたかった。
そうでなくとも、単なる正義感からでもない、喜々として化け物絡みに首を突っ込みたがる男なぞ厄介以外に評価のしようがない。
その道がとっくに閉ざされてるのも、とうに知っている。煉獄杏寿郎はまさに漫画でしかお目にかかれない正義漢である。
文句は言わない。命も亜人の立場も守られていてこれ以上を望むのは、贅沢どころか傲慢だ。
幸いにして煉獄達は擁護・守護してくれる側だろう。尋問・拷問といったケースに発展する可能性はごく低い。
なにせここには亜人以外にも不死身に近い体を持った鬼がいる。手当り次第に殺害して回るような連中がいる。
正真の不死たる亜人を見た余人が、その枠組みに勝手に入れてしまいどのように扱うかなど思惑するまでもない。体を張って援護した甲斐があった。
そうでなくとも、単なる正義感からでもない、喜々として化け物絡みに首を突っ込みたがる男なぞ厄介以外に評価のしようがない。
その道がとっくに閉ざされてるのも、とうに知っている。煉獄杏寿郎はまさに漫画でしかお目にかかれない正義漢である。
文句は言わない。命も亜人の立場も守られていてこれ以上を望むのは、贅沢どころか傲慢だ。
幸いにして煉獄達は擁護・守護してくれる側だろう。尋問・拷問といったケースに発展する可能性はごく低い。
なにせここには亜人以外にも不死身に近い体を持った鬼がいる。手当り次第に殺害して回るような連中がいる。
正真の不死たる亜人を見た余人が、その枠組みに勝手に入れてしまいどのように扱うかなど思惑するまでもない。体を張って援護した甲斐があった。
インタビュー程度なら……面倒だが、まあ安くつく。
正体を伏せたままは……それはそれでやっぱり面倒な事になるのだろう。
完璧に満足のいく環境なんて、結局手に入りはしないのだ。確定プラスが見込める線でほどほどに妥協するしかない。
正体を伏せたままは……それはそれでやっぱり面倒な事になるのだろう。
完璧に満足のいく環境なんて、結局手に入りはしないのだ。確定プラスが見込める線でほどほどに妥協するしかない。
「工藤さん、その映像ってここで観れますか?」
「おう。もうふたつもバケモンの映像が撮れてんだ。一日でこれは幸先がいいよ」
「おう。もうふたつもバケモンの映像が撮れてんだ。一日でこれは幸先がいいよ」
なので、リスクを抱えるからには、元が取れるだけの成果が欲しい。
工藤の言う事は正しい。俯瞰して何度も繰り返し確認ができる映像は非常に価値が高い証拠だ。
工藤の言う事は正しい。俯瞰して何度も繰り返し確認ができる映像は非常に価値が高い証拠だ。
「工藤よ」
話題に割って入ったのは、今まで黙していたはずの武蔵である。
工藤達に使える得物……武蔵にとっては他ならぬ刀が無いかを問うた以外はやり取りを離れて眺めていただけの虎が俄に食いついたのだ。
工藤達に使える得物……武蔵にとっては他ならぬ刀が無いかを問うた以外はやり取りを離れて眺めていただけの虎が俄に食いついたのだ。
「録ると言ったか。あそこに浮かぶ小箱で、絵巻の如くに武蔵を記すというのか」
「おう、そうだぜ宮本さん。リアルタイムで編集なしのガチなやつだ。
これであんたの戦うとこも撮ってやるよ。宮本武蔵対人喰い鬼!現代に復活した鬼退治だ!売れるぞぉこいつは」
「宮本武蔵を現代にカテゴライズしていいのかよ……?」
「おう、そうだぜ宮本さん。リアルタイムで編集なしのガチなやつだ。
これであんたの戦うとこも撮ってやるよ。宮本武蔵対人喰い鬼!現代に復活した鬼退治だ!売れるぞぉこいつは」
「宮本武蔵を現代にカテゴライズしていいのかよ……?」
二天一流を携える武芸者は、一騎打ちも、合戦での混戦にも覚えがある。故にこそ兵法を知る。
装備も整わず無策で鬼に立ち向かうのは十死零勝であると、武蔵、心得ている。
今はまだ知恵捨てる時にはあらず。対峙する前から既に鬼退治は始まってる。
装備も整わず無策で鬼に立ち向かうのは十死零勝であると、武蔵、心得ている。
今はまだ知恵捨てる時にはあらず。対峙する前から既に鬼退治は始まってる。
危険を冒してでも鬼退治に同行しようとする工藤に、武蔵は吝かでない態度を示した。
名を残す。褪せない真実を刻む。
誰かではない、他ならぬ己がやり遂げねばならぬ。
手段は違えど、垣間見えた執念は剣名を上げる道に邁進する武蔵と相通ずる面を持つ。
囃し立てるだけの聴衆ではなく、命が紙くず同然に吹き飛ぶ戦場に向かってでも証を残そうとする意志は天晴ですらある。
名を残す。褪せない真実を刻む。
誰かではない、他ならぬ己がやり遂げねばならぬ。
手段は違えど、垣間見えた執念は剣名を上げる道に邁進する武蔵と相通ずる面を持つ。
囃し立てるだけの聴衆ではなく、命が紙くず同然に吹き飛ぶ戦場に向かってでも証を残そうとする意志は天晴ですらある。
「おし、じゃあ見てくれよこれが撮れたての蛇女の……ってどっち見てんだ宮本さん」
なのに。
録画の再生準備が整った段になって、武蔵はドローンの画面を向いていなかった。
今までの興味は何処へやら、脇の公道に視線を一点に合わせて。
腰に差す刀の柄に、野太い指を這わせていた。
録画の再生準備が整った段になって、武蔵はドローンの画面を向いていなかった。
今までの興味は何処へやら、脇の公道に視線を一点に合わせて。
腰に差す刀の柄に、野太い指を這わせていた。
武蔵のみではない。煉獄もまた、武蔵より返却してもらった愛用の日輪刀を抜く態勢に、身も心も切り替わっていた。
二天一流と炎柱の明らかな態度の変わりように、他の者も不穏なものを
二天一流と炎柱の明らかな態度の変わりように、他の者も不穏なものを
「この音……バイクだね。それもとんでもないマシンだよ」
鬼狩りの戦人以外で予兆を察知したのは、姐切が一番だった。
片目が腫れて視界は不便になったが、耳にまでは影響がない。
レディースの総長として名を馳せている彼女である。段々と近づいてくる音がバイクのエンジン音である事、
それが凄まじいチューンが施されているものであると看破してのけた。
片目が腫れて視界は不便になったが、耳にまでは影響がない。
レディースの総長として名を馳せている彼女である。段々と近づいてくる音がバイクのエンジン音である事、
それが凄まじいチューンが施されているものであると看破してのけた。
「止まったな。女性……か?」
善吉の目では、乗り手の輪郭が辛うじて判別できる程度の距離。
黒塗りの車体に跨っている影は、遠くからでもわかるほど、成熟した隆起を形作っている。
顔も見えないのに、なんとも堂の入った佇まいで、それこそ伝説の女番長であるかのような威圧を感じた。
黒塗りの車体に跨っている影は、遠くからでもわかるほど、成熟した隆起を形作っている。
顔も見えないのに、なんとも堂の入った佇まいで、それこそ伝説の女番長であるかのような威圧を感じた。
鳴り響く轟音。
狼煙となって上がる排気ガス。
それこそが明白な開戦の印であると、空気が揺れ動いて───────────
狼煙となって上がる排気ガス。
それこそが明白な開戦の印であると、空気が揺れ動いて───────────
「────な!?」
警戒は怠ってなかった。
突然銃を突きつけられた時の備えに、構造から分解まで事前に練習していた善吉である。
平凡であると弁えてるが故に、徹底的に相手の手の予測を立てる。
正体が判然としない参加者に、箱庭学園で巻き起こる数々の突発的バトルの時よりも、危機意識のレベルを上げていた。
女が弓らしき形状のものを出した時点でいつでも身を動かせるよう気構えていたし、矢をつがえた瞬間には意識を戦闘用に切り替えられた。
半身を逸して射線から外れようと足を組み換え───同時に放たれていた一矢目が善吉の眉間の位置を精確に捉えていた。
突然銃を突きつけられた時の備えに、構造から分解まで事前に練習していた善吉である。
平凡であると弁えてるが故に、徹底的に相手の手の予測を立てる。
正体が判然としない参加者に、箱庭学園で巻き起こる数々の突発的バトルの時よりも、危機意識のレベルを上げていた。
女が弓らしき形状のものを出した時点でいつでも身を動かせるよう気構えていたし、矢をつがえた瞬間には意識を戦闘用に切り替えられた。
半身を逸して射線から外れようと足を組み換え───同時に放たれていた一矢目が善吉の眉間の位置を精確に捉えていた。
「人吉少年。下がれ」
眼前で火花が飛び散った様を、呆然と眺めるしかできなかった。
首が繋がっていられているのは、矢と善吉の間に割り込んで煉獄が切り払った為だ。
首が繋がっていられているのは、矢と善吉の間に割り込んで煉獄が切り払った為だ。
「煉獄さん……!」
「君も軽傷じゃないんだ。それよりは姐切少女達の介抱と避難を。
俺が戦い、君が守る。これこそ誰も死なせない最適な役割分担だろう」
「君も軽傷じゃないんだ。それよりは姐切少女達の介抱と避難を。
俺が戦い、君が守る。これこそ誰も死なせない最適な役割分担だろう」
視線を落とせば、愛刀を抜いた煉獄達の足元には十数本はあろうかというバラバラに折れた矢が散乱していた。
狙ったのは善吉のみではなかった。ここのいる全員を、等しくアレは標的と見做している。
ただ会ったというだけで、首を狩りに来たのだ。
狙ったのは善吉のみではなかった。ここのいる全員を、等しくアレは標的と見做している。
ただ会ったというだけで、首を狩りに来たのだ。
「工藤よ、録れているか」
矢の重乱射を捌いたのは煉獄のみではなかった。
首元に迫った矢に腰を抜かす工藤の前に立つは剣士、武蔵。
首元に迫った矢に腰を抜かす工藤の前に立つは剣士、武蔵。
「目を離すな。鬼から。武蔵の剣から」
その手には大小二刀の剣。『武蔵拵え』が仕込まれた、武蔵本来の得物。
圭から武蔵に渡された煉獄の日輪刀が煉獄本人の手に戻り、空いた手に工藤が支給品として持っていた武蔵の刀が送られた。
二人の剣士が万全の装備を満たし、そこに工藤の望み通りに鬼が現れた。
刀が、鬼と武蔵達を引き寄せた。まるで巨大ななにかに導かれたように。
圭から武蔵に渡された煉獄の日輪刀が煉獄本人の手に戻り、空いた手に工藤が支給品として持っていた武蔵の刀が送られた。
二人の剣士が万全の装備を満たし、そこに工藤の望み通りに鬼が現れた。
刀が、鬼と武蔵達を引き寄せた。まるで巨大ななにかに導かれたように。
「鬼よ。武蔵は殺 るぞ」
戦いの因果は巡り出し、絡み合う。
◆
全周をコンクリート造りの木々に囲まれた住宅地帯にて、現人鬼・波裸羅は立っていた。
両目を閉じ、そよぐ風に髪が揺れ動く。袴の袖がはためく。
その泰然さと不遜さは、世の理を悟らんとする僧侶よりなお完璧な瞑想を体得している。
生まれながらの異形。行を満たした生き菩薩すら犯す者の精神、誰に悟られようか。
両目を閉じ、そよぐ風に髪が揺れ動く。袴の袖がはためく。
その泰然さと不遜さは、世の理を悟らんとする僧侶よりなお完璧な瞑想を体得している。
生まれながらの異形。行を満たした生き菩薩すら犯す者の精神、誰に悟られようか。
煉獄や人吉達は既にこの場を去っている。
波裸羅ただ一人が、休息とひと悶着を過ごした道路の真ん中に居残っていた。
波裸羅ただ一人が、休息とひと悶着を過ごした道路の真ん中に居残っていた。
群れるを好むタチではない。群れとは力なき同類同士がツルむのを指す行為。
どちらも、波裸羅にはないものだ。
といっても孤高を気取るでもない。下に侍らせないのは単に己に並び立つ、追従できる相手がいなかったというだけ。
世に同類のいない我が身の独りを儚む事もまた、ない。
どちらも、波裸羅にはないものだ。
といっても孤高を気取るでもない。下に侍らせないのは単に己に並び立つ、追従できる相手がいなかったというだけ。
世に同類のいない我が身の独りを儚む事もまた、ない。
波裸羅とは好き勝手の類。空を思うが儘に飛ぶ鳥の如き自由な生き様を好む。
『快』なるもの、『愉快』と心が感じる事にこそ行動原理がある。
犯すか殺すか、あるいは生かすか。全てはそこから付随する枝葉でしかない。
『快』なるもの、『愉快』と心が感じる事にこそ行動原理がある。
犯すか殺すか、あるいは生かすか。全てはそこから付随する枝葉でしかない。
煉獄と武蔵は勇ましくも食いでのある強者であり、人吉と圭はこの世に二つとなき代えの利かぬ花である。
この催しでも、さぞ見応えのある美しい散り際を見せてくれるだろう。自ら手折るのでは芸がなく、愉しみが減る。
そう見初めたからこそ、曲りなりにも現人鬼と同行する酔狂を認めていた。
少なくとも、BBの言われるがままに相対する血生臭い応酬を眺めるよりは面白みがあると期待したがためだ。
この催しでも、さぞ見応えのある美しい散り際を見せてくれるだろう。自ら手折るのでは芸がなく、愉しみが減る。
そう見初めたからこそ、曲りなりにも現人鬼と同行する酔狂を認めていた。
少なくとも、BBの言われるがままに相対する血生臭い応酬を眺めるよりは面白みがあると期待したがためだ。
だが、それでも。
それでも、だ。
見過ごせぬ種というものはある。
腹が減っては戦はできぬ、という格言がある。
体内のイキりを鎮めたい時がある。
それでも、だ。
見過ごせぬ種というものはある。
腹が減っては戦はできぬ、という格言がある。
体内のイキりを鎮めたい時がある。
禁欲は波裸羅の望むところではない。
美味なるものがさらに甘露になるまで完熟を待つのも、また一興ではある。
空気を読まない事はあっても、読めない事はないのだ。必要であれば我慢もする。
しかし馳走を目の前で見せびらかせて焦らされては、ついつい魔が差してしまうというもの。
美味なるものがさらに甘露になるまで完熟を待つのも、また一興ではある。
空気を読まない事はあっても、読めない事はないのだ。必要であれば我慢もする。
しかし馳走を目の前で見せびらかせて焦らされては、ついつい魔が差してしまうというもの。
故に波裸羅、摘み食いに走った。
本命の御膳を平らげるより前に、野に咲く果物をもいで小腹を満たす事にした。
煉獄らを先に行かせ、暗に殿を引き受けるとらしくない殊勝さを披露したのも、そういう目論見である。
本命の御膳を平らげるより前に、野に咲く果物をもいで小腹を満たす事にした。
煉獄らを先に行かせ、暗に殿を引き受けるとらしくない殊勝さを披露したのも、そういう目論見である。
「そろそろ出て参れ。折角一人になってやったというのに、いつまで顔を晒すのを恥ずかしがる」
呼びかけてみても、現れる影はなし。
波裸羅の他に周囲には誰一人見えない。
波裸羅の他に周囲には誰一人見えない。
「姿は隠しても、漏れ出す蜜のにおいは誤魔化せぬぞ」
見当が外れた、勘違いとは露とも疑わず投げかけ続ける。
人よりも獣よりも鋭敏な感覚器官は生まれし頃より鬼であった賜物。
破天荒。天衣無縫。いずれとも合致せぬ、波裸羅なる性質でこそ感知できる生命の気配を捉えている。
人よりも獣よりも鋭敏な感覚器官は生まれし頃より鬼であった賜物。
破天荒。天衣無縫。いずれとも合致せぬ、波裸羅なる性質でこそ感知できる生命の気配を捉えている。
やがて、何もない場所の風景が揺らめいた。
真夏の陽炎のように、そこの空間のみがブレ出し、自然との齟齬が隠しきれずに表出する。
真夏の陽炎のように、そこの空間のみがブレ出し、自然との齟齬が隠しきれずに表出する。
ソレは、姿を見せていてもなお透明感のある体だった。
粘ついた躯体と、背面を覆う無数の触手。
水に溶けた絵を思わせる儚さ。海をまるごと掬い上げてできた固めた異質さ。
粘ついた躯体と、背面を覆う無数の触手。
水に溶けた絵を思わせる儚さ。海をまるごと掬い上げてできた固めた異質さ。
「ほう」
この地上にいるはずのない存在。
波裸羅は知らぬが、ソレは天使と呼ばれる形骸を、徹底的に貶める形を成していた。
波裸羅は知らぬが、ソレは天使と呼ばれる形骸を、徹底的に貶める形を成していた。
クラゲアマゾン。人とアマゾン細胞が融合した事で図らずも生まれた変異体。
人をアマゾンに変える悪夢を引き起こす溶原性細胞、そのオリジナルのキャリアー。
その名称も危険性も、本来の正体も。やはり波裸羅は知らぬ。知るつもりも端からない。
人をアマゾンに変える悪夢を引き起こす溶原性細胞、そのオリジナルのキャリアー。
その名称も危険性も、本来の正体も。やはり波裸羅は知らぬ。知るつもりも端からない。
「陸に上がった海月とは、珍味 だな。喰ってみたいぞ!」
あるのは、見た事もない得物を前にして高鳴る戦意の昂揚のみである。
因果も由来も知る術もないというのれあれば是非もない。拳と忍法を駆使して噴き出す血潮こそが証明の契。
語る言葉を持たぬのならば、その胸に腕を突き刺し───抉り出した臓腑に語らせるまで。
そんな倫理なき原始の喰らい合いこそが、今の波裸羅の望むところ。
語る言葉を持たぬのならば、その胸に腕を突き刺し───抉り出した臓腑に語らせるまで。
そんな倫理なき原始の喰らい合いこそが、今の波裸羅の望むところ。
一歩、一歩と歩み寄っていく。
警戒せず軽やかですらある、待ち受けるものに期待を膨らませる童子の心持ちで。
そしてある地点を踏み越えた瞬間。
両手を掲げて歓迎する波裸羅めがけて、致死を招く鋭利な触手の束が到来した。
警戒せず軽やかですらある、待ち受けるものに期待を膨らませる童子の心持ちで。
そしてある地点を踏み越えた瞬間。
両手を掲げて歓迎する波裸羅めがけて、致死を招く鋭利な触手の束が到来した。
【C-3/1日目・午前】
【永井圭@亜人】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2、ナノロボ入り注射器@ナノハザード
[思考・状況]
基本方針:佐藤を倒す
1:自衛隊入間基地に向かう予定を、箱庭病院へと変更するか。
2:使える武器や人員の確保。
3:雅や猗窩座といった鬼達を警戒。
4:波裸羅を上手く対主催側に誘導できないか。
[備考]
※File:48(10巻最終話)終了後からの参戦
※亜人の蘇生能力に制限らしい制限がかけられていないことを知りました。
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2、ナノロボ入り注射器@ナノハザード
[思考・状況]
基本方針:佐藤を倒す
1:自衛隊入間基地に向かう予定を、箱庭病院へと変更するか。
2:使える武器や人員の確保。
3:雅や猗窩座といった鬼達を警戒。
4:波裸羅を上手く対主催側に誘導できないか。
[備考]
※File:48(10巻最終話)終了後からの参戦
※亜人の蘇生能力に制限らしい制限がかけられていないことを知りました。
【人吉善吉@めだかボックス】
[状態]:精神的疲労(小)、全身にダメージ(大) 、頬に傷
[道具]:基本支給品一式、御行のママチャリ、佐藤のコルトガバメント(レッグホルスター付き)
[思考・状況]
基本方針:殺し合いを止める。めだかちゃんに勝つ。
1:随分と人が集まったので、まずは今後の相談から。
2:めだかと球磨川との早期の合流。もしも殺し合いに賛同するような行動をとっていれば、自分が必ず止める。
3:波裸羅に感謝すると同時に警戒。
[状態]:精神的疲労(小)、全身にダメージ(大) 、頬に傷
[道具]:基本支給品一式、御行のママチャリ、佐藤のコルトガバメント(レッグホルスター付き)
[思考・状況]
基本方針:殺し合いを止める。めだかちゃんに勝つ。
1:随分と人が集まったので、まずは今後の相談から。
2:めだかと球磨川との早期の合流。もしも殺し合いに賛同するような行動をとっていれば、自分が必ず止める。
3:波裸羅に感謝すると同時に警戒。
【煉獄杏寿郎@鬼滅の刃】
[状態]:疲労(中)
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2 、煉獄杏寿郎の日輪刀@鬼滅の刃、日本刀@彼岸島、涼司の懐刀
[思考・状況]
基本方針:力なき多くの人を守る。
1:人吉少年、永井少年を守る。
2:炭治郎、禰豆子、善逸、義勇、しのぶとの合流。
3:無惨、猗窩座には要警戒。必ず討ち倒す。
4:日輪刀が欲しい。
5:雅のような鬼ではない存在の討滅手段を探す。
[備考]
※参戦時期は死亡寸前からです。
[状態]:疲労(中)
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2 、煉獄杏寿郎の日輪刀@鬼滅の刃、日本刀@彼岸島、涼司の懐刀
[思考・状況]
基本方針:力なき多くの人を守る。
1:人吉少年、永井少年を守る。
2:炭治郎、禰豆子、善逸、義勇、しのぶとの合流。
3:無惨、猗窩座には要警戒。必ず討ち倒す。
4:日輪刀が欲しい。
5:雅のような鬼ではない存在の討滅手段を探す。
[備考]
※参戦時期は死亡寸前からです。
【宮本武蔵@衛府の七忍】
[状態]:ダメージ(大)、疲労(小)、頬に傷。
[道具]:基本支給品一式×2、ランダム支給品0~3、折れた嘴平伊之助の日輪刀@鬼滅の刃、武蔵の剣@衛府の七忍
[思考・状況]
基本方針:この世にまたとない命を散らせる――鬼を討つ。
1:傷の治療をし、鬼を追う。
2:事情通の者に出会う。
3:煉獄や波裸羅から、さらに詳しく事情を聴く。
4:波裸羅に対し一騎討ちを望む。
[備考]
※参戦時期、明石全登を滅したのち。
[状態]:ダメージ(大)、疲労(小)、頬に傷。
[道具]:基本支給品一式×2、ランダム支給品0~3、折れた嘴平伊之助の日輪刀@鬼滅の刃、武蔵の剣@衛府の七忍
[思考・状況]
基本方針:この世にまたとない命を散らせる――鬼を討つ。
1:傷の治療をし、鬼を追う。
2:事情通の者に出会う。
3:煉獄や波裸羅から、さらに詳しく事情を聴く。
4:波裸羅に対し一騎討ちを望む。
[備考]
※参戦時期、明石全登を滅したのち。
【工藤仁@戦慄怪奇ファイル コワすぎ!】
[状態]:健康
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2、ステルスドローン@ナノハザード、口裂け女の髪(強化後)@戦慄怪奇ファイル コワすぎ!
[思考・状況]
基本方針:脱出はするが、「コワすぎ」も撮るに決まってんだろ
1:化け物(禰豆子)にマッチアップする別の化け物を探す
2:ステルスドローンを回して撮影する
[備考]
※参戦時期は「コワすぎ! 史上最恐の劇場版」開始前。タタリ村へ乗り込む準備中
[状態]:健康
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2、ステルスドローン@ナノハザード、口裂け女の髪(強化後)@戦慄怪奇ファイル コワすぎ!
[思考・状況]
基本方針:脱出はするが、「コワすぎ」も撮るに決まってんだろ
1:化け物(禰豆子)にマッチアップする別の化け物を探す
2:ステルスドローンを回して撮影する
[備考]
※参戦時期は「コワすぎ! 史上最恐の劇場版」開始前。タタリ村へ乗り込む準備中
【姐切ななせ@ラブデスター】
[状態]:呪い、目が腫れている。
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2、蛇のお守り@戦慄怪奇ファイル コワすぎ!、藤の花の毒付きの苦無@鬼滅の刃
[思考・状況]
基本方針:脱出する
1:とりあえずは工藤・前園と行動する
[備考]
※参戦時期はキスデスター編終了後
※清姫のシャドウサーヴァントとの接触で呪われました
※目の腫れ方は「コワすぎ劇場版:序章」における市川のそれと酷似しています
[状態]:呪い、目が腫れている。
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2、蛇のお守り@戦慄怪奇ファイル コワすぎ!、藤の花の毒付きの苦無@鬼滅の刃
[思考・状況]
基本方針:脱出する
1:とりあえずは工藤・前園と行動する
[備考]
※参戦時期はキスデスター編終了後
※清姫のシャドウサーヴァントとの接触で呪われました
※目の腫れ方は「コワすぎ劇場版:序章」における市川のそれと酷似しています
【前園甲士@ナノハザード】
[状態]:健康
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~1、ベレッタM92F@現実、青酸カリ@現実、人肉ハンバーグ@仮面ライダーアマゾンズ、ナノロボット(円城)のサンプル@ナノハザード 、圧裂弾(5/6)@仮面ライダーアマゾンズ、『顔のない王』@Fate/Grand Order、ステルスドローン@ナノハザード、トンプソン・コンテンダー@Fate/Grand Order、救急箱@現実、22口径ロングライフル弾(29/30発)、ランダム支給品0~1(累のもの、未確認)
[思考・状況]
基本方針:人を殺してでも生き残る。
1:人間よりも強い『超人』を利用して禰豆子と殺し合わせる。
2:工藤・姐切を利用する
[備考]
※参戦時期、未定。後続に任せます。
[状態]:健康
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~1、ベレッタM92F@現実、青酸カリ@現実、人肉ハンバーグ@仮面ライダーアマゾンズ、ナノロボット(円城)のサンプル@ナノハザード 、圧裂弾(5/6)@仮面ライダーアマゾンズ、『顔のない王』@Fate/Grand Order、ステルスドローン@ナノハザード、トンプソン・コンテンダー@Fate/Grand Order、救急箱@現実、22口径ロングライフル弾(29/30発)、ランダム支給品0~1(累のもの、未確認)
[思考・状況]
基本方針:人を殺してでも生き残る。
1:人間よりも強い『超人』を利用して禰豆子と殺し合わせる。
2:工藤・姐切を利用する
[備考]
※参戦時期、未定。後続に任せます。
【源頼光@Fate/Grand Order】
[状態]:健康。中度の疲労。
[装備]:絶刀・鉋@刀語、弓矢@Fate/Grand Order 、ハーレー・ダビッドソン(雅貴)@HiGH&LOW
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~1
[思考・状況]
基本方針: 英霊剣豪として一切合切を粛正する。
1. カルデアのサーヴァントを排除する。
2.もう一体の鬼については状況を見て判断。
[備考]
※源頼光ではなく、英霊剣豪七番勝負のライダー・黒縄地獄としての参戦です。
[状態]:健康。中度の疲労。
[装備]:絶刀・鉋@刀語、弓矢@Fate/Grand Order 、ハーレー・ダビッドソン(雅貴)@HiGH&LOW
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~1
[思考・状況]
基本方針: 英霊剣豪として一切合切を粛正する。
1. カルデアのサーヴァントを排除する。
2.もう一体の鬼については状況を見て判断。
[備考]
※源頼光ではなく、英霊剣豪七番勝負のライダー・黒縄地獄としての参戦です。
【武蔵の剣@衛府の七忍】
工藤仁に支給。
大小二振りの武蔵の剣。狂へる父・宮本無二の十手器に似た機構「武蔵拵え」が仕込まれてる。
工藤仁に支給。
大小二振りの武蔵の剣。狂へる父・宮本無二の十手器に似た機構「武蔵拵え」が仕込まれてる。
【C-4/1日目・午前】
【波裸羅@衛府の七忍】
[状態]:健康、胸に傷
[装備]:派手な和服
[道具]:基本支給品一式、ナノロボ入り注射器@ナノハザード、ホログラム@ラブデスター、折れた嘴平伊之助の日輪刀@鬼滅の刃、真田の六文銭@衛府の七忍
[思考・状況]
基本方針:びぃびぃの企画には現状惹かれていないが、割と愉快になってきた。
1:勝次のことは忘れぬぞ。
2:善吉の生き方が実に愉快。
3:永井圭に興味。
4:彼岸島勢に興味。すぐ隣に雅がいるなら、会ってみようか。
[備考]
※第十四話以降からの参戦。
※波裸羅の食料品は他の参加者と違い、桃100個が与えられています。
【波裸羅@衛府の七忍】
[状態]:健康、胸に傷
[装備]:派手な和服
[道具]:基本支給品一式、ナノロボ入り注射器@ナノハザード、ホログラム@ラブデスター、折れた嘴平伊之助の日輪刀@鬼滅の刃、真田の六文銭@衛府の七忍
[思考・状況]
基本方針:びぃびぃの企画には現状惹かれていないが、割と愉快になってきた。
1:勝次のことは忘れぬぞ。
2:善吉の生き方が実に愉快。
3:永井圭に興味。
4:彼岸島勢に興味。すぐ隣に雅がいるなら、会ってみようか。
[備考]
※第十四話以降からの参戦。
※波裸羅の食料品は他の参加者と違い、桃100個が与えられています。
【クラゲアマゾン@仮面ライダーアマゾンズ】
[状態]:ダメージ(大・回復中)
[道具]:無し
[思考・状況]
基本方針:――千■、■
1:邪魔する者は攻撃する。
[備考]
※九話より参戦です。
[状態]:ダメージ(大・回復中)
[道具]:無し
[思考・状況]
基本方針:――千■、■
1:邪魔する者は攻撃する。
[備考]
※九話より参戦です。
Next
[[]]
[[]]
| 前話 | お名前 | 次話 |
| FILE03「暗黒奇譚 蛇女之怪」 | 工藤仁 | FILE■■■■■■■■【序章・鏡面異界深話】① |
| 前園甲士様は告りたい-元公安の生存頭脳戦- | 前園甲士 | |
| FILE03「暗黒奇譚 蛇女之怪」 | 姐切ななせ | |
| 夜明孤島男刀競聞書(よあけのことうおとこのかたなくらべききがき) | 永井圭 | |
| 宮本武蔵 | ||
| 人吉善吉 | ||
| 波裸羅 | FILE■■■■■■■■【序章・鏡面異界深話】② | |
| 煉獄杏寿郎 | FILE■■■■■■■■【序章・鏡面異界深話】① | |
| ハザードは終わらない | 源頼光 | |
| 時すでに始まりを刻む | クラゲアマゾン | FILE■■■■■■■■【序章・鏡面異界深話】② |