自由民主党参議院議員<比例代表>2013年公認候補者6
+ 自由民主党参議院議員公認候補者

ようつべカスタマイザ

自由民主党

≪自由民主党参議院議員<比例代表>公認候補者≫
自由民主党 // 山田 としお氏 / HP / FB / B /T

【祝】ご当選!

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  • かけがえのない「故郷と農業とJA」を大切にします
    • 1.地方議会議員選挙が間近に迫り、私も、これまで応援をいただいてきている皆様方に、恩返しをするべく、飛び回っています 東京を早朝一番の新幹線で出かけることが多く、本日も、車内からの景観は見事です。広々とした関東平野は、雪を抱いた山々を控え、田んぼは、緑に覆われており、本当に素晴らしい。小高い丘には、白い桜の花が咲き誇っています。田んぼにはこれから何を植えるのでしょうか、野菜か、稲苗か。日本の農業者の素晴らしい働きです。まさに、美しい国土、そして木々は、今、芽を膨らませています。にもかかわらず、私の中には不安の懸念がわきます。「おい、山田。おまえは、何を作るのだ。何を喜びにするのだ。自然の豊かな恵みの中で、この美しい国、日本を、それを育む、食と農を、どう元気にするのだ。それを支える農業者の誇りや自信を、どう確かなものにできるのか。」「自然の美しさを、どう生かし、それと共に生きる農業者の思いや、豊かさをどう実現するんだ。そのために、おまえは、どんな提案や、働きかけや、動きを作る努力をしているのか。」新幹線の車内の夢の中で、声が聞こえてくるので 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • かけがえのない「故郷と農業とJA」を大切にします
    • 3.見事な富山平野の大麦・稲作・大豆作 列車は日本海を横に見て、立山連峰との間の富山平野に入った。海と国道との間には、きれいに並んだ畝が作られ、それら畝には、黄色の芽が出ており、大豆です。そして、この畝が、列をなして海岸沿いまで広がっているのです。これも、美しい景観だ。春に向けて、大豆作が行われているのです。見事な農地利用であり、作物づくりだと感動しました。そして、広々とした水田には、一面、緑の苗が植わって風にそよいでいる。一方では、随所で野焼きの煙も上がっている。春に向けての準備がなされているのです。私の故郷は、富山県と石川県境の「倶利伽羅峠」の麓です。 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 過剰が続くコメ政策の懸念と対策
    • 1.方向を誤まらないよう、国をあげた取り組みに全力をあげよう  コメの需給改善の対処策が求められる中で、国が需給問題に手を出さないという動きになっているのではないのか心配です。 というのは、すでに、国は、これまで、長年取り組んできた生産調整の取り組みに、「政府は関与しない、目標の配分を行わない、どうぞ、自分たちで判断してください」ということらしいとの風聞が伝わってきていたが、信じられないでいた。一体、どんな背景や理由があるのだろう。 国は、平成30年産より行政による生産数量目標の配分を行わないこととしたが、新型コロナウイルスなどの影響もあり、令和3年産の米価は大幅に下落することとなった。 令和4年産は、都道府県や市町村をはじめとして個々の生産者が努力をして、コメの需給均衡をはかる取り組みが進められた。米価は上昇傾向になっているが、肥料価格の高騰など生産コストに見合った米価となっていない。 令和5年産は、令和4年産と同様の生産量(669万トン)を目指すことになっているが、懸念されるのは、主食用米の作付が増えて、過剰になる恐れがあることだ。 「どうぞ、自分たちで考えてください。その結果として生ずる事々は、自分たちで受け止めて下さい」という形での、目標の達成・未達成やペナルティがない仕組みでは、主食用米の作付が増えてしまう恐れがあります。 国も積極 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 過剰が続くコメ政策の懸念と対策
    • 3.「国家」の責務は安定した生産と地域を維持することだ  今後、豊作や不作の連続、価格の低迷で、個々の農業者や、農村地域の安定が損なわれることにならないための対策は準備されているのか。また、農業者を組織しているJAや営農組合や自治体は、役割を果たしていけるのか。その一方で、地域や、国土を荒廃させてしまわないのか。安定した秩序と安寧を崩してしまわないのか。まさに、これらのことを常に点検しながら、これからの農政を考えていくことが必要ではないのか。 必要なのは、これら一つ一つの懸念を克服し、安定した生産と生活と、地域を維持してい 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 各地の先進的な、コメの需給調整と地域振興の取り組みに、感動。頑張ります。頑張りましょう。
    • 1.ふるさと富山の田園風景に感動し、地域の取り組みに敬意  JAの総代会に出席するべく、富山平野の真ん中を横切る高速道路を走っています。  随所に、刈り取り直前の大麦が育っています。それも、「ほそぼそ」などというものではありません。連なる大区画の田んぼ一面を黄色に染めて大麦が育っているのです。見事です。  そして、これに負けない形で、広々と水田に水が張られ、そして、田植えを終えた緑の苗が風にそよめいています。もっとも、随所に、これは小さいのですが、野菜畑も見えます。当然、かっての全面が水稲という景観とは異なります。  まさに、農業者の逡巡と、工夫と、決断がうかがえます。田起しをした水田も随所にありますが、何をつくるのでしょうか。後で聞いたのですが、畝が作られているところは、大豆を作付けるということのようです。小麦は、収穫時が、梅雨に重なるので作付けは少ないとのことです。  これが、広々とした我がふるさと砺波平野の、今の風景です。  コメ作は、昨年の例を見るまでもなく、価格は低迷しており、田植えを減らして、皆さん、祈るような気持ちで、他の作物への取り組みを行っておいでのようです。  評論家が、そして、規制改革会議のメンバーが、「何も工夫しない」と、「侮蔑」するように攻撃するような雰囲気では、決してないのです。農業者も、JAも、役場の関係者も、皆さん、まじめに、いろんな工夫と努力を積みかさねておいでなのです。   続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 決算委員会で農業高校への支援対策、農林水産委員会で米の生産調整を質疑
    • 1.決算委員会で農業高校への支援対策について質疑 5月9日の決算委員会で、文部科学省と農林水産省に対し、農業高校への支援対策について質疑しました。  今後も農業者の高齢化、減少が見込まれる中で、農業の担い手となり、わが国の農業を支える若い人材を育成、サポートすることが大切です。  特に農業高校は、農業を志す若者が学び、成長する場として、本当に、大切にしていかねばならないと確信していますが、こうしたことを後押しする環境が整えられているのかという観点で、文部科学省と農林水産省に対して、対応状況や考え方を問いました。  農業高校の現場からは、実習用の農機や園芸施設等が古くて使えない、最新の農業技術や農業経営に対することを、きちっと学べる環境整備をしてほしいという要望をよく聞いています。  文部科学省と農林水産省それぞれから、現状、行っている施策について答弁がありましたが、農業高校生が、農業を目指す志に応えるだけの環境整備にはまだ足りない、というのが私の受け止めです。  文部科学省、農林水産省は思い切った措置を検討・実施し、都道府県、JA等農業団体も一体となって農業高校を支援し、わが国の農業、地域、そして農業高校を元気にしていきましょう。 2.農林水産委員会で米の生産調整を質疑  5月19日の農林水産委員会で、 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 「食」を「農」を、そして「地域」を、「国」の在り方を、しっかり考えましょう
    • 新設の「食料安全保障に関する委員会(森山裕委員長)」で、貴重な意見交換 ―新山先生と安藤先生から、危機感あふれた提言―  4月7日、新しく設立された「食料安全保障に関する委員会(森山裕委員長)」で、貴重な意見交換がなされました(なお、私は、当委員会の副委員長に就任しました)。ご出席の講師は、新山先生(前、立命館大学教授)と安藤先生(東京大学教授)のお二人方で、両先生には、これまでも、何度か党の議連や勉強会で貴重なご示唆を頂いてきていた。  私の印象では、両先生は、これまでのご意見に加えて、もっと言うと、以前に比べると大きな危機感を抱いておいでのように受け止めました。  新山先生は、ヨーロッパの「サフェール」による経営補填の意義を提起  新山先生は、「地域圏のフードシステムを作ることが求められる」とされたうえで、日本は、会社化、規制改革による競争力の強化に傾斜していると懸念を示された。そして、ヨーロッパの「サフェール」という機関の持つ意味が大きいこと、きちんと公的支援が位置付けられ、農業者への経営補填も行っていること等についても報告された。そして、我が国と言えば、競争力 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 「食」を「農」を、そして「地域」を、「国」の在り方を、しっかり考えましょう
    •  堂々巡りをしそうなので、これで終わりますが、新山先生と安藤先生をお呼びしての党の会合は,両先生の真摯な語りで、まさに、根源にかかわる事々を思い出させる会でした。これらの課題は、当然、簡単に整理できることではないのですが、歴史の中で、人々も、為政者も、政治家も、学者も、そして農業者も、まさに、一人一人の人間と家族が生活のなかで、生きていくなかで遭遇してきた事々だと思う。そ 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 金子農水大臣、水田農業の確立に向け「農地バンクを活用した農地の集約と団地化に全力をあげる」と明言
    • (今国会で、初めての委員会質疑に臨みました)  3月16日、金子農水大臣から令和4年度予算の概要について説明があり、輸出強化策の官民一体となった取り組み等をはじめ、農水省が検討している取り組み課題について報告があった。一つは、農林水産業の生産基盤の強化と経営所得安定対策の実施二つは、農林水産物・食品の輸出強化と食品業界の強化三つは、環境負荷軽減に資する「みどりの食料システム戦略」の実現に向けた政策の推進四つは、スマート農業の推進と農林水産業の行政事務手続きのオンライン化による効率化五つは、食の安全と消費者の信頼確保と、家畜の伝染性疾病の防止対策の強化六つは、農地中間管理機構による農地の最大限の利用をすすめる農業・農村基盤整備の促進七つは、農山漁村の活性化八つは、森林・林業・木材産業による森林整備の推進九つは、水産業の成長・産業化の実現十は、防災・減災・国土強靭化と災害復旧の推進 (課題は、水田の分散錯圃の克服です)  私は、水田農業の分散錯圃をどう克服するか、とりわけ、担い手の圧倒的な減少、さらに、米価の低迷について、全国から悲鳴が伝えられていることを冒頭に訴えた。特に、中山間地の基盤整備と圃場面積の拡大は容易でなく、これらの対策を質疑した。 大臣からは、中山間地の圃場整備の面積要件 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 参議院の政策研究会への所属について
    •  私は15年前に、皆さんのご支援で参議院全国比例選挙に出馬して当選させていただき、その後、3回の選挙を経て、今3期目の議員として活動させていただいています。この間、大学の先輩であり、私のよき理解者でもあった長野選出の吉田博美先生に誘われ、参議院平成研究会に参加しました。先輩からは「本格加入でなくてもいいよ」ということで、一度も「正式に加入しろ」とは言われず、定例の正式の会合に出席するのではなくて、しかし、幹事長との意見交換や、新年会や忘年会、懇親の場に呼ばれて出席しました。また、グループでの外国訪問にも加えていただき、交流を深めることもできたし、その先輩の田舎での会合に出席し、挨拶の機会もいただきました。今になって考えると、大切にしていただいていたと思います。しかし、一昨年に吉田先生は、病気で早世されました。以降、正式会員にもならないまま過ぎていました。 この一方で、私は若輩ながら、農政課題で党の農林部会長という大変名誉な役職を与えていただいてもいました。皆さんのご配慮に感謝しています。  ところで、今回私が加入を決めた「近未来政治研究会」 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 参議院の政策研究会への所属について
    •  これらの事々が重なり、農政転換というか、市場原理、競争原理導入の議論が激しくなるなかで、とりわけ規制改革推進会議等の主導による株式会社の農業参入議論と、国家戦略特区での強行実施、さらにはコメの先物取引市場等の関係で、森山先生とご一緒に、兵庫県養父市での株式会社の農業経営への参画の動きを実際に見るべく訪問し、党の部会での「到底認められない」との決議や、コメの先物取引の導入反対の決議に結びつく動きを、森山先生とご一緒に取り組むこととなり、先生の問題意識や行動に強い共感を得ることとなりました。  今 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 農林水産委員会でコメ政策を質疑
    • 1年前の決算委員会の質疑の後、久しぶりに質疑しました。 野上農林水産大臣は、ふるさと富山の選出で、富山からの農林水産大臣は、戦後の農地改革を断行した松村謙三さんに次いでお二人目です。この困難を乗り切ってもらえる、新進気鋭の大臣です。 野上大臣は、現下のコメの状況の困難を把握されていて、初めての大臣とは思えない、力強い答弁を頂きました。必ずや、我が国の中心作物であり、国民の主食であるコメを取り巻く困難な状況を乗り切ってくれる大臣です。私が、松村謙三さんを引き合いに出すまでもなく、立派な大臣としてリードしてもらえると確信します。 実は、私は、小学校6年の卒業前に、隣町の松村謙三さんの質素なご自宅を訪問し、書斎でお会いし、その場で「友情」の書を頂き、それを小矢部川の河石に刻んで、小学校の正門前にあった「薪を担いだ二宮尊徳さんの少年像」の隣に置いたのです。その後、十数年たち、小学校の統廃合があり、石碑は町の統合小学校に移したというので、統合小学校で探したが見つからない。その後、だいぶたってから、学校から連絡があり、校門の整備をしたときに、門の敷石にしたらしいというので、掘り起こしてもらい、校門のそばに置いてもらいました。 野上大臣は、大変よく勉強されており、一つ一つの質問にも、丁寧に答えていただきました。このコメを取り巻く心配な事態を乗り切るには、在庫を抱え込まないという政府の政策はもっともであるが、しかし、その結 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 安易な、株式会社の農地所有による農業参入の全国展開は反対です
    • (今、改めて問う、「我が国の農業・農政は、どこへ向かおうとしているのか」) 党の今国会に提出する法案審議の委員会で、何人かの議員から、5年前に養父市をモデルとして出発した株式会社の農地所有による農業経営への参入について、今年の8月に全国展開を進めるとしていたことについて、これを改め、「2年間先延ばしし、時間をかけて取り組みをさらに点検して進める」とする国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案に関する党の会議がありました。残念ながら、私など参議院議員は、それぞれテーマの異なる国会の「調査会」に分散して配置されており、私は、「国民生活・経済に関する調査会」と重なり出席できなかったのですが、何人かの衆議院の議員から、「株式会社の農地所有による参入は当然の措置であり、先延しは問題である」「大々的に進めるべき」との発言が相次いだという。私などからすると、驚くべき発言であり、出席しておれば、激しいやり取りになったと思います。大体、参議院議員の多くが、出席できない中での大事な法案審議の委員会を開くべきではなかったと思うし、養父市における取り組みについて、「全国展開に反対だ」とする参議院の政策審議会の申し入れにも異論をはさむという狙いがあったのでないのかと、穿ってしまいます。我が国の地域農業をどう作り上げ、元気にするかについて、農村地域の農地の特性、季節の変動、長い歴史、必要な共同作業等の農業の特性を知った者からすると、ものすごく違和感のあ 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 地域の農業を真に元気にする政策をこそ強化しましょう
    • そのために、以下の事々について整理がなされなければならないのです。・きっちり利益を生み出せること、生き甲斐があること、そのために必要なことは何かについて、しっかり整理されなければならない。・また、農外の株式会社の儲け主義で農業政策を進めていいのか。・家族農業か、または、それを超越して、法人化、共同経営、地域の仲間による法人化、JA等協同組織の取り組みになるのか。・政策の方向として、「目指す方向」が定まっているのか、定まっていないのではないのか。なお、このことは、政府だけの責任でなく、与党の国会議員の間でも定まっていないし、内閣内でも定まっていないのではないのか。それは、決して資本を投下した儲け主義ではないのであって、自然相手であることや、生産の喜びや、安全・安心を届けるということであって、それは株式会社が万能ではないはずです。もっとも、「株式会社で財産を守れる」、「発展させられる」と言うならそれでいいのかもしれないのですが、果たして、そうなのか。ややもすると、資本の論理で儲け主義に走ることにならないのでしょうか。また、地域農業の特性や制約ある農地所有の問題もある。また、株式会社による農地の共同利用については、町や村の思想や、人・農地の実態がそれを許すのか、きちんと絵を描けるのか、ということもある。農業の協同の特性や、地域の特性や、自然・災害もある。改めて、家族、協同、地域、そして稼ぎの在り方が問われる。また、家族・地域等の単位はともかく、協同の取り組みが共感され、良きことと認識されていないと、家族も地域も協同の取り組みも壊れてしまうことになりかねない。儲けは必要だ。しかし、その手法として、どんな方策が「正しい」のか。お互いの配慮か、儲けを実現できる方策に確信はあるのか、規模か、技術か、政策か、また一方で、作物の特性もあ 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 徹底した話し合いを行いましょう
    • 「一体、我々は、この段階で、何をやるんだ、何をすべきなんだ」ということを、関係者を集めて、各種の段階で行ことが求められるのです。「ともかく高齢化している」、その中で「何が求められているのか」、自分が、仲間が、「どんな形で全力をあげて取り組むのか」、「その柱は何か」、そこに確信を持たねばならないのです。知恵を出す、意見交換する、反省する、挑戦する、何が、今一番大事なのか、今やるべきことは何なのか、それを協議しなければならないのです。「地域や、職場や、行政や、国会や、作目対策としても、当面の政策としても、ともかく詰める、そのため 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • JAグループ一丸となって、地域農業の振興、そして、産業化を進めましょう
    • (豪雪・コロナ・鳥インフルエンザの被害にお見舞い申し上げます) 今年は、正月から内外の数々の問題に加え、コロナが収まらず、緊急事態宣言も発せられ、国会と自宅を行き来する1カ月を過ごしました。先のメルマガにも書きましたが、正月を東京で過ごしたのは大学に入学してから、そして全国農協中央会に勤め、その後、議員になってからも初めてでした。この間、地元の新年の会、成人式等に出席できず残念でした。加えて、立派な経営を行っておいでの地元の大規模養鶏農場でも鳥インフルエンザが発生し、関係者皆さんの大変なご苦労を心配しつつ、過ごさざるを得ませんでした。 こうした中で、GotoトラベルやGotoイートなどの縮小・停止、緊急事態宣言の延長という環境下にもかかわらず 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • JAグループを中心とする新しい「投資育成会社」を活用し、地域の農林漁業振興に全力をあげよう
    • 新しい農業への挑戦に取り組む農業者や法人等に対するA-FIVEによる取り組みが破綻したなかで、日本政策金融公庫、農林中央金庫、JA全農、JA共済連、JA全中が出資する「アグリビジネス投資育成株式会社」に関わる法律(農業法人に対する投資の円滑化に関する特別措置法)の法改正が今国会に提出されます。これまでも、同法律の下で、全国の中央・地方の銀行、日本政策金融公庫、リース会社、信用組合・金庫等が連携して出資し、23の投資会社や投資組合が設立され稼働しています。私が参議院議員に初めて当選させていただいた3年後に、自民党は衆議院選挙で敗北し、なんと私は与野党逆転の中で党の農林部会長に選ばれました。その際、農業法人に対する出資を行うA-FIVEが作られたのですが、残念ながら、そのA-FIVEは、十分な成果を出し切れないまま破綻したのです。今回、農林中央金庫が中心になり、JAや信連が役割を果たす形で投資を進める「アグリビジネス投資育成株式会社」の活用に関する法案が今国会に提出されることとなり、A-FIVEの設立に当時の農林部会長としてかかわった私にとっては、大きなリベンジです。地域の農業振興、JAはじめ農業生産法人の活性化、販売力の強化、輸出の拡大を何としても実現したい。なお、私は、この法案の審議に当たり、これまでの経緯を踏まえ、党の会合において、いくつかの注文を行いました。一つは、農業生産に取り組む農業者の品目別部会組織や農業生産法人等による農業生産をJAが中心になってしっかり支え 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 山田俊男の新年挨拶と決意
    • 新年あけましておめでとうございます。皆様には、ますますご健勝で、新しい年をお迎えのことと拝察します。私は、今年の正月は、初めて東京で元旦を迎えました。コロナの問題で、自粛を求められたこともありますが、とりわけ、年末に親しくしていた国会議員がコロナの感染で突然逝去したこともあり、大学に入学して、JA全中に勤め、そして皆様のご支援で国会議員になってから、幾十年にもなりますが、初めて正月を東京で過ごすことといたしました。元旦には、必ず、家族そろって、故郷の埴生八幡宮にお参りしていましたが、今年は近くの門前仲町の富岡八幡宮に初参りしました。参拝者が、長い列を作り何列にも重なり、とてもコロナの環境とは思えない状況でした。正月の4日にJA千葉県連合会の新年の会に、 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • JA全中新年挨拶における山田の挨拶(令和3年1月5日)
    • 「山田です。今日、中家会長のお話を伺い感激しました。また、各常勤役員の皆さんからも、気持ちを一つにした話がありました。このような機会を持たれることは、大変素晴らしいと感じたところです。 それでは、山田はどうするのだと言われるわけでありますが、率直に申し上げます。この3年余り、ないしは、1年余り、市場原理、競争原理の導入を主張する形で、まさに協同の取り組みを軽視する動きになってきていることについて、本当に納得できない時期を政治家として過ごしてきたと思っています。その典型は、農協法の改正であったり、JA全中を協同の基である農協法の世界から外していくとか、そういう事々を含めて、全く納得のいかない日々を政策の渦中で受けてきたわけです。これから大事なことは、我が国の協同組合が抱えているコメの生産流通・販売について、間違いなく地域の協同の取り組みや集落の取り組みや家族の取り組みなど、いろんな取り組みの根幹になる事々が一つ一つ崩されていく内容になるのではないかということを本当に危惧しています。 どうぞ今日の中家会長をはじめ、皆さんの話の中に、共有されている協同の取り組みをこそしっかり主張していく、そして確立していく 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 今、進んでいること、取り組んでいること
    • 10月23日の滋賀県農政連盟リーダー研修会に声をかけていただき、そこで、現下の最大の課題となっている三つのこと、即ち、一つは、圧倒的な農業者の高齢化の問題、二つは、コロナによる需要減で価格低落により販売を減らしている農業者への次期作支援対策の問題、三つは、米の需給調整をしっかり取り組まないと、大幅に価格低減した平成25・26年産と同様の事態が生じかねず、そのため、米の在庫を適正水準(180万トン程度)に保つための対策に全力を挙げなければならないことを報告しました。 皆さんからは、高収益作物次期作支援交付金について、すでに次期作対策として資材や農機を購入しており、今さら対策費を出せない、減額するということは、絶対に認められないとする等、多くのご意見をいただいた。私は、党として、予備費や補正予算を確保し、全力を挙げることを申し上げました。 また、米の需給の現状については、平成25・26年産の在庫増と米価暴落の状況を図表にして示し、何としても米価を低下させないよう、関係者一丸となった取り組みの必要性を訴えました。 ちなみに、米の民間在庫は、H24年180万トンが、H25年224万トン、H26年220万トンへと積み上がっていました。その結果、米の平均価格は、H24年産15,56 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 当面する課題は、4項目です
    •    1,圧倒的な農業者の高齢化と新規就農者の減少の克服若い生産者の就農に力点を置いた政策確立を進める。そのためにも、若い就農者への所得支援措置を充実する。安易な農外の株式会社の農業参入は行わせない。 2、高収益作物次期作支援交付金の取り組み問題の解決農水省は、必要な予算・財源が不足するとして、運用を見直し、取り組みを行った農業者、JA、組織等に対策費の一部を交付できないとした。すでに資材や機械等を手当てした農業者や法人が多くあり、全国各地から猛反発の声があがっている。自民党は、予備費や補正予算の確保に全力をあげる決意でいる。   3、 コメの需給を踏まえた対策の強化国による生産調整の目標配分を行わないとしたことから、生産調整を行わないとする法人や農業者が出てきている。その結果、各年の作柄にもよるが、過剰基調が出てきており、ここ3年あまり米価は一定水準で推移しているが、在庫が増えていることから、売り急ぎ防止の取り組みも限界があり、市場隔離の対策も数量が拡大し財源確保が課題になっている。また、飼料用米の生産拡大もその流通・加工に限界がある。しかし、今のままでは生産調整は総崩れになりかねない。それゆえ、全国各地で、JAが中心になって、JAしかできない形で 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 兵庫県養父市の国家戦略特区の取り組みを訪ねました
    • ここ数年間、ずっと考えていたことを実行に移しました。それは、兵庫県養父市で実行に移されている国家戦略特区を訪ね、現場の様子と、努力されている皆さんの声を直に見て聞くことを行ったことです。森山国会対策委員長からは、数年前から、一度、養父の特区を見てみたいものだと聞いていた。養父の特区がスタートした時の農林水産大臣だったということで常に心配されていたのだと思います。  私はというと、菅前官房長官が総理大臣になられ、そして、森山先生が国対委員長に再任されたという状況の中で、森山委員長とご一緒出来るか懸念があったのですが、総裁選とその後の多忙な中で、「この日程なら行けるぞ」とおっしゃっていただき、日程的には奇跡的な状況下ではあったが、ご一緒することが出来ました。おかげで、私一人が行くのとは異なり、養父市長をはじめとする役所の関係者、特区に参画しておいでの会社の代表の皆さん、JAの皆さん、地域の自治会の役員の皆さんのほか、多くの関係者との懇談が出来ました。 【市内13カ所の特区のうち、能座地区を訪問】姫路から養父に向かい、養父市内には13カ所の特区の取り組みがありますが、圧倒的な山間地の「能座」地区で、2つの企業が参入した最も典型的な参入の形を見て取ることが出来ました。現地を見て、そして関係の皆さんが一堂に会して意見交換が出来ました。現地では、当地を選挙区とする谷衆議院議員も出席された。「能座」地区は、圧倒的な傾斜地の稲作地帯であり、本当に美しい景観の集落だ。特区に指定され、企業が参入する6年前は、16ヘクタールの農地の半分が休耕地・耕作放棄地だったが、今はすべて再生されているという。 一番の驚きは、山の頂上付近から3つの谷川が流れ、その谷に沿って、多くの小さな田んぼが段々にあり、家々も数戸 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【心配は、特区の取り組みによる地域の協同の取り組みの分断】
    • JAは地域に定着し、組合員の協同の取り組みを一番に念頭に置いており、部会組織や集落の協同の取り組みや、販売においても協同の成果を出すべく努力しており、良いとこ取りが進みかねない選別の動きを最も懸念するのであって、地域に配慮しない動きには、強い反発がある。特区による株式会社の参入が、地域や集落や協同の取り組みが持つ大事な視点を失うことが無いよう、政策推進されなければ、大事な地域や、最後に力を発揮する協同の取り組みを壊すことになりかねないのです。そうならないようにしなければなりません。 【JA兵庫西の農業生産法人・有限会社「夢前夢工房」の取り組みに感服】ところで、今回の養父行きの前に、JA兵庫西の「夢前夢 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 野上農林水産大臣が誕生、私は党務を頑張ります
    • 安倍総理の退任、そして、菅総理の誕生となった。閣僚では、農林水産大臣に、私のふるさとである富山選挙区の参議院議員、野上浩太郎先生が就任された。うれしい限りです。その発表当日は、富山の南砺市での献穀斎田抜穂祭が催された日で、私は、春の田植祭に続いて出席させていただいていた。素晴らしい青空のもと、山々も田畑も緑に輝いていた。ふるさとの松村謙三先生、それこそ、農林大臣として、農地解放を推進された大臣で、富山では、それ以来70年振りの農林(水産)大臣の就任です。当日の献穀祭にお集まりの皆さんの間でも、その話題で持ちきりだった。 当時、私は小学校6年生で、卒業記念にふるさと小矢部川の河石に、松村大臣の揮ごうを頂くこととし、それをお願いするため担任の先生と隣り町の松村先生のお宅を訪ね、庭に面した、本がいっぱい重なる質素な書斎で、その場で机に向かって、「友情」と書いていただいた。それを掘った石碑は、小学校の正門に 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 規制改革推進会議の農業・農協・検査制度等への攻撃を跳ね返し、美しい豊かな日本を築きましょう
    • 【水田農業振興議員連盟総会を開催】 今国会は閉会されたが、コロナはまだ収束していないわけで、国会は、全く落ち着いておらず、私も連日、国会に出かけている。そうした中で、コメをめぐる情勢認識を一致させて、今後に備える中で、水田農業振興議員連盟の総会を開いた。私自身は、昨年1年間選挙があり、動きがつかず、事務局長の役を栃木の簗先生に代わってもらっていたが、今回の議連の段取りは、衆議院の簗先生は、それこそ、早ければこの秋には解散・総選挙という報道があり、衆議院の先生方は早々に地元に帰っておいでになるなかで、私が代理する形で準備した。 というのは、水田議連で、どうしてもきちんと意思表示しておきたかったのは、規制改革推進会議がコメの検査の見直し、廃止を主張していることから、これは絶対に歯止めをかけねばならないという決意からであった。 また、今年のコメの作付の動向が、前年との比較で若干の増加の動きが報じられていることもあり、今年の作柄にもよるが、現段階の予測では、平年作か、それを上回る作柄と報じられていることもあり 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【規制改革推進会議等の検査制度の見直し提言は、日本の水田農業をつぶす】
    •  まさに、今求められるのは、生産者・JA・政府・需要者が一体となった取り組みを制度化しておくことだ。ところが、全く、そのことに反する動きがある。それが、規制改革推進会議の動きである。 これまで、生産者・営農組合等々が、JAや政府の方針と一体となって需給調整と計画生産に取り組んできているのであって、この仕組みを維持しているのは検査制度である。今や、ライスセンターやカントリーエレベーター等による、乾燥調製・精米等による流通管理が進んでいることから、まさに、検査はこれらと一体となって、合理化・効率化がされてきている。そして、このことがあって、コメの需給と流通の把握が出来ているのである。その意味では、規制改革推進会議の検査制度廃止のねらいは、コメの生産・流通・管理の要の部分を壊すものであると言わざるを得ない。 まさに、コメの生産・流通・管理の要の部分を、JAから切り離す。そして集荷・流通・販売を弾力化させて、競争させて価格を下げる。それでコメ作りをやめていく農業者が出てくれば、それら農地を手放させ、農外の会社が取得し、自由な生産・流通の世界をつくる。それら農地の転用も含めて、その活用を企業主体で進める。 まさに、そうした世界を、儲けを想定したものとして、我が国のコメの生産や農地の扱いを考えているのではないのか、心配が尽きない。これは絶対に許せない。ましてや、鳴り物入りで企業参入している「国家戦略特区」による農 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 日本の種子・種苗と農業・農村を守ろう
    • 【コロナの行方とその対策】 まだ収まらないんじゃないのか、心配が続く。しかし、我慢に我慢を重ね、引き続き三密を避けた生活が求められる。というのは、突然、地域によっては、感染者数が飛びはねている。子供たちの学校閉鎖も、これで目一杯で、家庭に閉じ込めておくのは限界だ。幼い子供達の生活の環境が、どんな影響を受けているのか、心配だ。 国会は会期末が近づき、補正の予算措置が決まり、それを仕上げておくことが何としても必要だ。傷んだ仕事や生活をこれ以上、破壊しないように支えることが必要だからだ。 その対策には、想定されるあらゆる方策が検討され、その政策も幅をもって運用できるよう措置されている。政府全体の緊急対策関係措置は1次・2次補正合計で57兆円にのぼり、農林水産関係も、大きな枠での対策だが、品目ごとの対策、将来に備えての準備対策も幅広く検討され、幅広く運用されるよう工夫されていると思う。農林水産関係の予算は全体で1次・2次補正で6,106億円に上っていて、内容も多様です。現場で、「こう使おう」という知恵が働くようにされていると思う。 そうすると、現場からどんな具体的な要求を持ち寄るのか、どう運用するのか、どう市町村や県庁や国とも協議するかが問われることになる。 私のところにも、熱心なJA中央会から、「どうなっているのか」「こう使えるようにしてほしい」という形で要請が来ており、役所を訪ねると、「こうします」「こんな工夫ができます」「今後の予算運用で対処できると思います」等々の答えが来る。どうぞ、現場と役所の間はつなぎますから、突き当たって困っている課題があれば、ご連絡ください。 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【種苗法改正に向けて、江藤農水大臣の明快な訴え】
    •  ところで、種子法の廃止以来、テーマになっている種苗法改正に向けて、江藤大臣が、記者会見で、わかりやすい言いぶりで、必要な対策に全力を上げると明言されています。というのは、2年前の種子法の廃止に始まり、そして今国会の議題に上っている種苗法の改正は、これまでの農業者や地域の取り組みを抜本的に変えかねず、生産農家に大きな負担を与えるものだとする心配の声が全国から出てきているからです。突然の種子法の廃止により、誰が、責任をもって種子の供給を担うのか、とする心配の声が出て、17県が条例を制定し、引き続き種子センター等で担う形が維持されてきています。そこに、突然、種苗法の改正が打ち出され、心配が広がっているのです。心配の種は、一つは、必要な種子が手に入らなくなるのでは、との心配です。二つは、これまで農業者自らが自家採種していたのに、それが出来なくなって、よそから高いものを買わなければならないのではないかという心配です。この点について、大臣は、明快に答えてくれています。それは、一番心配されている自家増殖については、一般品種であれば、何の制限もなく作付 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【問題なのは、前農水省事務次官通知の内容】
    • しかし、心配せざるを得ない背景が一つあります。それは、種子法廃止の時に、当時の農水省事務次官が通知を出しており、その中で、規制改革推進会議の動きもあって、当の事務次官が大きな役割を果たす形で、農業競争力強化支援法が成立していることです。このことは、「農業競争力強化支援法」の名前の通り、競争力をつけるため国が役割を果たすというもので、題名には異存はないのですが、政策の考え方というか、方向は、農業への他産業の進出、株式会社化、規模拡大、機械化、競争に耐えうる生産性の向上等を狙いにして、我が国の農業のより一層の競争力の強化を唱うものになっているからです。そして、種苗法との関係では、新しい品種の開発について、米国等の種苗会社との連携等を念頭に置いたものになっているからです。具体的には、「民間事業者による稲、麦類及び大豆の種子生産への参入が進むまでの間、種子の増殖に必要な栽培技術等の種子の生産にかかわる知見を維持し、それを民間事業者に対して提供する役割を担うという前提も踏まえつつ、必要な措置を講じていくことが必要である」「種子生産における民間事業者との連携を十分に考慮していただく必要がある」「必要な場合には、都道府県段階におけ 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【日本一の種子産地で献穀斎田の田植祭に出席】
    • 私は、コロナの緊急事態宣言下で母の葬儀を取り行なわなければならなくなり、田舎に出かけました。17歳で、戦地から帰った父と結婚し、18歳で私を産んだ母です。若くて健康で粘り強い人でしたが、田んぼにはいつくばって、月明かりのもとで田植えや稲刈りを行っていた母を思い出します。ところで、私がJA全中に就職していたある日の朝、全国各紙に、母の農作業着姿が写真入りで掲載されました。驚きました。それは、田舎の縄文遺跡の発掘作業に出ていた母親が、縄文の植物である「こごみ」を発見したとの記事でした。それは、後日、月刊「文芸春秋」の「第一発見者」の表題でグラビアに、「こごみ」を抱えた母親の写真が掲載されました。私は、残念ながら、いまだにそうした名誉ある機会がありません。後日の法事の後、隣の市で開催された「献穀斎田、田植え祭り」に出席させていただきました。コメどころ富山県下でも有数の種場であり、「てしおにかけた米づくり協力会」の皆さんが応援され、小中学生の早乙女姿の皆さんが苗を植えました。五月晴れの快晴で、素晴らしい田植祭でした。出席の皆さんの話題は、当然、種子法や種苗法のことになるわけで、皆さんからは、大事なコメの種子を海外から高く買わざるを得ない時代が来るのではないのかとの心配の声が出されていました。 【全く納得できない、規制改革推進会議によるコメの検査制度廃止の提言】 こうした環境の中で議論になっている種苗法改正は、こういった不安を招くものになっていると言わざるを得ないのです。その意味では、農業競争力強化支援法の内容を改めてきちんと点検し、改正し直す必要があります。当然、当時の事務次官通知を廃止すべきなのです。なお、このことと関連して心配なのは、規制改革推進会議の動き 続きをみる 『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00

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渡邉美樹オフィシャルブログ 夢に日付を!(ワタミ 代表取締役会長 兼 社長) Powered by Ameba
  • 【経営者目線】参院選後のマーケットショックを警戒  ワタミ円安前提の経営
    • 日銀が6月17日の金融政策決定会合で、来年4月以降の長期国債買い入れについて、4千億円ずつ減らす現状のペースを2千億円ずつに変更することを決めた。 ニッポン放送の番組で、元モルガン銀行東京支店長の藤巻健史参院議員と意見交換した。政策変更について、藤巻さんは「滅茶苦茶だ」と論評する。日銀が、国債を買い続ければ、目先の長期金利は押さえ込めるが、物価高は止まらないことを意味する。私の試算でも日銀が国債の3割から4割保有するのを適正としても、正常化には130年かかる計算だ。 日銀は、利上げも見送り、政策金利の水準を0・5%程度に据え置くことも決めた。10年金利1・4%に対して、消費者物価指数は前年同月比3・7%上昇しており、実質金利はマイナスだ。一時的な2万円の給付金で、物価高が解決できるわけがない。 最近、マスコミで国債の買い手がいないと報道されるようになった。利回りを日銀が低く押さえつけているし、国の財政は悪化し続け、経済成長のビジョンもない。世界の投資家が買いたいとは思わないのは、当然だろう。 買い手がいないから、長期債の発行を減らして、短期債の発行を増やすとも言われているが、藤巻さんは「とんでもない愚策だ。破綻前のギリシャが同じことをした。お金を借りる時は、なるべく長期で借りるものだ」と基本を説く。藤巻さんも私も、今回の参院選のあとに、大衆迎合の政策のオンパレードで、日本は財政再建をする気がないと、国債の格付けが下がることをいちばん懸念している。 藤巻さんは「Xデーがいつ来るか。政治家が分かっていないのが辛いところだ。最大の野党はマーケットとなり、鉄槌を下すだろう。ハイパーインフレは、起きるか起きないでなく、いつ起きるのかというフェーズになっている」という。私も日本版のトラスショックをかなり警戒している。 ワタミは6月30日、パシフィコ横浜ノースで株主総会を開き、約2千人が来場した。総会では、円安と不景気を前提にしていると、戦略を語った。社内の合理化を図り、生産性を上げることに注力し、低価格なものを提供する。サブウェイも損益分岐点が低いところで出店し、守りながら攻めていく。当日は、「5年後の夢」も発表した。サブウェイが600店舗、ワタミの宅食を40万食、海外で400店舗にすると語った。 ワタミは日曜日開催の「開かれた株主総会」を続けている。ワタミの宅食の新商品の試食や、ワタミファームの有機野菜の産直販売など、丸一日楽しめる内容にしている。しかし、いちばんのお土産は「夢」を持って帰っていただくことだ。この会社の未来に夢が感じられるかだ。帰り際、「元気をもらった」と株主に言われるのがいちばんうれしい。 参院選がスタートしたが、給付金と減税の政策論争で、日本の未来に夢を感じられるだろうか。12年前に私が参院議員になった時に、古い政治家に「政治と経営は違う」と一喝された。信念を持って、同じだと断言する。日本国債を買いたいと思うかは、日本の未来に夢を感じられるのかが問われている。 【産経ニュース】「渡邉美樹経営者目線」(隔週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】ワタミ備蓄米100トン購入申し込み 仕入れの恩恵は直接還元へ
    • 政府の備蓄米放出が、外食・中食・給食事業者にも拡大された。20日に早速、ワタミも100トンの購入を申し込んだ。審査通過を待って正式購入となるが、精米工場の手配などを急ピッチで行っている。 備蓄米を使った商品をいつ、どのようにお客様に届けるか、詳細については、まだ調整中だが、「ワタミの宅食」は年金生活の高齢者が多く利用している。仕入れの恩恵をお客様に直接還元し、コメ価格高騰、物価高支援になるキャンペーンを組みたいと考えている。一部はワタミが支援する「SAJこども夢食堂」でも使いたい。 先日、中国・上海に出張した。中国経済、特に飲食業界は思っていた以上に不景気な空気感が漂っていた。国による消費刺激策や、販売促進の支援も行っていた。街中の商店街を歩いていると、安全資産とされる「金」の販売所に大行列をなしているのが印象的だった。 そうした中でも、中国のサブウェイは毎年200店舗出店を続け、まもなく1000店舗と快進撃を続けている。中国のサブウェイでは、カラフルな焼きたてのクッキーを販売しており、それが人気だった。ワタミが展開する日本のサブウェイでもクッキーの販売を決めた。コーヒーとクッキーで「新しい世界」を作りたいと思っている。 中国のサブウェイは、DX(デジタルトランスフォーメーション)も進んでおり、バックヤードの注文システムなど、日本でも効率化を取り入れていきたい。  日本経済も先行き不透明だが、中国同様、不景気の中でもサブウェイの出店を加速させる上で、収穫の多い出張となった。 自民党は夏の参院選の公約に、物価高対策として所得制限を設けずに2万円を給付する公約を発表した。減税ならば政策だが、選挙直前での給付金の約束は、国民への実質的な「ワイロ」ではないだろうか。所得制限をかけず、資産家や富裕層にまで配る意味は全くない。今後は、災害時を除き、選挙直前の給付金公約には規制をかけるべきに思う。与党は給付金、野党は減税という構図では、財政再建を期待する国民は投票する先がない。 そもそも物価高の根本的な解決は、中央銀行が金利でコントロールするものだ。しかし、放漫財政の副作用で、国債を大量に保有する日銀は、金利をあげられない。金利をあげれば、政府は国債の利払い費が増加し、財政破綻しかねない。その異常事態こそ、選挙の争点にして議論すべきだ。 長期金利も上がってきている。選挙が終わった後にも国債の格付けが下がることが一番心配だ。ハイパーインフレが起きれば、2万円の給付金では、何も解決できないほど、国民生活は悲惨な目にあう。 自民党は、「2030年に賃金100万円増」も公約に掲げた。そもそも、賃金は企業が支払うもので、自民党が支払うものではない。公約は、キャッチコピーでなく国民との約束だ。政治家が、とりあえず次の選挙で勝ちたいための公約は、国民も見抜くだろう。私たちの清き一票は、「2万円以上の価値」がある。   【産経ニュース】「渡邉美樹経営者目線」(隔週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】コメ価格は「輸入」が即効薬  ワタミ人手不足解消プロジェクト
    • 15年来の親交のある、バングラデシュ暫定政権のトップ、ムハマド・ユヌス首席顧問が来日した。ワタミグループは、バングラデシュ政府から、職業訓練校「ジャパントレーニングセンター」の運営を依頼され、その調印式を行った。 ユヌスさんは「年間10万人、日本へ働く若者を送り込みたい」と国家プロジェクトで雇用創出を掲げている。少子化の日本と対照的に、バングラデッシュは平均年齢が27歳と労働力にあふれている。 ワタミは夢応援型の海外人材ビジネスを展開しており、それが評価された。例えば今、日本で働いている特定技能実習生は、将来、自分の国に戻り飲食店を経営したいといっている。仕入れや原価、店舗運営のノウハウなどを、すべてを教え、帰国後の夢実現を応援している。人手不足の解決と、夢の応援、両者にとって「ウィンウィン」のモデルだ。 先日のサブウェイと、スキマバイトサービスを手掛ける「タイミー」の提携に続いて、人手不足解消プロジェクトの第2弾となる。ユヌスさんとの出会いは教育だった。日本の質の高い教育をバングラデシュでも広めてほしいと依頼を受け、私が理事長を務め、夢教育を実践している、郁文館高校の姉妹校を現地に開校した。日本から教師も派遣した。進学率をはじめ、今ではバングラデシュの「モデル校」となっている。 貧困層に融資を行うグラミン銀行のビジネスモデルで、ノーベル平和賞を受賞したユヌスさんは、「よりよいモデル」を作ることで世界を変えている。目先の利権や既得権に屈することもない。  一方で、「モデルに限界」を感じるのが日本のコメ政策だ。ニッポン放送の番組で、元農水官僚で、「農協の陰謀」という本も出されている、山下一仁氏と意見交換した。 小泉進次郎農水相が、随意契約で備蓄米を放出したが、山下さんは「今の方法では下がらない。農協が提示している高い米価を下げない限り、5キロ4200円はずっと続く。備蓄米を放出して供給量を増やす狙いだが、その分、(農協が)蛇口を閉めればトータルは変わらない」と指摘する。 山下さんは、即効薬は輸入の拡大だという。「輸入を増やせば全体の供給量が増えて米価が下がる。1年に限り、関税もゼロにすべき」と提言する。減反政策をはじめ、いままでの農業政策も批判する。「減反で供給量を減らし、3500億円の財政負担で農家に補助金を与えた。供給量を減らして、消費者に高い価格を払わせてきた」。最大の政策の問題点は、「零細な兼業農家を維持したいということだ」と指摘する。 農協は、JAバンクの収益源となる兼業農家を手厚く保護してきた。農協票は自民党の票田にもなってきた。しかし、日本の農業人口の中央値は75歳ともう限界に来ている。大胆なモデルチェンジが必要だ。担い手不足解消のため、民間企業に農地を取得させ、農業参入を促進させるべきだ。目先の農協票を意識する政治家には、ぜひユヌスさんのような真の指導者を見習ってほしいものだ。   【産経ニュース】「渡邉美樹経営者目線」(隔週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】自民党へ緊急提言!! 次の首相はビジネスマンに  ワタミ創業の原点確認
    • 12年前に私は自民党から参院選に出馬した。経済成長のため「規制改革」や「農協改革」を本気で志した。しかし、自民党は支持母体の方を向いた政策を続けている。備蓄米の95%をJA全農が落札し、国民に米が届かない政策がその象徴だ。 自民党は昨年の衆院選で惨敗して以降も変わる気配がない。ニッポン放送の番組で、保守派の論客、北村晴男弁護士と意見交換した。北村さんは次の参院選で「自民党は、消滅しかねない」と警告する。「石破茂首相になり、岩盤保守層と、手取りを増やす政策を期待する若年層、この2つの支持層を大きく失った。支持回復の唯一の道は、高市早苗前経済安全保障担当相を総裁にして、新しい自民党として再出発することだ」と提言する。 私と北村さんが、ともに不満を抱いたのは、ドナルド・トランプ大統領との関税交渉の姿勢だ。国難の局面、石破首相自ら、トランプ大統領に直接会いに行き、本気度を見せ、打開策を切り開くべきだ。北村さんは「トランプ大統領にびびりまくっている」と印象をのべていた。私も海外企業と交渉を重ねてきたが、逆転劇や奇跡のような結果は、トップ同士、腹をわった交渉でしか生まれない。 今月16日にワタミは41回目の創業記念日を迎え、パシフィコ横浜に全社員と取引先企業500名を集めて、創業記念祭を行った。昨年は日本サブウェイの買収もあり、最高の40周年となった。経営の組織論で大切なのは、企業はどこに向かっていくのかミッションを示すことだ。 独自の循環型6次産業「ワタミモデル」で、サブウェイ3000店舗や、1兆円企業を目指すと方向性を示した。創業の原点「つぼ八7カ条」を再確認し、何にこだわってきたのか、1200名の社員とあらためて共有し、ベクトルをそろえた。 一方の、自民党はいわば、「個人商店」が生き残るためにみんなで利用し合っているだけで、ベクトルがあちこち向いている。本来は国民の幸せでベクトルを合わせるべきだ。今の自民党の延長線上に改革はない。支持母体のための政策の作り方では、改革もできない。 議員時代、自民党の年功序列や、嫉妬の世界にも驚いた。次の首相候補をあげるなら、私は、知名度は高くないが阿達雅志元首相補佐官(参院議員)のような、元商社マンで、ニューヨーク州弁護士だった人に活躍して欲しい。トランプ大統領もスコット・ベッセント財務長官もビジネスマンだ。自民党的発想でなく、ビジネスマンの発想で、外交交渉や、規制改革を進める人物に未来を託したい。 大衆迎合で、財源の裏付けのない政策を掲げる野党より、自民党が変わることに期待したいが、一度解体や、政権から転落しないと、再生しないとも感じる。理念がなければ今日のワタミはなかったと断言できる。石破首相が掲げる「楽しい日本」。国民は、どれだけ共感しているのだろうか。   【産経ニュース】「渡邉美樹経営者目線」(隔週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】消費減税で米1キロ100万円のハイパーインフレ!? ワタミ攻めの決算
    • 世界三大投資家のジム・ロジャーズさんと共著『大暴落~金融バブル大崩壊と日本破綻のシナリオ』を出版し、1年近くが経つ。ニッポン放送でジムさんの「最新の視点」を紹介した。 同書の監修・翻訳を担当したシンガポール在住の花輪陽子さんが先月末にジムさんに取材したところ、ドナルド・トランプ米大統領の関税政策について、「歴史的に関税は世界に不利益を与える」といい、最悪のケースでは1930年代の大恐慌のようになるという。 先月、一時的に円高にふれたが、「日本は人口が減り、債務が増えており、深刻な問題を抱えていることに変わりはない」と、長期視点で、日本破綻を警戒し、円安トレンドは変わらないとの見立てだ。私もまったく同感だ。 加藤勝信財務相は今月2日、民放番組で日本が保有している米国債の売却も交渉カードだと述べて、すぐに撤回した。あれは悪手に感じた。そもそも本当に売る度胸があるのか。「売られたら困るだろう?」という、駆け引きで、トランプ大統領が白旗を上げるタイプではない。大人の交渉においては、相手が一番嫌がることは、口にすべきではない。下手な駆け引きよりも、論理的に「ウィンウィン」を提示し続けるべきだ。 元モルガン銀行東京支店長の藤巻健史参院議員とも先日話した。選挙を前にして与野党から消費税減税の声があるが、原資は赤字国債で、現実的には、また日銀が引き受けるしかない。禁じ手の財政ファイナンスに手を染めた国は、歴史上ハイパーインフレに見舞われている。 藤巻氏はブログで、「元来政治家は目に見える税金を増税すると選挙で落ちるから、目に見えず非難されにくいインフレ税を選択しがち。結果、消費税は無くなったが、米1キロ100万円の世界が到来する。これは消費減税を主張する低所得者層には壊滅的に厳しい」と、減税してもインフレ税が課せられる危険性を説く。 他国と違い、日銀は金利をあげてインフレをコントロールすることができない。藤巻さんが国会質問で答弁を引き出したが、日銀が抱える、国債とETF(上場投資信託)を合わせた評価損は、すでに2兆円となっている。あとは、約13・8兆円の自己資本を食いつぶすと、いよいよ債務超過だ。そうなると、国債の格付けにも影響するだろう。 藤巻さんの試算では0・1%の金利が上がると3兆円の評価損になるため、日銀はこれ以上、大幅には金利を上げられない。  今月13日にワタミは決算会見を行った。令和7年3月期の営業損益は45億4000万円(前年同期比21・2%増)で、主力3事業で増収・営業増益となった。内容も上々だ。M&A(合併・買収)をした、日本サブウェイの、のれん代を一括で償却し、海外2社の買収は成功し、宅食事業では2年がかりで作った、低価格弁当を今秋全国販売するなど、攻めの体制が並ぶ。 しかし、本当の勝負は、金融危機、財政破綻の後だと思っている。国民は、この国の決算が悪すぎると、政治家に怒るべきではないだろうか。 【産経ニュース】「渡邉美樹経営者目線」(隔週水曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】トランプ大統領の最大の弱点は!?  ワタミ米国でルーキー賞
    • 米国のドナルド・トランプ大統領の「関税政策」に注目が集まる中、「ワタミUS」を展開しているラスベガスと、ロサンゼルスに出張してきた。実際に現地をみて、結論、トランプ大統領は、米国民からの反発で「関税政策」をやりきれないと私は感じた。現地では卵が1個100円を超える高インフレが続いている。 「ワタミUS」は、大型ホテルにお寿司を提供しているが、カナダ、メキシコからの観光客が7割減り、不景気で、ラスベガスではトランプ大統領は不人気だった。現地のスーパーにおにぎりなども卸しているが、関税の影響で原材料が高騰すれば価格転嫁するしかない。物価高の不満の矛先は、トランプ大統領と、共和党に向かう。 中間選挙を前に、共和党の内部から、トランプ大統領に不信任を突きつけられることもある。何より共和党が過半数を失えば、トランプ大統領は退任後、訴追や逮捕、収監される可能性がある。ここがトランプ大統領の最大の弱点だ。 現地の人と話して、印象的だったのは、米国市場が暴落すれば、自分たちの年金基金が棄損すると、一番怒りを持っていたことだ。トランプ大統領も市場の暴落をうけて、「90日間の関税停止措置」と、「連邦準備制度理事会(FRB)議長の解任取り下げ」という二つの方針転換をこれまで見せている。 一方でトランプ大統領のような、強気の経営者は謝ることができない。関税政策は間違いだったと言わないだろう。日本は世界で一番先頭に交渉テーブルについているが、関税を取り下げる代わりに、さまざまな交換条件を飲まされることを懸念する。世界に対しても、日本は交換条件を飲んだと悪い例にされてしまう。 大事なのは「関税政策」を実行すれば、困るのは米国だと、毅然とした態度を示すことだ。決裂を覚悟しても、言うべきことは言う、それが交渉だ。私自身も、米国サブウェイ本社との買収交渉で、決裂しそうな局面があった。しかし、終わってみれば、腹を割って話し合ったからこそ、信頼関係や絆が深まった。相手に迎合し、ご機嫌をとる交渉の先には、「格下」として扱われ続ける末路しかない。 「ワタミUS」は嬉しいことに、2月に現地のアジア系企業を支援する団体から「ルーキー賞」を受賞した。賞をきっかけに、最大手のホテルグループとも取引が決まるなど順調に事業を拡大している。価格、品質、サービス、日本のワタミと同じでお客様から「ありがとう」を集めたいと理念を強調して、営業をしている。トランプ大統領の経営は、すべて「損得」だ。 最後は米国が得する決着を図るだろう。しかし、本来ビジネスの基本は「理念」であり「Win-Win(ウィンウィン)」が原則だ。米国の自国第一主義にブレーキをかけることこそ、同盟国日本の役割だ。交渉役の大臣が「MAGA」の赤い帽子をかぶっている場合ではない。日本企業が作る、お寿司屋やおにぎりが世界一だ。ワタミなりの経営で、米国と戦っていきたい。(ワタミ代表取締役会長兼社長CEO・渡邉美樹)   【産経ニュース】「渡邉美樹経営者目線」(隔週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】サブウェイ「ウルトラC戦略」を発表 トランプ政策「大暴落」はまだある
    • ワタミが手掛ける新生サブウェイのモデル旗艦店「ヨコハマベイサイド本店」が今月10日にオープンした。当日は新メニューのほか、「ウルトラC」として大きな業務提携を発表した。 新メニューとして発表したのは、焼肉の和民のノウハウを活かした「牛カルビチーズサンドイッチ」、居食屋和民のロングセラー、和民サラダのカニカマを用いた「シーフードグラタン」。いずれも日本人好みの味を意識した。韓国やインドネシアなど、世界のサブウェイはこうしたローカルメニューで成功している。今後も日本らしいメニューをどんどん増やしていく。 そして目玉メニューが、パンを使わずレタスで具材を包む「サラダラップ」だ。野菜のサブウェイとしてヘルシーを全面に出していく象徴だ。「サラダの店」として利用して欲しい狙いもある。使用する野菜には安心安全の「サブウェイ基準」を設けた。 そしてコーヒーも大きくリニューアルした。アラビカ豆100%の「スペシャルティ ドリップコーヒー」は、抜群に美味しい。コーヒー豆の原価はこれまでの4倍だが、価格はSサイズで260円から180円に引き下げた。コーヒー目的での来店動機を増やすことで十分に元はとれる。 そしてウルトラCはスキマバイトアプリ最大手のタイミーとの業務提携だ。サブウェイ日本法人を買収し、3000店舗構想を打ち上げ、懸念材料として一番指摘されたのが、人手不足だった。当然そうしたことは織り込み済みだ。買収前からタイミーの小川嶺代表取締役と極秘裏に打ち合わせをしていた。 今回の提携では3タイプの画期的な店舗運営を発表した。特に店長以外、全員スポットワーカーという「フルタイミー方式」は、大手外食チェーン初、日本の外食の歴史を変えるモデルとなる。 実際、居酒屋での実証実験ではタイミーを使った方が、採用や研修コストがトータルで割安になり、お客様満足度もタイミーワーカーは高いというデータが出た。何より店長が「シフト組み」という面倒な作業から解放され営業に専念できるのは大きい。1000万人のタイミーワーカーを味方につけたことは、最強の武器だ。 今後出店していくフランチャイズオーナーにも人手不足には困りませんという「安心材料」を示せる。ファースト―フードではサブウェイ独占の提携であり、いよいよマクドナルドを追える体制が整った。 今月、米国のドナルド・トランプ大統領の関税政策を受けて、世界で「大暴落」が起きた。ちょうど1年前に世界的投資家のジム・ロジャーズ氏と共著『大暴落』(プレジデント社)を出版したが、世界の中でも、財政破綻寸前の日本はとくに深刻で、私は、まだまだこれから大きなショックがあると見ている。 そうした中、石破茂政権は一律5万円の給付を検討していると報道されているが、愚策にも程がある。困難に直面した時、「ウルトラC」を考えることが、トップの役割ではないだろうか。   【産経ニュース】「渡邉美樹経営者目線」(隔週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】高校無償化にみる「日本の教育の問題点」 ワタミ「若者の夢」応援
    • 新年度予算案には異議がある。特に「高校授業料無償化」については、無償化よりも、どんな教育をするかが一番重要な論点ではないか。無償化により実質、高校まで義務教育にするということだ。 私は日本の全網羅的な教育に大いに問題があると思う。海外では、科目を集中と選択し、自分の道を高校から歩み始める。数学が嫌いで、英語が得意な子に、高校でも数学を学ばせる必要はない。世界的な流れに反して、全網羅的な教育のまま高校まで義務教育化するというのは、将来的な国家の設計に基づいていない愚策だと思う。 私自身、郁文館夢学園(東京都文京区)の理事長兼校長として現役の私立高校の経営者でもある。学校経営者となり22年、私は一貫して夢教育を提唱している。25歳に就きたい仕事、なりたい自分の姿をイメージし、そこから逆算して、必要なことを学ぶ教育に力をいれている。 海外を目指すなら「郁文館グローバル高校」がある。今年ついに海外大学進学率日本一となった。1年間の海外留学も含め語学をマスターし、「世界人財」として羽ばたいていく。 スポーツや芸術など、さらに夢が明確ならば、自由時間を確保できる通信制「ID学園高校」もある。国も本来は留学費用の援助や、低所得世帯への支援など、それぞれの夢に合わせ応援する制度を拡充すべきだ。 無償化に際して、所得や資産に制限かけなかった点は、政治家の集票目的としか考えられない。私立高校の中には今回の無償化で、授業料を上げてくるところも出てくるだろう。定員割れの公立高校はますます増えるだろう。そうした議論は本来、無償化とセットで行うべきだ。 財源は無限にあるわけではない。この無償化を機に、学校は教育理念や特色といった差別化を今まで以上に打ち出し、教育の質を向上させるべきだ。郁文館高校には東大クラブというものを設置した。一流予備校の元教師を採用し、予備校にいかくなくても東大に合格できる環境を整えた。 東大に意味があるのかという声もあるが、合格までの道のりには努力が伴う。その努力の才能は評価されるべきことだ。その上で東大を卒業したことで夢の職業に就けるなら大きな意味を持つ。 今年の郁文館の東大合格者は、中学3年の時に東大受験を決意し、夢手帳に記したという。ズバ抜けて成績がよかったわけではないが「3年間、先生を信じてがんばり抜いた」という。3年間必死に努力して、人生を変える。こうした奇跡の物語の現場こそが学校であり教育だ。 先日、ワタミが支援するビジネスコンテスト「みんなの夢アワード」が開催された。今年で15回目となる。エントリー数も過去最大となった。プレゼン内容のレベルも向上し続けている。継続は力なりだ。 政治も社会も、もっと「若者の夢」を応援すべきだ。授業料無償化より、夢を応援することの方が、この国の未来に奇跡を起こすと思う。   【産経ニュース】「渡邉美樹経営者目線」(隔週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】ゴールドの価格は3倍になる!! サブウェイで日本農業を応援
    • 石破茂政権には「信念」が感じられない。少数与党として、野党を取り込む予算案に修正するなら、並行して歳出削減も行うべきだ、それが国家経営だ。まず削るべきは、国会議員自らの歳費や議席数の削減だ。首相が10万円の商品券を配っているようでは、そうした改革は期待できない。国債(借金)依存のバラマキ政治を続け、日銀がお金を刷り続けている以上、日本円の価値は、薄まり続けていく。 ニッポン放送の番組で、元住友商事で、『今こそ、ゴールド(金)投資!』(大橋ひろこ氏共著、ビジネス社)という本を出版した貴金属ディーラー、池水雄一さんと対談した。「ゴールドの価格は過去54年で80倍となっており、これからも上がり続けていく宿命。投資は今からでも全然遅くない」という。 私は流動性から考え、資産防衛のメインはドルだが、ゴールドも有効と感じている。昨年共著を出版した世界的投資家のジム・ロジャーズ氏も「世界的大暴落が起きるから、今はドルとゴールドだ」とポジションを明言していた。 池水さんによると、掘り出したゴールドの総量は22~23万トンといわれ、埋蔵量は残り5万4000トンという。無国籍通貨と言われるゴールドは有限だという点が大きい。一般的に、ゴールドは金利が上昇すると、価格が下がると言われているが、「最近はドル金利が上がってもゴールドが下がらない状況起きている」と池水さんはいう。 最大の理由は、中国やインド、ロシアなどで構成する新興国群「BRICS」の中央銀行が買い続けていることだ。中国やロシアが「敵対する米ドルを持っていることがリスクになっているので、米国債を売ってゴールドを買っている」という。「10年後は、円建てでゴールドは1グラム5万円(約3倍)になっていてもおかしくない」と予想していた。 長期金利が上昇を続けており、まもなく日銀は債務超過となる。世界が日本円を信用しなくなるリスクが迫りつつある。世界の中央銀行の中で、日銀だけが悪いインフレを止めることができない。円安・高インフレはドル建てのゴールドにとって、ダブルのプラスだ。 ハイパーインフレや財政破綻が起きても、一番強いビジネスは農業だ。しかし、日本農業は深刻な担い手不足だ。先日、ワタミでは、全国50以上の農業生産者を集めて、サブウェイ生産者会議を開催した。 サブウェイ基準の安心安全の野菜を作ってくれる契約農家を増やしていく戦略だ。契約農場の看板を立てることで「野菜のサブウェイ」というブランディングも広めていきたい。生産者は価格が不安定では、安心した経営ができない。サブウェイは年間まとめ買いで生産者を支援し、食料自給率向上の一翼を担い、日本農業に貢献していきたい。 目指すは全国3000店、店の数が増えれば、野菜の出荷量もどんどん増えていくと夢を語った。日本の政治には夢がない。国のトップは、商品券を配るより、夢を語ることで共感を集めるべきだ。 【産経ニュース】「渡邉美樹経営者目線」(隔週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】長期金利上昇でXデーが近い 居酒屋倒産でもワタミ好調の理由
    • 先月21日に長期金利が一時1・455%まで上昇した。ニッポン放送の番組で、元モルガン銀行東京支店長の藤巻健史参院議員と緊急に意見交換した。この兆候について、藤巻さんは「かなり危険だ」という。 生命保険会社、地方銀行などの国債の評価額も深刻だ。いちばん深刻なのは日本銀行だ。金利が0・1%ずつ上昇するたびに、2・9兆円の評価損となる。上昇が続けば債務超過となる。藤巻さんは「債務超過となれば、世界が日本の中央銀行を信用しなくなる、格付け機関も格下げをしてくる、そうなれば日本国債はジャンク債になる」と警戒する。まったく同感だ。 昨年、日銀の植田和男総裁は、国債の買い入れを減らしていくと方針を示したが、一方で先月、長期金利の上昇局面で、「機動的に国債買い入れの増額を実施する」と発言した。藤巻さんは「とんでもない発言だ。普通の国なら(インフレの際は)買いオペをやめて売りオペをしてお金を回収するのに、さらにインフレにするということだ」、「長期金利が上昇したら(日銀が)おしまいだと思っているのだろう」とみる。 財政ファイナンスを続ける宣言にしか聞こえない。昨年私と共著を出版した、世界的投資家のジム・ロジャーズ氏は、「財政ファイナンスに手を染めた国は歴史上、例外なくハイパーインフレに見舞われる」と断言している。藤巻さんは、「もう限界が来ている。2013年からの10年で新発国債の95%を日銀が買い続けている。買い手がいなくなれば、どんなマーケットも値段が下がり、長期金利が上がるに決まっている」という。 これまで日本が財政破綻してこなかった理由は、金利を低く抑えてきたからだ。長期金利が上昇すれば、日本は、すべて八方ふさがりで逃げるところがない。いよいよXデーが近いと感じる。日本の中小企業も金利上昇には耐えられないだろう。 最近、飲食店経営者から、コロナ融資で借りた借金は一生完済できないと弱気の相談を多く受ける。インフレによる原価や、人件費の高騰の方が何より痛手だ。気持ちで負けてしまったらおしまいであり、事業計画や返済計画をしっかり立て未来を描くしかない。 居酒屋の倒産が過去最高と言われる中、ワタミの居酒屋は昨年12月、大半の店で最高月販を更新した。大型宴会が好調だった。残存者利益がいちばん大きい。コロナ禍に社員のリストラをしなかったことでエース級の店長が今活躍していることも大きい。 「和民」の原点、「手作り」に回帰していることも高く評価されている。今月からの歓送迎会商戦も期待している。強みを磨くことこそ経営だ。少数与党で、とりあえず予算を通すような政治で財政再建などできるわけがない。日本の強みを磨くことこそ、政治の役割ではないだろうか。   【産経ニュース】「渡邉美樹経営者目線」(隔週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】大暴落警戒「家を買うなら2030年以降」 ワタミ本社にサブウェイオープン!
    • 東京都心の新築マンションの価格が1億円を超えて高騰を続けている。やはり異常に感じる。ニッポン放送の番組で、著書『なぜマンションは高騰しているのか』(祥伝社新書)がベストセラーになっている、元三井不動産の牧野知弘さんと意見交換した。 牧野さんは異次元の金融緩和以降、タワーマンションは完全に金融商品になっているという。円安で外国人に割安感も与えている。投資と実需に開きがあり「家を買うなら、2030年以降」と提唱している。現在、首都圏で65歳以上の高齢者は900万人いるといい、「今後5~10年でかなり相続が起こると、供給圧力が増えるので実需でほしい人はちょっと待った方がいい」という。毎年マンション価格が上がるので、焦って買う人も多いらしい。 「ペアローン」でタワマンを買う夫婦もいるらしいが、互いが連帯保証になる制度で、かなり危険に感じる。日銀が先月利上げを実施したが「金利が上がると一時的に、株と不動産は下がる」と牧野さんもみる。何より、変動金利でローンを組んでいる人は大きな痛手で、金利上昇の局面で、住宅ローン破綻も出てくると指摘。さらに「インフレが進むと、毎月の管理費や修繕積立金の値上げも負担になる」と懸念していた。 日銀が金利を上げなければインフレに歯止めが利かなくなり「日本全体の破綻につながるおそれがある」と牧野さんも警戒していた。私も、正常な国なら、金利を上げるべきだと思う。しかし日本は、金利を上げると、日銀が債務超過に陥り、国債の格付けにも影響が出て、大して上げられないとみている。それでも金利を上げていけば、国は借金(国債)の利払い費が増え予算が組めなくなる。 いずれにしろ、財政再建に取り組まなければ、ハイパーインフレか財政破綻は避けられないだろう。不動産も一度は大暴落するとみている。資産防衛はドルしかない。 先日、大田区大鳥居の、ワタミ本社1階に直営1号店となるサブウェイがオープンした。近所の皆さんで大行列となった。ワタミは都心の一等地の高層ビルから何度も本社入居の打診があったが、蒲田周辺を好んでいる。理由は、家賃を低く抑えて、その分をお客さまや、社員に還元したいという経営理念からだ。自社ビルを買うとしたら財政破綻が起き、大暴落したタイミングだと考えている。固定費を抑えるというのは経営の原理原則だ。 国会で議論されている来年度予算では、高校授業料の無償化を織り込む案が浮上してきた。当然、固定化されるだろう。何かにお金を使う時は、何かを減らすべきではないだろうか。長期金利がじわじわと上昇している。国民の住宅ローンもそうだが、国の借金も金利上昇に耐えられるのか。そうした、不都合な真実こそ、国会で議論すべきだ。   【産経ニュース】「渡邉美樹経営者目線」(隔週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】国債の格付けが下がる危険性 ワタミ支援の「奨学金」で悩み
    • 本日から夕刊フジの連載を引き継ぎ、産経ニュースで連載を始める。 ニッポン放送の番組で『持続不可能な財政』という本を出版された日本総研の河村小百合主席研究員と対談した。1000兆円を超える借金がありながら、日本がこれまで財政破綻しなかったのは、日銀が金利を抑えつけ、「国債の利払い費」が増えなかったからだと河村さんはいう。仮に、金利が3%になれば、30兆円の利払い費が必要となる。その財源はどうするのか。 日銀は先月の金融政策決定会合で0.5%への利上げを行った。利上げを続けると、「日銀は大きくバランスシートを膨らませ、当座預金につける利子のコストが上がる。買い入れた国債との間では、すでに逆ザヤに陥っていると思われる。これが続くと赤字となり、債務超過となる」と指摘する。 日銀が信用を失い、円安に歯止めが効かなくなる可能性もある。しかし日銀が金利を上げなければ、物価だけが上がり、「インフレで(国民に)重い負担がのしかかる」。 八方塞がりだが、解決策は、国の借金を減らし、財政再建に取り組むしかない。経済協力開発機構(OECD)の日本への財政再建の提言案を見ると、毎年消費税率を1%ずつ、20%になるまで上げていくことや、年金受給の適格年齢を70歳まで上げるなどが並ぶ。 しかし、今議論されている「年収103万円の壁を引き上げ」などは、財源の裏付けがなく、財政再建とは真逆だ。国民民主党の玉木さんなどは、経済が成長すれば税収が増えるというが、河村さんはインフレで財政再建はできないという。年金や公務員給与などの歳出も増えるからだ。河村さんはとにかく「収入の範囲で予算を組め」と提言する。どの政党も、票が欲しく、歳出削減や増税を訴えない。 来年度予算は30兆円の国債(借金)ありきの予算だ。財政再建する気がない予算を通すことは危険だ。国の借金も「借りたものは返す」という姿勢があたり前だ。その姿勢を崩すと世界から信用を失い、国債の格付けが下がり、一気に日本は追い込まれる可能性もある。 先月、ワタミが支援するカンボジアのスクール・エイド・ジャパン(SAJ)の孤児院に行ってきた。OBを交えて、バーベキューを楽しんだ。 しかし、新たな問題に頭を悩ます。それは孤児院のOBが、大学の奨学金を、卒業して就職しても、大半が返済しないことだ。現在学生の子も、留年するから来年も奨学金が欲しい、別の学校に進学したいからそれも援助して欲しいと、お願いが続く。あんなにハングリーだった子が、甘えに慣れる。運営は公益財団で、返済は次の子供たちが進学する原資となる。 人は、一度与えられると、それが当たり前となり、自立しなくなることが怖い。毎月10ドルずつでもいいから返済していく、「心構え」を子供たちに伝えた。日本の財政も全く同じだ。国の借金をどう返すのか、全政治家に返済計画を問いたい。 【産経ニュース】「渡邉美樹経営者目線」(隔週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】ワタミ創業史に夕刊フジあり 「88歳の夢」を記しておく
    • 今回で夕刊フジの連載としては最後となる。 40年前、ワタミ1号店の一番最初のお客さまが手にしていたのが夕刊フジだった。あの光景は一生忘れられない。午後5時の開店と同時に看板をつけたがお客さんがすぐには来ず、「このままずっと来ないのではないか」と、不安になったものだ。午後5時半すぎに1人のサラリーマンが夕刊フジを手に来店された。うれしかった。その瞬間が、ワタミのはじまりだ。夕刊を読みながら、ビールを飲んでいる人が多かった。 ワタミ創業40年、夕刊フジ創刊56年。居酒屋も夕刊も、昭和の象徴で、サラリーマンの夕方からの「憩い」の存在だった。時代の変化とはいえ、夕刊フジの休刊を寂しく思う。ただ、私は「紙の新聞」が大好きだ。なくならないと信じている。それは居酒屋も同じだ。ネットニュースや、オンライン飲み会にはない「独特の良さ」がたくさんある、揺り戻しは、必ずあると思う。 私が連載を始めたのは参院議員を卒業すると決めた2019年のことだった。政界進出を決めた11年の東京都知事選では約101万票、13年の参院選は約10万票と、多くの方が、私の政治に期待してくださった。議員を卒業しても問題提起や、提言は続けていきたいと、この場を大事にしてきた。菅義偉元首相にも「夕刊フジ読んだよ」と声をかけていただくなど、多くの方から反響があり励みとなった。 コロナ禍もワタミの経営判断をタイムリーに伝えてきた。未曽有の危機と戦った毎週の心情は、後々、重要な記録となるだろう。残念ながら、コロナ禍で国の借金は膨らみ、この6年で日本は財政破綻に近づいた。 ハイパーインフレ、大暴落への警鐘にはとくに力を入れ、世界三大投資家のジム・ロジャーズ氏、元モルガン銀行東京支店長の藤巻健史参院議員の意見も度々、紹介してきた。日銀や、国家財政はもう5年も持たないだろう。大衆迎合政治の行き着く先の、ハイパーインフレは避けられないと感じる。「ドルで資産防衛をしてください」、そう呼びかけ、危機からひとりでも多くの方を救いたい。 2月からは、産経新聞のニュースサイト「産経ニュース」で、「経営者目線」の連載を続けていくことになった。財政破綻の警鐘に加え、ワタミの挑戦記も引き続き伝えていきたい。 「居酒屋のワタミから、サブウェイのワタミへ」は、まだはじまったばかりだ。未来永劫(えいごう)残るであろう、夕刊フジの最後の連載で、明確に記しておきたいことがある。それは夢だ。「23年後、2048年、サブウェイ3000店舗達成」。私はその時、88歳であり、経営者人生完結の年としたい。私の人生はいつも、こうして「夢に日付を」いれてきた。 今の日本の政治に足りないのは、こうした逆算力だ。叶えたい未来から物事を見る、それが究極の経営者目線だ。88歳、夢を叶えた私は、サブウェイのサンドイッチとコーヒー、そして、今日の夕刊フジを片手にして、昔を懐かしんでいるだろう。  =おわり 【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】5年以内にハイパーインフレが起きる ワタミ「サブウェイ」新メニュー開発中
    • ニッポン放送の番組で、長年ハイパーインフレを警告する元モルガン銀行東京支店長の藤巻健史参院議員と対談した。藤巻さんは今年を「米国はポジティブな方向で変化があり、日本は大変な1年になる」と見通す。 米国では、ドナルド・トランプ大統領が就任したが、藤巻さんは「イーロン・マスク氏やヘッジファンド出身の財務長官の起用で、歳出歳入の関係をきちんとし、規制緩和や民間主導で、結構強いアメリカを作り出すのでは」と予測する。私も同感だ。一方、関税引き上げの影響で日本の景気は悪くなるだろう。 日銀の利上げが注目されるが、藤巻さんは「あと一回、0・25%上げたらおしまい、それ以上、上げると日銀は赤字でべらぼうな評価損となる」と指摘。 私は米国は利下げを停止し、場合によっては再利上げもあり得るとみている。日本は異次元の金融緩和の副作用で、利上げをすれば政府は国債の利払い費が莫大(ばくだい)に増えてしまう。そうした事情にそろそろ世界が注目しだすだろう。 先日、ある銀行トップと話したが、いちばん気にしていたのが国債の格付けだ。格付けがダウンしたら連鎖的に銀行の格付けも下がる。今、国債の格付けが維持されているのは、日銀が国債を買い続けているからだ。植田和男総裁はそれを減らしていくと明言している。藤巻さんは「日銀という最大の国債の買い手がいなくなれば、長期金利が跳ね上がり、上がった段階で格付けが下がることもある」という。 日本の与野党はバラマキ政策を続けているが、藤巻さんは「マーケットが、最大の野党だということを忘れてはならない」と語気を強める。来年度予算成立あたりのタイミングで、「日本版トラスショック」が起きても不思議でないと私も感じている。「伝説のディーラー」と呼ばれた藤巻さんはいずれにしろ、日本の財政状況をみて、5年以内には、ほぼ確実にハイパーインフレが起きるという。 帝国データバンクが14日に公表したデータによると、24年の飲食店の倒産件数は過去最多を更新し、居酒屋の倒産が特に多いという。今後、業態転換も進むだろう。 ワタミが展開する「サブウェイ」も、「フランチャイズオーナーに興味がある」と連日多くの問い合わせをいただいている。新規採用の基本方針は「オーナー自ら店に立つこと」としている。世界的にみてもオーナー自ら店に立ち、目配りする1店舗目と、2店舗目は成功するらしい。その後で、10店舗以上経営できるかの資質をみたい。 現在、ワタミ・サブウェイの1号店に向けた新メニュー開発やコーヒーの大リニューアルといった準備を連日おこなっている。 「楽して儲かる魔法などない」。異次元の金融緩和で、日本経済がよくならなかったことが、その最大の象徴だろう。    【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • ジム・ロジャーズ氏「2025年は弱気相場」を予測 ワタミ「宅食調査」で総合満足度1位!!
    • ニッポン放送の番組で、世界的投資家のジム・ロジャーズさんと対談した。昨年共著で出版した『大暴落』はベストセラーとなった。 ジムさんは、「2025年は米国や、日本を含む世界で、何らかの(金融)問題が表明化してもおかしくなく、大きな弱気相場を予想している」という。ジムさんは最近、『日銀が日本を滅ぼす』(SB新書)を出版した。日銀は、昨年17年ぶりに利上げを決めたが、「これほど長い間、低金利を維持するのは正しくなかった」という。 円安物価高でも、日銀は機動的に金利を上げられない。金利を上げれば、大量に国債を発行している政府の利払い費が増加する。日銀も債務超過に陥り、国債の格付けの引き下げになりかねない。 植田和男総裁が金利を上げていく方針を示したが、実際上げていけるかは、ジムさんも私も疑問をもっている。本来、金利は市場に委ねるべきだといい、ジムさんは、適正な金利水準は5%ぐらいだろうという。 しかし、その水準になれば、多くの中小企業は倒産し、住宅ローンの変動金利に耐えられない家庭も多く出て来る。低金利を維持すれば、日米金利差は広がり、円安物価高はますます進む。日銀は八方ふさがりだ。 無論、日銀に国債を押し付けてきたのは、政府であり政治家だ。ジムさんは、痛みを伴う改革は避けられず、国の債務を減らし、人口を増やすしか解決策はないという。 しかし、自民党は今、少数与党でもあり、痛みを伴う政策を訴える力はない。少子化の解決策として、ジムさんが提唱し続けている移民政策も、国民に不人気で、各政党が触れたがらない。来年度予算案も、過去最大で、財源も国債発行ありきで組まれている。たしかに理屈上は、日銀はいくらでもお金を刷れるが、ハイパーインフレという、実質、財政破綻を迎えるしかないとジムさんも私も思っている。Xデーはそう遠くないと感じる。 ジムさんの現在のポートフォリオは、ほぼ現金に近い米ドルだという。世界的な暴落があっても、相対的に米ドルの信用がいちばん高いと強調していた。私も同じ考えだ。残念ながら、高齢の人ほど、日本人は日本円を信用している。資産は日本円だけで、収入は年金生活という人は、ハイパーインフレが起きたときに一番被害が大きい。 ワタミの宅食は、高齢の方がお客さまであり、何が起きても事業継続できる体制を意識している。昨年末、「ワタミの宅食ダイレクト」が「HonNe Award 2024~宅食サービス部門~」で総合満足度ナンバーワンを受賞した。うれしいとともに、高齢者の食を支える重責にしっかりと応えていきたい。 今年は年金生活者の生活を守るための大きな発表も準備している。「日銀が日本を滅ぼす」―。そうしないために、政治には「責任政党」が必要だと強く感じる。   【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】1ドル180円も意識「80年に一度のグレートリセット」警戒 ワタミ海外事業10倍へ
    • あけましておめでとうございます。2025年は、「サブウェイ3000店舗への土台作り」の年となる。 新メニューやモデル店を春にはお披露目する。コーヒーも変える予定だ。そうした土台をもって、まずは「10年1000店舗」へ向け、夢のはじまりがいよいよ本格的にスタートする。 ワタミグループ全体では、円安を意識しながらの経営となる。海外事業は昨年の10倍の利益という予算計画を担当役員があげてきた。香港の赤字がとまり、その他の国はすべて成長曲線にのっているのが大きい。 加えて、シンガポールでM&A(合併・買収)した、食品加工卸しのリーダー・フード社が想定より好調だ。米国でM&Aした、すし事業も販路を拡大している。今年はロサンゼルスへの出店も準備している。 この時期、マスコミから今年の為替や日経平均の見通しについての質問を多く受ける。通常のシナリオでは、日経平均の予想レンジは昨年末の3万9000円台が上限で、2万5000円台までの下落もあるのではないかと思う。為替は1ドル150円~180円とみている。 今月就任するドナルド・トランプ次期大統領次第のところが大きいが、輸出規制や関税は、インフレ要因となり日米金利差は縮まることはなく、拡大していくだろう。大暴落となれば、1ドル300円、株価1万5000円もありえると警戒する。仮に、円高、株高局面があっても〝瞬間風速〟で、長期トレンドは変わらないと考える。その理由は、悪化が止まらない日本の財政状況だ。 今年は終戦から80年となる節目の年だが、私はアメリカの学者が提唱する「80年周期説」を警戒している。太平洋戦争、明治維新とこれまでも80年に一度大きな変化を迎えている。 終戦の翌年1946年に日本は預金封鎖と、ハイパーインフレを経験している。対GDP比債務も当時の水準以上で、同じことが起きても不思議ではない。与党の過半数割れで、バラマキ政策の大衆迎合が加速している。財政破綻など起きるわけがないという人もいる。しかし80年前も、日本が戦争に絶対負けるわけがないという世論が大勢だった。 来年度予算や、それに伴う財源を赤字国債(借金)に依存する姿を世界がみて、日本の国債の格付けが下がることを直近ではいちばん危惧している。格下げは、破綻の引き金になりかねない。 財政破綻後は、どんな業界も上位3社しか残らないといわれる。サブウェイも、ワタミの宅食もその上位3社でありつづける準備を急ぐ。 ワタミ本社も合理化プロジェクトを推進し、生産性を上げて、DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用し「筋肉質」な体制とした。80年に一度のグレートリセットがあっても、強く生き抜く経営をしていきたい。 サブマリン型のサンドイッチを、マイウェイ(自分らしく)という、サブウェイにふさわしく、私らしく変革期を戦っていきたい。    【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】韓国サブウェイ10年で500店舗の大躍進 ワタミ「創」と「挑」の年だった
    • 韓国では、サブウェイがここ10年で500店舗出店し、累計600店舗と大躍進している。その理由をこの目で分析したく、ソウルに出張した。 サブウェイ韓国のトップは、成功の一番の要因をローカルメニューだという。韓国人が好む甘辛ソースなどを開発して、それが受け入れられている。インドネシアをはじめ現在、世界でサブウェイが躍進している国はみな、このローカルメニューで成功しているという。 その上で、サブウェイのブランドにも忠実だ。「普段使い」の店であることを大切にしながら、パンも具材も「本物」であることを大事にしていた。米国にジャージー・マイクスというサンドイッチチェーンがある。ハムのスライサーがある店で少し意識していた。しかし韓国サブウェイのトップは、ハムを目の前で切ることで、高級感は出るが非日常の店になってしまう、サブウェイは日常であるべきだと力説した。 実際にジャージー・マイクスの方が商品の値段は高い。これが米国でジャージー・マイクス3000店舗、サブウェイ2万1000店舗の差を生んでいる可能性は否定できない。「値段を上げるな」は最大のメッセージだった。 しかし、セットメニューで上手に売り上げもあげていた。さらに韓国のサブウェイは夜の売り上げが30%もある、これは大きい。それに適した立地に出店している。夜でも食べたいサンドイッチを日本でも開発する。それとサラダの充実だ。韓国のサブウェイはサラダメニューがものすごく充実していた。美容の街では多くの女性がサラダを注文していた。 韓国は商圏人口からあと600店舗、累計1200店舗の出店が限界だと試算していた。日本は商圏人口からみても3000店舗は十分実現可能だ。その第一歩となる、ワタミサブウェイのモデル店と、新メニューのお披露目は来年2月末頃を予定している。 出張の1週間前、韓国は尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が「非常戒厳宣言」を出し緊張感が走った。韓国の人は、口をそろえて大統領の「私心」を批判する。夫人への疑惑追及の回避などが理由で、権力をつかったことに相当の怒りを持っていた。国民が権力腐敗にNOを突き付け、国家の安全装置が働いた格好だ。 日本の政治はどうか。政治とカネをめぐる改革でも、自民党は政策活動費の全面禁止に対し最後まで「抜け道」を主張していた。自由に使えるお金を残しておきたいという「私心」が見え見えだ。こうした政治家が財政再建できるとも思えない。 2024年最後の連載となる。振り返れば、今年の漢字は「創」と「挑」といったところだ。ワタミ創業40周年は、名実ともに「第2の創業」となった。サブウェイ買収で、新しい挑戦が始まった。創業者として、百年先のワタミを考えて、サブウェイ買収を決めた。 日本の政治家にも、100年先を考えた政治を切に願いたいものだ。   【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】人口減少を食い止めた「奇跡の村」 ワタミ「日経SDGs調査」外食最高峰
    • 先月、熊本県南阿蘇村から講演会を依頼されて、現地を訪れた。2016年の熊本地震で大きな被害を受けた地域で「震災ミュージアム」にも足を運んだ。 南阿蘇村は、民間団体「人口戦略会議」のレポートで、10年前に「消滅可能性自治体」となっていた。ただ、今年4月、「自立持続可能性自治体」に評価が変わり、奇跡の復活を遂げた。 「運」も大きかった。隣の同県菊陽町に、半導体受託生産最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が進出したことだ。10年間で11兆1920億円の経済効果を生むといわれる。ただ、TSMCの恩恵を受ける周辺自治体は他にもある。南阿蘇村は景色がよく、移住者が村での生活をSNSで発信していく中で、評判が評判を呼んだという。 さらに、吉良清一村長のリーダーシップが大きいと感じた。「運」を呼び込むような明るく前向きな方だった。地元名物の赤牛を一緒に食べながら、地元ワインなどを熱心に宣伝していた。村長は毎日、午前8時半から9時半に「出張村長室」と称して、役場の玄関に座り、村民や、職員に何でも話しかけてくれという取り組みもしていた。 SDGs(持続可能な開発目標)を掲げた総合計画も発想が、官僚的でなく、経営的で、よくできていた。村には、阿蘇山麓の草千里ヶ浜の水資源という大きな資産がある。農業も半導体工場も水が重要だ。だから、雨水をためて草原を守る環境政策に、とくに力を入れている。 さらに村では若者を呼び込むために、村長肝いりの手引書をつくったらしい。「隣の家には手土産を持っていきなさい」というアドバイスから、地域の草刈りなど、細かいことまで書いてあり、それが評判らしい。現在も400人ほどが移住の準備待ちをしているといっていた。 吉良村長には中小企業の社長のような印象を受けた。会社の資産を最大限活用して、物を売り、人を呼び込む、まさにセールスマンだ。自治体のトップとは政治家でなく経営者であるべきと改めて感じた。 村では「真のSDGs未来都市へ」というテーマで講演をした。ワタミは今年も「日経SDGs経営調査」で、外食企業最高峰の星3・5の評価を受けた。最近「SDGs疲れ」という言葉も耳にする。しかし、重要なのは、本当に「SDGs」をやりたいかどうかだ。南阿蘇村のケースでは、SDGsと損得をうまくくっつけている。先の草千里ヶ浜を守ることがSDGsになり、村の生命線を守ることにもつながる。 ワタミは企業理念やビジネスモデルが偶然、SDGsと重なっており、損得抜きでやっている面もある。一方で、SDGs調査の評価で、外国人経営者がいると高評価になるというような点は、本当にそれがSDGsなのか、やや疑問も感じる。日本らしい百年企業や、SDGs経営もある。 小さな村の村長が、しっかりと自治体を経営していた。赤字国債(借金)に頼る日本国の経営が、いちばん持続可能でないと感じる。   【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】政党交付金は議員に直接支払う方がいい ワタミ忘年会好調の理由は「店長」
    • 政府は先月の持ち回り閣議で、約14兆の補正予算を決定した。物価高への対応が合計で3兆3897億円、うち電気・ガス料金の負担軽減3194億円、燃料油価格の激変緩和措置に1兆324億円を使うという。 脱デフレといってインフレ政策をとっておきながら、赤字国債を出してまで物価高対策を行う。客観的に何をしているのか分からない。石破茂首相が選挙期間中に「補正は13兆円を上回る規模」と発言し、各省庁が取れるだけ取ろうとした予算だろう。補正予算は、ほとんど審議されない。コロナ以降、大型補正があたり前になってきた。補正であっても、慎重に議論し、効果検証もしっかりして欲しい。 政治資金規正法の再改正に向けての議論もはじまったが、自民党は企業・団体献金を廃止しない意向を貫いている。世論がもっと自民党に怒れば、廃止に傾くかもしれないが、風を読み、今のままでは押し切れると見ているのが本音だろう。 結局、政党交付金を導入しても、企業・団体献金は存在し続けている。政党交付金をもっと有効に使うべきだ。 私は議員時代に政党交付金をひとり頭の金額で、議員個人に直接支払うよう提言した。使い切らなかったら国庫に戻せばいい。党を介して受け取れば、党や執行部に頭が上がらなくなる。政党の必要経費は議員が出し合う形にすればいい。そうすれば、政党本部の規模も機能も必要最小限になるし、有効的でクリーンなお金の使い方になる。 議員には、破格の議員宿舎や、グリーン車を含めたJR乗り放題や、東京と選挙区を月4回往復できる航空券などの特権もある。野党ですらこの特権を手放そうとしない。結局は国民が怒るしかない。 さて、年の瀬が近づいているが、ワタミが先月集計した今年の忘年会のトレンド速報では予約件数前年113%と好調だ。想定より大型宴会も多い。 居酒屋業界全体は、いまだコロナ前の売り上げから7~8割だ。ワタミは、普段は飲みに行かないが、忘年会ぐらいはやろうという風潮をしっかり取り込み、大型宴会ができる店を残した残存者利益も効いている。人手不足倒産も言われるが、ワタミはコロナ禍でも店長を1人も手放さなかった、実はこれがいちばん大きい。 もちろん忘年会コースのメニューにもこだわっている、主力居酒屋の「三代目鳥メロ」では早期予約で近江牛を用意した。通常予約でも肉を2倍盛りとバリューを出した。 忘年会と言えば、参議院議員時代の同期と先日同窓会をおこなった。皆に「経営者に戻っていきいきしている」といわれたが、同期もそれぞれ志が高い政治家だ。しかし、日本の国会議員は、次の選挙を意識し、どうしても大衆迎合化してしまう。この構図を変えることこそが、本当の政治改革だ。大衆迎合の果てには、財政破綻しかない。    【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】ワタミの宅食「糖尿病市場」に参入 「103万円の壁」経営者としては歓迎
    • 先週、「ワタミの宅食」の新ブランドの記者会見を開いた。「ワタミdeおいしい健康」という商品名で、糖尿病の患者さん、糖尿病予備軍の方に向けた商品になる。発売1週目で1万食を獲得し好発進となっている。 この市場は、右肩上がりで拡大している。糖尿病が疑われる人はこの20年で約2倍となり、現在1500万人とも言われている。女性社員からの提案が発端で、糖尿病の患者向けのレシピを開発する「おいしい健康」というアプリの会社と提携した。 レシピ通りに料理を作るのは大変だ。そこでレシピ通りの料理をワタミが調理製造して、1食690円(税込み)でご自宅まで届けるサービスだ。最大の差別化は「おいしさ」だ。糖尿病患者を診察しているお医者さんに試食してもらい、90%の方から「おいしい」と高評価を頂いた。お医者さんを介してすすめてもらう形にもしたい。 ひと昔前は、糖尿病患者向けの食事は味が薄く、おいしくないイメージだった。ワタミはその分野で革命を起こす。外食40年の経験で、だしなどを上手に使い、塩分や糖分、カロリーを抑えながらも、おいしさを実現する味のノウハウがある。近年の食材費高騰も、ワタミの仕入れ力を生かすことで、安くお弁当を提供できる。難しいことを工夫して解決するのが経営だ。 実は今、ワタミの宅食はアジア各国から事業進出のオファーが来ている。韓国、中国でも糖尿病患者は増えている。モデルを確立して、いずれは世界進出をしていきたい。 さて、マスコミから「103万円の壁」について質問をよく受ける。企業経営者としては歓迎だ。アルバイトや、パートの場合、11月、12月になると働き控えが生じており、これは日本にとって大きな経済損失だった。ワタミの宅食の配達スタッフのまごころさんも「この壁がなければもっと仕事をしたい」「上がった分、配達する」と言っている。 自民党が、国民民主党の引き上げ幅「178万円」まで飲むか分からない。120万円程度が妥当なラインではないかと私は考えている。 ただ、引き上げによって生じる税収減を赤字国債で埋めるなら、元政治家の視点からは反対だ。早晩ハイパーインフレや、財政破綻を引き起こすことになりかねない。賛成派も慎重派も財源論で、赤字国債などを見据えた議論ばかりが念頭にあるようにみえる。無駄の削減など歳出カットの話も議論すべきだ。 本質論として私が提案したいのは、壁を引き上げるのではなく、なくすことだ。少しでも働いたら税金を払うという形にするのが、公平で健全だ。もちろん「セーフティーネット」は前提だ。あらゆる政策を進めるとき、国に1300兆円の借金があり、毎年財政赤字が続いているということを出発点にすべきだ。日本の財政はメタボだ。財政にこそ、ダイエットが求められている。     【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】「政府効率化省」日本でも導入すべきだ ワタミ持ち帰り寿司オープン!!
    • ドナルド・トランプ次期大統領の動向が注目される中、ニッポン放送の番組でアメリカ政治を専門とする東洋大学の横江公美教授と意見交換した。 目先、中国に対して60%の関税をかけるなど極端な政策に注目が集まるが、横江教授はトランプ氏は多くの訴訟を抱え「民主党が強い司法だから『犯罪者』になったということもいえる。(再び犯罪者にならないためには)4年後も共和党政権であることが重要になる」と指摘。さらに2期目の大統領は通常ノーベル賞などを目指すとされ、「自分の名前を残すことに一生懸命になる」とみる。 つまり、あまりむちゃな政策には出ない可能性もあると、興味深い考察をしていた。私がいちばん注目しているのは、米宇宙開発スペースXや、電気自動車テスラを創業したイーロン・マスク氏をトップに起用する政府効率化省だ。マスク氏は無報酬で、予算3割削減を掲げる。本当の効率化は官僚や政治家にはできない、経営の視点で見直すのは面白いと思う。 日本の予算も私の国会議員経験からいえば無駄が3割はあり十分削減余地があると感じる。「年収103万円の壁」を引き上げると、「税収減」になるという議論は出るが、歳出削減で賄おうという話にならないのは不可思議だ。日本に政府効率化省があってもいい。 ジョー・バイデン政権はロシアにも牽制(けんせい)をきかせ、台湾も守るスタンスを明確にし、世界の安全保障にも目を配った。しかし、トランプ氏はあくまで米国第一主義だ。ウクライナや台湾を守るために、米国の税金や、軍隊を使わない可能性が大きい。ウクライナの領土の一部を、ロシアのものと認める形で、トランプ氏が戦争終結を実現させれば、それが前例となる。 次は中国の台湾侵攻だろう。トランプ氏は中国が台湾に侵攻したら関税を200%にするといっているが、私は、裏を返せば、200%の関税を織り込むなら認めるとも読める。台湾の次は尖閣諸島ということにもなりかねない。米国は日本を守るために、これまで以上の経済的負担を求めて来るだろう。防衛費や在日米軍の負担など莫大(ばくだい)な費用で、日本の財政はますます厳しくなる。 いずれにしろ、ここから4年、米国経済だけが強くなり、景気が良くなり、日米金利差は開き、円安は加速するとみている。それを前提に日本企業も経営していくしかない。 そうした中、日米でワタミの寿司事業が好調だ。ラスベガスでM&Aをした「サニースシ」を横展開し、ロサンゼルスでの寿司事業の準備に入った。国内では持ち帰り寿司「銀政」を都内にオープンさせた。寿司屋と回転寿司の間にある市場を見つけた。職人による切りたて、握りたての持ち帰り寿司を強みとした。 ワタミの介護の老人ホームでも出張寿司屋を開いていた。高齢者がお寿司で笑顔になり、多くのありがとうが集まった。経営は何より「理念」が大事だ。損得だけでは長く続かない。日本の首相も米国次期大統領と「理念」で向き合ってほしい。    【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】28年前アポなしで訪ねてきた情熱社長 ワタミ来期5%の賃上げへ
    • 「丸亀製麺」などを展開するトリドールホールディングスの粟田貴也社長とニッポン放送の番組で対談した。出会いは28年前だ。私の講演会を粟田さんが聞きにきて終演後、控室をアポなしで訪ねてきて「お話を聞かせてください」と言われた。その時の熱意はよく覚えている。 当時、郊外型の焼鳥店を経営していて、ワタミが上場したときの新聞広告を壁に貼り「自分もこうなるんだ」と繰り返しイメージし続けたという。今では世界30の国と地域で2000店舗を展開している粟田さんだが、創業資金は私と同じ佐川急便のセールスドライバーでためた苦労人だ。 丸亀製麺は粟田さんの父親の地元、香川県にあった讃岐うどんのセルフの業態をまとめたものだ。「おいしい商品を提供するのはもちろん、麺をつくるシーンがあり、できたてを食べる体験を売りにしている飲食店は少ないと思った」と明かす。 和民もチェーン居酒屋でありながら、手作り、有機野菜にこだわり支持された。非効率だと思うことこそ経営では最大の差別化だ。 私の人生を振り返っても9割は運だが、粟田さんも、運や偶然をつかんでいる。焼鳥店で上場を考えていた中、鳥インフルエンザが襲い、うどん店に軸足を移した。ちょうど、ショッピングモールの建築ラッシュでフードコートに「体験型のうどんを出したら大ヒット」、全国からオファーが殺到し、06年に念願の上場を果たした。月1億円売り上げるホノルルの丸亀製麺もジョギング中に偶然見つけたという。 しかし、運を引き寄せる生き方をしている。まず、ニコニコしていて、人相がいい。そして、楽屋を突然訪ねてくるような行動力だ。あの日の講演会に1000人は来ていた、アポなしで楽屋を訪ねてきたのは、もちろん彼ひとりだ。 さらに、上場という夢をカラーで描き潜在意識に刷り込んでいた。私も焼肉の全米進出の準備で米ヒューストンに渡った際に、偶然、サブウェイが日本でのパートナーを探しているとアプローチを受けた。焼肉で全米進出するという行動をしていなかったら「ワタミのサブウェイ」は実現していなかっただろう。 ワタミは14日に中間決算の会見を開いた。来期5%の賃上げの方向性を発表した。サブウェイへの注目が集まるなか、あるネットニュースを見ていたら経済ジャーナリストが「マックと肩を並べる国内3000店への道筋は険しい、人手不足が逆風だ」と批評していた。当然、そんなことは見越している。 創意工夫で二律両立させるのが経営だ。来年早々、ウルトラC的な発表で人手不足に手を打つ発表を準備している。ワタミ創業40年、今回の決算会見は名実ともに第二の創業となった。佐川急便で資本金をためたあの頃と情熱は同じだ。日本一のうどんチェーン丸亀製麺と、日本一のサンドイッチチェーンサブウェイ、競い合っていきたい。   【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】「米国TGIフライデーズ破産」も日本は好調!! トランプ新大統領で円安は進む
    • 米国を代表するレストラン「TGIフライデーズ」が今月上旬、米連邦破産法11条の適用を申請した。私の青春時代の憧れのブランドであり、ワタミは「TGIフライデーズ」を日本で展開している。 今年は日本上陸25周年の節目でイベントも大盛況だった。破産は、あくまで米国の直営店の話であり、日本は好調が続いており、まったく影響はない。 各社の報道をみても、コロナ禍を理由にした説明が多いが、私はそれが理由ではないとみている。米国では、セルフサービスで、商品力が高い「ファストカジュアル」が台頭した。インフレの中、チップを支払わず、質の高い商品を食べたいというニーズに、米国のフライデーズは応えられなかった。 日本は、家族連れやバースデーパーティーなどの需要が旺盛だ。友人のテリー伊藤さんなども、あの空間がいいと常連だ。ぜひ本場のアメリカンレストランを日本で楽しんでいただきたい。 さて、5日投開票の米大統領選で、共和党のドナルド・トランプ前大統領が政権に返り咲く見通しとなった。カマラ・ハリス副大統領にとって最大の敵だったのは「インフレ」だ。トランプはその不満を巧みについた。 日本への影響はどうか。トランプ氏は中国製品に60%の関税をかける方針を示してきた。中国の景気低迷に拍車をかける可能性もあり、日本もサプライチェーン(供給網)で影響を受け景気が低迷する可能性がある。トランプ氏がバラマキ政策を実行し、米国が国債を増発すれば、国債金利が上がる。日米の金利差はさらに広がり、円安となる。 先日、伝説のディーラーと呼ばれた藤巻健史参院議員と意見交換した。米国のインフレは収まっていない。資産効果(不動産、株)の影響は大きく、今後再利上げもありえると分析。さらに独自の視点として、トランプ氏の経済政策を受け、米国の財政赤字の拡大に世界が注目する時代が来るという。 各国との比較で、いままで目立たなかった日本の財政赤字がいよいよ注目され、日本円は信用を失い、世界で一人負けするとみていた。 ワタミが、米ラスベガスで展開する「サニー寿司」がおにぎりに参入したが、1個3ドル50セント(約550円)という、スーパー側の値付けに驚いた。ネバダ州でもトランプ氏が勝利したが、物価高に不満でトランプを支持したというのも納得できる。 米国人にとって救世主みたいな存在なのだろう。ただ、経済、外交政策ともに懸念はぬぐえない。米国の人気レストランも、良心の政策を推し進めた民主党政権も「インフレ」には勝てなかった。しかし、日本に待ち構えるのは「ハイパーインフレ」だ。財政ファイナンスに手を染めた国は例外なくその末路をたどっている。日本円は「紙くず」になると断言する伝説のディーラーもいる。 アメリカを見ながら、今後何が起きてもおかしくない時代に、いよいよ入ってきたと感じる。 【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より  
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】自民と国民民主が組めば「大暴落」もある ワタミ、サブウェイ大反響
    • 衆院選で、自民・公明両党は、過半数(233議席)を割り込む大惨敗となった。石破茂首相の発言が、二転三転し大きな信頼を失った。失った信頼を取り戻すのは容易ではないと感じる。来年に選挙を控える同期の参院議員と話すと「非常に不安」という声が聞こえてくる。 いずれにしろ、自民党は今後、野党の協力を得なければ予算も法案も通すことが難しい。なかでも議席を4倍に伸ばした国民民主党がキャスチングボートだと連日注目を浴びている。同党の公約を読み返してみた。 「手取りを増やす」ことを主軸に消費税の減税や、社会保険料の軽減のほか、103万円以上になると所得税が発生する「年収の壁」を178万円に引き上げることも看板政策に掲げる。これを実施すると約8兆円の税収減になると政府の試算も出た。 長年、財政破綻を警告し続けている藤巻健史参院議員とニッポン放送の番組で意見交換した。 藤巻氏は今回の選挙「バラマキの政党の方が議席を伸ばしている」と大衆迎合化を警告した。日銀の植田和男総裁も金融引き締めの姿勢を打ち出しているが、財源なきバラマキ政策のオンパレードでは、国の借金は膨らみ、日銀にまた国債を引き受けて貰うことになる。日銀が示した国債買い入れの減額などできるのだろうか。 藤巻氏は「(日銀が)方向転換すると長期金利も暴騰する」と危惧していた。国民民主の掲げる「年収の壁」の引き上げも「所得税が17兆~18兆円という中で、約8兆円減でどうなるのか。夢のような話だ。社会保障給付費をカットするなどしなければ無責任だ」と批判した。 2022年に英国のリズ・トラス政権は大型減税策などを打ち出したが、市場が大暴落し退陣に追い込まれた。藤巻氏は「当時のイギリスと比べても段違いに財政は悪く、中央銀行もお金をばらまいている。〝そよ風〟が吹いただけでトリプル安(=株安、円安、債券安)が起こる可能性がある」と指摘したが、同感だ。 現状、自民は国民民主の要望を聞くしか道はない。財政破綻に向けて足音が大きくなってきた。補正予算や来年度予算の策定をみて、海外投資家が日本は財政再建する気がないと評価し、国債の格付けダウンなどが起こり「Xデー」がいよいよ来るかもしれない。 自民と国民民主が手を組むことで国家経営上の「プラスの効果」は全くない。一方、ワタミが先日発表した日本サブウェイの完全子会社化は大きな反響をいただいた。マーケットも反応している。ワタミファームの有機農業をはじめとする「ワタミモデル」をサブウェイ社員が理解し、全体最適で、仕入れ、物流、マーケティング、店舗開発など、2つの組織が一体となることで「プラスの効果」がたくさん生まれる。それが経営だ。 政治も本来は国家経営だ。選挙で自民党は大惨敗のNOをつきつけられたが、次はマーケットから大暴落のNOをつきつけられる可能性が大いにある。   【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】サブウェイのワタミへ 世界第2位のファストフードチェーン
    • ワタミは25日、世界最大のサンドイッチチェーン「サブウェイ」の国内での経営権を獲得し「日本サブウェイ」を完全子会社化したことを発表した。記者会見には米国からサブウェイ・インターナショナルのジョン・チッジーCEO(最高経営責任者)も来日した。 私は、M&Aをするなら、サブウェイしかないと長年思い続けていた。その理由は6つある。 ①「強いブランド力」。マクドナルドに次ぐ、世界第2位のファストフードとして、全世界で約3万7000店舗を展開している。 ②「ハンバーガーorサンドイッチの世界」。実はハンバーガーチェーンのM&Aの話はこれまでも水面下でいくつかあった。しかし、それでは「ハンバーガーvsハンバーガー」の戦いとなる。ヘルシーでローカロリーなサブウェイは、「ハンバーガーorサンドイッチ」と、消費者への提案が魅力的だ。 ③「おいしい(ワタミのノウハウでもっとおいしく)」。ローカルメニューの開発を本国も奨励している。ワタミファームの有機野菜を用い、顔のみえる農家の野菜をアピールし、サラダももっと充実させられる。照り焼きのソースや、ドレッシングなどは、ワタミも40年のノウハウがある。ワタミが焼肉で提携する薩摩牛を使ったローストビーフサンドなども開発できる。 ④「強い業態力」。1店舗が2000万円と低資本だが、年間で6000万円売り上げる。資本回転が3回していることになる。和民の最盛期でも2回だった。 ⑤「小商圏業態」。大学や病院、駅の構内、商業施設など、立地が多様かつ、少ない人口で完結できる。これは、最大の魅力といってもいい。お隣の韓国でも10年前に100店舗強だった店舗数が、550店舗を超えるなど急成長している。今後20年で「国内3000店舗を達成したい」と会見では宣言した。 その他にも、創業40年がたち、ワタミのブランドをリフレッシュさせたい目的もあった。若いお客さまにアプローチすることで新たなファンを作っていきたい。 サブウェイが仲間に加わったことで、自然エネルギーを使った循環型6次産業「ワタミモデル」が加速度的に広がりを見せていくことになる。バラマキ合戦の衆議院選挙を見ても、日本の「円安」は続いていく。自社農場の国産有機野菜は円安に強い。さらにインバウンドにも強いブランドだ。 もう一つワタミは世界進出に向けて海外事業に力を入れている。世界各国のサブウェイのFCオーナーと関係が深くなることは大きな財産となる。来年早々、新生サブウェイの象徴となるフラグシップ店と、新メニューをお披露目したいと思っている。マクドナルドと日本国内で戦えるチェーン店は他にない。ワタミ創業40周年、私65歳の節目の年に「最高のM&A」に巡り合ったと思っている。 最後に一番の決め手がある。それは、私が、野菜が大好き、サブウェイが大好きだということだ。好きに勝るものはない。サブウェイだけに夢の電車が走り出した。 【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】〝西日本大震災〟は「2030年代に必ず起きる」 ワタミ、陸前高田で復興ワイン作り
    • ニッポン放送の番組で、『M(マグニチュード)9地震に備えよ』(PHP新書)などを出版している京都大学名誉教授の鎌田浩毅さんと対談した。 鎌田さんは2011年の東日本大震災以来、「1000年ぶりの大地変動の時代に入っている」と指摘する。日本に首都直下地震、西日本大震災、富士山の噴火の3つの大きなリスクがあると警鐘を鳴らす。 首都直下地震については、「東京には19カ所も活断層があり、そのどれかが動くことで起きる」という。 南海トラフ地震については、100年周期で、これまで10回程度、規則正しく地震はきており「2030年代に必ず起きる」と断言したのが衝撃だった。静岡から九州の宮崎までの地域を襲い、鎌田さんは別名、西日本大震災だという。産業経済の中枢を襲い、日本の人口の半分が被災するという。原発も多くある。東日本大震災の10回分に等しい大きな損害をこうむるという。 私は富士山を望む河口湖にも家があるが、「富士山は300年間マグマをため続けている。2030年代におきる南海トラフ巨大地震が、噴火の引き金を引くだろう」と鎌田さんは警告する。火山灰が首都圏を覆い、農作物はもちろん、発電所や、浄水所が停止し、電気、水道、ガスのほか、高速道路や、空港などの交通網も閉鎖され、経済活動がストップするという。 私の視点では、仮にこれらの大災害に見舞われた場合、日本の財政は持つのか心配だ。 土木学会の試算によると、首都直下型地震が起きた場合の税収減と復興事業費を合わせた財政的被害は389兆円に上る。東日本大震災のころはアベノミクスも始まっていなかった。 今、国の借金は1300兆円を超え、日銀が大量に国債を引き受けている。今後、震災対応で仮に約400兆円近い国債を発行する際は、「引き受け手」の問題が出てくる。日銀に引き受けさせれば財政ファイナンス、日銀以外なら金利が跳ね上がり、政府は予算を組めなくなる。いずれにしろ円は信用を失い「大暴落」するだろう。大地震が財政破綻の引き金をひく可能性も大いにある。 衆院選の真っ最中だが、バラマキを続ければ、本当の有事に財政的余裕が失われる。石破茂首相は「防災省」創設を構想しているというが、真の防災は財政再建だといいたい。 ワタミは、東日本大震災の津波で大きな被害を受けた岩手県陸前高田市にある、ワタミオーガニックランドで、ワインを醸造するプロジェクトをおこなっている。ソーラーシェアリングで、有名なぶどう品種「マスカット・ベーリーA」を栽培し先ごろ収穫した。春には、そのぶどうを用いたオーガニックのワインができる。復興の象徴の味だ。 大地震は天災だが、財政破綻は政治の人災だ。今回の選挙、バラマキ政策に酔いしれることは避けたい。 【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • もし新党を立ち上げるなら「議員報酬半減」公約 ワタミ能登半島「加賀屋」応援おせち販売!!
    • 「約束を守れ、嘘はつくな」。私が理事長兼学校長をしている、中高一貫校「郁文館夢学園」で入学と同時に子供たちに教えることだ。石破茂首相が就任してから約2週間がたった。 総裁選で威勢よく発言していたことを、ことごとく翻している。「約束を守らない人」に、世間は冷たいものだ。私は今回の衆議院選挙、自民党は想定より敗北するのではないかとみている。自民・公明でも過半数を割るかもしれない。連立政権に日本維新の会が入るのか、野党の連立政権になるのか、政界再編もありえるのではないかと思う。 そうなると各政党、必死の人気とりで大衆迎合のバラマキ政策に走る懸念がある。ますます財政再建は遠のき、世界から「円」は信用を失い「破綻」が現実のものとなることを、いちばん危惧している。自民党のいわゆる裏金議員の「非公認」や「比例重複の対象外」の問題に注目が集まっているが、本来、人口が減っているのに、議員の数が減っていないことや、比例復活の制度そのものがおかしいと、国民は怒るべきだろう。 ニッポン放送の番組の企画で「もし新党を立ち上げるなら、どんな政策を掲げるか」と質問された。私ならまず、国会議員の報酬を半分に引き下げる。参議院は廃止する。国の予算を見直し、歳出を3割削減する。その上で、消費税の増税をお願いする。これで、財政再建の道筋をつける。 一方で、国債や国内の株式を持っていた場合は相続税をゼロにするなど、1000兆円といわれる個人の金融資産を動かす政策を実行する。経営の原理原則に則しても国民のお金を動かして歳出を抑えていくしか生き残る方法はない。各党の公約を見ても、財政再建を真正面に掲げる政党がないことに危機感を募らせている。 能登半島は1月の地震に続き、豪雨災害に見舞われた。9日の解散前の党首討論で、立憲民主党の野田佳彦代表は石破首相の被災地視察に触れ、「あの場面をみるならば到底選挙なんかできないと思うはずだ」と追及した。 道路は寸断され、投票所の体育館は避難所になっている。地元自治体は復興作業に忙殺されている。石破首相は「アドバイザーの意見を聞き、選挙の実施に万全を期す」といったが、国民の大半は、納得も共感もしないだろう。 ワタミは能登半島の名旅館、加賀屋(石川県七尾市)監修のおせちを今年も販売する。現在も旅館は休業が続き、厳しい状況が続く中だが、総料理長監修の料理と、北陸の食材を可能な限り用いて応援したい。 経済を回すことこそ本当の復興だと思い、その一翼を担えればと思っている。被災地が大変な状況でも、今すぐ選挙をやった方が有利という「損得勘定」は国民も見透かしているだろう。今回の総選挙、「損得」でなく「善悪」で政治を行う本物の政治家を国民も見定めるべきだろう。   【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】65歳は「ワタミ1兆円」へのスタートライン!! 日経平均2万円割れもある
    • 10月5日に65歳の誕生日を迎えた。しかし、ワタミが創業40年なので、私もまだ「40歳」という感覚に近い。ここから20年が勝負だと思っている。 今強く意識しているのはケンタッキー・フライド・チキンの創業者として知られるカーネル・サンダースだ。65歳で起業し、ケンタッキーを世界的企業へと成長させた。 伝記を読み返すと、もともと「サンダース・カフェ」という店を開いていたが、店の前の道路事情が変更され、車がまったく通らなくなり倒産の危機を迎える。 当時、年金は105ドル、現在のレートでいえばたった1万円程度にすぎず、これでは生活できないとカフェで人気のあったメニューのフライドチキンのパウダーを持って、車で寝泊まりをしながら、さまざまな店舗に『1個売れたら何セントでいい』と売り込みをかけた。これがケンタッキーのフランチャイズビジネスの原点になる。 まさにハングリー精神だ。私も10歳で母が他界し、翌年父が会社を清算するという壮絶な幼少期を過ごし、人生の背骨にハングリー精神がある。生涯その精神を忘れずに、これまで育ててきた、自然エネルギーを活用した「循環型6次産業モデル」であるワタミモデルを、社会を良くするために広げていきたいと思っている。 今の時点では、売り上げ1000億円に達していない企業が「モデル」といっても誰も相手にしてくれないかもしれない。1兆円まで成長させれば、世間は一つのビジネスモデルとして認めてくれる。65歳からが経営者人生の本番、スタートラインに立ったと思っている。65歳はゴールでなくスタート、この姿勢が同世代へのエールになればいい。近日、その象徴となる大きな記者発表を行う予定だ。 さて、石破茂新総裁が誕生して最初の取引となった9月30日の東京株式市場の日経平均株価は1910円01銭安で、節目の3万8000円を割り込んだ。市場では〝石破ショック〟と呼ばれている。 ニッポン放送の番組で、投資歴53年で77歳のさわかみ投信創業者、澤上篤人さんと対談した。『大波乱相場、お金はこうして守れ!』(SB新書)を出版した澤上さんは誰が首相になってもリーマン・ショック以上の大暴落が今後起きるという。 先進国で長年これだけのバラマキが行われ、大暴落なしではそれは乗り切れないと断言する。目安は日経平均2万円割れという。さらに澤上さんは「為替ほど難しいものはない」ともいう。「1億2000万人の日本人は、円を中心に考えるが、日本以外の79億の人たちはどうでもいい。円を買ってもうかると思えば買うし、売ってもうかると思えば売る。79億人が(円の売りか買いに)動いた瞬間に方向が変わる」という。 『79対1』の視点で為替相場を見るのは面白い。いずれにしろ円安、大暴落は避けられないというのが私の変わらぬ見立てだ。しかし、カーネル・サンダースは「変化対応」で人生を大きく飛躍させた。私もワタミもそうありたい。   【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】石破茂新首相は「大赤字会社の社長」と同じ ワタミ「無駄削減」プロジェクト
    • 石破茂元幹事長が日本の新しい首相に決まった。石破氏は、総裁選に出馬した当初「裏金議員は非公認にする」といい国民も期待したが、そのあと表現をトーンダウンさせた。政治の世界、自民党の中というのは、それだけ「本気の改革」ができないということだ。 そうした中、新首相はもちろん、すべての国会議員に読んでもらいたい一冊がある。元日銀理事の山本謙三さんが今月出版した『異次元緩和の罪と罰』(講談社現代新書)だ。山本さんとニッポン放送の番組で対談したが、実質財政ファイナンスの異次元緩和は「錬金術」であり、いつまでも続くわけがないと断言する。 異次元緩和の罪として「財政規律を緩めたこと」「市場機能が効きにくくなったこと」を挙げる。「日銀は政府の子会社」「日銀はいくらでもお金を刷れる」という政治家もいるが、「中央銀行が資金繰りを支える財政ファイナンスは人類の知恵として、多くの国で禁じられてきた」と山本さんはいう。 受ける〝罰〟として「通貨の信認が失われ、インフレが起こり、為替相場の下落(円安)が起こり、国民生活に打撃を与える」と警告する。山本さんの試算では、異次元の金融緩和の正常化(=保有国債の圧縮)には最低10年、植田和男総裁率いる日銀が打ち出す月3兆円の減額では最低14年を要すると見積もる。 それも圧縮中の十数年間、新規の国債を日銀に引き受けさせないことが条件となる。今の金利水準では、毎年の赤字国債を全て日銀以外が買うとは私は思えない。 しかし、金利を上げれば、日銀は債務超過に陥る。債務超過になっても日銀はお札を刷れるが、その円を世界が信用してくれるかだ。山本さんが新しい首相に期待することは「財政の健全化、国債の発行額の圧縮」だという。まったく同感だ。 そのためには、無駄を削減して、大衆迎合のバラマキ政治をやめることだろう。元国会議員として私は国の予算の3分の2ぐらいは、見直し対象だと思っている。象徴的な事例として参議院を廃止するぐらい本気を見せるべきだ。政治家が身を切る改革をしなければ、国民にも本気度が伝わらず、負担をお願いできない。 ワタミは10月から始まる下期、社内大プロジェクトを行う。生産性を改善するため、本社業務のすべてを対象に見直しを行い、無駄を削減する。組織というのは、放っておくと、無駄な会議、無駄な役職が増えていくものだ。大きな本社というのは誰にとっても幸せでない。むろん社員のリストラはしない。成長分野にその人員と時間をふりむける。 首相はこの国の最高経営者だ。日本は「大赤字」であり、「大赤字会社の社長」ということだ。新しい首相が「黒字経営」に取り組む意識があるのか、国民はそこに注目すべきだ。   【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00
  • 【経営者目線】ジム・ロジャーズ氏が新総理に求める3つの改革 ワタミ全米で「すし居酒屋」展開へ
    • 自民党総裁選(27日投開票)に向けて動きが活発化する中、ニッポン放送の番組で、世界的投資家のジム・ロジャーズさんが「次の総理」に求めている改革を紹介した。 私とジムさんとの共著『大暴落』の監修も担当し、毎月ジムさんに取材を続ける花輪陽子さんによると、ジムさんは次の総理に3つのことを求めている。 1つ目が、移民政策や、規制緩和で「開かれた日本」にすること。2つ目は天文学的に増えた国の借金を減らすこと。3つ目は米国追従を見直し、米国と中国の衝突に巻き込まれない日本を目指すことだという。 全くその通りだと思う。総裁選のどの候補者も、国民に耳の痛いことはいわない。それどころか、財源の裏付けがないまま、増税ゼロや、手当拡充など「大衆迎合」の政策を掲げる。一部候補が掲げた「金融所得課税」も、タンス預金を株式市場に出す流れに、水を差すような課税はよくない。 例えば、資産を保有している高齢者に向けて、国内の株式を保有していた場合は相続税を3分の1にするなど、単純な課税強化ではない、魅力的な制度を提示すべきに思う。他の候補も経団連の顔色をみたり、族議員や業界団体票を意識して、本格的な規制緩和には踏み込んでこない。菅義偉前首相の携帯電話料金の値下げなどは、とても良かった。既得権に切り込む政策を期待したい。 ジムさんは、先月の「令和のブラックマンデー」と呼ばれた日経平均株価の暴落について、「ブラックマンデーとは比にならない。始まりですらない。これから、人生最大の金融危機が起きる」と従来の見解を崩していない。 直近、米国の利下げを織り込む形で、日米金利差が意識され、円高が進んでいる。ラジオのリスナーからはそろそろドルを売ろうという相談も多く寄せられている。ジムさんは「大きな円安のトレンドは変わっていない。短期や中期に関しては、行ったり来たりするが、長期では円安だ」という。 私も全く同じ見解だ。中長期で1ドル=200~300円を意識している。誰が新しい総理になっても財政再建に手をつける気配がないのが最大の理由だ。日銀の債務超過は時間の問題であり、その時がXデーのはじまりだと警戒している。そうした長期、円安トレンド前提で、企業を成長させていくには、海外進出を加速させていくしかない。 なかでもワタミは、米国でのすし事業に大きな期待を寄せている。M&Aをした子会社が地元密着型のスーパーマーケットや、ホテルですし事業を展開しているが、すし居酒屋を三本目の柱に据えて、出店の最終段階に入っている。先日、一時帰国していた担当役員に対し、5年で最低でも米国子会社の規模を、3倍、4倍にするよう指示を出した。マーケティング上も十分に実現可能だ。 アメリカは移民の国であり成長し続けるだろう。次の総理に求めることは、ジムさんが一番大事にしている「長期的な視点」だ。  【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より
    • 1970/01/01 (木) 09:00:00


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最終更新:2013年07月22日 19:46