したらば2スレ/(501)花小路クララ アイドル大作戦 - 女が男を倒すスレまとめ

したらば2スレ/(501)花小路クララ アイドル大作戦

• アイドル
• 変身
• 女子中学生
• 花小路クララ
• 豪血寺一族
• 魔法

小説「豪血寺一族　アイドル大作戦」　　　から抜粋

「野郎。よくもやってくれたな。こうなったら、ただじゃおかないぜ。」
先頭の真っ赤なトサカ頭が叫んだ。
弱い奴ほどよく吠えるという典型だ。
「あ～あ、ナンパの手口も月並みなら、セリフ回しも月並みなんだ。クララ、つまんない。」
どうやら、クララも相手の力量を見切っているらしい。
年に似合わず冷静な判断力は、さすが、豪血寺一族・頭主決定格闘技大会の激闘を闘い抜いただけのことはある。
「うるせえ、やっちまえ」
またも、こういう時には必ず出る台詞１００選の１ページ目に載っているようなセリフを叫びながら、パンク野郎たちが一斉にクララ目がけて襲いかかった。
周りを取り囲んでいた女子校生たちから悲鳴が上がる。

～中略～

クララは、前後左右から迫るパンク野郎の拳を、軽やかに舞うように避けていった。
その軌道は、完全なる真円を描いていた。
円こそ、最大の防御陣型。空手、ボクシング、相撲。
バトルフィールドを有する格闘技においても、常識といえる理論であった。
クララは無意識にそれをこなしていた。
しかも、まるで蝶が花の周りを飛ぶように、白鳥が凍った湖で求愛の踊りを踊るかのように。
のちに、クララの戦いを見ていた女子校生の一人は、竹下通りに虹を見たと語っていた。
「あ～あ、もう、一人一人を相手にするのもめんどくさ～い」
それでなくても、どう見てもただの小娘のクララに指一本触れられず、いらつくパンク野郎を逆撫でするクララの一言に、
赤トサカは顔まで真っ赤にしながえあ、再びクララに飛びかかっていった。
「野郎、オレの奥の手を受けてみろ。」
が、赤トサカの奥の手はクララまで届くことはなかった。
クララは赤トサカめがけてミラクルデスキッスを放ったのだ。
「本当は、分身でもあんたにチューするなんてヤなんだよ。」

～中略～

クララの変身が解け、また少女体型、いや、少女の姿に戻った。
すると、クララはまるで何事もなかったかのように通りを歩き出した。
ステッキを持つ手を頭の後ろで組んだりしながら。