『DEAD DAYS』の登場人物。
死者の肉体を用いて造られた『
蘇生死体』、それを使った“不老不死”達成のための実験を行ってきたある「組織」に属していた技術者である。
現在は
照達のグループに身を置く「天願壮吉」こそがその本人であり、現在は記憶を失っているのだと
ジプシーQは語ったが、
彼が極めて重大な研究を完成させていたという事実が明らかとなるのは、最終√においてである。
『幽霊』を狩ることで不完全な肉体に充電を行い、真魚と互いに身体を重ね性衝動を発散させる日々を過ごす照。
だが、徐々に狩りの依頼は減少し始め、照達の充電量は確実に０へと近づいていた。
閉塞した状況打開のため、手掛かりを求めキルルに接触した照は完全な蘇生死体―――
性衝動に悩まされる事もなく、充電不要で通常の人間の寿命と変わりなく生きられる肉体。
しかも、生体電池を入れ替えれば老化はリセットされ一回分の寿命を延長できるという、不老不死の一つの完成形と言うべき代物の存在を知った。
―――そして、照は性衝動に悩まされた様子も、自分達のように充電を必要とした様子もない……
天願の肉体こそがその完全体なのではないかと見立て、キルルと共に彼の身柄確保のため行動を開始した。
だが結果としてジプシーQの出現でその目論見は失敗……照は致命傷を負ってしまう。
薄れゆく意識の中で彼はリチャードについての真実を耳にする。
「組織」に属していたリチャードこそが、実験の果てに完全な蘇生死体を完成させた存在である事。
しかしその完成が知られる事による危険を悟ると共に、同時に利益を我が物とすべく、
別組織からのスパイであったジプシーQに接触。彼らは、組織の目を欺く奇策を実行した。
リチャードは全身整形を施され、死刑執行の近づいていた「天願壮吉」と瓜二つの姿になりすまし、
彼に代わって死刑執行される事で、死体として組織の実験体の群れに潜り込む。
そして完全体としての躰と知識を持ったまま、リチャードは密かにジプシーQの所属組織に身を寄せる――
という思いきりの良過ぎる計画だった。
それでも実際、計画は予定通り進行、この天才技術者は死者のグループに紛れ込む事はできたのだが……
しかしジプシーQが回収する手筈だった「天願壮吉」は記憶を失っており、その知識は封じ込められたままだった。
――当初の目的を果たすべく去っていく天願と、
ジプシーQ。
一方、肉体を失い『幽霊』と化してしまった照はそれでも諦めず行動を続けるが……
そこで思いもよらぬ人物と対面する。
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「口の利き方を知らない若僧だ……しかし、その程度の無礼は許してやろう。
私はあえて、自分からおまえの前に姿を現したのだ。そのことにも気づかんような無能相手なのだからな」
「私の名は、リチャード・タツミ・ウォン。元『組織』の技術者だ」
死者による『幽霊』狩りを切り抜けた先。
照は天願と瓜二つの姿を持ちながら、寡黙で硬質な雰囲気を漂わせていた男とは異なる雰囲気……
他者に対して尊大で、死と生に対する狂気的な一面も持ち、しかし同時に俗人のような神経質さも持つ幽霊と出会う。要は情緒不安定でうるさくてやべー奴
その語る言葉の内容から、照は彼こそがリチャード本人なのだろうと確信するが、同時に当然の疑問も浮かんでくる。
では、「自分達の知るあの「天願壮吉」の中にいるのは誰なのか？」という問いが。
「そんな事私が知るかッ！！」
うわ、いきなりキレた。
「ふざけるなよ！私がどれだけの恐怖を感じながら自ら死に臨んだと思ってる！
掛け値なしに発狂する寸前だったんだぞ！？」
「理論上保証されているということと、実地で味わう体験は全くの別だ！
生存本能に逆らいあえて殺されることが、どれほどのストレスだったか！」
まぁ、そりゃ大変だったんだろうけど……でもそれ、分かってて自分でやったんだよね？
「このままでは、いずれ私自身が意味不明な雑情報と入り混じり、この頭脳に蓄えた偉大な技術も散逸してしまうだろう……」
「そんな馬鹿な話があるか。私はいったい何のために危険を冒して死んだというのだ……くそォォッ！！」
まあこのままだと、ただの死に損だもんな。
勝手に一人で予想だにしない結果にキレ続けるリチャード。
しかし、生き残りの手掛かり、思わぬ幸運を何とかモノにしようとする照は、何とか彼を肉体に戻せないかと思案する……
そんな彼らの前に、同じく生き場を失おうとする 66が現れるが、その会話の中で照達は今の「天願壮吉」の正体へと近づくのだった。
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- 間に挟まる照のマジレスでダメだった -- 名無しさん (2021-05-09 23:35:59)
最終更新：2022年01月07日 22:08
