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002:荒れた大地 (2)
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匿名ユーザー
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なんとも歩きづらい。
乱雑な岩が行く手を塞ぐ。よじ登って飛び降りて、時に岩を消しながら進む。歩ける道も斜めだったり、穴が開いていたりで、下を気にして歩くしかない。
それでも、歩くしかないのである。そうしないと見つけられない。
「あ、いた」
少し高い所に立って周りを見ていたアイドが、どうやら見つけたらしい。
「え、どれ?」
オルニア達もそこに上り、アイドが指差す方を見る。
そこにあったのは、土煙を思い切り上げて動き回る、蛇というよりも龍といったようなもの。
「さ、帰りましょう」
「ちょっと待ってよ!」
即座にきびすを返したオルニアの服を掴んで、アイドが止めた。
「さっきまであんなに乗り気だったじゃない!」
「あんな巨大なものだとは考えてなかったのよ!」
びしりと指で巨大な蛇――クラックラックを示し、オルニアは怒鳴った。ちらりと横目で見れば、巨大な口をこちらに向けて突進してきていた。
『!?』
三人は遮二無二逃げ出した。岩場から一気に飛び降りる。その勢いを生かしたまま走る。足元に気を付けながら、全力疾走。あんな巨大なものを相手に、真正面から立ち向かえない。リラーにどうにかするよう視線で合図。リラーも小さく頷いて、口早に何かを唱え。
「“翔舞羽(フラップウィング)”」
三人の体を風が包み、足が宙を浮く。空高く舞い上がり、クラックラックの攻撃範囲(予測)から離れる。
上から見れば良く分かる。恐ろしく長大な胴。のた打ち回る巨体は、確かに地震の一つや二つ起こせそうである。
「こんなの、リラーの魔呪でしか対抗のしようがないじゃない。私達じゃ、皮の表面で精一杯よ……」
呆然と口から漏れる呟きが、全てを物語る。消現の奇跡ならば、時間をかければ消すこともできるだろうが、そもそも触りたくない。
「じゃ、リラーよろしく~」
軽くアイドが言ってくるが、そう簡単にできることには思えない。未だにオルニアも、彼らの力を測りかねているところがある。アイドの口調からは、これくらいはどうでもないことのようである。リラーも小さく笑って頷いていた。軽く驚きを覚える。
リラーはクラックラックをじっと見て、唱える。
「数多の星の輝き、満ち満ちる空の光、その一粒を我に授け、未知なる力を前に示さん。リラー=ドルーヴが指し示す――“隕之崩落(ミーティアコラプス)”」
空に霧が満ち、渦を成す。その中心から姿を現したのは、炎に包まれた岩。それは、学者の中で呼ばれる、隕石と似ている。クラックラックはその奇妙な存在に、威嚇の音を立てる。
そして、岩が崩れ始めた。
無数の欠片が降り注ぐ。蛇に似た巨体が、炎の岩に打たれのた打ち回る。耳を打つ怨嗟が遠く響き――消えた。
三人は下を見下ろした。そこに広がる、現実とは思えない荒れ具合。元々ぐちゃぐちゃになっていたその空間が、最高魔呪の力によってさらに壊れた。炎を上げる岩がごろごろと転がり、凄惨な姿を晒す蛇。本当に、これが地獄絵図なのではないかと錯覚を起こしかねない。
「もう、この地は回復しないだろうね」
アイドが小さく呟いた。確かに、燃える岩の転がるここでは植物も生えないだろうし、動物も寄り付かないだろう。そんな環境を作り出してしまったことに、オルニアの心は少し痛んだ。
空に流れる風は、嫌なくらいいつも通りだった。
乱雑な岩が行く手を塞ぐ。よじ登って飛び降りて、時に岩を消しながら進む。歩ける道も斜めだったり、穴が開いていたりで、下を気にして歩くしかない。
それでも、歩くしかないのである。そうしないと見つけられない。
「あ、いた」
少し高い所に立って周りを見ていたアイドが、どうやら見つけたらしい。
「え、どれ?」
オルニア達もそこに上り、アイドが指差す方を見る。
そこにあったのは、土煙を思い切り上げて動き回る、蛇というよりも龍といったようなもの。
「さ、帰りましょう」
「ちょっと待ってよ!」
即座にきびすを返したオルニアの服を掴んで、アイドが止めた。
「さっきまであんなに乗り気だったじゃない!」
「あんな巨大なものだとは考えてなかったのよ!」
びしりと指で巨大な蛇――クラックラックを示し、オルニアは怒鳴った。ちらりと横目で見れば、巨大な口をこちらに向けて突進してきていた。
『!?』
三人は遮二無二逃げ出した。岩場から一気に飛び降りる。その勢いを生かしたまま走る。足元に気を付けながら、全力疾走。あんな巨大なものを相手に、真正面から立ち向かえない。リラーにどうにかするよう視線で合図。リラーも小さく頷いて、口早に何かを唱え。
「“翔舞羽(フラップウィング)”」
三人の体を風が包み、足が宙を浮く。空高く舞い上がり、クラックラックの攻撃範囲(予測)から離れる。
上から見れば良く分かる。恐ろしく長大な胴。のた打ち回る巨体は、確かに地震の一つや二つ起こせそうである。
「こんなの、リラーの魔呪でしか対抗のしようがないじゃない。私達じゃ、皮の表面で精一杯よ……」
呆然と口から漏れる呟きが、全てを物語る。消現の奇跡ならば、時間をかければ消すこともできるだろうが、そもそも触りたくない。
「じゃ、リラーよろしく~」
軽くアイドが言ってくるが、そう簡単にできることには思えない。未だにオルニアも、彼らの力を測りかねているところがある。アイドの口調からは、これくらいはどうでもないことのようである。リラーも小さく笑って頷いていた。軽く驚きを覚える。
リラーはクラックラックをじっと見て、唱える。
「数多の星の輝き、満ち満ちる空の光、その一粒を我に授け、未知なる力を前に示さん。リラー=ドルーヴが指し示す――“隕之崩落(ミーティアコラプス)”」
空に霧が満ち、渦を成す。その中心から姿を現したのは、炎に包まれた岩。それは、学者の中で呼ばれる、隕石と似ている。クラックラックはその奇妙な存在に、威嚇の音を立てる。
そして、岩が崩れ始めた。
無数の欠片が降り注ぐ。蛇に似た巨体が、炎の岩に打たれのた打ち回る。耳を打つ怨嗟が遠く響き――消えた。
三人は下を見下ろした。そこに広がる、現実とは思えない荒れ具合。元々ぐちゃぐちゃになっていたその空間が、最高魔呪の力によってさらに壊れた。炎を上げる岩がごろごろと転がり、凄惨な姿を晒す蛇。本当に、これが地獄絵図なのではないかと錯覚を起こしかねない。
「もう、この地は回復しないだろうね」
アイドが小さく呟いた。確かに、燃える岩の転がるここでは植物も生えないだろうし、動物も寄り付かないだろう。そんな環境を作り出してしまったことに、オルニアの心は少し痛んだ。
空に流れる風は、嫌なくらいいつも通りだった。
* * * * * * * *
あとがき002
なぜ001が無いのに002からあとがきなのか。理由なんてありません、ただの気まぐれです(ヲイ)。
なんか、前後編なのに開いてますね。フロッピーぶち壊れたんだけどね(きちんと管理しましょう)。なんとかデータが残ってたので、載せられました(消えてたら洒落じゃなく泣きかけでした)。
100のお題において、世界はくるくる変わります。ちなみに003は神界です。これは魔界ですけど。
今回の活躍キャラは、リラーだと思ってます。魔法は大好きです(趣味に走る話は増えます)。
問題は次なんですよね~……何しろ長い。たぶんメインはシーズだと思われます。(次回予告)
なぜ001が無いのに002からあとがきなのか。理由なんてありません、ただの気まぐれです(ヲイ)。
なんか、前後編なのに開いてますね。フロッピーぶち壊れたんだけどね(きちんと管理しましょう)。なんとかデータが残ってたので、載せられました(消えてたら洒落じゃなく泣きかけでした)。
100のお題において、世界はくるくる変わります。ちなみに003は神界です。これは魔界ですけど。
今回の活躍キャラは、リラーだと思ってます。魔法は大好きです(趣味に走る話は増えます)。
問題は次なんですよね~……何しろ長い。たぶんメインはシーズだと思われます。(次回予告)