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したらばSS作品 新聞部 ◆Yx1H.SDyn6 1

2 名前:新聞部 ◆Yx1H.SDyn6[sage] 投稿日:2009/10/23(金) 20:03:52 ID:H7Ypvn9Y
『続 風 紀 委 員 の 淑 女 達』(新聞らしいゴシック体で)

今回、淑女部隊の取材に当たった部員がなんとあの淑女部隊に入隊しました!
これからも淑女部隊共々新聞部を宜しくお願いします!

…何やってんだろ、あたし

↓四角をタッチ!
□


淑女部隊の昼は学業に専念するため特筆すべき事はない。
ただ今回幸運にも淑女部隊に選ばれたナビゲーターは部隊長から渡された
ある書物に目を通しながら勉学に勤しんでいた。
時間は前回の終わり時点に遡る。

「泣き言を言っても始まらないでしょ。ほら、顔をお上げ」
「風紀委員に選ばれると言うことはエリートたる証なのですよ、
自信を持って良いのです、新聞部の君」
部隊長と黒薔薇が励ましに懸かるのだが一向にナビゲーターは耳を貸さない。
そこで部隊長はナビゲーターに耳打ちをした。
「ごめんなさいね、こうでもしないと皆分かってくれませんの」
「それはどういう…」
「淑女部隊を新聞部に取り上げて貰おうと言ったのは黒薔薇の君ですの」
「彼女が、ですか?」
「…詰め所での座禅の時、他の風紀委員の部隊より人数が少なかったでしょ?
あれは"淑女部隊であるからには淑女であれ"という隊規が
人を遠ざけてしまっているからなんて進言されましてね…」
「はあ…隊規を変えれば良いのでは」
「それじゃ"淑女部隊"じゃなくても"アマゾネス軍団"でも良いじゃない
あくまで、堅苦しくなくても良いから部隊員には淑女であって欲しいの」
「それで新聞を入隊者募集のチラシにしたかったと…」
「…鋭いわね、まあ部外者に密着取材されてたら部隊の子も気が立っちゃうじゃない
だからあくまで形式的な物よ。自然を装った、ね」
(…十分不自然だった気がしますけど)

「と、言うわけでこれを読んで夜の部の会合に備えて下さい」
黒薔薇の君から渡された物は分厚い本だ。
本を手に取ろうとして少し黒薔薇の君の手に触れた
何故か黒薔薇の君の手は冷たい。
「…っ?!あの、何ですか?」
黒薔薇の君は触られている手を指さしながらしどろもどろしている
ナビゲーターは慌てて触っていた手を離し本を手に取った。
ついつい冷たい手の気持ち良さに触りっぱなしになってしまった。反省

本のタイトルは『淑女のこころえ 20××年度版』
何処に売ってるんでしょうね、こんなの。
部隊長が言うには指定されたページを夜の会合で暗唱しなければならないらしい。
失敗すると恥ずかしい目に合うらしいので絶対に失敗出来そうにない。

夜の部の会合が始まる(だいたいpm5:00~pm6:00)
朝の部は精神鍛錬、化粧、一斉朝食、一日の目標発表とおおよそ風紀委員らしくない。
しかし、夜の部を終えた辺りからようやく活動的な活動が始まる。

最初に淑女のこころえの部分暗唱、
「…その時は絶対にネクタイが曲がっている事を指摘しなければならない」
「良くできました。次に黒薔薇の君、そして新聞部の君でお仕舞いです」
(あのページが最後のページだったの?!)
「では参ります…淑女同士の付き合いは時に恋に発展することもある
しかし淑女はそれを咎めてはならぬ。それは自然の一部である。
淑女は自由であれ。恋せよ淑女。」
「そ、その時、友の淑女はむ…胸元のホックを外して男に聞いた…『しないの?』と。
その時、私はここに淑女の定義を定め、教科書たるものが必要だと
…ここに淑女のこころえを記したのである
数日後、私は男を寝取ったその淑女に…」

読み終わると同時に部屋中に拍手が巻き起こった。
「すごいわね…あの入隊者いじめの最終ページを読み切るなんて」
部隊長も感嘆の声を上げ…いじめ?!
「皆が一度は通る道なんです…どうか納得して下さい」
黒薔薇の君が恥ずかしそうにうつむいてナビゲーターに言った。
どうやら彼女はかなりウブらしい。
何度も聞いているはずの文章に顔を赤らめている。

「ちなみにこのページ普段は誰が…」
「黒薔薇の君の読んだ所でお仕舞い。読む訳無いでしょ…あんな所」
部隊長は何とも思っていないようだ。しかし本当にみんなかしましい。

これでほぼ30分。
残りの時間は校内巡回の班分けや伝達事項、準備等で慌ただしく過ぎていく。
そして…

翌朝刊へ続く!

第二弾でやんす。次回分は明日になりそうでやんす。
風紀委員もっと増えないかなあでやんす。

9 名前:新聞部 ◆Yx1H.SDyn6[] 投稿日:2009/10/24(土) 19:00:37 ID:H7Ypvn9Y
『続続 風 紀 委 員 の 淑 女 達』(新聞らしいゴシック体で)

昨夜、淑女部隊の作戦行動(…と言っても巡回)に参加しました。
本当に色々大変だったけど風紀委員の仕事についてまた一つ近づけた気がします!
苦労の一部始終、最後までお楽しみ下さい!

↓四角をタッチ!
□


淑女部隊の夜の任務(やらしい意味ではない)は大きく分けて二つある。
一つ目は、不埒な輩の取締り
消灯時間を越えて寮を抜け出す輩にお灸を据えるのだ。
尚、よほどの理由がない限りは生徒会裁判で有罪判決を言い渡される

二つ目に、女子寮の見回り
前線メンバーに男子が多いこともあってか
長い間女子寮の巡回はどうするか議論の対象になっていた。
その間は風紀委員の女生徒が交替で回っていたのだが
能力者騒ぎの凶悪化の煽りを受けてからは淑女部隊がそれを一手に引き受けている。

そして隠された三つ目は『抵抗、暴走、校内の風紀を乱す者の討伐』
――と言ってもこれは風紀委員全体がお題目として掲げている訳だが。

一通りの伝達事項を伝え、副長たる黒薔薇の君と隊長たる楓子は部隊の班分けに
いつも以上に躍起になっていた。

「分担はいかが致しましょうか?」
「そうねえ…じゃあ黒薔薇の君、新聞部の君、夢幻の君、映見の君、狙撃の君
それに私を加えた班を1班、次に(中略)…以上の班を外回り班とするわ」
「それ以外の班は速やかに学園内、女子寮の巡回に当たって欲しい…以上ですか?」
「以上です。解散!」

「あの~、部隊長?」
「何でしょうか」
「いきなり…外回りですか?」
「…貴女、ここに何しに来たの」
「それは取材…ハッ!?」
「…そうでしょう、今まで絵になるシーンが一切無かったんですから
この辺で撮っていただかないと…」
「そういえば、淑女部隊の未来もかかってるんですね…」
「そういうこと。もし不埒な輩が襲ってきたら即後方に下がりなさい、
カバーに黒薔薇の君を付けますから」
「りょ、了解です!しっかり撮らせていただきますっ!!」


「頑張りましょうね、新聞部の君」
「う、うん」
ふとナビゲーターは黒薔薇の君に興味が沸いた。
何故、黒いゴスロリドレスという格好以外は普通っぽいのだろうかと。
そうじゃない。
何故、タイプが違う隊長とよろしくやっているのかを
「あの…黒薔薇さん」
「そんなにかしこまらなくても…冷耶(れいか)でいいですよ」
「…冷耶さんって隊長とすごく仲良いですよね?」
「隊長――楓子とは昔から小さい頃から一緒に育ってきたの。
でも、小さい頃のわたしは無能力者で楓子が学園に連れて行かれるのを黙って見てるだけだった。
…だけど、いつもいつもあの子の事を夜の夢に見るうちに能力に目覚めたの
それからはこの学園でまたずっと一緒…」

突如泣きじゃくるナビゲーター
「どうしたの急に?!」
「グス…良い話ですねっ」
「…こんな話をしたのも貴女が初めて、何故かしら。貴女になら何でも話したくなるの」
「何故か…よく言われます」

10 名前:新聞部 ◆Yx1H.SDyn6[] 投稿日:2009/10/24(土) 19:01:54 ID:H7Ypvn9Y
結局、何故タイプが違う隊長と仲良くやってるのかはイマイチ分からず仕舞いである。
そんな話を交えつつ夜の哨戒は続く
木々の揺れる音、フクロウの鳴く声、風に吹かれる落ち葉の擦れる音、
宵闇を包むオーケストラが抑揚を持って演奏されている。
当然この夜の哨戒を怖がる淑女もいるのだが、その闇に混じって淑女を驚かす為だけに
寮を抜け出す不届き者達も居るには居る。
しかし今日に限ってそれすら現れず、撮影も随分と単調化していたその時
学園の裏庭から男の短い叫び声が聞こえた。

裏庭では小柄な中等部の女子が大柄な中等部の男子を鞭で痛め付けていた。
「つまらないなあ…男である前に能力者なんでしょ?力、見せてよ」
「グッ…何をされようと言われようと女に暴力は振るわん、今なら黙っててやる…帰れ」
「そーゆーの、中二病って言うんだっけ?…アホくさ、時間の無駄だったわ…」
一際高い鞭のしなる音が鳴り終わると、女生徒は人の接近を感じ取った。

とりあえず鞭は異空間にしまったが、これは非常にまずい。
今生徒会や風紀委員に捕まるとまた機関でやえかはモルモットにされる。
そんなことはさせない。一部隊ぐらいなら…

「そこまでだ、速やかに状況を説明した上で風起委員本部に出頭せよ」
部隊長が華麗に口上を述べるも相手は聞く耳を持っていない。
「…フン、お嬢様部隊か。風紀委員でも最弱の部隊長をお持ちだそうで」
「…ッ!」
冷耶が敵意の目で女生徒を睨み付ける。
「落ち着いて、黒薔薇の君。貴女は新聞部の君の護衛でしょ」
「しかし…」
「私と夢幻の君、映見の君、狙撃の君の力を信じなさい、さあ」
「…了解。でも危なくなったらすぐ退いて」
「ええ、でもこの程度の子に負けはしないけどね…」

「無駄な会議は終わったか?そろそろ行かせてもらうぞ…」
突如女生徒の足下に召還陣が浮かび上がる
「この方式は…物質系、武器でも召還するのかしら」
「ほう…雑魚でも知識はある様だ。ただ、読みが甘い」
召還されたのは少女一人覆い隠してしまうほどのマント
女生徒がそれを纏うや否やその姿はたちどころに消えてしまった。
「へえ…面白い芸当ですこと、狙撃の君!」
部隊長の命令が下ると同時に木の上に待機していた狙撃の君が撃鉄を起こす
「そこ…」

打ち出された強化ゴム弾は見えないはずの女生徒の脚をきっちり捉えていた
だが、その弾丸も何かに防がれていたようで
また姿を現した女生徒は無表情で応対していた。
「チッ…何処かに絶対命中者が居る…なら、正攻法で片を付ける」
女生徒はマントを即座に消し、小さなシールド状の物体を次々召還した
「…あのシールドで防いだのね」
木の上の狙撃の君は残念そうに一人呟いた。

「いくつ能力を持ってるのよ、貴女」
「教えはしない。切り裂け、矛盾(ガーディオスピアース)」
女生徒の指パッチンと共にシールド達が一斉に横に飛んでいく、
(よく見るとシールドの先端は尖って槍のようになっている)
「うんうん…良い攻撃ねえ、幻影の君!」
「任せるのじゃ」

小さな影が手をかざしたその刹那、シールド達は慣性を止めて地に伏した。
「ば、馬鹿な!?動け、矛盾達よ」
一向にシールド達は動かない。

「成功ね、幻影の君」
「うむ、きゃつは幻影の闇に囚われ、
もはや能力のコントロールすらままならぬ状態じゃろう
わらわ達の声も聞こえまいて」
「彼女を拘束します、映見の君は?」
「…まーた、途中で逃げおったか。しょうのない娘じゃ」
「仕方ありませんね…黒薔薇の君、新聞部の君、捕縛を手伝って下さいな」

11 名前:新聞部 ◆Yx1H.SDyn6[] 投稿日:2009/10/24(土) 19:04:18 ID:H7Ypvn9Y
女生徒の精神空間にて

「動けよ、矛盾。何故だ、何故体も言うことを聞こうとしない」
動け、動け、動け!
焼かれたくない、突かれたくない、姦られたくない
刺されたくない、叩かれたくない、死にたくない!!

「…ウウ…ァァアア…!!」

「ぬぅ?!目覚めたじゃと!!」
「幻影の君の術を破るなんて…この子Aクラス以上かも…幻影の君は下がって」
「…もう遅い!」
コントロールを取り戻した矛盾が幻影の君を貫い――た様に見えた。
貫かれたのは夜間巡視用の黒いローブだけで本体はかすり傷を負って撤退していた。
『すまんのぅ…部隊長、撤退ついでに増援を呼んで参ります故に…』
『分かりました。そのままあの子にやられた風に軽い幻影を保って撤退なさい』
『…了解じゃ』

「これで…一匹」
「貴女、容赦ないのね。あの子は初等部の子なのよ」
「そんなことは知るか。戦場で、的(てき)として立っている者に性別、年齢など
何の意味がある?現にあのガキはオレに非道い夢を見せてくれた…」
「…吐き気を催す外道ね。貴女を懲らしめないと夢見まで悪くなりそうだわ」
「軽口はそこまでだ…失せな」
再び矛盾達が隊長に真っ直ぐ向かっていく
しかし矛盾達は全て氷の壁に阻まれそのまま凍てついた。

「ごめん楓子、やっぱり居ても立っても居られなくなっちゃった」
「冷耶…ありがと」
矛盾を無効化されたにも関わらず女生徒の目は更に輝きを増す
「…お前がここの実質トップか、叩き潰してくれる」
女生徒の足下に新たな召還陣が浮かび上がる――


一方ナビゲーターは冷耶に導かれるまま物陰に潜んでいた。
『わたしは隊長を救うため、あちらへ向かいます。
もし貴女がアクター能力持ちなら一緒に来て欲しいのだけど…』
『…リフィターなんです、しかも戦闘の役に立ちそうに無さそうな…』
『では、あの物陰から私達のベストショットをお願いします。
幸い、あの女生徒は戦うことに頭を働かせていますから
隠れていればやり過ごせるはずです。では、頼みましたよ?』

「とは言ったものの…本当に大丈夫かなあ?部隊はほぼ壊滅してるし…」


再び裏庭
「今度は…剣、それもさぞかし癖のありそうな」
女生徒が召還した剣は至ってファンタジーゲームにありがちな剣である。
しかしこの局面でただの剣を召還するとは考えにくい。
「気をつけて、楓子。ここは私が前に出て出方を窺います」
「お願いするわ…でも無茶はしないで」
冷耶は小さく頷くと紙を数本抜いた。
「っつ…凝結針~剣~!」
抜かれた髪の毛は次第に氷の固まりに包まれていき
次第に剣の形を成していく。
「ただの氷ならこの剣は一瞬で引き裂く、諦めろ」
女生徒の剣も闇を帯びて心なしか巨大になっているように見える
「試してみる?魔剣士さん」
「図に乗るなよ、嬢ちゃん」

闇と氷が激しく火花を散らす。
(物理的にあり得ない構図なのだが実際は互いの実体がぶつかり合っているだけ)

「…成る程、氷はかなりの錬度と鋭さで造られている。
だが、火花を伴うこの攻勢を前に…いつまでその刀身が持つ?」
「…ッ!」
砕け散る氷柱の刀身、長時間連続して気を流し込んでいたせいか冷耶のリバースも大きい。
「あ…ああ…かえ…」

冷耶が倒れ込んだのを見て楓子は広いおでこに曇りを見せた。
そこで取り乱すか、と思いきや右腕をさっとナビゲーターの居る茂みの方へ払うと
冷耶の体は宙に浮きゆっくりと楓子の周りを旋回し、茂みの方へ吹っ飛んだ。

12 名前:新聞部 ◆Yx1H.SDyn6[] 投稿日:2009/10/24(土) 19:06:10 ID:H7Ypvn9Y
「え、何この状況!?え、え?」
突然自分の方に飛んでくる冷耶に慌てつつも
素早く抱きかかえキャッチ。素早く茂みに帰還。
「…もう、無茶するのは…どっちよ…」
「大丈夫ですか?!」
「ええ…イタタ…少し…体が痛むだけ…それより、これを」
冷耶は胸元から青い宝石を真ん中にあしらった十字架を取り出す
「これを…かえ…隊長に渡して」
「は、はい…今すぐ!」

「…それが、お前の能力か」
「ええ、半径20m以内の定めた物体を引き寄せて動かせますの」
「くだらん。先程の嬢ちゃんは少しばかり手応えが有ったが…期待外れだな」
「戦ってもないのに大した自信ね、虚言癖でもお持ちかしら」
「…お前だけは念入りに(証拠)隠滅してやる…クッ」
(…チッ、やえかのヤツめ。もう起きるのか…時間がない!)
「ペテルギウスの召還式、解凍。…二級宝具で十分だ」

「部隊長ー!これ、黒薔薇の君から!」
ナビゲーターが十字架を楓子に投げるも若干届いていない。
そこで引力を使い一気に引き寄せる。
「あらあら、届けてくれて有り難うね。新聞部の君はすぐに戻りなさい。
…ここは決戦場になるわよ」
楓子は届けられた十字架を左手に握り締め、再び目の前の混沌に向き直る

「二級宝具、波動銃(ブラスター)」
見た目は古めかしいアンティーク銃。
しかし見た目からは判断できない威力なのは確かである。
「あら、可愛らしい銃ね」
「シュート」
アンティーク銃から想像も付かない一本の光弾がはじけ飛ぶ
流石に避けきれないことを悟った楓子は引力で引きつけた大木を身代わり盾にする
盾の役割は果たしたものの大木は消し炭となった。
「…いつまで保つかな、ブレイク」
更なる光弾はガトリングの様に連続発射され裏庭を穴ボコへと変えていく

(やっぱり、アレを使うしかないのね)
楓子はふと左手の十字架を見つめた
何かに祈るようにそれを胸元にかざした
「…合身撃、氷塊流星打!」
楓子の周りに幾重もの氷塊が浮き出す。
それが光弾を防ぎつつ次第に獲物に狙いを定めていた

「…ッ、何だアレは?防ぎきれるか…?」
(もうそろそろ体返してよ~…)
「チィッ、あと一撃やらせろ…ブラスト!」
今までとは比にならない最大規模の光弾が銃身に装填されていく

「…冷耶、あれは止められそう?」
十字架に問いかける。当たり前だが答えはない
しかし分かる。自分たちの力ではあの巨大光弾を止めきれない。
援軍はまだなのか。
「風紀委員が…淑女が…悪に屈するですって…そんなこと、あり得ないけどね」
右手を思いっきり払うと周囲を漂っていた氷塊が上下二重に逆回転を帯び
遠心力を思い切り乗せた氷塊は猛スピードでアンティーク銃を打ち抜いた。
装填されていた光弾は暴発し女生徒は光の中へと消えていった…。

「助けに来たぞ淑女達!さあ敵は…敵は?」
「…よりによって援軍とはお前か、鈴泉。敵はもう居ない…逃げられた」
「ほう、それは残念だ。もし俺が居たらギッタギタのメッタメタに」
ここでようやく隠れていたナビゲーターが姿を現した
「隊長ー、この人、隣の茂みでモゾモゾしてました!」
「あ、お前!新入りか?!おいおい、バラすなよな~
…格好良く出ないか格好悪く出ないか迷ってたんだよ!」

(永遠に出れない自問自答ですよね、それ)
そんな突っ込みを心に秘めつつ、夜の巡回は幕を閉じた。

翌日の朝
早朝から淑女部隊全員でナビゲーターの除隊式が執り行われようとしている。
昨日の戦いで負傷した冷耶はゴスロリ衣装に包帯と相変わらず時代の最先端を行っている。

「ねえ、そういえば貴女の名前は…」
(やっぱり聞いてなかったんですね…隊長)
「…升目しらせです」
「しらせさん、本当にこの淑女部隊に入隊しませんか?
前線勤務でなくても良いのよ?」
「…あたしの夢は、ジャーナリストなんです。
だから、まず一新聞部員としてみんなに公平な視点の情報を届けて行きたいんです。
…生意気かもしれませんが、謹んで辞退します」
「ふふ、そう言うと思ってたわ。でも、たまには遊びにいらっしゃい。
みんな結構寂しがってるわよ」
「はい、ではまたいずれ!」

ナビゲーターの笑顔で帰る所で脳内映像は終わる。

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最終更新:2010年01月22日 19:07
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