唯アフター03
~澪side~
とにかく私は唯に謝りたかった。記憶が戻ったこと。
そして、今まで辛い思いをさせてきたことに………
そして、今まで辛い思いをさせてきたことに………
憂「…………お姉ちゃんは寝てますからお引き取り願います」
いつもの憂ちゃんの雰囲気ではなく、冷たく軽蔑してる目、口調。
私を敵視している。それでも怯んではいけない。
私を敵視している。それでも怯んではいけない。
澪「起きるまで待ってるよ」
憂「今日は起きませんから…」
澪「面会時間ギリギリまで粘るよ」
憂「………帰って下さい」
澪「やだ」
憂「帰って下さい!」
澪「やだ!」
憂「帰れ!」
澪「いやだ!」
恐い。今まで見てきた憂ちゃんの仲で一番恐い。
それでも唯の怖さと比べたら私の恐さなんて比べる値になれない。
それでも唯の怖さと比べたら私の恐さなんて比べる値になれない。
憂「何で!?何で帰らないの?」
澪「思い出したんだ!私は唯の恋人だって事を!」
憂「どうせ、明日には記憶がまた無くなってるんじゃないですか?」
澪「っ……そっそんな事…なぃ」
憂「ほら、さっきの口調じゃ無くなってる。どうせ今回も嘘でしょ?」
澪「今回……も?」
憂「ええ……過去に4回あなたは記憶を取り戻した。しかし、頭に痛みが襲って見事ループになりました」
澪「でっでも今回は……」
憂「2回~4回の澪さんも同じ事を言って私とお姉ちゃんに嘘つきましたが……」
澪「……………」
言い返せない。何やってるんだ!過去の私!!
憂「ですが、お任せします」
澪「憂ちゃん……?」
憂「多分、2日くらい追い返されるでしょうが……頑張ってください!」
澪「…………ありがとう」
憂「では外で待ってます」
澪「待った!」
憂「?」
澪「今更恥ずかしいけど……唯の入院の原因は?」
憂「……お姉ちゃんが教えてくれます」スッ
澪「……………………」
唯「ZZZ」
澪「……唯」
髪を触る。癖毛のわりには十分過ぎるくらい綺麗である。
ムギと癖毛仲間なのだが、ムギはこまめにやってるのかな。でも唯の髪の方が触り心地いいな。
ムギと癖毛仲間なのだが、ムギはこまめにやってるのかな。でも唯の髪の方が触り心地いいな。
唯「ZZZ………んん…」
澪「唯!」ガタッ
唯「……澪………ちゃん?」
澪「そうだ!澪だぞ!」
唯「………なんだ…物真似そっくりだね憂は?」
澪「えっ?」
憂ちゃんと私を間違えてる?そんなわけない。そんな……わけ…ない。
澪「唯、私は……」
唯「でも、ちょっと澪ちゃん…いや、秋山さんの物真似は勘弁かな?
ホント私、秋山さんの事死ぬほど嫌いだから……」
ホント私、秋山さんの事死ぬほど嫌いだから……」
澪「………唯?」
まだ、ダメ!ダメなんだ………
唯「あっ……秋山さんいたんだ。ごめんね。憂と間違えちゃった♪」
澪「さっきの……」
唯「ホントだよ。さっさと帰れ!」
もうだめ……
澪「………グス…ゆ…いぃ…」ポロポロ
唯「ほら、秋山はすぐ泣くなあ。どうせまた慰めてもらうんでしょ?
誰かな?ムギちゃん?それともりっちゃん?」クスクス
誰かな?ムギちゃん?それともりっちゃん?」クスクス
澪「……くぅ………グスン…」スタスタ
スッ
唯「…………………」
澪「……………エッグ」グスン
憂「大丈夫ですか?」
憂ちゃんが私を慰めてくれる。唯にそっくりなのに違うのは憂ちゃんだからだろう……でも、涙が止まっていく………
憂「もう、大丈夫ですか?」
澪「うん。………ありがとう」
憂「その様子だと……こてんぱんでしたね?」
澪「………………」コクリ
憂ちゃんには何でもお見通しなんだな。まだ、唯の言葉が頭を過ってる。
憂「明日、記憶の日ですよね?」
澪「…………うん」
憂「何時頃ですか?」
澪「時間は様々……って唯が…」
憂「明日、決着を付けてください!」
澪「うん」
怖いのかもしれない。返事が二文字だ。でも………私らしいかな?
憂「明日も……来ますか?」
澪「……えっ?」
憂「記憶かお姉ちゃんが怖いなら無理に来なくても良いですよ」
憂ちゃん……どっちを選べって言うんだ。来いだの、来るなだの……
澪「対策を立てるよ……また、何も考えなかったら……追い返されちゃうし……」
憂「……………………」
澪「大丈夫だよ。それじゃあ私は帰るよ」
憂「待ってます!絶対に来てください!」
澪「………」
結局、憂ちゃんの言った通り、私は唯に罵られて逃げてしまった。
でもこれくらいで落ち込んだら今度は皆にビンタを食らってしまう。
それは痛いからやだな……だから、明日の学校は皆にバレないように振る舞わないと。
でもこれくらいで落ち込んだら今度は皆にビンタを食らってしまう。
それは痛いからやだな……だから、明日の学校は皆にバレないように振る舞わないと。
509……
澪「よし、行くか……」
唯「…………澪ちゃん」
澪「唯、体調はどう?」
唯「今までは最高だった。でもお前が来てから最悪になった」
澪「そんな事言うなよ。今日はお菓子を持ってきたから……」
唯「いらない。医者に止められてる。
誰かさんの記憶障害の面倒を診てたら、身体はぼろぼろになるし、3日事に貴女誰?と言われるし!」
誰かさんの記憶障害の面倒を診てたら、身体はぼろぼろになるし、3日事に貴女誰?と言われるし!」
澪「もっもう大丈夫だから………」
唯「死ね」
澪「えっ?」
唯「お前なんか死んじまえ!一生私の前に現れんな!」
澪「そんな……」
唯「また、泣く……泣けば解決…何て世の中甘いんだよ!」
澪「ううう……グスン」
唯「こっから出てけ!」
ガタン
澪「うわ!」
律がいる。ここは……
律「澪大丈夫か?」
紬「随分魘されてたわよ」
梓「放課後まで寝てるなんて…唯先輩みたいですね……」
澪「唯……グスン」ポロポロ
律「梓!」
梓「すみません。NGワードでしたか」
紬「部室に言ってから話を聞きましょう」
音楽室
私は昨日の出来事を話した。唯の言葉通りで私は自分が悔しかった。
けど、友達の力をバカにしてはいけない。みんなが私の話に真剣に聞いてくれた。
けど、友達の力をバカにしてはいけない。みんなが私の話に真剣に聞いてくれた。
律「………………」
紬「………」
梓「…………」
澪「……やっぱり、私の事嫌ってるのかな?」グスン
律「そんなわけないって」
紬「そうよ」
律とムギがフォローしてくるのが支えになった。
梓「でも、私でも泣きますよ。あんな罵倒を受けたら……」
澪「今日も行こうと思ってるんだ……」
律「大丈夫か?」
紬「でも、今のまま行ったらまた返り討ちよ」
ガラッ
和「律!また使用届出してないでしょ!?」
律「げげ!」
和「げげじゃないわよ!………あら?澪もう大丈夫なの?」
澪「……………まあ」
梓「和先輩なら何か判るんじゃないですか?幼馴染みだし…」
梓が言った。それは賛成でみんな和に頼み込んだ。なんか、私のためと思ってるが恥ずかしい//
和「…ふーん」
律「ふーんってそれだけ?」
和「だって、唯がそんな事正面から言えるわけないじゃない。不審者ならともかく、澪にはねえ」
澪「でっでも……」
和「なら聞くけど、唯の目、または手を見た?」
律「目?手?」
律が首を傾げる。梓もムギも釣られて傾げる。私はただ、和の言葉を待つばかりだった。
和「まず目の話ね。例えばの話。律が澪の事を殺したいほど憎いとするわ」
律「それはない」
和「例えばの話よ。なら、律は澪が好きです。律は澪に告白をします。律は澪のどこを見て言う?」
律「そりゃ胸だろ♪」
ゴン
律「ずみばぜんでじだ………」
和「律はやっぱりダメね。ムギならどこを見て言う?」
紬「そうですね……本当に澪ちゃんの事を愛したいなら目を見ますね……」
和「そうでしょ。なら、殺したいほど憎い時は?」
紬「同じように目を見て言うわね。軽蔑の意思を現して……」
和「そうよね。澪、あなた唯の目をしっかり見たのかしら?」
澪「…………………」
澪「……………見てない」
実際、唯に会って罵倒を喰らったショックで私は唯の顔をよく見ていなかった。なら、そこ目を確認すれば……
和「まあ、慌ててはダメよ。目がダメなら唯の手を見ること」
律「手はなんなんだよ?」
目はみんな納得したように聞いていた。しかし手は全く想像付かない。
和「簡単な話。癖よ」
澪「癖?」
思わず私は聞き返した。私の記憶が正しければ…
少なくとも隣にいてくれた唯に癖があるなんて想像も付かなかったからだ。
少なくとも隣にいてくれた唯に癖があるなんて想像も付かなかったからだ。
和「まあ澪の前じゃ控えてたのかも知れないわね」
そう言って和は両手を使って爪を指で擦り始めた。
和「とにかく爪を指で擦り始めたら嘘付いてることね。まあ、この癖は唯も知らないと思うわ」
律「よく見つけたな」
紬「ほんとよね」
和「そこは、唯の幼馴染だから。澪の知らない唯くらい山ほどとは行かないけど知ってるわよ」
そうだった。和はなんだかんだ言って唯の幼馴染。
恋人としての唯、私しか知らない唯のほかに和は知っている。
悔しいけど私より唯のことを知っている。
恋人としての唯、私しか知らない唯のほかに和は知っている。
悔しいけど私より唯のことを知っている。
梓「澪先輩時間大丈夫ですか?」
律「ほら、行けよ」バン
澪「律……」
梓「頭痛まで時間がないんですよね?」
紬「はい、お見舞い品♪唯ちゃんの大好きなケーキよ」
澪「梓にムギまで……」
和「私の仮説だけど…唯は怖れているの」
澪「……何に?」
和「………簡単よ」
和「……澪が遠くに行ってしまうことを………」
澪「………………」
私が遠くに行く?どういう意味?でも、少し考えたら答えが見つかった。
いや、答えはもう私の事故からあったのだと思う。
いや、答えはもう私の事故からあったのだと思う。
澪「そういう事か……行ってくるよ」ガチャ
律「朗報しか聞かねーからな!」
澪「………」バタン
律「……………」
紬「………」
梓「…………」
和「………」
結局、唯は寂しかったに違いない。更に、私と律が仲良く退院するとこを見たんだろう。
バカだなぁ唯は……。そう簡単に私は唯を裏切るわけないのに………
いや、もう私は唯を何度も裏切ってきたのか。ならもうこれ以上…唯を悲しませないために………
バカだなぁ唯は……。そう簡単に私は唯を裏切るわけないのに………
いや、もう私は唯を何度も裏切ってきたのか。ならもうこれ以上…唯を悲しませないために………
507―平沢唯
澪「…………7はラッキーセブンで縁起いいな。味方してくれるかも」
スッ
澪「…唯いるか?今日も来たぞ!」
唯「澪ちゃんまた来たの?懲りないなぁ~♪
2日連続で来た勇気を讃えて今日はちょっと恋人役をやってあげるよ♪」
2日連続で来た勇気を讃えて今日はちょっと恋人役をやってあげるよ♪」
澪「いやいや唯、話を聞いてくれ」
唯「やだよ、私はお前の話を聞く理由ないし、さっさと死ねよ」
澪「っ…」
和(唯の目、または手を見た?)
澪(そうだ!まずは唯の目を見る)
唯「大体、お前はホントりっちゃんがいないと何も出来ないよね」
澪(次に手も確認する)
唯「わかった!あずにゃんだね!もう、秋山かと思っちゃったよ」
澪「……?」
澪(やっぱり……私が目を合わせようとすると避けてる)
澪(いや、私と目を合わせたくない?それに手もいじり始めた)
唯「あずにゃんどうしたの?……さっきから黙り込んでて?」
澪(やっぱり。和の言った通りだ)
澪「なあ唯、私の目を見て話して」
唯「!……いや。あずにゃんの偽者なんか死んじゃえ!目なんて見たくも合わせたくもない!」
澪「いいから、私の目を見て欲しい!」
唯「なっナースコール押すよ!」
澪「構わない!唯と目を合わせれば唯が押そうと構わない!」
唯「いい加減にっ澪「死ねと言ってみてよ!」
唯「!」ビクッ
澪「さっきみたいに……そしたら…もう、来ない…」
唯「…………………」
澪「どうせ、もうすぐまた頭が痛み出して記憶がなくなるんだ。
それで唯の事はとは平沢さんとしか呼べなくなる。
だから…お願いだ。死ねとか帰れとか言ってよ……」
それで唯の事はとは平沢さんとしか呼べなくなる。
だから…お願いだ。死ねとか帰れとか言ってよ……」
唯「…………」
唯「……出来ない……」
唯「…そんなこと……できるわけ…」グス
唯「ない……よ…」ポロポロ
澪「じゃあ、私の目を見て何か言ってよ」ポロポロ
唯「大好きだよぉぉぉ!みおちゃああああん!わあああぁぁぁぁん!」
澪「……よく言えたな…」グスグス
唯が怖れていたのか、ただの意地悪だったのか、私にはよくわからない。
ただ、今はただ泣き叫んでいる幼い子供のような唯が私の事を好きでいてくれた事が何よりも嬉しかった。
ただ、今はただ泣き叫んでいる幼い子供のような唯が私の事を好きでいてくれた事が何よりも嬉しかった。
澪「……落ち着いたか?」
唯「……まあ…なんとか…」ゴシゴシ
澪「色々聞きたいが……まずは…」
唯「怖かったんだよ……新しい澪ちゃんが」
唯「約1ヶ月かな。澪ちゃんの面倒を見たのは……」
唯「それまで、澪ちゃんとは十回くらい自己紹介したよ」
唯「それでも、全く覚えてくれなくて………グスッ」
唯「それが日に日に私の疲労へと代わって…」
唯「でも、私は一つの事ならやり込む性格だし…澪ちゃんを信じてたから…」
唯「何度も何度も……1から私の事を説明したり、常に澪ちゃんと行動してた」
唯「一昨日の夜かな……」
唯「よっぽど疲れてたんだよね」
唯「アイス買いに行ったら…歩道橋から落ちてこのザマだよ………あはは」
唯「色々骨折しちゃってさ……」
唯「こんな姿…本当は憂にだって……グスッ…見せたくないのに…」ポロポロ
唯「だから…澪ちゃんの事は記憶戻らないなら、憂のお姉ちゃんの平沢さんのままで良かったと思った」
唯「昨日、澪ちゃんが退院した時りっちゃんが隣にヒック…いたから任せられれと思ったけど………」グスン
澪「………それで」
澪「………それで」←ここより下追加
唯「りっちゃんと仲良くしてる……澪ちゃんを見てると心がズキズキした気がした」
唯「それで何度も頭の中から澪ちゃんを……グス追い払っても…
澪ちゃんとの思い出思い出しちゃって…………ヒック」グスグス
澪ちゃんとの思い出思い出しちゃって…………ヒック」グスグス
唯「夢までもが思い出映しちゃって……」
唯「本当は昨日澪ちゃんが私に会いに来てくれた時はとっても嬉しかったんだよ」
唯「でも、同時に不安だった」
澪「…………私の記憶…の事か」
唯「…………うん」
唯「さっきも話したけどこの1ヶ月の間に澪ちゃんに何度も自己紹介をした」
唯「私を思い出せないまま振り出しに戻った時もあった」
唯「ちゃんと私を思い出してくれた澪ちゃんもいた」
唯「私は大喜びしたよ。私だけじゃなくてりっちゃんにムギちゃん。あずにゃんも喜んだ」
唯「でも、その全部がぬか喜びだったんだよ」
澪「………………」
唯「だから、今の澪ちゃんも私だけまた抜けちゃうんじゃないかと正直怖いんだ」
唯「ならばいっそ私が澪ちゃんに嫌われれば良いと思ったんだ」
唯「昨日あれだけ言ったから、私の知ってる澪ちゃんはもう二度と来ない。
そう思ってた…いや確信してた………」
そう思ってた…いや確信してた………」
唯「でも、実際は私の知らないとこで強くなってた。とっても強く……」
唯「だから……私は、澪ちゃんが治る事……ううん…治っている事に信じているよ。
だって私の恋人だから//」
だって私の恋人だから//」
澪「……………………」
唯は私の知ってる唯より遥かに強かった。むしろ私の方が卑怯でとても弱い最低な奴だった。
こんな卑怯な私と唯が釣り合うか心配した。
こんな卑怯な私と唯が釣り合うか心配した。
ギュッ
唯「わわ!澪ちゃんいきなりどうしたの!?」
澪「唯!ごめんなさい。ホントゴメンううヒック……唯がこんなに頑張って
グズ……たのに……私…私……」ポロポロ
グズ……たのに……私…私……」ポロポロ
唯「ううん。お互い様だよ。私も一度諦めかけた事あったよ」ナデナデ
澪「…………」メソメソ
唯「でも、りっちゃん達に本気で怒られちゃった。
特にあずにゃんなんか泣きながら説得してきたんだよ」
特にあずにゃんなんか泣きながら説得してきたんだよ」
唯「それに初めは澪ちゃんが落ちてくる看板から私を助けてくれた」
唯「逆に私が看板に当たってたら澪ちゃんも私みたいになっちゃうと思う」
唯「私は昨日みたいに言われちゃったら来れないよ」
澪「…………ゆいぃ~」ギュ
思わず唯を強く抱きしめてしまった。身体中が痛いと悲鳴を上げるかと思うぐらい強く……
でも唯の心はそれ以上に強く…
でも唯の心はそれ以上に強く…
唯「良い子良い子」ナデナデ
優しくて、私の頭を優しく撫でてくれた。
しばらくの間、私と唯はただ抱き合って心を慰めた。
その…唯っぽく言うと唯分補給//ってやつだ。
その…唯っぽく言うと唯分補給//ってやつだ。
と、突然唯が私の栄養補給出来たのか明るい声を出した。
唯「ハイッ!さっきの話はおしまい!」
澪「?」
唯「これ以上澪ちゃんに話しても澪ちゃんを悲しくさせちゃうだけだし……
それに私も悲しくなっちゃうから………」
それに私も悲しくなっちゃうから………」
恐らく唯は話したいことを充分話したんだろう。ならば次は私が話す番だ!
澪「唯……私、唯に謝らなくてはいけないことがあるんだ」
唯「わかるよ。りっちゃんのことだね」
澪「ごめん」
唯「許さないよ」
澪「やっぱり?」
唯「嘘だよ。私があずにゃんに抱きつくのだって澪ちゃんは辛いでしょ?それと同じだよ」
唯「それよりも私が澪ちゃんに嘘付いてることにいつ気づいたの?」
澪「確信出来たのは唯の癖かな」
唯「癖?私に?」
澪「和が教えてくれたんだ。指の爪を擦り始めたら嘘付いてるって」
唯「ほぇ?気づかなかった」
澪「でも、私も気づかなかったから……和は私の知らない唯をたくさん知っているから悔しいよ」
唯「澪ちゃん…」
澪「まあ、和のおかげでまた唯の隣にいることが出来たし」
そう言って私は唯の手を握った。相変わらず冷たいけど、その分心は温かいんだ。
唯「澪ちゃん…頭の痛みは…来ないの…?」
澪「そう言われると頭が痛くなってきた」
唯「嘘!!嫌だよ!!澪ちゃん!」グス
そろそろ意地悪もここまでにしてあげるか。
この悪さは唯にとっては辛いものかもしれないし、唯の泣き顔を拝めるのはいいけどやっぱり唯は笑顔が一番出しな。
この悪さは唯にとっては辛いものかもしれないし、唯の泣き顔を拝めるのはいいけどやっぱり唯は笑顔が一番出しな。
澪「嘘だよ。痛みが全くしないんだ…ってこら叩くな。ゴメンゴメン悪かったって」
唯「ばかバカ!澪ちゃんの大馬鹿!もうこんな嫌な意地悪しないで!」ポカポカ
澪「アイス奢るから許してくれよ」
唯「アイスはいい。代わりにお願いがあるんだ……」
澪「お願い?」
唯「その……キス///…してくれないかな?///」モジモジ
唯はやっぱり可愛いな///でもやっぱり合わせて言って欲しいよ……
澪「目を見て言ってよ///」
唯「いじわる///………キスして///」
澪「よく出来たな///」
澪「ん………///」
唯「……///」
澪「…………ふぅ///どうだ?」
唯「澪ちゃん」
澪「ん?」
唯「大好き///」
澪「私も、唯の事が大好きだ///」
エピローグ・~唯side~
その後、澪は面会時間になっても隠れてて私の隣にいてくれました。
次の朝は学校だったけど、時間ギリギリまで私の隣にいました。
それでね、なんと!澪の記憶障害も治ったんだよ!
お医者さんも珍しい事だとか言ってビックリしたんだって。まあ一番驚いたのは私なんだけどね。
また、修学旅行も澪は行かないで私の傍に居てくれました。
その代わりに私の代わりに憂が、澪の代わりにあずにゃんが行きました。
次の朝は学校だったけど、時間ギリギリまで私の隣にいました。
それでね、なんと!澪の記憶障害も治ったんだよ!
お医者さんも珍しい事だとか言ってビックリしたんだって。まあ一番驚いたのは私なんだけどね。
また、修学旅行も澪は行かないで私の傍に居てくれました。
その代わりに私の代わりに憂が、澪の代わりにあずにゃんが行きました。
修学旅行の日
唯「ねぇ本当に行かなくて良かったの?」
澪「確かに行きたかったなあ」
唯「なら行ってくれば良かったじゃん」
澪「唯が居ないんじゃ楽しくないだろ。それに…」
唯「それに~?」
澪「私がいないと唯はまた歩道橋から転げ落ちるからなぁ」
唯「過去の記憶を掘り起こしちゃ駄目だよ」
澪「ごめんごめん。でも安心してよ。憂ちゃんはともかく梓にもしっかりお土産を頼んどいたから」
唯「あずにゃんはさわちゃんにすぐバレちゃうんじゃない?」
澪「憂ちゃんがフォローするってよ」
唯「憂がボロださなきゃ良いんだけどね」
澪「ところで唯」
唯「なあに?」
澪「さわ子先生からカセットテープ預かったんだが、あれの中に何が録音されているんだ?」
唯「澪ちゃんだけの秘密だよ」
澪「ふ~ん。帰ったら聴くかな」
まさかいきなりカセットテープの話をされてあせっちゃったよ。
澪は時々変な事聞いてくるなもう♪でもそんな澪が私はダイスキなんだなぁ私は。
澪は時々変な事聞いてくるなもう♪でもそんな澪が私はダイスキなんだなぁ私は。
澪「なあ唯」
唯「何?」
澪「ベッドの中入っていいか?」
唯「狭いけどどうぞ~」
澪「もう離さないぞ」ギュ
唯「痛い痛い!」
澪「唯?」
唯「こんなに身体中骨折したのは産まれて始めてだよ。
それなのに澪ちゃんたら思いっきり抱きしめてきて……」
それなのに澪ちゃんたら思いっきり抱きしめてきて……」
澪「そうか!骨折したんだったな。ゴメン」パッ
ああ!もう!シュンとなってる澪が可愛すぎる!
この事故も私と澪の思い出になる。いや、思い出を増やしていくってことかな。
この事故も私と澪の思い出になる。いや、思い出を増やしていくってことかな。
唯「でも、澪ちゃんだから許すに決まってるじゃん」ギュ
身体中痛いけど私も澪を抱きしめ返す。身体は限界で満足には抱きしめることは出来なかった。
澪は一瞬身体の心配をするような顔をしたが、すぐに柔和な顔に戻って私をまた抱きしめてくれた。
澪は一瞬身体の心配をするような顔をしたが、すぐに柔和な顔に戻って私をまた抱きしめてくれた。
澪「唯。あっ//あ//愛してるぞ//」
こんなに赤面してる澪は私しか知らない。
幼馴染のりっちゃんでも見たことない澪の顔。そんな一面が見れて嬉しかった。
だから私も言い返してやったんだ。
幼馴染のりっちゃんでも見たことない澪の顔。そんな一面が見れて嬉しかった。
だから私も言い返してやったんだ。
唯「私も//愛してるよ。澪ちゃん♪」
その後はどうなったかお任せするよ。えへへ~///
終わり